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技術 軸付きソケットの製造方法

出願人 北陽産業株式会社
発明者 岡田正之
出願日 1996年3月13日 (25年11ヶ月経過) 出願番号 1996-056303
公開日 1997年9月22日 (24年4ヶ月経過) 公開番号 1997-248635
状態 特許登録済
技術分野 可搬形動力工具 かしめ結合と拡管装置及び管端の縮径・拡径
主要キーワード 多角形部材 複合応力 ネジ締 孔軸方向 多角形軸 装着孔内 捩りモーメント 軸付き
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この項目の情報は公開日時点(1997年9月22日)のものです。
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図面 (6)

課題

従来の単なるソケット本体1と軸体2とを圧入連結する圧入結合法に比べて、引っ張り破断荷重破壊捩りトルク共に良好な結果を示し、残留応力の発生も少なく実用に十分供し得る秀れた軸付きソケットの製造方法を提供すること。

解決手段

装着孔3に前記軸体2を挿入する際、軸体2が圧入状態に挿入されて前記ソケット本体1に残留応力が生じてしまう孔径とせずに、この装着孔3を軸体2の寸法に対してラフ寸法となる孔径に設定し、このラフ寸法に設定した装着孔3に軸体2を挿入配設し、このソケット本体1に前記装着孔3の孔軸方向並びに外周方向から外圧を加え、ソケット本体1に塑性流動を生じせしめて軸体2を装着孔3内に圧着固定させる軸付きソケットの製造方法。

概要

背景

建築或いは電気鉄道工事などを含む一般工事において、二つ以上の部材を結合するにはボルトナット、或いはネジスクリューなどで締結される。上記ソケットはこれらを締結する際ネジ締めに用いられ、一般的には電動・空気ドライバーなどの動力回動工具出力軸着脱可能にクランプして用いられる。

ソケットの構造はソケット本体の基端多角形軸体(一般には六角柱)が一体に突設されている。

従来のソケットはソケット本体と軸体とが鋼製で一体に形成されているために重量が嵩み、作業者疲れるばかりでなく作業能率も上がらず、またネジ締め開始時(ソケット回転始動時)のトルク値が高く回動工具の電池が早期に消耗し、電池の取り替え或いは充電の時期が早まる問題がある。

また、ネジ締めするソケット本体と軸体とでは断面積が大きく異なり、このためソケット本体に作用する捩りモーメントに対するソケット本体と軸体の耐久性に大きな差を生じ、軸体の寿命が短くなる問題もあった。

そこで上記欠点を解決するため、ソケット本体をアルミニウム化し、軸体は鋼製とする考え方が提案されているが(実願平4−58447号)、両者の結合は単にソケット本体の装着孔に軸体を圧入する構造であった。(従来例1)
このような単なる圧入方法では、ソケット本体に圧入する時に残留応力が発生し、ソケット全体の強度低下の原因となる。

一般に金属部材同士を結合するにあたっては、この他に種々の方法が提案され実施されているが、金属部材の結合の中でも、例えば駆動系におけるロッドと、相手材との間で何等かの運動が与えられる部材との結合などでは両部材間に極めて大きな応力を伝達しなければならず、特に強固な結合が望まれている。

従来、このような金属同士の強固な結合を実現するための方法としては、例えば円周部材と軸との結合を行う場合、円筒部材及び軸に夫々嵌め合い部を形成すると共に、一方の嵌め合い部を他方の嵌め合い部に対して偏芯させ、且つ、双方の嵌め合い部を締まり嵌めによって結合させる方法(特開昭63−158306号)が提案されている。(従来例2)
また、結合すべき二部材の結合面に凹部を形成すると共に両部材間に両部材よりも変形抵抗が小さく、且つ所定の機械的強度を有する結合部材を介在させ、該結合部材を加圧変形させることにより該結合部材を塑性流動させて凹部内に流入させ、この結合部材のせん断力緊迫力にて二部材を結合する方法(特開昭55−141340号)などが提案されている。(従来例3)

概要

従来の単なるソケット本体1と軸体2とを圧入連結する圧入結合法に比べて、引っ張り破断荷重破壊捩りトルク共に良好な結果を示し、残留応力の発生も少なく実用に十分供し得る秀れた軸付きソケットの製造方法を提供すること。

装着孔3に前記軸体2を挿入する際、軸体2が圧入状態に挿入されて前記ソケット本体1に残留応力が生じてしまう孔径とせずに、この装着孔3を軸体2の寸法に対してラフ寸法となる孔径に設定し、このラフ寸法に設定した装着孔3に軸体2を挿入配設し、このソケット本体1に前記装着孔3の孔軸方向並びに外周方向から外圧を加え、ソケット本体1に塑性流動を生じせしめて軸体2を装着孔3内に圧着固定させる軸付きソケットの製造方法。

目的

本発明は、上記の事請に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、単純な手段をもって容易に、卓越した結合力と電動ソケットとしての耐久性を有する軸付きソケットの製造方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

ソケット本体の基端回転工具の出力部に着脱可能に取り付けられる多角形軸体を突設した軸付きソケットの製造方法において、ソケット本体はアルミニウム若しくはアルミニウム合金材で形成し、多角形軸体は鋼材で形成し、このソケット本体に基端を突出状態にして前記軸体挿入固定し得る装着孔を形成し、この装着孔に前記軸体を挿入する際、軸体が圧入状態に挿入されて前記ソケット本体に残留応力が発生する孔径とせずに、この装着孔を軸体の寸法に対してラフ寸法となる孔径に設定し、このラフ寸法に設定した装着孔に軸体を挿入配設し、このソケット本体に前記装着孔の孔軸方向並びに外周方向から外圧を加え、ソケット本体に塑性流動を生じせしめて軸体を装着孔内圧着固定させることを特徴とする軸付きソケットの製造方法。

請求項2

前記装着孔を前記軸体に合致した多角形孔とせず丸孔としたことを特徴とする請求項1記載の軸付きソケットの製造方法。

請求項3

前記ソケット本体に外圧を加える際、前記軸体をソケット本体に対して相対回動せしめる押圧回転力を加えることを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の軸付きソケットの製造方法。

技術分野

0001

本発明は、動力回転工具の出力部に着脱可能に取り付けて、ボルトナット締め付けるための軸付きソケットに関するもので、この軸とソケットとを簡便な方法で強固に結合する軸付きソケットの製造方法に関するものである。

背景技術

0002

建築或いは電気鉄道工事などを含む一般工事において、二つ以上の部材を結合するにはボルト,ナット、或いはネジスクリューなどで締結される。上記ソケットはこれらを締結する際ネジ締めに用いられ、一般的には電動・空気ドライバーなどの動力回動工具出力軸に着脱可能にクランプして用いられる。

0003

ソケットの構造はソケット本体の基端多角形軸体(一般には六角柱)が一体に突設されている。

0004

従来のソケットはソケット本体と軸体とが鋼製で一体に形成されているために重量が嵩み、作業者疲れるばかりでなく作業能率も上がらず、またネジ締め開始時(ソケット回転始動時)のトルク値が高く回動工具の電池が早期に消耗し、電池の取り替え或いは充電の時期が早まる問題がある。

0005

また、ネジ締めするソケット本体と軸体とでは断面積が大きく異なり、このためソケット本体に作用する捩りモーメントに対するソケット本体と軸体の耐久性に大きな差を生じ、軸体の寿命が短くなる問題もあった。

0006

そこで上記欠点を解決するため、ソケット本体をアルミニウム化し、軸体は鋼製とする考え方が提案されているが(実願平4−58447号)、両者の結合は単にソケット本体の装着孔に軸体を圧入する構造であった。(従来例1)
このような単なる圧入方法では、ソケット本体に圧入する時に残留応力が発生し、ソケット全体の強度低下の原因となる。

0007

一般に金属部材同士を結合するにあたっては、この他に種々の方法が提案され実施されているが、金属部材の結合の中でも、例えば駆動系におけるロッドと、相手材との間で何等かの運動が与えられる部材との結合などでは両部材間に極めて大きな応力を伝達しなければならず、特に強固な結合が望まれている。

0008

従来、このような金属同士の強固な結合を実現するための方法としては、例えば円周部材と軸との結合を行う場合、円筒部材及び軸に夫々嵌め合い部を形成すると共に、一方の嵌め合い部を他方の嵌め合い部に対して偏芯させ、且つ、双方の嵌め合い部を締まり嵌めによって結合させる方法(特開昭63−158306号)が提案されている。(従来例2)
また、結合すべき二部材の結合面に凹部を形成すると共に両部材間に両部材よりも変形抵抗が小さく、且つ所定の機械的強度を有する結合部材を介在させ、該結合部材を加圧変形させることにより該結合部材を塑性流動させて凹部内に流入させ、この結合部材のせん断力緊迫力にて二部材を結合する方法(特開昭55−141340号)などが提案されている。(従来例3)

発明が解決しようとする課題

0009

ところで、上記各方法においては夫々下記のような不都合な点を有するものである。

0010

即ち、上記従来例1の方法ではソケット本体に軸体を圧入する時に残留応力が発生し、ソケット全体の強度が低下したり、使用時にアルミニウム製ソケット本体が割れてしまう欠点があった。このため、残留応力を緩和するため、本体外側にキャップを結合し、圧縮応力を加える必要があった(実願平4−58447号)。

0011

このため、キャップという余分な部品が必要なばかりか、キャップが鋼製なので、軽量化効果が損なわれることになる。また、圧入時に発生した残留応力は消失した訳でなく、ソケット本体への圧入力が変化すると残留応力により支障をきたし、ソケット全体の強度が低下する心配があり、寿命が短くなる心配がある。また、上記従来例2の方法によれば、確かに通常の単純な締まり嵌めよりも強固な結合を可能にすることができ、大きなトルク負荷されるような場合にも適用することができるものの、元来より厳密な寸法設定を要求される締まり嵌め結合において、円筒部材及び軸の双方に偏芯した嵌め合い部を形成することは極めてコストがかかる作業となり、不経済になるばかりでなく、結合後両部材に偏った残留応力が生ずるものとなり、耐久性等の面での不安が残る。

0012

また、上記従来例3の方法では、結合部材自体を塑性流動させるため、従来例1,2の方法よりも強固な結合が望めるものの、塑性流動を生じさせる際、二部材に一軸方向の押圧力しか加えないために部材の流動性が低く、そのために極めて大きな加圧力を必要とする上、塑性流動を起こした部分が入り込むための凹部の形状が限定されるといった問題があった。即ち、二部材間に一軸方向の押圧力しか与えないため該押圧力によって生ずる応力も一方向的なものとなり、部材の流動は一定方向のみに生ずるものとなる。

0013

従って、複雑な形状の凹部(溝部)に対しては流動部が完全には充満されにくく空隙を生ずる恐れがあり、応力集中の原因となるため、凹部形状は流動金属が容易に入り込むことのできる極めて単純なものに限られる上に、回転抵抗引き抜き抵抗などと言った所期結合強度を得るためには、凹部に特別に加圧を施す必要がある等の問題が生ずるものとなる。

0014

本発明は、上記の事請に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、単純な手段をもって容易に、卓越した結合力と電動ソケットとしての耐久性を有する軸付きソケットの製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0015

添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。

0016

ソケット本体1の基端に回転工具の出力部に着脱可能に取り付けられる多角形軸体2を突設した軸付きソケットの製造方法において、ソケット本体1はアルミニウム若しくはアルミニウム合金材で形成し(例えば7075,7071,2014,4032,AH合金などの高力系合金が望ましい。)、多角形軸体2は鋼材で形成し、このソケット本体1に基端を突出状態にして前記軸体2を挿入固定し得る装着孔3を形成し、この装着孔3に前記軸体2を挿入する際、軸体2が圧入状態に挿入されて前記ソケット本体1に残留応力が発生する孔径とせずに、この装着孔3を軸体2の寸法に対してラフ寸法となる孔径に設定し、このラフ寸法に設定した装着孔3に軸体2を挿入配設し、このソケット本体1に前記装着孔3の孔軸方向並びに外周方向から外圧を加え、ソケット本体1に塑性流動を生じせしめて軸体2を装着孔3内に圧着固定させることを特徴とする軸付きソケットの製造方法に係るものである。

0017

また、前記装着孔3を前記軸体2に合致した多角形孔とせず丸孔としたことを特徴とする請求項1記載の軸付きソケットの製造方法に係るものである。

0018

また、前記ソケット本体1に外圧を加える際、前記軸体2をソケット本体1に対して相対回動せしめる押圧回転力を加えることを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の軸付きソケットの製造方法に係るものである。

発明を実施するための最良の形態

0019

ここに提供する軸付きソケットは軸体2に比べ体積の大きいソケット本体1をアルミニウム若しくはアルミニウム合金材で形成したため、ソケット全体の重量が軽減され、軽量で操作性が良くなり、電池式回転工具の場合、電池の寿命を延ばすことができる。

0020

この軸付きソケットは回転動力工具に装着され使用するが、回転動力工具の出力軸にクランプされる軸体2は鋼材で形成され剛性は高い。

0021

このため、使用時に軸体2に作用する捩りモーメントに対する軸体自体の耐久性及び回転動力工具に繰り返して脱着する際の摩擦に対する耐久性に秀れることとなる。

0022

このアルミニウム合金製ソケット本体1と、鋼製軸体2とを結合するとき、一般的な単なる圧入方法では、ソケット本体1に引っ張り方向の応力が残留し、強度低下或いは耐久性の低下の原因となる。

0023

本方法では、ソケット本体1の装着孔3をこれに挿入する軸体2に対してラフ寸法に仕上げ、強固に圧入することなく装着孔3に軸体2を挿入し、プレス機構4などによって、装着孔3の外側のソケット本体1を外側から支承保持した状態で装着孔3の孔軸方向からソケット本体1を加圧する。

0024

即ち、ソケット本体1に前記装着孔3の孔軸方向並びに外周方向から外圧を加える。この加圧によってソケット本体1に良好な塑性流動が生じて、装着孔3と軸体2とのラフ間隙や軸体2の凹部にアルミ合金材が入り込むなどして、軸体2を外側から圧迫し、軸体2が装着孔3内に圧着固定されることとなる。

0025

勿論、外周方向から中心に向かう外圧は、外力を加えることなく、反作用力でも良い。

0026

また、更に前記ソケット本体1に外圧を加える際、前記軸体2をソケット本体1に対して相対回動せしめる押圧回転力を加えると、前記押圧力とこの回転力とによる複合応力がソケット本体1に生じることとなる。このため、小さな荷重で充分な塑性流動を生じせしめることができ、これにより従来、圧入法などでは充填性の点で不可能とされていた形状の凹部(溝)内にも確実に流入アルミ材を充満させることが可能となり、残留応力の発生も殆どない。

0027

従って、従来の単なる圧入結合法では、圧入結合時に引っ張り方向の引っ張り応力が発生するため、例えば実願平4−58447号に見られる様に、特別なキャップを装着し、圧縮応力を加えて引っ張り応力とバランスをとる必要があったが、全くこの様な必要もなく、また従来の圧入結合法では本体側の装着孔の内径寸法を精密に加工しなければならず、加工コストが嵩むが、本方法では良好にアルミ材料を塑性流動させるので、寸法精度はラフ寸法で良く、前加工費も極めて安価になる。

0028

ここで提供する方法は塑性流動を生じせしめる方の金属部材を、温間成形温度、即ち、該金属部材の再結晶温度近傍まで加熱すれば、塑性流動性を更に高めることができ、極めて良好な結合作業となり、一層優れた結合力を実現することができる。

0029

本実施例では、Al−10.5Si−2.0Cu−0.6Mgと不可避的不純物で形成されるAl−Si−Cu−Mg系合金(AHS合金)を使用して冷間鍛造にて、ソケット本体1を図面に示す形状に成形した。

0030

ソケット本体1の大径部先端面にボルト,ナット,その他の多角形部材が着脱可能に嵌まるソケット係合穴5及び該係合穴5の底に該係合穴5よりも小径逃げ穴6が開設されている。このソケット本体1の基端面の中央部に装着孔3が開設され、この装着孔3に軸体2が一体結合される。

0031

また、高強度アルミニウム合金製のソケット本体1は冷間鍛造で製造された後に470℃で3時間加熱保持した後60℃の温水焼き入れし、115℃で24時間加熱保持するT6熱処理が施されている。

0032

また軸体2は鋼製であり、断面正六角形の六角柱状に形成され、二面幅は6.35mmである。

0033

また、装着孔3を前記軸体2に合致した多角形孔とせずラフな丸孔としている。

0034

実験の結果、装着孔3の孔径が小さく、挿入される軸体外接円との孔径の差が大きくなるに従って、圧入荷重は大きくなり、残留応力は大きくなる。このような残留応力は引っ張りの残留応力であり、動力回転工具に装着し、ボルト,ナットなどを締める時に発生する外力で容易に破断してしまい、使用に耐えられないことになることを確認した。

0035

そこで、本実施例ではソケット本体1の装着孔3をこれに挿入する軸体2に対してラフ寸法に仕上げ、強固に圧入することなく装着孔3に軸体2を挿入し、プレス機構4などによって、装着孔3の外側のソケット本体1を外側から支承保持した状態で装着孔3の孔軸方向からソケット本体1を加圧する。

0036

即ち、ソケット本体1に前記装着孔3の孔軸方向並びに外周方向から外圧を加える。この加圧によってソケット本体1に良好な塑性流動が生じて、装着孔3と軸体2とのラフ間隙や軸体2の凹部に入り込むなどして軸体2を外側から圧迫し、軸体2が装着孔3内に圧着固定されることとなる。

0037

また、更に前記ソケット本体1に外圧を加える際、前記軸体2をソケット本体1に対して相対回動せしめる押圧回転力を加える。前記押圧力とこの回転力とによる複合応力がソケット本体1に生じることとなり、このため、小さな荷重で充分な塑性流動を生じせしめることができ、これにより従来の圧入結合法などでは充填性の点で不可能とされていた形状の凹部(溝)内にも確実に流入アルミ材を充満させることが可能となり、残留応力の発生も殆どない。

0038

このソケット本体1の装着孔3の孔径を種々変化して軸体2と一体化して、破断時の捩りトルク値と残留応力値を測定した。

0039

この結果を表1に示す。この実験結果からも、この方法によれば、ソケット本体1が押圧・回転と同時に塑性変形し、ラフ間隙や軸体2に形成された凹部(溝部)とソケット本体1の装着孔3の微細凹凸面に塑性流動したアルミ材が装入されて、強固に結合され、且つ残留応力の発生が少なく、優れた結合・一体化方法であることが確認できた。

0040

また、この時に使用した軸体2は一定とし、二面幅は6.35mmの一定のものを使用した。ここに示した比較例Aは装着孔3の二面幅を6.10mm,軸体の二面幅を6.35mmとしたものであり、比較例Bはソケット本体の装着孔3の孔径を6.00mm,軸体の二面幅を6.35mmとして、比較検討した。更に比較例Cは、圧入方法では残留応力が大きく、捩りトルク値が小さいものと判断し、ソケット本体1の外周を包含する型を製作し、圧縮応力15kg/mm2を加え、予め残留応力を除去したものである。

0041

引き抜き力は、インストロン万能試験機にて、ソケット本体1と軸体2を夫々チャッキングして引っ張り試験を実施して、破断時の引っ張り応力を測定している。

0042

また、捩りトルクは、ソケット本体1を固定把持し、軸体2をトルク・レンチにて回転し、固定軸体が緩み回転する時の捩りトルク値を測定した。

0043

残留応力は、各種押圧力で複合一体化した軸付きソケットの本体部に小型ストレインゲージを貼り付け、軸体2を取り除き、ソケット本体1単独にして、フリーにした時の残留応力を歪み計で測定し、残留応力を計測した。

0044

ここに示した様にここに提案する方法では、引っ張り破断荷重破壊捩りトルク値は大きく、十分実用に供し得ることが確認できた。これは、一体化時の残留応力が微かであり、塑性流動されるアルミニウムが、十分溝部などの隙間に充填されるためである。

0045

これに比べ、従来提案されている方法では、圧入後の残留応力値が高く、引っ張り破断荷重,破壊捩りトルク値は小さく実用的でない。

0046

また、装着孔3と軸体2の間にパイプ材を装入しなくても押圧回転力を加え、ソケット本体の内側,軸体外側近傍が部分的に良好な塑性流動を起こし、引っ張り破断荷重,破壊捩りトルク共に良好な結果を示し、残留応力の発生も少なく実用に十分供し得ることが確認できた。

0047

これに比べ、比較例で示すものは特性が劣ることが判る。また、強制的に圧縮応力を加え、一体化圧入時に発生する残留応力を緩和したものでも得られる特性が十分でないことが確認できた。

0048

発明の効果

0049

本発明によれば、従来の単なる圧入結合法に比べて、装着孔はラフ寸法とするから、精度の高い孔加工を施す必要もなく、ソケット本体に前記装着孔の孔軸方向並びに外周方向から加える加圧によって、ソケット本体に良好な塑性流動が生じて、装着孔と軸体とのラフ間隙や軸体の凹部に入り込むなどして軸体を外側から圧迫し、軸体が装着孔内に問題となるような残留応力を生じることなく強固に圧着固定されることとなる。

0050

従って、従来の単なる圧入結合法に比べて、引っ張り破断荷重,破壊捩りトルク共に良好な結果を示し、残留応力の発生も少なく実用に十分供し得る極めて秀れた軸付きソケットの製造方法となる。

0051

また請求項2記載の発明においては、一層装着孔の加工が容易となり、塑性流動による圧着が強固となり一層秀れた軸付きソケットの製造方法となる。

0052

また、更に請求項3記載の発明においては、前記押圧力と回転力とによる複合応力がソケット本体に生じることとなり、このため、小さな荷重で充分な塑性流動を生じせしめることができ、これにより従来の圧入結合法などでは充填性の点で不可能とされていた形状の凹部(溝)内にも確実に流入アルミ材を充満させることが可能となり、残留応力の発生も殆どない極めて画期的な軸付きソケットの製造方法となる。

図面の簡単な説明

0053

図1装着孔の孔径と圧入荷重との関係を示したグラフである。
図2本実施例の完成状態の断面図である。
図3本実施例のプレス機構による加圧加工工程を示すもので、加圧加工前説明断面図である。
図4図3における要部の平断面図である。
図5本実施例のプレス機構による加圧加工工程を示すもので、加圧加工後の説明断面図である。

--

0054

1ソケット本体
2軸体
3 装着孔

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