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技術 微細ネジ溝付き焼結合金部材の製造方法

出願人 株式会社タンガロイ
発明者 勝村祐次佐藤裕二上田武彦
出願日 1996年5月9日 (25年9ヶ月経過) 出願番号 1996-139482
公開日 1997年11月25日 (24年2ヶ月経過) 公開番号 1997-302402
状態 未査定
技術分野 粉末冶金
主要キーワード ネジ溝付き 接続用治具 外枠用 外周ネジ 直接スラリー 鋳込型 一次加熱 ワックス製
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1997年11月25日)のものです。
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図面 (2)

課題

微細ネジ溝付き焼結合金部材をスリップキャスト法により製作する際、固化された成形体から中子を除去するのが困難であること、微細な欠けや亀裂を発生し易くなること、シャープな形状部分を形成する目的が丸味を帯び易くなるなど不良率が高いので、その不良率を減少する方法を提供する。

解決手段

外枠用型と、ネジ溝が形成された所望の形状の中子と、金属粉末および/または合金粉末セラミックス粉末および/またはウイスカーとでなる原料物質に所定の粘度を保持するための粘性調整剤を混在させたスラリー状の混合物とを用いて、該中子を該外枠用型内に設置し、該外枠用型内に該混合物を注入するが、該粘性調整剤は、自己硬化性であること、該中子の除去は、該混合物が半固化状になった状態で行われること、焼結合金は、該中子に形成されたネジ溝が反転された状態でなるネジ溝が形成されていることを特徴とする。

概要

背景

従来、粉末冶金法の工程において、混合粉末から所望の成形体成形する工程があり、この工程の成形方法としての代表例に、金型成形法射出成形法ドクターブレード法押出し成形法スリップキャスト法がある。これらのうちスリップキャスト法により混合粉末から成形体を作製する場合は、大別すると、第1に所望の成形体に型取りした石膏のような溶媒吸収性鋳型直接スラリー状混合物スリップする方法、第2に外枠用型内に、所望の成形体に型取りした中子を挿入しておいて、スラリー状混合物をスリップする方法がある。これらのスリップキャスト法について開示されている代表的なものとして、特開平7−237959号公報,特開平3−120005号公報および特開平5−138448号公報がある。

概要

微細ネジ溝付き焼結合金部材をスリップキャスト法により製作する際、固化された成形体から中子を除去するのが困難であること、微細な欠けや亀裂を発生し易くなること、シャープな形状部分を形成する目的が丸味を帯び易くなるなど不良率が高いので、その不良率を減少する方法を提供する。

外枠用型と、ネジ溝が形成された所望の形状の中子と、金属粉末および/または合金粉末セラミックス粉末および/またはウイスカーとでなる原料物質に所定の粘度を保持するための粘性調整剤を混在させたスラリー状の混合物とを用いて、該中子を該外枠用型内に設置し、該外枠用型内に該混合物を注入するが、該粘性調整剤は、自己硬化性であること、該中子の除去は、該混合物が半固化状になった状態で行われること、焼結合金は、該中子に形成されたネジ溝が反転された状態でなるネジ溝が形成されていることを特徴とする。

目的

本発明は、上述のような問題点を解決したもので、具体的には、自己硬化性の粘性調整剤を用いて、スリップキャストをするためのスラリー状混合物の粘度をコントロールし、混合物が成形体となるときに微細なネジ溝を転写するための中子を除去するタイミングを最適とすることにより、低不良率で、かつ製造工程時間を短縮して成形することが可能な微細ネジ溝付き焼結合金部材の製造方法の提供を目的とするものである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

外枠用型と、ネジ溝が形成された所望の形状の中子と、金属粉末および/または合金粉末セラミックス粉末および/またはウイスカーとでなる原料物質に所定の粘度を保持するための粘性調整剤を混在させたスラリー状の混合物とを用いて、該中子を該外枠用型内に設置し、該外枠用型内に該混合物を注入する第1工程、該混合物と該中子と該外枠用型から該外枠用型を除去する第2工程、該混合物と該中子から該中子を除去する第3工程、該混合物が固化されてできた成形体加熱焼結して該成形体を焼結合金とする第4工程とを含む焼結合金の製造方法であって、該粘性調整剤は、自己硬化性であること、該第3工程における該中子の除去は、該混合物が半固化状になった状態で行われること、該焼結合金は、該中子に形成されたネジ溝が反転された状態でなるネジ溝が形成されていることを特徴とする微細ネジ溝付き焼結合金部材の製造方法。

請求項2

上記外枠用型は、樹脂ゴム,金属または合金でなることを特徴とする請求項1記載の微細ネジ溝付き焼結合金部材の製造方法。

請求項3

上記中子は、ワックスパラフィンまたは有機ロー剤でなることを特徴とする請求項1または2記載の微細ネジ溝付き焼結合金部材の製造方法。

請求項4

上記原料物質は、平均粒径が1μm以下の炭化タングステンを主成分とする硬質相形成粉末と、鉄族金属を主成分とする結合相形成粉末とでなり、上記焼結合金は、平均粒径が1μm以下の炭化タングステンを主成分とする硬質相85〜95重量%と残部が鉄族金属を主成分とする結合相とでなる超硬合金であることを特徴とする請求項1,2または3記載の微細ネジ溝付き焼結合金部材の製造方法。

請求項5

上記粘性調整剤は、溶媒解膠剤結合剤の他に、該混合物を固化促進するための硬化剤を含有していることを特徴とする請求項1,2,3または4記載の微細ネジ溝付き焼結合金部材の製造方法。

請求項6

上記粘性調整剤は、ブタノールの溶媒とポリカルボン酸アンモニュームの解膠剤と樹脂の結合剤とトリエチレンテトラミンの硬化剤を含有していることを特徴とする請求項1,2,3または4記載の微細ネジ溝付き焼結合金部材の製造方法。

請求項7

上記焼結合金は、形状が一部中空部を有する円柱状体でなり、かつ該中空部の内周部に上記ネジ溝が形成されていることを特徴とする請求項1,2,3,4,5または6記載の微細ネジ溝付き焼結合金部材の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、スリップキャスト法により微細ネジ溝の形成された微細ネジ溝付き焼結合金部材の製造方法に関し、具体的には、外周部または内周部にネジ溝の形成を必要とする粉末冶金製品としての各種の電子部品電子機器関連の付属部品情報機器,情報機器関連の部品機械部品機械機器関連の付属部品またはこれらの接続用治具,もしくはこれらを製造するための機械部品,治具並びに軸,軸受軸継手軸ユニット部品などとして利用できるスリップキャスト法による微細ネジ溝付き焼結合金部材の製造方法に関するものである。

背景技術

0001

発明が解決しようとする課題

0002

従来、粉末冶金法の工程において、混合粉末から所望の成形体成形する工程があり、この工程の成形方法としての代表例に、金型成形法射出成形法ドクターブレード法押出し成形法,スリップキャスト法がある。これらのうちスリップキャスト法により混合粉末から成形体を作製する場合は、大別すると、第1に所望の成形体に型取りした石膏のような溶媒吸収性鋳型直接スラリー状混合物スリップする方法、第2に外枠用型内に、所望の成形体に型取りした中子を挿入しておいて、スラリー状混合物をスリップする方法がある。これらのスリップキャスト法について開示されている代表的なものとして、特開平7−237959号公報,特開平3−120005号公報および特開平5−138448号公報がある。

0003

従来のスリップキャスト法のうち、特開平7−237959号公報には、セラミックス原料粉末溶媒を含む粘性調整剤とでなるスラリーを、溶媒吸収性の成形型注入してセラミックス原料粉末を所定の肉厚着肉させ、溶媒を成形型に吸収させて固化した後、脱型して所定形状のセラミックス成形体を成形する製造方法が開示されている。

0004

また、特開平3−120005号公報には、低融点合金の中子と吸水性材料外型(外枠用型)を用いて成形型を造形し、成形型に溶媒中に原料粉末を懸濁させた混合物を注入し、外型に溶媒を吸収させ、外型を取り外して中子と成形体とを少なくとも低融点合金の溶融温度以上で加熱して中子を溶融除去するスリップキャスト成形法について開示されている。

0005

さらに、特開平5−138448号公報には、鋳込型内に油穴付形状に作製した除去可能なワックスでなる中子を挿入しておき、鋳込型内に材料粉末バインダーとの混合物を注入して成形後にヘキサンを用いて中子を溶解除去する油穴付きドリルの製造方法について開示されおり、バインダーと中子との材質が異なるもの、具体的には、一方が水溶性合成樹脂の場合には、他方が不水溶性合成樹脂とすることが開示されている。

0006

これら3件の公報のうち、前2件の公報には、吸収性の成形型または外型を用いて、混合物に含有されている溶媒を成形型または外型に吸収させることにより、混合物を固化させる方法が開示されている。この前2件の公報に開示されている成形型または外型に溶媒を吸収させる方法では、注入してから脱型までの工程に長時間を要すること、また脱型により成形して得られた成形体自体に溶媒が残存しており、そのために成形体の乾燥工程に長時間を要すること、さらに脱型および乾燥工程時に成形体に歪や亀裂が発生しやすいこと、複雑な成形体や微細形状の成形体を得ることが困難であるという問題がある。

0007

次に、これら3件の公報のうち、後2件の公報には、中子と型とを用いて成形体を成形し、成形後に中子と成形体から中子を除去する方法について開示されている。この後2件の公報に開示されている中子を用いる方法は、脱型時における成形体の欠けや損傷が生じ難く、割合に複雑な形状についても成形可能となったものである。しかしながら、特開平5−138448号公報に開示の水溶性合成樹脂を用いて水を散布して硬化させている場合には、超硬合金サーメットを形成するための原料物質、特にサブミクロン微細粉末を含むと原料物質の表面が酸化し、最終的には焼結合金自体が変形し、不良品となること、部分的に硬化時間がずれることから成形体に歪や亀裂が発生すること、特に固化された成形体から中子を除去するのが困難となり、微細な欠けや亀裂が発生しやすくなること、微細でシャープな形状部分を形成する目的が丸みを帯びた形状になること、不良率が高くなることなどの問題がある。

課題を解決するための手段

0008

本発明は、上述のような問題点を解決したもので、具体的には、自己硬化性の粘性調整剤を用いて、スリップキャストをするためのスラリー状混合物の粘度をコントロールし、混合物が成形体となるときに微細なネジ溝を転写するための中子を除去するタイミングを最適とすることにより、低不良率で、かつ製造工程時間を短縮して成形することが可能な微細ネジ溝付き焼結合金部材の製造方法の提供を目的とするものである。

0009

本発明者らは、円柱状の形状でなる超硬合金の外周部または円筒状の形状でなる超硬合金の内周部にネジ溝を形成する方法について検討していたところ、粉末の成形体を成形する各種の方法のうち、スリップキャスト法が好ましいこと、しかし従来のスリップキャスト法では微細なネジ溝の形成時に溝内に気泡が生じて不良となること、ネジ溝部分に変形,歪または微細欠けが生じてしまうことから、粉末冶金製品、特に超硬合金に微細なネジ溝を形成するためには、スリップの硬化方法と微細なネジ溝を転写するための中子を除去するタイミングが非常に大きな因子になるという知見を得て本発明を完成するに至ったものである。

0010

本発明の微細ネジ溝付き焼結合金部材の製造方法は、外枠用型と、ネジ溝が形成された所望の形状の中子と、金属粉末および/または合金粉末セラミックス粉末および/またはウイスカーとでなる原料物質に所定の粘度を保持するための粘性調整剤を混在させたスラリー状の混合物とを用いて、該中子を該外枠用型内に設置し、該外枠用型内に該混合物を注入する第1工程、該混合物と該中子と該外枠用型から該外枠用型を除去する第2工程、該混合物と該中子から該中子を除去する第3工程、該混合物が固化されてできた成形体を加熱焼結して該成形体を焼結合金とする第4工程とを含む焼結合金の製造方法であって、該粘性調整剤は、自己硬化性であること、該第3工程における該中子の除去は、該混合物が半固化状になった状態で行われること、該焼結合金は、該中子に形成されたネジ溝が反転された状態でなるネジ溝が形成されていることを特徴とする方法である。

0011

本発明の微細ネジ溝付き焼結合金部材の製造方法において用いる外枠用型は、中子の固定と、さらには必要に応じて成形体を固定する役割であり、そのために材質的には特に制限されなく、例えば、各種の樹脂ゴムプラスチック,金属,鋼を含めた合金などを用いることができる。この外枠用型は、型取りの容易性と、離型性からシリコーン樹脂シリコーンゴムが特に好ましい。また外枠用型は、第2工程で外枠用型を除去する場合に脱型しやすいように複数に分割できるような割型にしておくことも好ましいことである。

0012

この外枠用型内に固定される中子は、少なくともネジ溝が形成できることまたは所定の形状の型取りが容易にできることが必要である。この中子は、ネジ溝の形成の容易性と共に、第3工程における中子の除去が容易で、かつ中子を除去する時に成形体が不良品となるような影響を避け得る物質、具体的な材質としては、常温固体でなる例えばワックス,パラフィン(石ロウ),パラフィン炭化水素脂肪酸と高級1価アルコールとからなる固形エステルとしての有機物系ロー剤,各種プラスチック,低融点金属,低融点合金を挙げることができる。これらの中でも、ワックス,パラフィンまたは有機系ロー剤は、型取り形成が容易なこと、中子の除去が容易なことおよびこれらの工程時における成形体への影響が少ないことから好ましいことである。

0013

内部にこの中子を固定した外枠用型内に注入されるスラリー状の混合物は、焼結合金を形成するための原料物質と、微細なネジ溝を転写形成でき得る最適な粘度とするための粘性調整剤とからなるものである。このスラリー状混合物は、原料物質の組成成分および粒径と、粘性調整剤の組成成分との比率が上述の第1工程から第4工程における微細ネジ溝の成形性に最も重要な要因となり、そのために、500〜5000cPの粘度でなることが好ましいことである。特に、超硬合金の組成成分でなる原料物質の場合には、1000〜4500cPの粘度でなることが好ましいことである。この粘度が高い傾向にある場合には、第1工程の後に常温で静水圧加圧CIP法)することも好ましいことである。この粘度の調整は、主として原料物質の材質,粒径および含有量並びに後述する溶媒と結合剤の材質および含有量により行うことができる。

0014

このスラリー状の混合物を構成している物質のうち、原料物質は、従来から粉末冶金法において用いられている各種の物質、具体的には、例えばCo,Ni,Fe,Cr,Vの金属,Co−Ni,Co−Cr,Ni−Crの合金の中の1種以上と,周期律表の4a,5a,6a族金属炭化物,窒化物炭窒化物炭酸化物窒酸化物炭窒酸化物,Al2O3,AlN,ZrO2,Si3N4,SiCおよびこれらの相互固溶体でなるセラミックスの粉末,SiC,Si3N4,TiC,Al2O3,カーボンのウイスカーの中の1種以上からなるものであり、さらに具体的には、各種の超硬合金またはサーメット焼結合金を形成し得る物質である。

0015

この原料物質は、平均粒径が1μm以下の炭化タングステンを主成分とする硬質相形成粉末と、鉄族金属を主成分とする結合相形成粉末とからなること、この原料物質を用いて粉末冶金法により作製して得られる焼結合金が平均粒径1μm以下の炭化タングステンを主成分とする硬質相85〜95重量%と、残り鉄族金属を主成分とする結合相とでなる超硬合金でなると、ネジ溝の成形性に優れており、かつ強度の高い超硬合金を得ることができることから、特に好ましいことである。この点について、さらに具体的に説明すると、平均粒径が0.1〜0.7μmの炭化タングステンでなる硬質相、またはこの炭化タングステンに、硬質相の粒子成長抑制物質として周期律表4a,5a,6a族金属の炭化物,窒化物,炭窒化物およびこれらの相互固溶体の中の1種以上でなるB1型固溶体が5重量%以下混在してなる硬質相と、Coおよび/またはNiでなる結合相、またはこのCoおよび/またはNiに、硬質相の粒子成長抑制物質および耐腐食性などの諸特性向上物質としてCr,V,Mo,Zrの中の1種以上が固溶した結合相でなる焼結合金とすることができる原料物質でなる場合が特に好ましいことである。

0016

この原料物質の他に、スラリー状の混合物を構成しているもう一つの物質である粘性調整剤は、原料物質を成形するための結合剤、具体的には、例えばエポキシ樹脂ポリビニールアルコールフェノール樹脂メラミン樹脂尿素樹脂またはウレタン樹脂と、この結合剤を溶解し、スラリー状にするための溶媒、具体的には、例えばトルエンベンゼンキシレン,ヘキサンまたはブタノールと、混合物中における微細な原料物質の凝集を防止し、流動性および分散性を向上させるための解膠剤、具体的には、例えばポリカルボン酸アンモニューム,アクリル酸オリゴマーポリエステルまたはトリエタノールアミンと、外枠用型内に混合物を注入した後に、混合物が硬化されるための促進剤としての硬化剤、具体的には、例えばトリエチレンテトラミンイソフォジアミンキシレンジアミンまたはホルムアルデヒドとを含有していることである。この粘性調整剤は、常温で自己硬化性を有することが重要であり、自己硬化性を有していると、製造工程が短縮されること、作業性のスピード性が高められることになる。これらの中でも、上述の超硬合金を作製する場合には、粘性調整剤は、エポキシ樹脂の結合剤とブタノールの溶媒とポリカルボン酸アンモニュームの解膠剤とトリエチレンテトラミンの硬化剤とを含んでいると微細ネジ溝の形成に最適となる。

0017

本発明の微細ネジ溝付き焼結合金の製造方法は、以上のような材料を用いて、まず予め収縮率概算し、目的とする焼結合金の形状と相似形に型取りして形成作製しておいた雛型を用いて転写型取りした中子が内部に設置された外枠用型内に、このスラリー状の混合物を注入する第1工程と、外枠用型を除去して注入された混合物と中子とにする第2工程と、外枠用型の混合物が半固化した状態で中子を除去する第3工程と、混合物が固化されてできた成形体を、酸化されるのを防止する必要がある、具体的には、加熱条件非酸化性雰囲気とし、その時の圧力は大気圧加圧または減圧として、1300〜1500℃の温度にて加熱焼結する第4工程とを含む方法である。

0018

これらの製造工程のうち、第3工程における中子の除去は、不良率を低減させるために重要な要因であり、その方法としては、常温または加熱する方法、溶剤による溶解または加熱による飛散などがあり、また外枠用型内に注入された混合物の固化状態についても配慮する必要がある。この中子の除去は、特に溶剤による溶解または加温した溶剤による溶解が好ましく、混合物の固化状態については、成形体の形状が円柱状でなり、その外周部にネジ溝を形成してある場合には、半固化した状態の混合物とした状態で中子を除去すること、特に成形体の形状が円筒状部分を含み、その内周部にネジ溝を形成してある場合、具体的には、中子の外周部が混合物でなる場合には、混合物の収縮時の応力と中子の応力との関係から半固化した状態の混合物となった中子を除去することが重要となる。ここでの半固化とは、混合物の収縮が完了してなく、かつ取扱時に変形しない状態に固化していることをいう。

0019

まず、本発明の製造方法1として、平均粒径0.5μmの炭化タングステン粉末(WC)を89重量%と炭化クロム粉末(Cr3C2)を0.5重量%と炭化バナジュウム(VC)を0.5重量%とコバルト粉末(Co)を10重量%とでなる原料物質(125g)に、nーブタノールの溶媒(15cc)とポリカルボン酸アンモニウムの解膠剤(1cc)とエポキシ樹脂の結合剤(5.5g)とトリエチレンテトラミンの硬化剤(1.5cc)とでなる粘性調整剤とを混在させてスラリー状混合物を作製した。こうして得たスラリー状混合物の粘度を測定したところ、3000cPであった。次に、図1に示した状態でなる、あらかじめ黒鉛製の雛型により型取りしておいたネジ溝の形成されたワックス製の中子とシリコーン樹脂製の外枠用型を用いて、中子を外枠用型内に設置した後、外枠用型内に上述のスラリー状混合物を注入した。 この混合物が注入された外枠用型と中子とを室温中で約20時間放置後、混合物が半固化状になった状態で外枠用型を取り外し、次いでヘキサンにて中子を溶解した。こうして得た混合物が硬化されてできた成形体をさらに50℃で乾燥し、800℃で一次加熱した後、1350℃にて加熱焼結して、内周部にネジ溝(ピッチ=0.3mm)が形成された一部円筒状を有する円柱体形状でなる超硬合金を得た。この本発明の製造方法1により製造したネジ溝付き超硬合金は、10個製造して不良率がゼロであった。

0020

比較の製造方法1として、上述の原料物質に、水硬化性アクリル樹脂とトルエンとを混在させてスラリー状混合物を作製した。この混合物を用いて、水散布により固化し、略完全に固化した45時間後に中子を除去した以外は略上述の本発明の製造方法1と同様にして、内周部にネジ溝(メートル並目ネジ3相当)が形成された一部円筒状を有する円柱体形状でなる超硬合金を得た。この比較の製造方法1により製造したネジ溝付き超硬合金は、10個製造してほぼ良品と判定できるものが1個であり、残りの9個は変形またはネジ溝不良が生じていた。

0021

実施例1の本発明の製造方法1の内、原料物質を90.5重量%WC−0.5重量%Cr3C2−6重量%Co−4重量%Niとし、溶媒と結合剤と硬化剤の含有量を少々変動させて粘性調整剤を変えた以外はほぼ同様にしてスラリー状混合物を得た。これらの混合物を用いて、実施例1と同様にして表1に示した本発明の製造方法2〜7と本発明を外れた比較の製造方法2〜5により、ネジ溝付き超硬合金をそれぞれ10個づつ作製し、混合物を図1キャビティ内に注入後中子を除去するまでの時間(表1には、「第3工程の所要時間」と表記)、この半固化または固化後に得られた良品の個数およびこれらを焼結した後に得られた焼結合金の良品の個数を表1に示した。

図面の簡単な説明

0022

--

0023

図1本発明の製造方法として使用した外周ネジ溝付き中子を備えたスリップキャスト模型の断面図を示す。(成形体は、内周ネジ溝付き)

0024

1外枠用型、
2中子、
3スラリー状混合物が注入されるキャビティ
4ネジ溝部

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