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課題

6−アミノ−5−クロロ−1−イソプロピル−2−(4−メチル−1−ピペラジニルベンズイミダゾールまたはその酸付加塩ベンズイミダゾール誘導体)の経皮吸収性および薬効持続性に優れ、かつ有効成分であるベンズイミダゾール誘導体の製剤中での安定性を改善した経皮投与用製剤の提供。

解決手段

アクリル系共重合体と、ベンズイミダゾール誘導体と、2−メルカプトベンズイミダゾールとを含有してなる粘着剤層が、支持体の少なくとも片面に形成されてなる経皮投与用製剤。

概要

背景

概要

6−アミノ−5−クロロ−1−イソプロピル−2−(4−メチル−1−ピペラジニルベンズイミダゾールまたはその酸付加塩ベンズイミダゾール誘導体)の経皮吸収性および薬効持続性に優れ、かつ有効成分であるベンズイミダゾール誘導体の製剤中での安定性を改善した経皮投与用製剤の提供。

アクリル系共重合体と、ベンズイミダゾール誘導体と、2−メルカプトベンズイミダゾールとを含有してなる粘着剤層が、支持体の少なくとも片面に形成されてなる経皮投与用製剤。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
4件

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請求項1

アクリル系共重合体と、6−アミノ−5−クロロ−1−イソプロピル−2−(4−メチル−1−ピペラジニルベンズイミダゾールまたはその酸付加塩と、2−メルカプトベンズイミダゾールとを含有してなる粘着剤層が、支持体の少なくとも片面に形成されてなる経皮投与用製剤。

請求項2

粘着剤層が、アクリル系共重合体と、該アクリル系共重合体と相溶する脂肪酸エステルと、6−アミノ−5−クロロ−1−イソプロピル−2−(4−メチル−1−ピペラジニル)ベンズイミダゾールまたはその酸付加塩と、2−メルカプトベンズイミダゾールとを含有してなる請求項1記載の経皮投与用製剤。

請求項3

粘着剤層がアクリル系共重合体と脂肪酸エステルとを重量比1:0.1〜1:1の割合で含有する請求項2記載の経皮投与用製剤。

請求項4

粘着剤層がアクリル系共重合体と脂肪酸エステルとを重量比1:0.25〜1:2の割合で含有し、かつ該アクリル系共重合体が架橋されてなる請求項2記載の経皮投与用製剤。

請求項5

架橋が、チタンまたはアルミニウムを含むアルコラートおよび金属キレート、並びに三官能イソシアネートからなる群から選ばれる少なくとも一種の架橋剤によってなされる請求項4記載の経皮投与用製剤。

技術分野

0001

本発明は、後記式(1)で表される6−アミノ−5−クロロ−1−イソプロピル−2−(4−メチル−1−ピペラジニルベンズイミダゾールまたはその酸付加塩(以下、これらを「ベンズイミダゾール誘導体」ともいう)を、安定に製剤中に存在せしめ、経皮的に生体内へ連続的に投与するための経皮投与用製剤に関する。

0002

式(1):

0003

0004

で表されるベンズイミダゾール誘導体は、優れたセロトニン3受容体拮抗作用を有し、シスプラチンなどによる癌化学療法に伴う嘔吐に対する制吐剤として有用な化合物であることが知られている(特開平5−17449号公報)。また、ベンズイミダゾール誘導体を有効成分とする経皮投与用製剤についても、即ち該ベンズイミダゾール誘導体が経皮吸収されてセロトニン3 受容体拮抗作用を示すことがすでに見出されている(特開平7−48258号公報)。しかしながら、上記ベンズイミダゾール誘導体を有効成分とする経皮投与用製剤は、主薬であるベンズイミダゾール誘導体の製剤中での安定性の点において未だ充分でない。

0005

本発明の目的は、ベンズイミダゾール誘導体の経皮吸収性および薬効持続性に優れ、かつ有効成分であるベンズイミダゾール誘導体の製剤中での安定性を改善した経皮投与用製剤を提供することである。

課題を解決するための手段

0006

本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、アクリル系共重合体基剤としてベンズイミダゾール誘導体を含有する経皮投与用製剤とすることにより、ベンズイミダゾール誘導体が経皮的に吸収されて、優れたセロトニン3受容体拮抗作用を示し、その作用が長時間持続することを見出し、特に脂肪酸エステルをさらに含む経皮投与用製剤とすることにより、当該製剤の剥離時に皮膚面にかかる応力緩和・分散でき、皮膚接着性皮膚刺激性バランスが良好となることを見出し、さらに、当該製剤に2−メルカプトベンズイミダゾールを含有させることにより、有効成分であるベンズイミダゾール誘導体の製剤中での安定性が良好となることを見出し、本発明を完成するに至った。

0007

即ち本発明は、以下の通りである。
アクリル系共重合体と、ベンズイミダゾール誘導体と、2−メルカプトベンズイミダゾールとを含有してなる粘着剤層が、支持体の少なくとも片面に形成されてなる経皮投与用製剤。
粘着剤層が、アクリル系共重合体と、該アクリル系共重合体と相溶する脂肪酸エステルと、ベンズイミダゾール誘導体と、2−メルカプトベンズイミダゾールとを含有してなる記載の経皮投与用製剤。
粘着剤層が、アクリル系共重合体と脂肪酸エステルとを重量比1:0.1〜1:1の割合で含有する記載の経皮投与用製剤。
粘着剤層がアクリル系共重合体と脂肪酸エステルとを重量比1:0.25〜1:2の割合で含有し、かつ該アクリル系共重合体が架橋されてなる記載の経皮投与用製剤。
架橋が、チタンまたはアルミニウムを含むアルコラートおよび金属キレート、並びに三官能イソシアネートからなる群から選ばれる少なくとも一種の架橋剤によってなされる記載の経皮投与用製剤。

発明を実施するための最良の形態

0008

本発明の経皮投与用製剤に用いられる支持体は、特に限定されないが、粘着剤層に含有されるベンズイミダゾール誘導体、2−メルカプトベンズイミダゾール、脂肪酸エステルが支持体中を通って背面から失われて含量低下を起こさないもの、すなわちこれら成分が不透過性材質からなるものが好ましい。

0010

該支持体は、支持体と粘着剤層との間の接着性投錨力)を向上させるため、特に粘着剤層が後述する脂肪酸エステルを含むゲルタイプ粘着剤層の場合に、支持体を上記材質からなる無孔フィルム多孔フィルムとのラミネートフィルムとし、多孔フィルム側に粘着剤層を形成させることが好ましい。このような多孔フィルムとしては、粘着剤層との投錨力が向上するものであれば、特に限定されず、例えば紙、織布、不織布、機械的に穿孔処理したフィルムなどが挙げられ、特に紙、織布、不織布が好ましい。多孔フィルムの厚みは投錨力向上および経皮投与用製剤全体の柔軟性を考慮すると10〜500μm、プラスタータイプ、粘着テープタイプのような薄手の製剤の場合は10〜200μmの範囲が好ましい。また多孔フィルムとして織布、不織布を用いる場合、目付量を5〜30g/m2 、好ましくは8〜20g/m2 とすることが投錨力の向上の点から好ましいものである。さらに経皮投与用製剤の薬物放出性を制御するために、前記支持体を比較的通気性のあるものにすることも可能である。

0011

本発明の経皮投与用製剤は、上記支持体の少なくとも片面に後述する粘着剤層が形成されてなる。

0012

該粘着剤層は、アクリル系共重合体と、ベンズイミダゾール誘導体と、2−メルカプトベンズイミダゾールとを含有する。

0013

本発明の経皮投与用製剤に含有させるベンズイミダゾール誘導体は、前記式(1)で表される化合物またはその酸付加塩である。該ベンズイミダゾール誘導体は、自体既知の方法で製造することができ、例えば前記特開平5−17449号公報に記載の製造法によって得ることができる。ベンズイミダゾール誘導体における酸付加塩としては、塩酸塩硫酸塩、マレイン酸塩フマル酸塩などが好適なものとして例示される。ベンズイミダゾール誘導体における薬理学的に許容される酸付加塩は、製剤中に該酸付加塩に対して、適宜、エタノールアミンなどの有機塩基、あるいは炭酸ナトリウムなどの無機塩基水溶液を添加することによっても使用できる。ベンズイミダゾール誘導体の含有量は、投与目的などに応じて適宜設定することができるが、通常、粘着剤層中に0.1〜30重量%、好ましくは0.5〜10重量%程度含有させる。含有量が0.1重量%未満では治療に有効な量の放出が期待できない傾向があり、また30重量%を越えると経済的に不利となる傾向がある。

0014

本発明に用いられる2−メルカプトベンズイミダゾールは、上記ベンズイミダゾール誘導体との相互作用酸化分解光分解、着色など)を引き起こす粘着剤中微量成分(例えば、残存モノマー、残存重合開始剤添加剤不純物など)に作用し、ベンズイミダゾール誘導体と粘着剤中微量成分との反応を阻害し、ベンズイミダゾール誘導体の製剤中の安定性を良好にすることができる。2−メルカプトベンズイミダゾールの含有量は、粘着剤種や相互作用等の強弱に応じて適宜設定することができるが、通常、粘着剤中に0.01〜5.0重量%、好ましくは0.02〜3.0重量%、さらに好ましくは0.03〜2.0重量%程度の範囲である。2−メルカプトベンズイミダゾールの含有量が少なすぎると、充分な阻害作用を発揮し難くなる傾向がある。一方、2−メルカプトベンズイミダゾールの含有量が多すぎると、架橋剤などの粘着剤中の他成分やベンズイミダゾール誘導体との相互作用等が起こる可能性があり、さらに別の反応生成物が生じて、製剤の安定性を低下させる傾向がある。

0015

本発明に用いられるアクリル系共重合体は、アルキル基炭素数が4以上のアクリル酸アルキルエステルおよび/またはメタアクリル酸アルキルエステル(以下、「アクリル酸アルキルエステルおよび/またはメタアクリル酸アルキルエステル」を「(メタ)アクリル酸アルキルエステル」ともいう)を主成分として共重合した共重合体である。(メタ)アクリル酸アルキルエステルとして、具体的にはアルキル基としてブチルペンチル、ヘキシルヘプチルオクチル、ノニルデシルウンデシルドデシルトリデシルなどの炭素数4〜13の直鎖アルキル基分岐鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられ、これらは一種もしくは二種以上用いることができる。また、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル以外に、炭素数1〜3のアルキル基や炭素数14以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを併用してもよい。

0016

また、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合するモノマーとしては、例えば(メタ)アクリル酸イタコン酸マレイン酸などのカルボキシル基含有モノマースチレンスルホン酸アリスルホン酸スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸などのスルホキシル基含有モノマー;(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピルエステルなどのヒドロキシル基含有モノマー;(メタ)アクリルアミドジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メチロールプロパン(メタ)アクリルアミドなどのアミド基含有モノマー;(メタ)アクリル酸アミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸tert−ブチルアミノエチルエステルなどのアミノアルキル基含有モノマー;(メタ)アクリル酸メトキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルエステルなどの(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、(メタ)アクリル酸メトキシエチレングリコールエステル、(メタ)アクリル酸メトキシジエチレングリコールエステル、(メタ)アクリル酸メトキシポリエチレングリコールエステル、(メタ)アクリル酸メトキシポリプロピレングリコールエステルなどのアルコキシル基(または側鎖にエーテル結合)含有(メタ)アクリル酸エステルなどの官能基を側鎖に有するモノマーを使用できる。さらに、これら以外に他の共重合性モノマーとして、例えば(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルN−ビニル−2−ピロリドンメチルビニルピロリドンビニルピリジンビニルピペリドンビニルピリミジンビニルピペラジン、ビニルピラジン、ビニルピロールビニルイミダゾールビニルカプロラクタム、ビニルオキサゾール、ビニルモルホリンなどのビニル系モノマーなどが挙げられる。これらは一種もしくは二種以上併用して共重合することができる。上記モノマーのうち、粘着特性としての皮膚接着性や凝集性、ベンズイミダゾール誘導体の放出性、粘着剤層を架橋処理する際の反応性の点から、好ましくはカルボキシル基含有モノマーやヒドロキシル基含有モノマーのうちの少なくとも一種を必須成分とし、必要に応じて上記に例示の他の共重合性モノマーをさらに共重合することが好ましい。これらの共重合するモノマーは、粘着剤層の凝集力の調整やベンズイミダゾール誘導体の溶解性や放出性の調整などのために適宜選択して用いることができる。(メタ)アクリル酸アルキルエステル以外のモノマーの共重合量は目的に応じて任意に設定することができるが、通常アクリル系共重合体を調製するための全モノマー中2〜50重量%、好ましくは3〜40重量%の範囲から選ばれる。

0017

上記の(メタ)アクリル酸アルキルエステルおよびこれと共重合するモノマーを用いて、本発明に用いられるアクリル系共重合体は、自体既知の方法で合成することができ、例えば溶液重合法乳化重合法塊状重合法懸濁重合法などの方法によって共重合させて得ることができる。

0018

なお、アクリル系共重合体ではなく、天然ゴム合成ゴムなどのゴム系、シリコーン系ポリマーを用いた場合は、薬物の溶解性、放出性および/または皮膚透過性が著しく低かったりするので好ましくない。また、これらのポリマーでは後述するゲルタイプ粘着剤層での脂肪酸エステルとの相溶性が充分でなかったり、架橋反応関与する官能基量などの調整が難しく、再現性のある架橋処理を行い難いという問題が生じる。

0019

本発明に用いられる粘着剤層は、さらに上記アクリル系共重合体と相溶する脂肪酸エステルを含有してなるゲルタイプ粘着剤層とすることが好ましい。これにより、さらに良好な皮膚面への接着性、低皮膚刺激性および保型性を発揮することができる。また、該ゲルタイプ粘着剤層は、該アクリル系共重合体が架橋されてなることが好ましい。

0020

本発明に用いられる脂肪酸エステルは、上記アクリル系共重合体と相溶する性質を有するものであり、粘着剤層を可塑化させてソフト感を付与することによって、粘着剤層を皮膚面から剥離するときに皮膚接着力に起因する痛みおよび/または皮膚刺激性を低減する役割を有するものである。従って、この脂肪酸エステルは、可塑化作用を有するものであればよいが、併存させるベンズイミダゾール誘導体の経皮吸収性を向上させるために、吸収促進作用も有するものを用いることが好ましい。

0021

このような脂肪酸エステルとしては、具体的にはアジピン酸ジイソプロピルアジピン酸ジイソブチルアジピン酸ジオクチルなどのアジピン酸エステル類;;セバシン酸ジエチルセバシン酸ジイソプロピルなどのセバシン酸エステル類;グリセリン脂肪酸エステルミリスチン酸イソプロピルミリスチン酸イソトリデシル、ミリスチン酸テトラデシルなどのミリスチン酸エステル類;ラウリル酸エチル、ラウリル酸ヘキシルなどのラウリル酸エステル類オレイン酸エチルオレイン酸オレイルオレイン酸デシルなどのオレイン酸エステル類;パルミチン酸イソプロピルパルミチン酸オクチルパルミチン酸ヘキサデシル、パルミチン酸イソステアリルなどのパルミチン酸エステル類;クエン酸トリエチル酢酸ベンジル酢酸n−ブチルなどの酢酸エステル類ステアリン酸ポリオキシルソルビタン脂肪酸エステルプロピレングリコール脂肪酸エステルなどが挙げられる。これらは、一種または2種以上を配合して用いてもよい。これらのうち、前記アクリル系共重合体との相溶性や製剤調製時の加熱工程での非揮散性、非分解性の点から、炭素数が8〜18、好ましくは炭素数が10〜16の高級脂肪酸と炭素数が1〜4の低級アルコールからなる脂肪酸エステルを用いることが好ましい。なお、ミリスチン酸、アジピン酸セバシン酸、パルミチン酸などのベンズイミダゾール誘導体を溶解しにくい脂肪酸エステルを用いる場合は、N,N−ジメチルアセトアミドジエタノールアミントリアセチンイソプロパノール、1,2−ジクロロメタンイソブタノールのような溶解助剤を併用することが好ましい。

0022

脂肪酸エステルを含有するゲルタイプ粘着剤層において、アクリル系共重合体と脂肪酸エステルとの重量比は、架橋を施さない場合、1:0.1〜1:1、好ましくは1:0.1〜1:0.8の割合である。また、架橋を施す場合、1:0.25〜1:2、皮膚刺激性低減の点から好ましくは1:0.4〜1:1.8、さらに好ましくは1:0.6〜1:1.8の割合であり、脂肪酸エステル量をより多量に含有させることが好ましい。

0023

上記アクリル系共重合体を架橋させる方法としては、通常ポリイソシアネート化合物有機過酸化物有機金属塩、アルコラート、金属キレート、多官能性化合物などの架橋剤を用いた化学的架橋処理などが挙げられる。これらの架橋手段のうち有機過酸化物を用いた場合、ベンズイミダゾール誘導体の分解反応を生じることがあり、また高反応性イソシアネート類、通常の架橋反応に用いる金属塩および/または有機金属塩では配合後に溶液の増粘現象が生じて作業性に劣ることがある。予めジアクリレートなどの多官能性のモノマーをアクリル系共重合体に共重合させておく方法も考えられるが、この場合も溶液粘度が上昇する可能性がある。このため、本発明においては、これらの架橋剤のうち反応性、取扱い性の点から、三官能イソシアネート、チタンまたはアルミニウムからなるアルコラートあるいは金属キレートが好適である。これらの架橋剤は塗工、乾燥までは溶液の増粘現象を起こさず、極めて作業性に優れる。この場合の架橋剤の配合量は、アクリル系共重合体100重量部に対して通常0.01〜2重量部、好ましくは0.05〜1.5重量部程度の範囲から選ばれる。また、アクリル系共重合体が上記架橋剤と反応する官能基を有さない場合でも、被架橋物質にアルカリ処理などを施すことによってモノマーを加水分解し、架橋処理が可能な構造に変性することができる。

0024

本発明に用いられる粘着剤層は、上記アクリル系共重合体中に、ベンズイミダゾール誘導体および2−メルカプトベンズイミダゾールを含有させてなることが好ましいが、アクリル系共重合体中に含有させずに、ベンズイミダゾール誘導体をそのままもしくは適当な溶剤に溶解した溶液としてアクリル系共重合体層と支持体との界面に介在させ、製剤周縁部をシールした形態として粘着剤層とすることもできる。このように粘着剤層を、アクリル系共重合体層と薬物含有層とに分離することによって、経日保存での薬物分解をより抑制することができる。この場合、薬物含有層とアクリル系共重合体層との間に微孔性フィルムを介在させることによって、薬物の放出の厳密な制御を行うことも可能である。

0025

本発明に用いられる粘着剤層は、その接着力が、ベークライト板への接着力で300〜2000g/24mm幅程度の値を示すものが好ましい。また、脂肪酸エステルを含有するゲルタイプ粘着剤層の接着力は、ベークライト板への接着力で40〜300g/24mm幅程度の値を示すものが好ましい。

0026

本発明において、粘着剤層の接着力は、JIS Z 0237に準じて測定される。即ち、本発明の経皮投与用製剤を幅24mmに裁断して帯状サンプルとし、これをベークライト板に貼付して荷重850gのローラーを1往復させて圧着させる。圧着後、23℃×60%RHの条件下で20分間放置し、その後同雰囲気下でテンシロン引張試験機を用いて180度方向に300mm/分の速度で剥離し、その際の剥離力として測定される。

0027

該粘着剤層の厚みは、通常10〜200μm、好ましくは15〜150μmである。

0028

該粘着剤層は、必要に応じて、粘着付与剤吸収促進剤界面活性剤可塑剤充填剤劣化防止剤などの公知の添加剤が配合されていてもよい。

0029

本発明の経皮投与用製剤の製造方法は特に限定されず、例えばアクリル系共重合体、(脂肪酸エステル)、2−メルカプトベンズイミダゾール、ベンズイミダゾール誘導体、(架橋剤)の順で溶媒に溶解または分散させ、得られた溶液または分散液を支持体の少なくとも片面に塗布し、乾燥して粘着剤層を支持体の表面に形成させる方法などが挙げられる。また、上記の溶液または分散液を保護用剥離シート上に塗布し、乾燥して剥離シート上に粘着剤層を形成させ、そののちに支持体を粘着剤層に接着させることによっても製造することができる。

0030

本発明の経皮投与用製剤は、製造、運搬または保存中に粘着剤層が、いたずらに器具容器などに接着することを防止するために、また製剤の劣化を防止するために、粘着剤層表面に剥離シートを積層しておくことができる。そして使用時にこれを剥離して、架橋ゲル層の面を露出させ、皮膚に貼付して投与する。剥離シートとしては、使用時に粘着剤層から容易に剥離されるものであれば特に限定されず、例えば粘着剤層との接触面にシリコーン処理が施された、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレンテレフタレートなどのフィルム、あるいは上質紙またはグラシン紙とポリオレフィンとのラミネートフィルムなどが用いられる。該剥離シートの厚みは、通常1000μm以下、好ましくは30〜200μmである。

0031

本発明の経皮投与用製剤の投与量は、患者年齢、体重、症状などにより異なるが、通常、成人に対して一回当たりベンズイミダゾール誘導体1〜1000mgを含有した当該製剤を、皮膚1〜50cm2 に1日に2回〜7日に1回程度貼付する。

0032

以下、実施例により本発明を詳細に述べるが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。なお、以下の記載において、部および%はそれぞれ重量部および重量%を意味する。

0033

〔アクリル系共重合体Aの調製〕不活性ガス雰囲気下で、アクリル酸2−エチルヘキシルエステル95部と、アクリル酸5部とを酢酸エチル中で共重合させてアクリル系共重合体A溶液を調製した。

0034

〔アクリル系共重合体Bの調製〕不活性ガス雰囲気下で、アクリル酸2−エチルヘキシルエステル72部と、N−ビニル−2−ピロリドン25部と、アクリル酸3部とを酢酸エチル中で共重合させてアクリル系共重合体B溶液を調製した。

0035

〔アクリル系共重合体C〕メタクリル酸アクリル酸n−ブチルエステルをアミノ酢酸水溶液中で共重合した乳濁液であるプライマルN−580(NF−1)(ロームハース/日本アクリル社製)をアクリル系共重合体C溶液とした。

0036

ゴム系粘着剤の調製〕高分子量ポリイソブチレン(VISTANEX MML−80,粘度平均分子量990,000)28.5部、低分子量ポリイソブチレン(HIMOL 6H,粘度平均分子量60,000)43部、ポリブテンHV−300,粘度平均分子量1,260)8.5部、および脂環族系石油樹脂アルコンP−100,軟化点100℃)20部をヘキサンに溶解して、ポリイソブチレン系粘着剤溶液を調製した。

0037

シリコン系粘着剤ポリジメチルシロキサンの直鎖状重合物であるシラスコン360(ダウコーニング社製)をシリコン系粘着剤溶液とした。

0038

なお、上記にて得たアクリル系共重合体A、Bの溶液は、残存モノマー量を低減させるために、乾燥後の厚みが100μmとなるように、剥離紙上に塗工し、100℃で10分間乾燥させた後、アクリル系共重合体を回収し、酢酸エチルに再溶解して使用した。

0039

実施例1〜5、比較例1〜7
表1に示す配合割合に従って、各種粘稠溶液を調製し、得られた溶液をポリエステル製剥離シート(75μm厚)上に、乾燥後の厚みが60μmとなるように塗布、乾燥して、粘着剤層を作製した。次いで、この粘着剤層を、ポリエステル製不織布(目付量12g/m2 )とポリエステルフィルム(2μm厚)との積層フィルムの不織布側に貼り合わせて、経皮投与用製剤を作成した。なお、実施例3および4、比較例5および6における架橋剤の配合量は、アクリル系共重合体の固形分100部に対して0.6部とし、上記のように支持体(積層フィルム)に貼り合わせたのち、70℃で48時間加熱し、架橋を施した。

0040

0041

上記各実施例および比較例1、2にて作製した経皮投与用製剤について、以下に示す皮膚透過試験を行った。

0042

〔皮膚透過試験〕ニシキヘビ脱皮した皮膚(一夜蒸留水にて水和)に各製剤を貼付し、皮膚透過実験用セル有効面積0.2826cm2 )に装着し、24時間透過試験を行った。レセプター液として脱気蒸留水を用い、2ml/hrの流速で流した。一定時間毎(4、8、12、16、20、24時間)にレセプター液のサンプリングを行い、透過したベンズイミダゾール誘導体の濃度を高速液体クロマトグラフィーにて定量し、透過したベンズイミダゾール誘導体の量を算出した。高速液体クロマトグラフィーの条件は以下の通りである。
カラム:Merck Lichrospher 100 RP−18 endcapped(5μm)〔125mm×4.0mmメルク社製〕
移動相:水550容、アセトニトリル450容およびドデシル硫酸ナトリウム2.0gの混合物(pH=3.5)
カラム温度:23℃±2℃
流速:2.0ml/分
検出方法:UV315nmにおける吸光度測定

0043

投与後4、8、12、16、20、24時間に皮膚を透過したベンズイミダゾール誘導体の累積量(1群3例の平均値、単位μg/cm2 )を表2に示す。ここで、比較例3〜7は、それぞれ実施例1〜5と同程度の累積皮膚透過量を示した。

0044

0045

上記実施例および比較例にて作製した経皮投与用製剤について、以下に示す安定性試験を行った。

0046

〔安定性試験〕各経皮投与用製剤の製剤作製直後および50℃密閉状態にて1ヶ月間保存後、各製剤中のベンズイミダゾール誘導体の分解生成物の有無を確認した。各製剤を10cm2 に打ち抜き、細断してメタノール中に浸漬して、振盪抽出し、抽出溶液を上記条件での高速液体クロマトグラフィーにて定量し、分解生成物の有無を確認した。この結果を表3に示す。

0047

発明の効果

0048

本発明によれば、ベンズイミダゾール誘導体が経皮的に吸収されて、優れたセロトニン3受容体拮抗作用を示し、またその作用が長時間持続する経皮投与用製剤、さらに有効成分であるベンズイミダゾール誘導体の製剤中での安定性を改善した経皮投与用製剤を提供することができる。

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