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技術 歯車の偏心量測定方法

出願人 大阪精密機械株式会社トヨタ自動車株式会社
発明者 石川昭男渡辺勉
出願日 1996年5月14日 (24年6ヶ月経過) 出願番号 1996-119331
公開日 1997年11月28日 (22年11ヶ月経過) 公開番号 1997-304043
状態 特許登録済
技術分野 機械的手段の使用による測定装置 測定手段を特定しない測長装置
主要キーワード 計算機数値制御 ピッチ測定 繰返し精度 設計諸元 研削品 測定歯車 加工中心 歯車測定機
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1997年11月28日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (4)

課題

1台の計算機数値制御歯車測定機を有効利用して、精度の高い歯の振れ測定を短時間のうちに行う。

解決手段

計算機数値制御式歯車測定機により各々の歯のピッチを測定して各歯毎理論値に対するピッチ誤差を求め、対角位置における累積ピッチ誤差から歯車偏心量演算する。ハイポイド歯車の歯のねじれ角既知の値であり、前述の累積ピッチ誤差を歯のねじれ角と直角方向に演算することによって、偏心量に関係する値を求める。

概要

背景

自動車駆動軸などで使用されるハイポイド歯車リング歯車およびピニオン)の偏心量を測定する従来の方法は、専用の手動測定機により実施している。

例えば、図3に示されるように、この手動測定機としてスペーシングテスタと呼ばれているものがある。このスペーシングテスタによる測定方法は、測定しようとする歯1aに対し、ハイポイド歯車1の回転中心Oを挟んで約180°の位置に存在する歯1bをストッパ2に当てて位置決めする。

その際、測定しようとする歯1aとストッパ2に当たる歯1bの歯面は、同一回転方向にある。

測定は、測定しようとする初めの歯1aの位置で歯面にダイヤルゲージ3を当て、その時のダイヤルゲージ読値を0にリセットし、測定しようとする歯とストッパ2に当てる歯を順次1歯ずつずらしながら、その時の歯の位置をダイヤルゲージ3で読取るようにする。

歯車1を1回転させた時の、歯の位置の読値の最大値最小値の差が歯の振れ、すなわち偏心量となる。

例えば、ハイポイド歯車の回転中心Oに対し加工中心O´がeだけ偏心していると、ストッパ2に当てた歯1bと対角位置にある歯1aにダイヤルゲージ3を当てた時に、このダイヤルゲージ3により2eの値を読取ることができる。

次に歯車を1/2回転させると、ダイヤルゲージ3の読値は4eとなるから、この読値より偏心量eを求めるものである。

このような測定を、一歯毎に行って、各歯の偏心量en を求め、最大値または最小二乗法によるX方向およびY方向の偏心量を算出する。

一方、歯車の歯形および歯すじなどを測定するための計算機数値制御歯車測定機(以下、CNC歯車測定機という)がある。このCNC歯車測定機は、各歯ごとのピッチ誤差を全歯について測定する機能を有している。

ピッチ誤差の測定は、歯車の歯の位置誤差を歯車の回転中心に対して、各歯の割出し誤差として求めている。この結果より、算出される累積ピッチ誤差は、歯車の偏心量に関係しているものの、それ以外の誤差も含んでおり、歯の振れの値としてはそのままでは使用できない。

そこで、歯の振れの測定とピッチ誤差の測定は、別々の測定機で測定する必要があるため、歯車の回転中心が測定機への取付誤差などにより、両者で異なる不具合がある。

概要

1台の計算機数値制御式歯車測定機を有効利用して、精度の高い歯の振れ測定を短時間のうちに行う。

計算機数値制御式歯車測定機により各々の歯のピッチを測定して各歯毎の理論値に対するピッチ誤差を求め、対角位置における累積ピッチ誤差から歯車の偏心量を演算する。ハイポイド歯車の歯のねじれ角既知の値であり、前述の累積ピッチ誤差を歯のねじれ角と直角方向に演算することによって、偏心量に関係する値を求める。

目的

本発明は、このような点に鑑みなされたもので、1台の計算機数値制御式歯車測定機を有効利用して、精度の高い歯の振れ測定を短時間のうちに行うことなどを目的とするものである。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

歯車回転中心に対し加工中心偏心量を測定する歯車の偏心量測定方法において、計算機数値制御歯車測定機により各々の歯のピッチを測定して理論値に対するピッチ誤差を求め、対角位置におけるピッチ誤差から歯の振れ演算したことを特徴とする歯車の偏心量測定方法。

請求項2

対角位置における累積ピッチ誤差を求め、累積ピッチ誤差を既知の歯のねじれ角と直角方向に演算することにより、ハイポイド歯車における偏心量に該当する値を求めることを特徴とする請求項1記載の歯車の偏心量測定方法。

請求項3

計算機数値制御式歯車測定機の検出器により所定の圧力が検知されたときに、ロータリエンコーダにより歯車の回転角を読取ることにより、歯のピッチを測定することを特徴とする請求項1または2記載の歯車の偏心量測定方法。

技術分野

0001

本発明は、歯車偏心量を測定する偏心量測定方法に関するものである。

背景技術

0002

自動車駆動軸などで使用されるハイポイド歯車リング歯車およびピニオン)の偏心量を測定する従来の方法は、専用の手動測定機により実施している。

0003

例えば、図3に示されるように、この手動測定機としてスペーシングテスタと呼ばれているものがある。このスペーシングテスタによる測定方法は、測定しようとする歯1aに対し、ハイポイド歯車1の回転中心Oを挟んで約180°の位置に存在する歯1bをストッパ2に当てて位置決めする。

0004

その際、測定しようとする歯1aとストッパ2に当たる歯1bの歯面は、同一回転方向にある。

0005

測定は、測定しようとする初めの歯1aの位置で歯面にダイヤルゲージ3を当て、その時のダイヤルゲージ読値を0にリセットし、測定しようとする歯とストッパ2に当てる歯を順次1歯ずつずらしながら、その時の歯の位置をダイヤルゲージ3で読取るようにする。

0006

歯車1を1回転させた時の、歯の位置の読値の最大値最小値の差が歯の振れ、すなわち偏心量となる。

0007

例えば、ハイポイド歯車の回転中心Oに対し加工中心O´がeだけ偏心していると、ストッパ2に当てた歯1bと対角位置にある歯1aにダイヤルゲージ3を当てた時に、このダイヤルゲージ3により2eの値を読取ることができる。

0008

次に歯車を1/2回転させると、ダイヤルゲージ3の読値は4eとなるから、この読値より偏心量eを求めるものである。

0009

このような測定を、一歯毎に行って、各歯の偏心量en を求め、最大値または最小二乗法によるX方向およびY方向の偏心量を算出する。

0010

一方、歯車の歯形および歯すじなどを測定するための計算機数値制御歯車測定機(以下、CNC歯車測定機という)がある。このCNC歯車測定機は、各歯ごとのピッチ誤差を全歯について測定する機能を有している。

0011

ピッチ誤差の測定は、歯車の歯の位置誤差を歯車の回転中心に対して、各歯の割出し誤差として求めている。この結果より、算出される累積ピッチ誤差は、歯車の偏心量に関係しているものの、それ以外の誤差も含んでおり、歯の振れの値としてはそのままでは使用できない。

0012

そこで、歯の振れの測定とピッチ誤差の測定は、別々の測定機で測定する必要があるため、歯車の回転中心が測定機への取付誤差などにより、両者で異なる不具合がある。

発明が解決しようとする課題

0013

従来の手動測定機は、約180°の位置に対向する歯をストッパに当てていたため、押付け力のばらつきが測定される歯のばらつきとなっていた。特に、スペーシングテスタと呼ばれる測定機を用いて手動で測定する場合、押付力は手感に頼っていたため、測定値が大きくばらつく要因となっていた。

0014

このため、手動測定機であるスペーシングテスタは、ワークのセットおよび測定に熟練を要し、測定の繰返し精度が悪く、また測定に長い時間がかかる。

0015

さらに、前記のように歯の振れの測定とピッチ誤差の測定は、別々の測定機で測定しており、測定機の台数および測定作業に無駄がある。

0016

このように、従来においては、歯の振れを測定するための専用の測定機を必要とし、また、測定を一歯毎に行っているため測定時間がかかり、また、歯数奇数歯の場合は測定できない問題もある。

0017

本発明は、このような点に鑑みなされたもので、1台の計算機数値制御式歯車測定機を有効利用して、精度の高い歯の振れ測定を短時間のうちに行うことなどを目的とするものである。

課題を解決するための手段

0018

請求項1に記載された発明は、歯車の回転中心に対し加工中心の偏心量を測定する歯車の偏心量測定方法において、歯車の歯形および歯すじなどを自動的に測定する計算機数値制御式歯車測定機により各々の歯のピッチを測定して理論値に対するピッチ誤差を求め、対角位置におけるピッチ誤差から歯の振れを演算する歯車の偏心量測定方法である。

0019

請求項2に記載された発明は、請求項1記載の歯車の偏心量測定方法において、対角位置における累積ピッチ誤差を求め、累積ピッチ誤差を既知の歯のねじれ角と直角方向に演算することにより、ハイポイド歯車における偏心量に該当する値を求める方法である。

0020

請求項3に記載された発明は、請求項1または2記載の歯車の偏心量測定方法において、計算機数値制御式歯車測定機の検出器により所定の圧力が検知されたときに、ロータリエンコーダにより歯車の回転角を読取ることにより、歯のピッチを測定する方法である。

発明を実施するための最良の形態

0021

以下、本発明の実施の一形態を図1および図2を参照しながら説明する。

0022

本発明は、計算機数値制御式歯車測定機(以下、CNC歯車測定機という)により、ピッチ誤差と歯の振れを同時に測定できるようにしたものである。なお、CNC歯車測定機は、ピッチ測定専用機ではなく、平歯車およびはすば歯車の歯形および歯すじも測定できる。

0023

歯の振れは、ピッチ誤差の測定データを基に、以下に示すロジックを組込んだソフトプログラムにより演算する。

0024

図1設備機能構成図を示す。1は測定対象のハイポイド歯車などの歯車であり、この歯車1は主軸11とドッグ12とにより固定されている。

0025

先ず、歯車1の歯溝に検出器13の測定子14を挿入し、測定子14の先端をピッチ円上にセットする。

0026

それから、主軸11により歯車1を回転させ、設定された所定の圧力を差動トランス15で検知したら、歯車1の回転を停止するとともに、そのときの回転角をロータリエンコーダ16で読取る。

0027

次に、検出器13の測定子14を歯車1の歯溝から後退させ、歯車1を所定角度回転させて、次歯の歯溝の同一位置にセットし、上記と同一の方法で回転角を読取る。このような手順を順次繰返して、全ての歯溝の測定を行う。

0028

このようにして、ロータリエンコーダ16により読取られた測定歯車1の回転角は、それぞれCNC歯車測定機が具備するパーソナルコンピュータに取込まれ、次のように演算処理される。

0029

図2は、上記測定結果より歯の振れを求める概念図である。この図において、2aは、従来の歯の振れ測定で用いていたストッパ2に相当する仮想ストッパである。

0030

この図2において、歯数nで、前記方法により測定した回転角と、あらかじめ歯車の設計諸元から判明している理想的なピッチとから個々の歯のピッチ誤差が求められる。

0031

説明の都合上、1歯目からn/2歯までの各ピッチ誤差をφ1 ,・・・φn とし、(n/2)+1歯からn歯までの各ピッチ誤差をθ1 ,・・・θn とすると、相互に対角位置にある各歯の振れΔφi は、以下の式で求められる。

0032

Δφ1 =φ1 −θ1


Δφi =φi −θi


Δφn =φn −θn
したがって、求めたい歯の振れfは、最大の振れMaxΔφi および最小の振れMinΔφi より、下式で演算することができる。

0033

f=MaxΔφi −MinΔφi
ここで、nが偶数のときは
φi =θ(n/2)+i (i=1,2,・・・n/2 )
または
φi =θ-(n/2)+i (i=(n/2)+1 ,・・・n)
さらに、nが奇数のときは
φi =θ(n-1)/2 +i (i=1,2,・・・(n+1) /2 )
または
φi =θ-(n+1)/2+i (i=(n+1) /2 +1,・・・n)
このアルゴリズムで求めた歯の振れfは、従来の測定機で求めた歯の振れの値と理論的に一致する。この歯の振れfに基づき歯車の回転中心のずれを解消するように修正する。

0034

次に、ハイポイド歯車の場合は、CNC歯車測定機により各歯毎のピッチを求め、この各ピッチの値を円周上の値に換算して累積することにより対角位置の累積ピッチ誤差を求め、そして、ハイポイド歯車の歯のねじれ角は既知の値であり、前述の累積ピッチ誤差を歯のねじれ角と直角方向に演算することによって、従来例の図3に2eで示された偏心量に該当する値が求められる。

0035

この測定方法は、特にハイポイド歯車の偏心量を測定する場合に適し、歯の振れの測定結果より、記憶されたピッチ誤差より全体の傾向を判断することができ、歯車の回転中心のずれ解消に役立てることができる。

0036

加えて、シェービングカッタ研削のように、片歯面毎の研削品または加工品の歯の振れであっても、両歯面の研削または加工が完了する前に測定を行い、ピッチ誤差を把握することができる。

発明の効果

0037

請求項1記載の発明によれば、計算機数値制御式歯車測定機が有している各歯毎のピッチを測定する機能を有効に利用し、測定したピッチを演算処理して偏心量を精度良く求めることができるため、従来の偏心測定用測定機と、歯形および歯すじ測定用の計算機数値制御式歯車測定機とを併設する必要がなく、計算機数値制御式歯車測定機にソフトウェアを追加するのみで正確な偏心量を測定することができ、歯車の回転中心のずれ解消に役立てることができる。要するに、測定機の台数削減、測定回数および測定時間の削減を図ることができる。また、対角位置に対応する累積ピッチ誤差を演算により求めるので、歯数が奇数歯の場合でも偏心量を求めることができる。

0038

請求項2記載の発明によれば、累積ピッチ誤差を既知の歯のねじれ角と直角方向に演算することにより、ハイポイド歯車の偏心量に該当する値を求めることができる。

0039

請求項3記載の発明によれば、計算機数値制御式歯車測定機の検出器により所定の圧力が検知されたときに、ロータリエンコーダにより歯車の回転角を読取ることにより、従来の手動測定機を用いた場合の押付け力のばらつきによる測定値のばらつきを防止して、繰返し精度の高い歯車の振れ測定を短時間のうちに行うことができる。

図面の簡単な説明

0040

図1(A)は本発明の歯車の偏心量測定方法の一実施形態を示す平面図、(B)はその正面図である。
図2測定歯車の回転角測定結果より歯の振れを求める概念図である。
図3従来のスペーシングテスタによる測定方法を示す原理図である。

--

0041

1歯車
13検出器
16 ロータリエンコーダ

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