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技術 移動型受信装置

出願人 シャープ株式会社
発明者 平岡真一
出願日 1996年4月12日 (24年2ヶ月経過) 出願番号 1996-090722
公開日 1997年10月31日 (22年8ヶ月経過) 公開番号 1997-284190
状態 特許登録済
技術分野 雑音の除去 無線伝送方式一般(ダイバーシチ方式等) 受信機の回路一般 無線伝送方式一般(ダイバーシチ方式等)
主要キーワード 三角棒 位相差設定値 位相差設定 最適位相差 通話用マイクロホン 係数設定回路 固定サービス マイクロジャイロスコープ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1997年10月31日)のものです。
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図面 (8)

課題

移動型受信装置マルチパスによる影響を高精度で安定して除去できるようにする。

解決手段

移動型受信装置1に、基地局101からの電波を所定の間隔を隔てた位置で受信する第1及び第2のアンテナ21、22を設け、この両アンテナ21、22で受信した信号の直接波位相を合せて加算器A21出加算し、加算した信号をディジタル信号プロセッサ6の非巡回型ディジタルフィルタF1で周波数成分のノイズを除去し、巡回型ディジタルフィルタF2で位相及び振幅を調整してマルチパスによる信号を除去するように演算処理する。

概要

背景

従来の携帯型や移動可能な移動型受信装置においては特開平7−50626号に開示されているように2以上のアンテナを備え、各アンテナの受信信号の強度やエラーレートの大小等に応じてアンテナもしくは受信信号を切り替えダイバーシティ受信方式が広く用いられている。

概要

移動型受信装置のマルチパスによる影響を高精度で安定して除去できるようにする。

移動型受信装置1に、基地局101からの電波を所定の間隔を隔てた位置で受信する第1及び第2のアンテナ21、22を設け、この両アンテナ21、22で受信した信号の直接波位相を合せて加算器A21出加算し、加算した信号をディジタル信号プロセッサ6の非巡回型ディジタルフィルタF1で周波数成分のノイズを除去し、巡回型ディジタルフィルタF2で位相及び振幅を調整してマルチパスによる信号を除去するように演算処理する。

目的

本発明の目的は、2以上のアンテナからの受信信号を単純に切り替えるのではなく、ディジタル化して演算処理し、さらに受信装置自身姿勢を検出して、より精度良く演算処理を行うことで安定したマルチパスによる信号の除去を実現することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

第1のアンテナからの入力信号を受信する第1の受信回路と、上記第1のアンテナに対して所定の間隔を隔てて配設した第2のアンテナからの入力信号を受信する第2の受信回路と、上記第1及び第2の受信回路の出力信号加算する第1の加算回路と、上記加算回路の出力の位相及び振幅を調整する遅延回路係数設定回路及び第2の加算回路より成る巡回型ディジタルフィルタで構成したディジタル信号プロセッサと、該ディジタル信号プロセッサにより上記位相及び振幅をマルチパスによる信号が除去されるように制御する制御回路を設けたことを特徴とする移動型受信装置

請求項2

第1のアンテナからの入力信号を受信する第1の受信回路と、上記第1のアンテナに対して所定の間隔を隔てて配設した第2のアンテナからの入力信号を受信する第2の受信回路と、上記第1及び第2の受信回路における直接波の位相を合わせる遅延回路で構成した位相調整回路と、該位相調整回路により直接波の位相が揃えられた両信号を加算する加算回路と、該加算回路の出力の位相及び振幅を調整する巡回型ディジタルフィルタで構成したディジタル信号プロセッサと該ディジタル信号プロセッサにより上記位相及び振幅をマルチパスによる信号が除去されるように制御する制御回路を設けたことを特徴とする移動型受信装置。

請求項3

請求項1記載の移動型受信装置の本体に振動ジャイロスコープを設け、該振動ジャイロスコープで検出した移動型受信装置本体の移動に伴う信号に基づき、上記位相及び振幅をマルチパスによる信号が除去されるように制御する制御回路を設けたことを特徴とする移動型受信装置。

技術分野

0001

本発明は、マルチパスに対して改良を施した移動携帯無線電話装置等の携帯型や移動可能な移動型受信装置に関するものである。

背景技術

0002

従来の携帯型や移動可能な移動型受信装置においては特開平7−50626号に開示されているように2以上のアンテナを備え、各アンテナの受信信号の強度やエラーレートの大小等に応じてアンテナもしくは受信信号を切り替えダイバーシティ受信方式が広く用いられている。

発明が解決しようとする課題

0003

上記従来の技術では、受信状況の良いアンテナや受信信号を選択的に切り替えて使用するだけであるので、本質的にマルチパスによる信号を除去することはできず、マルチパスによる信号の程度によっては、明瞭な受信を行うのが困難になるという問題があった。

0004

本発明の目的は、2以上のアンテナからの受信信号を単純に切り替えるのではなく、ディジタル化して演算処理し、さらに受信装置自身姿勢を検出して、より精度良く演算処理を行うことで安定したマルチパスによる信号の除去を実現することにある。

課題を解決するための手段

0005

本発明の移動型受信装置は、第1のアンテナからの入力信号を受信する第1の受信回路と、上記第1のアンテナに対して所定の間隔を隔てて配設した第2のアンテナからの入力信号を受信する第2の受信回路と、上記第1及び第2の受信回路の出力信号加算する第1の加算回路と、上記加算回路の出力の位相及び振幅を調整する遅延回路係数設定回路及び第2の加算回路より成る巡回型ディジタルフィルタで構成したディジタル信号プロセッサと、該ディジタル信号プロセッサにより上記位相及び振幅をマルチパスによる信号が除去されるように制御する制御回路を設けたことを特徴とする。

0006

従って、第1及び第2のアンテナには基地局からの直接波障害物反射したマルチパスによる信号が入力し、それぞれ第1及び第2の受信回路で受信される。そして第1及び第2の受信回路の出力は第1の加算回路で加算された後、巡回型ディジタルフィルタで構成したディジタル信号プロセッサに導かれ、該ディジタル信号プロセッサの遅延回路により位相を調整し、係数設定回路により振幅を調整し、これらを第2の加算回路で加算して、マルチパスによる信号が除去されるよう制御回路が上記ディジタル信号プロセッサを制御する。その結果、上記ディジタル信号プロセッサの出力にはマルチパスによる信号が除去された高品位の受信信号を得ることができる。

0007

また、本発明の移動型受信装置は第1のアンテナの入力信号を受信する第1の受信回路と、上記第1のアンテナに対して所定の間隔を隔てて配設した第2のアンテナからの入力信号を受信する第2の受信回路と、上記第1及び第2の受信回路における直接波の位相を合せる遅延回路で構成した位相調整回路と、該位相調整回路により直接波の位相が揃えられた両信号を加算する加算回路と、該加算回路の出力の位相及び振幅を調整する巡回型ディジタルフィルタで構成したディジタル信号プロセッサと、該ディジタル信号プロセッサにより上記位相及び振幅をマルチパスによる信号が除去されるように制御する制御回路を設けたことを特徴とする。

0008

従って、第1及び第2のアンテナには基地局からの直接波と障害物で反射したマルチパスによる信号が入力し、それぞれ第1及び第2の受信回路で受信される。そして第1及び第2の受信回路の出力は位相調整回路に導かれ、該位相調整回路を構成する遅延回路で上記両出力における直接波の位相が揃えられて、次の加算回路で加算される。

0009

その結果、加算回路の出力は、直接波の位相が合ったもの同志が加算されるため、2倍になり、S/Nが向上する。そして、上記加算回路の出力は巡回型ディジタルフィルタで構成したディジタル信号プロセッサに導かれ、制御回路により、マルチパスによる信号が除去されるように位相及び振幅が調整される。その結果、マルチパスによる信号が除去された高品位の受信信号を得ることができる。

0010

また本発明の移動型受信装置は、上記の移動型受信装置の本体に振動ジャイロスコープを設け、該振動ジャイロスコープで検出した移動型受信装置本体の移動に伴う信号に基づき、上記位相及び振幅をマルチパスによる信号が除去されるように制御する制御回路を設けたことを特徴とする。

0011

従って、移動型受信装置本体の比較的緩やかな移動に対しては上述する場合と同様にして、ディジタル信号プロセッサによる位相及び振幅の設定で、マルチパスによる信号を除去する。通話者が回転した場合等、移動型受信装置本体の急激な移動が起こると、振動ジャイロスコープがこれを検出し、移動に応じた出力を導出する。

0012

そして、上記振動ジャイロスコープより導出される移動型受信装置本体の移動、特に回転等の急激な移動に応じた出力と、両アンテナからの受信信号の位相差を考慮した演算処理を行い位相差を上記の移動に応じて調整し、上記の急激な移動に伴うマルチパスによる信号を除去し精度の高い安定したマルチパス除去を行うことができる。

発明を実施するための最良の形態

0013

図1は本発明を無線電話通信装置に実施した場合の構成図である。図1において、101は基地局と呼ばれる固定局で、固定サービス区域内にある移動携帯無線電話装置に対して無線周波信号送受信を行う。121は基地局101のアンテナ、1は基地局101によってサービスが提供される移動または携帯用無線電話装置の本体である。この特定の無線電話装置1は以下のように構成される。

0014

21、22は互いの間隔が通信周波数の約1/4波長の位置に設けたアンテナ、3は送受信切り替えスイッチ、4は送信回路、51、52は上記各アンテナ21、22に対応して設けた受信回路、6は上記両受信回路51、52で受信した両受信信号よりマルチパスを除去するための演算を行うディジタル信号プロセッサ(DSP)、71は電話回路、72は通話用スピーカ、73は通話用マイクロホン、81はDSPコントローラ、82は振動ジャイロスコープ、9はスイッチや表示素子を含むユーザーインターフェースである。

0015

図2は、上記アンテナ21、22で受信する受信信号のマルチパスの状況を示す図である。図2(a)は、基地局アンテナ121から無線電話装置1までの通信電波経路を示す。実線で示された経路が直接波、破線で示された経路は、山もしくはビル等で反射した通信電波が無線電話装置1に到達するマルチパスを示す。

0016

この図からもマルチパスによる信号は直接波より長い経路を経て無線電話装置1に到達することは明らかでありマルチパスによる信号は直接波より時間的に遅れを生ずる。なお、直接波が存在しない場合には、マルチパスの中の最もエネルギーが高いものを本発明では直接波と呼ぶこととする。

0017

図2(b)は、無線電話装置1のアンテナ21、22に入射する通信電波の直接波(実線)とマルチパスによる信号(破線)の入射状況を示す。アンテナ21、22を通信周波数の約1/4波長の間隔に設置すると、図2(b)で示すように、アンテナ21、22を結んだ直線に対する垂線と直接波、マルチパスによる信号の入射角度を各々θ、ψとすると、アンテナ22に入力される直接波は、アンテナ21に入力される直接波より1/4波長・sinθ分遅れる。

0018

この遅れを位相差に換算するとπ/2・sinθ〔rad〕の位相遅れとなる。同様にアンテナ22に入力されるマルチパスによる信号はアンテナ21に入力されるマルチパスより1/4波長・sinψ分進み、この進みを位相差に換算するとπ/2・sinψ〔rad〕の位相進みとなる。

0019

図3図2で説明したアンテナ21、22、受信回路51、52で受信される直接波とマルチパスによる信号及びその合成波形を示す。図3(a)は、アンテナ21で受信する直接波(実線)とマルチパスによる信号(破線)の関係を示し、図3(b)はアンテナ21で受信する直接波とマルチパスによる信号の合成波を示す。図3(c)はアンテナ22で受信する直接波(実線)とマルチパスによる信号(破線)の関係を示し、図3(d)はアンテナ22で受信する直接波とマルチパスによる信号の合成波を示す。なお、各波形は考え易くするため、正弦波で表されている。

0020

図4図5は、マルチパスを除去するため演算を行うディジタル信号プロセッサ6の構成図であり、このディジタル信号プロセッサ6は、複数の遅延器D21〜D2k、D31〜D3k、D1〜Dn、D11〜D13と、上記遅延器D21〜D3kからの信号を切り替えるSW21、SW22と、複数の乗算器M1〜Mn、M11〜M19と、複数の加算器A21、A1、A11〜A13と、係数データT11〜Tnm、K11〜K9mと、全係数データを切り替えるSW1〜SWn、SW11〜SW19で構成される。

0021

図4は上記受信回路1、2からの2つの受信信号を位相をずらせて加算処理を行う回路であり、この回路各遅延器D21〜D2kの係数データのkは、位相差の設定を−π/2から0〔rad〕及び0からπ/2〔rad〕の範囲でk分割していることを示している。受信信号の位相を調整する場合、遅延器で遅らせることは容易であるが、位相を進めることは困難である。

0022

そのため、相対的に位相をシフトさせるように、SW21は、アンテナ22から受信回路52を経た受信信号がアンテナ21から受信回路51を経た受信信号より遅れている場合を受け持ち、SW22はアンテナ21から受信回路51を経た受信信号がアンテナ22から受信回路52を経た受信信号より遅れている場合を受け持つようにしている。

0023

今、仮に直接波をAsinωtで表わせば、マルチパスによる信号は直接波より長い経路を通り、かつ、反射されたりするため、到達する信号の直接波に対する遅延分をδ、振幅の減衰した結果をMとすると、Msin(ωt+δ)で表すことができる。

0024

従って、アンテナ21から受信回路51を経た受信信号はAsin(ωt)+Msin(ωt+δ)として表すことができ、同様にアンテナ22から受信回路52を経た受信信号は、Asin(ωt+π/2・sinθ)+Msin(ωt+δ−π/2・sinψ)で表すことができる。

0025

いまSW22を0ポジションに固定し、SW21を切り替え、xポジション・遅延器D2xが選ばれているときに、D21からD2xの遅延量が位相に換算してπ/2・sinθに等しくなったとする。

0026

するとSW21の出力はAsin(ωt+π/2・sinθ)+Msin(ωt+δ+π/2・sinθ)となり、加算器A21の出力は2Asin(ωt+π/2・sinθ)+M{sin(ωt+δ−π/2・sinψ)+sin(ωt+δ+π/2・sinθ)}となる。

0027

従って、直接波成分は2倍の振幅が得られ、マルチパスによる信号分は位相の異なる成分が混合されるが、振幅は変わらず、結果としてS/Nを向上させることができる。

0028

図5は、上記図4に示す回路でS/Nを向上させた受信信号を入力し、周波数成分のノイズを除去すると共にマルチパスによる信号を除去する回路である。

0029

図4の出力は先ず、直列接続された遅延器D1〜Dnと各遅延器D1〜Dnの出力に係数をかける係数データT11〜T1m・・・・Tn1〜Tnm、とこの係数を切り換えるスイッチSW1〜SWnと乗算器M1〜Mnと加算器A1より成る非巡回型ディジタルフィルタF1に供給され、上記各係数データT11〜Tnmを選択して、加算器A1より周波数成分のノイズを除去した受信信号を導出する。

0030

上記非巡回型ディジタルフィルタF1の加算器A1より出力される周波数成分のノイズが除去された受信信号は、次段の巡回型ディジタルフィルタF2に入力される。この巡回型ディジタルフィルタF2では、乗算器M11〜M19の位置での信号を対応する位置に設けた各スイッチS11〜S19による係数データK11〜K9mの選択で振幅を調整し、遅延器D11〜D13により遅延した信号を加算器A11〜A13で巡回させて、マルチパスによる信号と、同位相で逆振幅の信号を作り、この信号によりマルチパスによる信号を除去するようにしている。

0031

即ち、図4図5により、遅延器D31〜D3kからの信号を切り換えるスイッチSW22を“0”ポジションにした状態で遅延器D21〜D2kからの信号を切り換えるスイッチSW21を順次“0”から“k”まで切り換え、次に、上記スイッチSW21を“0”ポジションにした状態で上記スイッチSW22を順次“0”から“k”まで切り換えて、受信状態が最適の位相差を探せばS/Nを向上させることができる。

0032

また、非巡回型ディジタルフィルタF1及び巡回型ディジタルフィルタF2の係数データT11〜Tnm、K11〜K9mを順次切り換えることで、周波数成分のノイズを除去できると共に遅延によるマルチパスによる信号の除去を行うことができ、電話回路71からDSPコントローラ81への信号をエラーレートの最も良い状態に設定することができる。

0033

上記図4図5に示す実施例のディジタル信号プロセッサ6はスイッチSW1〜SWn、SW11〜SW19により信号の各所の係数データT11〜Tnm、K11〜K9mを切り換えるようにしているが、デジタル信号プロセッサ6には全係数データT11〜Tnm、K11〜K9mと、全係数データを切り替えるスイッチSW1〜SWn、SW11〜SW19を設けず、外部のDSPコントローラに書き換え可能な1組の係数記憶装置を設け、DSPコントローラに必要全係数データを収納し、順次前記1組の係数記憶装置に書き換えを行う方法でも同様に実現できる。

0034

また、図2(b)に示すアンテナ21、22を結んだ直線に対して、図中上下対称の位置から通信電波が入射する場合は、両アンテナ21、22に入射する電波の入射角度の関係も全く等しくなる。

0035

従って、このままでは、アンテナ21、22を結んだ直線に対して対称な2方向からの電波を選択してしまうので、マルチパスによる信号を除去することができなくなるが、ディジタル信号プロセッサ6により時間的なフィルタをかければ、時間的に遅れて入射するマルチパスを除去することができ、安定した受信が可能になる。また、受信アンテナと受信回路を3個以上設置すれば、さらに高精度化を実現できる。

0036

上記の無線電話装置1は携帯移動されるため、移動に伴い、直接波の入射角度が時々刻々変化する、特にサービス区域を越えて隣のサービス区域に移動すれば今まで通信していた基地局101から別の基地局に通信が切り替わり、通信電波の入射角度は大きく変わるおそれがある。そのため適時ディジタル信号プロセッサ6のフィルタの位相差の設定を−π/2からπ/2まで変え最も通信電波の状況がよい位相差を探し、その位相差に再設定しなければならない。

0037

図6は、無線電話装置の一例としてPHS(Personal Handy System)のフレーム構成を示す。PHSでは1無線通信周波数あたり4回線の無線電話装置の通信が可能であり、図中#1から#4がその4回線を区別する番号、Tは送信を、Rは受信を示し、例えば基地局が移動局1に対し送信している#1Tのタイミングでは移動局1が受信するため#1Rとなっており、逆に移動局1が送信している#1Tのタイミングでは基地局が移動局1からの受信のため#1Rとなる。

0038

移動局2から4も同様のタイミングで送受信の通信が行われる。今、仮に無線電話装置1の通信が3番で行われているものと仮定すると、基地局の#1T、#2T、#4Tのタイミングは、自局には関係がないが、基地局から他局への送信電波を受信できる。

0039

従って、ディジタル信号プロセッサ6における最終の位相差設定をDSPコントローラ内に記憶させておき、上記の他局受信タイミング#1T,#2T,#4Tで、ディジタル信号プロセッサ6の位相差の設定を変え、最も通信電波の状況がよい位相差を探す処理時間に充てる

0040

この場合、新しい最適位相差確定するまでは、自局の受信タイミング(基地局#3T)ではDSPコントローラ内に記憶しておいた最終の設定値に戻す。そして、その後、引き続き基地局における他局受信タイミング#1T、#2T、#4Tで状況がよい位相差を継続的に探すようにする。

0041

ところで、電話中の人間の動きは、ほぼ同じ位置であるが左右に体を回転させるような動きと、携帯電話等で話ながら歩く水平移動の動きが多く、主だった動きは、これらの組み合わせで考えられる。前述の基地局の切り替わり(ハンドオーバー等と呼ばれる)を除き、水平移動中(歩いている途中)の素早い回転の動きは極めて少なく、かつ、基地局の位置が十分離れていれば水平移動中の受信信号の位相差の変化は緩やかである。

0042

しかし、通話中の人間が左右に回転する動きは高速であるので、上記の他局受信タイミング時に行う通常の調整だけでは、無線電話装置1を使用する人間の動きに十分追従した早さの調整を行うことができない。そこで本発明では、受信装置自身の姿勢を検出する手段を設け、受信装置が移動、特に回転しても、その回転量と上記の両アンテナ21、22からの受信信号の位相差を考慮した演算処理を行い、精度の高い安定したマルチパスの除去を実現する。

0043

受信装置自身の姿勢を検出する手段としては、図1に示す振動ジャイロスコープ82が設けられる。DSPコントローラ81は振動ジャイロスコープ82からの信号を常時監視しておき、その入力信号に応じた回転量すなわち回転角度を計算し、現最終の位相差設定に対し、求まった回転角度に相当する位相差を設定し直して、位相差設定値を直ちにこの値にシフトする。もちろんシフト後の設定が新しい最終の位相差設定となり、この値に再設定される。

0044

以上のように、受信装置自体の素早い回転の動きには、振動ジャイロスコープ82からの信号によりごく短時間のうちに回転量に対応した位相差の変化を演算で求め、この値に位相差設定をシフトして、再設定することで対応し、もう少し長い時間間隔では、前述のようにディジタル信号プロセッサ6のフィルタの位相差の設定を変化させ、最も通信電波の状況がよい位相差を探し、その位相差に再設定することで対応する。

0045

即ち、前者の回転運動のような早い動きに対しては、相対的な変化に対応した位相差シフトを行わせ、後者の比較的緩やかな動きに対しては、絶対的な位相差の探索を行わせこれらを組み合わせることで高精度の安定したマルチパス除去を実現する。

0046

図7は、受信装置自身の姿勢を検出する振動ジャイロスコープの構成を示す。(a)は現在既に商品化されている三角棒型振動ジャイロスコープである。これは、三角棒82−1の中央に張られた3個の圧電素子82−2、82−3、82−4の2個に交流電圧を加えると、三角棒82−1をx−z平面の方向に屈曲振動する。

0047

そして、この振動の周波数を三角棒82−1の共振周波数に合わせ、三角棒82−1を最大振幅で振動させる。三角棒82−1を中心とした回転運動Ω0に対して発生するy−z平面のコリオリ力ペアの圧電素子の電圧の差として検出できる。

0048

従って、これらの信号をDSPコントローラ81のアナログディジタル変換入力でディジタル信号に変換し、この信号を用いて、最適の位相差を演算処理で求め、位相差をこの値にシフトすれば容易に上記方法が実現できる。(b)はまだ実用化されていないが半導体技術を応用してシリコンウェハエッチング処理して造られるマイクロジャイロスコープの例である。

0049

櫛形可動部と固定部の静電容量を利用し、x−y平面に静電駆動で可動部を振動させ、回転Ωに対するコリオリ力をz軸方向の基板と可動部の静電容量の変化から検出する。マイクロジャイロスコープを用いた場合も、上記の三角棒型振動ジャイロスコープを用いた場合と同様にして、受信装置自体の急激な回転等の運動に対して位相差を最適値に高速にシフトさせることができる。

発明の効果

0050

以上のように本発明によれば、素早い回転の動きには受信装置自身の姿勢を検出する手段からの信号により、ごく短時間のうちに位相差設定をシフトし、もう少し長い時間間隔ではディジタル信号プロセッサのフィルタの位相差の設定を変化させ、最も通信電波の状況がよい位相差を探しその位相差に再設定することができ、更には、これらを組み合せることで高精度の安定したマルチパスを除去した高品位受信の移動または携帯無線電話装置等の受信装置を実現することができる。

図面の簡単な説明

0051

図1本発明の一実施例である無線電話通信装置の構成図である。
図2基地局から受信装置までの電波の経路および入射角度の説明図である。
図3本発明における受信電波の説明図である。
図4本発明に用いるディジタル信号プロセッサのブロック図である。
図5同じく本発明に用いるディジタル信号プロセッサのブロック図である。
図6PHSのフレーム構成を示す図である。
図7本発明に用いる振動ジャイロスコープの構成図である。

--

0052

1 ・・・無線電話装置
6 ・・・ディジタル信号プロセッサ
21 ・・・アンテナ
22 ・・・アンテナ
51 ・・・受信回路
52 ・・・受信回路
81 ・・・DSPコントローラ
82 ・・・振動ジャイロスコープ
F1 ・・・非巡回型ディジタルフィルタ
F2 ・・・巡回型ディジタルフィルタ
D1〜Dn、D11〜D13、D21〜D2k、D31〜D3k…遅延器
M1〜Mn、M11〜M19…乗算器
A1、A11〜A13、A21…加算器
T11〜Tnm、K11〜K9m…係数データ
SW1〜SWn、SW11〜SW19、SW21、SW22…スイッチ

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