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技術 電磁サスペンションの制御方法及び装置

出願人 株式会社IHI
発明者 鈴木寿幸谷田宏次都築弘和
出願日 1996年7月3日 (23年1ヶ月経過) 出願番号 1996-173632
公開日 1998年1月20日 (21年7ヶ月経過) 公開番号 1998-019084
状態 特許登録済
技術分野 防振装置 ばね 機械的変量の制御(その他)
主要キーワード 重複域 並進用 起動用信号 各変位計 振動遮断性能 速度制御指令 加速度フィードバック制御 伸長動
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図面 (7)

課題

短時間に制御が安定すると共に、特に高周波域において高い振動遮断性能が得られるようにする。

解決手段

機器支持部材との間の相対的な変位22,23を変位計20,21で検出し、これを微分器27,39で微分して相対速度26,38を作り出し、該相対速度26,38に基づき機器と支持部材との間に設けられた電磁サスペンション制御力を発生させるようにした相対変位フィードバック制御と、絶対空間に対する機器の絶対的な加速度49を加速度計48で検出し、これを積分器54で積分して絶対速度53を作り出し、該絶対速度53に基づいて前記電磁サスペンションに制御力を発生させるようにした加速度フィードバック制御とを組合せて、低周波域で相対変位フィードバック制御を行わせ、高周波域で加速度フィードバック制御を行わせるようにしている。

概要

背景

外乱による機器振動遮断させるために、従来より電磁サスペンションが用いられている。

該電磁サスペンション1は、図5・図6に示すように、機器2側に取付けられた外筒3に永久磁石4を取付け、支持枠などの支持部材5側に取付けられた内筒6にコイル7を巻付けて、図示しない制御装置により、電磁サスペンション1の変位速度に比例した強さの電圧をコイル7に印加させることによって支持力を発生させるようにしたものである。

尚、電磁サスペンション1が許容可能な機器2と支持部材5との間の変位量は、数ミリ程度という極く僅かな値である。又、電磁サスペンション1は、図5では説明の都合上、機器2の上下の面に、機器2の重心を中心として対称となるよう配置させているが、必ずしもこのようにする必要はない。

そして、図示しない制御装置が電磁サスペンション1のコイル7に電圧を印加してコイル7を励磁し、永久磁石4とコイル7を反発させることにより、電磁サスペンション1に支持力を発生させ、機器2を支持部材5に対して浮遊状態で保持させ得るようになっている。

又、支持部材5に外乱振動が作用して、支持部材5と機器2との相対的な位置関係が変動されようとした場合、図示しない制御装置が、電磁サスペンション1の変位速度に比例するよう、コイル7へ印加する電圧を変化させることにより、各電磁サスペンション1の支持力を調整し、機器2の位置を制御して、支持部材5に対する機器2の浮遊保持状態を保たせ、外乱振動の影響を遮断し得るようにしている。

尚、図5に示すように、機器2の上下の面に、機器2の重心を中心として対称となるよう配置させた場合、機器2の上下方向への並進運動と、機器2の回転運動を同時に制御させることが可能となる。

そして、上記制御装置による制御手段としては、相対変位フィードバック制御と、加速度フィードバック制御がある。

このうち、相対変位フィードバック制御は、機器2と支持部材5との間における各電磁サスペンション1の側部に変位計9を取付け、該変位計9を用いて、機器2と支持部材5との間の相対的な変位を検出し、該相対的な変位を微分することによって相対速度を作り出し、該相対速度に基づいて制御力を発生させるようにするものである。

又、加速度フィードバック制御は、機器2に加速度計10を取付け、該加速度計10を用いて、絶対空間に対する機器2の絶対的な加速度を検出し、該絶対的な加速度を積分することによって絶対速度を作り出し、該絶対速度に基づいて制御力を発生させるようにするものである。

尚、図5には、説明の都合上、変位計9と加速度計10が同時に記載されているが、実際には、いずれか一方のみ使用するようにしている。

概要

短時間に制御が安定すると共に、特に高周波域において高い振動遮断性能が得られるようにする。

機器と支持部材との間の相対的な変位22,23を変位計20,21で検出し、これを微分器27,39で微分して相対速度26,38を作り出し、該相対速度26,38に基づき機器と支持部材との間に設けられた電磁サスペンションに制御力を発生させるようにした相対変位フィードバック制御と、絶対空間に対する機器の絶対的な加速度49を加速度計48で検出し、これを積分器54で積分して絶対速度53を作り出し、該絶対速度53に基づいて前記電磁サスペンションに制御力を発生させるようにした加速度フィードバック制御とを組合せて、低周波域で相対変位フィードバック制御を行わせ、高周波域で加速度フィードバック制御を行わせるようにしている。

目的

本発明は、上述の実情に鑑み、短時間に制御が安定すると共に、特に高周波域において高い振動遮断性能が得られるようにした電磁サスペンションの制御方法及び装置を提供することを目的とするものである。

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

機器(12)と支持部材(11)との間の相対的な変位(22)(23)を検出し、該相対的な変位(22)(23)を微分することによって相対速度(26)(38)を作り出し、該相対速度(26)(38)に基づいて機器(12)と支持部材(11)との間に設けられた電磁サスペンション(13a)(13b)に制御力を発生させるようにした相対変位フィードバック制御と、絶対空間に対する機器(12)の絶対的な加速度(49)を検出し、該絶対的な加速度(49)を積分することによって絶対速度(53)を作り出し、該絶対速度(53)に基づいて前記電磁サスペンション(13a)(13b)に制御力を発生させるようにした加速度フィードバック制御とを組合せて、低周波域で相対変位フィードバック制御を行わせ、高周波域で加速度フィードバック制御を行わせるようにしたことを特徴とする電磁サスペンションの制御方法

請求項2

相対変位フィードバック制御と加速度フィードバック制御の制御域を一部重複させた請求項1記載の電磁サスペンションの制御方法。

請求項3

相対変位フィードバック制御の遮断周波数を電磁サスペンション(13a)(13b)などのバネ系の固有振動数以下とした請求項1又は2記載の電磁サスペンションの制御方法。

請求項4

機器(12)と支持部材(11)との間の相対的な変位(22)(23)を検出する変位計(20)(21)、及び、上記相対的な変位(22)(23)を微分することによって相対速度(26)(38)を作り出す微分器(27)(39)を備えた相対変位フィードバック制御部(35)(47)と、空間に対する機器(12)の絶対的な加速度(49)を検出する加速度計(48)、及び、前記絶対的な加速度(49)を積分することによって絶対速度(53)を作り出す積分器(54)を備えた加速度フィードバック制御部(57)と、上記相対速度(26)(38)及び絶対速度(53)を加算して速度加算信号(58)(61)を求める加算器(32)(44)と、上記速度加算信号(58)(61)に基づいて機器(12)と支持部材(11)との間に設けられた電磁サスペンション(13a)(13b)の電源(66)(70)に速度制御指令(64)(68)を送る演算制御装置(65)(69)とを設け、更に、相対変位フィードバック制御部(35)(47)に、低周波域で相対変位フィードバック制御を行わせるためのローパスフィルタ(28)(40)を設け、加速度フィードバック制御部(57)に、高周波域で加速度フィードバック制御を行わせるためのハイパスフィルタ(51)を設けたことを特徴とする電磁サスペンションの制御装置

技術分野

0001

本発明は、電磁サスペンション制御方法及び装置に関するものである。より詳しくは、短時間に制御が安定すると共に、特に高周波域において高い振動遮断性能が得られるようにした電磁サスペンションの制御方法及び装置に関するものである。

背景技術

0002

外乱による機器振動遮断させるために、従来より電磁サスペンションが用いられている。

0003

該電磁サスペンション1は、図5図6に示すように、機器2側に取付けられた外筒3に永久磁石4を取付け、支持枠などの支持部材5側に取付けられた内筒6にコイル7を巻付けて、図示しない制御装置により、電磁サスペンション1の変位速度に比例した強さの電圧をコイル7に印加させることによって支持力を発生させるようにしたものである。

0004

尚、電磁サスペンション1が許容可能な機器2と支持部材5との間の変位量は、数ミリ程度という極く僅かな値である。又、電磁サスペンション1は、図5では説明の都合上、機器2の上下の面に、機器2の重心を中心として対称となるよう配置させているが、必ずしもこのようにする必要はない。

0005

そして、図示しない制御装置が電磁サスペンション1のコイル7に電圧を印加してコイル7を励磁し、永久磁石4とコイル7を反発させることにより、電磁サスペンション1に支持力を発生させ、機器2を支持部材5に対して浮遊状態で保持させ得るようになっている。

0006

又、支持部材5に外乱振動が作用して、支持部材5と機器2との相対的な位置関係が変動されようとした場合、図示しない制御装置が、電磁サスペンション1の変位速度に比例するよう、コイル7へ印加する電圧を変化させることにより、各電磁サスペンション1の支持力を調整し、機器2の位置を制御して、支持部材5に対する機器2の浮遊保持状態を保たせ、外乱振動の影響を遮断し得るようにしている。

0007

尚、図5に示すように、機器2の上下の面に、機器2の重心を中心として対称となるよう配置させた場合、機器2の上下方向への並進運動と、機器2の回転運動を同時に制御させることが可能となる。

0008

そして、上記制御装置による制御手段としては、相対変位フィードバック制御と、加速度フィードバック制御がある。

0009

このうち、相対変位フィードバック制御は、機器2と支持部材5との間における各電磁サスペンション1の側部に変位計9を取付け、該変位計9を用いて、機器2と支持部材5との間の相対的な変位を検出し、該相対的な変位を微分することによって相対速度を作り出し、該相対速度に基づいて制御力を発生させるようにするものである。

0010

又、加速度フィードバック制御は、機器2に加速度計10を取付け、該加速度計10を用いて、絶対空間に対する機器2の絶対的な加速度を検出し、該絶対的な加速度を積分することによって絶対速度を作り出し、該絶対速度に基づいて制御力を発生させるようにするものである。

0011

尚、図5には、説明の都合上、変位計9と加速度計10が同時に記載されているが、実際には、いずれか一方のみ使用するようにしている。

発明が解決しようとする課題

0012

しかしながら、上記従来の電磁サスペンションの制御方法及び装置には、以下のような問題があった。

0013

即ち、相対変位フィードバック制御は、低周波から高周波までの外乱振動に対し安定した制御を行わせることができる反面、加速度フィードバック制御に比べて振動遮断性能が劣るという欠点があった。

0014

加えて、相対変位フィードバック制御では、電磁サスペンション1などのバネ系の固有振動数共振を起こして外乱振動が増幅され易く、共振を防止するために相対速度に基づく減衰力を強くしようとすると、高周波域における振動遮断性能が悪くなるという欠点があった。

0015

一方、加速度フィードバック制御は、前記したように相対変位フィードバック制御に比べて高い振動遮断性能が得られる反面、積分する絶対加速度のデータの蓄積に時間がかかるため、制御を開始してから絶対加速度のデータ、特に、外乱振動の低周波成分のデータがある程度蓄積するまでの間、制御が不安定となるという欠点があった。

0016

本発明は、上述の実情に鑑み、短時間に制御が安定すると共に、特に高周波域において高い振動遮断性能が得られるようにした電磁サスペンションの制御方法及び装置を提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

0017

上記課題を解決するために、本発明では以下の手段を用いた。

0018

即ち、本発明は、機器12と支持部材11との間の相対的な変位22,23を検出し、該相対的な変位22,23を微分することによって相対速度26,38を作り出し、該相対速度26,38に基づいて機器12と支持部材11との間に設けられた電磁サスペンション13a,13bに制御力を発生させるようにした相対変位フィードバック制御と、絶対空間に対する機器12の絶対的な加速度49を検出し、該絶対的な加速度49を積分することによって絶対速度53を作り出し、該絶対速度53に基づいて前記電磁サスペンション13a,13bに制御力を発生させるようにした加速度フィードバック制御とを組合せて、低周波域で相対変位フィードバック制御を行わせ、高周波域で加速度フィードバック制御を行わせるようにしたことを特徴とする電磁サスペンションの制御方法にかかるものである。

0019

この場合において、相対変位フィードバック制御と加速度フィードバック制御の制御域を一部重複させるようにしても良い。

0020

加えて、相対変位フィードバック制御の遮断周波数を電磁サスペンション13a,13bなどのバネ系の固有振動数以下としても良い。

0021

又、本発明は、機器12と支持部材11との間の相対的な変位22,23を検出する変位計20,21、及び、上記相対的な変位22,23を微分することによって相対速度26,38を作り出す微分器27,39を備えた相対変位フィードバック制御部35,47と、空間に対する機器12の絶対的な加速度49を検出する加速度計48、及び、前記絶対的な加速度49を積分することによって絶対速度53を作り出す積分器54を備えた加速度フィードバック制御部57と、上記相対速度26,38及び絶対速度53を加算して速度加算信号58,61を求める加算器32,44と、上記速度加算信号58,61に基づいて機器12と支持部材11との間に設けられた電磁サスペンション13a,13bの電源66,70に速度制御指令64,68を送る演算制御装置65,69とを設け、更に、相対変位フィードバック制御部35,47に、低周波域で相対変位フィードバック制御を行わせるためのローパスフィルタ28,40を設け、加速度フィードバック制御部57に、高周波域で加速度フィードバック制御を行わせるためのハイパスフィルタ51を設けたことを特徴とする電磁サスペンションの制御装置にかかるものである。

0022

上記手段によれば、以下のような作用が得られる。

0023

相対変位フィードバック制御とは、機器12と支持部材11との間の相対的な変位22,23を検出し、該相対的な変位22,23を微分することによって相対速度26,38を作り出し、該相対速度26,38に基づいて機器12と支持部材11との間に設けられた電磁サスペンション13a,13bに制御力を発生させるようにしたものである。

0024

又、加速度フィードバック制御とは、絶対空間に対する機器12の絶対的な加速度49を検出し、該絶対的な加速度49を積分することによって絶対速度53を作り出し、該絶対速度53に基づいて前記電磁サスペンション13a,13bに制御力を発生させるようにしたものである。

0025

そして、上記相対変位フィードバック制御と加速度フィードバック制御とを組合せて、低周波域で相対変位フィードバック制御を行わせ、高周波域で加速度フィードバック制御を行わせるようにする。

0026

具体的には、相対変位フィードバック制御部35,47で、機器12と支持部材11との間の相対的な変位22,23を変位計20,21が検出し、上記相対的な変位22,23を微分器27,39で微分することによって相対速度26,38を作り出す。

0027

加速度フィードバック制御部57で、空間に対する機器12の絶対的な加速度49を加速度計48が検出し、前記絶対的な加速度49を積分器54で積分することによって絶対速度53を作り出す。

0028

そして、上記相対速度26,38及び絶対速度53を加算器32,44で加算して速度加算信号58,61を求め、該速度加算信号58,61に基づいて、演算制御装置65,69が機器12と支持部材11との間に設けられた電磁サスペンション13a,13bの電源66,70に速度制御指令64,68を送り、電磁サスペンション13a,13bによる支持力を制御させ、外乱振動を遮断させるようにする。

0029

この際、相対変位フィードバック制御部35,47に設けたローパスフィルタ28,40で高周波域をカットすることにより、低周波域で相対変位フィードバック制御が行われるようにし、加速度フィードバック制御部57に設けたハイパスフィルタ51で低周波域をカットさせることにより、高周波域で加速度フィードバック制御が行われるようにする。

0030

これにより、相対変位フィードバック制御の利点である外乱振動に対する安定した制御性と、加速度フィードバック制御の利点である高い振動遮断性能とを併せ持った制御が可能となる。

0031

この際、相対変位フィードバック制御と加速度フィードバック制御の制御域が一部重複して行われるようにすることにより、相対変位フィードバック制御から加速度フィードバック制御へと、又、加速度フィードバック制御から相対変位フィードバック制御へと移り変わる時に、制御の空白や制御の不連続が生じることを防止することができる。

0032

このような相対変位フィードバック制御と加速度フィードバック制御との制御域の一部重複は、相対変位フィードバック制御部35,47のローパスフィルタ28,40の遮断周波数を高めに設定すると共に、加速度フィードバック制御部57のハイパスフィルタ51の遮断周波数を低めに設定することにより行わせることができる。

0033

詳しくは、相対変位フィードバック制御では、電磁サスペンション13a,13bによるバネ系の固有振動数で共振を起こし外乱振動を増幅させてしまう傾向にあり、共振を抑えようとして相対速度に基づく減衰力を強くすると、高周波域での振動遮断性能が低下してしまうので、相対変位フィードバック制御の遮断周波数はバネ系の固有振動数が上限であり、それ以上の高周波成分をカットするようにすれば良い。

0034

このように、相対変位フィードバック制御の遮断周波数を電磁サスペンション13a,13bなどのバネ系の固有振動数以下とすることにより、相対変位フィードバック制御の有効な部分を取り出して相対変位フィードバック制御と加速度フィードバック制御の制御域をうまく重複させることができるようになる。

発明を実施するための最良の形態

0035

以下、本発明の実施の形態を、図示例と共に説明する。

0036

図1図4は、本発明の実施の形態の一例である。

0037

支持枠などの支持部材11により支持される機器12を外乱による振動から遮断するために、支持部材11と機器12との間に電磁サスペンション13a,13bを介装する。

0038

該電磁サスペンション13a,13bは、機器12側に取付けられた外筒14に永久磁石15を取付け、支持部材11側に取付けられた内筒16にコイル17を巻付けて、後述する制御装置18により、電磁サスペンション13a,13bの変位速度に比例した強さの電圧をコイル17に印加させることによって支持力を発生させるようにしたものである。

0039

尚、電磁サスペンション13a,13bが許容可能な機器12と支持部材11との間の変位量は、数ミリ程度という極く僅かな値である。又、電磁サスペンション13a,13bは、図では説明の都合上、機器12の上下の面に、機器12の重心を中心として対称となるよう配置させているが、必ずしもこのようにする必要はない。

0040

上記制御装置18は、図3に示すようなものである。

0041

即ち、支持部材11と機器12との間における各電磁サスペンション13a,13bの近傍にそれぞれ変位計20,21を設け、各変位計20,21からの変位検出信号22,23を入力して後述の演算を行い並進用変位信号24を求める並進用演算装置25を設け、並進用演算装置25からの並進用変位信号24を微分して並進用相対速度26を求める微分器27を設け、微分器27で得られた並進用相対速度26のうちの高周波成分をカットするローパスフィルタ28を設け、ローパスフィルタ28で高周波成分をカットされた並進用相対速度低周波成分29にゲインを掛け関数発生器30を設け、関数発生器30でゲインを掛けられたゲイン付並進用相対速度低周波成分31を加算器32へ入力する。

0042

又、並進用演算装置25からの並進用変位信号24にバネ定数などを掛けてバネ力相当速度信号33を求める関数発生器34を設け、関数発生器34からのバネ力相当速度信号33を前記加算器32へ入力し、並進用相対変位フィードバック制御部35を構成する。

0043

同様に、前記各変位計20,21からの変位検出信号22,23を入力して後述の演算を行い回転用変位信号36を求める回転用演算装置37を設け、回転用演算装置37からの回転用変位信号36を微分して回転用相対速度38を求める微分器39を設け、微分器39で得られた回転用相対速度38のうちの高周波成分をカットするローパスフィルタ40を設け、ローパスフィルタ40で高周波成分をカットされた回転用相対速度低周波成分41にゲインを掛ける関数発生器42を設け、関数発生器42でゲインを掛けられたゲイン付回転用相対速度低周波成分43を加算器44へ入力する。

0044

又、回転用演算装置37からの回転用変位信号36にバネ定数などを掛けてバネ力相当速度信号45を求める関数発生器46を設け、関数発生器46からのバネ力相当速度信号45を前記加算器44へ入力し、回転用相対変位フィードバック制御部47を構成する。

0045

他方、前記機器12に加速度計48を設け、該加速度計48からの加速度検出信号49を必要に応じて緩起動用信号制限器50に通し、緩起動用信号制限器50を通された加速度検出信号49のうちの低周波成分をカットするハイパスフィルタ51を設け、ハイパスフィルタ51で低周波成分をカットされた加速度検出信号高周波成分52を積分して絶対速度53を求める積分器54を設け、積分器54からの絶対速度53にゲインを掛ける関数発生器55を設け、関数発生器55からのゲイン付絶対速度56を前記加算器32へ入力し、加速度フィードバック制御部57を構成する。

0046

そして、前記加算器32からの並進用速度加算信号58にゲインを掛けて並進用制御信号59を求める関数発生器60を設けると共に、前記加算器44からの回転用速度加算信号61にゲインを掛けて回転用制御信号62を求める関数発生器63を設け、関数発生器60からの並進用制御信号59と、関数発生器63からの回転用制御信号62を入力して所定の演算を行い個別速度制御指令64を求める個別演算制御装置65を設け、個別演算制御装置65からの個別速度制御指令64を電源66に入力し、変位計20が設けられた電磁サスペンション13aへの電圧67を制御させるようにする。

0047

同様に、関数発生器60からの並進用制御信号59と、関数発生器63からの回転用制御信号62を入力して所定の演算を行い個別速度制御指令68を求める個別演算制御装置69を設け、個別演算制御装置69からの個別速度制御指令68を電源70に入力し、変位計21が設けられた電磁サスペンション13bへの電圧71を制御させるようにする。

0048

次に、作動について説明する。

0049

先ず、制御装置18が電磁サスペンション13a,13bのコイル17に電圧67,71を印加してコイル17を励磁し、永久磁石15とコイル17を反発させることにより、電磁サスペンション13a,13bに支持力を発生させ、機器12を支持部材11に対して浮遊状態で保持させる。

0050

又、支持部材11に外乱振動が作用して、支持部材11と機器12との相対的な位置関係が変動されようとした場合、制御装置18が、電磁サスペンション13a,13bの変位速度に比例するよう、コイル17へ印加する電圧67,71を変化させることにより、各電磁サスペンション13a,13bの支持力を調整し、機器12の位置を制御して、支持部材11に対する機器12の浮遊保持状態を保たせ、外乱振動の影響を遮断する。

0051

尚、図1に示すように、機器12の上下の面に、機器12の重心を中心として対称となるよう配置させた場合、機器12の上下方向への並進運動と、機器12の回転運動を同時に制御させることが可能となる。

0052

本発明では、上記制御装置18は、相対変位フィードバック制御と、加速度フィードバック制御とを組合せた以下のような制御を行う。

0053

即ち、先ず、並進用相対変位フィードバック制御部35では、支持部材11と機器12との間における各電磁サスペンション13a,13bの近傍にそれぞれ設けられた変位計20,21からの変位検出信号22,23を並進用演算装置25が入力して以下の演算を行い並進用変位信号24を求める。

0054

具体的には、一般に並進運動では、電磁サスペンション13aが伸長動した場合、電磁サスペンション13bは前記伸長量と同じ量だけ収縮動し、電磁サスペンション13aは+の値の変位検出信号22を、又、電磁サスペンション13bは−の値の変位検出信号23を出力することとなる。そこで、並進用演算装置25では、電磁サスペンション13aからの変位検出信号22と電磁サスペンション13bからの変位検出信号23とを引いて2で割ることにより並進用変位信号24を求めるようにする。

0055

こうして並進用変位信号24を求められたら、微分器27が並進用演算装置25からの並進用変位信号24を微分して並進用相対速度26を求める。次いで、ローパスフィルタ28が微分器27で得られた並進用相対速度26のうちの高周波成分をカットし並進用相対速度低周波成分29を求める。そして、ローパスフィルタ28で高周波成分をカットされた並進用相対速度低周波成分29に関数発生器30でゲインを掛け、関数発生器30でゲインを掛けられたゲイン付並進用相対速度低周波成分31を加算器32へ入力する。

0056

又、並進用演算装置25からの並進用変位信号24に関数発生器34で電磁サスペンション13a,13bのバネ定数などを掛けてバネ力相当速度信号33を求め、関数発生器34からのバネ力相当速度信号33を前記加算器32へ入力する。

0057

同様に、回転用相対変位フィードバック制御部47では、前記各変位計20,21からの変位検出信号22,23を回転用演算装置37が入力して以下の演算を行い回転用変位信号36を求める。

0058

具体的には、一般に回転運動では、電磁サスペンション13aが伸長動した場合、電磁サスペンション13bは前記伸長量と異なる量だけ収縮動或いは伸長動を行い、電磁サスペンション13aからの変位検出信号22と電磁サスペンション13bからの変位検出信号23の和が、並進運動の時の変位検出信号22と変位検出信号23の和とは異なる値を示す。そこで、回転用演算装置37では、電磁サスペンション13aからの変位検出信号22と電磁サスペンション13bからの変位検出信号23を足して並進運動の時の変位検出信号22と変位検出信号23の和を引くことにより、回転用変位信号36を求めるようにする。

0059

こうして回転用変位信号36を求められたら、微分器39が回転用演算装置37からの回転用変位信号36を微分して回転用相対速度38を求める。次いで、ローパスフィルタ40が微分器39で得られた回転用相対速度38のうちの高周波成分をカットして回転用相対速度低周波成分41を求める。そして、ローパスフィルタ40で高周波成分をカットされた回転用相対速度低周波成分41に関数発生器42でゲインを掛け、関数発生器42でゲインを掛けられたゲイン付回転用相対速度低周波成分43を加算器44へ入力する。

0060

又、回転用演算装置37からの回転用変位信号36に関数発生器46で電磁サスペンション13a,13bのバネ定数などを掛けてバネ力相当速度信号45を求め、関数発生器46からのバネ力相当速度信号45を前記加算器44へ入力する。

0061

他方、加速度フィードバック制御部57では、前記機器12に取付けた加速度計48からの加速度検出信号49が必要に応じて緩起動用信号制限器50に通され、緩起動用信号制限器50を通されて修正された加速度検出信号49のうちの低周波成分をハイパスフィルタ51でカットする。次いで、ハイパスフィルタ51で低周波成分をカットされた加速度検出信号高周波成分52を積分器54で積分して絶対速度53を求める。そして、積分器54からの絶対速度53に関数発生器55でゲインを掛け、関数発生器55からのゲイン付絶対速度56を前記加算器32,44へ入力する。

0062

こうして、加算器32には、バネ系としての電磁サスペンション13a,13bのバネ力を示すバネ力相当速度信号33と、並進用相対変位フィードバック制御部35で得られたゲイン付並進用相対速度低周波成分31と、加速度フィードバック制御部57で得られたゲイン付絶対速度56とが入力され、相互に加算されて並進用速度加算信号58とされる。

0063

又、加算器44には、バネ系としての電磁サスペンション13a,13bのバネ力を示すバネ力相当速度信号45と、回転用相対変位フィードバック制御部47で得られたゲイン付回転用相対速度低周波成分43と、加速度フィードバック制御部57で得られたゲイン付絶対速度56とが入力され、相互に加算されて回転用速度加算信号61とされる。

0064

そして、前記加算器32からの並進用速度加算信号58に関数発生器60でゲインを掛けて並進用制御信号59が求められ、前記加算器44からの回転用速度加算信号61に関数発生器63でゲインを掛けて回転用制御信号62を求められる。

0065

その後、関数発生器60からの並進用制御信号59と、関数発生器63からの回転用制御信号62を入力して個別演算制御装置65が所定の演算を行うことにより個別速度制御指令64を求め、個別演算制御装置65からの個別速度制御指令64を電源66へ入力し、変位計20が設けられた電磁サスペンション13aへの電圧67を制御させる。

0066

同様に、関数発生器60からの並進用制御信号59と、関数発生器63からの回転用制御信号62を入力して個別演算制御装置69が所定の演算を行うことにより個別速度制御指令68を求め、個別演算制御装置69からの個別速度制御指令68を電源70へ入力し、変位計21が設けられた電磁サスペンション13bへの電圧71を制御させる。

0067

以上により、低周波域では、図4に線イで示すように、相対変位フィードバック制御が行われ、高周波域では、図4に線ロで示すように、加速度フィードバック制御が行われるようになり、相対変位フィードバック制御イの利点である外乱振動に対する安定した制御性と、加速度フィードバック制御ロの利点である高い振動遮断性能とを併せ持った制御が可能となる。

0068

この際、図4に示すように、相対変位フィードバック制御イと加速度フィードバック制御ロの制御域が一部重複して行われるようにすることにより、相対変位フィードバック制御イから加速度フィードバック制御ロへと、又、加速度フィードバック制御ロから相対変位フィードバック制御イへと移り変わる時に、制御の空白や制御の不連続が生じることを防止することができる。

0069

このような相対変位フィードバック制御イと加速度フィードバック制御ロとの制御域の一部重複は、並進用相対変位フィードバック制御部35のローパスフィルタ28や回転用相対変位フィードバック制御部47のローパスフィルタ40の遮断周波数を高めに設定すると共に、加速度フィードバック制御部57のハイパスフィルタ51の遮断周波数を低めに設定することにより行わせることができる。

0070

詳しくは、相対変位フィードバック制御イでは、電磁サスペンション13a,13bによるバネ系の固有振動数で共振を起こし外乱振動を増幅させてしまう傾向にあり、共振を抑えようとして相対速度に基づく減衰力を強くすると、高周波域での振動遮断性能が低下してしまうので、相対変位フィードバック制御イの遮断周波数はバネ系の固有振動数が上限であり、それ以上の高周波成分をカットするようにする。

0071

又、加速度フィードバック制御ロでは、相対変位フィードバック制御イのように電磁サスペンション13a,13bによるバネ系の固有振動数における共振を抑えようとしても高周波域での振動遮断性能が低下するようなことはないので、前記バネ系の固有振動数における共振が最も抑えられるような設定とした時に、加速度フィードバック制御ロが有効に振動遮断性能を発揮し始める周波数を加速度フィードバック制御ロの遮断周波数の下限とし、それ以下の低周波成分をカットするようにする。

0072

尚、相対変位フィードバック制御イと加速度フィードバック制御ロの重複域余り広くなりすぎると、互いに悪影響を及ぼし合って却って制御が不安定となる。

0073

具体的には、バネ系の固有振動数が1.0Hzである場合に、相対変位フィードバック制御イの遮断周波数を1.0Hz又はそれ以下とし、加速度フィードバック制御ロの遮断周波数をバネ系の固有振動数の半分の0.5Hz程度とする。

0074

尚、本発明は、上述の実施の形態にのみ限定されるものではなく、支持部材11と機器12の間への電磁サスペンション13a,13bの取付け方は任意であり、機器12の全ての面と支持部材11との間にそれぞれ電磁サスペンション13a,13bを取付けるようにしても良いこと、又、電磁サスペンション13a,13bは必ずしも並進と回転の両方を制御できるようにする必要はないこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。

発明の効果

0075

以上説明したように、本発明の電磁サスペンションの制御方法及び装置によれば、以下のような優れた効果を奏し得る。

0076

1)低周波域で相対変位フィードバック制御が行われ、高周波域で加速度フィードバック制御が行われるようにしたことにより、相対変位フィードバック制御の利点である外乱振動に対する安定した制御性と、加速度フィードバック制御の利点である高い振動遮断性能とを併せ持った制御が可能となる。

0077

2) 又、相対変位フィードバック制御と加速度フィードバック制御の制御域が一部重複して行われるようにすることにより、相対変位フィードバック制御から加速度フィードバック制御へと、又、加速度フィードバック制御から相対変位フィードバック制御へと移り変わる時に、制御の空白や制御の不連続が生じることを防止することができる。

0078

3)相対変位フィードバック制御の遮断周波数を電磁サスペンション13a,13bなどのバネ系の固有振動数又はそれ以下とすることにより、相対変位フィードバック制御の有効な部分を取り出して相対変位フィードバック制御と加速度フィードバック制御の制御域をうまく重複させることができる。

図面の簡単な説明

0079

図1本発明の実施の形態の一例の概略全体構成図である。
図2図1の電磁サスペンションの拡大図である。
図3図1制御系統図である。
図4相対変位フィードバック制御と加速度フィードバック制御の制御域を示すグラフである。
図5従来例の概略全体構成図である。
図6図5の電磁サスペンションの拡大図である。

--

0080

11支持部材
12機器
13a,13b電磁サスペンション
20,21変位計
22,23変位(変位検出信号)
26,38相対速度(並進用相対速度26,回転用相対速度38)
27,39微分器
28,40ローパスフィルタ
32,44加算器
35,47相対変位フィードバック制御部(並進用相対変位制御部35,回転用相対変位制御部47)
48加速度計
49加速度(加速度検出信号49)
51ハイパスフィルタ
53絶対速度
54積分器
57加速度フィードバック制御部
58,61 速度加算信号(並進用速度加算信号58,回転用速度加算信号61)
64,68速度制御指令(個別速度制御指令)
65,69演算制御装置(個別演算制御装置)
66,70 電源

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