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課題

複数のセンサを接続したセレクタエンジン制御装置との間におけるセンサ選択信号多重化された単一信号により行なって、センサ選択のための信号線の数を減少させること。また、センサデーデ線と共有すること。

解決手段

複数のセンサ信号を多重化するセレクタ500と、前記センサ831〜838の選択を指示するとともにセンサからのデータを受け取る制御装置200において、複数ビット表現される複数センサ選択情報S30〜S33を複数の電圧値に変換する多値変換部220を前記制御装置200に設け、前記複数の電圧値を複数ビットに再変換する2値変換部520を前記セレクタ500に設けて前記2値変換部の出力によりセンサを選択し、前記制御装置と前記セレクタの間のセンサ選択情報を単一の信号線S20で授受するように構成することを特徴とした複数のセンサ信号を多重化するセレクタとこれを制御する制御装置。

概要

背景

自動車の制御システムは、走行環境走行状態エンジン状態などに関する情報をセンサによって検出し、ワイヤハーネスと呼ばれる信号線を介して制御装置に入力している。

一方で、自動車の制御システムの高級化高性能化につれて必要とするセンサ数が増大している。従ってワイヤハーネスの本数と重量が増大しつつあり、自動車のコスト低減および燃費改善を目的にセンサ信号多重化し、センサ数よりも少ない信号線で、エンジン制御装置に入力する方式が必要とされている。

複数の信号を多重化する従来技術としては、マルチプレクサを利用する方式を挙げることができる。この方式は、センサとエンジン制御装置との間にマルチプレクサを設けることで構成される。マルチプレクサには複数のセンサ信号が入力され、そのうちの1本の信号がエンジン制御装置から与えられるセンサ選択信号により選択され、エンジン制御装置へ出力される。

この方式でのエンジン制御装置とマルチプレクサ間のワイヤハーネス本数は、センサ信号用の1本と、センサ選択信号用のn本となる。ここでセンサ選択信号用の本数nは、マルチプレクサに接続されるセンサ数に依存する。一般に、マルチプレクサに接続されるセンサ数と、その選択信号本数nの間には、(センサ数)≦(2のn乗)の関係がある。例えば、マルチプレクサに8個のセンサが接続されている場合は、3本以上のセンサ選択信号が必要となる。

概要

複数のセンサを接続したセレクタとエンジン制御装置との間におけるセンサ選択信号を多重化された単一信号により行なって、センサ選択のための信号線の数を減少させること。また、センサデーデ線と共有すること。

複数のセンサ信号を多重化するセレクタ500と、前記センサ831〜838の選択を指示するとともにセンサからのデータを受け取る制御装置200において、複数ビット表現される複数センサ選択情報S30〜S33を複数の電圧値に変換する多値変換部220を前記制御装置200に設け、前記複数の電圧値を複数ビットに再変換する2値変換部520を前記セレクタ500に設けて前記2値変換部の出力によりセンサを選択し、前記制御装置と前記セレクタの間のセンサ選択情報を単一の信号線S20で授受するように構成することを特徴とした複数のセンサ信号を多重化するセレクタとこれを制御する制御装置。

目的

本発明が解決しようとする第1の課題は、多重化された単一信号によるセンサ信号の授受を可能とするセレクタとこれを制御する制御装置を提供することである。

本発明が解決しようとする第2の課題は、エンジン制御装置のアナログデジタル入力チャネルを増加させることなく複数のセレクタを設置可能なセレクタとこれを制御する制御装置を提供することである。

このため、エンジン制御装置は、指定したセンサ信号と異なる信号を、あたかも当信号のように誤認する可能性がある。本発明が解決しようとする第3の課題は、センサ信号の誤読の原因となるワイヤハーネス異常を検出可能なセレクタとこれを制御する制御装置を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

この技術が所属する分野

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請求項1

複数のセンサ信号多重化するセレクタと、前記センサの選択を指示するとともにセンサからのデータを受け取る制御装置において、複数ビット表現される複数センサ選択情報を複数の電圧値に変換する多値変換部を前記制御装置に設け、前記複数の電圧値を複数ビットに再変換する2値変換部を前記セレクタに設けて前記2値変換部の出力によりセンサを選択し、前記制御装置と前記セレクタの間のセンサ選択情報を単一の信号線で授受するように構成することを特徴とした複数のセンサ信号を多重化するセレクタとこれを制御する制御装置。

請求項2

複数のセンサ信号を多重化する複数のセレクタと、前記センサの選択を指示するとともにセンサからのデータを受け取る制御装置において、複数ビットで表現される複数センサの選択情報を複数の電圧値に変換する多値変換部を前記制御装置に設け、前記複数の電圧値を複数ビットに再変換する2値変換部を前記セレクタに設けて前記2値変換部の出力によりセンサを選択し、前記複数の電圧値をデジタル電圧値に変換するアナログデジタル変換器を前記セレクタに設け、前記アナログデジタル変換器の出力によりセレクタからの出力を前記制御装置に出力するか否かを制御する出力遮断部を設け、前記制御装置と前記複数のセレクタの間のデータ情報を単一の信号線で授受するように構成することを特徴とした複数のセンサ信号を多重化するセレクタとこれを制御する制御装置。

請求項3

複数のセンサ信号を多重化する複数のセレクタと、前記セレクタの選択を指示するとともにセンサからのデータを受け取る制御装置において、通信手順タイミング情報と複数セレクタの選択情報を含むデジタル情報を複数の電圧値に変換する多値変換部を前記制御装置に設け、前記複数の電圧値をデジタル情報に再変換する2値変換部を前記セレクタに設け、各セレクタを特定する固有アドレスを有すると共にセレクタに接続された複数のセンサを順次選択するシーケンサ部を前記セレクタに設け、前記2値変換部からのセレクタ選択情報と前記固有アドレスを受けて前記シーケンサ部の出力によりセレクタからの出力を前記制御装置に出力するか否かを制御する出力遮断部を設け、前記制御装置と前記複数のセレクタの間のセレクタ選択情報を単一の信号線で授受し、且つ前記制御装置と前記複数のセレクタの間のデータ情報を単一の信号線で授受するように構成することを特徴とした複数のセンサ信号を多重化するセレクタとこれを制御する制御装置。

請求項4

複数のセンサ信号を多重化する複数のセレクタと、前記セレクタの選択を指示するとともにセンサからのデータを受け取る制御装置において、通信手順のタイミング情報と複数セレクタの選択情報を含むデジタル情報を複数の電圧値に変換する多値変換部を前記制御装置に設け、前記複数の電圧値をデジタル情報に再変換する2値変換部を前記セレクタに設け、各セレクタを特定する固有のアドレスを有すると共にセレクタに接続された複数のセンサを順次選択するシーケンサ部を前記セレクタに設け、前記2値変換部からのセレクタ選択情報と前記固有アドレスを受けて前記シーケンサ部の出力によりセレクタからの出力を前記制御装置に出力するか否かを制御する出力遮断部を設け、前記セレクタ内の前記出力遮断部の出力端と前記2値変換部の入力端抵抗を介して接続し、前記制御装置と前記複数のセレクタの間のセレクタ選択情報とデータ情報とを単一の信号線で授受するように構成することを特徴とした複数のセンサ信号を多重化するセレクタとこれを制御する制御装置。

請求項5

請求項3または4において、前記シーケンサ部は、セレクタが選択された際に、前記固有のアドレスを前記制御装置にエコーバックアドレスとして転送することを特徴とした複数のセンサ信号を多重化するセレクタとこれを制御する制御装置。

請求項6

請求項5において、前記制御装置は、前記エコーバックアドレスと前記制御装置の指示したセレクタアドレスとを比較し、セレクタ選択の正常性の確認を行なうことを特徴とした複数のセンサ信号を多重化するセレクタとこれを制御する制御装置。

技術分野

0001

本発明は、自動車に搭載する制御装置係り、特に複数のセンサ信号多重化するセレクタとこれを制御する制御装置に関する。

背景技術

0002

自動車の制御システムは、走行環境走行状態エンジン状態などに関する情報をセンサによって検出し、ワイヤハーネスと呼ばれる信号線を介して制御装置に入力している。

0003

一方で、自動車の制御システムの高級化高性能化につれて必要とするセンサ数が増大している。従ってワイヤハーネスの本数と重量が増大しつつあり、自動車のコスト低減および燃費改善を目的にセンサ信号を多重化し、センサ数よりも少ない信号線で、エンジン制御装置に入力する方式が必要とされている。

0004

複数の信号を多重化する従来技術としては、マルチプレクサを利用する方式を挙げることができる。この方式は、センサとエンジン制御装置との間にマルチプレクサを設けることで構成される。マルチプレクサには複数のセンサ信号が入力され、そのうちの1本の信号がエンジン制御装置から与えられるセンサ選択信号により選択され、エンジン制御装置へ出力される。

0005

この方式でのエンジン制御装置とマルチプレクサ間のワイヤハーネス本数は、センサ信号用の1本と、センサ選択信号用のn本となる。ここでセンサ選択信号用の本数nは、マルチプレクサに接続されるセンサ数に依存する。一般に、マルチプレクサに接続されるセンサ数と、その選択信号本数nの間には、(センサ数)≦(2のn乗)の関係がある。例えば、マルチプレクサに8個のセンサが接続されている場合は、3本以上のセンサ選択信号が必要となる。

発明が解決しようとする課題

0006

上記従来技術では、マルチプレクサに接続されるセンサ数の増加に比例して、センサ選択信号の本数も増加するために、ワイヤハーネス削減の効果が薄れてしまう。

0007

本発明が解決しようとする第1の課題は、多重化された単一信号によるセンサ信号の授受を可能とするセレクタとこれを制御する制御装置を提供することである。

0008

また、ひとつのマルチプレクサに接続可能なセンサ信号数は、マルチプレクサのデバイス的な制限により有限である。従って、より多くのセンサ信号を必要とするエンジン制御システムでは、複数個のマルチプレクサを設ける必要が生じる。この場合更に、どのマルチプレクサを選択するのかを示す情報が必要となる。この情報の追加により、センサ選択信号数は更に増加する。

0009

更にエンジン制御装置側では、増設したマルチプレクサに対応してアナログデジタル変換器チャネル割り当てる必要が生じる。従ってエンジン制御装置のコストアップまねくことになる。

0010

本発明が解決しようとする第2の課題は、エンジン制御装置のアナログデジタル入力チャネルを増加させることなく複数のセレクタを設置可能なセレクタとこれを制御する制御装置を提供することである。

0011

また上記従来例では、マルチプレクサとエンジン制御装置間のワイヤハーネスに発生する、断線短絡等の異常を検出する方法を有していない。

0012

更に、センサ選択信号がノイズの影響をうけ、指定とは異なるセンサ信号を誤読してしまう可能性に対しても、異常を検出する方法を有していない。

0013

このため、エンジン制御装置は、指定したセンサ信号と異なる信号を、あたかも当信号のように誤認する可能性がある。本発明が解決しようとする第3の課題は、センサ信号の誤読の原因となるワイヤハーネス異常を検出可能なセレクタとこれを制御する制御装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0014

上記第1の課題は、エンジン制御装置に配置される多値変換部と、セレクタに配置される2値変換部によって解決される。

0015

上記第2の課題はセレクタに配置されるシーケンサ部、出力遮断部によって解決される。

0016

また、上記第3の課題は、エンジン制御装置に配置される多値変換部とセレクタに配置される2値変換部間の変換規則、およびセレクタに配置されるシーケンス部により解決される。

0017

本発明は以上のような構成を採用することにより次のような機能を達成することができる。

0018

第1の課題を解決するために、エンジン制御装置に配置される多値変換部は、マイコンの出力する複数ビットより構成されるセンサ選択信号を、各ビット数値的な重みに対応した電圧値に変換する機能を持つ。また、セレクタに配置された2値変換部は前記電圧値を、電圧値に応じた複数ビットに逆変換する機能を持つ。これらの機能により、エンジン制御装置は電圧値に変換されたセンサ選択信号を、単一信号としてセレクタに出力し、セレクタはその電圧値を再び複数ビットデータに変換し、そのビットデータに対応するセンサ信号を選択することが可能となる。

0019

また、第2の課題を解決するために、セレクタに配置される出力遮断部は、マルチプレクサが出力するセンサ信号をワイヤハーネス上に出力するか否かを制御する機能を持つ。各セレクタは、出力遮断を行うことにより、他のセレクタにワイヤハーネスを解放し、また出力接続を行うことによりワイヤハーネスを占有することができる。また、セレクタに配置されるシーケンス部は、エンジン制御装置とセレクタとの通信手順に基づいて出力遮断部を制御する機能を持つ。すなわち、エンジン制御装置に選択されたセレクタが、センサ信号をエンジン制御装置に出力するときのみワイヤハーネスの占有権を得るようにシーケンスを管理するものである。

0020

以上の出力遮断部とシーケンサ部により、1本のワイヤハーネスで複数のセレクタが情報を衝突させることなく1本のワイヤハーネスで、エンジン制御装置とのデータ授受が可能となり、またアナログデジタル変換チャネルを増加させる必要もない。

0021

第3の課題を解決するために、エンジン制御装置内の多値変換部とセレクタ内の2値変換との通信に使用される電圧変換変換規則は、ハーネス断線時やハーネス短絡時に発生する特定電圧値を含めたコードを使用する。例えば、ハーネスに地絡が発生した場合、ハーネスの電圧値はGND電圧スタックする。従って、多値変換部と2値変換部間の変換規則に、GND電圧を検出した場合は地絡と判断するといった規則を含めることによって異常を検出することができる。

0022

またシーケンス部は、エンジン制御装置に選択されたセレクタが、そのセレクタアドレスをエンジン制御装置にエコーバックする機能を有する。セレクタアドレスは、システムで使用する全てのセレクタに設定されているユニークな認識番号のことである。エンジン制御装置はこのセレクタアドレスを出力することによりセレクタを選択するが、一方セレクタも選択されたことの確認として自分のセレクタアドレスを、エコーバックとしてエンジン制御装置に出力する。エンジン制御装置はこのエコーバックが、選択したセレクタアドレスと一致することを解析することによってノイズなどの動的異常を検出することが可能である。

発明を実施するための最良の形態

0023

本発明の複数のセンサ信号を多重化するセレクタとこれを制御する制御装置の一実施形態について説明する。

0024

ここにおいて、200はエンジン制御装置、210はマイクロコンピュータ、211はセンサ選択部、212はAD変換器、220は多値変換部、500はセレクタ1、501はセレクタ2、510はマルチプレクサ部、520は2値変換部、831〜838はセンサ1〜センサ8、841〜848はセンサ9〜センサ16、S30〜S33はセンサ選択信号線、S20は選択信号線、S51はセレクタ1出力線、S52はセレクタ2出力線、S40〜S49はマルチプレクサ選択信号線、SD1〜SD8はセンサ信号線1〜8、をそれぞれ表わす。

0025

図1は従来技術に本発明の多値変換部、2値変換部を搭載した構成を示したものである。このシステムは多値変換部220を内蔵したエンジン制御装置200と、2値変換部520を内蔵したセレクタ500とにより、2本のワイヤハーネスS20、S51によりエンジン制御装置とセレクタ間のデータ授受を実現するものである。

0026

エンジン制御装置200は、センサ信号の選択、選択信号の多値化、センサ信号のリード(アナログ/デジタル変換)を行う。上記の機能を実現するために、エンジン制御装置200にはマイクロコンピュータ210と多値変換部220、さらにマイクロコンピュータ200にはセンサ選択部211とA/D変換器212が内蔵されている。

0027

マイクロコンピュータ210は、CPUの実行するプログラムにより、リードしたいセンサ信号を決定し、そのセンサ信号に対応する4ビットのデジタルデータを多値変換部220に出力する機能を持つ。マイクロコンピュータ210内のセンサ選択部211は、プログラマブル汎用ポートである。プログラムはリードしたいセンサが接続されているセレクタのセンサ信号入力端子番号(SD1〜SD8)をセンサ選択部211に書き込む。

0028

これにより、センサ選択部は4ビットのデジタルデータを、多値変換部220に出力する。4ビットのデジタルデータは、各セレクタのセンサ信号入力端子番号をデコードした形式でS33〜S30より出力される。例えば、セレクタ1(500)の入力端子832に接続されているセンサ信号SD2をリードしたいときは、2番目の入力端子を意味するS33〜S30=0010を出力する。

0029

マイクロコンピュータ210に内蔵されているA/D変換器212は、最終的に得られたセンサ信号をデジタルデータに変換する機能を持つ。A/D変換器212のチャネルには各セレクタの出力線(S51、S52)が接続され、プログラムによってリードするチャネルが決定される。

0030

プログラムは各種センサ信号とセレクタの接続関係について既知であるため、複数のセレクタが接続された場合は、A/D変換器のチャネルを選択することにより所望センサ信号を得ることが可能となる。

0031

エンジン制御装置に内蔵されている多値変換部220は、センサ選択部211の出力するデジタルデータから変換規則に従った電圧値を生成し、各セレクタに出力する。この機能により、4ビットのデジタルデータは電圧値として単一信号化され、1本のワイヤハーネスでセレクタに送信することが可能となる。なお、変換規則については、後に図2を用いて詳細に説明する。

0032

次にセレクタの構成について説明する。なお、セレクタ1(500)とセレクタ2(501)は全く同様の構成であるため、ここでは代表してセレクタ1の構成につてい説明する。

0033

セレクタ1(500)は、単一信号化された選択信号S20のデジタル信号化(多値信号2値化)と、このデジタル信号をもとに複数のセンサ信号から一つの信号を選択し、出力を行う機能を持つ。この機能のための、セレクタ内には2値変換部520、マルチプレクサ部510を搭載する。

0034

2値変換部520は、多値化された電圧値であるセンサ選択信号S20を、変換規則に従って10ビットのマルチプレクサ制御信号S40〜S49に変換する機能を持つ。S40〜S49はマルチプレクサ部510の選択肢である8本のセンサ信号(SD1〜SD8)と、GNDと、Vccとに対応している。多値変換部の変換規則、およびマルチプレクサ制御信号S40〜S49と選択肢の対応については、後に図2を用いて詳細に説明する。

0035

選択肢の中のGNDとVccは特殊な意味を持つ。それは、エンジン制御装置とセレクタを結ぶワイヤハーネスに天絡や地絡が発生したことを示すコードとして使用されることを意味する。この件に関する説明は2値変換部の変換規則、多値変換部の変換規則と合わせて、後に図2を用いて詳細に説明する。

0036

マルチプレクサ部510は、8本のセンサ信号(SD1〜SD8)と、GNDとVccの合計10本の入力信号から、1本の信号を出力線S51に出力する機能を持つ。但し、どの入力信号を選択するかは、外部から与えられるマルチプレクサ制御信号S40〜S49に依存する。

0037

以上の構成でのエンジン制御装置200内の多値変換部220と、セレクタ1(500)及びセレクタ2(501)内の2値変換部520間の信号の変換規則について説明する。

0038

図2はセンサ選択部211、多値変換部220、2値変換部520間の信号の変換規則を表したものである。この図は、センサ選択部211の出力S33〜S30に対して、多値変換部の変換結果であるS20の電圧値をバッテリ電圧を基準とする相対値で示している。更に、S20を受けてセレクタの2値変換部520が出力するマルチプレクサ制御信号S40〜S49の状態、及びその状態に対応するセレクタ出力S51の状態を示す。

0039

図の最上段はセンサ選択部211が出力するS30〜S33の状態を示している。なお、ここでは4ビットの2進数であるS33〜S30を10進数として表現している。また、4ビットの表現範囲で1010〜1111、つまり10〜15に対応するデータは、センサ選択部210から出力されることがないために省略する。従って、ここではS33〜S30=0〜9までのデータについてのみ説明する。

0040

S33〜S30は、S33〜S30=9の時、リセット電圧及び地絡検査、S33〜S30=8の時、SD0選択信号、S33〜S30=7の時、SD1選択信号、S33〜S30=6の時、SD2選択信号、S33〜S30=5の時、SD3選択信号、S33〜S30=4の時、SD4選択信号、S33〜S30=3の時、SD5選択信号、S33〜S30=2の時、SD6選択信号、S33〜S30=1の時、SD7選択信号、S33〜S30=0の時、天絡検査の意味を持つ。

0041

またこの時、多値変換部220の出力電圧は、S33〜S30=9の時、バッテリ電圧×0.9(V)、S33〜S30=8の時、バッテリ電圧×0.8(V)、S33〜S30=7の時、バッテリ電圧×0.7(V)、S33〜S30=6の時、バッテリ電圧×0.6(V)、S33〜S30=5の時、バッテリ電圧×0.5(V)、S33〜S30=4の時、バッテリ電圧×0.4(V)、S33〜S30=3の時、バッテリ電圧×0.3(V)、S33〜S30=2の時、バッテリ電圧×0.2(V)、S33〜S30=1の時、バッテリ電圧×0.1(V)、S33〜S30=0の時、バッテリ電圧×0.0(V)である。

0042

一方、セレクタの2値変換部520は、多値変換部220の出力電圧が、バッテリ電圧×0.85(V)以上の時、S49をハイに、バッテリ電圧×0.75(V)以上でバッテリ電圧×0.85(V)未満の時、S48をハイに、バッテリ電圧×0.65(V)以上でバッテリ電圧×0.75(V)未満の時、S47をハイに、バッテリ電圧×0.55(V)以上でバッテリ電圧×0.65(V)未満の時、S46をハイに、バッテリ電圧×0.45(V)以上でバッテリ電圧×0.55(V)未満の時、S45をハイに、バッテリ電圧×0.35(V)以上でバッテリ電圧×0.45(V)未満の時、S44をハイに、バッテリ電圧×0.25(V)以上でバッテリ電圧×0.35(V)未満の時、S43をハイに、バッテリ電圧×0.15(V)以上でバッテリ電圧×0.25(V)未満の時、S42をハイに、バッテリ電圧×0.05(V)以上でバッテリ電圧×0.15(V)未満の時、S41をハイに、バッテリ電圧×0.05(V)未満の時、S40をハイにする。

0043

S49〜S40はそれぞれ、マルチプレクサ部510の制御信号であり、S49がハイの時、Vccを選択、S48がハイの時、SD0を選択、S47がハイの時、SD1を選択、S46がハイの時、SD2を選択、S45がハイの時、SD3を選択、S44がハイの時、SD4を選択、S43がハイの時、SD5を選択、S42がハイの時、SD6を選択、S41がハイの時、SD7を選択、S40がハイの時、GNDを選択し、出力線S51に出力する。

0044

以上の変換規則において、S33〜S30=9のリセット電圧及び地絡検査と、S33〜S30=0の天絡検査について説明する。

0045

リセット電圧は、セレクタに対し通信の開始を宣言する論理的な意味と、伝送路であるワイヤハーネスS20の電位を上げることにより、以降の電圧値確定までに要する不確定期間の短縮を図る、物理的な意味とを持っている。一般に電位が低下するスピードは、上がるスピードより速いことを利用するものである。

0046

地絡検査は、エンジン制御装置200とセレクタ500間を結ぶワイヤハーネスの地絡発生の有無を検査するものである。変換規則では通常、S33〜S30=9に対してセレクタはVccを返す。ところが、ワイヤハーネスに地絡が発生した場合は伝送路がGNDにスタックしている為に、セレクタの出力に関わらずVcc以外が検出される。従って、エンジン制御装置はA/D変換器で返ってきた電圧値を確認することにより地絡検査を行うことができる。

0047

天絡検査は、エンジン制御装置200とセレクタ500間を結ぶワイヤハーネスの天絡発生の有無を検査するものである。変換規則では通常、S33〜S30=0に対してセレクタはGNDを返す。ところが、ワイヤハーネスに天絡が発生した場合は伝送路が接触箇所の電圧値にスタックしている為に、セレクタの出力に関わらずGND以外が検出される。従って、エンジン制御装置はA/D変換器で返ってきた電圧値を確認することにより天絡検査を行うことができる。

0048

以上の様に、多値変換部、2値変換部を用いることにより、従来まで複数本を必要としたセンサ選択情報を1本で多重化することができる。従って、エンジン制御装置とセレクタ間のワイヤハーネス本数を削減することが可能である。

0049

次に、セレクタの出力線に注目し、複数のセレクタで1本の出力線を共用する方式について説明する。この方式ではセレクタの出力線を1本にすることが可能となるために、エンジン制御装置内のAD変換器は1チャネルを使用するだけでシステムを実現できる。

0050

図3は、複数のセレクタで1本の出力線を共用するシステム構成である。出力線の共用の為にセレクタに、AD変換器730、出力遮断部740、出力制御部750が搭載される。なお、他の構成部のうち2値変換部720以外は、既に説明している図1と同様の機能と動作を行う。

0051

2値変換部720の動作は、セレクタ1とセレクタ2で異なる変換を行う。

0052

セレクタ1では、バッテリ電圧×0.85(V)以上の時、S45をハイに、バッテリ電圧×0.75(V)以上でバッテリ電圧×0.85(V)未満の時、S44をハイに、バッテリ電圧×0.65(V)以上でバッテリ電圧×0.75(V)未満の時、S43をハイに、バッテリ電圧×0.55(V)以上でバッテリ電圧×0.65(V)未満の時、S42をハイに、バッテリ電圧×0.45(V)以上でバッテリ電圧×0.55(V)未満の時、S41をハイに、バッテリ電圧×0.05(V)未満の時、S40をハイにする。

0053

また、セレクタ2では、バッテリ電圧×0.85(V)以上の時、S45をハイに、バッテリ電圧×0.35(V)以上でバッテリ電圧×0.45(V)未満の時、S44をハイに、バッテリ電圧×0.25(V)以上でバッテリ電圧×0.35(V)未満の時、S43をハイに、バッテリ電圧×0.15(V)以上でバッテリ電圧×0.25(V)未満の時、S42をハイに、バッテリ電圧×0.05(V)以上でバッテリ電圧×0.15(V)未満の時、S41をハイに、バッテリ電圧×0.05(V)未満の時、S40をハイにする。

0054

また、S40〜S45のハイと対応する、マルチプレクサ部の出力は、S45がハイの時、Vccを選択、S44がハイの時、SD4を選択、S43がハイの時、SD3を選択、S42がハイの時、SD2を選択、S41がハイの時、SD1を選択
S40がハイの時、GNDを選択する。

0055

AD変換器730は、エンジン制御装置の出力する電圧値として多値化されたセンサ選択信号を入力として、A0信号を生成する。

0056

A0信号はAD変換器730に入力された電圧値が、電圧値がバッテリー電圧×0.45ボルト以上の時は1、電圧値がバッテリー電圧×0.45ボルト未満の時は0となる。

0057

出力制御部750は、AD変換器730の出力するA0信号、2値変換部720の出力するS40、S45から、出力遮断部740の開閉信号を出力する機能を持つ。出力遮断部の機能は、セレクタ1とセレクタ2で異なる。

0058

セレクタ1の出力遮断部は、A0が0の時に出力遮断部が閉じる様に、セレクタ2の出力遮断部は、A0が1の時に出力遮断部が閉じる様に制御信号を出力する。但し、どちらのセレクタも地絡、天絡検査電圧に対応するS40、またはS45がハイの時は出力遮断部を閉じるように制御信号を出力する。出力遮断部740は、マルチプレクサ部710の出力をワイヤハーネスに出力するか否かを、出力制御部750の指示に従って実行する機能を持つ。

0059

図3の構成での動作を図4に示す。図のフォーマット図2と同様であるが、マルチプレクサ部への選択信号であるS40〜S45のうち、S40、S45はセレクタ1、セレクタ2ともに共通に、またS41〜S44はセレクタ毎に分けて表現する。

0060

セレクタ1の出力S51は、S40、S45がハイの時と、A0=0の時のみ意味を持ち、それ以外の時は出力遮断部の機能により出力を行わない。セレクタ2の出力S52は、S40、S45がハイの時と、A0=1の時のみ意味を持ち、それ以外の時は出力遮断部の機能により出力を行わない。以上により、二つのセレクタは出力を競合させること無く、1本のワイヤハーネスを共有することができる。また、セレクタ出力線の共有により、エンジン制御装置内のAD変換器は1チャネルを使用するだけでシステムが構成できる。

0061

次に、AD変換器により実現している出力遮断判定をシーケンサ部により実現する実施形態について説明する。この構成では、多値変換部と2値変換部による単一信号化の機能の他に、シーケンサ部による通信手順の管理機能と、シーケンサ部と出力遮断部による出力調停機能を有する。

0062

通信手順の管理機能は、セレクタの入出力信号のタイミングを管理する機能である。エンジン制御装置とセレクタのデータ授受は、予め定められた手順によって行われ、そのタイミングの基準信号はエンジン制御装置より出力される。従って、セレクタ側の入出力信号の管理は、エンジン制御装置からタイミング信号が与えられる度に、通信手順で規定されたデータを入出力するようにセレクタ内の各構成要素を制御することとなる。

0063

また、出力調停機能とは複数のセレクタの同時出力を防止するものである。各セレクタにはセレクタアドレスが設けられている。エンジン制御装置は、セレクタとのデータ授受の冒頭に、データ授受を行うセレクタのセレクタアドレスを指定する。一方、セレクタ側は送信されたセレクタアドレスと、自分自身のアドレスとの比較判定を行う。この結果、一致したセレクタのみが以降のデータ授受を行う様に、他のセレクタは出力遮断部の機能により出力を停止する。

0064

この機能により、エンジン制御装置と複数のセレクタ間のセンサ選択情報、センサ信号のデータ授受が1本の信号で実現可能となり、更にエンジン制御装置内のA/D変換器は1本のチャネルを使用するだけで、複数のセレクタ信号の変換を可能にすることができる。

0065

以上のデータの授受はエンジン制御装置がマスターとなりタイミング基準信号を出力し、セレクタはそのタイミング基準信号に従ってデータの入出力を行うこと、またその通信手順は予め定義されていることは既に述べた。

0066

通信方式としては、図1の構成で説明した多値変換、2値変換の考え方の他に、セレクタアドレス転送、エコーバックアドレス転送といった通信手順を採用している。

0067

セレクタアドレスは、システムで使用されている全てのセレクタに割り当てられたユニークな認識番号のことで、エンジン制御装置はデータ授受の冒頭にセレクタアドレスを転送することによって通信対象のセレクタを選択する。この考え方ではアドレス割当が可能なだけ、セレクタを増設することができるために柔軟なシステム構成を実現できる。

0068

エコーバックアドレスは、エンジン制御装置に選択されたセレクタが、選択されたことを通知するためにエンジン制御装置に出力する自分自身のセレクタアドレスである。エンジン制御装置は自分の出力したセレクタアドレスと、返ってきたエコーバックアドレスの一致を判定することにより、セレクタの選択が正常に行われたことの確認を行うことができる。

0069

判定の結果、アドレスが異なっている場合は、ワイヤハーネスの断線、短絡、ノイズによる誤りを含んだ転送の発生等の症状が考えられる。ワイヤハーネスの断線、短絡の場合、伝送路の特性上、エコーバックアドレスは、それぞれの症状に対応した特有の値となるため、診断情報としても意味を持つ。

0070

図5に、以上の考え方を採用し、シーケンサ部と出力遮断部を搭載したセレクタによるシステム構成を示す。構成を第1の実施形態である図1と比較すると、エンジン制御装置の内部構成、セレクタの内部構成がそれぞれ異なる。

0071

以降、図1の構成と比較しながら図5の構成を説明する。

0072

エンジン制御装置300は、図1のエンジン制御装置200と比較し、セレクタ選択部311の出力信号S35〜S37、複数のセレクタへの入力線をS60で共有、A/D変換器の使用チャネルがセレクタ数に依存することなく1本である点で異なる。

0073

センサ選択部311の出力信号S37〜S35は、セレクタアドレスを出力するために用意される。図1ではセレクタの入力端子番号、または天絡検査、地絡検査の選択を意味していたが、ここではエンジン制御装置に接続されたセレクタの選択を意味する。つまり、本構成ではセレクタ入力端子を選択するのではなくセレクタを選択することになる。

0074

センサ選択部311の出力と、システムの動作の関係については、後に図6を用いて詳細に説明する。

0075

エンジン制御装置が出力する信号は多値変化部320からワイヤハーネスへの経路で、またエンジン制御装置が入力する信号はワイヤハーネスからAD変換部312への経路で転送される。これは、通信手順によりワイヤハーネスを時分割で使用し、ある時点では入力信号線として機能させ、またある時点では出力信号線として機能させることによって実現可能な配線である。

0076

A/D変換器312の使用チャネルは1本である。図1の構成ではセレクタ数に対応した複数チャネル使用するが、本構成では複数のセレクタの情報が1本の信号線で多重化されA/D変換器312に入力されるため、セレクタ数に依存することなく1チャネルでよい。マイクロコンピュータ310はシーケンスのマスタであり、現在の伝送路の状態については既知である。従って、多重化された信号からセンサ信号を抜き出してリードすることが可能である。

0077

なお、エンジン制御装置300のその他の構成及び機能は、図1のエンジン制御装置200と同様である。

0078

次に、セレクタの構成について図1と比較する。セレクタ600は図1のセレクタ500と比較し、2値変換部の出力本数、シーケンス部630およびセレクタアドレスA3〜A0、出力遮断部640が異なる。

0079

2値変換部620の出力はS77〜S75の3本である。図1の2値変換部520の出力は10本であり、マルチプレクス部への選択信号として意味を持っていた。これに対して、2値変換部620の出力、S77〜S75はそれぞれ、S77はフレームクロック線、S76はクロック線、S75はデータ線の意味を持つ。

0080

フレームクロック線は、エンジン制御装置から通信開始を指示するリセット信号を、またクロック線はエンジン制御装置とセレクタ間の同期信号を、データ線はエンジン制御装置より出力されたセレクタアドレスを出力するために用意される。それぞれの詳細とシーケンスについては、後に図6を用いて説明する。シーケンス部630は、エンジン制御装置との同期、セレクタアドレスの解析、マルチプレクサ部への選択信号出力、出力遮断部の開閉制御の4つの機能を持つ。

0081

第1の機能であるエンジン制御装置との同期は、予め定められた動作手順を、フレームクロック線S77、クロック線S76の出力をトリガーとしたタイミングで、データの入出力を実行することにより保たれる。動作手順、タイミングについては、後に図6を用いて説明する。

0082

第2の機能であるセレクタアドレスの解析は、エンジン制御装置から出力されるセレクタアドレスと、セレクタのA3〜A0で設定されているセレクタ固有のアドレスとの一致判定を意味する。判定の結果、一致したセレクタだけがデータ授受の対象となる。だたし、セレクタアドレスの設定値として、A3〜A0=0000、A3〜A0=1111は禁止する。これらのアドレスは、ワイヤハーネスの断線、短絡等の異常検出用のコードとしてシステムで予約されている。

0083

従って、設定可能なセレクタアドレスは、A3〜A0=0001からA3〜A0=1110の合計14アドレスである。但し、このアドレス数は本発明の本質ではない。従って、14以上のセレクタを接続する場合でも、本発明の基本構成を変えること無く実現可能である。

0084

第3の機能であるマルチプレクス部への選択信号出力は、S81〜S90のアサートを制御する機能である。S81〜S88は、マルチプレクサ部610に接続されたセンサ信号SD1〜SD8の選択信号であり、S81アサートされるとセンサ信号SD1が、S82アサートされるとセンサ信号SD2が、S83アサートされるとセンサ信号SD3が、S84アサートされるとセンサ信号SD4が、S85アサートされるとセンサ信号SD5が、S86アサートされるとセンサ信号SD6が、S87アサートされるとセンサ信号SD7が、S88アサートされるとセンサ信号SD8が、それぞれ選択される。

0085

また、S89とS90は、それぞれマルチプレクサ部610に接続されらGNDと0.5VBに対応する信号であり、S89アサートされるとセンサ信号GNDが、S90アサートされるとセンサ信号0.5VBが、それぞれ選択される。

0086

GNDと0.5VBは、セレクタがエンジン制御装置に出力するアドレスエコーバック用に使用される。セレクタがエンジン制御装置に、自分のセレクタアドレスを返すエコーバックにおいて、セレクタがアドレスの1に対応するデータを出力するときは0.5VBを、またアドレスの0に対応するデータを出力する場合はGNDを選択するように、シーケンス部はS89、S90を制御する。

0087

第4の機能である出力遮断部の開閉制御は、セレクタアドレス解析結果をもとに、マルチプレクサの出力を伝送路上に出力するか否を制御するものである。即ち、アドレス一致の判定を得られたセレクタのみが、センサデータを出力するために出力遮断部640を閉じ伝送路との接続行い、他のセレクタは出力遮断部640を開き伝送路から切り離すといった動作を行う。

0088

シーケンサ部630は、出力遮断部640の開閉指示を開閉信号S91から出力することにより、上記機能を実現する。出力遮断部640は、マルチプレクサ部610が選択した信号と伝送路を接続したり、または遮断する機能を持つ。接続、遮断はシーケンサ部630が出力する選択信号S91に従う。

0089

以上のような、図5の構成の動作を図6に示す。図6は、エンジン制御装置内300内のセンサ選択部311の出力するS35〜S37に対する、他の構成部の動作を示したものである。本構成は、エンジン制御装置とセレクタの信号の授受を、1本のワイヤハーネスで実現するために、エンジン制御装置とセレクタがワイヤハーネスを時分割で共有する。

0090

従って、エンジン制御装置がワイヤハーネスを占有するフェーズ、つまりエンジン制御装置の出力フェーズと、セレクタがワイヤハーネスを占有するフェーズ、つまりセレクタの出力フェーズとが存在する。

0091

はじめにエンジン制御装置の出力フェーズについて説明する。S35は、セレクタ選択部が出力するフレームクロックである。フレームクロックは、セレクタとの通信開始を宣言することを意味するもので、セレクタとの通信の冒頭に必ず出力される。

0092

S36は、セレクタ選択部が出力する同期クロックである。同期クロックはエンジン制御装置とセレクタとの同期をとるために使用されるものであり、このクロックがローに立ち下がった直後に、各セレクタは現在の動作状態から次の動作状態に以降する。

0093

S37は、リードするセンサが接続されているセレクタアドレスを表す。各セレクタに設定されるアドレスは4ビットで表現されている。この為、S37は4ビット分の情報を1ビットづつ4回に分けて出力する。

0094

S35〜S37は、セレクタ選択部から次の手順で出力する。はじめに、フレームクロックS35をハイにして、各センサに通信の開始を宣言する。次に、フレームクロックS35をローにすると共に、セレクタアドレスS37よりアドレス情報を出力する。アドレス情報は4ビットのアドレスの上位ビットより出力する。また、図中ではセレクタアドレスS37よりハイを出力しているが、この値は選択するセレクタのアドレスによってローの場合もある。

0095

次に、クロックS36をハイにしてアドレス情報の出力終了を宣言すると共に、セレクタアドレスS37をいったんローにしアドレスデータの出力を停止する。次に、クロックS36をローにし2ビット目のアドレス情報の出力を宣言するとともに、セレクタアドレスS37よりアドレス情報を出力する。

0096

以降、クロックS36のハイ、ロー、アドレスデータS37の出力を繰り返し、4ビットのアドレス情報を各セレクタに転送する。クロックS36は、アドレス情報の転送後も、ハイ、ローの状態を繰り返し同期クロックを発生し続ける。

0097

上記S35〜S37の入力信号は、多値変換部によりそれぞれに対応する電圧値に変換される。即ち、S35のハイはバッテリー電圧×0.9V、ローはバッテリー電圧×0.0Vに、 S36のハイはバッテリー電圧×0.7V、ローはバッテリー電圧×0.0Vに、 S37のハイはバッテリー電圧×0.5V、ローはバッテリー電圧×0.0Vに、それぞれ変換される。

0098

一方、この出力を受けたセレクタの2値変換部は、電圧値に対応するS75〜S77をハイ、またはローにすることにより、多値2値変換を行う。

0099

入力された電圧値が、バッテリー電圧×0.8V以上のときS75をハイ、バッテリー電圧×0.6V以上で、バッテリー電圧×0.8V未満のときS76をハイ、バッテリー電圧×0.4V以上で、バッテリー電圧×0.6V未満のときS75をハイにする。

0100

シーケンス部はS75がハイに遷移したことを受けて、セレクタを初期状態にし、セレクタアドレスの最上位ビット転送待ち状態には入り、S75がローとなった時点からS76がハイなるまでの間の、S77の状態をアドレス最上位ビットとしてリードする。また、3ビット目以降のセレクタアドレスについては、S76がロー期間の時のS77の状態を検出することによりリードする。

0101

以上により、アドレス情報を受けたセレクタはシーケンス部の機能により、転送されたアドレスと自分自身のアドレスとの比較判定を順次行う。ここで、アドレス判定の結果、不一致と判定されたセレクタは内部の出力遮断部を開き、伝送路との接続を遮断する。これにより、伝送路を介してエンジン制御装置と接続されるセレクタは、セレクタアドレスの一致したひとつとなる。

0102

引き続き、セレクタ側の出力について説明する。エンジン制御装置のセレクタアドレス出力以後、選択されたセレクタは、次にエコーバックアドレスの転送を行う。エコーバックアドレスとは、選択されたセレクタが自分自身のセレクタアドレスをエンジン制御装置に出力するもので、選択されたことの確認の意味を持つ。

0103

エコーバックアドレスも、セレクタアドレスと同様に4ビットのアドレス情報を1ビット毎に4回に分けて転送する。エンジン制御装置とセレクタ間で、エコーバックアドレスの1はバッテリー電圧×0.5V(0.5VB)、また0はバッテリー電圧×0.0V(GND)で定義されている。それぞれの電圧値は、セレクタ内のマルチプレクサ部に接続されおり、シーケンス部が選択信号S90をハイにするとバッテリー電圧×0.5Vが選択され、また選択信号S89をハイにするとバッテリー電圧×0.0Vが選択され伝送路に出力される。

0104

選択信号S89、及びS90の出力タイミングはセレクタアドレスの転送終了直後のクロック信号立ち上がりから始まり、次のクロック信号の立ち上がりで次ビットのアドレス出力に切り替える。

0105

この場合、伝送路上でエンジン制御装置の出力するクロックと、セレクタの出力するエコーバックアドレスが競合することになるが、既に述べたように伝送路の特性としてより高い電圧値を優先するため、エコーバックアドレスは、クロックの狭間でのみ認識され、クロックとオーバーラップし競合する部分は前述したようにクロックが優先する。従って、出力の競合によるデータの混乱は発生しない。

0106

セレクタより出力されたエコーバックアドレスは、エンジン制御装置内のA/D変換器で2値データに変換されリードされる。エンジン制御装置は出力したセレクタアドレスとエコーバックアドレスの一致を確認し、以降のセンサデータのリード処理移行する。

0107

ここで、セレクタアドレスとエコーバックアドレスが一致しない場合は、伝送路上に何らかの異常が発生していることを意味する。伝送路に短絡等の静的な異常が発生した場合は、その異常に対応する特定電圧値が伝送路上に保持される。たとえば、伝送路が天絡した場合はバッテリー電圧値が、また地絡した場合はGND電圧値が検出される。

0108

従って、エンジン制御装置はエコーバックアドレスのリードによってこれらの誤りを検出することができる。また、ノイズにより一時的に伝送路の状態が変化し、セレクタアドレスやエコーバックアドレスに誤りが発生した場合もアドレスが一致しない。このような動的な誤りについては、一連の通信手順をキャンセルすることによって誤読を防止する。

0109

引き続き、選択されたセレクタは、センサ信号の出力フェーズに移行する。センサ信号の出力は、マルチプレクサ部に接続されたセンサ信号SD8〜SD1に対応する選択信号S88〜S81を次々にハイにすることによって行われる。選択信号の出力タイミングはエコーバックアドレスと同様でクロックの立ち上がりから出力を始め、次のクロックの立ち上がりで切り替えを行う。

0110

以上の動作により、エンジン制御装置とセレクタ間の1本のワイヤハーネスを、時分割し共有することが可能となる。これにより、セレクタ数に依存することなく、1本のワイヤハーネスでエンジン制御装置とセレクタの信号授受が可能となる。

0111

また、これにより従来、セレクタ数分必要であったエンジン制御装置内のA/D変換チャネルも1チャネルを割り当てるだけでシステムを実現することが可能である。

0112

更に、エンジン制御装置とセレクタ間のワイヤハーネスを削減する為に、エンジン制御装置の出力線と、セレクタの出力線を共用する方式について説明する。

0113

図7はエンジン制御装置の出力線とセレクタの出力線を共用するシステムを示したものである。

0114

この方式のセレクタは、内部で出力遮断部と2値変換部が抵抗Rtを介して接続される以外は図5の構成と同様である。

0115

従って、図8に示す動作も図6に示したタイムチャートの、エンジン制御装置出力と、セクタ出力を1本のワイヤハーネス上に合成したものとなる。

0116

ところで図8においてエンジン制御装置と、セレクタが共に出力状態の時、伝送路上ではより高い電圧値を持つほうが優先される。これは、伝送路設計に依存するものであるが、本実施例ではこの規定を採用する。

0117

このような、エンジン制御装置の出力とセレクタの出力の競合は、セレクタがデータを出力中に、エンジン制御装置がタイミング信号を出力する場合に発生する。この場合、タイミング信号を優先させる必要がある。従って、エンジン制御装置が出力するタイミング信号は、セレクタの出力データの電圧値より高い電圧値として定義している。

0118

図9は本セレクタをコネクタに配置した例を示したものである。

0119

この例は、図3のセレクタをIC化ジョイントコネクタに内蔵した例である。コネクタには、VB、GND、SD1〜SD8、COM1〜COM2の端子が用意される。COM1とCOM2は伝送路、あるいは他のセレクタとの接続端子である。

0120

図10図9に示した、セレクタを内蔵したコネクタを使用したエンジン制御システムを示したものである。この例では、二つのセレクタを使用して各センサの情報をエンジン制御装置に入力する。セレクタ同士はCOM端子により接続する。

発明の効果

0121

複数のセンサ信号を多重化するセレクタとこれを制御する制御装置において、複数ビットで表現されるセンサの選択情報を単一信号線の電圧に変換する多値変換部を前記制御装置に設け、前記選択信号の電圧を複数ビットに変換する2値変換部を前記セレクタに設けることにより、前記制御装置と前記セレクタの間のセンサ選択情報を単一信号線で授受することが可能となり、セレクタとエンジン制御装置間のワイヤハーネスの本数を削減することができる。

0122

また、入出力の調停機能を持つ出力遮断部、そのタイミングを制御するシーケンス部により、セレクタ数に依存することなく1本のセンサ選択信号でシステムを構築することが可能となり、セレクタとエンジン制御装置間のワイヤハーネスの本数を削減することができる。

図面の簡単な説明

0123

図1多値変換部と2値変換部を内蔵した制御装置とセレクタのシステム構成図である。
図2変換規則を示すタイムチャートである。
図3AD変換器と出力遮断部を内蔵したセレクタのシステム構成図である。
図4図3のシステムのタイムチャートである。
図5シーケンサ部と出力遮断部を内蔵したセレクタのシステム構成図である。
図6シーケンサ部と出力遮断部による動作チャートを示す図である。
図7シーケンサ部と出力遮断部により入出力線を共有したシステム構成図である。
図8図7のシステムのタイムチャートを示す図である。
図9セレクタをコネクタに配置した図である。
図10セレクタ内蔵のコネクタを使用したエンジン制御システムを示した図である。

--

0124

200エンジン制御装置
210マイクロコンピュータ
211センサ選択部
212AD変換器
220多値変換部
500セレクタ1
501 セレクタ2
510マルチプレクサ部
5202値変換部
831〜838 センサ1〜センサ8
841〜848 センサ9〜センサ16
S30〜S33 センサ選択信号線
S20 選択信号線
S51 セレクタ1出力線
S52 セレクタ2出力線
S40〜S49マルチプレクサ選択信号線
SD1〜SD8センサ信号線1〜8
300 エンジン制御装置
310 マイクロコンピュータ
311 セレクタ選択部
312AD変換部
320 多値変換部
600 セレクタ1
601 セレクタ2
610 マルチプレクサ部
620 2値変換部
630シーケンサ部
640 出力遮断部
700 セレクタ1
701 セレクタ2
710 マルチプレクサ部
720 2値変換部
730 AD変換器
740 出力遮断部
S35〜S37 センサ選択信号線
S60伝送路
S75フレームクロック信号
S76同期クロック信号線
S77 セレクタアドレス信号線
S91 出力遮断信号線
S81〜S90 マルチプレクサ選択信号線

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