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技術 液晶配向構造の製造方法

出願人 スタンレー電気株式会社
発明者 橋本徹
出願日 1996年5月1日 (24年7ヶ月経過) 出願番号 1996-110704
公開日 1997年11月18日 (23年1ヶ月経過) 公開番号 1997-297309
状態 未査定
技術分野 液晶3(基板、絶縁膜及び配向部材) 液晶3-2(配向部材)
主要キーワード セッテイング 照射角θ 入射面法線 感光性高分子膜 記憶膜 微小領域毎 光照射法 照射偏光
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この項目の情報は公開日時点(1997年11月18日)のものです。
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図面 (7)

課題

本発明は、表示不良や素子破壊といった製品不良の原因となるラビング処理を不要とするとともに、プレチルトを有する液晶配向構造をより短時間で簡単に製造する方法を提供することを目的とする。

解決手段

所定波長領域内波長を有し、偏光した光を吸収すると、偏光方向平行な面内方向に液晶分子配向させる性質を生じる感光性高分子膜を表面に形成した基板を準備する工程と、前記所定波長領域内の波長を有する1種類の偏光光斜め入射かつ偏光方向を入射面に垂直な方向から傾けて前記基板の感光性高分子膜に照射し、前記感光性高分子膜に吸収させてプレチルトを有する配向構造を作成する光吸収工程とを有する。

概要

背景

液晶表示ディスプレイ等に使用される液晶表示装置は、液晶の特定な分子配列電界等の外部からの作用によって別の異なる分子配列に状態変化させて、その間の光学的特性の変化を視覚的な変化として表示に利用している。液晶分子をある特定の配列状態にするために液晶をはさむガラス基板の表面には配向処理を行うのが普通である。

従来の配向処理として、液晶をはさむガラス基板を綿布のようなもので一方向に擦るいわゆるラビング法が採用されている。ラビング処理の場合、ガラス基板を綿布のようなもので擦る際に静電気が発生する。この静電気により、基板配向膜絶縁破壊配向不良をもたらしたり、あるいは配向膜下の電極に損傷を与えるような場合がある。これは液晶表示装置の性能を低下させることになる。

また、ラビングにより発生する微小ゴミが静電気により基板に付着して、このゴミが液晶セルギャップ不良、黒点もしくは白点といった表示不良の原因となることもある。

このようなラビング処理にまつわる問題を解決するために、ラビング処理をせずに配向処理を行う方法が提案されている。例えば光偏光記憶膜を用いた配向処理方法が検討されている。

光偏光記憶膜を用いた配向処理方法とは、基板面に光偏光記憶膜を形成した後、偏光光を光偏光記憶膜に照射することにより所望の液晶配向を形成するものである。偏光光が照射された光偏光記憶膜に、照射光偏光方向に応じた液晶分子に対する配向を付与することができる。

ところで、液晶セルに電圧印加して液晶分子を所定方向に配列させる際に、すべての液晶分子が一様に決まった方向から傾き始めるような方向性を与えることが望まれる。通常は、液晶分子が基板面に対して予め所定の角度だけ傾くようにラビングで配向処理をしている。すなわち、液晶セルに電圧が印加されていない時の基板界面の液晶分子の長軸方向が基板面に対してある角度を形成するように液晶分子の一端を持ち上げている。この状態をプレチルトと言い、基板面に対する液晶分子の長軸方向の角度をプレチルト角度と称する。

プレチルトを有さない液晶分子は、電圧印加時の立ち上がりの向きが一様に定まらず、印加電圧の状態や、位置によって液晶分子の傾きが逆になってしまうことがある。立ち上がりの向きの異なる液晶分子群境界が、表示画面上に線欠陥として現れることもある。

特に、印加電圧がしきい値電圧付近では無数の上記欠陥が発生し、時間の経過または印加電圧の変化につれて欠陥位置動きまわるために、欠陥の存在が目視で認識されやすい。また同時に、光散乱の発生や、コントラストの低下も生じるために液晶表示素子として著しく表示品質を低下させることになる。

概要

本発明は、表示不良や素子破壊といった製品不良の原因となるラビング処理を不要とするとともに、プレチルトを有する液晶配向構造をより短時間で簡単に製造する方法を提供することを目的とする。

所定波長領域内波長を有し、偏光した光を吸収すると、偏光方向平行な面内方向に液晶分子を配向させる性質を生じる感光性高分子膜を表面に形成した基板を準備する工程と、前記所定波長領域内の波長を有する1種類の偏光光を斜め入射かつ偏光方向を入射面に垂直な方向から傾けて前記基板の感光性高分子膜に照射し、前記感光性高分子膜に吸収させてプレチルトを有する配向構造を作成する光吸収工程とを有する。

目的

本発明の目的は、表示不良や素子破壊といった製品不良の原因となるラビング処理を不要とするとともに、プレチルトを有する液晶配向構造をより短時間で簡単に製造する方法を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
3件

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請求項1

所定波長領域内波長を有し、偏光した光を吸収すると、偏光方向平行な面内方向に液晶分子配向させる性質を生じる感光性高分子膜を表面に形成した基板を準備する工程と、前記所定波長領域内の波長を有する1種類の偏光光斜め入射かつ偏光方向を入射面に垂直な方向から傾けて前記基板の感光性高分子膜に照射し、前記感光性高分子膜に吸収させてプレチルトを有する配向構造を作成する光吸収工程とを有する液晶配向構造の製造方法。

請求項2

前記感光性高分子膜がポリイミドである請求項1記載の液晶配向構造の製造方法。

請求項3

前記偏光光の波長が230nmから260nmの範囲である請求項1または2に記載の液晶配向構造の製造方法。

請求項4

さらに、波長が300から340nmの範囲である偏光光を照射する工程を有する請求項1〜3のいずれかに記載の液晶配向構造の製造方法。

請求項5

さらに、前記偏光光の照射時に前記基板を加熱する工程を有する請求項1〜4のいずれかに記載の液晶配向構造の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、ラビングが不要で、プレチルトを有する液晶配向構造の製造方法に関する。

背景技術

0002

液晶表示ディスプレイ等に使用される液晶表示装置は、液晶の特定な分子配列電界等の外部からの作用によって別の異なる分子配列に状態変化させて、その間の光学的特性の変化を視覚的な変化として表示に利用している。液晶分子をある特定の配列状態にするために液晶をはさむガラス基板の表面には配向処理を行うのが普通である。

0003

従来の配向処理として、液晶をはさむガラス基板を綿布のようなもので一方向に擦るいわゆるラビング法が採用されている。ラビング処理の場合、ガラス基板を綿布のようなもので擦る際に静電気が発生する。この静電気により、基板配向膜絶縁破壊配向不良をもたらしたり、あるいは配向膜下の電極に損傷を与えるような場合がある。これは液晶表示装置の性能を低下させることになる。

0004

また、ラビングにより発生する微小ゴミが静電気により基板に付着して、このゴミが液晶セルギャップ不良、黒点もしくは白点といった表示不良の原因となることもある。

0005

このようなラビング処理にまつわる問題を解決するために、ラビング処理をせずに配向処理を行う方法が提案されている。例えば光偏光記憶膜を用いた配向処理方法が検討されている。

0006

光偏光記憶膜を用いた配向処理方法とは、基板面に光偏光記憶膜を形成した後、偏光光を光偏光記憶膜に照射することにより所望の液晶配向を形成するものである。偏光光が照射された光偏光記憶膜に、照射光偏光方向に応じた液晶分子に対する配向を付与することができる。

0007

ところで、液晶セルに電圧印加して液晶分子を所定方向に配列させる際に、すべての液晶分子が一様に決まった方向から傾き始めるような方向性を与えることが望まれる。通常は、液晶分子が基板面に対して予め所定の角度だけ傾くようにラビングで配向処理をしている。すなわち、液晶セルに電圧が印加されていない時の基板界面の液晶分子の長軸方向が基板面に対してある角度を形成するように液晶分子の一端を持ち上げている。この状態をプレチルトと言い、基板面に対する液晶分子の長軸方向の角度をプレチルト角度と称する。

0008

プレチルトを有さない液晶分子は、電圧印加時の立ち上がりの向きが一様に定まらず、印加電圧の状態や、位置によって液晶分子の傾きが逆になってしまうことがある。立ち上がりの向きの異なる液晶分子群境界が、表示画面上に線欠陥として現れることもある。

0009

特に、印加電圧がしきい値電圧付近では無数の上記欠陥が発生し、時間の経過または印加電圧の変化につれて欠陥位置動きまわるために、欠陥の存在が目視で認識されやすい。また同時に、光散乱の発生や、コントラストの低下も生じるために液晶表示素子として著しく表示品質を低下させることになる。

発明が解決しようとする課題

0010

先に述べたような従来提案されている光偏光記憶膜を用いた配向処理方法では、液晶分子に付与される配向方向は、主に基板面内方向の配向であり、液晶表示素子において重要なプレチルトまでは付与されない。

0011

本願出願人と同一人による特願平7−111851号の明細書には、感光性の高分子光偏光記憶膜に紫外線領域の偏光光を照射することによってラビング無しに配向処理をする方法が提案されている。

0012

特願平7−111851号の明細書に開示の方法では照射偏光光の偏光方向に対して直角の方向に配向処理がなされる。この方法では、プレチルト角を配向膜に付与するために、紫外線偏光光を異なる方向から2回に分けて光偏光記憶膜に照射しなければならない。

0013

たとえば、最初の偏光光の照射では、偏光光を基板の法線方向から光偏光記憶膜に照射することにより、基板面と平行な方向で、偏光方向に対して直角の方向の配向を与える。そして次の2回目の照射では、偏光光を基板面に対して斜めの方向から光偏光記憶膜に照射することによりプレチルト配向を与えている。この方法では2回の照射処理をしないとプレチルトを有する所望の方向の配向処理はできない。

0014

ところが、このような2回の照射工程を必要とする方法では、どうしても照射時間が長くなり、しかも1回目と2回目の照射では照射方向が異なるために、照射装置の再セッティングにかかる時間などで液晶セルの基板製造工程のタクト(基板1枚当たりに要する処理時間)が上げられないという問題がある。また、照射装置の設計および操作が非常に複雑で面倒になり、当然に製造コストも高くなるという問題があった。

0015

本発明の目的は、表示不良や素子破壊といった製品不良の原因となるラビング処理を不要とするとともに、プレチルトを有する液晶配向構造をより短時間で簡単に製造する方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0016

本発明の液晶配向構造の製造方法は、所定波長領域内波長を有し、偏光した光を吸収すると、偏光方向平行な面内方向に液晶分子を配向させる性質を生じる感光性高分子膜を表面に形成した基板を準備する工程と、前記所定波長領域内の波長を有する1種類の偏光光を斜め入射かつ偏光方向を入射面に垂直な方向から傾けて前記基板の感光性高分子膜に照射し、前記感光性高分子膜に吸収させてプレチルトを有する配向構造を作成する光吸収工程とを有する液晶配向構造の製造方法が提供される。

発明を実施するための最良の形態

0017

本願発明の発明者が実験した結果、図2に示されるような種々のポリイミド薄膜に該膜の法線方向から偏光した紫外線光を照射すると、その膜に配向処理が施され、液晶が均一に配向することが確認された。そして、その配向方向は、照射する紫外光の波長および偏光方向に依存していた。

0018

実験の結果をさらに詳しく述べると以下の通りである。
照射光(偏光)の波長λ=230〜260nmの照射では、偏光方向に対して平行に液晶が配向した。
照射光(偏光)の波長λ=300〜340nmの照射では、偏光方向に対して直角に液晶が配向した。
照射光(偏光)の波長λ=260〜300nmの照射では、液晶の配向方向は照射量照度×時間)に依存し、照射量の少ない初めの内は偏光方向に対して平行に配向し、照射量が増えるに従い配向方向が少しずつ変化してゆき、最終的に十分な照射量では偏光方向に対し直角に配向するようになった。
照射光の波長=340nm以上の照射では、配向処理は施されないことがわかった。

0019

上記の現象は、との現象が同時に進行するためであり、の現象との現象の反応効率(速度)を比べた結果、の現象の方が効率が良い(反応速度が速い)ため、照射初めは偏光方向に平行に配向し、光照射量の増加とともに配向方向が変化するものと考えられる。

0020

このの現象を利用して、基板に対して斜めの方向から偏光紫外光を1回だけ照射すると、偏光方向と平行な方向に配向すると同時に液晶の配向にプレチルトが付与されたことを確認できた。

0021

さらに、このとの現象を供に利用することで、基板の微小領域毎に配向方向が90度ずれるような配向処理を施してマルチドメイン構造を得ることも可能である。その場合には、光波長を変えるためのバンドパスフィルタ交換するだけで照射装置のセッテイングを変更することなく、簡単に配向方向の変更が可能である。

0022

図1を参照して本発明による液晶配向構造の製造方法を説明する。図1に示すように、ポリイミド薄膜からなる感光性高分子膜2を表面に形成した基板1を用意する。基板1の面に平行な互いに直交する方向をx方向およびy方向とし、基板1の面に垂直な方向をz方向とする。基板1の面に対して斜めθの照射角度で4の矢印で示す偏光方向を持つ偏光光3が照射され感光性高分子膜2に吸収される。それにより感光膜は矢印5で示す方向にプレチルト角pを持った配向構造が与えられる。なお、偏光方向4と配向方向5とは共にxz平面内に有る。

0023

次に、以上の方法を利用して実際にプレチルトを持つ配向構造を製作した例を以下に説明する。
(実施例1)図3に示した分子構造ポリイミド溶液(PI−Aと称する。)をスピンコート法により透明電極が形成されたガラス基板上に塗布し、それを焼成し、約100nmの厚さのポリイミド薄膜を形成した。

0024

この基板に波長λ=230〜260nmの偏光紫外光を色々異なる照射方向の条件で照射した基板を作製した。偏光光の照度は0.5mW/cm2 (オーク社製モデルUV−MO2−UV25にて測定)であり、照射時間を0から最長1200秒までの間で変えた基板を作成した。そしてそれら照射時間の異なる基板の液晶配向性をそれぞれ評価した。

0025

その結果、z軸方向(θ=90°)からの照射では、照射時間が600秒(照射量300mJ)以上でほぼラビング法と同程度の均一できれいな配向状態が得られ、その配向方向は基板面内方向に関して照射紫外光の偏光方向に対して平行であった。

0026

また、光照射時に加熱処理を行うと反応効率の向上が見られた。光照射時の基板温度を150°Cとしたときは、照射時間300秒(照射量150mJ)以上で、上記の例の結果と同等な配向状態が得られた。

0027

さらに、図1に示すように、基板1に対して斜めの方向から偏光紫外光を照射した場合では、照射角度θを30°、45°、60°の3条件で各々の角度の条件において、照射時間を変えて配向処理を行った。

0028

その結果、照射角θが30°の場合には1200秒以上の照射時間で、照射角が45°の場合は900秒以上の照射時間で、照射角が60°の場合は700秒以上の照射時間で、それぞれ良好な配向状態を示した。この結果から、一定の良好な配向状態を得るために必要な照射時間は、斜め方向から照射した場合、法線方向から照射した場合(θ=90°)の照射時間の約1/sinθ倍となっていることになり、その場合ポリイミド薄膜が受ける照射効果が同等になることが判る。

0029

この実施例の基板のプレチルト角pをクリスタルローテーション法により測定したところ、照射角θ=30°の場合はp=0.49°であり、照射角θ=45°の場合はp=0.22°であり、照射角θ=60°の場合はp=0.14°であり、偏光紫外光の照射角θとプレチルト角pとは互いに相関があることが判った。

0030

さらに垂直入射で波長λ=300〜340nmの偏光紫外光を照射した場合には、照射時間が900秒以上でほぼラビング法の場合と同等な均一な配向が得られた。その配向方向は基板面内方向に関して照射紫外光の偏光方向に対して直角であった。但し、この場合プレチルトは付与されなかった。

0031

なお、照射光の波長λが340nm以上の場合には、十分な時間照射しても液晶の配向は実現しなかった。
(実施例2)図4に示す分子構造のポリイミド溶液(PI−Bと称する。)を使用して、波長λ=230〜260nmで実施例1の場合とまったく同様な条件で配向構造の製造実験を行った。

0032

PI−AとPI−Bとではポリイミドジアミン部分の構造が異なっている。PI−Aは極性が大きく、PI−Bは極性が小さい。また、酸無水化物部分の構造はどちらも同じである。

0033

PI−Bでの実験の結果、全ての場合について照射量に対する配向性の変化はPI−Aの場合とほぼ同等であった。しかし、配向状態の程度については、PI−BはPI−Aに対して明確な差があり、偏光顕微鏡で観察すると、少しざらついた様な配向状態を示し、PI−Aの配向状態よりも劣るものであった。

0034

しかし、PI−Bの場合もPI−Aの場合と程度の差こそあるものの、照射量がほぼ同じで最良な配向状態となることから、この光照射法(照射光波長λ=230〜260nm)による配向処理過程では、ポリイミド材料の酸無水化物部分の構造が特に重要であり、ジアミン部分の構造にはあまり依存しないものと推測される。

0035

また、ジアミン部分の構造は配向状態の程度に差を与え、ポリイミドの極性を大きくするようなジアミンを採用した時、液晶の配向状態はより良好なものとなると推測できる。

0036

(実施例3)図5に示す分子構造のポリイミド溶液(PI−Cと称する。)を使用して、波長λ=230〜260nmで実施例1あるいは2の場合とまったく同様な条件で配向構造の製造実験を行った。

0037

その結果、最良な配向状態に達するのに必要な照射量には他の実施例との差は見られるが、照射量の増加に伴い配向状態が良好になっていく過程は他の実施例と同様な傾向を示した。

0038

実施例3では最良な配向状態は照射時間が1000秒以上で達成され、その時の配向状態はPI−Aの場合とほぼ同程度であった。以上の結果から、感光性高分子膜として、互いに異なる構造をした酸無水化物部分からなるポリイミドを用いた場合、偏光紫外光の照射時間に違いがあるものの、おしなべて同様な配向効果を得られることが判る。

0039

照射偏光光の波長を選択することにより基板面内方向に関して照射光の偏光方向に対して平行な方向にも直角な方向にも液晶を配向制御できる。偏光方向と平行な配向を形成する場合、基板面に対して斜め方向から入射面法線に対して傾いた偏光方向で偏光光を照射すると1回(1種類)の偏光光の照射によってプレチルト付配向が実現できる。

0040

照射波長の選択による配向方向の制御を利用すると、基板の微小領域毎に配向方向が90度ずれるような配向構造を形成することもできる。その結果、マルチドメイン構造を得ることもできる。

0041

その場合には、光波長を変えるためのバンドパスフィルタ(図示せず。)を図1の偏光光3の光路中に配置する。バンドパスフィルタの選択で波長λ=230〜260nmでの照射では、偏光方向に対して平行に液晶が配向し、かつプレチルトが付与できる。波長λ=300〜340nmの照射では、偏光方向に対して直角に液晶が配向する。これを基板面の微小領域毎にバンドパスフィルタを切替えながら照射すると図6(A)に示すような隣接するドメイン10に形成される液晶分子の配向方向t1〜t4の向きが順次方位角で90度異なる液晶配向構造を形成することができる。

0042

なお、チェッカーボード状の窓領域を有するマスクを介して偏光を入射すれば、図6(A)の配向構造を2回の紫外線照射で形成することもできる。図6(A)の構造の場合、微小領域10の半数にはプレチルトを付与することが難しい。全微小領域にプレチルトを付与するには、偏光方向と平行に配向する波長の光を2つ以上の方向から感光性高分子膜に入射すればよい。上述のマスクを用いた紫外線照射を利用することもできる。

0043

図6(B)は、4方向からの紫外線照射を行う場合に、実現可能な配向パターンの例を示す。配向方向t11、t12、t13、t14は総てプレチルトを有し、基板面内方向に関して順次90度回転している。紫外線照射方向の変更は光学系の回転で行っても基板の回転で行ってもよい。

0044

以上説明した配向構造の製造方法が適用できるものとしては、液晶表示素子に限らず、光学位相差板光学補償フィルムなどがある。以上、実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。

発明の効果

0045

以上述べたように、本発明によれば、ラビングを行うことなくプレチルトを付与することができるためにラビングにまつわる表示不良や素子破壊等の発生が抑制される。さらには、照射偏光光の波長を適当に選択することにより照射光の偏光方向に対して平行な方向にも直角な方向にも液晶を配向制御できる。さらに、波長を選択した上で基板面に対して斜め方向から1回の偏光光の照射によってプレチルト配向が実現できるので、プレチルトを有する液晶配向構造をより短時間で簡単に製造できコストの低減をもたらす。

図面の簡単な説明

0046

図1本発明による配向構造製造方法における光照射条件を示す概略斜視図である。
図2本発明による配向構造製造方法に使用できる種々のポリイミドの分子構造を示す図である。
図3実施例で用いるポリイミドの分子構造を示す図である。
図4別の実施例で用いるポリイミドの分子構造を示す図である。
図5さらに別の実施例で用いるポリイミドの分子構造を示す図である。
図6実施例の方法を使用して基板上に形成したマルチドメインの形成例を示す概略斜視図である。

--

0047

1基板
2感光性高分子膜
偏光光照射方向
4偏光方向
5プレチルト配向方向
10 ドメイン

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