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技術 微小無機質球状中実体の製造方法

出願人 AGC株式会社
発明者 山田兼士平野八朗佐藤正邦
出願日 1996年4月9日 (23年8ヶ月経過) 出願番号 1996-086857
公開日 1997年10月28日 (22年1ヶ月経過) 公開番号 1997-278463
状態 特許登録済
技術分野 造粒 ガラスの成形 触媒 他類に属さない組成物 高分子組成物 電場又は磁場に対する装置又は部品の遮蔽 触媒
主要キーワード 溶出不純物 ガラス球状 微小ガラス球 機能粉 スプレー噴霧器 微小シリカ 球状中空体 セラミックス球
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この項目の情報は公開日時点(1997年10月28日)のものです。
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課題

粒径の揃った微小無機質球状中実体を工業的に容易に製造する。

解決手段

原料スラリーを準備し、該スラリーを液滴状にし、液滴状のスラリーを加熱溶融しまたは焼結して微小球状中実体にする。

概要

背景

微小無機質球状中実体の製造方法としては、一般的には以下に分類される各方法が知られている。前駆体の段階で形状を球状にし、熱処理等で目的物質の球状中実体を得る方法(方法1)。ゾルゲル法球状物質を得る方法(方法2)。溶融体を直接噴霧して球状体を得る方法(方法3)。目的とする球状体と同じ材質粒子高温火炎中で溶融し、表面張力で球状体を得る方法(方法4)。

方法1では、フェノール樹脂中実体を前駆体として熱処理することによりカーボン中実体が製造されているが、前駆体として中実体を製造する必要があるため効率的な方法ではない。

方法2では、一部のシリカ中実体がアルコキシドアルカリ下で加水分解してゾルゲル法で製造されているが、原料コストが高く安価な製造プロセスではない。

方法3では、チタンバリウム系ガラスのように、溶融体が流動性に富み、低粘度、高表面張力ガラスに限られ、組成面に制約がある。

方法4では、多くのガラス中実体が製造されており、ガラスや結晶ブロックを粉砕してその微小粉末を高温火炎中に投入して溶融、流動化させ、表面張力を利用して球状になったところで急速に冷却して形状の固定を行う。方法4では、乾燥したガラス微粉末高温熱風中に分散させるため、ガラス粉末が小さくなるにしたがい凝集しやすく、また、ガラス溶解時にいくつかの粒子が融着するため、微小で、かつ粒度分布の揃ったガラス球状中実体は得にくかった。

概要

粒径の揃った微小無機質球状中実体を工業的に容易に製造する。

原料のスラリーを準備し、該スラリーを液滴状にし、液滴状のスラリーを加熱溶融しまたは焼結して微小球状中実体にする。

目的

本発明は、従来技術の上記の課題を解消し、適用範囲が広く、また効率の良い微小無機質球状中実体の製造方法の提供を目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

原料スラリーを準備し、該スラリーを液滴状にし、液滴状のスラリーを加熱溶融しまたは焼結して微小球状中実体にする微小無機質球状中実体の製造方法。

請求項2

スラリーの液体が、スラリーの加熱に使用される可燃性液体である請求項1記載の微小無機質球状中実体の製造方法。

請求項3

原料は、あらかじめ湿式粉砕により平均粒子径3μm以下にされている請求項2記載の微小無機質球状中実体の製造方法。

請求項4

原料中に紫外線吸収機能電磁遮蔽機能光触媒機能難燃機能または抗菌機能を有する粉体が含有されている請求項2または3記載の微小無機質球状中実体の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、微小無機質球状中実体の製造方法に関する。特に従来工業的に大量に製造することが困難であった、平均粒子径が10μm以下の微小無機質球状中実体の製造方法に関する。

背景技術

0002

微小無機質球状中実体の製造方法としては、一般的には以下に分類される各方法が知られている。前駆体の段階で形状を球状にし、熱処理等で目的物質の球状中実体を得る方法(方法1)。ゾルゲル法球状物質を得る方法(方法2)。溶融体を直接噴霧して球状体を得る方法(方法3)。目的とする球状体と同じ材質粒子高温火炎中で溶融し、表面張力で球状体を得る方法(方法4)。

0003

方法1では、フェノール樹脂中実体を前駆体として熱処理することによりカーボン中実体が製造されているが、前駆体として中実体を製造する必要があるため効率的な方法ではない。

0004

方法2では、一部のシリカ中実体がアルコキシドアルカリ下で加水分解してゾルゲル法で製造されているが、原料コストが高く安価な製造プロセスではない。

0005

方法3では、チタンバリウム系ガラスのように、溶融体が流動性に富み、低粘度、高表面張力ガラスに限られ、組成面に制約がある。

0006

方法4では、多くのガラス中実体が製造されており、ガラスや結晶ブロックを粉砕してその微小粉末を高温火炎中に投入して溶融、流動化させ、表面張力を利用して球状になったところで急速に冷却して形状の固定を行う。方法4では、乾燥したガラス微粉末高温熱風中に分散させるため、ガラス粉末が小さくなるにしたがい凝集しやすく、また、ガラス溶解時にいくつかの粒子が融着するため、微小で、かつ粒度分布の揃ったガラス球状中実体は得にくかった。

発明が解決しようとする課題

0007

本発明は、従来技術の上記の課題を解消し、適用範囲が広く、また効率の良い微小無機質球状中実体の製造方法の提供を目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明は、原料のスラリーを準備し、該スラリーを液滴状にし、液滴状のスラリーを加熱溶融または焼結して微小球状中実体にする微小無機質球状中実体の製造方法である。

0009

本発明は、特に、従来工業的に大量製造が困難であった平均粒子径10μm以下の微小無機質球状中実体の製造にも好適に使用できる。

0010

本発明における原料としては、無機物はもちろんのこと、加熱により無機物化するものも使用できる。また、一般には、互いに異なる複数の原料を目標組成になるような割合で調合した、いわゆる調合原料が使用されるが、単体原料であっても使用できる。

0011

以下、微小ガラス球状中実体を製造する場合について説明するが、他の無機質球状体、例えば微小アルミナ球状中実体、微小シリカ球状中実体等を製造する場合でも、加熱によりアルミナシリカ等になる原料を使用すれば、同様にして製造できる。

0012

微小ガラス球状中実体を製造する場合、目標組成となるように、各原料を調合して調合原料を準備する。調合原料を準備するに当たって使用される各原料としては、ケイ砂シリカヒューム硫酸ナトリウム炭酸ナトリウムホウ酸ナトリウムホウ酸酸化亜鉛酸化カルシウム第二リン酸カルシウム硫酸カリウム炭酸カリウム酸化カリウム硫酸リチウム炭酸リチウム酸化リチウム等が例示されるが、これら無機物に限られず、有機物であってもよい。特に、シリカの原料としてシリカヒュームを使用する場合は、シリカヒュームが微小径であるため本発明の原料として好適である。

0013

この調合原料に、発泡剤が含有される場合には、調合原料が加熱によりガラス化される際、ガスを発生して、球状中空体を生成する場合があるが、その場合には、例えば、加熱温度をガスの発生する温度より高くして球状中実体にすることができる。

0014

かかる調合原料より得られるガラスとしては、ホウケイ酸ガラスソーダ石灰ガラス、またはリン酸亜鉛ガラスが例示されるが、これらに限定されない。

0015

さらに、従来は均一に分散し含有せしめることが困難であった二酸化チタン酸化セリウム、銅、銀、酸化錫、酸化亜鉛、五酸化アンチモン等の成分を均一に含有する微小球状中実体を得ることができる。

0016

このうち、二酸化チタン、酸化セリウム、酸化亜鉛を含有する微小球状中実体は紫外線吸収機能を有する。また、銅、銀、酸化錫を含有する微小球状中実体は電磁遮蔽機能を有する。また、二酸化チタンを含有する微小球状中実体は光触媒機能を有する。また、銀を含有する微小球状中実体は抗菌機能を有する。また、五酸化アンチモンを含有する微小球状中実体は難燃機能を有する。

0017

この調合原料の粒子径が大きすぎると均一な組成の中実体を得にくくなるので好ましくない。調合原料の平均粒子径は3μm以下、特には1μm以下、が好ましい。

0018

調合原料の粒子径が大きい場合には、粉砕して使用される。粉砕方法としては、湿式粉砕微粒子化が容易なうえ、粉塵による環境汚染の恐れがないので、特に好ましい。湿式粉砕に使用する液体としては、特に限定されないが、灯油重油アルコールが例示される。

0019

なかでも、液滴状とされるスラリーの液体と同じものを使用すると製造工程が簡略化されるので好ましい。湿式粉砕工程における液体中の調合原料の濃度は、液滴状とされるスラリー中の調合原料の濃度と同一になるように液体の量を調整しておくと製造工程が簡略化されるので好ましい。

0020

使用する湿式粉砕機は、ビーズミルに代表される媒体撹拌型ミルが、微粉砕しやすく均一性も向上するのでより好ましいが、その他の湿式粉砕機でもよい。粉砕機材質よりの汚染を少なくするためには、接液部の材質として、アルミナ、ジルコニアまたはアルミナとジルコニアの複合セラミックス選定することが好ましい。

0021

こうして得られた調合原料のスラリーが所定濃度になっていない場合は、不足分の液体を添加して希釈するか、または濃縮して調合原料のスラリーが所定濃度になるように調整する。スラリー中の固形物の濃度は、低すぎると生産性経済性が低下し、高すぎると粘度が上昇し、微小径の液滴状とするのが困難となり粒径分布の揃った球状中実体を得にくくなる。スラリー中の調合原料の濃度は5〜50重量%、特には10〜40重量%の範囲が好ましい。

0022

スラリーを構成する液体としては、後に噴霧燃焼して加熱することを考慮して、可燃性液体を使用するのが好ましい。可燃性液体としては、特に灯油、重油、アルコールは取り扱いが容易で、かつ安価で燃焼しやすく、調合原料が効率良く、均一に加熱されるため本発明のスラリーを構成する液体として好適である。

0023

こうしたスラリーを、液滴状として加熱することにより、液滴に含まれる調合原料が溶融しまたは焼結することで球状中実体に形成される。スラリーを液滴状とする手段は特に限定されないが、噴霧する方法が好適である。噴霧する方法としては、液柱式または液膜式の二流体ノズルなどのスプレー噴霧器や、超音波噴霧器などが使用でき、量産化が容易であるなどの点で二流体ノズルが好適である。二流体ノズルでの噴霧に使用される気体は、可燃性支燃性の気体が製造工程上より好ましい。

0024

加熱温度は、調合原料が溶融しまたは焼結する温度および滞留時間に依存する。具体的には、300〜3000℃の範囲である。

0025

形成された微小球状中実体は、バグフィルタ湿式充填層による回収方法など、公知の方法により回収される。

0026

なお、シリカ、アルミナ、等のセラミックス球状中実体を製造する場合においても、焼結時間を短縮するため、原料の平均粒子径は3μm以下が好ましい。

0027

本発明により製造される微小無機質球状中実体は、充填材に適する。例えば、樹脂充填すると反りや変形が少なく精密機器に使用される充填材としては好適である。また、本発明により製造される微小シリカ球状中実体、微小アルミナ球状中実体は、溶出不純物が少ないうえに、膨張収縮が少ないため、電子デバイスエラーを発生させにくい充填材としてIC、LSI等の半導体封止用充填材として特に適する。

0028

また、紫外線吸収機能、難燃機能、電磁遮蔽機能、光触媒機能、抗菌機能等の特定の機能を有する粉体を含有した微小球状中実体は、従来のフィラーに高機能を付与するものとして広範な用途が期待される。

0029

本発明によれば粒径の揃った微小無機質球状中実体が得られるが、これは、調合原料と液体とを混合してスラリーとし、該スラリーを粒径の揃った微小径の液滴とし加熱することで、その1つの液滴に含有される調合原料が加熱され、溶融または焼結することで微小無機質球状中実体になるためと考える。

0030

[例1:微小ガラス球状中実体の製造例]二酸化ケイ素17.50g、炭酸ナトリウム3.47g、酸化カルシウム4.37g、ホウ酸6.68g、酸化亜鉛0.27g、酸化アルミニウム0.13g、第二リン酸カルシウム1.06g、炭酸リチウム0.66g、炭酸カリウム0.40gを調合して調合原料を準備し、これをアルミナ製ボールミルを使用して乾式粉砕した。

0031

使用したボールミルは内容積500mlの卓上式ボールミルで、ボールは10〜15mmφのアルミナ製のものを約250ml程度入れ使用した。その中に前記調合原料を入れ、100rpmにて16時間運転ガラス調合原料の微粉を得た。得られた調合原料の微粉を走査型電子顕微鏡で観察したところ、平均粒子径1.2μmであった。

0032

得られたガラス調合原料の微粉を灯油150gと混合してスラリーを生成した。該スラリーを二流体ノズルにて噴霧し、火炎を近づけることで着火し噴霧燃焼を行い、微粒子を製造した。このときの燃焼温度は1600℃であった。この微粒子をバグフィルタにて回収し、それについて次の測定をした。

0033

光散乱法で測定した平均粒子径は8μmであり、走査型電子顕微鏡で観察したところ、いずれの粒子も球状であった。また、空気比較式比重計による比重測定結果よりそれは中実体であることが判明し、X線回折測定の結果いずれの粒子もガラスであることが確認された。

0034

[例2:微小アルミナ球状中実体の製造例]水酸化アルミニウム粉末183.5gを灯油600g中に混合した後、ビーズミルを使用して湿式粉砕することで原料のスラリーを得た。使用したビーズミルは、内容積1400mlであり、材質はジルコニア製のものを使用した。ビーズは、平均径0.65mmφのジルコニア製のものを1120ml入れて使用した。運転条件は、回転数を2500rpmとし、30分間粉砕した。得られた原料のスラリーから水酸化アルミニウムを回収し、走査型電子顕微鏡で観察したところ、平均粒子径0.5μmであった。

0035

原料のスラリーを例1と同様の二流体ノズルを使用して、2500℃に設定した管状炉中に噴霧し、さらに火炎を近づけることで着火し噴霧燃焼を行うことで、微粒子を製造した。噴霧に使用する気体は空気と酸素を50容量%ずつ混合した気体を使用した。この微粒子をバグフィルタにて回収し、例1と同様の測定を行った。その結果、平均粒子径は5μmであり、走査型電子顕微鏡による観察および比重測定の結果いずれの粒子も球状中実体であった。また、X線回折測定の結果この微粒子はα−アルミナであることが確認された。

0036

[例3:機能粉体を含有した微小ガラス球状中実体の製造例]二酸化ケイ素49.00g、炭酸ナトリウム9.72g、酸化カルシウム12.24g、ホウ酸18.70g、酸化亜鉛0.76g、酸化アルミニウム0.36g、第二リン酸カルシウム2.97g、炭酸リチウム1,85g、炭酸カリウム1.12gを混合した調合原料と、紫外線吸収機能を有する酸化セリウム36.0gを灯油600g中に混合した後、ビーズミルを使用して湿式粉砕することで調合原料のスラリーを得た。

0037

使用したビーズミルは、例2のものと同一であり、運転条件は回転数を2500rpmとし、40分間粉砕した。得られた調合原料のスラリーから固形分を回収し、走査型電子顕微鏡にて観察したところ、平均粒子径0.4μmであった。

0038

該スラリーを例1と同様に二流体ノズルにて噴霧し、火炎を近づけることで着火し噴霧燃焼を行い、機能粉体を含有した微粒子を製造した。このときの燃焼温度は1600℃であった。この微粒子をバグフィルタにて回収し、例1と同様の測定を行った結果、平均粒子径は7μmであり、走査型電子顕微鏡による観察および比重測定の結果いずれの粒子も球状中実体であった。この微小球状中実体について光線透過率を測定したところ、320nm以下の紫外線透過率可視光線透過率の1/10以下で紫外線吸収機能に優れるものであった。

発明の効果

0039

本発明によれば、粒径の揃った微小無機質球状中実体が、工業的に容易に製造される。さらに、スラリーの液体として、後にスラリーを加熱する可燃性液体を使用する場合は、熱効率、作業性が向上する。また、原料の粉砕に湿式粉砕を採用する場合は、粉砕が容易で均一性が向上し、粉塵による環境汚染が生じない。

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