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技術 流体圧制御装置

出願人 ナブテスコ株式会社
発明者 山口尚紀赤松修
出願日 1996年7月22日 (24年5ヶ月経過) 出願番号 1996-191970
公開日 1998年2月10日 (22年10ヶ月経過) 公開番号 1998-035478
状態 特許登録済
技術分野 流体圧力の制御 ブレーキシステム(ブースタ)
主要キーワード 付着度合 加減算量 緩め動作 側電流値 排気位置 加減算値 差圧算出 出力割合
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図面 (8)

課題

3位置電磁弁出力圧を速やかに指令圧整定させること。

解決手段

圧力指令信号に対応する駆動指令値により、供給位置、重なり位置、排気位置に切換制御される3位置電磁弁4と、前記圧力指令信号と3位置電磁弁4の出力圧のフィードバック信号とを一致させるべく、3位置電磁弁4を所定の位置に駆動する駆動指令値を算出する駆動指令設定部と、前記圧力指令信号とフィードバック信号との差圧、及び、フィードバック信号の変化割合に応じ、前記駆動指令値に対して加減算すべき補正値を算出する補正値設定部と、前記駆動指令値が3位置電磁弁4の重なり位置に対応する重なり指令値から外れている場合、前記補正値設定部から出力される補正値を積算して補正量を算出し、前記駆動指令値に対し、重なり位置から離れる方向に前記補正量を加減算して新たな駆動指令値を3位置電磁弁4に出力する加減算処理部15とを有するもの。

概要

背景

従来、鉄道車両空気ブレーキ装置ブレーキシリンダ等への出力圧を制御する流体圧制御装置として、出力圧を増加させる供給位置、出力圧を遮断して一定値に保持する重なり位置、出力圧を減少させる排気位置の3位置に切換制御される3位置電磁弁を用いたものがある(例えば、実公平7-31020号公報参照)。

この流体圧制御装置は、例えば、ブレーキ指令に相当する圧力指令信号を受けて3位置電磁弁を上記の排気位置、供給位置又は重なり位置に制御するための3段階の駆動指令値コイル電流値)を出力することにより、圧力指令信号に応じた出力圧を発生させることができる。3位置電磁弁を排気位置から重なり位置に移行させる時と、供給位置から重なり位置に移行させる時とで必要な駆動指令値が異なる場合には、重なり位置に対応する駆動指令値が2段階に設定されることもある。この場合には、4段階の駆動指令値が3位置電磁弁に入力され得る。

ところが、前記流体圧制御装置においては、3位置電磁弁を3段階又は4段階の駆動指令値で切換制御するものであるため、前記ブレーキシリンダへの出力圧を圧力指令信号に一致させる際に、オーバーシュート又はアンダーシュートの発生が避けられないものとなり、出力圧が圧力指令信号に収束するまで長時間を要するとともに、3位置電磁弁が頻繁に切り換わり、3位置電磁弁の寿命が短くなるという問題を有していた。

そこで、前記3位置電磁弁の出力圧と、圧力指令信号とを比較して、両者が一致する方向に、前記供給位置から排気位置までの任意の駆動指令値を出力することにより、3位置電磁弁の弁開度を制御して、オーバーシュート又はアンダーシュートを防止することが考えられる。

概要

3位置電磁弁の出力圧を速やかに指令圧整定させること。

圧力指令信号に対応する駆動指令値により、供給位置、重なり位置、排気位置に切換制御される3位置電磁弁4と、前記圧力指令信号と3位置電磁弁4の出力圧のフィードバック信号とを一致させるべく、3位置電磁弁4を所定の位置に駆動する駆動指令値を算出する駆動指令設定部と、前記圧力指令信号とフィードバック信号との差圧、及び、フィードバック信号の変化割合に応じ、前記駆動指令値に対して加減算すべき補正値を算出する補正値設定部と、前記駆動指令値が3位置電磁弁4の重なり位置に対応する重なり指令値から外れている場合、前記補正値設定部から出力される補正値を積算して補正量を算出し、前記駆動指令値に対し、重なり位置から離れる方向に前記補正量を加減算して新たな駆動指令値を3位置電磁弁4に出力する加減算処理部15とを有するもの。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

圧力指令信号に対応する駆動指令値を受けて、出力圧を増加させる供給位置、出力圧を遮断する重なり位置、出力圧を減少させる排気位置に切換制御される3位置電磁弁と、前記出力圧のフィードバック信号を発生する圧力センサと、前記圧力指令信号とフィードバック信号とを受けて、前記圧力指令信号とフィードバック信号とを一致させるべく、前記3位置電磁弁を供給位置から排気位置とする間の任意の駆動指令値を算出する駆動指令設定部と、前記フィードバック信号の変化割合基準値よりも小さいとの判断で、前記駆動指令値に対して加減算すべき補正値を出力する補正値設定部と、前記駆動指令値が3位置電磁弁を重なり位置とする際に出力される重なり指令値から外れているとの判断で、前記補正値設定部から出力される補正値を積算して補正量を算出するとともに、前記駆動指令値に対し、前記重なり位置から離れる方向に前記補正量を加減算して新たな駆動指令値を3位置電磁弁に出力する加減算処理部とを有することを特徴とする流体圧制御装置

請求項2

前記補正値設定部は、前記圧力指令信号とフィードバック信号との差圧の大小に応じて、前記補正値を増減させるものである請求項1記載の流体圧制御装置。

請求項3

前記加減算処理部は、前記駆動指令設定部から前記重なり指令値が出力されたとの判断で、前記算出された補正量を消滅させるものである請求項1記載の流体圧制御装置。

請求項4

前記加減算処理部は、前記駆動指令値が新たに供給位置側又は排気位置側の値を出力したとの判断で、前記算出された補正量を一旦消滅させるものである請求項3記載の流体圧制御装置。

請求項5

前記加減算処理部は、前記駆動指令設定部からの駆動指令値が、重なり指令値から供給位置側に外れている際の補正量の出力割合と、排気位置側に外れている際の補正量の出力割合とを異なるものとした請求項1記載の流体圧制御装置。

技術分野

0001

本発明は、いわゆる3位置電磁弁を用いて、例えば、鉄道車両空気ブレーキ装置等に供給される流体圧の制御を行う流体圧制御装置に関するものである。

背景技術

0002

従来、鉄道車両の空気ブレーキ装置のブレーキシリンダ等への出力圧を制御する流体圧制御装置として、出力圧を増加させる供給位置、出力圧を遮断して一定値に保持する重なり位置、出力圧を減少させる排気位置の3位置に切換制御される3位置電磁弁を用いたものがある(例えば、実公平7-31020号公報参照)。

0003

この流体圧制御装置は、例えば、ブレーキ指令に相当する圧力指令信号を受けて3位置電磁弁を上記の排気位置、供給位置又は重なり位置に制御するための3段階の駆動指令値コイル電流値)を出力することにより、圧力指令信号に応じた出力圧を発生させることができる。3位置電磁弁を排気位置から重なり位置に移行させる時と、供給位置から重なり位置に移行させる時とで必要な駆動指令値が異なる場合には、重なり位置に対応する駆動指令値が2段階に設定されることもある。この場合には、4段階の駆動指令値が3位置電磁弁に入力され得る。

0004

ところが、前記流体圧制御装置においては、3位置電磁弁を3段階又は4段階の駆動指令値で切換制御するものであるため、前記ブレーキシリンダへの出力圧を圧力指令信号に一致させる際に、オーバーシュート又はアンダーシュートの発生が避けられないものとなり、出力圧が圧力指令信号に収束するまで長時間を要するとともに、3位置電磁弁が頻繁に切り換わり、3位置電磁弁の寿命が短くなるという問題を有していた。

0005

そこで、前記3位置電磁弁の出力圧と、圧力指令信号とを比較して、両者が一致する方向に、前記供給位置から排気位置までの任意の駆動指令値を出力することにより、3位置電磁弁の弁開度を制御して、オーバーシュート又はアンダーシュートを防止することが考えられる。

発明が解決しようとする課題

0006

ところが、前記3位置電磁弁は、復帰ばねばね力のばらつきや、摺動部に対するグリース付着度合による摺動抵抗の変動、並びにコイル吸引力特性のばらつき等により、3位置電磁弁毎に弁開度が微妙に異なるものであり、あるいは、1つの3位置電磁弁においても、経年変化により、同じ圧力指令信号であっても必ずしも同じ弁開度を得ることができないという問題がある。

0007

そのため、特に、前記重なり位置とする駆動指令値に近い駆動指令値を前記3位置電磁弁に出力すると、前記ばらつき等に起因して弁開度が必要以上に小さくなる場合があり、出力圧が圧力指令信号に応じたものとなるまでに長時間を要したり、出力圧と圧力指令信号との差がある状態で整定したりする問題を有していた。

課題を解決するための手段

0008

本発明は、前記の課題を解決して、圧力指令信号に対するオーバーシュート及びアンダーシュートを防止しながら、出力圧をできるだけ速やかに圧力指令信号に整定させることができる流体圧制御装置を提供することを目的とする。そのため、請求項1に係る流体圧制御装置は、圧力指令信号に対応する駆動指令値を受けて、出力圧を増加させる供給位置、出力圧を遮断する重なり位置、出力圧を減少させる排気位置に切換制御される3位置電磁弁と、前記出力圧のフィードバック信号を発生する圧力センサと、前記圧力指令信号とフィードバック信号とを受けて、前記圧力指令信号とフィードバック信号とを一致させるべく、前記3位置電磁弁を供給位置から排気位置とする間の任意の駆動指令値を算出する駆動指令設定部と、前記フィードバック信号の変化割合基準値よりも小さいとの判断で、前記駆動指令値に対して加減算すべき補正値を出力する補正値設定部と、前記駆動指令値が3位置電磁弁を重なり位置とする際に出力される重なり指令値から外れているとの判断で、前記補正値設定部から出力される補正値を積算して補正量を算出するとともに、前記駆動指令値に対し、前記重なり位置から離れる方向に前記補正量を加減算して新たな駆動指令値を3位置電磁弁に出力する加減算処理部とを有することを特徴とするものである。

0009

すなわち、3位置電磁弁を前記供給位置又は排気位置とすべき圧力指令信号が出力されると、前記駆動指令設定部はこの圧力指令信号と、前記3位置電磁弁の出力圧に対応したフィードバック信号とに基づいて、駆動指令値を算出し、この駆動指令値に基づいて3位置電磁弁を駆動する。その後、フィードバック信号が圧力指令信号に接近すると、オーバーシュート又はアンダーシュートを防止するため、前記駆動指令設定部は3位置電磁弁を重なり位置とすべき重なり指令値に近い駆動指令値を出力して3位置電磁弁の弁開度を制御する。

0010

この場合、3位置電磁弁の弁開度が必要以上に小さくなると、圧力指令信号とフィードバック信号との間に差圧が存在する状態でフィードバック信号の変化割合が基準値よりも小さくなり、前記差圧が存在する状態で出力圧が整定する恐れがあるので、前記補正値設定部によって補正値が出力され、この補正値を積算した補正量が前記加減算処理部によって前記駆動指令値に加減算されて、これが新たな駆動指令値として出力される。これにより、前記フィードバック信号と圧力指令信号との間の差圧が解消され、フィードバック信号が圧力指令信号に速やかに一致するようになる。

0011

請求項2に係る流体圧制御装置は、請求項1の構成において、前記補正値設定部は、前記圧力指令信号とフィードバック信号との差圧の大小に応じて、前記補正値を増減させるものである。

0012

ここでは、前記差圧に応じて補正値を増減させることにより、すなわち、差圧が大きい場合、補正値を大きくし、差圧が小さい場合、補正値を小さくすることにより、出力圧を一層速やかに、且つオーバーシュート、アンダーシュートを生じさせることなく、圧力指令信号に到達させることが可能になる。

0013

請求項3に係る流体圧制御装置は、請求項1の構成において、前記加減算処理部は、前記駆動指令設定部から前記重なり指令値が出力されたとの判断で、前記算出された補正量を消滅させるものである。

0014

すなわち、3位置電磁弁が供給位置又は排気位置にある状態から、前記重なり指令値が出力されることにより、3位置電磁弁が重なり位置に切り換わった場合、出力圧は遮断されて一定値に保たれる。この場合、直前の供給位置又は排気位置で蓄積されていた前記補正量がそのまま残存していれば、前記重なり指令値にこの補正量が加減算されることにより、駆動指令値が重なり指令値から外れて、供給位置に対応する供給指令値又は排気位置に対応する排気指令値に切り換わる恐れがあるが、請求項3のように、重なり指令値が出力された時点で前記補正量を消滅させることにより、重なり位置において重なり指令値を保持することができ、圧力指令信号に対する出力圧の精度を保持することができる。又、重なり位置において、補正量を一旦クリアしておくことにより、次に、供給位置又は排気位置に移行した際に、補正量を初期値“0”からスタートさせることができる。

0015

請求項4に係る流体圧制御装置は、請求項3の構成において、前記加減算処理部は、前記駆動指令値が新たに供給位置側又は排気位置側の値を出力したとの判断で、前記算出された補正量を一旦消滅させるものである。

0016

すなわち、圧力指令信号が急激に変動すること等に起因して、駆動指令値が重なり指令値を出力しない状態で、供給位置側から直接排気位置側、又は排気位置側から直接供給位置側に切り換わる場合があり、この場合、供給位置側から排気位置側、又は排気位置側から供給位置側に切り換わった時点で、前記補正量を一旦消滅させることにより、切り換わり後の排気位置側又は供給位置側で初期値を“0”として新たな補正量を出力することができ、駆動指令値に対し、誤った補正量が加減算されることを防止できる。

0017

請求項5に係る流体圧制御装置は、請求項1の構成において、前記加減算処理部は、前記駆動指令設定部からの駆動指令値が、重なり指令値から供給位置側に外れている際の補正量の出力割合と、排気位置側に外れている際の補正量の出力割合とを異なるものとしたことを特徴とする。

0018

すなわち、図1に示すように、通常、電磁弁の吸引力は、駆動指令値が高い値となるほど変化割合が大きくなり、逆に駆動指令値が低い値となるほど変化割合が小さくなる特性を有する。従って、重なり指令値に対し、駆動指令値が低い値となる供給位置側又は排気位置側の補正量の出力割合を、駆動指令値が高い値となる排気位置側又は供給位置側の補正量の出力割合よりも大きく設定することで、前記吸引力特性に対応して、電磁弁を円滑に作動させることができる。

発明を実施するための最良の形態

0019

以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。この実施の形態は、例えば、鉄道車両の空気ブレーキ装置に供給される流体圧(空気圧)の制御を行う流体圧制御装置に関するものである。図2に示すように、流体圧制御装置1は、ブレーキ制御部2から圧力指令信号Pが入力される制御部3と、この制御部3により駆動制御される3位置電磁弁4と、3位置電磁弁4の出力圧を増幅して、前記空気ブレーキ装置の図示しないブレーキシリンダへ供給する中継弁5と、3位置電磁弁4の出力圧を検出する圧力センサ6と、圧力センサ6により検出された出力圧を増幅してフィードバック信号Qとして制御部3に供給するアンプ7とを有している。

0020

前記3位置電磁弁4は、大気開放された第1ポートP1と、供給空気溜め8に接続された第2ポートP2と、中継弁5の圧力室5aに接続された第3ポートP3とを有する。排気位置では、3位置電磁弁4の第1、第3ポートP1、P3が互いに連通して出力圧が減少し、供給位置では、第2、第3ポートP2、P3が互いに連通して出力圧が増加し、重なり位置では、第1、第2、第3ポートP1、P2、P3がいずれも互いに遮断されて出力圧が一定に保持されるようになっている。

0021

又、中継弁5は、大気に開放された第1ポート5bと、前記ブレーキシリンダに接続された第2ポート5cと、供給空気溜め8に接続された第3ポート5dとを有し、3位置電磁弁4の出力圧を増幅して前記第2ポート5cから前記ブレーキシリンダに供給するようになっている。

0022

図3に示すように、制御部3は、ブレーキ制御部2から入力される、指令圧(3位置電磁弁4の出力圧の指令値)に対応した圧力指令信号と、アンプ7から帰還される、3位置電磁弁4の実際の出力圧に対応したフィードバック信号とに基いて、前記指令圧と実際の出力圧との差圧を算出する差圧算出部11と、前記フィードバック信号に基いて前記実際の出力圧の傾きを算出する出力圧傾き算出部12と、前記差圧に基いて3位置電磁弁4に供給すべきコイル電流値A(駆動指令値)を設定するコイル電流設定部13(駆動指令設定部)と、前記差圧と出力圧の傾きとに基いて、前記コイル電流値Aに加減算すべき加減算値D(補正値)を算出する加減算値設定部14(補正値設定部)と、前記コイル電流値Aに加減算値Dを加減算して、新たなコイル電流値A’を出力する加減算処理部15と、加減算処理部15から出力されたコイル電流値A’に対応したコイル電流を3位置電磁弁4に出力する電流出力部16とを備えている。

0023

前記コイル電流設定部13は、図4フローチャートに示すように、圧力指令信号に対応する指令圧と、フィードバック信号に対応する3位置電磁弁4の実際の出力圧との差圧を算出し(S1)、この差圧に基いて、コイル電流値Aを算出する(S2)。

0024

前記加減算値設定部14は、図5のフローチャートに示すように、前記差圧が第1の基準値a1より大きいか否かを判定し(S1)、判定結果がイエス、つまり、差圧が大であれば、加減算値Dにeを設定する(S2)。S1の判定結果がノーであれば、続いて、前記差圧が第2の基準値a2(a2<a1)より小さいか否かを判定し(S3)、判定結果がノー、つまり、差圧が中程度であれば、加減算値Dにfを設定する(S4)。S3で判定結果がイエス、つまり、差圧が小であれば、加減算値Dにgを設定する(S5)。但し、e>f>gである。

0025

続いて、3位置電磁弁4の出力圧の傾きがきついか否か、つまり、前記傾きが基準値より大きいか否かを判定し(S6)、判定結果がイエスであれば、前記加減算値Dを“0”で置換(S7)する一方、S6の判定結果がノー、つまり、前記傾きが基準値以下で比較的緩やかであれば、加減算値Dとして前記設定したe、f又はgをそのまま保持する。

0026

図6中(a)に示すように、前記コイル電流値Aは下限が完全排気電流値、上限が完全供給電流値であり、その間、完全排気電流値以上且つβ以下の範囲が排気位置側電流値、β以上α以下の範囲が重なり電流値、α以上完全供給電流値以下の範囲が供給位置側電流値となる。

0027

前記加減算処理部15は、図7のフローチャートに示すように、コイル電流値Aがα以上、つまり、供給位置側電流値であるか否かを判定し(S1)、判定結果がイエスであれば、加減算値Dの割合設定として1倍を設定する。すなわち、加減算値Dとして、そのままDを設定する(S2)。続いて、減算量Cに“0”を設定して、従前の減算量Cをクリアする(S3)。これにより、コイル電流値Aが排気位置側電流値から重なり電流値を経ずに直接、供給位置側電流値に移行した場合でも、排気位置側で蓄積された従前の減算量Cがクリアされる。従って、以後、コイル電流値Aが重なり電流値を経ずに直接、排気位置側電流値に移行した場合でも、減算量Cは初期値“0”となっているので、排気位置側における減算量が正確に演算される。

0028

続いて、供給位置側の補正量である加算量Bを計算する(S4)。すなわち、供給位置側においては、3位置電磁弁4の出力圧は増加するが、例えば、出力圧が指令圧に到達する以前に整定しつつあるような場合、コイル電流値Aに加算量Bを加算することにより、前記出力圧を更に指令圧まで増加させる必要がある。コイル電流値Aが排気位置側電流値から供給位置側電流値に切り換わった場合、加算量Bは初期値“0”であり、これに前記加減算値Dを加算することにより、新たな加算量Bを得る。そして、コイル電流設定部13から出力されるコイル電流値Aに前記加算量Bを加算することにより、新たなコイル電流値A’を求める(S5)。

0029

S1でコイル電流値Aがαより小さい場合、つまり、供給位置側電流値ではない場合、続いて、S6でコイル電流値Aがβ以下であるか否か、つまり、排気位置側電流値であるか否かを判定する(S6)。Aがβ以下、つまり、排気位置側電流値であれば、次に、前記加減算値Dの出力割合としてk(k>1)を設定し、k×Dを新たな加減算値Dとする(S7)。これは、前記図1に示したように、3位置電磁弁4の吸引力は、供給位置側、つまり、コイル電流値A(駆動指令値)が高い領域では、排気位置側、つまり、コイル電流値Aが低い領域より変化割合が大きいので、前記加減算値Dの出力割合を排気位置側で供給位置側より大きくして、供給位置側と排気位置側とで3位置電磁弁4の作動特性が略均一になるようにしたものである。

0030

前記出力割合を設定した後、続いて、加算量Bに“0”を設定する(S8)。これは、前記S3と同様、コイル電流値Aが供給位置側電流値から重なり電流値を経ずに、直接、排気位置側電流値に移行した場合、供給位置側で蓄積された加算量Bを一旦クリアするためである。次に、減算量C(供給位置側又は重なり位置側から排気位置側に移行した際の初期値は“0”)に前記加減算値Dを加算して、新たな減算量Cを求める(S9)。そして、コイル電流値Aから減算量Cを減算して新たなコイル電流値A’を求める(S10)。

0031

S6でA>β、つまり、コイル電流値Aが重なり電流値であれば、続いて、加算量B及び減算量Cに“0”を設定して、従前の加算量B、減算量Cをクリアする(S11)。これは、コイル電流値Aが重なり電流値である時に、この重なり電流値に前記加算量B又は減算量Cが加減算されることにより、コイル電流値Aが重なり電流値から外れて、供給位置側電流値又は排気位置側電流値に移行する不具合を防止するとともに、コイル電流値Aが、重なり電流値から供給位置側電流値又は排気位置側電流値に移行した際に、この供給位置側電流値又は排気位置側電流値における加算量B又は減算量Cの初期値を“0”とするために、予め、加算量B及び減算量Cをクリアしておくものである。コイル電流値Aが重なり電流値である場合、加減算処理部15でコイル電流値Aをそのまま新たなコイル電流値A’として出力する(S12)。

0032

次に、図6タイムチャートに基いて、3位置電磁弁4の出力圧の制御例を説明する。図6の(a)に示すように、時刻t1位前には、前記空気ブレーキ装置のブレーキシリンダは排気状態にあり、従って、コイル電流値Aは完全排気電流値となっており、この場合、(b)に示すように、3位置電磁弁4の指令圧Xと実際の出力圧Yとは一致している。

0033

前記ブレーキシリンダに空気圧を供給して制動状態とする場合、時刻t1に図2に示す流体圧制御装置1の制御部3に、3位置電磁弁4の指令圧Xに対応してブレーキ制御部2から出力される圧力指令信号が増加し始めるのに応じて、前記制御部3はコイル電流値Aを完全排気電流値から完全供給電流値に切り換える。その後、制御部3のコイル電流設定部13は、図4のフローチャートに示したように、指令圧Xと出力圧Yとの差圧に基いて、コイル電流値Aを設定する。

0034

時刻t1位後、時刻t2までは実際の出力圧Yは時間遅れ立ち上がらないため、前記差圧が大きくなり、コイル電流値Aは完全供給電流値を維持する。時刻t2で実際の出力圧Yが立ち上がると、以後、指令圧Xと出力圧Yとの差圧が次第に減少するため、前記コイル電流設定部13は図6の(a)のt2からt3の区間に示すように、供給位置側電流値の範囲内でコイル電流値Aを次第に減少させる。

0035

時刻t3位後、時刻t4までの区間では、図6の(b)に示すように、前記差圧が余り変化しないため、(a)のように、コイル電流値Aは供給位置側電流値の範囲内で略一定の値を保持する。このt3からt4の区間では、図5のフローチャートにおいて、加減算値設定部14で差圧に応じた加減算値D(e、f又はg)が設定されるが、S6の出力圧Yの傾きがきついか否かの判定で、判定結果がイエスとなるため、S7で加減算値Dが“0”となり、その結果として、加減算処理部15におけるコイル電流値Aの補正は行われない。

0036

時刻t4以降は、前記指令圧Xと出力圧Yとの差圧が存在し、且つ出力圧Yの傾きが緩やかとなるため、このままの状態では出力圧Yが指令圧Xに到達する以前に整定する恐れがある。しかしながら、本発明では、時刻t4以降、t5までの区間では、前記図5のフローチャートのS6の判定結果がノーとなり、前記加減算値D(e、f又はg)が図7のフローチャートのS4で加算量Bに加算され、S5でこの加算量Bがコイル電流値Aに加算されて新たなコイル電流値A’として出力されることにより、図6中(a)の時刻t4からt5の区間に示すように、コイル電流値A’が次第に増加、つまり、重なり電流値から離れる方向へ変化する。

0037

時刻t5以降は、前記t4からt5の区間でコイル電流値A’が次第に増加した効果が現れて、出力圧Yが次第に増加し、指令圧Xに接近する。このように、t5からt6の区間では、出力圧Yに再び傾きが出るため、図4のフローチャートのS6の判定がイエスとなり、従って、S7で加減算値Dが“0”となってコイル電流値Aは再び略一定となる。

0038

時刻t6で出力圧Yが指令圧Xと一致すると、以後は出力圧Yを一定に保持して所定の制動状態を保持するため、コイル電流設定部13はコイル電流値Aを重なり電流値(β以上α以下)の中央値付近まで低下させ、以後、前記制動状態を維持する限り、コイル電流値Aを前記重なり電流値に維持する。

0039

次に、時刻t7に前記制動状態を解除又は緩める場合、前記ブレーキ制御部2が指令圧Xに対応して圧力指令信号を低下させると、制御部3がそれに応じてコイル電流値Aを完全排気電流値に低下させる。以後、t7乃至t12における動作は前記t1乃至t6における制動時と逆の動作となるので、ここでは詳述しない。なお、緩め動作時においては、時刻t10からt11の区間で、加減算値Dが積算された減算量Cが、コイル電流値Aから減算されて新たなコイル電流値A’が出力されることにより、コイル電流値A’が減少、つまり、重なり電流値から離れる方向に変化し、それに基いて、時刻t11以降、出力圧Yが減少して、時刻t12で指令圧Xと一致する。

0040

なお、上記の実施の形態では、図6中(b)の指令圧X及びそれに対応する圧力指令信号は、目標値に向けてアナログ的に変化するものであるが、前記指令圧X及び圧力指令信号はディジタル的に変化するものであってもよい。又、前記実施の形態では、3位置電磁弁4を駆動する駆動指令値としてコイル電流値を用いたが、コイル電流値に代えて、コイル電圧を用いてもよい。更に、前記の3位置電磁弁4は、図1に示すように、供給位置側で駆動指令値(コイル電流値等)が高く、排気位置側で駆動指令値が低い構成となっているが、逆に供給位置側で駆動指令値が低く、排気位置側で駆動指令値が高い3位置電磁弁を用いてもよい。

発明の効果

0041

以上説明したように、本発明の請求項1の流体圧制御装置は、圧力指令信号に対応する駆動指令値を受けて、出力圧を増加させる供給位置、出力圧を遮断する重なり位置、出力圧を減少させる排気位置に切換制御される3位置電磁弁と、前記出力圧のフィードバック信号を発生する圧力センサと、前記圧力指令信号とフィードバック信号とを受けて、前記圧力指令信号とフィードバック信号とを一致させるべく、前記3位置電磁弁を供給位置から排気位置とする間の任意の駆動指令値を算出する駆動指令設定部と、前記フィードバック信号の変化割合が基準値よりも小さいとの判断で、前記駆動指令値に対して加減算すべき補正値を出力する補正値設定部と、前記駆動指令値が3位置電磁弁を重なり位置とする際に出力される重なり指令値から外れているとの判断で、前記補正値設定部から出力される補正値を積算して補正量を算出するとともに、前記駆動指令値に対し、前記重なり位置から離れる方向に前記補正量を加減算して新たな駆動指令値を3位置電磁弁に出力する加減算処理部とを有するものであるから、圧力指令信号とフィードバック信号とに差圧が存在する状態でフィードバック信号の変化割合が基準値より小さくなり、フィードバック信号が圧力指令信号と一致しない状態で整定する恐れがある場合、前記補正量によって駆動指令値を補正することにより、圧力指令信号とフィードバック信号とを速やかに一致させることができる。

0042

請求項2に係る流体圧制御装置は、請求項1の構成において、前記補正値設定部は、前記圧力指令信号とフィードバック信号との差圧の大小に応じて、前記補正値を増減させるものであるから、出力圧を一層速やかに圧力指令信号に到達させることが可能になる。

0043

請求項3に係る流体圧制御装置は、請求項1の構成において、前記加減算処理部は、前記駆動指令設定部から前記重なり指令値が出力されたとの判断で、前記算出された補正値を消滅させるものであるから、重なり位置において、前記駆動指令値に従前の補正量が加減算されることにより、3位置電磁弁が重なり位置から外れて供給位置又は排気位置に移行することを防止でき、その結果、圧力指令信号に対する出力圧の精度を保持することができる。

0044

請求項4に係る流体圧制御装置は、請求項3の構成において、前記加減算処理部は、前記駆動指令値が新たに供給位置側又は排気位置側の値を出力したとの判断で、前記算出された補正量を一旦消滅させるものであるから、圧力指令信号が急激に変動すること等に起因して、駆動指令値が重なり指令値を出力しない状態で、供給位置側から直接排気位置側、又は排気位置側から直接供給位置側に切り換わった場合、切り換わり後の排気位置側又は供給位置側で新たな補正量として初期値“0”を出力することができ、駆動指令値に対し、誤った補正量が加減算されることを防止できる。

0045

請求項5に係る流体圧制御装置は、請求項1の構成において、前記加減算処理部は、前記駆動指令設定部からの駆動指令値が、重なり指令値から供給位置側に外れている際の補正量の出力割合と、排気位置側に外れている際の補正量の出力割合とを異なるものとしたので、駆動指令値が高い値となるほど変化割合が大きくなり、逆に駆動指令値が低い値となるほど変化割合が小さくなる電磁弁の吸引力特性に対応させて、電磁弁を円滑に作動させることができる。

図面の簡単な説明

0046

図13位置電磁弁の駆動指令値(コイル電流値)と吸引力との関係を示すグラフ
図2本発明の実施の形態における流体圧制御装置を示す説明図。
図3前記流体圧制御装置の制御部を示すブロック構成図。
図4前記制御部のコイル電流設定部の動作手順を示すフローチャート。
図5前記制御部の加減算量設定部の動作手順を示すフローチャート。
図6前記流体圧制御装置の3位置電磁弁に供給されるコイル電流値並びに該3位置電磁弁の指令圧と実際の出力圧との関係を示すタイムチャート。
図7前記制御部の加減算処理部の動作手順を示すフローチャート。

--

0047

4 3位置電磁弁
6圧力センサ
13コイル電流設定部(駆動指令設定部)
14加減算量設定部(補正値設定部)
15加減算処理部

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