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技術 ボルト締結方法及び構造

出願人 積水化学工業株式会社株式会社住環境研究所
発明者 伊理知香大西克則
出願日 1996年5月28日 (24年7ヶ月経過) 出願番号 1996-133368
公開日 1997年12月9日 (23年0ヶ月経過) 公開番号 1997-317734
状態 拒絶査定
技術分野 簡易組立建築物 建築構造一般 ボルト・ナット・座金
主要キーワード 要加熱温度 軸断面積 ボルト締結構造 ナットセット 締付操作 トルク管理 温度低下量 導入張力
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この項目の情報は公開日時点(1997年12月9日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (4)

課題

2つの構造体ボルト締結するに際し、締付操作力を軽減でき、且つボルトに適正な導入張力を付与すること。

解決手段

ボルト締結構造において、ボルト21の軸部を予め加熱し、このボルト21の頭部が第1の構造体(床梁11)側のボルト支持面密着するまで該ボルト21を第2の構造体(柱12)側の雌ねじ部(ナット22)に螺着し、該ボルト21が常温に戻ることによるその軸部の縮み量に比例する張力を該ボルト21に導入するもの。

概要

背景

従来、柱と梁等のための接合仕口として、特公昭54-12126号公報に記載のものがある。この従来技術は、柱の側部と梁のエンドプレートの互いに対応する部分にボルト挿通孔を設け、柱と梁の一方側から他方側に挿通したボルトの先端ねじ部に、柱と梁の他方側からナット螺着するものである。

そして、この従来技術では、ボルトに一定の張力Fを導入する(柱と梁の接合部間に一定の圧縮力を与える)ため、トルクレンチ等を用いて、ボルトに加えるトルクTを、T=k・d・Fにより管理することとしている。但し、kはボルト/ナットセットトルク係数、dはボルトの軸径である。

概要

2つの構造体ボルト締結するに際し、締付操作力を軽減でき、且つボルトに適正な導入張力を付与すること。

ボルト締結構造において、ボルト21の軸部を予め加熱し、このボルト21の頭部が第1の構造体(床梁11)側のボルト支持面密着するまで該ボルト21を第2の構造体(柱12)側の雌ねじ部(ナット22)に螺着し、該ボルト21が常温に戻ることによるその軸部の縮み量に比例する張力を該ボルト21に導入するもの。

目的

本発明の課題は、2つの構造体をボルト締結するに際し、締付操作力を軽減でき、且つボルトに適正な導入張力を付与することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

第1と第2の2つの構造体ボルト締結するに際し、第1の構造体側に設けたボルト支持孔挿通されるボルトの雄ねじ部を、第2の構造体側に設けた雌ねじ部に螺着し、ボルトに一定の張力を導入するボルト締結方法において、ボルトの軸部を予め加熱し、このボルトの頭部が第1の構造体側のボルト支持面密着するまで該ボルトを第2の構造体側の雌ねじ部に螺着し、該ボルトが常温に戻ることによるその軸部の縮み量に比例する張力を該ボルトに導入することを特徴とするボルト締結方法。

請求項2

第1と第2の2つの構造体をボルト締結するに際し、第1の構造体側に設けたボルト支持孔に挿通されるボルトの雄ねじ部を、第2の構造体側に設けた雌ねじ部に螺着し、ボルトに一定の張力を導入するボルト締結構造において、予め軸部が加熱されたボルトの頭部が第1の構造体側のボルト支持面に密着するまで該ボルトが第2の構造体側の雌ねじ部に螺着され、該ボルトが常温に戻ることによるその軸部の縮み量に比例する張力が該ボルトに導入せしめられるように構成されてなることを特徴とするボルト締結構造。

請求項3

前記2つの構造体が、建物ユニットを構成する柱と梁である請求項2記載のボルト締結構造。

請求項4

前記ボルトに張力Fを導入するに必要な加熱温度tを、締付時の常温t0 、ボルトに加える温度変化量Δtにより、t=t0 +Δtとするとき、上記温度変化量Δtは、張力Fに対応するボルトの歪ε(ε=σ/E、σ=F/A、但しσはボルトの引張応力、Eはボルトの構成材料縦弾性係数、Aはボルトの軸断面積)、ボルトの構成材料の熱膨張率αから、Δt=ε/αである請求項1記載のボルト締結方法。

技術分野

0001

本発明は、建物ユニットを構成する柱と梁等の2つの構造体ボルト締結するに好適なボルト締結方法及び構造に関する。

背景技術

0002

従来、柱と梁等のための接合仕口として、特公昭54-12126号公報に記載のものがある。この従来技術は、柱の側部と梁のエンドプレートの互いに対応する部分にボルト挿通孔を設け、柱と梁の一方側から他方側に挿通したボルトの先端ねじ部に、柱と梁の他方側からナット螺着するものである。

0003

そして、この従来技術では、ボルトに一定の張力Fを導入する(柱と梁の接合部間に一定の圧縮力を与える)ため、トルクレンチ等を用いて、ボルトに加えるトルクTを、T=k・d・Fにより管理することとしている。但し、kはボルト/ナットセットトルク係数、dはボルトの軸径である。

発明が解決しようとする課題

0004

然しながら、従来技術には下記〜の問題点がある。
ボルトの頭部の傾き、もしくはボルトの軸部の曲がりにより、ボルトの軸部がボルトの挿通孔内面をこすり、ボルトの回転に対する抵抗損失を生ずる結果、ボルトに与えるトルクの管理が困難で、ボルトに適正な導入張力を付与できない。

0005

ボルト/ナットセットのトルク係数にバラツキがあるため、このトルク係数に基づくトルクの管理を行なっても、ボルトの導入張力にバラツキを生じてしまう。

0006

ボルトの軸径が大きくなると、大きなトルクが必要になり、作業者締付操作力が重いものになる。

0007

本発明の課題は、2つの構造体をボルト締結するに際し、締付操作力を軽減でき、且つボルトに適正な導入張力を付与することにある。

課題を解決するための手段

0008

請求項1に記載の本発明は、第1と第2の2つの構造体をボルト締結するに際し、第1の構造体側に設けたボルト支持孔に挿通されるボルトの雄ねじ部を、第2の構造体側に設けた雌ねじ部に螺着し、ボルトに一定の張力を導入するボルト締結方法において、ボルトの軸部を予め加熱し、このボルトの頭部が第1の構造体側のボルト支持面密着するまで該ボルトを第2の構造体側の雌ねじ部に螺着し、該ボルトが常温に戻ることによるその軸部の縮み量に比例する張力を該ボルトに導入するようにしたものである。

0009

請求項2に記載の本発明は、第1と第2の2つの構造体をボルト締結するに際し、第1の構造体側に設けたボルト支持孔に挿通されるボルトの雄ねじ部を、第2の構造体側に設けた雌ねじ部に螺着し、ボルトに一定の張力を導入するボルト締結構造において、予め軸部が加熱されたボルトの頭部が第1の構造体側のボルト支持面に密着するまで該ボルトが第2の構造体側の雌ねじ部に螺着され、該ボルトが常温に戻ることによるその軸部の縮み量に比例する張力が該ボルトに導入せしめられるように構成されてなるようにしたものである。

0010

請求項3に記載の本発明は、請求項2に記載の本発明において更に、前記2つの構造体が、建物ユニットを構成する柱と梁であるようにしたものである。

0011

請求項4に記載の本発明は、請求項1に記載の本発明において更に、前記ボルトに張力Fを導入するに必要な加熱温度tを、締付時の常温t0 、ボルトに加える温度変化量Δtにより、t=t0 +Δtとするとき、上記温度変化量Δtは、張力Fに対応するボルトの歪ε(ε=σ/E、σ=F/A、但しσはボルトの引張応力、Eはボルトの構成材料縦弾性係数、Aはボルトの軸断面積)、ボルトの構成材料の熱膨張率αから、Δt=ε/αであるようにしたものである。

0012

請求項1、2、4に記載の本発明によれば下記〜の作用がある。
加熱されて締付けられたボルトが常温に戻ることによる軸部の縮みにより、ボルトに張力を導入できる。

0013

上記の導入張力は、ボルトの軸部の縮み量に基づくものであり、この縮み量はボルトの加熱温度の大きさに起因するから、ボルトの加熱温度を管理することにより、導入張力を管理できる。従って、ボルトに与えるトルク管理によって導入張力を管理するものでないため、ボルトの頭部の傾きや軸部の曲がり、或いはボルト/ナットセットのトルク係数のバラツキによらず、ボルトに適正な導入張力を付与できる。

0014

作業者による締付操作は、ボルトの頭部が第1の構造体のボルト支持面に密着するものであれば足り、締付操作力は軽くて足りる。

0015

請求項3に記載の本発明によれば下記の作用がある。
建物ユニットを構成する柱と梁の接合において、上記〜を享受できる。

発明を実施するための最良の形態

0016

図1はボルト締結構造を示す模式図、図2は柱と梁の接合仕口を示す模式図、図3は建物ユニットを示す模式図である。

0017

建物ユニット10は、図3に示す如く、 4本の形鋼床梁11と 4本角鋼管製柱12と 4本の形鋼製天井梁13を接合した骨組構造体であり、この骨組構造体に床面材天井面材壁面材、窓等を取付け生産される。

0018

このとき、建物ユニット10にあっては、各柱12の下端部への床梁11の接合、各柱12の上端部への天井梁13の接合を、ボルト21を用いた下記(1) 〜(3) によるボルト締結構造によっている(図2)。尚、床梁11と柱12のボルト締結構造と、天井梁13と柱12のボルト締結構造は実質的に同じであり、以下、床梁11と柱12のボルト締結構造をそれらの代表として説明する。

0019

(1)ボルト21の軸部を予め加熱する。この加熱は、例えばバンドヒータ等を用いた方法によることができる。この加熱温度については、後述する。尚、後述するナット22は加熱してもしなくても良い。しかし、ボルトを加熱したときにその径方向膨張によりナットへのボルトの螺着が困難になる場合はそれに応じてナットを加熱するのが良い。

0020

(2)床梁11のエンドプレート11Aに設けたボルト支持孔11Bにボルト21を挿通し(図1)、このボルト21の雄ねじ部を柱12の裏面に溶接等により設けてあるナット22(柱12にねじ切りした雌ねじ部であっても良い)に螺着する。このボルト21の締付けは、ボルト21の頭部の全面が床梁11のエンドプレート11A(ボルト支持面)に密着するまでとする。

0021

(3)ボルト21が常温に戻るとき、ボルト21の軸部が縮む。そして、このボルト21の軸部の縮み量に比例する張力がボルト21に導入されるものとなる。

0022

然るに、軸径がdのボルト21に張力Fを導入するに必要な、ボルト21の加熱温度t(℃)は、以下如くに定めることができる。ボルト21の軸断面積はA=πd2 /4 、ボルト21の引張応力はσ=F/Aにより算出され、この引張応力σを生ずるボルト21の歪(縮み量)はε=σ/Eにより算出される(Eはボルト21の構成材料の縦弾性係数)。従って、ボルト21の構成材料の熱膨張率( 1℃当たりの伸び率) をαとすると、ボルト21の上述の歪(縮み量)εを生ずるに必要なボルト21の温度変化量Δtは、Δt=ε/αとなる。よって、締付時の常温がt0 [℃]であれば、ボルト21の必要加熱温度はt=t0 +Δtである。

0023

また、ボルト21の締付時に、ボルト21の保有熱が床梁11、柱12、ナット22等に抜熱されるから、この抜熱によるボルト21の温度低下量をΔmとすれば、ボルト21の必要加熱温度はt=t0 +Δt+Δmとなる。尚、ナット22は前述した如く加熱を必要としないが、ナット22は上述のボルト21からの抜熱を予防するために加熱してあっても良い。

0024

従って、ボルト21をM30、導入張力Fを38[t]とするとき、ボルト21の軸断面積Aは7.065 [cm2 ]、ボルト21の引張応力σは5.379 [t/cm2 ]、ボルト21の歪ε(=5.379 /2100)は0.256 %になる。そして、ボルト21の構成材料を鉄とするとき、α=1.2 ×10-5[ 1/℃]であり、ボルト21の前述した必要温度変化量Δtは213.3 [℃]となり、常温t0 を25[℃]とすると、ボルト21の必要加熱温度はt=238.3 [℃]である。

0025

以下、本実施形態の作用について説明する。
加熱されて締付けられたボルト21が常温に戻ることによる軸部の縮みにより、ボルト21に張力を導入できる。

0026

上記の導入張力は、ボルト21の軸部の縮み量に基づくものであり、この縮み量はボルト21の加熱温度の大きさに起因するから、ボルト21の加熱温度を管理することにより、導入張力を管理できる。従って、ボルト21に与えるトルク管理によって導入張力を管理するものでないため、ボルト21の頭部の傾きや軸部の曲がり、或いはボルト21/ナット22セットのトルク係数のバラツキによらず、ボルト21に適正な導入張力を付与できる。

0027

作業者による締付操作は、ボルト21の頭部が床梁11のボルト支持面に密着するものであれば足り、締付操作力は軽くて足りる。

0028

建物ユニット10を構成する柱12と梁11の接合において、上記〜を享受できる。

0029

以上、本発明の実施の形態を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、本発明のボルト締結構造は、柱と梁の接合仕口に限らず、梁と梁等2つの構造体の接合仕口に広く適用できる。

発明の効果

0030

以上のように本発明によれば、2つの構造体をボルト締結するに際し、締付操作力を軽減でき、且つボルトに適正な導入張力を付与することができる。

図面の簡単な説明

0031

図1図1はボルト締結構造を示す模式図である。
図2図2は柱と梁の接合仕口を示す模式図である。
図3図3は建物ユニットを示す模式図である。

--

0032

10建物ユニット
11床梁
12 柱
13天井梁
21ボルト
22 ナット

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