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技術 経皮投与薬用支持体

出願人 バンドー化学株式会社久光製薬株式会社
発明者 山本徹之黒田秀雄
出願日 1996年3月27日 (24年10ヶ月経過) 出願番号 1996-099106
公開日 1997年9月30日 (23年4ヶ月経過) 公開番号 1997-255567
状態 拒絶査定
技術分野 医薬品製剤 高分子成形体の製造 積層体(2)
主要キーワード 残存伸び 主鎖両末端 ニトログリコール 浸透拡散 トリブロック型 離形紙 後支持体 拡散浸透
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1997年9月30日)のものです。
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課題

薬物の浸透拡散がなく、しかも伸縮性に優れた経皮投与薬用支持体を提供する。

解決手段

スチレン系エラストマー及びポリオレフィン系エラストマーのうち少なくとも1種からなる厚さ30〜200μmのフィルムよりなる経皮投与薬用支持体。

概要

背景

経皮投与薬は、粘着剤層中に薬物を含有させ、この粘着剤層支持体に塗布して構成してなるものである。この経皮投与薬は、皮膚、粘膜等に貼り付け、皮膚、粘膜等より直接薬物を吸収させて治療を行う目的で使用され、例えば、消炎鎮痛剤皮膚疾患テープ剤鎮痒パッチ創傷用剤等として広く用いられている。これらは、局所治療薬として用いられてきたが、最近では全身治療薬として経皮治療システム(TTS)が開発されるようになってきた。

このような用途としては、例えば、乗物酔い止め剤狭心症薬、更年期症薬等を挙げることができる。このように治療の範囲が広がっているので、経皮投与薬に使用される支持体に対する要求は厳しくなってきており、特に、伸縮性と薬物の浸透拡散防止性との両立した製品が望まれている。

伸縮性は、皮膚に貼ったときに皮膚の動き追従できるために必要な特性であり、これが不充分であると、容易にはがれたり、腰部の皮膚等の動きの激しい箇所には使用できない等の問題がある。また、薬物の拡散浸透が生じると、支持体が膨潤したり、粘着剤中の薬物が減少して所定の治療効果を損なう等の欠点がある。

概要

薬物の浸透拡散がなく、しかも伸縮性に優れた経皮投与薬用支持体を提供する。

スチレン系エラストマー及びポリオレフィン系エラストマーのうち少なくとも1種からなる厚さ30〜200μmのフィルムよりなる経皮投与薬用支持体。

目的

本発明は、上記に鑑み、薬物の浸透拡散がなく、しかも伸縮性に優れた経皮投与薬用支持体を提供することを目的とするものである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

スチレン系エラストマー及びポリオレフィン系エラストマーのうち少なくとも1種からなる厚さ30〜200μmのフィルムよりなることを特徴とする経皮投与薬用支持体

技術分野

0001

本発明は、伸縮性及び薬物の浸透拡散防止性に優れた経皮投与薬用支持体に関する。

背景技術

0002

経皮投与薬は、粘着剤層中に薬物を含有させ、この粘着剤層を支持体に塗布して構成してなるものである。この経皮投与薬は、皮膚、粘膜等に貼り付け、皮膚、粘膜等より直接薬物を吸収させて治療を行う目的で使用され、例えば、消炎鎮痛剤皮膚疾患テープ剤鎮痒パッチ創傷用剤等として広く用いられている。これらは、局所治療薬として用いられてきたが、最近では全身治療薬として経皮治療システム(TTS)が開発されるようになってきた。

0003

このような用途としては、例えば、乗物酔い止め剤狭心症薬、更年期症薬等を挙げることができる。このように治療の範囲が広がっているので、経皮投与薬に使用される支持体に対する要求は厳しくなってきており、特に、伸縮性と薬物の浸透拡散の防止性との両立した製品が望まれている。

0004

伸縮性は、皮膚に貼ったときに皮膚の動き追従できるために必要な特性であり、これが不充分であると、容易にはがれたり、腰部の皮膚等の動きの激しい箇所には使用できない等の問題がある。また、薬物の拡散浸透が生じると、支持体が膨潤したり、粘着剤中の薬物が減少して所定の治療効果を損なう等の欠点がある。

発明が解決しようとする課題

0005

現在用いられている経皮投与薬用支持体としては、軟質ポリ塩化ビニルフィルムポリエチレンフィルムポリエチレンテレフタレートフィルムポリウレタンフィルムアルミ蒸着フィルム、不織布、織布等を挙げることができる。このうち、軟質ポリ塩化ビニルフィルム、ポリウレタンフィルム、ポリエチレンフィルム等は柔軟性に優れているが、薬物が浸透拡散しやすい等の欠点がある。一方、ポリエチレンテレフタレートフィルム、アルミ蒸着フィルム等は薬物の拡散浸透性防止に優れているが、伸縮性がない等の欠点があった。

0006

本発明は、上記に鑑み、薬物の浸透拡散がなく、しかも伸縮性に優れた経皮投与薬用支持体を提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

0007

本発明の要旨は、経皮投与薬用支持体を、スチレン系エラストマー及びポリオレフィン系エラストマーのうち少なくとも1種からなる厚さ30〜200μmのフィルムより構成するところにある。

0008

上記スチレン系エラストマー及びポリオレフィン系エラストマーのうち少なくとも1種からなるフィルムは、厚さ30〜200μmである。30μm未満であると、薄くて強度が不足し支持体としての機能がなく、200μmを超えると、伸縮性が不足するので、上記範囲に限定される。好ましくは、80〜150μmである。

0009

上記スチレン系エラストマーとしては、例えば、スチレン−(エチレンブタジエン)−スチレントリブロック共重合体(SEBS)30〜10重量%と、ポリプロピレン70〜90重量%との混合系熱可塑性エラストマーラバロンT331c、SR04、三菱化学社製)等を挙げることができる。

0010

上記SEBSの混合量は、10重量%未満であると、充分な伸縮性を得ることができず、30重量%を超えると、フィルムの引張強度が低下し加工が困難となり、薬物の浸透拡散防止性が低下する。より好ましくは20〜25重量%である。上記SEBSとしては、例えば、クレイトンG1657(シェル化学社製)等を挙げることができる。上記ポリプロピレンとしては、例えば、MA4、FX4、BC3(三菱化学社製)等を挙げることができる。

0011

上記ポリオレフィン系エラストマーとしては、例えば、エチレン−ブタジエン共重合体主鎖両末端結晶性ポリオレフィンを有するトリブロック型熱可塑性エラストマー(ダイナロン6200P、日本合成ゴム社製)等を挙げることができる。

0012

本発明のスチレン系エラストマー及びポリオレフィン系エラストマーのうち少なくとも1種からなるフィルムは、上記スチレン系エラストマーの1種又は2種以上からなるものであってもよいし、上記ポリオレフィン系エラストマーの1種又は2種以上からなるものであってもよいし、上記スチレン系エラストマーの1種又は2種以上と上記ポリオレフィン系エラストマーの1種又は2種以上とからなるものであってもよい。

0013

上記スチレン系エラストマー及びポリオレフィン系エラストマーのうち少なくとも1種からなるフィルムは、押出法カレンダーロール法等の既存の方法で製造することができる。

0014

本発明の経皮投与薬用支持体は、上記スチレン系エラストマー及びポリオレフィン系エラストマーのうち少なくとも1種からなるフィルムに、薬物を添加した粘着剤を塗工して、経皮投与薬とすることができる。

0015

上記薬物としては経皮的に体内に吸収されて薬理効果を発揮するものであれば特に限定されず、例えば、抗炎症剤鎮痛剤局所刺激剤抗ヒスタミン剤局所麻酔剤血行促進剤催眠鎮静剤精神安定剤抗高血圧剤抗菌性剤質、冠血管拡張剤等を挙げることができる。これらのうち、治療目的に応じて少なくとも1種を選択使用することができる。

0016

上記抗炎症剤、鎮痛剤としては特に限定されず、例えば、インドメタシン、ケプトプロフェンフルルビプロフェンサリチル酸モノグリコールエステルサリチル酸メチル等を挙げることができる。

0017

上記冠血管拡張剤としては特に限定されず、例えば、ニトログリセリンニトログリコールペンタエリスリトールテトラナイトレートイソソルビドジナイトレート等を挙げることができる。上記抗ヒスタミン剤としては特に限定されず、例えば、塩酸ジフェンヒドラミン塩酸イソベンジルクロルフェニラミン等を挙げることができる。

0018

上記粘着剤の主成分として用いるポリマーとしては特に限定されず、例えば、天然ゴムポリイソプレンポリイソブチレンシリコンゴム、スチレン−イソプレンブロック共重合体アクリル酸エステルメタクリル酸エステル等を挙げることができる。更に添加剤として、粘着付与剤軟化剤充填剤抗酸化剤等を添加してもよい。

0019

上記薬物を含有した粘着剤を塗工する方法としては、溶剤に溶解して塗工後乾燥する方法、溶融して押出機よりシート状に押し出す方法等を用いることができる。これらの方法により、支持体に直接塗工してもよいし、離形紙に塗工した後支持体と貼り合わせてもよい。

0020

薬物は、分子内に水酸基エステル結合等の分子間相互作用が生じやすい官能基を有するのに対し、本発明の経皮投与薬用支持体は、上述の構成よりなるので、すべて炭化水素から形成されていることにより、これら薬物と相互作用を生じにくく、粘着剤中の薬物が支持体中へ浸透拡散するのを抑制し、薬物を安定して保持することができる。

0021

以下に実施例及び比較例を掲げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。

0022

実施例1
ダイナロン6200P(日本合成ゴム社製)を用いて、Tダイス押出機により、厚さ100μmのフィルムを作成した。このものを経皮投与薬用支持体とし、以下の評価をした。

0023

評価
(1)伸縮性
(i)10%モジュラス
JIS K 6732「農業用ポリ塩化ビニルフィルム」に準じて、引っ張り試験を行い、10%モジュラスを測定した。
○ 1.0N未満
△ 1.0N以上〜2.0N未満
× 2.0N以上

0024

(ii)残存伸び
デマチャー屈曲疲労試験機(JIS K 6301に記載)を使用し、JIS1号ダンベル状サンプル片にて、75%伸びを1万回与えた。サンプル片に与える負荷にした(サンプルの下を固定しているチャックをはずした)時から30秒後のサンプル片の伸びを測定した。
○ 10%未満
△ 10〜15%未満
× 15%以上

0025

(2)薬物浸透拡散防止性
上で得た経皮投与薬用支持体の一面に、薬物を含有した粘着剤を塗布した。粘着剤は、以下の処方に従って調製した。天然ゴム100重量部に、水素添加ロジン酸エステル10重量部を添加したものを、トルエンに、20重量%になるように溶解させ、更に、サリチル酸モノグリコールを2重量%になるように溶解させた。この薬物含有粘着剤トルエン溶液シリコン表面処理した離形紙上に、乾燥後粘着剤の厚みが15μmとなるように塗工して溶剤を乾燥除去し、それを支持体の一面に貼り合わせて支持体−粘着剤積層体を作成し、その積層体を40℃×6カ月静置し、その後、粘着剤中のサリチル酸モノグリコールを定量して残存量を調べた。
○ 65%以上
× 65%未満
これらの評価結果を表1に示した。

0026

実施例2
ダイナロン6200P(日本合成ゴム社製)の代わりに、ラバロンT331c(三菱化学社製)を用いたこと以外は、実施例1と同様に行い、経皮投与薬用支持体を得、更に経皮投与薬を得た。その評価結果を表1に示した。

0027

比較例1
可塑剤として分子量2000のポリエステル系可塑剤70重量%を含有するポリ塩化ビニルPVC)を温度160℃で溶融し、厚さ80μmのフィルムを作成し、これを経皮投与薬用支持体とした。その評価結果を表1に示した。

0028

比較例2
ポリウレタン−ポリ塩化ビニル複合体(PU−PVC)であるドミナスK−650F(東ソー社製)100重量部にCa−Zn系安定剤1.5重量部を加えてカレンダーロールにより厚さ100μmのフィルムを作成し、これを経皮投与薬用支持体とした。その評価結果を表1に示した。

0029

比較例3
ポリウレタン−ポリ塩化ビニル複合体(PU−PVC)であるドミナスK−650F(東ソー社製)100重量部にCa−Zn系安定剤1.5重量部を加えてカレンダーロールにより厚さ100μmのフィルムを作成した。このフィルムに、UD417(固形分25%、セイコー化成社製)100重量部に対してイソシアネート系硬化剤U−4000(セイコー化成社製)2重量部を加えたものを、乾燥後の厚さが1μmとなるようにグラビアコーターを用いて塗工し、乾燥させた。このものに、厚さ3.5μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東レ社製)を積層した。これを経皮投与薬用支持体とした。その評価結果を表1に示した。薬剤吸収の評価は、PET面に粘着剤層を設けて行った。

0030

比較例4
ダイナロン6200P(日本合成ゴム社製)の代わりに、ウレタン系熱可塑性エラストマーフィルム(厚さ40μm、日清紡績社製)を用いたこと以外は、実施例1と同様に行い、経皮投与薬用支持体を得、更に経皮投与薬を得た。その評価結果を表1に示した。

0031

発明の効果

0032

本発明の経皮投与薬用支持体は、上述の構成よりなるので、伸縮性に優れ、かつ、薬物浸透拡散防止性に優れた経皮投与薬を得ることができる。

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