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技術 画像入力装置及び画像入力装置に対する制御手順を記憶する記憶媒体

出願人 株式会社ニコン
発明者 藤縄展宏
出願日 1997年4月1日 (23年7ヶ月経過) 出願番号 1997-083065
公開日 1998年1月6日 (22年10ヶ月経過) 公開番号 1998-003533
状態 拒絶査定
技術分野 イメージ入力
主要キーワード 休止部分 休止直前 出力差分 モニタ画 休止期間後 空冷効果 搭載個数 光源駆動電流
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1998年1月6日)のものです。
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図面 (9)

課題

本発明は、画像読み取り手段を用いて原稿画像情報を読み取る画像入力装置及び制御手順を記憶する記憶媒体係り読み取り休止時間の存在により生ずる濃度段差の発生を抑制し高品質入力画像を得ることができることを目的とする。

解決手段

副走査方向への読み取りの休止に応答して、画像読み取り手段(3)から出力される画像信号を記憶する記憶手段(9)と、記憶された画像信号と、休止終了後に画像読み取り手段から出力される画像信号とを比較し、変動量を検出する変動検出手段(8)と、変動量に基づいて、休止終了後の最初の副走査方向における読み取り位置の画像信号レベル調整設定する信号レベル調整手段(5、8)とを備えたことを特徴とする。

概要

背景

図5は、画像読み取り原理図である。以下、図5を参照して従来の画像入力装置概要を説明する。原稿51は、例えば写真フィルムのような透過原稿である。原稿51は、画像が記憶されている領域が1コマ、または、それが複数連接している。この原稿51は、ラインセンサ52と光源53との間を図中上下方向へ移動する。なお、原稿51は、動かず、ラインセンサ52と光源53が動く方式もある。

ラインセンサ52は、横一列に配置される複数の光電変換部である画像蓄積部と各画像蓄積部に蓄積された電荷転送する転送部とを備える。各画像蓄積部の受光面の大きさが画素の大きさに対応する。ラインセンサ52は、横一列に配置される複数の画像蓄積部の受光面が原稿51の移動方向と直交するように配置される。

光源53は、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色の照明を順次電気的に切り換えて行う。この光源53の各出力光は、原稿51を照明し、そこを透過してラインセンサ52に入力する。従って、原稿51は、ラインセンサ52の横一列の複数の受光面の面積に相当する読み取りライン照明エリア54が照明される。この読み取り1ラインの照明エリア54において、原稿51の幅方向(図中左右方向)の長さが、ラインセンサ52が読み取る1ラインの長さである。

ラインセンサ52は、各画像蓄積部に蓄積された電荷を転送部に転送して外部へ読み出す走査を、長手方向の一端から他端に向かって順々に行う。この画像読み出し走査を主走査といい、その方向を主走査方向という。また、読み取り1ラインの照明エリア54において、原稿51の移動方向の長さが、ラインセンサ52が読み取る1ラインの幅である。原稿51とラインセンサ52との相対的な移動により読み取り1ラインが順々に走査される。この走査を副走査といい、その方向を副走査方向という。今の例では原稿51が移動するので、原稿51の移動方向が副走査方向である。

次に、図5を参照して画像読み取りの動作概要を説明する。原稿51は、移動機構にセットすると、読取位置まで搬送されて停止する。それに応答して光源53が発光し、原稿51の最初の読み取り1ラインの照明エリア54を、まずR(赤)の色照明で所定時間照明する。読み取り1ラインの照明エリア54を透過したR(赤)の色光は、ラインセンサ52に入力し、各画像蓄積部にR(赤)の色光量に比例した電荷量として蓄積される。原稿51のR(赤)色で照明された画像が光電変換される。そして、主走査が所定時間内に実行される。読み取られたR(赤)の色画像情報(以下Rデータという)がメモリ(RAM)に出力される(データ読出)。

その後、光源53は、色照明をG(緑)、B(青)と所定時間を置いて順々に切り換えて原稿51の最初の読み取り1ラインの照明エリア54を所定時間照明する。原稿51のG(緑)、B(青)の各色が順々に読み取られる。そして、そのG(緑)の色画像情報(以下Gデータという)、B(青)の色画像情報(以下Bデータという)が順々にRAMに出力される。

次いで、光源53を消灯したままで原稿51を1ラインの幅分移動させる副走査を実行する。そして、次の読み取り1ラインの照明エリア54について光源53を発光駆動し、以上説明したのと同様の手順で、1ラインデータを構成するR(赤)、G(緑)、B(青)の各データを取得する。この手順を所定のライン数に達するまで繰り返し行うことで、1画面分の読み取りが終了する。

ここに、画像入力装置は、ホストコンピュータからの要求に応じてRAMからラインデータを取り出し、それをホストコンピュータへ送出する。しかし、画像入力装置が備えるRAMは、1画面分のラインデータを全て記憶できるものではなく、多くても数ライン分程度のラインデータを記憶できる小容量のものである。ホストコンピュータは、処理能力や処理の都合等の理由から画像入力装置から1画面分のラインデータの全てを連続して取り込むことができない場合がある。この場合には、ホストコンピュータは、画像入力装置に対しデータの受付処理が可能になるまでデータ転送禁止することを行いながら、1画面分のラインデータを取り込むことになる。

従って、ホストコンピュータに接続される画像入力装置では、この場合には、ホストコンピュータが、データの受付処理が可能になるまで、ラインデータの読み取りを休止して待機する。つまり、画像入力装置では、接続されるホストコンピュータの処理能力等によっては、読み取りの途中で停止時間が生ずる。読み取りを停止するまでに転送できるライン数は、ホストコンピュータの処理能力等によって定まる。従って、この場合の画像入力装置は、結果的には1画面分のラインデータを読み取るのに、あるひとかたまりのラインデータの読み取りと、読み取り休止が交互する間欠読み取り動作を行っていることになる。

概要

本発明は、画像読み取り手段を用いて原稿の画像情報を読み取る画像入力装置及び制御手順を記憶する記憶媒体係り、読み取り休止時間の存在により生ずる濃度段差の発生を抑制し高品質入力画像を得ることができることを目的とする。

副走査方向への読み取りの休止に応答して、画像読み取り手段(3)から出力される画像信号を記憶する記憶手段(9)と、記憶された画像信号と、休止終了後に画像読み取り手段から出力される画像信号とを比較し、変動量を検出する変動検出手段(8)と、変動量に基づいて、休止終了後の最初の副走査方向における読み取り位置の画像信号レベル調整設定する信号レベル調整手段(5、8)とを備えたことを特徴とする。

目的

本発明は、このような従来の課題を解決すべくなされたもので、読み取り休止時間の存在により生ずる濃度段差の発生を抑制して高品質の入力画像を得ることができる画像入力装置及び画像入力装置に対する制御手順を記憶する記憶媒体を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

原稿照明する照明手段と、前記原稿を介して入力される光を光電変換し、主走査方向に走査することにより、画像信号を出力する画像読み取り手段と、前記原稿と前記画像読み取り手段との少なくとも一方を主走査方向と交わる方向である副走査方向に相対的に移動させる移動手段と、前記副走査方向への読み取り休止応答して、前記画像読み取り手段から出力される画像信号を記憶する記憶手段と、前記記憶された画像信号と、休止終了後に前記画像読み取り手段から出力される画像信号とを比較し、変動量を検出する変動検出手段と、前記変動量に基づいて、休止終了後の最初の副走査方向における読み取り位置の画像信号レベル調整設定する信号レベル調整手段とを備えたことを特徴とする画像入力装置

請求項2

請求項1に記載の画像入力装置において、前記変動検出手段は、前記休止した時に取得した画像信号の平均値と、前記休止終了後に取得した画像信号の平均値との差の値を前記変動量として求めることを特徴とする画像入力装置。

請求項3

請求項1に記載の画像入力装置において、前記変動検出手段は、前記休止した時に取得した画像信号と、前記休止終了後に取得した画像信号との間の対応する画素値間の差の値を前記変動量として求めることを特徴とする画像入力装置。

請求項4

請求項1に記載の画像入力装置において、前記変動検出手段は、変動量に応じた調整係数が設定される調整テーブルを備えることを特徴とする画像入力装置。

請求項5

請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の画像入力装置において、前記信号レベル調整手段は、前記画像読み取り手段の蓄積時間を調整することを特徴とする画像入力装置。

請求項6

請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の画像入力装置において、前記信号レベル調整手段は、取得される画像信号に対する利得を調整することを特徴とする画像入力装置。

請求項7

請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の画像入力装置において、前記信号レベル調整手段は、前記照明手段の光量を調整することを特徴とする画像入力装置。

請求項8

原稿を照明する照明手段と、前記原稿を介して入力される光を光電変換し、主走査方向に走査することにより、画像信号を出力する画像読み取り手段と、前記原稿と前記画像読み取り手段との少なくとも一方を主走査方向と交わる方向である副走査方向に相対的に移動させる移動手段と、前記副走査方向への読み取りの休止に応答して、前記画像読み取り手段から出力される画像信号を記憶する記憶手段とを有する画像入力装置に対する制御手順を記憶する記憶媒体であって、前記記憶された画像信号と、休止終了後に前記画像読み取り手段から出力される画像信号とを比較し、変動量を検出する変動検出手順と、前記変動量に基づいて、休止終了後の最初の副走査方向における読み取り位置の画像信号レベルを調整設定する信号レベル調整手順とを記憶することを特徴とする画像入力装置に対する制御手順を記憶する記憶媒体。

請求項9

請求項8に記載の記憶媒体において、前記変動検出手順として、前記休止した時に取得した画像信号の平均値と、前記休止終了後に取得した画像信号の平均値との差の値を前記変動量として求める手順を記憶することを特徴とする画像入力装置に対する制御手順を記憶する記憶媒体。

請求項10

請求項8に記載の記憶媒体において、前記変動検出手順として、前記休止した時に取得した画像信号と、前記休止終了後に取得した画像信号との間の対応する画素値間の差の値を前記変動量として求める手順を記憶することを特徴とする画像入力装置に対する制御手順を記憶する記憶媒体。

請求項11

請求項8に記載の記憶媒体において、変動量に応じた調整係数が設定される調整テーブルを参照する手順を前記変動検出手順の一部として更に記憶することを特徴とする画像入力装置に対する制御手順を記憶する記憶媒体。

請求項12

請求項8乃至請求項11の何れか1項に記載の記憶媒体において、前記信号レベル調整手順として、前記画像読み取り手段の蓄積時間を調整する手順を記憶することを特徴とする画像入力装置に対する制御手順を記憶する記憶媒体。

請求項13

請求項8乃至請求項11の何れか1項に記載の記憶媒体において、前記信号レベル調整手順として、取得される画像信号に対する利得を調整する手順を記憶することを特徴とする画像入力装置に対する制御手順を記憶する記憶媒体。

請求項14

請求項8乃至請求項11の何れか1項に記載の記憶媒体において、前記信号レベル調整手順として、前記照明手段の光量を調整する手順を記憶することを特徴とする画像入力装置に対する制御手順を記憶する記憶媒体。

技術分野

0001

本発明は、画像読み取り手段(以下「ラインセンサ」という)を用いて原稿画像情報を読み取る画像入力装置及び画像入力装置に対する制御手順を記憶する記憶媒体係り、特に画像読み取りに休止時間が入る場合の読み取り再開時の画像読み取り方式の改良に関する。

背景技術

0002

図5は、画像読み取りの原理図である。以下、図5を参照して従来の画像入力装置の概要を説明する。原稿51は、例えば写真フィルムのような透過原稿である。原稿51は、画像が記憶されている領域が1コマ、または、それが複数連接している。この原稿51は、ラインセンサ52と光源53との間を図中上下方向へ移動する。なお、原稿51は、動かず、ラインセンサ52と光源53が動く方式もある。

0003

ラインセンサ52は、横一列に配置される複数の光電変換部である画像蓄積部と各画像蓄積部に蓄積された電荷転送する転送部とを備える。各画像蓄積部の受光面の大きさが画素の大きさに対応する。ラインセンサ52は、横一列に配置される複数の画像蓄積部の受光面が原稿51の移動方向と直交するように配置される。

0004

光源53は、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色の照明を順次電気的に切り換えて行う。この光源53の各出力光は、原稿51を照明し、そこを透過してラインセンサ52に入力する。従って、原稿51は、ラインセンサ52の横一列の複数の受光面の面積に相当する読み取り1ライン照明エリア54が照明される。この読み取り1ラインの照明エリア54において、原稿51の幅方向(図中左右方向)の長さが、ラインセンサ52が読み取る1ラインの長さである。

0005

ラインセンサ52は、各画像蓄積部に蓄積された電荷を転送部に転送して外部へ読み出す走査を、長手方向の一端から他端に向かって順々に行う。この画像読み出し走査を主走査といい、その方向を主走査方向という。また、読み取り1ラインの照明エリア54において、原稿51の移動方向の長さが、ラインセンサ52が読み取る1ラインの幅である。原稿51とラインセンサ52との相対的な移動により読み取り1ラインが順々に走査される。この走査を副走査といい、その方向を副走査方向という。今の例では原稿51が移動するので、原稿51の移動方向が副走査方向である。

0006

次に、図5を参照して画像読み取りの動作概要を説明する。原稿51は、移動機構にセットすると、読取位置まで搬送されて停止する。それに応答して光源53が発光し、原稿51の最初の読み取り1ラインの照明エリア54を、まずR(赤)の色照明で所定時間照明する。読み取り1ラインの照明エリア54を透過したR(赤)の色光は、ラインセンサ52に入力し、各画像蓄積部にR(赤)の色光量に比例した電荷量として蓄積される。原稿51のR(赤)色で照明された画像が光電変換される。そして、主走査が所定時間内に実行される。読み取られたR(赤)の色画像情報(以下Rデータという)がメモリ(RAM)に出力される(データ読出)。

0007

その後、光源53は、色照明をG(緑)、B(青)と所定時間を置いて順々に切り換えて原稿51の最初の読み取り1ラインの照明エリア54を所定時間照明する。原稿51のG(緑)、B(青)の各色が順々に読み取られる。そして、そのG(緑)の色画像情報(以下Gデータという)、B(青)の色画像情報(以下Bデータという)が順々にRAMに出力される。

0008

次いで、光源53を消灯したままで原稿51を1ラインの幅分移動させる副走査を実行する。そして、次の読み取り1ラインの照明エリア54について光源53を発光駆動し、以上説明したのと同様の手順で、1ラインデータを構成するR(赤)、G(緑)、B(青)の各データを取得する。この手順を所定のライン数に達するまで繰り返し行うことで、1画面分の読み取りが終了する。

0009

ここに、画像入力装置は、ホストコンピュータからの要求に応じてRAMからラインデータを取り出し、それをホストコンピュータへ送出する。しかし、画像入力装置が備えるRAMは、1画面分のラインデータを全て記憶できるものではなく、多くても数ライン分程度のラインデータを記憶できる小容量のものである。ホストコンピュータは、処理能力や処理の都合等の理由から画像入力装置から1画面分のラインデータの全てを連続して取り込むことができない場合がある。この場合には、ホストコンピュータは、画像入力装置に対しデータの受付処理が可能になるまでデータ転送禁止することを行いながら、1画面分のラインデータを取り込むことになる。

0010

従って、ホストコンピュータに接続される画像入力装置では、この場合には、ホストコンピュータが、データの受付処理が可能になるまで、ラインデータの読み取りを休止して待機する。つまり、画像入力装置では、接続されるホストコンピュータの処理能力等によっては、読み取りの途中で停止時間が生ずる。読み取りを停止するまでに転送できるライン数は、ホストコンピュータの処理能力等によって定まる。従って、この場合の画像入力装置は、結果的には1画面分のラインデータを読み取るのに、あるひとかたまりのラインデータの読み取りと、読み取り休止が交互する間欠読み取り動作を行っていることになる。

発明が解決しようとする課題

0011

画像入力装置の光源には、発光ダイオード(以下LEDという)が用いられることがある。ラインセンサの蓄積時間を短くして読み取りの高速化を図る1つの方法としては、LEDの駆動電流値を大きくすることがある。また別の方法としては、LEDの搭載個数を増やすなどして点灯時間の短縮化を図ることがある。一方、ラインセンサの蓄積時間は、原稿の透過率反射率が影響する。そのため、透過率や反射率が低い原稿から画像入力する場合は、光源光量を増加させる上述した措置が採られることがある。

0012

このような措置により、光源周囲温度が上昇することがある。従って、次のような画質低下が引き起こされることがある。図6は、LEDの発光量の温度特性図である。LEDの駆動電流値を大きくしたり、搭載個数を増加させると、LED自体の発熱によって光源周囲温度が上昇する。例えば図6に示すように、LEDは、一般に周囲温度が高くなると発光量が低下する温度特性を有する。しかも、その低下の程度は、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色毎に異なる。

0013

このことは、一定の点灯時間で1画面を読み取る間に発光量が徐々に低下し、濃度が低下することを意味する。この種の画像入力装置では、一般に、各色の光源光量は一定であると仮定し、色毎に一定の点灯時間でもって各ラインの読み取りを行い、1画面のデータを取得している。しかし、上述した措置が採られた装置では、実際には1画面内で濃度が変化していることになる。

0014

図7は、連続読み取り時の光量変化の特性図である。但し、この光量が低下する現象は、一般には、図7に示すように、徐々に、しかも、滑らかに進行する。そのため、1画面の読み取りが連続的に行われる場合には、モニタ画面に映し出した画像上ではその影響は認識され難い。しかし、読み取りと読み取り休止が交互する上述したような間欠的読み取り動作が行われる場合には、この光量変化が画像上にすじ状の濃度段差として明確に認識できる程度に現れる場合がある。

0015

即ち、休止時間内では、原稿の搬送を停止し光源を消灯するので、自然空冷が行われる。休止時間が空冷効果の現れる程度にあれば、読み取り再開時のLEDの発光量が、休止に入る時のそれよりも大幅に増加する。そうすると、読み取り再開時の画像は、休止に入る時の画像よりも明るくなる。濃度が不連続に大きく変化する。

0016

図8は、読み取り途中に休止時間が入った場合の光量変化の特性図である。この光量差は、1ラインのほぼ全域に均等に現れる。それ故、図8に示すように、読み取りの休止期間が所定ライン数分ある場合には、各休止の位置に濃度段差が生ずる。これを避けるには、光源が蓄熱しないように時間をかけて読み取りを行えば良いが、これでは高速読み取りを行うことができない。

0017

なお、光源自体の発熱で光源周囲温度が変化する場合の他に、休止時間内に装置内部の光源周囲温度が変化してしまう場合もある。この場合にも、読み取り休止部分で濃度段差が生ずる可能性がある。例えば、電源投入直後で装置内はそれほど暖まっていない状態で読み取り休止に入り、休止時間内に電源等の発熱で装置内部が暖まり光源周囲温度が変化する場合が考えられる。

0018

また、濃度段差は、動作休止によって最終出力信号が変動する場合にも生ずることが考えられる。例えば、光学系を構成する要素(例えば色フィルタやラインセンサ等)の特性が温度変動によって影響を受けるような場合がある。以上は、色画像の読み取りの例であるが、同様のことは、白黒画像の読み取りにおいも生ずる問題である。

0019

本発明は、このような従来の課題を解決すべくなされたもので、読み取り休止時間の存在により生ずる濃度段差の発生を抑制して高品質入力画像を得ることができる画像入力装置及び画像入力装置に対する制御手順を記憶する記憶媒体を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0020

請求項1に記載の画像入力装置は、原稿を照明する照明手段と、原稿を介して入力される光を主走査方向へ走査し、画像信号に変換する画像読み取り手段と、原稿と画像読み取り手段とを主走査方向と交わる副走査方向へ相対的に移動させる移動手段と、副走査方向への読み取りの休止に応答して、画像読み取り手段から出力される画像信号を記憶する記憶手段と、記憶された画像信号と、休止終了後に画像読み取り手段から出力される画像信号とを比較し、変動量を検出する変動検出手段と、変動量に基づいて、休止終了後の最初の副走査方向における読み取り位置の画像信号レベル調整設定する信号レベル調整手段とを備えたことを特徴とする。

0021

請求項2に記載の画像入力装置は、請求項1に記載の画像入力装置において、変動検出手段は、休止した時に取得した画像信号の平均値と、休止終了後に取得した画像信号と平均値との差の値を変動量として求めることを特徴とする。請求項3に記載の画像入力装置は、請求項1に記載の画像入力装置において、変動検出手段は、休止した時に取得した画像信号と、休止終了後に取得した画像信号との間の対応する画素値間の差の値を変動量として求めることを特徴とする。

0022

請求項4に記載の画像入力装置は、請求項1に記載の画像入力装置において、変動検出手段は、変動量に応じた調整係数が設定される調整テーブルを備えることを特徴とする。請求項5に記載の画像入力装置は、請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の画像入力装置において、信号レベル調整手段は、ラインセンサの蓄積時間を調整することを特徴とする。

0023

請求項6に記載の画像入力装置は、請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の画像入力装置において、信号レベル調整手段は、取得される画像信号に対する利得を調整することを特徴とする。請求項7に記載の画像入力装置は、請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の画像入力装置において、信号レベル調整手段は、照明手段の光量を調整することを特徴とする。

0024

請求項8に記載の画像入力装置に対する制御手順を記憶する記憶媒体は、原稿を照明する照明手段と、原稿を介して入力される光を光電変換し、主走査方向に走査することにより、画像信号を出力する画像読み取り手段と、原稿と画像読み取り手段との少なくとも一方を主走査方向と交わる方向である副走査方向に相対的に移動させる移動手段と、副走査方向への読み取りの休止に応答して、画像読み取り手段から出力される画像信号を記憶する記憶手段とを有する画像入力装置に対する制御手順を記憶する記憶媒体であって、記憶された画像信号と、休止終了後に画像読み取り手段から出力される画像信号とを比較し、変動量を検出する変動検出手順と、変動量に基づいて、休止終了後の最初の副走査方向における読み取り位置の画像信号レベルを調整設定する信号レベル調整手順とを記憶することを特徴とする。

0025

請求項9に記載の画像入力装置に対する制御手順を記憶する記憶媒体は、請求項8に記載の記憶媒体において、変動検出手順として、休止した時に取得した画像信号の平均値と、休止終了後に取得した画像信号の平均値との差の値を変動量として求める手順を記憶することを特徴とする。請求項10に記載の画像入力装置に対する制御手順を記憶する記憶媒体は、請求項8に記載の記憶媒体において、変動検出手順として、休止した時に取得した画像信号と、休止終了後に取得した画像信号との間の対応する画素値間の差の値を変動量として求める手順を記憶することを特徴とする。

0026

請求項11に記載の画像入力装置に対する制御手順を記憶する記憶媒体は、請求項8に記載の記憶媒体において、変動量に応じた調整係数が設定される調整テーブルを参照する手順を変動検出手順の一部として更に記憶することを特徴とする。請求項12に記載の画像入力装置に対する制御手順を記憶する記憶媒体は、請求項8乃至請求項11の何れか1項に記載の記憶媒体において、信号レベル調整手順として、画像読み取り手段の蓄積時間を調整する手順を記憶することを特徴とする。

0027

請求項13に記載の画像入力装置に対する制御手順を記憶する記憶媒体は、請求項8乃至請求項11の何れか1項に記載の記憶媒体において、信号レベル調整手順として、取得される画像信号に対する利得を調整する手順を記憶することを特徴とする。請求項14に記載の画像入力装置に対する制御手順を記憶する記憶媒体は、請求項8乃至請求項11の何れか1項に記載の記憶媒体において、信号レベル調整手順として、照明手段の光量を調整する手順を記憶することを特徴とする。

0028

(作用)請求項1に記載の画像入力装置では、副走査方向への読み取りを休止するとき記憶手段が、その休止に応答して、画像読み取り手段から出力される画像信号を記憶し、休止終了後に変動検出手段が、記憶された画像信号と、休止終了後に画像読み取り手段から出力される画像信号とを比較し、変動量を検出し、信号レベル調整手段が、変動量に基づいて、休止終了後の最初の副走査方向における読み取り位置の画像信号レベルを調整設定する。

0029

即ち、読み取り再開時の信号レベルを読み取り休止に入ったときの信号レベルに近付ける。これにより、読み取り休止時間の存在による濃度段差の発生が抑制できる。変動検出手段は、変動量を、例えば請求項2に記載の発明のように、休止した時に取得した画像信号の平均値と、休止終了後に取得した画像信号の平均値との差を取って求める、または、請求項3に記載の発明のように、休止した時に取得した画像信号と、休止終了後に取得した画像信号との間の対応する画素値間の差の値を変動量として求める、または、請求項4に記載の発明のように、調整テーブルに予め設定した調整係数を用いることができる。

0030

そして、信号レベル調整手段は、このように取得した変動量を用いて、画像読み取り手段の蓄積時間(請求項5に記載の発明)や取得される画像信号に対する利得(請求項6に記載の発明)、照明手段の光量(請求項7に記載の発明)等を調整し、読み取り再開時の最初の読み取り位置で取得する画像信号のレベル最適値に設定する。かかる変動検出手段及び信号レベル調整手段は、簡易に構成できる。

0031

請求項8〜14に記載の発明では、請求項1〜7に記載の画像入力装置に対応する制御手順を記憶する記憶媒体を提供できる。

発明を実施するための最良の形態

0032

以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。

0033

図1は、本発明の第1実施の形態の画像入力装置20の構成図である。図1に示すように、この画像入力装置20は、搬送部1、照明部2、撮像部3、制御回路4a、蓄積時間制御回路5、A/D変換器6、プログラムメモリ(以下「ROM」という)7、中央処理装置(以下「CPU」という)8、ワーキングメモリ(以下「RAM」という)9、インタフェース回路10等を備える。そして、この画像入力装置20は、ホストコンピュータ30に接続される。

0034

ホストコンピュータ30は、図示省略したが、中央処理装置、プログラムメモリ(ROM)、ワーキングメモリ(RAM)等を備えると共に、キーボードマウス等の入力装置表示装置とを備える。また、ホストコンピュータ30は、ハードディスクドライブ(HDD)を備え、CD−ROM等の記憶媒体30aに記憶してあるプログラムセットアップ可能になっている。

0035

搬送部1は、原稿の搬送機構、それを駆動するモータ等を備えている。搬送部1は、セットされた原稿(図5に示した原稿51に対応)を所定速度で搬送する。本実施の形態の画像入力装置は、図5で説明したのと同様に、透過式の装置である。照明部2は、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色光を例えばこの順序電気的に切り換えて発光する光源(図5に示した光源53に対応)を備える。また、照明部2は、この光源の各出力光を原稿における読み取り1ラインの照明エリア(図5参照)に照射する光学系等を備える。

0036

撮像部3は、受光した光を電気的なアナログ画像信号へ光電変換するラインセンサ(図5に示したラインセンサ52に対応)を備える。また、撮像部3は、ラインセンサの受光面に原稿透過光を導く光学系等を備える。制御回路4aは、CPU8からの指令に基づき、搬送部1と照明部2に対し所要の制御を行う。具体的には、制御回路4aは、搬送部1に対して、搬送開始・停止及び搬送速度等の制御を行う。また制御回路4aは、照明部2に対して、光源の発光駆動、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色光の切換時間間隔及び光量等の制御を行う。

0037

蓄積時間制御回路5は、CPU8からの指令に基づき、撮像部3を駆動する。蓄積時間制御回路5は、ラインセンサの蓄積動作・蓄積時間の制御を行う。そして、蓄積時間制御回路5は、読み取りライン数の管理等の制御を行う。また、蓄積時間制御回路5は、蓄積電荷撮像信号)をA/D変換器6へ掃き出させる主走査の制御等を行う。

0038

蓄積時間は、一般には、初期設定され、その後に変更されることは少ない。しかし、本実施の形態では、原稿読み取りの休止時間の前後で光量に変化がある場合、蓄積時間制御回路5は、CPU8からの指令に基づき、蓄積時間の再設定操作を行う。A/D変換器6は、ラインセンサから出力される撮像信号を所定ビット数ディジタル信号へ変換し、CPU8に出力する。

0039

CPU8は、ROM7に設定されているプログラムに従って制御回路4a、蓄積時間制御回路5を制御し、A/D変換器6の出力に、シェーディング補正アベレージ補正出力調整等の処理を行わせる。また、CPU8は、処理済みの画像データ(ラインデータ)をRAM9に記憶させる。

0040

そして、CPU8は、ホストコンピュータ30から送られてくるデータ転送要求に従い、RAM9に記憶させてあるラインデータをインタフェース回路10へ出力する。また、CPU8は、ホストコンピュータ30からの転送禁止指令に従い、原稿読み取りを休止する措置を取る。CPU8は、本実施の形態では、休止時の最終読み取り位置でのラインデータ(以下D1とする)をRAM9に保存する。そして、CPU8は、再開時に休止時の最終読み取り位置のラインデータ(以下D2という)を取得しRAM9に保存する。また、CPU8は、ラインデータD1とD2との大小関係から変動量を求める。CPU8は、求めた変動量に基づき蓄積時間を求める。更に、CPU8は、求めた蓄積時間を蓄積時間制御回路5に与えて読み取り再開時に蓄積時間を変更させる。

0041

本実施の形態のインタフェース回路10は、SCSI(Small Conputer SystemInterface)である。インタフェース回路10は、ホストコンピュータ30から送られてくるデータ転送要求をCPU8に与える。また、インタフェース回路10は、CPU8がRAM9から取り出したラインデータをホストコンピュータ30に出力する。

0042

図2は、本発明の第1実施の形態の動作フローチャートである。図3は、変動量算出の説明図であって、原稿同一箇所のラインデータの休止時と再開時の比較図である。以下、図2図3を参照して本第1実施の形態のCPU8の制御動作の手順を説明する。図2に示すように、最初のS1では、CPU8は、ホストコンピュータ30から送られて来る読み取り指令の受付処理を行う。この指令では、読み取りライン数や画質に関連する事項等の指定がなされる。それに従いCPU8は、制御回路4aと蓄積時間制御回路5に開始指示を出し、蓄積時間制御回路5に読み取りライン数を伝達する。

0043

次にS2において、CPU8は、搬送部1に原稿を読み取り位置にセットさせる。そして、CPU8は、S3〜S5の処理を実行して1ラインのRGBデータ(ラインデータ)の取得を行う。S3では、CPU8は、照明部2にR(赤)灯を所定時間点灯させる。また、CPU8は、蓄積時間制御回路5を駆動して撮像部3にラインセンサへの蓄積と主走査を実行させる。

0044

ラインセンサから出力されたR(赤)の色画像信号は、A/D変換器6でディジタル化されてRデータとなる。CPU8は、A/D変換器6から入力したRデータに前述した信号処理を施してRAM9に記憶させる。S4では、CPU8は、照明部2にG(緑)灯を所定時間点灯させる。また、CPU8は、蓄積時間制御回路5を駆動して撮像部3にラインセンサへの蓄積と主走査を実行させる。

0045

ラインセンサから出力されたG(緑)の色画像信号は、A/D変換器6でディジタル化されてGデータとなる。CPU8は、A/D変換器6から入力したGデータに前述した信号処理を施してRAM9に記憶させる。S5では、CPU8は、照明部2にB(青)灯を所定時間点灯させる。また、CPU8は、蓄積時間制御回路5を駆動して撮像部3にラインセンサへの蓄積と主走査を実行させる。

0046

ラインセンサから出力されたB(青)の色画像信号は、A/D変換器6でディジタル化されてRデータとなる。CPU8は、A/D変換器6から入力したBデータに前述した信号処理を施してRAM9に記憶させる。次にS6において、CPU8は、ホストコンピュータへ1ラインのRGBデータ(ラインデータ)の転送が可能か否かを判定する。CPU8は、S6の判定が肯定(YES)の場合は、S7、S8の処理を実行する。

0047

S7では、CPU8は、RAM9に読み取ったRGBデータ(ラインデータ)をホストコンピュータ30へ転送する。そして、CPU8は、次のS8において所定ライン数の読み取りを終了したか否かを判定する。S8の判定が否定(NO)の場合は、CPU8は、S2〜S5の処理を実行し、原稿を副走査方向に1ライン移動しての読み取りを行う。CPU8は、取得した次の1ラインのRGBデータをRAM9に記憶する。そして、CPU8は、S6の判定を行う。

0048

CPU8は、S6の判定が肯定(YES)であれば、S7において1ラインのRGBデータ(ラインデータ)をホストコンピュータ30へ転送する。CPU8は、再度S8の判定を行う。そして、CPU8は、S8の判定が肯定(YES)であれば、本手順を終了する。ホストコンピュータ30が各ラインデータの受付処理を円滑に行える場合は、以上説明した手順によって、所定ライン数のラインデータが切れ目なく連続して転送される。

0049

一方、ホストコンピュータ30では、各ラインデータの受付処理の途中で他の処理を行う等のために、ラインデータの受付処理ができない事情が発生する場合がある。この場合には、ホストコンピュータ30は、インタフェース回路10に対し転送禁止指令を出力する。この転送禁止指令が入力すると、CPU8は、S6の判定が否定(NO)となり、S9〜S14の処理を実行する。

0050

S9では、CPU8は、制御部4aに対し搬送部1の停止と照明部2の消灯を指示し、原稿の読み取りを休止する。次のS10では、CPU8は、RAM9に原稿読み取り休止直前に記憶させたラインデータ(RGBデータ)D1を取り出し、RAM9の所定アドレスに保存する。

0051

そして、CPU8は、次のS11においてホストコンピュータ30がラインデータの受付処理を可能とする状態となったか否かを判定する。CPU8は、S11の判定が否定(NO)の場合は、肯定(YES)になるまで、S11の判定を繰り返す。S11の判定が肯定(YES)になるまでの期間内は、当該装置は、休止状態を継続する。S11の判定が肯定(YES)になると、CPU8は、次のS12の処理を行う。

0052

S12では、CPU8は、搬送部1を駆動せず原稿を停止位置に置いたままで照明部2を起動する。またCPU8は、蓄積時間制御回路5を起動して撮像部3に原稿読み取り休止時の読み取り位置で、休止時と同一条件で再度ラインデータ(RGBデータ)D2の読み取りを行わせる。そして、CPU8は、読み取ったラインデータ(RGBデータ)D2をRAM9の所定アドレスに保存する。

0053

ここに、休止期間内では、光源は消灯している。従って、LED自体の発熱ははない。装置内部そのものの温度が定常であれば、休止期間内では、光源周囲温度の上昇はない。むしろ、休止期間内では、光源周囲温度は、冷却手段がない場合でも自然空冷によって下がって来る。休止期間が長くなる程、光源周囲温度の低下は顕著に認められる。

0054

特に、LEDの駆動電流を増加させる措置等を採った装置では、原稿の読み取り時の蓄熱によって上昇した光源周囲の温度は、この休止期間内に顕著に低下する。従って、休止期間内に上述した温度変動があれば、光量も変動する。休止時のラインデータD1と再開時のラインデータD2とには、図3に示すように、レベル差が生じている。

0055

このような場合に、直ちに読み取りを再開すると、このレベル差が画像上に濃度段差となって現れ、画像品質を損ねることは前述した。一方、休止期間内に上述した温度変動がなければ、光量の変動もない。休止時のラインデータD1と再開時のラインデータD2とは、ほぼ等しいレベルのはずである。この場合には、直ちに読み取りを再開しても、画像品質を損ねる事態は生じない。

0056

そこで、次に、CPU8は、S13において、RAM9からラインデータD1とD2を取り出し、両者がほぼ等しいか否かを判定する。この判定は、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色光毎に行う。前述したように、LEDの発光量の温度特性は、各色光毎にそれぞれ異なるからである。S13の判定結果、両者のレベルがほぼ等しい場合は、判定は肯定(YES)となる。CPU8は、S7に進み、まず休止時にRAM9に記憶させた1ラインのRGBデータを転送する。

0057

そして、CPU8は、その後は休止前と同一の蓄積時間で原稿を副走査方向に1ライン移動してのラインデータの取得と転送を再開する(S8→S2→S3→S4→S5→S6→S7→S8)。一方、S13の判定結果、図3に示すように、ラインデータD1とD2の両者間にレベル差があり、等しくない場合は、判定は否定(NO)となる。CPU8は、S14に進み、原稿読み取りの再開前処理を行う。

0058

S14では、CPU8は、ラインデータD1とD2のレベル差に応じたR(赤)、G(緑)、B(青)毎の蓄積時間を、例えば以下に説明する方法で演算し、それを蓄積時間制御回路5に与える。そして、CPU8は、S7に進み、まず休止時にRAM9に記憶させた1ラインのRGBデータを転送する。その後CPU8は、調整した蓄積時間を用いて原稿を副走査方向に1ライン移動してのラインデータの取得と転送を再開する(S8→S2→S3→S4→S5→S6→S7→S8)。

0059

上述した温度変動(光源光量変動)がある場合には、ラインデータD1とD2は、図3に示すように、ほぼ相似形に大きさが変わる。そこで、例えば、データの大小関係を表す値として平均値を考える。

0060

ラインデータD1の平均値をD1AVE、ラインデータD2の平均値をD2AVE とし、ラインデータD1を取得した蓄積時間をT1とすれば、読み取り再開時に用いる蓄積時間T2は、
T2=T1×(D1AVE/D2AVE) ・・・・(1)
と求めることができる。

0061

なお、ラインデータD1とD2は、図3に示すように、ほぼ相似形に大きさが変わる。データの大小関係を表す値として、ラインデータD1とD2の間の対応する画素値間の差の値を用いることもできる。前述したように、通常、休止期間内では、空冷によって光源の温度が下がり、LEDの発光量が増加する。従って、例えば、T1=1000μs の蓄積時間で読み取ったときに、休止前の平均値D1AVEが200で、休止終了後再開前の平均値D2AVE が205である場合を想定できる。

0062

この場合、このまま再開すると、画像の継ぎ目部分に約5の出力差分の濃度段差を生ずる。蓄積時間T2は上記式(1)に従って、
T2=1000×(200/205)=976 ・・・・(2)
と求まる。求めた新たな蓄積時間を976μs に設定して原稿読み取りを再開する。蓄積時間が短くなった分、D2AVEが205から200に近づく。

0063

即ち、読み取り再開後に蓄積されるトータルの光量が休止前の状態に修正される。その結果、休止期間内に生じた温度変動の影響が相殺できる。従来生じていた濃度段差の程度が可能な限り抑制される。画像品質の向上が図れる。この蓄積時間の変更もラインデータD1とD2の比較と同様に、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色光毎に行うことは言うまでもない。

0064

なお、ラインデータD1とD2のレベル差に応じた調整係数を予め調整テーブルに設定しておき、その調整テーブルから取り出した調整係数をT1にかけ算してT2を求めることでも良い。この調整テーブルは、ROM7に設定できる。以上の説明から、請求項との対応関係は次のようになっている。照明手段には照明部2が対応する。画像読み取り手段には、撮像部3が対応する。移動手段には、搬送部1、制御回路4a、CPU8の全体が対応する。記憶媒体には、記憶媒体30aが対応する。

0065

記憶手段には、RAM9が対応する。変動検出手段には、CPU8、RAM9の全体が対応する。信号レベル調整手段には、蓄積時間制御回路5とCPU8の全体が対応する。調整テーブルには、ROM7が対応する。以上説明した第1実施の形態では、当該装置は、ホストコンピュータ30に1ライン毎のデータを出力する例を示した。この場合には、RAM9の容量は小さくて良い。従って、画像入力装置を安価に提供できる。

0066

データ転送の形式としては、その他、ブロック単位に転送することもできる。ホストコンピュータ30の処理単位が、複数のラインデータ毎である等の場合もある。また、ホストコンピュータ30におけるメモリ管理の都合等から、ブロック単位の転送が要求される場合も考えられる。この場合には、当該装置に複数ライン分バッファ(以下RAM9という)を用意し、次のような手順でブロック転送を行うと良い。

0067

ホストコンピュータ30から読み取り指令が入力すると、CPU8は、データ転送要求が入力するまでの間に、複数ライン分のデータを読み取ってRAM9に記憶しておく。ホストコンピュータ30からデータ転送要求が入力すると、CPU8は、制御部4aに対し搬送部1の停止と照明部2の消灯を指示し、原稿の読み取りを休止する。

0068

そして、CPU8は、RAM9に記憶させたラインデータ(RGBデータ)のうち、原稿読み取り休止直前に記憶させた最終読み取り位置での最終ラインデータ(RGBデータ)D1を取り出し、RAM9の所定アドレスに保存する。次いでCPU8は、データ転送要求で指定されたライン数のデータをRAM9から取り出し、それを連続的にインタフェース回路10を介してホストコンピュータ30へ送出する。

0069

次いでCPU8は、ブロックデータの転送終了を受けて、搬送部1を駆動せず原稿を停止位置に置いたままで照明部2を起動する。またCPU8は、蓄積時間制御回路5を起動して撮像部3に原稿読み取り休止時の最終読み取り位置で、休止時と同一条件で再度最終ラインデータ(RGBデータ)D2の読み取りを行わせる。CPU8は、読み取ったラインデータ(RGBデータ)D2をRAM9の所定アドレスに保存する。

0070

ここに、ブロックデータの転送が開始されると、光源は消灯している。LED自体は発熱もない。装置内部そのものの温度が定常であれば、光源周囲の温度は、上昇しない。LEDの駆動電流を増加させる措置等を採った装置では、原稿の連続読み取り時の蓄熱によって上昇した光源周囲の温度は、ブロックデータの転送期間内において、冷却手段がない場合でも自然空冷によって下がって来る。

0071

従って、ブロックデータを転送している休止期間内に上述した温度変動があれば、光量も変動する。休止時のラインデータD1と再開時のラインデータD2とには、図3に示すように、レベル差が生じている。このような場合に、直ちに読み取りを再開すると、このレベル差が画像上に濃度段差となって現れ、画像品質を損ねることは前述した。

0072

一方、ブロックデータを転送している休止期間内に上述した温度変動がなければ、光量の変動もない。休止時のラインデータD1と再開時のラインデータD2とは、ほぼ等しいレベルのはずである。この場合には、直ちに読み取りを再開しても、画像品質を損ねる事態は生じない。

0073

そこで、次に、CPU8は、RAM9からラインデータD1とD2を取り出し、両者がほぼ等しいか否かを判定する。この判定は、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色光毎に行う。前述したように、LEDの発光量の温度特性は、各色光毎にそれぞれ異なるからである。CPU8は、判定結果、両者のレベルがほぼ等しい場合は、直ちに、原稿を副走査方向に1ライン移動しての原稿読み取りを再開する。

0074

一方、CPU8は、判定結果、図3に示すように、ラインデータD1とD2の両者間にレベル差があり、等しくない場合は、図2のS14に示したような原稿読み取りの再開前処理を行う。そして、CPU8は、この再開前処理で求めた蓄積時間を蓄積時間制御回路5に与える。CPU8は、この調整した蓄積時間を用いて原稿を副走査方向に1ライン移動しての原稿読み取りを再開する。

0075

図2で説明したのと同様に、読み取り再開によって蓄積されるトータルの光量が休止前の状態に修正される。休止期間内に生じた温度変動の影響が相殺される。従来生じていた濃度段差の程度が可能な限り抑制され、画像品質の向上が図れる。次に、図4は、本発明の第2実施の形態の画像入力装置20の構成図である。本第2実施の形態は、第1実施の形態において利得制御回路11を撮像部3とA/D変換器6の間に設け、読み取り再開時に利得制御回路11の利得をCPU8が調整し、第1実施の形態と同様な作用を得るものである。

0076

なお、図4では、第1実施の形態における蓄積時間制御回路5は示してない。本第2実施の形態では、休止期間後の再開時に調整するのは蓄積時間ではないので、それを図面上明らかにするためであり、制御回路4bに含めてある。制御回路4bは、CPU8からの指令に基づき、搬送部1と照明部2に対し制御回路4aと同様の制御動作を行う。更に、制御回路4bは、CPU8からの指令に基づき、撮像部3に対し、次の制御動作を行う。

0077

制御回路4bは、ラインセンサの蓄積動作・蓄積時間の制御を行う。また、制御回路4bは、ラインセンサの蓄積電荷(撮像信号)をA/D変換器6へ掃き出させる主走査の制御を行う。また、制御回路4bは、読み取りライン数の管理等の制御を行う。この場合の蓄積時間は、初期設定された一定時間である。次いで、第2実施の形態の動作を説明する。本第2実施の形態においては、図2のS14の処理が異なるのみで、他は第1実施の形態と同様である。

0078

即ち、本第2実施の形態におけるS14の処理は、“ラインデータD1とD2のレベル差に応じて利得制御回路11の利得を調整する”となる。休止に入る時と再開時での蓄積時間は、変更なく同一長さの時間である。しかし、A/D変換器6の入力レベルが光量の変動量に応じて変更される。従って、第1実施の形態と同様の作用効果が得られる。

0079

以上説明した実施の形態では、調節の対象として蓄積時間と利得を取り上げて示した。その他、照明部2の光源駆動電流直接制御し、照明部2の光量そのものを調節することでも良い。また、光源光量が変動する場合の他、光学系を構成する要素(例えば撮像素子、色フィルタを持つ画像読取装置では色フィルタ等)の特性が温度によって変動し、出力変動を引き起こすような場合でも、動作休止時に濃度段差を生ずる可能性がある。このような場合でも本発明の変動補正操作は有効である。

0080

さらに、以上は、色画像の読み取りの例であるが、同様のことは、白黒画像の読み取りにおいても生ずる問題であるので、同様に、白黒画像の読み取りにおいても本発明の変動補正操作は有効である。画像入力装置は、透過方式反射方式の何れでも同様に本発明を適用できる。なお、上記実施形態においては記憶媒体である画像入力装置のROM7に、画像入力装置のCPU8の制御プログラムを記憶することとした。画像入力装置のCPU8の代わりにホストコンピュータ30の中央処理装置を用いても構わない。また、画像入力装置のROM7の代わりにホストコンピュータ30内のハードディスクドライブ及びメモリを用いても構わない。その場合、ハードディスク図2フローチャートのプログラムを記憶しておけば良い。そして、ハードディスクに記憶されたプログラムをメモリに読み出すことにより、ホストコンピュータのCPUはプログラムの実行を行うことが可能となる。

0081

また、ハードディスクに記憶する図2のフローチャートに示すプログラムは、予めホストコンピュータ30にセットアップ可能なように、CD−ROM等の記憶媒体30aに記憶されている。

発明の効果

0082

以上説明したように、請求項1に記載の画像入力装置は、読み取り再開時の信号レベルを休止に入ったときの信号レベルに近付けることができる。従って、読み取り休止による濃度段差の発生が抑制でき、高品質の入力画像を得ることができる画像入力装置を提供できる。

0083

変動検出手段は、変動量を簡易な方法で取得でき(請求項2、3、4)、信号レベル調整手段は、このようにして取得した変動量を用いて簡易な構成で(請求項5、6、7)読み取り再開時の最初の読み取り位置で取得する画像信号のレベルを濃度段差を最小にする最適値に設定できる。また、請求項8〜14に記載の発明では、請求項1〜7に記載の画像入力装置に対応する制御手順を記憶する記憶媒体を提供できる。

図面の簡単な説明

0084

図1本発明の第1実施の形態の画像入力装置の構成図である。
図2本発明の実施の形態の画像読取方式のフローチャートである。
図3原稿同一箇所のラインデータの休止時と再開時の比較図である。
図4本発明の第2実施の形態の画像入力装置の構成図である。
図5画像読み取りの原理説明図である。
図6LEDの発光量の温度特性図である。
図7連続読み取り時の光量変化の例を示す図である。
図8読み取り途中に休止が入った場合の光量変化の例を示す図である。

--

0085

1 搬送部
2照明部
3撮像部
4a、4b制御回路
5蓄積時間制御回路
6 A/D変換器
7プログラムメモリ(ROM)
8中央処理装置(CPU)
9ワーキングメモリ(RAM)
10インタフェース回路
11利得制御回路
20画像入力装置
30ホストコンピュータ
30a記憶媒体
61原稿
62ラインセンサ
63 光源

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