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技術 摺動ドクター装置

出願人 株式会社ドクター製作所
発明者 萩田俊一
出願日 1996年7月22日 (24年5ヶ月経過) 出願番号 1996-191717
公開日 1998年2月10日 (22年10ヶ月経過) 公開番号 1998-037094
状態 特許登録済
技術分野 紙(4)
主要キーワード 電源用リード線 摺動スイッチ 手動操作盤 ロール軸線方向 開放回路 付着度合い ドクターリング 空気圧回路
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1998年2月10日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (5)

課題

適切な圧接力で効率良くドクタリングを行なうことの可能なドクター装置を提案すること。

解決手段

ドクター装置1は、ドクターバック3に取り付けた直線スライド機構4によってロール軸線方向直線往復移動可能にブレードホルダー5を支持している。ブレードホルダー5には幅の狭いドクターブレード6が保持されている。ロール外周面10Aにドクターブレード6を圧接し、この状態でロール軸線方向にドクターブレード6を摺動させながらロール外周面のドクタリングを行なう。手動操作盤120を介して、ドクターブレード6の加圧開放、摺動の開始および停止、移動範囲の設定を行なうことができる。したがって、ドクターブレード6の刃先過熱状態に陥ることを回避でき、また、必要な部分のみのドクタリングも行なうことができる。

概要

背景

ドクター装置は、製紙業等のように製造あるいは加工工程においてロールが使用される分野で広範に利用されている。例えば、抄紙機ロールの表面に付着した紙滓等の異物を除去するためにドクター装置が用いられている。

ドクター装置は、対象となるロールの外周面全幅軸線方向の長さ)に渡る長さのドクターブレードを備えている。このドクターブレードの刃先を、適切な圧接力で回転するロールの外周面に押し付けることにより、ロールの外周面から異物をかき落とすことができる。

異物のかき落とし動作(ドクターリング)を適切に行なうためには、ドクターブレードの刃先を、その全幅に渡って、均一な圧接力でロールの外周面に押し付けた状態を形成する必要がある。しかし、ロール表面平坦ではなく僅かではあるが凹凸がある。また、ドクターブレードの刃先の側にも製造誤差がある。

このために、ドクターブレードの刃先の或る部分では圧接力が高過ぎ、他の部分では、圧接力が低く過ぎる場合が発生する。この場合には、圧接力が高過ぎる部分では、ドクターブレードの刃先の摩耗激しくなってしまう。逆に、圧接力が低く過ぎる部分では、異物が十分にかき落とされずにロール外周面に残ってしまう。

一方、長いロールのドクタリングを行なうためには、ロール幅に応じた長いドクターブレードを用いる必要がある。この場合、全体として、大きな力でドクターブレードをロールに対して押し付けないと、必要とされる圧接力を得ることができないことがある。

概要

適切な圧接力で効率良くドクタリングを行なうことの可能なドクター装置を提案すること。

ドクター装置1は、ドクターバック3に取り付けた直線スライド機構4によってロール軸線方向直線往復移動可能にブレードホルダー5を支持している。ブレードホルダー5には幅の狭いドクターブレード6が保持されている。ロール外周面10Aにドクターブレード6を圧接し、この状態でロール軸線方向にドクターブレード6を摺動させながらロール外周面のドクタリングを行なう。手動操作盤120を介して、ドクターブレード6の加圧開放、摺動の開始および停止、移動範囲の設定を行なうことができる。したがって、ドクターブレード6の刃先が過熱状態に陥ることを回避でき、また、必要な部分のみのドクタリングも行なうことができる。

目的

本発明の課題は、ドクターブレードの刃先を常に適切な状態でロールの外周面に圧接させ、常に適正な異物かき取り動作を行なうことの可能なドクター装置を提案することにある。

また、本発明の課題は、ドクターブレードの発熱状態に応じて適切なドクタリングを行なうことの可能なドクター装置を提案することにある。

さらに、本発明の課題は、ロール外周面の汚れ具合に応じて適切なドクタリングを行なうことの可能なドクター装置を提案することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

ロール外周面に対して一定の幅さのドクターブレード押し付け、当該ドクターブレードを前記ロールの外周面に沿ってその軸線方向に移動させることにより、当該軸線方向における異なる位置において当該ロールの外周面から異物の除去を行なう摺動ドクター装置であって、前記ドクターブレードの摺動開始および停止を指示入力する摺動スイッチと、前記ドクターブレードを前記ロール外周面圧接した加圧状態および当該ロール外周面から離した開放状態切り換えるための加圧開放手段と、前記ドクターブレードを加圧状態および開放状態の切り換指示を入力する加圧・開放スイッチとを有することを特徴とする摺動ドクター装置。

請求項2

請求項1において、更に、前記ドクターブレードの摺動範囲を変更可能であることを特徴とする摺動ドクター装置。

請求項3

請求項1において、更に、前記ドクターブレードの摺動を制御する摺動制御手段と、前記ドクターブレードの発熱状態を検出する発熱状態検出手段とを有し、前記摺動制御手段は、前記発熱状態検出手段によって前記ドクターブレードが予め定めた温度よりも高い温度になったことが検出された時には、前記加圧・開放手段を駆動して前記ドクターブレードを開放状態に切り換えることを特徴とする摺動ドクター装置。

請求項4

請求項3において、前記摺動制御手段はタイマー機能を備えており、予め設定した時間が経過する毎に、前記加圧・開放手段を駆動して前記ドクターブレードを一定時間だけ開放状態に切り換えることを特徴とする摺動ドクター装置。

請求項5

請求項3において、更に、前記ロール外周面の汚れ状態を検出する汚れ検出手段を有し、前記摺動制御手段は、前記汚れ検出手段の検出結果に基づき、前記ドクターブレードの摺動範囲を規定することを特徴とする摺動ドクター装置。

請求項6

ロールの外周面に対して一定の幅さのドクターブレードを押し付け、当該ドクターブレードを前記ロールの外周面に沿ってその軸線方向に手動させることにより、当該軸線方向における異なる位置において当該ロールの外周面から異物の除去を行なう摺動ドクター装置であって、前記ドクターブレードの摺動を制御する摺動制御手段と、前記ドクターブレードの発熱状態を検出する発熱状態検出手段とを有し、前記摺動制御手段は、前記発熱状態検出手段によって前記ドクターブレードが予め定めた温度よりも高い温度になったことが検出された時には、前記加圧・開放手段を駆動して前記ドクターブレードを開放状態に切り換えることを特徴とする摺動ドクター装置。

請求項7

請求項6において、前記摺動制御手段はタイマー機能を備えており、予め設定した時間が経過する毎に、前記加圧・開放手段を駆動して前記ドクターブレードを一定時間だけ開放状態に切り換えることを特徴とする摺動ドクター装置。

請求項8

請求項6において、更に、前記ロール外周面の汚れ状態を検出する汚れ検出手段を有し、前記摺動制御手段は、前記汚れ検出手段の検出結果に基づき、前記ドクターブレードの摺動範囲を規定することを特徴とする摺動ドクター装置。

請求項9

請求項1または6において、前記ドクターブレードの幅さは、対象となるロールの軸線方向の長さの半分以下となるように設定されていることを特徴とする摺動ドクター装置。

請求項10

請求項9において、前記ドクターブレードの幅は約50mmから約500mmの範囲内であることを特徴とする摺動ドクター装置。

請求項11

請求項10において、前記ドクターブレードの幅は約100mmであることを特徴とする摺動ドクター装置。

請求項12

請求項1または6において、前記ドクターブレードを前記ロールの軸線方向に向けて異なる速度で移動可能となっていることを特徴とする摺動ドクター装置。

請求項13

請求項1または6に記載の摺動ドクター装置と、当該摺動ドクター装置よりもロール回転方向上流側の位置に配置され、ロール幅とほぼ同一の幅を備えたドクターブレードを用いて前記ロール外周面のドクタリングを行なうドクター装置とを有することを特徴とする多段ドクター装置

技術分野

0001

本発明は、抄紙機ロール等のロールの外周面ドクターブレード圧接することにより当該外周面から紙滓等の異物を除去するドクター装置に関するものである。

背景技術

0002

ドクター装置は、製紙業等のように製造あるいは加工工程においてロールが使用される分野で広範に利用されている。例えば、抄紙機ロールの表面に付着した紙滓等の異物を除去するためにドクター装置が用いられている。

0003

ドクター装置は、対象となるロールの外周面全幅軸線方向の長さ)に渡る長さのドクターブレードを備えている。このドクターブレードの刃先を、適切な圧接力で回転するロールの外周面に押し付けることにより、ロールの外周面から異物をかき落とすことができる。

0004

異物のかき落とし動作(ドクターリング)を適切に行なうためには、ドクターブレードの刃先を、その全幅に渡って、均一な圧接力でロールの外周面に押し付けた状態を形成する必要がある。しかし、ロール表面平坦ではなく僅かではあるが凹凸がある。また、ドクターブレードの刃先の側にも製造誤差がある。

0005

このために、ドクターブレードの刃先の或る部分では圧接力が高過ぎ、他の部分では、圧接力が低く過ぎる場合が発生する。この場合には、圧接力が高過ぎる部分では、ドクターブレードの刃先の摩耗激しくなってしまう。逆に、圧接力が低く過ぎる部分では、異物が十分にかき落とされずにロール外周面に残ってしまう。

0006

一方、長いロールのドクタリングを行なうためには、ロール幅に応じた長いドクターブレードを用いる必要がある。この場合、全体として、大きな力でドクターブレードをロールに対して押し付けないと、必要とされる圧接力を得ることができないことがある。

発明が解決しようとする課題

0007

このように、一般的に使用されているドクター装置では、ドクターブレードの圧接力を適切な状態に設定することが困難な場合がある。

0008

本発明の課題は、ドクターブレードの刃先を常に適切な状態でロールの外周面に圧接させ、常に適正な異物かき取り動作を行なうことの可能なドクター装置を提案することにある。

0009

また、本発明の課題は、ドクターブレードの発熱状態に応じて適切なドクタリングを行なうことの可能なドクター装置を提案することにある。

0010

さらに、本発明の課題は、ロール外周面の汚れ具合に応じて適切なドクタリングを行なうことの可能なドクター装置を提案することにある。

課題を解決するための手段

0011

本発明は、ロールの外周面に対して一定の幅さのドクターブレードを押し付け、当該ドクターブレードを前記ロールの外周面に沿ってその軸線方向に摺動させることにより、当該軸線方向における異なる位置において当該ロールの外周面から異物の除去を行なう摺動ドクター装置に関するものであり、次の構成を採用したことを特徴としている。

0012

すなわち、前記ドクターブレードの摺動開始および停止を指示入力する摺動スイッチと、前記ドクターブレードを前記ロール外周面に圧接した加圧状態および当該ロール外周面から離した開放状態切り換えるための加圧開放手段と、前記ドクターブレードを加圧状態および開放状態の切り換指示を入力する加圧・開放スイッチとを有することを特徴としている。

0013

この構成によれば、ドクターブレードをロール外周面の目標とする位置から摺動させてドクタリングを行なうことができる。また、ドクターブレードの刃先が過熱状態に陥った場合等には、ドクターブレードを開放状態にして冷却することができる。

0014

また、本発明では、更に、前記ドクターブレードの摺動範囲を変更できる構成を採用している。この構成を採用すれば、例えば、異物の付着量が多い部分等を集中的にドクタリングすることができる。

0015

さらに、本発明では、手動操作によらずに自動的にドクタリングを行なうために、前記ドクターブレードの摺動を制御する摺動制御手段と、前記ドクターブレードの発熱状態を検出する発熱状態検出手段とを有する構成を採用している。この構成によれば、前記摺動制御手段は、前記発熱状態検出手段によって前記ドクターブレードが予め定めた温度よりも高い温度になったことが検出された時には、前記加圧・開放手段を駆動して前記ドクターブレードを開放状態に切り換えることができるので、ドクターブレードの刃先の過熱状態を確実に回避できる。

0016

このような検出手段を配置する代わりにタイマー機能を利用してドクターブレードの刃先の過熱状態を回避してもよい。すなわち、前記摺動制御手段にタイマー機能を装備して、予め設定した時間が経過する毎に、前記加圧・開放手段を駆動して前記ドクターブレードを一定時間だけ開放状態に切り換えるようにすればよい。

0017

また、前記ロール外周面の汚れ状態を検出する汚れ検出手段を備えた構成を採用すれば、自動的に異物の付着が多い部分を集中的にドクタリングすることができるので便利である。

0018

なお、本発明において、前記ドクターブレードの幅さは、対象となるロールの軸線方向の長さの半分以下となるように設定される。好ましくは、約50mmから約500mmの範囲内に設定される。さらに好ましくは、約100mmに設定される。

0019

また、本発明の好適な実施の形態では、前記ドクターブレードを前記ロールの軸線方向に向けて異なる速度で移動できるようになっている。

0020

一方、本発明は多段ドクター装置に関するものであり、上記構成の摺動ドクター装置と、当該摺動ドクター装置よりもロール回転方向上流側の位置に配置され、ロール幅とほぼ同一の幅を備えたドクターブレードを用いて前記ロール外周面のドクタリングを行なうドクター装置とを有する構成となっている。この構成によれば、上流側の一般的なドクター装置によってロール全幅のドクタリングを行い、その表面の滓を除去する。次に、摺動ドクター装置を用いて、部分的に付着している紙滓等を除去する。このように二段階でドクタリングを行うことにより、効率の良いドクタリングを実現できる。

0021

以上のように、本発明では、ドクターブレードをロール軸線方向に摺動させながらロール外周面から異物をかき落とすようにしている。したがって、ドクターブレードはロール幅に比べて狭い幅のものを使用することができる。この結果、ドクターブレードの刃先の全ての部分を適切な圧接力でロール外周面に圧接した状態を形成することが簡単になる。また、ドクターブレードの幅が狭いので、全体として大きな力でドクターブレードをロールに押し付けなくとも、必要な圧接力を発生させることができる。さらに、幅の狭いドクターブレードを使用すればよいので、その交換作業等が簡単になる。

0022

また、本発明では、ドクターブレードの過剰な発熱を回避できるので、ドクターブレードあるいはロール外周面の過剰な摩耗を防止できる。

0023

さらには、ドクターブレードの摺動範囲を変更できるようになっている。したがって、例えば、ロール外周面の汚れの酷い部分のみをドクタリングすることができる。このため、ロール外周面を隈なくドクタリングする場合に比べて、効率良く異物を除去できる等の利点が得られる。

発明を実施するための最良の形態

0024

以下に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。

0025

図1ないし図3には、本発明を抄紙機用のロール外周面をドクターリングするためのドクター装置に適用した例を示してある。

0026

これらの図に示すように、ドクター装置1は、両側の支持用のフレーム21、22と、これらのフレーム21、22によって回転可能に支持されているドクターバッグ3と、このドクターバック3によって支持されている直線スライド機構4と、この直線スライド機構4によって直線往復移動が可能な状態で支持されているブレードホルダー5と、このブレードホルダー5によって保持されているドクターブレード6を有している。

0027

上記の各部分の構成を詳しく説明する。まず、ドクターバック3は、その両端に支軸31、32を備えており、これらの支軸31、32がそれぞれフレーム21、22の側の軸受けによって回転可能に支持されている。このドクターバック3によって支持されている直線スライド機構4は、例えば、THK株式会社製のベルト式LMガイドである。

0028

この直線スライド機構4は、ドクターバッグ3に取り付けたベース41と、このベース41に形成した前後の直線スライドレール42、43と、これら直線スライドレール42、43に沿って直線往復移動するスライドテーブル44を備えている。スライドテーブル44は、その裏面が、駆動用ベルト45に連結されている。駆動用ベルト45は、一方の端の側の駆動プーリー46と、他方の端側の従動プーリー47の間に架け渡されて、スライドレール42、43と平行に延びている。駆動プーリー46は、駆動源であるACサーボモータ48の出力軸に固着されている。モータ48を駆動すると、スライドテーブル44は駆動用ベルト45によってレール42、43に沿って直線移動する。モータ48を逆転すれば、反対方向に直線移動する。

0029

このスライドテーブル44の上にはブレードホルダー5が取付けられている。ブレードホルダー5は、トッププレート51と、このトッププレート51の裏面側に取り付けた多数のフィンガ52を備えている。これらの部材51、52の先端側の部分の間に、ドクターブレード6の元端側の部分が抜き差し可能な状態で挟まれて保持されている。各フィンガ52は、その中心部分にロッド53が貫通している。ロッド53の両端は、回転可能な状態で、スライドテーブル44の側に支持されている。

0030

ここで、フィンガ52の裏面とスライトデーブル44の間に隙間が形成されており、ロッド53を挟み、前側(すなわちロール10の側)には小さい隙間が形成され、後ろ側には大きな隙間が形成されている。これらの隙間には、小径エアーチューブ54、大径エアーチューブ55がそれぞれ装着されている。これらのチューブ54、55に供給する空気量を調整することにより、ロッド53を中心として、ドクターブレード6を、ロール外周面10aに圧接した圧接状態と、そこから離れた開放状態とに切り換えることができる。すなわち、後ろ側の大径のチューブ55を膨張させ、小径のチューブ54を収縮させることにより、ドクターブレード6の刃先6aのロール外周面10aに対する圧接力を増加させることができる。逆に、小径のチューブ54を膨張させ、大径のチューブ55を収縮させることにより、ドクターブレードの圧接力を減少させることができる。さらには、ドクターブレード6をロール外周面から離れた開放状態ににすることもできる(図においてはこの状態を想像線で示してある。)。

0031

次に、図2を参照して、上記の各部分の長さ、移動範囲について説明する。図に示すように、ロール10の面長(軸線方向の長さ)をL10とする。直線スライド機構4を支持しているドクターバック3の長さL3は、このロール面長L10よりも十分に長くなるように設定される。この結果、直線スライド機構4のスライドテーブル44の移動範囲は、ロール面長L10よりも広くなるように設定できる。

0032

本例では、ブレードホルダー5の長さL5を例えば120mmに設定してあり、ここの保持されているドクターブレード6の長さL6を例えば100mmに設定してある。ドクターブレード6がロール外周面の一方の端から他方の端まで摺動できるようにするために、すなわち、図2において、実線で示す一方の端から想像線で示す他方の端まで移動できるように、ブレード移動量Lは、ロール面長L10よりも左右50mmだけ少なくなるように設定されている。

0033

なお、ドクターブレード6の移動範囲をこのように制御するためには、移動範囲を規定するためのリミットスイッチ等を配置しておき、これらのリミットスイッチの出力信号に基づき、モータ48を制御すればよい。図2においてモータ48には、その制御基盤の部分に、電源用リード線48bと共に、リミットスイッチ等からの信号が伝送される検出器ケーブル48cが接続されている。

0034

このように構成した本例のドクター装置1においては、ドクターブレード6を回転するロール10の表面10Aに適切な圧接力で押し付け、モータ48によってドクターブレード6を保持しているブレードホルダー5をロール軸線方向に向けて往復移動させる。この結果、ドクターブレード6は、ロール外周面10Aに沿ってその軸線方向に向けて摺動しながら、当該ロール外周面10Aのドクタリングを行なう。

0035

本例のドクターブレード6の幅は狭いので、ロール外周面10Aに対する圧接力の調整を簡単に行なうことができる。また、モータ48として回転速度が可変のものを使用すれば、ドクターブレード6の摺動速度を変化させることができる。このようにすれば、ロール外周面10Aのうち、紙滓等の異物が付着しやすい部分のドクタリングは摺動速度を遅くして十分に行い、それ以外の部分は摺動速度を速くして行なうことにより、効率の良いドクタリングを実現できる。

0036

なお、図1において想像線で示すように、移動するブレードホルダー5を覆う状態にカバー11を当該ブレードホルダー5に取付け、その内側に、薬液あるいは空気をドクターブレード6の刃先部分に吹きつけ可能なノズル12を取り付けておくことができる。この構成を採用すれば、ドクターブレード6の刃先にかき落とされた紙滓等の異物が堆積しても、それらを、効率良く外部に排出できるので好ましい。

0037

次に、主として図4を参照して、本例の摺動ドクター装置の制御機構について説明する。

0038

図において、摺動制御回路100は、直線スライド機構4を駆動制御して、当該直線スライド機構4によって支持されているブレードホルダ5により保持されているドクターブレード6の摺動を制御する。この摺動制御回路100には、ドクターブレードの最大移動範囲を規定する左右のセンサ131、132から検出信号が入力される。また、タイマー回路101および手動操作盤120が接続されている。

0039

次に、加圧・開放回路110は、ブレードホルダー5の一対のエアーチューブ54、55に対して空気の供給および排出を行なうことにより、これらのチューブを膨張、収縮させて、ドクターブレード6をロール外周面10Aに圧接した加圧状態およびロール外周面10Aから離れた開放状態に切り換える空気圧回路である。

0040

手動操作盤120には、加圧、開放の切り換えを行なう加圧スイッチ121、開放スイッチ122と、ドクターブレード6をロール外周面10Aに沿って摺動開始させる摺動開始スイッチ123およびそれを中止させる摺動中止スイッチ124とが備わっている。さらに、センサ131、132で規定される最大移動範囲の間において、座標入力により、ドクターブレード6の移動範囲を指定入力するためのスイッチ群125を備えている。さらには、ドクター装置1の動作モードを切り換えるモード切り換えスイッチ126を備えている。動作モードとしては例えば、自動モードと手動モードがある。

0041

モード切り換えスイッチ126によって手動モードが選択された場合には、次のようにドクタリングを行なう。まず、加圧スイッチ121を操作してドクターブレード6をロール外周面10Aに適切な圧接力で押し付ける。次に、摺動開始スイッチ123を操作して、モータ48を駆動して直線スライド機構4によってブレードホルダ5によって保持されているドクターブレード6の摺動を開始させる。この後は、直線スライド機構4によって、ドクターブレード6は、センサ131、132で規定される最大移動範囲を往復移動してロール外周面10Aのドクタリングを行なう。

0042

ここで、例えば、ドクターブレード6の刃先が過熱状態であると操作者が判断した場合には、操作者は開放スイッチ122を操作すればよい。このスイッチ122を操作すると、ドクターブレード6は開放状態に切り換わり、ロール外周面10Aから離れた状態で移動する。この結果、過熱状態を回避することができる。また、操作者が、ロール外周面10Aのうち、特定の部分に異物の付着を見てとった場合には、例えば、ドクター装置1の動作を一旦停止させる。次に、スイッチ群125を介して、異物の付着の多いロール外周面の部分を含む移動範囲を座標入力する。この後に、加圧スイッチ122を操作し、摺動開始スイッチ123を操作すると、ドクターブレード6は指定された移動範囲内を往復してロール外周面のドクタリングを行なう。

0043

一方、スイッチ126によって自動モードが設定された場合には、例えば次にようなドクタリングが実行される。この場合、スイッチ群125によって移動範囲の入力が無い場合には、ドクターブレード6はセンサ131、132で規定される最大移動範囲を往復移動するように制御される。また、タイマー101によるタイマカウントに応じて、一定の時間毎に、ドクターブレード6は開放状態に一時的に切り換わり、ドクターブレード6の刃先が過熱状態に陥らないように制御される。移動範囲がスイッチ群125によって入力された場合には、ドクターブレード6をその範囲内で往復移動させる。

0044

ここで、自動モードにおいては、次にような動作形態が考えられる。まず、ドクターブレード6の刃先の部分の温度状態を検出するための温度センサを設置しておけば、このセンサ出力に基づき、ドクターブレード6の刃先が過熱状態に陥ってしまうことを確実に回避できる。すなわち、センサによって刃先が予め設定した温度を越えた場合には、タイマ101によって規定される一定の時間だけ、ドクターブレード6を開放状態に保持して、当該ドクターブレードの刃先を冷却すればよい。

0045

また、ロール外周面10Aの各部分の汚れ具合を検出するためのセンサ、すなわち、異物の付着度合いを検出するセンサを配置しておき、このセンサの出力に基づき、ドクターブレードの移動範囲を自動設定すれば、ドクタリングを効率良く行なうことができる。詳細に説明すると、センサによって異物の付着が多い部分(汚れが多い部分)を検出し、この結果に基づき摺動制御回路100においてこの部分を含むドクターブレードの移動範囲を算出する。そして、この移動範囲内でドクターブレード6を往復移動させて異物を確実にかき落とす。このように制御すれば、常に、ロール外周面から異物を確実に除去でき、効率の良いドクタリングを実現できる。

0046

一方、上記構成の摺動ドクター装置を用いて多段ドクター装置を構成することができる。すなわち、上記構成の摺動ドクター装置と、当該摺動ドクター装置よりもロール回転方向の上流側の位置に配置され、ロール幅とほぼ同一の幅を備えたドクターブレードを用いて前記ロール外周面のドクタリングを行なうドクター装置とを有する構成を採用することができる。この構成によれば、上流側の一般的なドクター装置によってロール全幅のドクタリングを行い、その表面の滓を除去する。次に、摺動ドクター装置を用いて、部分的に付着している紙滓等を除去する。このように二段階でドクタリングを行うことにより、効率の良いドクタリングを実現できる。

発明の効果

0047

以上説明したように、本発明のドクター装置は、幅の狭いドクターブレードをロール外周面に圧接した状態でその軸線方向に摺動させて、当該ロール外周面のドクタリングを行なうように構成されている。したがって、従来において使用されているロール幅と同一の幅のドクターブレードを使用する構成のドクター装置に比べて、ドクターブレードの圧接力の調整を簡単に行なうことができる。また、ドクターブレードの刃先に十分な圧接力を加えることができる。さらには、ロール幅が異なるロールに対しては、ドクターブレードの移動範囲を変更するのみで、簡単に対処することができるので、ロール幅に対応したドクターブレードを使用する必要も無くなる。

0048

また、本発明では、ドクターブレードの過剰な発熱を回避できるので、ドクターブレードあるいはロール外周面の過剰な摩耗を防止できる。

0049

さらには、ドクターブレードの摺動範囲を変更できるようになっている。したがって、例えば、ロール外周面の汚れの酷い部分のみをドクタリングすることができる。このため、ロール外周面を隈なくドクタリングする場合に比べて、効率良く異物を除去できる等の利点が得られる。

図面の簡単な説明

0050

図1本発明を適用したドクター装置の例を示す概略構成図である。
図2図1のドクター装置における各部分の長さ関係およびドクターブレードの移動範囲を説明するための説明図である。
図3図1のドクター装置におけるドクターブレードおよびブレードホルダーの部分を拡大して示す部分拡大図である。
図4図1のドクター装置の駆動制御系を示す概略ブロック図である。

--

0051

1ドクター装置
4 直線スライド機構
5ブレードホルダー
6ドクターブレード
10ロール
10Aロール外周面
10a ロールの軸線
100摺動制御回路
101タイマー
110加圧・開放制御回路
120手動操作盤
121 加圧スイッチ
122開放スイッチ
123 摺動開始スイッチ
124 摺動停止スイッチ
125動作範囲入力用のスイッチ群
126 モード切り換えスイッチ

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