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技術 回転循環運動が可能な関節用補綴

出願人 メイヨ・ファウンデーション・フォー・メディカル・エデュケイション・アンド・リサーチ
発明者 リンシャイド、ロナルド・エルリピンコット、アルバート・エル、ザ・サード
出願日 1994年10月4日 (26年4ヶ月経過) 出願番号 1995-510977
公開日 1997年6月17日 (23年8ヶ月経過) 公開番号 1997-506009
状態 未査定
技術分野 補綴
主要キーワード 投象図 連結範囲 回転循環 鳩尾形状 双曲放物面 ステム表面 サドル形状 寸法構成
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1997年6月17日)のものです。
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図面 (10)

課題・解決手段

2つの骨間の関節の代用となる関節用補綴を提供する。2つの骨の内の1つは、通常、第2の骨に対して実質的に一定の回転循環運動ができる。補綴の第1部材(12)は連結部を備えている。この連結部により、細長い骨に第1部材(12)を取り付けることができる。第1部材(12)は、ステムと反対側を向いたほぼサドル形状関節面を有している。第2部材(14)は、同様に、コネクタを有している。このコネクタは、第2部材を第2の骨に連結するものである。また、このコネクタは、サドル形状の関節面を有している。このサドル型関節面は、細長い骨の1つが他方に対して回転循環運動できるように、第1部材のサドル型面に連結すべく、寸法構成するとともに形作っている。これらのサドル型面は、形状的に実質的に合致していることが好ましい。

概要

背景

概要

2つの骨間の関節の代用となる関節用補綴を提供する。2つの骨の内の1つは、通常、第2の骨に対して実質的に一定の回転循環運動ができる。補綴の第1部材(12)は連結部を備えている。この連結部により、細長い骨に第1部材(12)を取り付けることができる。第1部材(12)は、ステムと反対側を向いたほぼサドル形状関節面を有している。第2部材(14)は、同様に、コネクタを有している。このコネクタは、第2部材を第2の骨に連結するものである。また、このコネクタは、サドル形状の関節面を有している。このサドル型関節面は、細長い骨の1つが他方に対して回転循環運動できるように、第1部材のサドル型面に連結すべく、寸法構成するとともに形作っている。これらのサドル型面は、形状的に実質的に合致していることが好ましい。

目的

効果

実績

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牽制数
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請求項1

細長い1つの骨が、他の骨に対して、通常、一定程度回転循環運動を行うようにした、該細長い1つの骨の端部と他の骨との間の関節の代用をする関節用補綴であって、第1部材と第2部材とを備え、該第1部材は、それ自体を細長い骨に取り付け可能にする結合部を有し、第2部材は、それ自体を第2の骨に結合するようにしたコネクタを有し、第1部材及び第2部材は、それぞれ、サドル型面を有し、該サドル型面を互いに連結して、細長い骨が他の骨に対して回転循環運動ができるように、形成されかつ寸法構成された関節用補綴。

請求項2

上記関節面は形状的に実質的に合致していて、骨間の通常の関節運動の範囲以上にわたる実質的面接触を維持する請求項1記載の補綴。

請求項3

上記関節面は、形状的にも面積的にも実質的に合致する請求項1記載の補綴。

請求項4

上記細長い骨の連結範囲限界において、一方の関節面が他方の面を超える量は、最大関節面の面積の約10%以内である請求項2記載の関節用補綴。

請求項5

上記第1部材の結合部は、その関節面と反対側に延びるステムである請求項1記載の関節用補綴。

請求項6

上記第1部材のステムは、その関節面に関して非対称であって、ステムが上記細長い骨の中に好ましい方向性を持って受け入れられるようになっており、細長い骨の屈伸ピボット軸が関節面の基部側にあり、細長い骨の外転内転用のピボット軸が関節面の末端側にある請求項5記載の補綴。

請求項7

第1中手骨大菱形骨の関節に代替する関節用補綴であって、第1部材と第2部材とを備え、該第1部材は、ステムとヘッドを有し、該ヘッドは、ステムと反対側を向いた双曲放物関節面を有し、ステムは、関節面の軸に関して背側に配置されるとともに、第1中手骨の基端部の骨髄キャビティ内に受け入れられるように構成され、上記第2部材は、ステムと、該ステムの一端に形成したヘッドとを有し、該ヘッドは、ステムと反対側を向いた双曲放物関節面を有し、そのステムは、大菱形骨内に受け入れられるように寸法構成されるとともに形作られ、両部材が、それぞれ、第1中手骨及び大菱形骨内に受け入れられるとき、両双曲放物面は一体的に重なって連結接触する関節用補綴。

請求項8

上記両関節面は形状的に実質的に合致している請求項7記載の関節用補綴。

請求項9

上記両関節面は面積的に実質的に合致している請求項7記載の関節用補綴。

請求項10

上記両関節面は形状的にかつ面積的に実質的に合致している請求項7記載の関節用補綴。

請求項11

上記双曲放物面の1つは、他方よりよりきつく湾曲している請求項7関節用補綴。

請求項12

よりきつく湾曲した上記面は上記第2部材の関節面である請求項11記載の関節面補綴。

請求項13

上記両面は、上記細長い骨の連結範囲の限界において、一方の関節面が他方の面を超える量は、最大関節面の面積の約10%以内である請求項7記載の関節用補綴。

請求項14

上記第2部材の上記ステムはその関節面に関して非対称であって、ステムが上記第1中手骨の中に好ましい方向性を持って受け入れられるようになっており、第1中手骨の屈伸用ピボット軸が関節面の基部側にあり、第1中手骨の外転/内転用のピボット軸が関節面の末端側にある請求項7記載の補綴。

背景技術

0001

本発明は、関節、例えば人の手の第1中手骨大菱形骨との間の関節、の代用
ができる関節用補綴に関する。関節においては、通常、細長い骨(例えば第1中
手骨)がその軸を中心として回転することなく、該細長骨が第2骨(例えば大菱
形骨)に対してかなりの程度回転循環運動ができるようになっている。

0002

第1中手骨/大菱形骨の損傷関節あるいは疾患関節に代わる適当な関節用補綴
を設計するために多くの努力がなされてきている。例えば、カリマン氏他の米
国特許第4,955,916号明細書や、ホーン氏の米国特許第2,422,3
02号明細書には、ボールソケット式関節の設計が開示されている。一方、イ
トン氏の米国特許第3,924,276号明細書には、大菱形骨用の補綴が開
示されているが、その使用には、手根骨屈筋の一部が必要である。

発明の要旨

0003

本発明は、細長い第1骨と第2骨間の関節の代用するに特に適した関節用補綴
を提供するものである。第1骨としては例えば第1中手骨があり、第2骨として
は例えば大菱形骨がある。第1骨は、第2骨に対して一定程度回転循環運動
でき、しかもその際、その縦軸を中心とする回転は実質的に生じない。この補綴
は、第1部材と第2部材とを備えている。該第1部材は、それ自体を細長い骨に
取り付け可能にする結合部を有している。第2部材は、それ自体を第2の骨に結
合するようにしたコネクタを有している。第1部材及び第2部材は、それぞれ、
サドル型面を有し、該サドル型面を互いに連結して、細長い骨が他の骨に対して
回転循環運動ができるように、形成されかつ寸法構成されている。好ましくは、
上記両サドル型関節面は、形状的に実質的に合致していて、骨間の通常の関節運
動の範囲以上にわたる相互の実質的面接触を維持する。両関節面は、ほぼ同一の
面積を有していることが好ましく、そうすることにより、それらの面が一致した
とき、各関節面が互いに実質的に完全に重なり合う。

0004

好ましい実施形態によれば、補綴は、大菱形骨と第1中手骨の間の関節の代用
をなすべく寸法構成されるとともに形作られる。上記第1部材のステムは、その
関節面に関して非対称である。ステムは、上記第1中手骨の中に、好ましい方向
性を持って、受け入れられるようになっている。その方向性は、第1部材のサド
ル型関節面を第2部材のサドル型関節面に対して、次のように位置せしめる。す
なわち、第1中手骨の外転内転ピボット軸が関節面より基部側にあり、第1
中手骨の背側/掌側の運動のピボット軸が関節面より末端側にあるように位置せ
しめられる。

0005

第1部材及び第2部材の関節部は、それぞれ、それらの部材が装着されるとこ
ろの骨に施術された面に、対面する支持面を有している。関節の体積を小さくす
るために、第2部材の関節部の支持面は、第2骨の施術面を受け入れるために、
くぼみを設けている。上記した「細長い骨」は、大菱形骨に通常連結する第1中
手骨である。この関節によれば、第1中手骨が実質的にある程度の回転循環運動
をすることができ、第1中手骨は、ほぼ円錐の形状に沿って動くように関節の回
りを回転する。その円錐は、少なくとも約15度の角度を有し、一般的には、約
15度〜30度の範囲内である。

図面の簡単な説明

0006

図1は、手及び手首骨格の一部を示している。その骨格には、本発明に係る
補綴を埋め込んでいる。手は破線で示している。

0007

図2a,2b,2c,2dは、本発明に係る補綴の第1部材を示す正投象図
ある。

0008

図3a,3b,3c,3dは、本発明に係る補綴の第2部材を示す正投象図で
ある。

0009

図4は、図3a〜3d及び図2a〜2dに示した関節部材の平面図である。

0010

図5は、図4の5−5線断面図である。

0011

図6は、図4を右側から見た補綴の平面図である。

0012

図7は、図6の7−7線断面図である。

0013

図8は、図3a〜3dに示した部材を埋め込む方法を示す斜視図である。

0014

図9は、図3a〜3dに示した部材を埋め込む他の方法を示す斜視図である。
好ましい実施形態の詳細な説明

0015

本発明に係る補綴について理解しやすくするために、第1中手骨/大菱形骨の
関節に関して以下述べることにする。

0016

補綴の第1部材は末端部基端部とを有している。末端部は細長いステムで構
成している。このステムは、第1中手骨の基端部に施術した小さな凹部内に嵌め
込むべく、適切な寸法と形状を有している。第1部材は、その基部に、膨大ヘッ
ドを有している。このヘッドは、基部側を向いたサドル型関節面を有している。
ステムは若干位置をずらしていて、第1中手骨の掌側の面をわずか凸の面に形成
している。

0017

第2部材は、大菱形骨に支持されるものであるが、ステムと膨大ヘッドとを有
している。ステムは、基部方向に延在して大菱形骨に受け入れられるようになっ
ている。膨大ヘッドは、末端方向を向いたサドル型関節面を有しており、この関
節面は、第1部材のサドル型面に合致している。第1中手骨が、その軸を中心と
して実質的に回転するのを防止しつつ、第1中手骨が、大菱形骨に対してかなり
の程度回転循環運動ができるのは、これらのサドル型関節面があるからである。
2つのサドル型面が実質的に完全に合致しているので、それらの面は広い面積で
面接触をする状態で互いに嵌合することになり、それにより、両サドル型面が相
対回転したときに(したがって分離したときに)、これと同時に骨の軸が移動す
るようなことがなく、第1中手骨はその軸を中心として実質的に回転することは
ない。必要ならば、第1部材及び第2部材の各サドル型関節面を異なった寸法構
成にするか、及び/あるいは、異なった形状にすることができる。そうすること
により、第1中手骨と大菱形骨との間の各回転運動の量を変更できる。特に、両
サドル型面は互いに実質的に重なり合っているが、一方のサドル型面を他方のサ
ドル型面よりも急に又はきつく湾曲させることができる。

0018

図1において、大菱形骨を符号“T”で示し、該大菱形骨と関節結合している
第1中手骨を符号“MC”で示している。第1中手骨と大菱形骨の間節部近傍を
破断して示し、本発明に係る補綴を構成する第1部材12及び第2部材14をそ
れぞれ露呈している。

0019

図2a〜2dは第1部材12を正投象図で示している。第1部材12は、幾分
偏平な細長ステム16と、膨大基端ヘッド18とを備えている。このヘッドは、
その基部にサドル型間節面20を有している。この間節面20は双曲放物面と考
えてよい。好ましい実施形態によれば、間接面20のすべての点は、半径“r”
の凹面を構成している。

0020

図2a〜2dに示した第1部材12のステム16は、図2bに示した側面から
見たとき、双曲放物面20の軸“K”に関して、非対称である。ステムの掌側面
22は、その基端部24で緩やかに湾曲している。一方、その背側面26は、基
端部でよりきつく湾曲している。図2bに最も良く示すように、ステムは背側面
の方向にずれていて、第1中手骨の基端部の形状により正確に合致するようにし
ている。ステム16は、第1中手骨に施術した小さなキャビティ内にぴったりと
受け入れられる。図2aに最も明らかなように、サドル型面20は、基端部から
見たとき、ほぼ円形の“足跡”すなわち周囲境界線21を有している。

0021

図3a〜3dに、大菱形骨に装着するようにした補綴の第2部材14を示して
いる。この部材は、ステム30とサドル型関節面32とを有している。ステム3
0は、大菱形骨に施術した凹部内に受け入れられるようになっている。サドル型
関節面は、図2a〜2dに示した部材の面20に関節連結するようになっている
。面32は面20に実質的に正確に合致し、また、面20に絶対的に完全に合致
するのが好ましい。面20と同様にサドル型面32はほぼ双曲放物面である。

0022

図3cに示すように末端側から見たとき、面32は、図2aに示した面20の
場合と実質的に同様の“足跡”33を呈している。これらの面20,32が、そ
れらの軸“K”及び“L”がほぼ一致した状態で、互いに関節接触したとき、こ
れらの面32,20は最大サドル面積の少なくとも70%以上で重なり合い、好
ましくは、その面積の少なくとも90%以上で重なり合って、関節連結の限界
おいて、関節面の非接触部が、最大関節面の面積の約10%より大きくならない
ようにする。部材14のステム30は、双曲放物面32の軸“L”に関してほぼ
対称である。ステム30は、図3dに示すように、掌側又は背側に対して直角の
方向から見たとき、ほぼまっすぐである2つの側面を有している。該両側面は、
図3a,3dにおいては、符号34で示している。図3aに示すように、基端側
から見たとき、ステムはほぼ四角形状であり、ステムの壁面36は壁面34に対
してほぼ直角であるとともに、基端側に向かって大きくなっていて、図3bに最
も良く示すように略鳩尾形状になっている。ステム30はサドル型関節面32の
軸に関して対称であるので、部材14は、右側からでも左側からでも埋め込むこ
とができる、すなわち、右手用補綴と左手用補綴を区別する必要がない。同様に
図2dのステム16は、掌側又は背側から見たとき、サドル型関節面20の軸
“K”に関して、対称である。したがって、この部材も、また、右手用又は左手
用の両方に使用できる。ステム16,30は、もちろん、所望の形状にすればよ
い。

0023

図4〜7は、補綴の第1及び第2部材からなる関節構造を示している。説明の
都合上、ここでは、補綴を埋め込んだとき、大菱形骨に取り付けられる第2部材
14は動かないものとする。しかし実際には、大菱形骨は、手が通常の動きをす
るとき、応力を吸収するために一定の動きができるようになっている。

0024

図4,7の側面図において、中手骨用補綴としての第1部材12の純粋な屈伸
運動は、両関節面から基部側へ離れた軸X(図5参照)を中心として生ずる。純
粋な屈伸運動図7中の矢印Bで示している。親指のこの運動は、手で物を握っ
たり手から解放する場合に生ずる基本的な運動である。これに対して、略、背側
/掌側方向の部材12の運動(この運動を外転/内転という)は、関節面から末
端側に離れた軸Y(図7参照)を中心として生ずる。この軸を中心とする部材1
2の運動を図5中に矢印Aで示している。

0025

勿論、親指の第1中手骨の運動は、純粋な屈伸運動あるいは純粋な外転/内転
であることは稀であり、むしろ、それらの運動の組み合わせである。このような
合成運動の場合には、第1部材12のピボット軸はX(図5)でもY(図7)で
もなく、むしろ、軸X,Y間でダイナミックに動くものである。ピボット軸は、
常に、軸Kに沿って、すなわち第1部材の関節面20に対してほぼ直角方向に、
存在するであろう(図2b)。関節の合成運動が行われる間、回転軸は軸XとY
間の軸Kに沿って動く。

0026

本発明に係る補綴を埋め込む際に必要な整形外科手術は簡単である。1つの手
術によれば、手術をするために、大菱形骨/第1中手骨の関節にアクセスするの
は背側からである。これは、外科医は、柔らかい組織をできるだけ保存しなけれ
ばならないからである。第1中手骨の基端は露出せしめられて、第1中手骨補綴
部材12のヘッド部18とステム16を受け入れるための穴を開けられる。この
手術には、ステム16を適切に受け入れるために、第1中手骨の基端部において
、小さなキャビティを拡大する作業を含む。

0027

図8に、第2部材14を大菱形骨Tに取り付けるための好ましい手術を示して
いる。大菱形骨の背側面Dを露出して、大菱形骨にキャビティ“C”を形成する
。このキャビティは、大菱形骨の背側面からその掌面に向かって、大菱形骨の厚
みの半分を僅かに超えて延在している。キャビティCは、図8に示すように、末
端側に向かって開口している。大菱形骨の末端面に穴を形成する場合、部材14
のヘッドの基端側の面は、大菱形骨の末端面にぴったりと接触できるようにされ
る。ステムの両平行面34は、キャビティCの相対する両壁面間にぴったりと受
け入れられる。第1中手骨部材12の比較的長いステムは、第1中手骨の末端部
の中に受け入れられる。図2b〜2dに示すように、ステム16は、背側/
方向には実質的に薄い。この構成は、第1中手骨髄のキャビティの生理学上の
形態にある程度適合している。したがって、第1部材12は、髄のキャビティ内
一方向性を持って受け入れられる。同様に、部材14のステム30は、大菱形
骨内の特定の1つの位置に受け入れられる。したがって、両部材のサドル型関節
面は、第1中手骨が通常の動きを行っている間、連結した位置にある。第1中手
骨部材12と大菱形骨部材14の両者を、それぞれの骨の中に保持するために、
骨用セメントが用いられる。補綴部材のステムを、被埋め込み骨のキャビティ内
にぴったりと嵌め込んで、骨用セメントを不要にすることは、ある状況において
は大事なことである。この場合、骨の外部成長又は内部成長を助長するために、
ステム表面ポーラス状としたり、またステムに、コラーゲン等のセル接着促進
剤を塗布する等、ステムの表面の形状を工夫するか又は処理することが好ましい

0028

図8に示した手術では、大菱形骨への嵌め込みは大菱形骨の末端面からなされ
る。その手術は、他の手根骨に対して大菱形骨を動かす必要がなく、柔らかい組
織を最大限保護する結果となるという意味で好ましいものである。大菱形骨用補
綴部材14の第2の取り付け方法図9に示している。ここでは、手術で、第1
中手骨のベースを背側に折り返して、大菱形骨を露出させる。そうすれば、末端
面Mが露見する。バー又は他の穴開け工具を用いて大菱形骨の末端面にキャビ
ィPを作って、第2部材すなわち大菱形骨用部材14のステム30を受け入れる
ようにする。

0029

そして、大菱形骨の末端側の面Mを、再び、彫って、大菱形骨用部材14のヘ
ッドの基端側を向く面をぴったりと受け入れるようにする。この手術方法は、第
1中手骨のベースを、大菱形骨の末端面Mを見せるように、末端側へ折り返さな
ければならないという欠点を有するけれども、大菱形骨の背側壁面Dを手術で切
り欠かなくてもよいという利点がある。

0030

大菱形骨用補綴部材14を介して大菱形骨に自然にかかる力は大きな圧縮力
あり、したがって、その力は大菱形骨用部材14の下面から大菱形骨の末端面に
伝達される。第1中手骨は、握り運動又はつまみ運動の際中、連結しているので
、面20は、横方向の力で、面32によりかかる。しかし、この横方向の力は、
部材14の下面と大菱形骨の末端面Mとの間の接触により、その多くが大菱形骨
に伝達される。ステム30は、大菱形骨用部材14を所定位置に保持する機能を
有しているが、該ステム30は、負荷を支持することは期待されていない。

0031

圧縮力とともに実質的曲げモーメントが第1中手骨用部材12に加わる。した
がって、第1中手骨用部材12のステム16は、実質的曲げ負荷を支持する。ま
た、第1中手骨髄内のキャビティは、ステム16をちょうど受け入れるように、
注意深く作られる。

0032

第1部材及び第2部材は、超高分子量ポリエチレンコバルトクロム合金
又はチタン合金等のよく知られた材料を含み、適切な強度と摩耗特性を持った、
生物学上適性のある適当な関節代甲材料で作られる。これらの部材は、継目やあ
るいは溶接部を避けるために、上記材料の固体ピース機械加工して作る。好ま
しい実施形態によれば、第1部材は超高分子量のポリエチレンから、また、第2
部材はコバルト−クロム合金から、それぞれ機械加工で作られる。

0033

再び、図1に戻って説明すると、本発明に係る補綴によれば、大菱形骨に対し
て第1中手骨が実質的に回転循環運動できる。その運動中に、第1中手骨の軸は
略円錐の面に沿って動く。しかし、第1中手骨の軸に対して直角な面の断面は、
通常、円形ではなく、むしろ、楕円形状であって、第1中手骨は屈伸方向に最大
の自由度を有する。

0034

上記したように、好ましい実施形態によれば、互いに合致するサドル型関節面
であって、かつ、関節が連結されているとき、関節面間の実質的面接触を維持す
るサドル型関節面を採用している。柔らかい組織の圧迫があると、2つのサドル
型面は一体になるように付勢される。そしてそれにより、大菱形骨に関して第1
中手骨がその軸回りに回転することが阻止される。すなわち、大菱形骨に対して
第1中手骨が回転すると、1つのサドル型面が他方の面に対してねじれることに
なり、またそれにより、それらの面が互いに分離するようになる。しかしながら
、普通の手の構造における第1中手骨が、握り運動や解放運動の最中にわずかね
じれるので、必要ならば、第1中手骨がその軸を中心として若干回転できる。こ
のようなねじりを可能ならしめるため、サドル型面の半径をより大きくして、そ
れらの面を幾分平坦化するとともに、第1中手骨がその縦軸を中心として回転す
るその回転に起因して、該第1中手骨が軸方向に移動する移動の程度を低減する
。また、このタイプのねじり運動は、サドル型面の合致度合を低くすることによ
り、すなわち一方の面の半径を他方の面の半径よりも幾分大きく構成することに
より、実現できる。この変形態様においては、大菱形骨用部材14のサドル型面
の半径を第1中手骨部材の半径より小さくすることが好ましい。すなわち、大菱
形骨用部材のサドル型面はよりきつく湾曲する。

0035

上記した補綴は数個の特異な特徴を有している。補綴の関節部材は、柔らかい
組織を実質的に保存した状態で、手術により組み込むことができる。すなわち、
骨と骨との間の靭帯結合を非常によく保つことができる。第2に、第1中手骨又
は大菱形骨の関節面には適度の穴開けをするだけでよいので、骨が損なわれるこ
となく保全される。第1中手骨と、該骨の骨髄のキャビティ内に嵌合する補綴の
第1部材のステムとの間に、格別強い結合が得られる。ステムを背側にずらすこ
とにより、ステムは第1中手骨の解剖学的構造により合致しやすい。しかしなが
ら、本発明に係る補綴が、被代替関節の通常の解剖学的構造にそっくりまねた態
様で、中手骨の完全な回転循環運動を行うようにできる。

0036

本発明の好ましい1つの実施形態について以上説明したが、本発明の精神及び
添付の請求の範囲から逸脱することなく、各種の変更及び変形を行うことができ
る。

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