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技術 導光板用金型、導光板の製造方法、偏光光源装置及び液晶表示装置

出願人 日東電工株式会社
発明者 梅本清司中島登志雄高橋直樹
出願日 1996年7月11日 (24年4ヶ月経過) 出願番号 1996-203244
公開日 1998年1月27日 (22年10ヶ月経過) 公開番号 1998-027512
状態 拒絶査定
技術分野 照明装置の配光に係わる部品細部及び防護 面状発光モジュール
主要キーワード 流動軌跡 対向側端 開口線 付加形成 目的面 連続曲面 最適成形条件 直線面
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1998年1月27日)のものです。
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図面 (18)

課題

射出成形方式により量産した場合にも複屈折による位相差の小さい導光板を効率よく、かつ転写性よく得ることができて、光の利用効率に優れる偏光光源装置液晶表示装置を形成できる導光板成形用金型、及び導光板の製造方法の開発。

解決手段

板状物の側面より入射した光を上下面の一方より出射する導光板をポリマー注入充填方式で成形(K1)するための金型であり、前記板状物の少なくとも一側面に対応する位置(K13)にその側面の実質的に全幅にわたるポリマーの注入ゲート(K2)を有する導光板用金型、及びその金型を用いて射出成形する導光板の製造方法。

効果

円偏光偏光状態の変化なく円偏光分離層を介した透過・反射分離光を効率的に再出射し、液晶表示装置等の表示の明るさを向上させうる複屈折による位相差の小さい導光板が効率よく得られる。

概要

背景

概要

射出成形方式により量産した場合にも複屈折による位相差の小さい導光板を効率よく、かつ転写性よく得ることができて、光の利用効率に優れる偏光光源装置液晶表示装置を形成できる導光板成形用金型、及び導光板の製造方法の開発。

板状物の側面より入射した光を上下面の一方より出射する導光板をポリマー注入充填方式で成形(K1)するための金型であり、前記板状物の少なくとも一側面に対応する位置(K13)にその側面の実質的に全幅にわたるポリマーの注入ゲート(K2)を有する導光板用金型、及びその金型を用いて射出成形する導光板の製造方法。

円偏光偏光状態の変化なく円偏光分離層を介した透過・反射分離光を効率的に再出射し、液晶表示装置等の表示の明るさを向上させうる複屈折による位相差の小さい導光板が効率よく得られる。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
5件

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請求項1

板状物の側面より入射した光を上下面の一方より出射する導光板ポリマー注入充填方式で成形するための金型であり、前記板状物の少なくとも一側面に対応する位置にその側面の実質的に全幅にわたるポリマーの注入ゲートを有することを特徴とする導光板用金型

請求項2

請求項1において、全幅にわたる注入ゲートを導光板の光入射面又はその対向側面に対応する位置に有する導光板用金型。

請求項3

請求項1又は2において、全幅にわたる注入ゲートに対向する位置に、実質的に全幅にわたるポリマーの抜きゲートを有する導光板用金型。

請求項4

請求項1〜3において、注入ゲート又は抜きゲートを有する面以外の側面が鏡面処理されてなる導光板用金型。

請求項5

請求項1〜4において、上下面の少なくとも一方に入射面方向の微細プリズム状凹凸周期的に有する導光板を形成するための導光板用金型。

請求項6

請求項1〜5において、上下面の一方の出射面でない面の実質的な連続的変化に基づいて、入射面よりもそれに対向する端面が薄い導光板を形成するための導光板用金型。

請求項7

請求項1〜6に記載の金型を用いて射出成形することを特徴とする導光板の製造方法。

請求項8

請求項1〜6に記載の金型を用いて成形したことを特徴とする導光板。

請求項9

請求項8に記載の導光板の出射面側に円偏光分離層を配置してなることを特徴とする偏光光源装置

請求項10

液晶セルの片側に、請求項8に記載の導光板を有することを特徴とする液晶表示装置

請求項11

液晶セルの片側に、請求項9に記載の偏光光源装置を有することを特徴とする液晶表示装置。

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0001

本発明は、光利用効率に優れて明るさに優れる良視認性の液晶表示装置等の形成に好適な導光板成形するための金型、その導光板の製造方法、及びその導光板を用いた偏光光源装置と液晶表示装置に関する。

背景技術

0002

従来、板状物の側面より光を入射させて上面より出射させるようにしたサイドライト型の導光板としては、下面にドット状等の拡散式や散乱式の反射層を設けたものが知られていた。下面の反射層は、フラットな面では全反射のため側面からの入射光を上面に出射する能力に乏しいので入射光を多重反射屈折により乱反射させて上面に出射させるようにしたものである。またかかる導光板のままでは、斜め方向に出射する光が多く、有効利用できる光に乏しいことから上面にプリズムシート等を重畳して出射光の垂直化をはかる提案もなされている。

0003

しかしながら、出射光を垂直化しても液晶表示装置等に適用して偏光板を透過させた場合、出射光の55%程度が吸収されて有効利用できる光に乏しく明るい表示が困難な問題点があった。ちなみにTN型やSTN型等の液晶表示装置などに用いる偏光板では、自然光の場合、光量の約60%程度が吸収され、光の利用効率としては35〜45%が通例で、理論的にも50%を超えることがない。

0004

そのため、液晶表示装置等の明るさの向上には照明ステム全体の改善が必要となり、その目的下に光を偏光として偏光板に供給して光利用効率の向上をはかる照明システムが提案されている(特開平3−45906号公報、特開平6−324333号公報、特開平7−36032号公報)。これらは、導光板の下面に反射層を密着付設し、上面にコレステリック液晶相からなる円偏光分離層を設けて、その円偏光分離層を介し入射光を左右の円偏光からなる透過光反射光に分離し、その反射光を下面の反射層を介し反射させて上面より再出射させることにより光利用効率の向上を図るようにしたものである。しかしながら、いずれの場合も50%を超える光利用効率を示すはずのものが期待値ほどの数値を示さないことが判明した。

0005

前記に鑑みて本発明者らが属するグループは、側面からの入射光を上面より効率よく出射し、円偏光分離層を介した再入射光も効率よく再出射して光利用効率に優れる導光板を得ることを目的に鋭意研究を重ねた結果、従来技術における光利用効率の低さは導光板下面における反射構造や導光板の位相差に原因のあることを究明し、その課題を克服した導光板を先に提案した(特願平7−321036号、特願平8−104687号)

0006

すなわち前記において、特願平7−321036号による導光板は、特開平6−324333号公報や特開平7−36032号公報による導光板では下面を拡散式や散乱式の反射層とすることから出射方向のランダム性偏光状態の解消化などにより再出射光量が低下すると考えられるため、下面の構造を微細プリズムアレイ化等により最適化して出射光の指向性の向上や偏光状態の維持性の向上を図ったものである。

0007

また特願平8−104687号による導光板は、特開平3−45906号公報が教示する下面の金属反射構造は、反射を介して円偏光を効率よく偏光変換し出射方向も規則的であるにも係らず再出射効率に乏しく、その原因が導光板の位相差にあることを究明してそれを克服したものである。すなわち導光板に複屈折による大きな位相差があると円偏光分離層を介して再入射した円偏光が楕円偏光に変換され、その楕円偏光は下面で反射した帰路でさらに楕円偏光化される。楕円偏光は、直線偏光成分円偏光成分合成物であり、直線偏光成分は円偏光分離層を透過しないからその分がまず再入射光の利用効率を低下させる。

0008

また導光板が1/4波長板として機能する波長範囲では、再入射光が偏光変換を受けないこととなるため、その場合にも円偏光分離層を透過しうる偏光状態の光量は増加しない。さらに導光板における光学軸の方向の不規則性や、光の入射・透過角度による影響位相差の変化、波長毎に位相差の影響が異なることなどが、円偏光分離層を介して再入射した円偏光の偏光変換効率や楕円偏光の長軸方向等を大きくばらつかせて、全体としての偏光変換効率を大きく低下させ、再入射光の利用効率を低下させると共に、導光板の位置により透過量や出射光のスペクトルを大きく変化させて明暗ムラを生じさせ、光源としての品質や液晶表示装置の表示品位を低下させる。

0009

ちなみに導光板、特に下面に微細プリズム構造等を有する導光板は、通例ポリメチルメタクリレートの如きプラスチック射出成形して形成されるが、その場合、ポリマー流動に沿った光学軸を有する複屈折パターンが生じ、その平均面内位相差は60nm程度となり、ゲート付近では100nmにも及ぶと共に、光学軸の方向も一定していない。また分流のポリマーが合流した界面にはウエルドラインが発生し、このウエルドラインが拡散ドット式の下面では問題とならないが微細プリズム構造等による非拡散式では明暗を生じる原因となる。従って下面が金属反射構造では、偏光状態が高度に維持されるが故に拡散式等の下面構造よりも導光板の位相差がむしろ大きく影響する。

0010

導光板の製造は通例、量産性等の点より射出成形方式が採られる。その場合、位相差の低減の点ではポリマーの溶融温度を高くして粘度を低下させ、成形温度成形圧力を高めて冷却温度等の成形時間を長くすることが有利であるが、ヒケの増大による成形品位の低下や下面の微細プリズムアレイ転写(成形)不足による導光板性能の低下、更には成形品の耐熱性の低下等を伴うため当該導光板の成形には改善策となりにくい。また位相差の軸方向の制御も困難で、従来と同様の位相差軸バラツキが発生する。一方、前記以外の位相差低減対策では、成形サイクルが長時間化して射出成形方式による量産性が減殺され、射出成形以外の方式による製造方法では、より量産性に乏しくなる。

0011

従って本発明は、射出成形方式により量産した場合にも複屈折による位相差の小さい導光板を効率よく、かつ転写性よく得ることができて、光の利用効率に優れる偏光光源装置や液晶表示装置を形成できる導光板成形用の金型、及び導光板の製造方法の開発を課題とする。

0012

本発明は、板状物の側面より入射した光を上下面の一方より出射する導光板をポリマーの注入充填方式で成形するための金型であり、前記板状物の少なくとも一側面に対応する位置にその側面の実質的に全幅にわたるポリマーの注入ゲートを有することを特徴とする導光板用金型、及びその金型を用いて射出成形することを特徴とする導光板の製造方法を提供するものである。

発明の効果

0013

本発明によれば、板状物の側面より入射した光を上下面の一方より効率よく出射し、かつ円偏光分離層を介し反射して導光板に再入射した円偏光が位相差によりその偏光状態の変化を受けにくく、下面部で金属反射層を介し反射させて偏光状態を反転させた場合にその偏光状態の変化なく円偏光分離層を透過しうる光として効率的に再出射し、液晶表示装置等の表示の明るさを向上させうる複屈折による位相差の小さい、就中その位相差が50nm以下の導光板を、射出成形方式で量産した場合にも形態の転写性よく成形でき、高品質物を安定に効率よく得ることができて、光の利用効率に優れる偏光光源装置や液晶表示装置を形成することができる。

0014

本発明の金型は、板状物の側面より入射した光を上下面の一方より出射する導光板をポリマーの注入充填方式で成形するためのものであり、前記板状物の少なくとも一側面に対応する位置にその側面の実質的に全幅にわたるポリマーの注入ゲートを有するものからなる。その例を図1図2に示した。K1が導光板成形部、K2が注入ゲートであり、K13は入射面となる側面の形成部、K3は抜きゲートである。

0015

図例の如く、ポリマーの注入ゲートK2は、導光板成形部K1からなる成形目的の板状物の少なくとも一側面に対応する位置(K13)にその側面の実質的に全幅にわたり設けられる。これにより、金型内部(導光板成形部)でポリマーがその注入方向に一様な流速で一方向に流れて複屈折性が現れにくく、それによる位相差が低減される。また、位相差の軸方向も揃えることができる。

0016

さらに図2に例示の如く、注入ゲートの対向面に実質的に全幅わたる抜きゲートK3を設けた場合には、注入ゲートより注入したポリマーが抜きゲートのないときの対向面に衝突して逆流や回り込みや滞留等によりポリマー流乱れることが防止され、注入ポリマーの一様な流速による一方向の流れが導光板となる部分のポリマー注入側からその他端にまでより安定に達して、導光板となる部分の全体において複屈折による位相差がより低減され、また位相差の軸方向も揃えられる。従って、成形板状物の端部に複屈折による位相差の大きい部分が発生し、その部分を切断して目的の導光板とする必要を回避することができる。

0017

なお前記において実質的に全幅とは、成形される板状物の内で導光板として利用する部分ないし幅を意味する。その場合に、図3に例示の如く導光板として利用する幅部分の一部に形成された従来仕様の注入ゲートK4では、理想的な成形条件にてもポリマーがゲート部より扇形展開し、逆流や回り込みや滞留等を介して金型内を充填し、光学歪のバラツキを大きくする。

0018

従って従来仕様の注入ゲートK4では、滞留で角部等に位相差の小さい部分が形成されるとしても、注入ポリマーの金型内充填時の流動軌跡で複屈折性の原因となる大きな光学歪が発生し、その複屈折による位相差が厚さ3mmの導光板を形成する場合に基づいて注入ゲート近傍では100〜200nm程度に及ぶことが通例である。また注入ポリマーの回り込み等に基づく光学歪による位相差は50〜100nm程度の場合が多く、これは可視光域の1/4波長域重複し、光学軸の方向も回り込み形態等の大きいバラツキを示し、それによる偏光変換効率のバラツキで出射光の明暗ムラの原因となる。

0019

上記のように射出成形方式等のポリマー注入充填方式で導光板を成形する場合、金型内に注入充填したポリマーの流れに起因して複屈折による位相差や位相差軸の方向のバラツキが発生しやすく、進相軸は前記ポリマーの流れと平行又は垂直な方向に出現しやすい。従ってポリマーの金型内への注入充填は、導光板の出射面となる部分の側より観察して一様な流速かつ一方向の流れによる層流充填が理想であり、本発明では全幅わたる注入ゲート、及びその対向面に必要に応じ全幅わたる抜きゲートを設けて、かかる理想的なポリマーの充填流れに近似した略層流を実現したものである。その結果、ポリマーの高速充填方式である射出成形方式にても、位相差が小さく、かつその軸方向が揃った高性能の導光板を得ることができる。位相差軸の方向が不揃いの場合、位相差による上記した影響を補償することは困難で、光利用効率の向上も困難となる。

0020

本発明の金型において、注入ゲートを設ける位置は、板状物からなる導光板の側面に相当する部分であるが、その側面に相当する部分が複数面ある場合、そのいずれの面に注入ゲートを設けてもよい。位相差の可及的に小さい導光板を得る点よりは、光の入射面となる側面又は入射面に対向する側面に対応する位置に設けることが好ましい。注入ゲートは、複数の側面からのポリマー注入による金型内でのポリマー流の衝突等に基づく乱流化を防止する点などより、一側面にのみ設けることが好ましい。

0021

出射面に基づいて長方形の導光板を成形する場合、注入ゲートは長辺面又は短辺面に相当する部分のいずれに注入ゲートを設けてもよい。一方、成形目的の導光板が図例の如く楔形などの変形形態からなり、その厚さが減少する側の厚さが厚い方のそれの1/10以下、就中1/5以下、特に1/2以下の場合には、その厚さが減少する側の側面以外の側面に相当する部分、就中、厚さが減少する側の側面に対向する、通例入射面として利用される側面に相当する部分に注入ゲートを設けることが好ましい。

0022

導光板として利用する部分における金型の内面は、注入ゲート又は抜きゲートを設ける部分を除いて鏡面処理されていることが好ましい。かかる鏡面処理により、上記した略層流が金型の内壁面でも達成されて、複屈折による位相差の発生や位相差の軸方向の乱れを抑制でき、成形物取出しも容易となる。また光の伝送状態も改善される。すなわち、流速がに近いことにより壁面近傍に渦が発生する一般の管内流に準じて、金型の内壁面近傍でも前記の渦に準じたポリマー流の乱れが予測されるが、金型の内壁面を鏡面化することによりその内壁面近傍でも注入ポリマーの略層流が達成されてポリマー流の乱れが防止されて、高品位の導光板が形成される。従って注入ゲートや抜きゲートを設けた壁面も鏡面状態とすることがより好ましい。

0023

注入ゲートや抜きゲートの形態は、成形する板状物の側面に相当する位置にその側面の実質的に全幅にわたり設けた形態とする点以外は特に限定はなく、側面の高さと同じ高さで開口していもよいし、小さい高さで開口していもよい。後者の場合には、その開口線が成形板状物の上下面の一方と一致していることが高品位の成形体を得る点より好ましい。なお金型を介して成形した板状物は、必要に応じて不要部分が切断等により除去され、また必要な面が鏡面等に研磨処理されて目的の導光板とされる。

0024

本発明による金型を用いて形成する導光板の形態については、板状物の側面より入射した光を上下面の一方より出射するものであればよい。従ってその形態については特に限定はなく、一般には上面とそれに対向する下面と、上下面間の少なくとも一側端面からなる入射面を有する板状物形態とされる。円偏光分離層を用いた偏光光源装置を形成する場合には、光利用効率や出射光の指向性などの点より図4図7に例示した如く、入射面に対向する側端部の厚さが入射面のそれよりも薄いもの、就中50%以下の厚さであるものが好ましい。図例の導光板では、上下面の一方からなる出射面を上面で代表して、側面からの入射光を下面で反射して上面より出射するようになっており、11が上面、12,16,17,18が下面、13が入射面であり、14は側面、15は入射面13に対向する側端部である。

0025

前記の入射面に対する対向側端部の薄型化は、図8図9に例示の太矢印の如く入射面より入射した光が伝送端としての当該対向側端部に至るまでに、下面の短辺面に効率よく入射し、その反射を介し上面より出射して入射光を目的面に効率よく供給できる点で有利である。またかかる薄型化構造とすることで導光板を軽量化でき、例えば下面が図5の如き直線面の場合、均一厚の導光板の約75%の重量とすることができる。

0026

また偏光光源装置の形成に好ましく用いうる導光板の形態は、出射面(以下、上面で代表する。)よりの出射効率に優れ、かつその出射光が上面に対する垂直性に優れて有効利用しやすく、円偏光分離層等を介した再入射光の下面等での反射を介した上面よりの出射効率にも優れてその出射方向が初期出射方向と近似したものである。その実現は、限定するものではないが例えば下面に長辺面と短辺面よりなる入射面方向の凸部又は凹部を周期的に有する微細プリズム状凹凸のアレイを設ける方式や、ドットを設ける方式などにより行うことができる。

0027

前記のように下面における凸部又は凹部は、入射面に沿う方向の長辺面と短辺面からなる斜面にて形成されるが、その凸部又は凹部の例を図8(a)〜(d)、図9(a)〜(d)に示した。図8図9において、21,22,23及び24が凸部、25,26,27及び28が凹部であり、31,33,35,37,42,44,46及び48が長辺面を形成する斜面、32,34,36,38,41,43,45及び47が短辺面を形成する斜面である。

0028

前記下面の凸部又は凹部は、周期的に形成される。すなわち例えば図4及び図8(a)又は図9(a)に基づく場合、図4に示した矢印の如く入射面13に沿う方向の斜面31,32又は41,42からなる凸部21又は凹部25を周期的に有する下面とされる。

0029

前記の凸部又は凹部は、その凸部又は凹部を形成する斜面の下面との交点を結ぶ直線に基づき、斜面の交点(頂点)が当該直線よりも突出しているか(凸)、窪んでいるか(凹)による。すなわち図8図9に例示のものに基づく場合、凸部(21,22,23,24)又は凹部(25,26,27,28)を形成する斜面(31と32、33と34、35と36、37と38、41と42、43と44、45と46、47と48)の下面との交点を結ぶ仮想線で示した直線20に基づき、斜面の交点(頂点)が当該直線20よりも突出しているか(凸)、窪んでいるか(凹)による。

0030

また前記の凸部又は凹部を形成する斜面の長辺面と短辺面は、下面との交点と頂点を結ぶ直線に基づいて判断されるが、光の利用効率を向上させる点などよりその長辺面の上面に対する投影面積が短辺面のそれの3倍以上、就中5倍以上とすることが好ましい。さらにその長辺面を凸部の場合には入射面側に、凹部の場合には入射面に対向する側端側に位置するように配置すること、従って入射面側に凸部の場合には長辺面が、凹部の場合には短辺面が位置するように配置することが好ましい。

0031

すなわち前記斜面、例えば図4及び図8(a)又は図9(a)に基づく場合、凸部21又は凹部25を形成する斜面31と32、又は41と42は、下面(仮想線20に相当)との交点と頂点を結ぶ直線(図8及び図9のb,c,dの場合には仮想線に相当)に基づいて長辺面31,42と短辺面32,41からなるものとし、その長辺面31,42を、上面11に対する投影面積が短辺面32,41のそれの3倍以上となるように形成すると共に、凸部21の場合には長辺面31が入射面13の側に、凹部25の場合には長辺面42が入射面に対向する側端側15に位置するように配置することが好ましい。

0032

前記により、短辺面に直接入射する伝送光に加えて、長辺面に入射してその反射を介し短辺面に入射する伝送光もその短辺面を介した反射にて上面に供給(出射)することができ、その分の光利用効率の向上をはかりうる。また長辺面は、偏光光源装置とした場合に円偏光分離層で反射された再入射光を再出射させるために機能する部分であり、かかる点より長辺面の上面に対する好ましい投影面積は、短辺面のそれの5倍以上、特に10〜100倍である。

0033

導光板の下面、すなわち上下面の一方の出射面でない面の形状は、適宜に決定してよい。好ましくは上記したように傾斜面として、入射面よりもその対向側端部を薄型化したものである。その場合、傾斜面の形状は任意に決定してよく、実質的な連続的変化に基づいて入射面よりもそれに対向する端面が薄くなるように形成されていればよい。従って図5に例示の如き直線面や、図6図7に例示の如き曲面などのように適宜な面形状とすることができる。直線面でない場合、上面よりの出射光の出射方向を均一化する点などよりは、下面の全位置で平均傾斜角度より5度以内の範囲にあることが好ましい。

0034

下面に設ける凸部又は凹部の形状も、図8(a)〜(d)や図9(a)〜(d)に例示した如く直線状の斜面で形成されている必要はなく、屈折面湾曲面等を含む斜面にて形成されていてもよい。また凸部又は凹部は、下面の全体で凸凹やその形状等が同じである必要はなく、垂直性に優れる出射光を得る点よりは入射側から徐々にその形状や角度が変化する構造が好ましい。

0035

下面における凸部又は凹部は、出射光がその凸部又は凹部を介しストライプ状に放出されるため小さいほど好ましく、間隔が大きいと明暗ムラを生じて面全体における明るさの均等性が低下しやすくなる。明暗ムラの防止による明るさの均等性に優れる上面を得る点より好ましい凸部又は凹部の周期は、500μm以下、就中400μm以下、特に5〜300μmである。なおその周期が5μm未満では回折による分散が大きくて液晶表示装置用バックライトに不向きとなる。

0036

また凸部又は凹部を形成する斜面における上記した長辺面は、図8図9に例示の如くその上面11に対する傾斜角θ1が0〜10度、就中5度以下、特に2度以下であることが好ましい。かかる傾斜角の範囲とすることにより、図8(a)、図9(a)に折線矢印で例示した如く、当該傾斜角より大きい角度で伝送される光が長辺面31,42に入射して反射され、その場合に当該長辺面の傾斜角に基づいて上面11に、より平行な角度で反射されて短辺面32,41に入射し、反射されて上面11より出射する。

0037

前記の結果、短辺面に入射する光の入射角を一定化でき、反射角のバラツキを抑制できて出射光の平行光化をはかることができる。従って、凸部又は凹部を形成する斜面における長辺面と短辺面の当該傾斜角を調節することにより、出射光に指向性をもたせることができ、それにより上面に対して垂直方向ないしそれに近い角度で光を出射させることが可能になる。

0038

ちなみにアクリル樹脂からなる導光板では、その屈折率(約1.5)に基づいて端面入射光の伝送される光の最大角は41.8度であり、導光板の屈折率が増大するに伴い伝送される光の最大角は小さくなる。そのため前記長辺面の傾斜角が10度を超えると、長辺面の上面に対する投影面積の割合が減少して長辺面を介し出射方向を制御しうる伝送光の割合が低下し、また長辺面を経由して短辺面に入射した伝送光と、短辺面に直接入射した伝送光との反射角のバラツキが大きくなり、出射光を平行光化する制御性が低下して出射光の指向性に乏しくなる。

0039

従って従来の導光板の如く出射効率の向上を目的に、伝送光を反射して上面に供給する役割の斜面(本発明での短辺面に相当)を大きくして上面への投影面積比を増やし、そのために他方の斜面(本発明での長辺面に相当)の傾斜角を20度以上とした構造では、この斜面への伝送光の入射確率が極めて小さく平行光化をはかりにくくて出射光に垂直性の指向性をもたせることは困難になる。

0040

一方、凸部又は凹部を形成する斜面における上記した短辺面は、図8図9に例示の如くその上面11に対する傾斜角θ2が25〜45度、就中30〜45度であることが好ましい。かかる傾斜角の範囲とすることにより、図8(a)、図9(a)に折線矢印で例示した如く、直接又は長辺面を介して入射する伝送光をその短辺面32,41を介し上面11に対して垂直又はそれに近い角度に反射して、液晶表示装置等の視認性の向上に有効に作用する方向の光を効率よく出射させることができる。短辺面の傾斜角が前記範囲外では垂直方向とのずれが大きくなり、出射光に垂直性の指向性をもたせることが困難で、伝送光の出射効率(利用効率)も低下する。

0041

導光板の入射面の形状については、特に限定はなく、適宜に決定してよい。一般には、上面に対して垂直な面とされるが、例えば湾曲凹形などの光源の外周等に応じた形状として、入射光率の向上をはることもできる。また、光源との間に介在する導入部を有する入射面構造などとすることもできる。その導入部は、光源などに応じて適宜な形状とすることができる。

0042

なお上面(出射面)の形状は、フラット面などが一般的であるが、必要に応じて表面に散乱目的の拡散層を有する構造などとすることもできる。ただし偏光光源装置を形成する場合には、下面や上面、あるいは導光板の中間層を含む入射面以外の部分に偏光状態を変化させる散乱目的の拡散層ないし拡散反射層を有しない導光板が光の利用効率の点などより好ましい。従って下面の凸部又は凹部を形成する斜面や上面は滑らかであること、特に鏡面処理面であることが好ましい。

0043

導光板の成形材料としては、光源の波長領域に応じてそれに透明性を示す適宜なポリマーを用いうる。ちなみに可視光域では、例えばポリメチルメタクリレートの如きアクリル系樹脂ポリカーボネートやポリカーボネート・ポリスチレン共重合体の如きポリカーボネート系樹脂エポキシ系樹脂等で代表される透明樹脂などの如く約400〜700nmの波長範囲で透明性を示すものがあげられる。就中、複屈折性が現れにくい透明樹脂が好ましく用いられ、その例としてはポリカーボネート・ポリスチレン共重合体やゼオネックス商品名、日本ゼオン社製)やオプトレッツ(商品名、日立化成社製)などがあげられる。

0044

本発明による金型を用いて導光板を製造する方法については、特に限定はなく、例えばエポキシ系樹脂等の成形用樹脂を金型に注入する方法などの適宜なポリマー注入充填方式による製造方法を採ることができる。本発明による金型を活かす点よりは、射出成形方式による製造方法が特に好ましい。すなわち本発明の金型を用いた射出成形方式によれば、成形材料の種類等に応じた成形性やウエルドラインの発生防止、ヒケの発生防止や位相差の抑制などを考慮した最適成形条件幅広く設定でき、それらがバランスする条件をより高い状態とすることができて、厚さ方向の複屈折による位相差が小さくて位相差の軸のバラツキが小さい導光板を量産性よく効率的に安定して製造することができる。

0045

導光板における厚さ方向の複屈折による位相差は、円偏光分離層を介して再入射した円偏光を実質的に位相差の影響なく、ほぼ等しい円偏光状態を維持して下面に導き、かつ下面で反射した帰路光もその円偏光状態を維持したまま出射させる点などより小さいほど好ましく、50nm以下、就中40nm以下、特に0〜30nmが好ましい。かかる位相差の達成には、例えば本発明の金型を用いて形成した導光板、ないし板状物を高温下でアニールして複屈折性を低下させる方式や、大きい成形品を形成しその中央部等の位相差の小さい部分を切り出して導光板とする方式などの適宜な方式を必要に応じて採ることができる。

0046

一方、位相差は複屈折の屈折率差と厚さの積であることより、複屈折による位相差の低減は、導光板を薄型化する方式にても可能である。なお導光板の薄型化は、軽量化や必要材料の減量化などの点よりも有利であるが、入射面の減少で入射光量が低減することから必要な入射光量の確保の点よりの限界や、射出成形では金型による影響が大きくなって複屈折性が増大したり成形性が低下したりするためかかる点よりの限界などがある。

0047

本発明の金型による導光板においては、上記した短辺面と長辺面の面積比や傾斜角、下面(出射面に対向する面)の形状や曲率等の制御に基づいて出射光の角度分布面内分布等の特性を調節することができる。ちなみに屈折率が1.5で下面が曲率を有しない傾斜面であり、初期出射光が垂直に出射する導光板の場合、長辺面の出射面に対する傾斜角を6.6度以下とすることで、円偏光分離層を介した再入射光を10度以内の角度変化で再出射させることができる。またその場合、下面が曲率を有するときには当該傾斜角が6.6度以下となる部分を上記した所定面積以上の割合で有することにより、当該再入射光を10度以内の角度変化で再出射させることができる。

0048

なお導光板の下面における微細なプリズム状凹凸のアレイ構造等は、例えば本発明の金型による、光の伝送を担う導光板本体部に下面形成用のシート接着したものの如く異種材料の積層などにより形成されていてもよい。従って導光板は、1種の材料による一体的単層物として形成されている必要はない。なお導光板の厚さは、使用目的による導光板のサイズや光源の大きさなどにより適宜に決定することができる。

0049

液晶表示装置等に用いる場合の導光板の一般的な厚さは、その入射面に基づき20mm以下、就中0.1〜10mm、特に0.5〜8mmである。また入射面と上面の一般的な面積比は、前者/後者に基づき1/5〜1/100、就中1/10〜1/80、特に1/15〜1/50である。ちなみに入射面より平行光を入射させた場合、入射面の厚さに相当する積算厚さの短辺面とすることで入射光の全部を短辺面に入射させることができ、その場合、短辺面の傾斜角を45度、長辺面の傾斜角を0度とすると入射面/上面の面積比は1/30程度となる。

0050

また前記において導光板の屈折率を1.5とすると、入射伝送光は上記したように41.8度以内であり、その角度が小さい光ほど強度が大きいことから、上面の投影面積に基づいて短辺面/長辺面の面積比が1/15程度にても殆どの入射光を長辺面を介することなく短辺面に直接入射させることができ、高い出射効率を得ることができる。

0051

なお前記の場合、傾斜角45度の短辺面を介して上面の法線方向に出射するが、その円偏光分離層を介した再入射光は、その殆どが長辺面に入射する。その結果、上面の投影面積に基づいて短辺面/長辺面の面積比を1/5としても、理想的には円偏光分離層を介した再入射光の83%が長辺面に入射し、かつ反射されてそのまま再出射光として利用することができる。

0052

導光板の下面には、必要に応じて反射層、好ましくは金属反射層を配置することができる。その例を図10に示した。2が反射層であり、図例では金属層からなる。かかる反射層は、下面からの漏れ光の発生を防止して出射効率の向上に有効である。また偏光光源装置の場合には、偏光変換手段としても機能する。反射層は、導光板の下面に一体化されていてもよいし、反射シート等として重ね合されていてもよく、適宜な配置形態を採ることができる。

0053

前記の偏光変換手段として機能させる場合には、金属からなる反射層が特に好ましい。かかる金属反射層によれば、反射時に偏光特性を効率的に反転させることができ、その偏光変換効率が屈折率相違の界面を介した全反射や拡散反射による場合よりも優れている。ちなみに金属面に概ね垂直に円偏光が入射すると、円偏光の左右の変換効率は100%近い値となり、入射角30度位までは90%以上の変換効率を示す。

0054

偏光変換効率の点より好ましい金属反射層は、アルミニウム、銀、金、銅又はクロムなどからなる高反射率の金属の少なくとも1種を含有する金属面を有するものである。導光板の下面との密着性に優れる金属反射層は、バインダ樹脂による金属粉末混入塗工層や、蒸着方式等による金属薄型の付設層などとして形成することができる。金属反射層は、多層干渉薄型などとして形成されていてもよく、その片面又は両面には、必要に応じ反射率の向上や酸化防止等を目的とした適宜なコート層を設けることもできる。

0055

上記した導光板によれば、それを用いて高精度に平行化された光を視認に有利な垂直性に優れる方向に出射し、光源からの光を効率よく利用して明るさに優れる面光源装置や偏光光源装置、さらには明るくて見やすく低消費電力性に優れる液晶表示装置などの種々の装置を形成することができる。

0056

図11図12に本発明による導光板を有する面光源装置を例示した。1が導光板、5がそれを用いた面光源装置である。これは導光板の入射面13に対して光源51が配置されており、サイドライト型のバックライトなどとして用いうる。光源としては適宜なものを用いうるが、例えば(冷,熱)陰極管等の線状光源発光ダイオード等の点光源、あるいはその線状又は面状等のアレイ体などが好ましく用いうる。低消費電力性や耐久性等の点よりは冷陰極管が特に好ましい。

0057

面光源装置の形成に際しては、必要に応じて図例の如く、導光板下面の反射層2や、線状光源からの発散光を導光板の側面に導くために光源を包囲する光源ホルダ52、均等な面発光を得るために導光板の上面上に配置した拡散層53や、光の出射方向制御用のプリズムシートなどの適宜な補助手段を配置した組合せ体とすることもできる。

0058

反射層については、図12に例示の如く、前記の反射層2に代えて、あるいはその反射層と共に、導光板1の下面に沿って反射板54を設けることもできる。導光板の下面に反射板を設ける方式は、長辺面の傾斜角が同一の場合、円偏光分離層を介した再入射光の再出射角を小さくできる利点がある。その反射板については、導光板で説明した反射層に準じることができ、偏光光源装置では、金属反射面を有する反射板が好ましく用いうる。従って反射板としては、金属薄型を付設した樹脂シート金属箔金属板などの適宜なものを用いることができる。反射板の表面は、鏡面であることを必須とせず、小さい角度の複数面や連続曲面などとして全体的には均一に形成されていてもよい。

0059

また反射板としては、特に偏光光源装置等を形成する場合の反射板としては、再出射光の広がりを抑制する点などより、平行光を入射させた場合の反射光の反射角の広がりの半値幅半角が10度以内、就中5度以内のものが好ましい。従って反射板としては、反射率が高く、反射角の広がりが少なくて、拡散反射を生じない適宜なものを用いうる。凹凸圧延ロール等による粗表面を有して反射光の反射角が若干広がるようにしたものであってもよい。なお光源ホルダとしては、高反射率金属薄型を付設した樹脂シートや金属箔などが一般に用いられる。光源ホルダを導光板の端部に接着剤等を介して接着する場合には、その接着部分については下面における凸部又は凹部の形成を省略することもできる。また光源ホルダを導光板の下面に延設して反射板を兼ねさせることもできる。

0060

拡散層の配置は、明暗ムラの発生を防止して明るさの均等性により優れる上面の形成に有利であり、微細凹凸面拡散板などによる適宜な拡散層として形成することができる。上記したように偏光光源装置の形成に用いる場合には、偏光状態を変化させる拡散層の配置は好ましくないが、偏光状態を変化させにくい拡散層の配置は、明るさの均等化等の点よりむしろ好ましい。

0061

本発明による偏光光源装置は、一般に偏光特性を示さない入射光を円偏光分離層を介し透過光又は反射光として左右の円偏光に分離することにより高効率に偏光に変換して取出すことを目的とする。その場合に本発明による上記した導光板は、高精度に平行化された垂直性に優れる出射光を提供して、円偏光分離層を介した再入射光を角度変化の少ない状態で初期の出射光と方向の一致性よく再出射させることを可能とする。

0062

図13図14に本発明による偏光光源装置を例示した。これは、上記した面光源装置5における導光板1の上面11の上方に円偏光分離層61を配置したものからなる。実施例にて円偏光分離層は、導光板1における拡散層を有しない上面11の直上に配置されている。なお図14において、円偏光分離層61の上面に設けたもの62は、直線偏光変換手段としての位相差層である。

0063

前記の装置によれば、導光板1の上面より出射した光が円偏光分離層61に入射し、左右の内の所定(仮に左)の円偏光は透過し、所定外(右)の円偏光は反射され、その反射光は、戻り光として導光板に再入射する。導光板に再入射した光は、下面の反射層等からなる反射機能部分で反射されて再び円偏光分離層に入射し、透過光と反射光(再々入射光)に再度分離される。従って、反射光としての再入射光は、円偏光分離層を透過しうる所定の円偏光となるまで円偏光分離層と導光板との間に閉じ込められて反射を繰返すこととなるが、本発明においては再入射光の利用効率等の点より、可及的に少ない繰返し数で、就中、初回の再入射光が反射の繰返しなく出射するようにしたものが好ましい。

0064

前記において、本発明による上記した導光板は高精度に平行化された垂直性に優れる出射光を提供することから、円偏光分離層を介した再入射光の多くが長辺面に入射し、その緩やかな傾斜角に基づいて角度を大きく変えることなく反射し、その角度変化の少ない反射で初期の出射光と近似した方向に、従って垂直性よく再出射させることができる。その結果、初期出射光と再出射光の方向の一致性に優れ、初回の再入射光を反射の繰返しなく効率的に出射して偏光特性に優れる光をロスの少ない利用効率に優れる状態で得ることができる。

0065

導光板が金属反射層を有する場合には、再入射光がそれによる反射反転により高効率に所定の円偏光に変換され、従って光を効率よく取出すことができる。また垂直性に優れる出射光であることより、屈折率が相違する界面での屈折による光の進行方向の変化が小さい利点なども有している。

0066

本発明による導光板では、その下面にドット等からなる散乱反射手段ないし拡散反射手段などの、側面からの入射光を上面より出射するための適宜な手段を設けうるが、偏光光源装置を形成する場合の導光板としては、円偏光分離層を介した再入射光が導光板下面の当該反射手段を介して円偏光分離層に再入射して出射することとなるため、出射光が指向性に乏しく、また再入射光の円偏光分離層を介した変換効率が50%以下となり光の利用効率を高める効果に乏しくて好ましくない。

0067

一方、プリズム等の全反射手段でも、例え屈折率が1.5の導光板としても再入射の円偏光分離層を介した変換効率が45%以下であり、全反射による反射角度によっては変換効率がさらに大きく低下し、入射角が全反射条件を超えると反射は殆ど生じないことなどのため円偏光分離層を介した再入射光の角度によっては全く再出射せず、再入射光を再出射光として利用できないために光の利用効率を高める効果は生じにくく、この場合も偏光光源装置を形成する場合の導光板としては好ましくない。

0068

さらに、前記再入射光の再出射不能を防止するため、導光板の下面を再出射に有利なプリズム構造とした場合には初期出射光の低下を招き、逆に初期出射に有利なプリズム構造とした場合には再入射光の再出射方向が初期出射光とは大きく変化することとなり、下面を介した偏光の変換効率も低くなって、初期出射と再入射光の再出射を良好に両立させうるプリズム構造を得ることが困難であり、この場合にも光の利用効率を高める効果は生じにくく、やはり偏光光源装置を形成する場合の導光板としては好ましくない。

0069

加えて円偏光分離層を介した出射光に指向性をもたせることが困難な反射手段や、液晶表示等の視認性を低下させる表示に不都合な、垂直方向と角度が大きくずれた例えば垂直方向に対して45度以上の方向の出射光成分を多く含む出射角度の垂直性に乏しい反射手段も、仮に導光板の上面にプリズムシートを配置して垂直性を高める補正をしたとしても導光板下面の反射面に対しては垂直方向から大きくずれた角度で入射するため光の再利用効率を高める効果に乏しく、やはり偏光光源装置を形成する場合の導光板としては好ましくない。

0070

上記のように、偏光光源装置の形成に好ましく用いうる導光板は、側面よりの入射光を高い効率で上面より出射させ、その出射光が高い指向性、就中、上面に対する垂直性に優れる指向性を示すと共に、円偏光分離層を介した再入射光の再出射効率に優れ、その再出射光の指向性と出射角度が初期出射光の指向性と出射角度に可及的に一致し、かつ円偏光分離層を介した再入射光を少ない反射繰返し数で、就中、反射の繰返しなく出射するようにしたものである。

0071

前記において、再出射光と初期出射光の出射角度の一致性に乏しく、出射方向が大きく異なるとそれらの輝度加成できず、液晶表示装置等の視認性の向上に有効利用できないし、むしろ角度の異なる方向に2つのピーク輝度を示して視認性を低下させる。このように、導光板を介し高精度に平行化された垂直性に優れる出射光を形成して、それを円偏光分離層を介し初期出射光と再入射光に分離し、その再入射光を初期出射光と出射方向の整合性よく再出射させることが困難な導光板は、偏光光源装置を形成する場合には好ましくない。

0072

本発明において偏光光源装置を形成するための円偏光分離層としては、透過光及び反射光として左右の円偏光に分離する適宜なものを用いうる。好ましく用いうる円偏光分離層としては、コレステリック液晶相を有する層、就中コレステリック相を呈する液晶ポリマーからなる層を有するシートや当該層をガラス板等の上に展開したシート、あるいはコレステリック相を呈する液晶ポリマーからなるフィルムなどがあげられる。

0073

コレステリック液晶相によれば左右の円偏光を透過・反射によりいずれか一方に選択的に分離でき、コレステリック液晶を含む均一配向液晶相は散乱のない反射光を提供する。またコレステリック液晶相は、視角変化に対する光学特性の変化が小さくて視野角の広さに優れ、特に斜め方向からも直接観察される直視型液晶表示装置等の形成に適している。

0074

円偏光分離層は、単層物又は2層以上の重畳物として形成することができる。重畳化は、分離機能広波長域化や斜め入射光波長シフト対処する点等より有利であり、その場合には所定外の円偏光として反射する光の中心波長が異なる組合せで重畳することが好ましい。すなわち単層のコレステリック液晶層では通例、選択反射性円偏光二色性)を示す波長域に限界があり、その限界は約100nmの波長域に及ぶ広い範囲の場合もあるが、その波長範囲でも液晶表示装置等に適用する場合に望まれる可視光全域には及ばないから、そのような場合に選択反射性の異なるコレステリック液晶層を重畳させて円偏光二色性を示す波長域を拡大させることができる。

0075

ちなみにコレステリック液晶層の場合、その液晶相に基づく選択反射の中心波長が300〜900nmのものを同じ偏光方向の円偏光を反射する組合せで、かつ選択反射の中心波長が異なる、就中それぞれ50nm以上異なる組合せで用いて、その2〜6種類を重畳することで可視光域等の広い波長域をカバーできる円偏光分離層を効率的に形成することができる。前記した同じ偏光方向の円偏光を反射するもの同士の組合せで重畳物とする点は、各層で反射される円偏光の位相状態を揃えて各波長域で異なる偏光状態となることを防止し、利用できる状態の偏光の増量を目的とする。

0076

従って円偏光分離層としては、それが所定外の円偏光として反射しうる光の波長域が導光板に基づく出射光の波長域と可及的に一致したものが好ましく用いうる。当該出射光に輝線スペクトル等の主波長がある場合には、その1種又は2種以上の主波長に対してコレステリック液晶相等に基づく反射光の波長を一致させることが偏光分離効率性等の点より次善策となり、必要重畳数の減少化等による円偏光分離層の薄層化にも有利である。その場合、反射光の波長の一致の程度は、導光板の1種又は2種以上の主波長光に対してそれぞれ20nm以内の範囲とすることが好ましい。

0077

なおコレステリック液晶としては、適宜なものを用いてよく、特に限定はない。位相差の大きいコレステリック液晶分子ほど選択反射の波長域が広くなり、層数の軽減や大視野角時の波長シフトに対する余裕などの点より好ましく用いうる。また重さや自立性等の点よりは液晶ポリマーが好ましく用いうる。ちなみにコレステリック液晶系の液晶ポリマーとしては、例えばポリエステル等の主鎖型液晶ポリマーアクリル主鎖メタクリル主鎖、シロキサン主鎖等からなる側鎖型液晶ポリマー、低分子カイラル剤含有のネマチック系液晶ポリマー、キラル成分導入の液晶ポリマー、ネマチック系とコレステリック系の混合液晶ポリマーなどがあげられる。取扱い性の点より、ガラス転移温度が30〜150℃の液晶ポリマーが好ましく用いうる。

0078

液晶ポリマーによるコレステリック液晶層の形成は、従来の配向処理に準じた方法で行いうる。ちなみにその例としては、基板上にポリイミドポリビニルアルコール等の膜を形成してレーヨン布等でラビング処理したものやSiOの斜方蒸着層等からなる適宜な配向膜の上に液晶ポリマーを展開してガラス転移温度以上、等方相転移温度未満に加熱し、液晶ポリマー分子グラジャン配向した状態でガラス転移温度未満に冷却してガラス状態とし、当該配向が固定化された固化層を形成する方法などがあげられる。

0079

前記の基板としては、例えばトリアセチルセルロースやポリビニルアルコール、ポリイミドやポリアリレート、ポリエステルやポリカーボネート、ポリスルホンポリエーテルスルホン、エポキシ系樹脂の如きプラスチックからなるフイルム、あるいはガラス板などの適宜なものを用いうる。

0080

基板上に形成した液晶ポリマーの固化層は、基板との一体物としてそのまま円偏光分離層に用いうるし、基板より剥離してフィルム等からなる円偏光分離層として用いることもできる。フィルムからなる基板との一体物として形成する場合には、偏光の状態変化防止性などの点より、位相差が可及的に小さいフィルムを用いることが好ましい。なお円偏光分離層は、導光板の出射面に直接設けることもできる。

0081

液晶ポリマーの展開は、加熱溶融方式によってもよいし、溶剤による溶液として展開することもできる。その溶剤としては、例えば塩化メチレンシクロヘキサノントリクロロエチレンテトラクロロエタン、N−メチルピロリドンテトラヒドロフランなどの適宜なものを用いうる。展開は、バーコータースピナーロールコーターグラビア印刷方式などの適宜な塗工機にて行うことができる。展開に際しては、必要に応じ配向膜を介したコレステリック液晶層の重畳方式なども採ることができる。

0082

コレステリック液晶層の厚さは、配向の乱れや透過率低下の防止、選択反射性(円偏光二色性を示す波長範囲)などの点より、0.5〜100μm、就中1〜70μm、特に1〜50μmが好ましい。コレステリック液晶層、ないし円偏光分離層の形成に際しては、安定剤や可塑剤、あるいは金属類などからなる種々の添加剤を必要に応じて配合することができる。

0083

本発明において用いる円偏光分離層は、例えば低分子量体からなるコレステリック液晶層をガラスやフィルム等の透明基材で挾持したセル形態、液晶ポリマーからなるコレステリック液晶層を透明基材で支持した形態、コレステリック液晶層の液晶ポリマーのフィルムからなる形態、それらの形態物を適宜な組合せで重畳した形態などの適宜な形態とすることができる。またコレステリック液晶層をその強度や操作性などに応じて1層又は2層以上の支持体で保持することもできる。2層以上の支持体を用いる場合には、偏光の状態変化を防止する点などより例えば無配向のフィルムや、配向しても複屈折の小さいトリアセテートフィルムなどの如く位相差が可及的に小さいものが好ましく用いうる。

0084

なお円偏光分離層は、上記の分離性能の均一化や斜め入射光の波長シフトに対処する点等より平坦な層として形成されていることが好ましく、重畳物の場合にも各層は平坦なものであることが好ましい。コレステリック液晶層の重畳には、製造効率薄膜化などの点より液晶ポリマーの使用が特に有利である。

0085

本発明において図14に例示の如く、円偏光分離層61の上方に直線偏光変換手段62を有する場合、円偏光分離層より出射した円偏光は、直線偏光変換手段に入射して位相変化を受ける。その場合、位相変化が1/4波長に相当する波長の光は直線偏光に変換され、他の波長光は楕円偏光に変換される。変換されたその楕円偏光は、前記の直線偏光に変換された光の波長に近いほど扁平な楕円偏光となる。かかる結果、偏光板を透過しうる直線偏光成分を多く含む状態の光が直線偏光変換手段より出射される。

0086

前記の如く、円偏光分離層上に必要に応じて配置する直線偏光変換手段は、円偏光分離層より出射した偏光を直線偏光成分の多い状態に変換することを目的とするものである。直線偏光成分の多い状態に変換することにより、偏光板を透過しやすい光とすることができる。この偏光板は、例えば液晶表示装置の場合、液晶セルに対する視野角の変化で発生する偏光特性の低下を防止して表示品位を維持する光学素子や、より高度な偏光度を実現してよりよい表示品位を達成する光学素子などとして機能するものである。

0087

すなわち前記において、偏光板を用いずに、円偏光分離層よりの出射偏光をそのまま液晶セルに入射させて表示を達成することは可能であるが、偏光板を介することで前記した表示品位の向上等をはかりうることから必要に応じて偏光板が用いられる場合がある。その場合に、偏光板に対する透過率の高いほど表示の明るさの点より有利であり、その透過率は偏光板の偏光軸透過軸)と一致する偏光方向の直線偏光成分を多く含むほど高くなるので、それを目的に直線偏光変換手段を介して円偏光分離層よりの出射偏光を所定の直線偏光に変換するものである。

0088

ちなみに通例のヨウ素系偏光板に自然光や円偏光を入射させた場合、その透過率は約43%程度であるが、直線偏光を偏光軸を一致させて入射させた場合には80%を超える透過率を得ることができ、従って光の利用効率が大幅に向上して明るさに優れる液晶表示などが可能となる。またかかる偏光板では、99.99%に達する偏光度も達成できる。円偏光分離層の単独では、かかる高偏光度の達成は困難で、特に斜めからの入射光に対する偏光度が低下しやすい。

0089

直線偏光変換手段としては、その偏光特性に応じて適宜なものを用いうる。円偏光の場合には、その位相を変化させうる位相差層が好ましく用いうる。その位相差層としては、円偏光分離層より出射した円偏光を、1/4波長の位相差に相当して直線偏光を多く形成しうると共に、他の波長の光を前記直線偏光と可及的にパラレルな方向に長径方向を有し、かつ可及的に直線偏光に近い扁平な楕円偏光に変換しうるものが好ましい。直線偏光変換手段は、円偏光分離層、あるいは液晶セルの偏光板と一体的に設けることもできる。

0090

前記の如き位相差層を用いることにより、その出射光の直線偏光方向や楕円偏光の長径方向が偏光板の透過軸と可及的に平行になるように配置して、偏光板を透過しうる直線偏光成分の多い状態の光を得ることができる。位相差層は、適宜な材質で形成でき、透明で均一な位相差を与えるものが好ましく、一般には位相差板が用いられる。

0091

位相差層にて付与する位相差は、円偏光分離層より出射される円偏光の波長域などに応じて適宜に決定しうる。ちなみに可視光域では波長範囲や変換効率等の点より、殆どの位相差板がその材質特性より正の複屈折の波長分散を示すものであることも加味して、その位相差が小さいもの、就中100〜200nm、特に100〜160nmの位相差を与えるものが好ましく用いうる場合が多い。

0092

位相差板は、1層又は2以上の重畳層として形成することができる。1層からなる位相差板の場合には、複屈折の波長分散が小さいものほど波長毎の偏光状態の均一化をはかることができて好ましい。一方、位相差板の重畳化は、波長域における波長特性の改良に有効であり、その組合せは波長域などに応じて適宜に決定してよい。

0093

なお可視光域を対象に2層以上の位相差板とする場合、上記の如く100〜200nmの位相差を与える層を1層以上の奇数層として含ませることが直線偏光成分の多い光を得る点より好ましい。100〜200nmの位相差を与える層以外の層は、通例200〜400nmの位相差を与える層で形成することが波長特性の改良等の点より好ましいが、これに限定するものではない。

0094

位相差板は、例えばポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエステル、ポリメチルメタクリレート、ポリアミドポリビニールアルコール等からなるフィルムを延伸処理してなる複屈折性シートなどとして得ることができる。発光強度発光色を広い視野角で均一に維持する点よりは、位相差層の面内における位相差の誤差が小さいほど好ましく、就中、その誤差が±10nm以下であることが好ましい。

0095

位相差層に設定する位相差や光学軸の方向は、目的とする直線偏光の振動方向などに応じて適宜に決定することができる。ちなみに135nmの位相差を与える位相差層の場合、円偏光の向きに応じて光学軸に対し振動方向が+45度又は−45度の直線偏光(波長540nm)が得られる。なお位相差層が2層以上からなる場合、特にその外部側表面層を100〜200nmの位相差を与える層が占める場合にはその層に基づいて配置角度を設定することが好ましい。

0096

上記のように本発明による偏光光源装置は、円偏光分離層による反射光(再入射光)を偏光変換による出射光として再利用することで反射ロス等を防止し、その出射光を必要に応じ位相差層等を介し直線偏光成分をリッチに含む光状態に変換して偏光板を透過しやすくし吸収ロスを防止して、光利用効率の向上をはかりうるようにしたものである。この方式により、理想的には偏光板を透過する光量を約2倍に増量しうるが、光源として利用する点よりは、偏光板を透過しうる直線偏光成分を65%以上、就中70%以上含むことが好ましい。

0097

本発明による導光板やそれを用いた偏光光源装置は、上記の如く光の利用効率に優れ明るくて垂直性に優れる光を提供し、大面積化等も容易であることより液晶表示装置等におけるバックライトシステムなどとして種々の装置に好ましく用いることができる。その場合、偏光状態を可及的に維持しうる拡散板などを偏光光源装置上に配置することも可能である。

0098

図15に本発明による偏光光源装置6をバックライトシステムに用いた液晶表示装置7を例示した。71が下側の偏光板、72が液晶セル、73が上側の偏光板、74が拡散板である。下側の偏光板71や拡散板74は、必要に応じて設けられる。

0099

液晶表示装置は一般に、液晶シャッタとして機能する液晶セルとそれに付随駆動装置、偏光板、バックライト、及び必要に応じての補償用位相差板等の構成部品を適宜に組立てることなどにより形成される。本発明においては、上記した導光板、ないしそれを用いた面光源装置や偏光光源装置を用いる点を除いて特に限定はなく、従来に準じて形成することができる。特に、直視型の液晶表示装置を好ましく形成することができる。

0100

従って用いる液晶セルについては特に限定はなく、適宜なものを用いうる。偏光光源装置を用いる場合には、偏光状態の光を液晶セルに入射させて表示を行うものに有利に用いられ、例えばツイストネマチック液晶スーパーツイストネマチック液晶を用いた液晶セル等に好ましく用いうるが、非ツイスト系の液晶二色性染料液晶中に分散させたゲストホスト系の液晶、あるいは強誘電性液晶を用いた液晶セルなどにも用いうる。液晶の駆動方式についても特に限定はない。

0101

なお高度な直線偏光の入射による良好なコントラスト比の表示を得る点よりは偏光板として、特にバックライト側の偏光板として、例えばヨウ素系染料系吸収型直線偏光子などの如く偏光度の高いものを用いた液晶表示装置が好ましい。また液晶表示装置の形成に際しては、例えば視認側の偏光板の上に設ける拡散板やアンチグレア層反射防止膜、保護層や保護板、あるいは液晶セルと偏光板の間に設ける補償用の位相差板などの適宜な光学素子を適宜に配置することができる。

0102

前記の補償用位相差板は、複屈折の波長依存性などを補償して視認性の向上等をはかることを目的とするものである。本発明においては、視認側又は/及びバックライト側の偏光板と液晶セルの間等に必要に応じて配置される。なお補償用の位相差板としては、波長域などに応じて適宜なものを用いることができ、1層又は2層以上の重畳層として形成されていてよい。

0103

液晶表示装置に用いる導光板は、上面より垂直ないしそれに近い方向に光を出射するものが好ましく用いうるが、その出射光が垂直方向よりズレる場合は、プリズムシート等を介して出射方向を修正することができる。その場合には、偏光状態を可及的に変化させないものが好ましく用いうる。

0104

本発明において、上記した導光板や面光源装置、あるいは偏光光源装置や液晶表示装置を形成する光学素子ないし部品は、全体的又は部分的に積層一体化されて固着されていてもよいし、分離容易な状態に配置したものであってもよい。なお面光源装置の上面には種々の拡散板などを配置しうるが、偏光光源装置の場合には偏光特性を維持しうる拡散板などが導光板の上面や位相差層の上面等の適宜な位置に配置しうる。

0105

上記の如く、側面からの入射伝送光を短辺面を介し出射方向を制御して垂直又はそれに近い角度で出射し、入射光を効率よく伝送して垂直性や平行光性に優れる出射光を効率よく形成する本発明による低位相差の導光板を用いて、光利用効率に優れて明るい偏光光源装置を形成でき、さらには明るくて見やすく低消費電力の液晶表示装置を形成することができる。

0106

液晶表示装置等の形成に際しては、特に円偏光分離層と組合せた偏光光源装置を用いる場合には、垂直性や平行光性に優れる出射光を供給し、円偏光分離層を介した再入射光も散乱等によるロスや角度変化の少ない状態で、かつ初期出射光との方向の一致性よく再出射して、視認性の向上に有効な方向の出射光を効率よく供給する導光板が好ましく用いうる。また薄型で、かつ出射光の面内均一性に優れて明暗ムラの少ない導光板が好ましく用いうる。

0107

参考例1
アクリル系の主鎖を有するガラス転移温度が57℃の側鎖型コレステリック液晶ポリマーを、トリアセチルセルロースフィルムのポリイミドラビング処理面スピンコート方式成膜後、130℃で30秒間加熱後さらに110℃で2分間加熱して急冷し、鏡面状の選択反射状態を呈する円偏光分離板を得た。これは、420〜505nmの波長範囲で良好な選択反射性を示し、この領域で90%以上を正反射方向に選択反射するものであった。

0108

参考例2
アクリル系の主鎖を有するガラス転移温度が64℃の側鎖型コレステリック液晶ポリマーを、トリアセチルセルロースフィルムのポリイミドラビング処理面にスピンコート方式で成膜後、140℃で25秒間加熱後さらに120℃で2分間加熱して急冷し、鏡面状の選択反射状態を呈する円偏光分離板を得た。これは、500〜590nmの波長範囲で良好な選択反射性を示し、この領域で90%以上を正反射方向に選択反射するものであった。

0109

参考例3
アクリル系の主鎖を有するガラス転移温度が75℃の側鎖型コレステリック液晶ポリマーを、トリアセチルセルロースフィルムのポリイミドラビング処理面にスピンコート方式で成膜後、145℃で30秒間加熱後さらに125℃で2分間加熱して急冷し、鏡面状の選択反射状態を呈する円偏光分離板を得た。これは、585〜695nmの波長範囲で良好な選択反射性を示し、この領域で90%以上を正反射方向に選択反射するものであった。

0110

参考例4
参考例1、参考例2及び参考例3で得た円偏光分離板を積層して重畳型の円偏光分離板を得た。これは、420〜695nmの波長範囲で良好な選択反射性を示し、この領域で90%以上を正反射方向に選択反射するものであった。

0111

実施例1
図1の如き入射面に対応する位置に全幅にわたる厚さ1mmの注入ゲートを有すると共に、幅195mm、奥行150mm、入射面の厚さ5mm、その対向端の厚さ1mm、上面が平坦、下面が入射面からその対向端に向かって平面に近い下側に突出した湾曲面(図6)、上面に垂直な4側面、及び入射面に平行な凹部(図9a)の有効幅185mm、表1に示した凹部形態を転写形成する導光板成形部を有する鏡面仕上金属金型を形成し、それを離型処理した後に圧着して80℃に加熱し、その金型に230℃で加熱溶融させたポリメチルメタクリレートを射出成形機を介し充填し120秒後その金型を開いて導光板を得た。

0112

なお前記の凹部は、表面形状測定装置で測定したものである。凹部の横断面における仮想下辺基準辺として、頂点(短辺面と長辺面の交点)からの基準辺に対する法線で分割される左右の辺の長さに基づいて短辺面と長辺面の上面への投影幅を決定し、頂点と基準辺間の法線長さにより高さを決定した。

0113

実施例2
図2の如く、注入ゲートに対向する位置に厚さ1mm、奥行20mmの全幅にわたる抜きゲートを付加形成した金型を用いたほかは、実施例1に準じて導光板を得た。その凹部の形態を表2に示した。

0114

実施例3
実施例1に準じてプリズムアレイを有しない平滑下面の楔形板状物を形成する金型を用いて射出成形し、得られた板状物の下面に、厚さ5mmの入射面から厚さ1mmのその対向端に向かって順次面積が増大するパターン酸化チタンを分散させた光拡散ドットを設けて導光板を得た。

0115

比較例1
入射面に相当する位置より45mm離れた側面位置に幅30mm、厚さ1.5mmの注入ゲートを有する図3に準じた形態の金型を用いたほかは実施例1に準じて導光板を得た。その凹部の形態を表2に示した。

0116

比較例2
入射面に相当する位置より45mm離れた側面位置に幅30mm、厚さ1.5mmの注入ゲートを有して、プリズムアレイを有しない平滑下面の楔形板状物を形成する図3に準じた形態の金型を用いたほかは実施例3に準じて導光板を得た。

0117

0118

0119

評価試験
位相差分布
実施例、比較例で得た導光板における位相差を複屈折測定装置オーク社製、ADR−100XY)にて調べた。また実施例1、比較例1で得た導光板の位相差の分布とその光学軸を図16(実施例1)、図17(比較例1)に示した。図中の数値が位相差(nm)で、線が光学軸の方向であり、比較例1では図上の左側面に注入ゲートが位置した。

0120

自然光輝度
実施例、比較例で得た導光板の入射面に直径3mmの冷陰極管を配置し、銀蒸着を施したポリエステルフィルムからなる光源ホルダにて冷陰極管を包囲し、導光板の下面に銀蒸着を施したポリエステルフィルムからなる反射シートを配置してサイドライト型の面光源装置を得、その上面に偏光板(G1220DUN)を配置して光源を点灯し、導光板の幅方向の上面中央部における各位置での垂直方向の表面輝度を、色彩色差計(ミノルタ社製、CS−100)を用いて暗室中にて調べた。

0121

偏光輝度
前記した面光源装置の上面に参考例4で得た円偏光分離板と、位相差が130nmの位相差板と、偏光板を順次配置して偏光光源装置を得、前記に準じてその表面輝度を調べた。なお偏光板は最大輝度を示すように回転調節した。

0122

前記の結果を表3、表4、表5に示した。

0123

0124

0125

表1,2より、実施例1,2及び比較例1の導光板における下面構造はほぼ同じであり、表3,4,5より面光源装置による自然光では輝度差が殆どなく、その輝度に対する導光板の下面構造の影響に大差がないと考えられるが、円偏光分離板を設けて偏光光源とした場合には輝度に大差を生じていることがわかり、表3,4,5、図16,17より、位相差及び光学軸方向の変化は比較例の方が大きいことがわかる。これらの点より、位相差及び光学軸方向の変化の抑制に本発明による金型が有効であると評価できる。

0126

また表3,4,5による実施例1,2と比較例1、及び実施例3と比較例2との対比より、位相差の大きい部分では偏光光源/自然光光源の輝度比が小さく、比較例では当該輝度比に基づく輝度の向上度に乏しい上に位置による輝度の変化も大きいが、実施例では当該輝度比に基づく輝度の向上度が大きい上に位置による輝度の変化も小さいことがわかる。これらの点より、偏光光源とした場合には位相差と光学軸方向の変化が大きく影響し、本発明の金型による偏光板が偏光光源とした場合の輝度の向上に有効であると評価できる。

0127

さらに表3,4,5より前記の有効性は、下面構造が実施例3による拡散ドット構造の場合にも成立することがわかるが、実施例1,2と実施例3の対比よりは、拡散構造よりも微細プリズム構造が偏光光源の輝度の向上に有利であると評価できる。

0128

評価試験2
実施例1又は比較例1の導光板を用いた上記の偏光光源装置の偏光板の上に、ツイストネマチック液晶セルを配置し、その上に偏光板を配置して液晶表示装置を得、その表面輝度を比較したところ、実施例ではほぼ全面が均一輝度で明るい表示を実現できたが、比較例では輝度の明暗差が大きく、全体的な明るさも低くて実施例よりも暗い表示であり、図17における位相差の大きい部分に相当する位置では特に暗い表示であった。

0129

上記の結果より総合的に、本発明の金型による位相差と光学軸の変化が小さい導光板の上に、円偏光分離層を配置して出射面全体の均一輝度性に優れる偏光光源装置を得ることができ、それを用いて明るくて見やすい高表示品位の液晶表示装置を形成できることがわかる。

図面の簡単な説明

0130

図1金型例の斜視説明図
図2他の金型例の斜視説明図
図3従来金型の斜視説明図
図4導光板例の斜視説明図
図5他の導光板例の側面説明図
図6さらに他の導光板例の側面説明図
図7さらに他の導光板例の側面説明図
図8凸部例の側面説明図
図9凹部例の側面説明図
図10さらに他の導光板例の側面説明図
図11面光源装置例の側面説明断面図
図12他の面光源装置例の側面説明断面図
図13偏光光源装置例の側面説明断面図
図14他の偏光光源装置例の側面説明断面図
図15液晶表示装置例の側面説明断面図
図16実施例1の導光板の位相差分布の平面説明図
図17比較例1の導光板の位相差分布の平面説明図

--

0131

K1:導光板成形部
K2:注入ゲート
K3:抜きゲート
1:導光板
11:上面
12,16,17,18:下面
21,22,23,24:下面における凸部
25,26,27,28:下面における凹部
31,33,35,37,42,44,46,48:長辺面
32,34,36,38,41,43,45,47:短辺面
13:入射面
2:反射層
5:面光源装置
51:光源
52:光源ホルダ
53:拡散層
54:反射板
6:偏光光源装置
61:偏光分離手段
62:位相差層(直線偏光変換手段)
7:液晶表示装置
71,74:偏光板
72:液晶セル
73:拡散層

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