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技術 ペプチド性サソリ毒素

出願人 サントリー株式会社
発明者 レジヌロミ南方宏之中嶋暉躬
出願日 1996年3月14日 (24年8ヶ月経過) 出願番号 1996-057292
公開日 1997年9月22日 (23年2ヶ月経過) 公開番号 1997-249696
状態 特許登録済
技術分野 ペプチド又は蛋白質
主要キーワード 存在箇所 シングルピーク 質量値 神経生理学 サソリ目 クモ膜下出血後 チャンネルオープナー メキシコ
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この項目の情報は公開日時点(1997年9月22日)のものです。
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課題

新たなサソリペプチド毒素を提供し、サソリ毒素の医薬等に対する応用に寄与する。

解決手段

中国産サソリ(Buthus martensi)の毒腺からマウスに対する致死活性指標に単離された、次のアミノ酸配列式(1)または(2):

PyrGlu-Phe-Thr-Asp-Val-Lys-Cys-Thr-Gly-Ser-Lys-Gln-Cys-Trp-Pro-Val-Cys-

Lys-Gln-Met-Phe-Gly-Lys-Pro-Asn-Gly-Lys-Cys-Met-Asn-Gly-Lys-Cys-Arg-Cys-

Tyr-Ser-OH (1)

または

PyrGlu-Phe-Thr-Asn-Val-Ser-Cys-Ser-Ala-Ser-Ser-Gln-Cys-Trp-Pro-Val-Cys-

Lys-Lys-Leu-Phe-Gly-Thr-Tyr-Arg-Gly-Lys-Cys-Met-Asn-Ser-Lys-Cys-Arg-Cys-

Tyr-Ser-OH (2)

(式中、 PyrGlu-はピログルタミン酸残基を表す)で表され、分子内に3箇所までのジスルフィド結合を有してもよいペプチド。

概要

背景

サソリは蛛形綱サソリ目に属する節足動物の総称であり、全世界に約600種が生息する。サソリは一般に猛毒な生物であると考えられているが、実際には致命的な毒素を持つサソリは種類が限られており、例えば、アフリカの砂漠に生息するButhus ustralis,メキシコ産のCentruroidesexilicaudaや,ヨーロッパ産のB.occitauda等、数種にすぎない。サソリの仲間のもつ毒素は一般に神経毒であるが、なかにはそれほど強くない毒素も多く、それらの生理活性医薬あるいは生化学研究に利用するため、現在までに種々のサソリ毒素が単離されている(Dreyer.F. Rev.Physiol.Biochem.Pharmacol.,15巻 94−128頁 1990年)。

概要

新たなサソリペプチド毒素を提供し、サソリ毒素の医薬等に対する応用に寄与する。

中国産サソリ(Buthus martensi)の毒腺からマウスに対する致死活性指標に単離された、次のアミノ酸配列式(1)または(2):

PyrGlu-Phe-Thr-Asp-Val-Lys-Cys-Thr-Gly-Ser-Lys-Gln-Cys-Trp-Pro-Val-Cys-

Lys-Gln-Met-Phe-Gly-Lys-Pro-Asn-Gly-Lys-Cys-Met-Asn-Gly-Lys-Cys-Arg-Cys-

Tyr-Ser-OH (1)

または

PyrGlu-Phe-Thr-Asn-Val-Ser-Cys-Ser-Ala-Ser-Ser-Gln-Cys-Trp-Pro-Val-Cys-

Lys-Lys-Leu-Phe-Gly-Thr-Tyr-Arg-Gly-Lys-Cys-Met-Asn-Ser-Lys-Cys-Arg-Cys-

Tyr-Ser-OH (2)

(式中、 PyrGlu-はピログルタミン酸残基を表す)で表され、分子内に3箇所までのジスルフィド結合を有してもよいペプチド。

目的

これらのペプチド毒素は、構造に高い相同性を示すものの、K+チャンネルに対して全く正反対の作用を示すものもあり、これらのペプチド毒素を医薬等に応用するには、より多くのペプチド毒素を単離し、構造活性相関を研究する必要がある。このような現状に鑑み、本発明は、新たなサソリペプチド毒素を提供し、サソリ毒素の医薬等に対する応用に寄与することを課題とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

次のアミノ酸配列式(1):PyrGlu-Phe-Thr-Asp-Val-Lys-Cys-Thr-Gly-Ser-Lys-Gln-Cys-Trp-Pro-Val-Cys-Lys-Gln-Met-Phe-Gly-Lys-Pro-Asn-Gly-Lys-Cys-Met-Asn-Gly-Lys-Cys-Arg-Cys-Tyr-Ser-OH (1)(式中、 PyrGlu-はピログルタミン酸残基を表す)で表され、分子内に3箇所までのジスルフィド結合を有してもよいペプチド

請求項2

次のアミノ酸配列式(2):PyrGlu-Phe-Thr-Asn-Val-Ser-Cys-Ser-Ala-Ser-Ser-Gln-Cys-Trp-Pro-Val-Cys-Lys-Lys-Leu-Phe-Gly-Thr-Tyr-Arg-Gly-Lys-Cys-Met-Asn-Ser-Lys-Cys-Arg-Cys-Tyr-Ser-OH (2)(式中、 PyrGlu-はピログルタミン酸残基を表す)で表され、分子内に3箇所までのジスルフィド結合を有してもよいペプチド。

技術分野

35 37

背景技術

0001

本発明は新規ペプチド性毒素に関し、さらに詳細には、中国産サソリ(Buthus martensi)の毒腺から得られるペプチド性毒素に関する。

発明が解決しようとする課題

0002

サソリは蛛形綱サソリ目に属する節足動物の総称であり、全世界に約600種が生息する。サソリは一般に猛毒な生物であると考えられているが、実際には致命的な毒素を持つサソリは種類が限られており、例えば、アフリカの砂漠に生息するButhus ustralis,メキシコ産のCentruroidesexilicaudaや,ヨーロッパ産のB.occitauda等、数種にすぎない。サソリの仲間のもつ毒素は一般に神経毒であるが、なかにはそれほど強くない毒素も多く、それらの生理活性医薬あるいは生化学研究に利用するため、現在までに種々のサソリ毒素が単離されている(Dreyer.F. Rev.Physiol.Biochem.Pharmacol.,15巻 94−128頁 1990年)。

0003

現在までに単離され、構造決定されたサソリ毒素の例としては、Charybdotoxin1(ChTX,Miller,C.ら Nature,313巻316−318頁,1985年),Iberiotoxin(IbTX,Galvez.A.ら,J.Biol.Chem.,265巻 19号 11083−11090頁, 1990年),Kaliotoxin(KTX,Romi.R.ら,J.Biol.Chem.,268巻 35号 26302−26309頁, 1993年)およびMargatoxin(MgTX,Bendnarrek.M.ら,BBRC,198巻 619頁 1994年)等が知られており、これらの毒素の生理作用として、特にK+チャンネルに対する作用が注目されている。

課題を解決するための手段

0004

これらのペプチド毒素は、構造に高い相同性を示すものの、K+チャンネルに対して全く正反対の作用を示すものもあり、これらのペプチド毒素を医薬等に応用するには、より多くのペプチド毒素を単離し、構造活性相関を研究する必要がある。このような現状に鑑み、本発明は、新たなサソリペプチド毒素を提供し、サソリ毒素の医薬等に対する応用に寄与することを課題とする。

発明を実施するための最良の形態

0005

本発明者らは、中国産サソリ(Buthus martensi)の毒腺から、マウスに対する致死活性指標に、新たなサソリ毒素を単離すべく鋭意研究を行い、配列番号1および配列番号2で表されるペプチドを単離・精製し、その構造を推定した。また、この配列番号1および配列番号2に従ってペプチドを合成し、この構造を確認して本発明を完成した。すなわち、本発明によれば、配列番号1および配列番号2で表されるペプチドをペプチド毒素として提供することができる。以下、配列番号1で表されるペプチドをSV1と呼び、配列番号2で表されるペプチドをSV2と呼ぶ場合がある。

0006

本発明のペプチドは、例えば、中国産サソリ(B.martensi)から毒腺を摘出し、これを例えば0.5M程度の酢酸でペプチドを抽出して粗抽出物を得る。この粗抽出物から、通常、ペプチド精製に用いられるイオン交換クロマトグラフィー逆相クロマトグラフィー等を用いて、マウスに対する致死活性を指標に分離・精製することにより得ることができる。

0007

また本発明のペプチドは、分子内に3箇所までのジスルフィド結合を有しうるオリゴペプチドであるため、通常のペプチド合成機(例えばパーキンエルマー社製ペプチド合成機431A型)を用いた固相法により、ジスルフィド結合を含まないペプチドを合成し、所望により、これを酸化反応に付して、分子内にジスルフィド結合を導入した後、C−18逆相高速液体クロマトグラフィー等に付して精製することにより、製造することもできる。

0008

本発明のペプチドにおいて、分子内に3箇所のジスルフィド結合が存在しうることは、(1)一次構造に6個のCys残基が存在すること、および(2)サソリ(B.martensi)から抽出したペプチドの質量分析のデータによれば、ペプチドは単量体で存在し、分子内に3箇所のジスルフィド結合が存在することを示している、という二つの事実から明らかである。

0009

サソリ(B.martensi)から抽出した天然型の本発明のペプチドにおける3箇所のジスルフィド結合については、前記の既に知られているサソリ毒素であるChTXおよびIbTXにおける、3箇所のジスルフィド結合の位置から類推して、7−28番目,13−33番目および17−35番目のCys残基間に存在すると推定されるが、その存在箇所は未だ同定されていない。しかし、天然型のペプチドを合成法で得るには、例えば、固相法でジスルフィド結合を含まないペプチドを合成した後、酸化反応により、無作為に3箇所のジスルフィド結合を導入して、例えばC−18HPLC天然品と同じ保持時間を有する画分を単離して生理活性を測定すれば得ることができる。

0010

さらに、天然型以外の様式のジスルフィド結合を有するペプチドであっても、本発明のペプチドと同様の生理活性を有する限りにおいて、本発明に使用することができる。

0011

本発明のペプチドは、後記評価例に示すように、C57/B16雄性マウスに対して、すでに報告されている毒素と同程度の神経毒活性を示した。このことは、本発明のペプチドが新たな一次構造を有するサソリ毒素ペプチドであることを示すものである。サソリ毒素ペプチドの神経毒活性は、K+チャンネルの開口、遮断関与するためと考えられている。そのため、本発明のペプチドは、神経生理学における生化学試薬として有用であるばかりか、医薬、動物薬への応用も考えられる。例えば、脳血管平滑筋のK+ チャンネルとクモ膜下出血後の脳血管の攣縮に関する研究から、K+チャンネルオープナーは有望な治療薬であると考えられている(H.Zhang and David Cook,Pharmacology & Toxicology,75巻 327−336頁 1994年)。

0013

実施例1.中国産サソリからSV1の精製
a.粗抽出
中国産サソリの毒腺の凍結乾燥物300mgを約15mlの0.5M酢酸でホモジナイズし、3,000×gで20分間遠心分離した。沈殿は同様にホモジナイズ後遠心分離する操作を3回繰り返し、得られた上清孔径0.45μmのフィルター濾過して、粗抽出液を得た。

0014

b.逆相カラムクロマトグラフィー(1)
a.で得られた粗抽出液の原料換算60mg分を1バッチとして、Capcell pak C18 SG−120(資生堂,φ10×250mm)を用いたC−18逆相高速液体カラムクロマトグラフィーに付し、流速3ml/minで、0.1%TFA(pH2.2)中、102分間で0%から45%のアセトニトリルの直線濃度勾配溶出した。230nmのUV吸収でモニターしながら、ピークを示す画分を36フラクション分画し、C57/Bl6雄性マウスを用いる生物検定により、保持時間47分および50分に溶出される2個の活性画分を得た。

0015

c.陽イオン交換カラムクロマトグラフィー
b.で得られた保持時間47分の画分を、をTSK−gel SP−5PW(東ソー,φ7.5×75mm)を用いた陽イオン交換カラムクロマトグラフィーに付し、流速0.5ml/minで、10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.8)中、80分間で0Mから0.8MのNaClの直線濃度勾配で溶出した。230nmのUV吸収でモニターしながら分画し、生物検定により、NaCl濃度580mMで溶出される活性画分を得た。

0016

d.逆相カラムクロマトグラフィー(2)
c.で得られた活性画分を、100A C18逆相HPLCカラムメルク,φ4×125mm)を用いるC−18逆相高速液体カラムクロマトグラフィーに付し、流速1.0ml/minで、0.1%TFA(pH2.2)中、40分間で0%から40%のアセトニトリルの直線濃度勾配で、230nmのUV吸収でモニターしながら溶出した。SV1は保持時間27.3分の箇所にシングルピークとして溶出された。この分画を集めて凍結乾燥し、1mgのSV1を得た。

0017

実施例2.中国産サソリからSV2の精製
実施例1のステップb.で得られた保持時間50分の画分を、実施例1のステップc.と同様にTSK−gel SP−5PW(東ソー,φ7.5×75mm)を用いる陽イオン交換カラムクロマトグラフィーで精製し、NaCl濃度600mMで溶出される活性画分を得た。この画分を、実施例1のステップd.と同様に100A C18逆相HPLCカラム(メルク,φ4×125mm)を用いるC−18逆相高速液体カラムクロマトグラフィーで精製し、保持時間29.2分の箇所にシングルピークとして溶出された分画を集めて凍結乾燥して、0.8mgのSV2を得た。

0018

実施例3.1次構造の同定
a.アミノ酸組成の測定
SV1およびSV2をそれぞれ、減圧封管中に定沸点6N−HClを用いて110℃,20時間処理して加水分解し、アミノ酸分析器によりアミノ酸組成を求めた。結果を〔表1〕に示す。

0019

表1SV1およびSV2のアミノ酸組成
----------------------------------------
アミノ酸残基SV1 SV2
----------------------------------------
Asx 2.7 (3) 1.9 (2)
Glx 2.9 (3) 2.1 (2)
Ser 2.0 (2) 5.6 (6)
Gly 4.2 (4) 2.2 (2)
Thr 2.0 (2) 2.0 (2)
Ala − 1.1 (1)
Pro 2.2 (2) 1.0 (1)
Arg 1.1 (1) 2.0 (2)
Tyr 0.9 (1) 1.8 (2)
Val 2.0 (2) 2.0 (2)
Met 2.0 (2) 1.0 (1)
Leu − 1.2 (1)
Phe 1.9 (2) 1.9 (2)
Lys 5.6 (6) 3.7 (4)
----------------------------------------
単位はpmolで示し、
( )の数字は計算された残基数を示す。

0020

b.アミノ酸組成の測定
常法に従って還元およびS−カルボキシメチル化したSV1およびSV2は、通常のエドマン分解抵抗性であったので、ギムネ・ガレゴら(Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85巻 3329−3333頁,1988年)の方法で、ピログルタミン酸アミノペプチダーゼ処理を行った。得られたペプチドをアミノ酸シーケンサーにより分析し、SV−1からは、

0021

Glu-Phe-Thr-Asp-Val-Lys-Cys-Thr-Gly-Ser-Lys-Gln-Cys-Trp-Pro-Val-Cys-Lys-Gln-Met-Phe-Gly-Lys-Pro-Asn-Gly-Lys-Cys-Met

0022

N末端側の配列が同定された(但し、配列中Cysは、S−カルボキシメチル化Cysとして同定した)。さらに、SV1からは、ロミらの方法(J.Biol.,Chem.,268巻 35号 26302−26309頁,1993年)によりCNBr分解することにより、

0023

Phe-Gly-Lys-Pro-Asn-Gly-Lys-Cys-Met-Asn-Gly-Lys-Cys-Arg-Cys-Tyr-Ser および

0024

Asn-Gly-Lys-Cys-Arg-Cys-Tyr-Ser

0025

C末端部分の構造を確認した。また、SV1は、MS−MALDI−TOFによる質量値、4169.1Daを示した。このことは、分子内に3箇所のジスルフィド結合を有するとして、アミノ酸配列から計算した質量値である4185.9Daより16Da少なく、SV1は配列番号1で示されるペプチドであることが判明した。また、同様にSV2からは、同様の処理により、

0026

Phe-Thr-Asn-Val-Ser-Cys-Ser-Ala-Ser-Ser-Gln-Cys-Trp-Pro-Val-Cys-Lys-Lys-Leu-Phe-Gly-Thr

0027

のN末端側配列が同定された(但し、配列中Cysは、S−カルボキシメチル化Cysとして同定した)。さらに、SV2のLys−Cプロテアーゼ(Achromobactor由来)による分解では、

0028

Leu-Phe-Gly-Thr-Tyr-Arg-Gly-Lys の部分構造

0029

Cys-Met-Asn-Ser-Lys の部分構造および、

0030

Cys-Arg-Cys-Tyr-Ser

0031

のC末端部分の構造を確認した。また、未処理のSV2は、MS−MALDI−TOFによる質量値、4177.2Daを示した。このことは、分子内に3箇所のジスルフィド結合を有するとして、アミノ酸配列から計算した質量値である4193.7Daより16Da少なく、SV2は配列番号2で示されるペプチドであることが判明した。

0032

実施例4.固相法によるペプチドの合成
ペプチドの合成は、Fmoc−Ser(tBu)樹脂(パーキン・エルマー社製)を担体とし、パーキン・エルマー・ジャパン社の全自動ペプチド合成機433A型を用いて、FastMocTM(パーキン・エルマー・ジャパン社)の固相法により合成した。(但し、tBu=t−Butylを示す。)

0033

ペプチド樹脂からのペプチドの切り放しと粗ペプチドの脱保護は、TFA/チオアニソール/1,2−エタンジオール(90/5/5,v/v)混合液を、ペプチド樹脂1mg当たり10ml加えた後、室温で2.5時間処理することにより行った。反応液を濾過し、濾液エーテルを加えてペプチドを沈澱させた後、沈澱をエーテルで3回洗浄した。次いで得られた沈殿をTFAに再溶解し、再びエーテルで沈澱させて粗ペプチドを得た。

0034

得られた粗ペプチドは、蒸留水に1.7mMの濃度に溶解し、室温で48時間空気酸化して、分子内にジスルフィド結合を導入した後、SV1については実施例1のステップd.,SV2については実施例2の最終ステップのC−18HPLCと同様の方法で精製し、合成ペプチドを得た。

0035

合成ペプチドは、上記C−18HPLCで、天然品と同一の保持時間を示し、天然品と同一のアミノ酸組成および分子量を示した。また、合成ペプチドと天然品との混合物は、上記C−18HPLCで、天然品と同一の保持時間の箇所にシングルピークを与えた。さらに、合成ペプチドは、天然品と同一の生理活性を示した。これらのことから、SV1およびSV2はそれぞれ配列表1および2に示すアミノ酸配列を有するペプチドであることが明らかである。

0036

評価例1.ネズミに対する毒性試験
本発明のペプチドのネズミに対する毒性試験は、Martinら(J.Biol.Chem.262巻 4452−4459頁 1987年)の方法に準じて実施した。すなわち、体重20±3gのC57/B16雄性マウスを用い、0.1%のウシ血清アルブミンBSA)を含む、種々の濃度の試料溶液を5μl/マウスを大脳脳室内投与し、神経興奮により惹起される神経毒の症状を観察した。マウスの致死率から計算したSV1およびSV2のLD50は、20〜50ng/マウスであり、この値は、モロッコ産サソリから単離されたKTX(R.Romiら,J.Biol.Chem.文献前出)の値とほぼ同様であった。このKTXについては、本発明者らによって、K+チャンネルブロッカー活性を有することが確認されており(文献前出)、本発明のペプチドであるSV1およびSV2も、投与時の神経毒の症状およびLD50値から、K+ チャンネルに対して、何らかの作用を有すると考えられる。

発明の効果

0037

本発明によれば、配列番号1および配列番号2で示されるペプチドを、サソリ毒素ペプチドとして提供することができる。これらのペプチドは、評価例に示すように、C57/B16雄性マウスに対して、すでに報告されている毒素と同程度の活性を示し、新たな一次構造を有するサソリ毒素ペプチドである。従って、本発明のペプチドは、神経生理学における生化学試薬として有用であるばかりか、サソリ毒素ペプチドの医薬、動物薬としての応用に繋がるものである。

0038

配列番号:1
配列の長さ:37
配列の型:アミノ酸
配列の種類:ペプチド
起源
生物名:中国産サソリ(Buthus martensi)
配列の特徴:
E−disulfide−bonds3箇所
E−N末端ピログルタミル
配列:
Glu Phe Thr Asp Val Lys Cys Thr Gly Ser Lys Gln Cys Trp Pro Val
1 5 10 15
Cys Lys Gln Met Phe Gly Lys Pro Asn Gly Lys Cys Met Asn Gly Lys
20 25 30
Cys Arg Cys Tyr Ser
35 37

0040

配列番号:2
配列の長さ:37
配列の型:アミノ酸
配列の種類:ペプチド
起源:
生物名:中国産サソリ(Buthus martensi)
配列の特徴:
E−disulfide−bonds3箇所
E−N末端ピログルタミル化
配列:
Glu Phe Thr Asn Val Ser Cys Ser Ala Ser Ser Gln Cys Trp Pro Val
1 5 10 15
Cys Lys Lys Leu Phe Gly Thr Tyr Arg Gly Lys Cys Met Asn Ser Lys
20 25 30
Cys Arg Cys Tyr Ser

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