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技術 ばね緩和測定方法及びその方法を用いて試料液の流動特性を測定する回転式粘度計

出願人 東機産業株式会社ハットリ電子株式会社
発明者 関口宏治服部定善
出願日 1996年3月1日 (24年8ヶ月経過) 出願番号 1996-045106
公開日 1997年9月9日 (23年2ヶ月経過) 公開番号 1997-236531
状態 特許登録済
技術分野 粘度、粘性・表面、境界、拡散効果の調査
主要キーワード 接線勾配 光学式位置検出器 昇降スリーブ 宝石軸受 仮想円錐 振れ止 ステータス表示器 仮想頂点
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図面 (20)

課題

高粘度試料液あるいは高降伏値を持つ試料液に対する低ずり速度領域における粘度測定を可能とするばね緩和測定方法を行う回転式粘度計を提供する。

解決手段

ピボット保護装置200は、ロータ軸5bを回転拘束すると共に、ピボット11を軸受け12から離間させるロック状態と、ピボット11を宝石軸受け12に接触させると共にロータ軸5bの回転拘束を解除するリリース状態と、それらの中間でロータ軸5bの回転を拘束するがピボット11を軸受け12から離間させないラッチ状態とを実現するものであり、制御装置35は、外部からの指示に応じて、ピボット保護装置200が目的の状態となるようにロック用モータ34を制御すると共に、その状態にあわせて回転駆動モータ21を制御することにより、ばね緩和測定法による粘度測定においては、上記ラッチ状態において、ばね4aの巻き上げを行う。

概要

背景

石油化学工業、合成化学工業、医薬品工業食品工業を始め、塗料インク工業、半導体工業製紙工業印刷工業等、液体状の原材料製品を扱う殆ど総ての工業分野において、それら液体の粘度を測定することによって、原材料、製品の良否、処理工程の適否を判定することが広く行われている。

これらの粘度測定のうち、特に、塗料、インクなどのコーティング材では、仕上がり面の品質がそれら材料の低ずり速度領域における粘性挙動に依存することから、極低ずり速度領域の粘性流動特性測定に適した“ばね緩和測定法”が用いられるようになってきた。

ここでは先ず初めに、従来使われている“ばね緩和測定法”を、半導体製造におけるフォトレジスト挙動、製紙工業における白水コーティング材の挙動、ペイント塗装における塗料の挙動、スクリーン印刷における挙動などについての考え方を例示して、これらコーティング材の良否が如何に極低ずり速度における粘性流動特性に依存するかを説明し、この目的の特性測定のために“ばね緩和測定法”が優れた測定法であるかを説明する。

例えば、コーティングマシンを用いて材料を走行させながらコーティングする場合、一般に用いられるコーティング・マシンでは、ナイフコータであれロール・コータであれ、コーティング作業工程中にコーティング材が受けるずり速度は極めて高く、その値は概略103/sec〜104/secにも達すると言われている。

このようなコーティング作業工程においては、コーティング材の粘度を作業条件適合する最適粘度に保つことが、作業を安定継続するために、また得られる仕上がり面の品質確保上極めて重要である。すなわち、粘度が高すぎると塗膜が厚すぎたり、最悪の場合はコーティング・マシンのアプリケータにコーティング材がまわり切れないために、形成される塗膜がかすれたり切れたりして、良好な塗膜面が得られない。また逆に、粘度が低過ぎる場合は、コーティング材のまわりは良くなり作業性は向上するが、塗膜厚さが薄くなり遮蔽力が乏しくなるという問題が発生する。

通常、このようなコーティングに用いられる材料は、高分子溶液顔料等の微粒子を分散、懸濁させたサスペンジョン溶液である。この種の溶液の粘度計回転数の変化、すなわち、ずり速度の変化に対する指度変化の挙動は、図1に示すように回転数が増大しても指度は比例的には増加しない関係にあり、ずり速度Dとずり応力sの関係を示すモデル式として、次式に示す冪乗則が適用される場合が多い。

概要

高粘度試料液あるいは高降伏値を持つ試料液に対する低ずり速度領域における粘度測定を可能とするばね緩和測定方法を行う回転式粘度計を提供する。

ピボット保護装置200は、ロータ軸5bを回転拘束すると共に、ピボット11を軸受け12から離間させるロック状態と、ピボット11を宝石軸受け12に接触させると共にロータ軸5bの回転拘束を解除するリリース状態と、それらの中間でロータ軸5bの回転を拘束するがピボット11を軸受け12から離間させないラッチ状態とを実現するものであり、制御装置35は、外部からの指示に応じて、ピボット保護装置200が目的の状態となるようにロック用モータ34を制御すると共に、その状態にあわせて回転駆動モータ21を制御することにより、ばね緩和測定法による粘度測定においては、上記ラッチ状態において、ばね4aの巻き上げを行う。

目的

本発明の目的は、上記したように従来技術のばね緩和測定法において測定異常として問題を生じるような高粘度、あるいは高降伏値を持つ液体であっても、低粘度、低降伏値の液体と同様に、異常なく、ばね緩和測定を遂行出来る粘度測定方法、及び、その方法を実行する回転式粘度計を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

回転軸方向に沿って移動可能な円錐型ロータを備え、当該ロータに対して静止している平板との間に測定すべき試料液を挾持した状態で、当該ロータをそれと接続されている弾性体緩和トルクにより回転駆動し、当該ロータの回転に伴う粘度計度値を測定することにより、前記試料液の流動特性を測定するばね緩和粘度測定方法であって、測定前に、前記ロータの回転を拘束した状態で前記粘度計指度値が目的とする値となるように前記弾性体が巻き上げられ、かつ、前記ロータの仮想円錐頂点部が前記平板に接触している状態として、前記ロータの拘束を解除し、ばね緩和測定状態移行することを特徴とするばね緩和粘度測定方法。

請求項2

ばね緩和法を用いて試料液の流動特性を示す情報を測定する回転式粘度計において、測定すべき試料液に接して回転駆動されると共に、その回転軸方向に沿って移動可能に支持される円錐型のロータと、前記ロータと接続する弾性体を備え、当該弾性体を介して前記ロータを回転駆動させるための回転駆動手段と、前記ロータとの間に前記試料液を挾持するための平板の表面に、当該円錐型ロータの仮想頂点部が接触する状態で、当該ロータの回転を拘束及びその拘束状態を解除する拘束手段と、前記回転駆動手段の駆動動作、及び、前記拘束手段の拘束及び解除動作を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、ばね緩和法により粘度を測定するための制御モードを有し、この制御モードの場合には、前記拘束手段により前記ロータの回転を拘束し、かつ、前記回転駆動手段により前記弾性体を予め定めた状態となるまで巻き上げた後に、前記拘束手段の拘束を解除し、ばね緩和法による測定状態へ移行させることを特徴とする回転式粘度計。

請求項3

ばね緩和法を用いて試料液の流動特性を示す情報を測定する回転式粘度計であって、測定すべき試料液に接して回転駆動されるロータと、前記ロータを支持すると共に、前記ロータに回転駆動力を伝達する第1の駆動軸であるロータ軸と、前記ロータを回転駆動させるための回転駆動手段と、前記回転駆動手段により発生された駆動力を前記ロータ軸に伝達する第2の駆動軸と、弾性体を有し、該弾性体を介して前記回転駆動手段の出力軸と前記第2の駆動軸とを弾性的に連結して駆動力を伝達する第1の連結手段と、前記ロータ軸を回転自在に軸受して支持するための、ピボットおよび軸受を有する支持手段と、前記支持手段を迂回して、前記ロータ軸と前記第2の駆動軸とを連結する第2の連結手段と、粘度計指度値を検出する指度検出手段と、前記指度検出手段により、測定状態で検出された粘度計指度値から粘度を算出する粘度算出手段と、前記ロータ軸の回転の拘束および拘束解除を行うための拘束機構、および、前記支持手段のピボットと軸受との離間および接触を行うためのピボット離間機構を有するピボット保護手段と、前記回転駆動手段及び前記ピボット保護手段の動作を制御する制御手段とを有する回転式粘度計において、前記指度検出手段は、前記ロータ軸と前記第2の駆動軸との回転角度差を検出することで、それに対応する粘度計指度値を検出するものであり、前記ピボット保護手段は、前記ロータ軸が回転しないように拘束すると共に、前記支持手段のピボットを軸受から離間させる第1の状態と、前記支持手段のピボットを軸受に接触させると共に、前記ロータ軸の拘束を解除する第2の状態と、前記ロータ軸の回転を拘束すると共に、前記支持手段のピボットを軸受に接触させる第3の状態との3つの状態を実現するものであり、前記制御手段は、ばね緩和法により粘度を測定するための制御モードを少なくとも有し、前記ばね緩和測定のための制御モードでは、測定前に、検出される粘度計指度値が予め定めた値となるように前記弾性体が巻き上げられ、かつ、前記ピボット保護手段が第3の状態である状態とし、測定時には、前記ピボット保護手段を第2の状態へ移行させて、ばね緩和法による測定を実行させることを特徴とする回転式粘度計。

請求項4

請求項3において、前記ばね緩和測定のための制御モードでは、測定前に、前記ピボット保護手段が第3の状態であることを前提として、前記回転駆動手段を制御し、検出される粘度計指度値が前記予め定めた値となるまで回転駆動することを特徴とする回転式粘度計。

請求項5

請求項4において、前記制御手段は、前記ばね緩和法により粘度を測定するための制御モードの場合に、その制御モードにおける一連の動作の前に、前記試料液に対する前処理を実行するための制御モードをさらに有し、前記前処理のための制御モードでは、前記ピボット保護手段を第2の状態にして、予め設定された回転数及び継続時間で前記ロータを回転させた後、前記ロータの回転を停止して前記ピボット保護手段を第3の状態へ移行し、その状態で0を含む予め定めた放置時間だけ放置させることを特徴とする回転式粘度計。

請求項6

請求項5において、前記制御手段は、前記前処理を伴うばね緩和法による測定を複数回繰り返して、構造回復に関する測定のための制御モードをさらに有し、前記制御モードでは、前記前処理のための制御モード及び前記ばね緩和測定のための制御モードで行われる処理を、予め定めた回数だけ繰り返して実行するように制御することを特徴とする回転式粘度計。

請求項7

請求項6において、前記制御手段は、前記ロータを変速可能な一定速度で回転させて粘度を測定する定常流粘度測定のための制御モードをさらに有し、前記定常流粘度測定のための制御モードでは、前記ピボット保護手段に対して、測定状態には前記第2の状態となり、測定終了後には前記第1の状態となるように制御すると共に、測定状態では、前記回転駆動手段に対して、前記第2の駆動軸を回転駆動させるように制御を行うことを特徴とする回転式粘度計。

請求項8

請求項7において、前記制御モードの選択に関する操作を外部から受け付け、該操作に対応する制御モード選択信号を出力する操作受付手段をさらに有し、前記制御手段は、入力される制御モード選択信号に応じて、前記ばね緩和法により粘度を測定するための制御モード、前記構造回復の測定のための制御モード、および、前記定常流粘度測定のための制御モードのうちいずれか一つを実行することを特徴とする回転式粘度計。

請求項9

請求項3において、前記ロータ軸には、第1の部材が固定されており、前記ピボット保護手段は、前記ロータ軸の軸方向に沿って昇降可能であるが、当該軸方向の回りには回転不可能であるように、前記ロータに対して静止している部材に装着された移動部材と、前記移動部材を昇降させるアクチュエータとを備え、前記移動部材には、前記第1の部材と係合するための第2の部材と、前記第1の部材と接触して当該移動部材に連動させるための第3の部材とが固定されており、当該移動部材がその昇降範囲最下端に位置する場合には、当該ピボット保護手段が第2の状態となり、当該移動部材が前記最下端より上方にある、前記軸方向での予め定めた位置に達した場合には、前記第2の部材が前記第1の部材と係合してそれを係止し、前記ロータ軸の回転を拘束して、当該ピボット保護手段が第3の状態となり、当該移動部材が前記予め定めた位置よりもさらに上昇した場合には、前記第3の部材が前記第1の部材と共に前記ロータ軸を押し上げ、前記ピボットと軸受を離間させて、当該ピボット保護手段が第1の状態となることを特徴とする回転式粘度計。

請求項10

請求項9において、前記ピボット保護手段が第3の状態となる、前記軸方向の前記予め定めた位置に対応する位置に、前記移動部材が達したことを非接触で検出する検出手段をさらに有することを特徴とする回転式粘度計。

請求項11

ばね緩和法を用いて試料液の流動特性を示す情報を測定する回転式粘度計において、測定すべき試料液に接して回転駆動されると共に、その回転軸方向に沿って移動可能に支持される円錐型のロータと、弾性体を備え、当該弾性体を介して前記ロータを回転駆動させるための回転駆動手段と、前記ロータとの間に前記試料液を挾持するための平板の表面に当該ロータの仮想頂点部が接触する状態で、前記ロータを回転可能に支持する第2の状態と、前記ロータをその回転軸方向に移動し、前記平板との間隔をあけた状態で、当該ロータを拘束する第1の状態と、前記ロータの仮想頂点部が前記平板に接触する状態で、当該ロータを拘束する第3の状態とを実現する拘束手段と、粘度計指度値を検出する指度検出手段と、前記回転駆動手段及び前記拘束手段の動作を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、ばね緩和法により粘度を測定するためのばね緩和測定制御モードと、当該制御モードにおける一連の動作の前に、前記試料液に対する前処理を実行するための前処理制御モードとを有し、前記ばね緩和測定制御モードの場合には、前記拘束手段を第3の状態とし、かつ、前記回転駆動手段により前記弾性体が予め定めた状態となるまで巻き上げた後に、前記拘束手段を第2の状態へ移行させて、ばね緩和法による測定を実行させるものであり、前記前処理制御モードでは、前記拘束手段を第2の状態にして、予め設定された回転数及び継続時間で前記ロータを回転させた後、前記ロータの回転を停止して前記拘束手段を第3の状態へ移行し、その状態で0を含む予め定めた時間だけ放置させたのち、前記ばね緩和測定制御モードへ移行するものであることを特徴とする回転式粘度計。

技術分野

0001

本発明は、液体試料の粘度を測定する回転式粘度計に係わり、特に、塗料インクなどの固体表面に塗布する用途に用いられるコーティング材等において、品質判定上重要な極低ずり速度領域における流動測定のための方法である“ばね緩和測定方法”と、その測定方法を実行することを可能とする回転式粘度計に関する。

背景技術

0002

石油化学工業、合成化学工業、医薬品工業食品工業を始め、塗料、インク工業、半導体工業製紙工業印刷工業等、液体状の原材料製品を扱う殆ど総ての工業分野において、それら液体の粘度を測定することによって、原材料、製品の良否、処理工程の適否を判定することが広く行われている。

0003

これらの粘度測定のうち、特に、塗料、インクなどのコーティング材では、仕上がり面の品質がそれら材料の低ずり速度領域における粘性挙動に依存することから、極低ずり速度領域の粘性流動特性測定に適した“ばね緩和測定法”が用いられるようになってきた。

0004

ここでは先ず初めに、従来使われている“ばね緩和測定法”を、半導体製造におけるフォトレジスト挙動、製紙工業における白水コーティング材の挙動、ペイント塗装における塗料の挙動、スクリーン印刷における挙動などについての考え方を例示して、これらコーティング材の良否が如何に極低ずり速度における粘性流動特性に依存するかを説明し、この目的の特性測定のために“ばね緩和測定法”が優れた測定法であるかを説明する。

0005

例えば、コーティングマシンを用いて材料を走行させながらコーティングする場合、一般に用いられるコーティング・マシンでは、ナイフコータであれロール・コータであれ、コーティング作業工程中にコーティング材が受けるずり速度は極めて高く、その値は概略103/sec〜104/secにも達すると言われている。

0006

このようなコーティング作業工程においては、コーティング材の粘度を作業条件適合する最適粘度に保つことが、作業を安定継続するために、また得られる仕上がり面の品質確保上極めて重要である。すなわち、粘度が高すぎると塗膜が厚すぎたり、最悪の場合はコーティング・マシンのアプリケータにコーティング材がまわり切れないために、形成される塗膜がかすれたり切れたりして、良好な塗膜面が得られない。また逆に、粘度が低過ぎる場合は、コーティング材のまわりは良くなり作業性は向上するが、塗膜厚さが薄くなり遮蔽力が乏しくなるという問題が発生する。

0007

通常、このようなコーティングに用いられる材料は、高分子溶液顔料等の微粒子を分散、懸濁させたサスペンジョン溶液である。この種の溶液の粘度計回転数の変化、すなわち、ずり速度の変化に対する指度変化の挙動は、図1に示すように回転数が増大しても指度は比例的には増加しない関係にあり、ずり速度Dとずり応力sの関係を示すモデル式として、次式に示す冪乗則が適用される場合が多い。

0008

0009

ここで、
s ;ずり応力
s0 ;降伏値
μ ;非ニュートン粘性係数
D ;ずり速度
n ;粘度指数(1>n>0)
を表す。

0010

なお、図1家庭用水性塗料について希釈をしない濃厚液の状態で、25℃においてデータ採取した粘度計回転数rpmと指度θの関係を表すグラフである。図中の各ドット点は測定データ1個を表す。これらデータの回転数rpmにロータ円錐角で決まる定数を乗じ、また、指度θにロータ寸法とトルクスプリングばね定数で決まる定数を乗じることによって、図2のずり速度Dとすり応力sの関係を表す“s−D流動グラフ”を求めることができる。

0011

コーティング材では、先に述べたように、塗布工程中には極めて高い剪断速度でずりを受けるが、塗布直後に塗膜に加わる力は、塗膜の表面張力と塗膜に発生する重力のみになる。この場合、塗膜面の仕上がり状態を良好にするためには、塗膜自身の表面張力によって、塗布直後に刷毛目のような塗膜の傷、微細凹凸などの欠陥修復される機能を持つことが望まれる。

0012

すなわち、塗布直後には塗膜の流動性を失わない程度の低い粘度を保持することが必要である。この表面張力による刷毛目の平滑化の機能を、コーティング材のレベリング性と言い、“レベリングが良い”、あるいは、“レベリング性が悪い”と表現される。なお、レベリングを生じるときの塗膜内部のずり速度は、10~ 1〜10~ 2/secのオーダー推定されている。

0013

一方、塗膜に加わる重力の影響は、塗膜の粘度が低すぎると塗膜が流れ出して、状の“たれ”を生じる。このような“たれ”を生じないようにするためには、コーティング材が10~ 2〜10~ 3/secオーダーの極低ずり速度の領域で粘度が充分に高いこと、および、充分大きな降伏値を持つことが望ましい。

0014

更に、コーティング材ではチクソトロピーの特性を持たせることが多い。チクソトロピーとは、ずりによって破壊された液体の内部構造が構造を回復するときの時間遅れによって生じる現象である。

0015

例えば、スプレー塗装、ナイフ塗装、あるいは刷毛塗りなどのプロセスにおいて、構造破壊したチクソトロピックなコーティング材の構造は、時間と共に元の構造に回復する。しかし、この構造回復は、ほんの数秒で回復するものから数時間を要するものまで様々であり、この回復時間の大小によって粘性流動挙動が変化する。

0016

印刷インクの場合、急速な構造回復によるゲル化特性、即ち、瞬時に増粘することが印刷された文字や図形を鮮明にするために望まれる。一方、刷毛塗りの塗装の場合には、刷毛目がレベリングによって消えるための時間が必要であり、どちらかと言えば構造回復が遅くなければならない。しかし、回復時間が必要以上に長すぎると“たれ”を生じる可能性がある。

0017

以上、コーティング材の低ずり領域における粘性流動挙動を決める主要な要因を説明した。次に、このような要因の大小を如何に測定するか、従来行われてきた測定方法を説明する。

0018

通常、液体の粘性流動挙動を測定するために、先に示した図1のように、回転式粘度計の回転速度を低回転から高回転まで、連続、または多段変速しながら、各回転速度においてロータに発生する粘性トルクをデータ採取して解析する、いわゆる定常流流動解析が行われている。この場合はロータの回転速度とロータ寸法から、試料液に加えられるずり速度Dの値が与えられ、ロータに加わる粘性トルクからずり応力sの値を求めることが出来る。従って、データが存在する定常流領域範囲については、上記数1の関係から回帰解析を行うことによって、非ニュートン粘性係数μ、粘度指数n、降伏値s0などを数値として求めることができる。

0019

しかし先に説明したように、コーティング材の機能上重要な極低ずり速度領域の挙動を、粘度計を回転させて得られる、いわゆる、定常流領域のずり速度におけるデータで判断することは危険である。何故ならば、通常の回転式粘度計では最低回転速度が0.5rpm、あるいは低速回転特性を改善した粘度計であっても、先の図1のデータに示したように、0.1rpm程度であり、この程度の回転数ではずり速度は、せいぜい100/secのオーダーの比較的に大きい値である。

0020

ここで、降伏値がずり速度ゼロのときのずり応力として定義されているので、定常流領域のデータを用いて低ずり領域の流動特性、特に降伏値を求めるためには、上記のような定常流領域の比較的に大きなずり速度におけるデータからずり速度ゼロの降伏値を外挿して求めることになる。すなわち、上記数1を拡張した解析値として求めることとなり、極めて危険であると言わざるを得ない。

0021

例えば、図2のずり速度Dのゼロ付近スケールを拡大して描いたずり速度Dとずり応力sの関係を図3に示す。ここでは、図3に示すように約0.4/secの最低ずり速度に対するずり応力として約14Paか得られているが、その他の実測された測定点を結んで、ずり速度ゼロの縦軸に如何に外挿するかによって降伏値の読み取り値が異なってくる。本図に描かれている曲線は図中の6個の測定点のデータを上記数1で回帰解析して得られた関係式を用いて描いた曲線であるが、ずり速度ゼロに至近の範囲まで上記数1が成り立つとは必ずしも言い切れないことが判る。

0022

一方、コーティング材のようなサスペンジョン溶液の降伏値を求めるために、実際と良く一致する優れた方法としてCasson流動方程式による方法が広く用いられている。特に、固体微粒子分散質ニュートン溶媒に分散されている場合に適合することが知られている。

0023

Casson流動方程式は次の式で表される。

0024

0025

ここで、scはCasson降伏値、μcはCasson粘度である。上記数2は、√sと√Dが直線関係にあることを表している。従って、図4に示すように、両軸をそれぞれ√s、および√Dに取って測定データの平方根プロットすると、流動曲線近似的に直線になる。この直線を外挿して√s軸を切る点が√scで、この値を自乗すればCasson降伏値が求められる。このCassonの流動曲線は近似的に直線になることから、外挿法によって得られる結果が個人差が少ない利点がある。なお、図4は、先に求めた図1のデータをCasson流動曲線としてプロットして求めたグラフである。

0026

しかし、このCasson流動曲線を使うにしても、測定データが先に示したデータのように完全には直線上に乗らない場合には、図5のようにゼロ近傍の直線と見做せる範囲を限定して、その直線を延長して縦軸を切る点を求めざるを得ない。このような方法を用いるにしても、定常流測定領域の比較的に高いずり速度範囲のデータを用いるならば、ゼロに近接した実測点欠けていることから、得られる降伏値は信頼度に乏しくならざるを得ない。

0027

このように粘度計を回転して行う定常流測定では、測定法として限界に達している。このような定常流測定の限界を越えて、より低い極低ずり速度領域の測定データを得るための手段として、ばね緩和測定法がある。以下、ばね緩和測定法の原理を説明する。

0028

図6にばね緩和測定法の原理図を示す。本図は回転式粘度計としてもっとも簡単な構造、すなわち粘性トルクとバランスした状態で、ばねの捩れ角度を目盛板上の指針で読み取る方式の粘度計として例示してある。

0029

図6において粘度計の回転駆動用モータ701を停止した状態のままで、指針708の指度が、例えば目盛板の100%の位置になるように円錐ロータ6aを手で回して、適当な方法でその位置にクランプして固定出来たと仮定する。この状態では、ばね705が指針指度100%に相当する角度だけ捩られて復元トルクが貯えられている。

0030

この状態を保持したまま、円錐ロータ6aと平板プレート)7a間に試料液700を規定量注入した後、ロータ6aのクランプを外して固定状態解除すると、ロータ6aは捩られていたばね705の復元トルクに駆動されて、試料液700の粘性抵抗トルクを受けながら回ろうとする。この時のばね705の復元トルクはロータ6aの回転に伴って漸減する。すなわち、ロータ6aの回転とともにばね705が緩和するために、指針指度θと時間tとの関係は、図7の緩和グラフの曲線に示すように変化する。

0031

図7に示す緩和グラフの曲線のゼロ戻りの残量θyは、ばね705が戻り切れない状態を示し、概ね、降伏値に関係する量である。また、図中の点Pにおける緩和グラフ曲線接線勾配(dθ/dt)pは、P点におけるロータ6aの回転速度、すなわち、ずり速度Dpを表し、P点の指度θpはロータ6aに加わるばねトルク、すなわちずり応力sPを表す。

0032

この図7の緩和グラフ曲線のP点について、接線勾配(dθ/dt)p、指度θpが求まれば、それら各点のずり速度Dp、ずり応力sP、従って見掛け粘度ηaは、

0033

0034

0035

0036

但し、 α;円錐ロータの円錐角(deg)
γ;粘度計のフルスケールに対応するばねの捩れ角度(deg)
T;粘度計のフルスケールに対応するばねの復元トルク(N・m)
R;円錐ロータの半径(m)
Dp;ずり速度(s~ 1)
sP ;ずり応力(Pa)
ηa ;見掛け粘度(Pa・s)
によって求めることができる。

0037

以上説明した図7では、降伏値を持つ一般的な緩和グラフの曲線の形状を、前掲図1で用いたものと同じ市販家庭用水性塗料を試料液として、25℃の試験温度実験して得られた曲線を示したが、例えば炭化水素系の粘度計校正用標準液のように、降伏値を持たない完全なニュートン粘性の液の場合には、図8に示すように、時間と共に指度がゼロに漸近する緩和グラフ曲線、

0038

0039

を描くことは解析的にも求められる。なお、図8の緩和グラフは、JISに規定されている炭化水素油系の粘度計校正用標準液JS2000について、25℃で実測したグラフを例示したものであり、また、上記数6のKは巻き上げ指度、βはロータ半径R、円錐角α、粘度計のフルスケール角度に対応するばねの復元トルクT、および、粘度計のフルスケール角度γによって決まる定数である。

0040

ところで、以上説明したようなばね緩和測定法の測定原理を、従来の構造の回転式粘度計のように目盛板上の指針指度を目視で読み取る方式で測定したとすると、読み取りデータ記録のための作業に時間がかかり過ぎて到底実用にならない。

0041

すなわち、図7の緩和グラフのように連続したデータを得るためには、トルクスプリングの捩れ角を電気信号に変換できる粘度計、例えば回転型差動トランスなどの信号変換器を内蔵した粘度計が必要であり、この信号変換器の出力をA/D変換したデータを、1秒、あるいは2秒毎の一定時間間隔コンピュータに記憶させる必要がある。このようにして記憶させたデータを利用すれば、目的により所要のコンピュータ解析を行うことができる。そのほか図6引用した前記ばね緩和測定原理では、ロータを手で回してばねを巻き上げる操作を説明したが、現用されている最近の、この用途に用いられている回転式粘度計では、後述するように、本願発明者の発明によって、ばねの巻き上げを含めて総ての操作を自動的に行える装置になっている。

0042

このように、ばね緩和測定法によれば、巻き上げたばねが緩和しながら作用する復元トルクに駆動されて、ロータが停止するか、あるいは停止しないかの極限状態までの連続したデータを得ることができる。したがって、この方法で得たずり速度10~ 3/secオーダーまでのずり速度、ずり応力の関係を、前記したCassonの流動方程式を適用して解析すれば、ずり速度がゼロ至近のデータまで利用できるので、外挿して得られるCasson降伏値sc、Casson粘度μcは、先に説明した定常流測定の場合に比べて、遙かに信頼できる結果を得ることは言うまでもない。

0043

次に、コーティング材ではないが、ばね緩和測定を練り歯みがきに適用した実測例を図9図12に示す。図9はこの場合のばね緩和グラフで、図に見るように非常に大きい残留値θyを示している。また、ロータの解放以降の指度変化も緩やかで、解放直後の比較的に高いずり速度の範囲でも粘度は高い値を保持していることが判る。

0044

図10図9の緩和グラフで得たデータを、コンピュータで演算処理して得られたずり応力sとずり速度Dの関係を対数表示したlogs−logD解析グラフである。図に見るように、ばね緩和測定で得られたずり速度データは、10~2〜10~ 3/secの極めて低いずり速度領域にまで達している。

0045

図11は同様に、図9のデータをコンピュータ処理して得たCasson流動曲線である。図11図2と比べて見るとばね緩和測定では、得られたずり速度データが√s軸に遙かに接近しているだけでなく、多数のデータがあるので、データから外挿して得られるCasson降伏値scは、定常流測定の場合に比べて遙かに信頼できることが判る。

0046

図12図9の緩和測定データをコンピュータ処理して求めた見掛け粘度ηaとずり速度Dの関係を対数表示したlogη−logD解析グラフである。本図によって極低ずり速度領域のずり速度Dに対する見掛け粘度ηaの挙動を知ることができる。

0047

以上、ばね緩和測定法を従来の定常流測定法と比較して、極低ずり速度領域の粘性特性の測定、特に降伏値を求めるための方法として、如何に有効な測定法であるかを説明した。

0048

次に、上記ばね緩和測定法に適合する最新の回転式粘度計技術として、先に本願発明者が発明した国際出願PCT/JP91/01337“回転式粘度計”がある。これは、本願の出願に対比すべき従来技術となるものであり、以下に、その技術内容を説明する。

0049

本従来技術は、回転式粘度計のピボット宝石軸受けが故障し易い問題点を解決するために、本願発明者が発明したピボットを保護するためのロータ軸自動ロック装置(特願平1−51655号)を利用して、通常用途ロータ回転による定常流粘度測定、流動解析を行うだけではなく、ロータ軸ロック状態で自動的にばねを巻き上げる機能を加えることによって、ばね緩和測定を自動的に実行可能にした回転式粘度計に関する発明である。

0050

本従来技術を実施した回転式粘度計の構造例を図13に示す。本構造図の回転式粘度計の動作については、前記国際出願PCT/JP91/01337“回転式粘度計”を参照されたい。

0051

なお、図13に例示した回転式粘度計を用いて、ばね緩和測定を行った場合の動作原理概要図14に示す。図14において(a)図は粘度計が停止している状態を示し、この状態ではロータ軸5bがロックされて回転拘束され、同時に宝石軸受け12からピボット11が引き離されて保護されている。この状態で円錐ロータ6aと平板7aの間に被測定試料液注入した後、100%、または任意のばね巻き上げ目標指度θを予め入力してから、ばね緩和測定開始指令すると、次のシーケンスにより自動的にばね緩和測定が実行される。

0052

.ロータ軸ロックのまま、パルスモータ21を駆動して回転開始する。

0053

.パルスモータ21の回転は、回転型差動トランス23の出力信号が予め入力された巻き上げ目標指度θに対応する信号レベルに達するまで回転して停止する。すなわち、指定さた指度までのばねの巻き上げが完了する。

0054

.ばね巻き上げ完了に引き続いて、図14(b)に示すように、ロータ軸自動ロック装置を働かせてロータ軸5bのロックを解除することにより、宝石軸受け12へのピボット11接触を復帰させると共に、ロータ軸5bの回転拘束を解放して、ばね緩和測定状態移行する。

0055

.ロータ軸5bの回転拘束解除により、巻き上げられたばね4aの復帰トルクによってロータ6aが駆動され、時間1秒、または2秒毎に指度θのばね緩和測定データがコンピュータに送出され測定が実行される。

0056

.予め入力により定められた測定時間が経過すると自動的に測定を終了して、ロータ軸自動ロック装置が働いてロータ軸5bを回転拘束すると共に、宝石軸受け12からピボット11を引き離してピボット保護の測定終了状態に戻る。

0057

なお、この装置では回転型差動トランス23の角度/電気出力信号の間のS字型変換特性を考慮して、直線性保証できる角度範囲を選択したために、上記数3中のγの値を角度60度にしてある。

0058

上記した従来技術によって、その出願以前に於ては回転式粘度計を用いた特殊測定として知られながら、手動的操作が面倒なために極めて例外的な場合を除いて、殆ど実用されなかったばね緩和測定法が、実験室のみでなく現場の材料検査レベルでも実用されるようになった。

発明が解決しようとする課題

0059

しかし、上記従来技術による回転式粘度計を使用して、種々の液体物質の低ずり速度領域における粘性挙動を調べるために、ばね緩和測定実験を行ったところ、高粘度液、あるいは高い降伏値を持つ液体物質を試料液とした場合に、以下に述べるような測定上の異常な現象が発生することが判った。

0060

先ず、高粘度液を試料液とした場合に発生する測定の異常状態について説明する。なお、測定の異常を明示するために、低粘度液で正常な測定が行われた場合と、高粘度であるために測定が異常になる場合を対比して示す。

0061

低粘度液として、先の図8に炭化水素油系の粘度計校正用標準液JS2000のばね緩和グラフを示した。この緩和グラフのデータから得られたずり応力sとずり速度Dの関係を図15のs−D流動グラフに示す。この図から測定データを示すドット原点を通る一直線上に分布している。これは粘度計校正用標準液の流動特性が、完全なニュートン粘性流動特性を持つ液であることから当然であり、この直線の勾配から求めた粘度η=s/D=1.18Pa。s(=1180mPa・s)の値は、この標準液に添付された試験温度25℃における試験成績データ1192mPa・sに対して、極めて良く一致している。

0062

一方、高粘度液としてポリブテン系の粘度計校正用標準液JS60Hを試料液として、測定温度25℃において得られたばね緩和グラフを図16に示す。この図のばね緩和グラフのデータから求めたずり応力とずり速度の関係を、s−D流動グラフ図17に示す。ここで標準液JS60Hについて求めた図17のs−D流動グラフは、同じ粘度計校正用標準液でありニュートン粘性流動特性を持っていることから、前掲図15の標準液JS2000の場合と同様に、原点を通る直線上の分布が期待されるに反して、全く異なる曲線上のドットの分布が得られている。

0063

粘度計校正用標準液の場合、低粘度、高粘度に関わらずs−D流動グラフは原点を通る直線上に分布すべきであって、前記のJS60Hの実測データのように曲線上に分布する結果は異常としか言い様がない。

0064

次に、高い降伏値を持つ液体を試料液とした場合に発生する測定異常について説明する。図15は一般市販の家庭用水性塗料を試料液として、希釈しない濃厚状態で、100%、60%、および20%の巻き上げ指度から降下させて得た緩和グラフである。この図において、100%から降下させた緩和曲線(a)、60%から降下させた緩和曲線(b)と、20%から降下させた緩和曲線(c)のそれぞれが異なるゼロ戻りの残量を持っていることを示している。このゼロ戻りの残量は、先に説明したように降伏値を表す値であり、同一液体物質が、ばね緩和測定におけるばねの巻き上げ量によって、異なる降伏値を示すという結果は異常としか言い様がない。

0065

以上のように従来のばね緩和測定技術においては、高粘度、高降伏値の試料液を測定する場合には、測定上に無視できない問題が発生していると考えられる。

0066

本発明の目的は、上記したように従来技術のばね緩和測定法において測定異常として問題を生じるような高粘度、あるいは高降伏値を持つ液体であっても、低粘度、低降伏値の液体と同様に、異常なく、ばね緩和測定を遂行出来る粘度測定方法、及び、その方法を実行する回転式粘度計を提供することにある。

0067

更に、ばね緩和測定を実施する際には、円錐ロータ6aと平板7aの間に試料液700が挟まれた状態で、円錐ロータ6a及び平板7aに対して試料液700が全周方向において、図19(a)に示すように均等に接触することが重要であり、図19(b)に示すように片寄っていたり、図19(c)のように気泡701を挟み込んでいる状態では満足すべき測定はできない。

0068

このような試料液700の円錐ロータ6a、平板7aとの接触を改善して、理想的な状態でばね緩和測定を可能にする回転式粘度計装置を実現することも、本発明の主要な課題の1つに含まれる。

0069

更には、例えば構造粘性特性を持つ液体の測定では、円錐ロータと平板間に試料液を注入した状態で、予め計画した回転数、回転継続時間でロータを回転させて試料液にずり履歴を与え、ずり履歴の程度を種々変えることによってばね緩和測定の低ずり速度領域における粘度、降伏値に現れるずり履歴の影響を調べるための装置として利用できる。この場合、ずりを与えた後、粘度計を回転させずに一定時間放置することによって、ずり履歴後の構造回復の状況を知ることもできる。

0070

このようにずり履歴の影響、および、構造回復の特性を研究するための回転式粘度計装置を実現することも、本発明の課題の1つに含まれる。

課題を解決するための手段

0071

上記目的を達成するために、本発明は、回転軸方向に沿って移動可能な円錐型のロータと、当該ロータに対して静止している平板との間に測定すべき試料液を挾持した状態で、当該ロータをそれと接続されている弾性体緩和トルクにより回転駆動し、当該ロータの回転に伴う粘度計指度値を測定することにより、前記試料液の流動特性を測定するばね緩和粘度測定方法において、測定前に、前記ロータの回転を拘束した状態で前記粘度計指度値が目的とする値となるように前記弾性体が巻き上げられ、かつ、前記ロータの仮想円錐頂点部が前記平板に接触している状態として、前記ロータの拘束を解除し、ばね緩和測定状態へ移行する。

0072

また、上記目的を達成するために、本発明は、ばね緩和法を用いて試料液の流動特性を示す情報を測定する回転式粘度計において、測定すべき試料液に接して回転駆動されると共に、その回転軸方向に沿って移動可能に支持される円錐型のロータと、前記ロータと接続する弾性体を備え、当該弾性体を介して前記ロータを回転駆動させるための回転駆動手段と、前記ロータとの間に前記試料液を挾持するための平板の表面に、当該円錐型ロータの仮想頂点部が接触する状態で、当該ロータの回転を拘束及びその拘束状態を解除する拘束手段と、前記回転駆動手段の駆動動作、及び、前記拘束手段の拘束及び解除動作を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、ばね緩和法により粘度を測定するための制御モードを有し、この制御モードの場合には、前記拘束手段により前記ロータの回転を拘束し、かつ、前記回転駆動手段により前記弾性体を予め定めた状態となるまで巻き上げた後に、前記拘束手段の拘束を解除し、ばね緩和法による測定状態へ移行させる。

0073

また、上記目的を達成するために、本発明は、測定すべき試料液に接して回転駆動されるロータと、前記ロータを支持すると共に、前記ロータに回転駆動力を伝達する第1の駆動軸であるロータ軸と、前記ロータを回転駆動させるための回転駆動手段と、前記回転駆動手段により発生された駆動力を前記ロータ軸に伝達する第2の駆動軸と、弾性体を有し、該弾性体を介して前記回転駆動手段の出力軸と前記第2の駆動軸とを弾性的に連結して駆動力を伝達する第1の連結手段と、前記ロータ軸を回転自在に軸受して支持するための、ピボットおよび軸受を有する支持手段と、前記支持手段を迂回して、前記ロータ軸と前記第2の駆動軸とを連結する第2の連結手段と、粘度計指度値を検出する指度検出手段と、前記指度検出手段により、測定状態で検出された粘度計指度値から粘度を算出する粘度算出手段と、前記ロータ軸の回転の拘束および拘束解除を行うための拘束機構、および、前記支持手段のピボットと軸受との離間および接触を行うためのピボット離間機構を有するピボット保護手段と、前記回転駆動手段及び前記ピボット保護手段の動作を制御する制御手段とを有する回転式粘度計において、前記指度検出手段は、前記ロータ軸と前記第2の駆動軸との回転角度差を検出することで、それに対応する粘度計指度値を検出するものであり、前記ピボット保護手段は、前記ロータ軸が回転しないように拘束すると共に、前記支持手段のピボットを軸受から離間させる第1の状態と、前記支持手段のピボットを軸受に接触させると共に、前記ロータ軸の拘束を解除する第2の状態と、前記ロータ軸の回転を拘束すると共に、前記支持手段のピボットを軸受に接触させる第3の状態との3つの状態を実現するものであり、前記制御手段は、ばね緩和法により粘度を測定するための制御モードを少なくとも有し、前記ばね緩和測定のための制御モードでは、測定前に、検出される粘度計指度値が予め定めた値となるように前記弾性体が巻き上げられ、かつ、前記ピボット保護手段が第3の状態である状態とし、測定時には、前記ピボット保護手段を第2の状態へ移行させて、ばね緩和法による測定を実行させる。

0074

また、上記目的を達成するために、本発明は、ばね緩和法を用いて試料液の流動特性を示す情報を測定する回転式粘度計において、測定すべき試料液に接して回転駆動されると共に、その回転軸方向に沿って移動可能に支持される円錐型のロータと、弾性体を備え、当該弾性体を介して前記ロータを回転駆動させるための回転駆動手段と、前記ロータとの間に前記試料液を挾持するための平板の表面に当該ロータの仮想頂点部が接触する状態で、前記ロータを回転可能に支持する第2の状態と、前記ロータをその回転軸方向に移動し、前記平板との間隔をあけた状態で、当該ロータを拘束する第1の状態と、前記ロータの仮想頂点部が前記平板に接触する状態で、当該ロータを拘束する第3の状態とを実現する拘束手段と、粘度計指度値を検出する指度検出手段と、前記回転駆動手段及び前記拘束手段の動作を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、ばね緩和法により粘度を測定するためのばね緩和測定制御モードと、当該制御モードにおける一連の動作の前に、前記試料液に対する前処理を実行するための前処理制御モードとを有し、前記ばね緩和測定制御モードの場合には、前記拘束手段を第3の状態とし、かつ、前記回転駆動手段により前記弾性体が予め定めた状態となるまで巻き上げた後に、前記拘束手段を第2の状態へ移行させて、ばね緩和法による測定を実行させるものであり、前記前処理制御モードでは、前記拘束手段を第2の状態にして、予め設定された回転数及び継続時間で前記ロータを回転させた後、前記ロータの回転を停止して前記拘束手段を第3の状態へ移行し、その状態で0を含む予め定めた時間だけ放置させたのち、前記ばね緩和測定制御モードへ移行するものである。

発明を実施するための最良の形態

0075

本発明の実施の形態の説明に先立ち、上記「発明が解決しようとする課題」の欄で述べた、本発明により解決しようとする測定異常が発生する原因について詳細に説明する。

0076

上記したニュートン性高粘度液では、s−D流動グラフのデータが原点を通る直線上ではなく曲線上に分布する測定異常、および、高降伏値液でばねの巻き上げ指度を変えると緩和曲線の残留指度が異なり、一定の降伏値が求められない測定異常が生じる。この2つの測定異常は、現象は異なるが共通の原因によって引き起こされるとの知見が本願発明者により得られた。

0077

すなわち、上記従来技術のばね緩和測定においては、ばねを巻き上げるために、ピボット保護用ロータ軸自動ロック装置を働かせてロータ軸の回転を拘束する必要があり、この時には、回転拘束と同時にロータ軸を引き上げる動作をすることが測定異常の原因になることが判った。

0078

例えば、ロータ軸5bを引き上げることによって、ロータ軸5bに取り付けられている円錐ロータ6aも、図20(a)に示すように、平板7aから引き離される。この時には円錐ロータ6aと平板7a間の試料液700は、図20(b)に示すにように、円錐ロータ6aの上昇に伴ってロータ中心部に吸い寄せられ、最後にロータ6aと平板7aの間を繋いでブリッジ状に付着する。

0079

ばね緩和測定を開始するときは、この図20(b)のロータ軸ロック状態においてパルスモータが回転してばねの巻き上げが行われ、指度100%、あるいは任意の目標指度への巻き上げが完了すると、ロータ軸自動ロック装置が動作してロータ軸5bの引き上げは復帰し、回転拘束が解除されて測定が始まり、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置へのデータ取り込みが開始される。

0080

しかし、この時はロータ軸5bの引き上げが解除されても、解除直後の状態は、試料液700の粘度が高いために、試料液700の流動が起こらない。このため、ロータ6aは、図20(b)に示すように、試料液700の上に乗ったままの状態で、試料液700が円錐ロータ6aの接液面全面に接触出来ない状態にある。

0081

このような状態でロータ軸5bの回転拘束が解け、ばねの復帰トルクが作用すると、ロータ6aには完全な接触状態で発生するような粘性トルクが発生しない。このため、ロータ6aは、当該ロータ6aを含むトルク検出軸系の慣性能率負荷と、上記した部分的な粘性トルク負荷を受けて、空回りに近い回転角速度で回転を始める。

0082

さらに、上記の状態では、ロータ6aを含むトルク検出軸系の自重による推力が試料液700に加わるので、ロータ6aは試料液700の流動と共に沈みながら下降する。この結果、ロータ6aの接液面が増加すると共に、粘性トルクが正常に近づくという経過を辿ることになる。

0083

従って、この時のばね緩和測定は、測定開始直後のずり速度が正常な場合のずり速度よりも過大になり、時間と共に次第に過大なずり速度異常状態が修正されながら正常に近づく経過を辿り、緩和測定データは、その間の時間的経過と共に、ずり速度に異常を含んだ値がそのままパソコン送り込まれる。

0084

試みに、ロータ軸自動ロック装置機能のうちロータ軸回転拘束機能のみ動作可能にして、引き上げ機能の方は動作しないように調整して(この様にするとピボット保護機能は失われる)、高粘度液として3種類のポリブテン系粘度計校正用標準液、JS15H,JS60H,JS200Hを測定対称として、ばね緩和測定を行った試行結果を以下に述べる。

0085

図21(a)は、これら試料液の20℃で行ったばね緩和グラフ、図21(b)はこれら緩和グラフのデータから得られたずり応力s、ずり速度Dのs−D流動グラフである。なお、図中はJS15H、はJS60H、はJS200Hを示す。

0086

図21(b)に示すように、いずれの試料液もs−D流動グラフは測定データの分布が原点を通る直線上にあり、しかもこの直線の勾配から求めた粘度値がに対してはηp1=13Pa・s、に対してはηp1=48.8Pa・s、に対してはηp1=152Pa・sが求められている。これらの値は、粘度計校正液に添付されている20℃における試験成績データ、の成績値13.07Pa・s、の成績値47.78Pa・s、の成績値151.2Pa・sと極めて良く一致し、上述した推論妥当であることを示している。

0087

以上記したように、高粘度の試料液をばね緩和測定する時に測定異常を発生する原因は、測定開始時にロータ軸自動ロック装置によってロータを引き上げることが原因となっていることは明らかである。一方、高降伏値の試料液をばねの巻き上げ指度を変えながらばね緩和測定を行った場合に、巻き上げ指度毎に異なる残留値を示す測定異常の発生原因も、上記の高粘度液の測定異常の発生原因と全く同一であることを以下に説明する。

0088

すなわち、この場合も巻き上げ指度の大小に関わらずばね緩和測定開始は、ばねの巻き上げが完了すると、直ちにロータ軸自動ロック装置によって引き上げられていたロータ軸5bが解放されて、下降すると同時に回転拘束を解除される。この場合、ロータ6aが試料液700上に下降した時の状況は、前述した高粘度液を試料液700とした場合と全く同様である。すなわち、図20(b)に示すように、ロータ6aが試料液700の上に乗ったままの状態で、試料液700はロータ6aの接液面の一部にしか接触出来ない状態にある。

0089

この状態でロータ軸5bの回転拘束が解除されて、ばねの復帰トルクが作用すると、ロータ6aには完全な接触状態で発生するような粘性トルク、あるいは降伏値による制動トルクが働かないので、ばねの復帰トルクが小さくて、本来なら降伏値による制動トルクによって静止すべきトルクレベルであるにも拘わらず、ロータ6aが回転してしまうことになる。従って、100%指度からばね緩和させたときに得られた残留値以下の巻き上げ指度を設定した場合でも、なお、ロータ6aが回転するために、より低い残留値を示す結果となり、さらに、巻き上げ指度を変えれば、その変えた条件に応じて、異なる残留値を示すことになる。

0090

以上説明したように、上記した2つの測定異常はいずれも、ロータ軸自動ロック装置によるロータ軸の引き上げ動作に起因して発生することが判明した。

0091

一方、判明した上記測定異常を発生する原因を排除するために、ロータ軸自動ロック装置を上述したようなばね緩和測定動作、すなわち、ロータ軸を引き上げないで、ロータ軸のみ回転拘束するという動作に変えた場合には、当該装置に備えられているピボット保護の機能が失われることになる。

0092

従って、上述したばね緩和測定動作をピボット保護機能を失うことなく実行するために、本発明においては、以下のような特徴的構成を備えている。

0093

すなわち、ロータ軸自動ロック装置を、本来のピボット保護機能とばね緩和測定機能両立可能にするために、本発明のロータ軸自動ロック装置の動作において、ロータ軸をリリースしてロック解放することによって粘度計のロータが回転可能な状態で支持するリリース状態と、トルク検出軸を引き上げてピボットを宝石軸受けから引き離してロータ軸を拘束状態にするロック状態とに加えて、ロータ軸を拘束して回転不能にするがトルク検出軸の引き上げまでには到らない状態、すなわち、ロータ軸は回転拘束されているがピボットと宝石軸受けとが、実際に接触している状態あるいは実質的な接触状態にある第3の状態として、ラッチ状態を設けている。

0094

さらに、本発明においては、試料液の粘性を測定するために、粘度計の制御手段に動作が異なる複数種類の測定モードを備えるが、これら測定モードのうちばね緩和測定モードでは、ロータ軸自動ロック装置が上記ラッチ状態で、回転駆動源を動作させることによって回転駆動源に連接する駆動軸を駆動して、ロータ軸の延長上にあるトルク検出軸に対する駆動軸の角変位を検出する信号変換器の出力が、フルスケール指度100%、あるいは、任意に設定した指定指度になるまで弾性部材を巻き上げ、巻き上げ完了に引き続いてロータ軸自動ロック装置を作動させて、ロータ軸ロックを解除することにより弾性部材の復元トルクでロータを駆動して測定するばね緩和測定状態に移行して、粘度計指度が緩和減少する時の指度の時間的変化を一定時間毎にデータ採取することにより、試料液の極低ずり速度における粘性特性を測定可能にしている。

0095

例えば、上記従来技術のロータ軸自動ロック装置に本発明を適用する場合には、ロータを回転可能に支持する場合のリリース位置と、ロータ軸をロックする場合のロック位置との間に、上記ラッチ状態を実現するようにロータを支持するためのラッチ位置を設ける。また、このようなラッチ位置を検出する手段としては、例えば、上記従来技術のロータ軸自動ロック装置のロック機構昇降スリーブ遮光板を設け、当該遮光板の昇降移動位置をフォトインタラプタなどの光学式位置検出器により非接触で検出する。

0096

さらに、本発明においては、極低ずり速度領域における様々な粘性特性の測定を可能とするために、上記ラッチ位置を設けたロータ軸自動ロック装置を利用して、以下のような前処理を行う運転シーケンスを実行する。

0097

すなわち、ばね緩和測定のために円錐ロータと平板間に指定量の試料液を注入したままの状態では、円錐ロータと平板間に試料液が挟まれているが、試料液はロータの全周方向に均等に接触する状態はあり得ない。試料液がロータ全面に、また対向する平板に均等に接触する状態は、ロータを回転して試料液を両面に馴染ませることによって初めて得ることができる。

0098

すなわち、ばね緩和測定を行うときは、測定に先立って予めロータを回転させて、試料液と平板、およびロータを馴染ませておく必要があり、この目的で行うロータ回転を伴う運転馴染み運転と呼んでいる。これに対し、測定そのものがロータを回転して行う定常流測定では、測定時には必ずロータが連続的に回転している。このため、定常流測定では、ばね緩和測定におけるような馴染み運転は必要としない。

0099

このようにばね緩和測定では、測定開始前の馴染み運転は不可欠であり、本発明においては、上記ロータ軸のリリース状態で、粘度計を任意回転速度で回転させることによって、この馴染み運転を可能とする。より具体的には、ばね緩和測定の前段の動作として予め回転速度、回転継続時間などの条件をプログラムしておき、ばね緩和測定開始が指示されると、自動的に前記条件の馴染み運転を実行し、その後、上述したようなばね緩和測定を実行する、という運転シーケンスを実現するものである。

0100

さらに、本発明では、馴染み運転の動作に類するが、チクソトロピックな特性を持つ試料液に対して、ずりにより破壊された構造が回復する機能を調べるための運転シーケンスが実行される。

0101

この運転シーケンスでは、上述したような馴染み運転、すなわち予め入力設定された回転数、回転継続時間で粘度計を回転させ、次いで構造回復を行わせるために、予め入力設定された放置時間だけ、ロータ軸自動ロック装置をラッチ状態のままに維持した後、ばね緩和測定に移行する。

0102

以上説明した馴染み運転のシーケンス、及び、ずりによる構造破壊を回復させる運転シーケンスを、図22タイムチャートを用いて説明する。図22(a)は馴染み運転の場合、図22(b)は構造回復の場合を示す。

0103

馴染み運転シーケンスがばね緩和測定に先立ち行われる場合には、図22(a)に示すように、測定を開始する前はロータ軸自動ロック装置はロック状態にある。この状態で測定開始を指令されると、ロータ軸自動ロック装置はリリース状態に変わり、同時に粘度計は、予め設定されている馴染み運転回転数Nc及び継続時間Tcで回転して停止する。ここで、Ncは、通常、1rpm程度の低速回転であり、Tcは、前記速度でロータが2回転する程度の時間である。

0104

その後、ロータ軸自動ロック装置はラッチ状態に変わり、ロータ軸を回転拘束する。この回転拘束状態のままで、100%指度、または任意の指定指度にばねを巻き上げ、その後、リリース状態に切り替えて、前記拘束を解除し、ばね緩和測定に移行する。

0105

予め設定した測定時間Tmを経過すると、測定を終了し、ロータ軸自動ロック装置は、ロック状態に復帰してピボット保護状態に戻る。

0106

なお、図中のtは、駆動モータ回転停止してからロータ回転を拘束するための拘束手段が噛み合うために、ロータが減速するに要する余裕時間(例えば約20秒)である。

0107

構造回復のための運転シーケンスがばね緩和測定に先立ち行われる場合には、図22(b)に示すように、測定を開始する前にロータ軸自動ロック装置はピボットを保護するロック状態にある。

0108

測定開始が指令されると、リリース状態に切り替わり、駆動モータが予め設定された回転数Ndで回転して試料液にずりを加える。回転継続時間Tdを経過して回転停止すると、t秒遅れてラッチ状態に切り替わり、構造回復のための放置時間Tr放置される。その後は、前述の図22(a)の場合と同じように、ばね緩和測定に移行する。

0109

なお、上述した前処理のための2つの運転シーケンスは、当該回転式粘度計の装置制御側から考慮すると、単一の制御モードとして扱うことが出来る。すなわち、図22(a)の運転シーケンスは、図22(b)の運転シーケンスにおいて、放置時間Trを0とした場合に相当する。

0110

また、上述した運転シーケンスの他に、上記図22(b)の運転シーケンスを、予め定めた休止時間Tsを置いて、放置時間Trを変えつつ繰り返すような制御モードを実行する構成としてもよい。このような制御モードによれば、試料の構造の回復状態と、構造回復のための放置時間との関係を調べることが出来、試料の構造回復過程についての知見を得ることが出来る。

0111

また、上記図22(a)の運転シーケンスにおいて、馴染み運転とは別に、より高い回転数でロータを積極的に回転させることで試料液の構造を破壊し、その直後に、構造が破壊された試料液について、上述したばね緩和測定を実行するという制御モードを実行する構成としてもよい。このような制御モードによれば、回転数やその継続時間を変化させることにより、試料に対して様々な構造破壊を起こさせて、その程度の違いに対してばね緩和測定の結果がどのような影響を受けるかを調べる研究も可能となる。

0112

本発明によれば、ロータ軸自動ロック装置において新たなラッチ状態を実現する構成を設けることにより、ばね緩和測定における異常測定を排除すると共に、馴染み運転の実行、構造回復の測定等を実行することが可能となる。このため、従来技術に比べて遙かに安定、且つ、多用途の極低ずり速度領域の粘性特性測定が可能な粘度計装置を実現できる。

0113

本発明を適用した粘度計装置の一実施形態を図を用いて説明する。以下の説明に用いる図の中の符号は、同一部分に対して同一符号を付してある。

0114

先ず、本実施形態の回転式粘度計の構成を説明する。

0115

本実施形態の回転式粘度計は、図23に示すように、試料液を保持する平板7aと、この平板7aを囲み試料液を一定温度に保持するための温水を流すジャケット17と、円錐型のロータ6a、および、これを保持すると共に回転駆動するためのロータ軸5b(第1の駆動軸)と、ロータ軸5bを介してロータ6aを駆動すると共に、粘度の測定を行う本体部100と、本体部100とロータ6aとの間にあり、ロータ軸ロック装置として機能するピボット保護装置200とを備える。

0116

ここで、実際の円錐型のロータ6aにおいては、その頂点部分がわずかに平面に平取りされ、その頂点が除去されている。これは、ロータの円錐頂点が実際に平板7aに接触していると、接触による摩擦トルクが測定上のノイズとなるためである。本明細書の以下の部分では、断わらないかぎり、ロータ6aの頂点とは仮想頂点部を指すものである。また、測定条件において、円錐ロータ6aと平板7aとを接触させるような状態とは、円錐ロータ6aの上記仮想頂点部が平板7aの表面と接触する状態にあることを指す。

0117

本体部100には、回転駆動手段を構成する駆動モータ21、回転継ぎ手25、および出力軸22と、下部がピボット保護装置200内でロータ軸5bと連結されている第2の回転軸5cと、上記出力軸22と第2の駆動軸5cとを弾性的に連結する第1の連結手段400と、出力軸22と第2の駆動軸5cとの間にあって、角変位検出手段として機能する回転型差動トランス23が設けられている。

0118

第1の連結手段400は、出力軸22の下端近傍にその一端が接続されるL型部材4bと、L型部材4bの他端と第2の駆動軸5cとの間に配置され、これらを弾性的に連結する渦巻きばね(トルクスプリング)4aとを有する。また、第1の連結手段400は、一端がL型部材4bに、他端が後述するスリーブ10bに連結されて、スリーブ10bに出力軸22の回転駆動力を伝達するアーム部材4dとを有する。

0119

出力軸22と第2の駆動軸5cとの間には、出力軸22の端面に設けられた図示しない穴に回転自在に挿通されて、第2の駆動軸5cの捩れ止めを行うピン13aが第2の駆動軸5cの端面に固着して配置される。なお、出力軸22cの端面に設けられた前記穴は、ピン13aの若干の軸方向変位許容できる深さ、すなわち、ロータ軸5b、及び、第2の駆動軸5cの軸方向の変位に対応するピン13aの軸方向変位を、吸収可能な深さを確保するように設けられている。

0120

ピボット保護装置200は、上述したロータ軸ロック装置として機能するものであり、ロータ軸5bを拘束するための回転拘束機構と、後述するピボット11および軸受け12を離間させるためのピボット離間機構とを有する。ピボット保護装置200は、これらの機構により、ロータ軸5bを回転自在に支持するリリース状態、後述するピボット11及び軸受け12を離間させると共にロータ軸5bを拘束するロック状態、及び、ピボット11及び軸受け12を接触させたままロータ軸5bを拘束するラッチ状態を実現する。

0121

より具体的には、ピボット保護装置200には、ロータ軸5bを回転自在に軸受けして支持するための支持手段を構成するピボット11及び軸受け12と、上記ピボット11及び軸受け12を迂回して、ロータ軸5bと第2の駆動軸5cとを連結する第2の連結手段として機能するチャネル型連結部材10cと、当該ピボット保護装置200の状態を検出するための第1及び第2のリミットスイッチ31、32と、リミットスイッチ31、32をオンオフさせるL型金具30とが設けられている。

0122

ピボット保護装置200には、さらに、リミットスイッチ31,32がオン/オフする位置の間にあり、高さ方向での位置が調整可能な非接触位置検出のための光学式検出器として機能するフォト・インタラプタ50と、この光学式検出器を作動させるための遮光板51とが設けられている。また、上述した構成は、その一部を除きケース27内に収容されている。

0123

本実施形態においては、ピボット保護装置200のロック状態をリミットスイッチ31(第1の検出手段)が検出し、リリース状態をリミットスイッチ32(第2の検出手段)が検出し、ラッチ状態をフォト・インタラプタ50(第3の検出手段)が検出する。なお、ピボット保護装置200の各状態を検出する手段としては、これらのリミットスイッチやフォト・インタラプタに限定されるものではもちろんなく、前記各状態を識別して検出することが出来るものであれば、その他の構成により実現しても構わない。

0124

ピボット保護装置200において、ピボット11は、第2の駆動軸5cの下端に取り付けられている。一方、軸受け12は、第2の駆動軸5cの回りに設けられたスリーブ10bの下方に取り付けられたチャネル型部材10cの下方の辺10d上に取り付けられる。ピボット11と軸受け12とは、同軸に取り付けられる。スリーブ10bは、ケース27の上方のフランジ部27aに回転可能に支持される。また、スリーブ10bの上端には、上述したようにアーム部材4dが連結される。

0125

ケース27内には、図24に示すように、スリーブ28が軸方向に変位可能に収容されている。スリーブ28の内面下部にはネジ部28aが設けられ、このネジ部28aには、円板41が螺着されている。円板41の中央にはロータ軸5bが自由に貫通できる貫通孔41aが設けられている。円盤41の上面には第1の係合部材、例えば内面歯車42が設けられている。この内歯歯車42に係合する第2の係合部材、例えば外歯歯車40がロータ軸5bに設けられている。

0126

外歯歯車40は、スリーブ28の軸方向変位に伴って内歯歯車42が変位すると、これと噛み合い、更に変位する円板41に接触することで、それ自身ロータ軸5bと共に軸方向に変位するように、ロータ軸5bに取り付けられている。

0127

スリーブ28の上部には、図23に示すように、ネジ穴33aが設けられたブロック33が取り付けられている。一方、フランジ部27aの、このブロック33と対向する位置にロック用マイクロモータ34が配置されている。このマイクロモータ34には、出力軸としてネジが刻まれたネジ軸34aが取り付けられている。このネジ軸34aは上記ブロック33のネジ穴33aに螺合されている。

0128

ロック用マイクロモータ34は、ネジ軸34を正転、または逆転させて、ブロック33を上方、または下方に変位させる。スリーブ28はブロック33の変位に伴って、軸方向に変位する。

0129

スリーブ28の変位のストロークは、ピボット11と軸受け12とを離間させるに必要な長さに設定される。すなわち、内歯歯車42を変位させて外歯歯車40と係合させ、更に、円板41を外歯歯車40と接触させて、この外歯歯車40を押し上げ、ピボット11と軸受け12を離間させることができる長さに設定される。

0130

スリーブ28の上部には、上記L型金具30の一辺が取り付けられている。このL型金具30は他の一辺30aがスリーブ28の外側に突出して、上記したリミットスイッチ31,32の間に位置するように配置される。すなわち、一辺30aはスリーブ28の軸方向変位に伴って変位し、その変位の上限でリミットスイッチ31をオンさせ、その変位の下限でリミットスイッチ32をオンさせるように配置される。従って、リミットスイッチ31,32は、いずれかのスイッチ部の駆動ストロークを含めて、スリーブ28の変位ストロークに対応した間隔で配置される。

0131

更に、スリーブ28の上部には、光学的に変位を検出するための遮光板51が取り付けられている。この遮光板51は、図25に示すように、スリーブ28の上昇に伴って、ケース27の上部27bに取り付けられたフォト・インタラプタ50の図示省略した対向する光源受光素子間間隙に挿入され、遮光板51の進入が検出される。

0132

なお、フォト・インタラプタ50の取り付けは、ケース27の上部27bの外部からの、高さ方向の位置調整が可能な構成を有している。この構成により、遮光板51の進入を検出したときのスリーブ28の上昇高さ、すなち、ラッチ位置の高さの調節を容易に行うことができる。

0133

本実施形態の粘度計は、更に、上記で説明した機構の制御等を行う制御装置35を備える。制御装置35は、例えば図26に示すように、粘度計本体100と接続されて、計測データ、制御信号の授受を行う駆動制御部360と、駆動制御部360からの計測データの処理、駆動制御系の動作の制御等を行う情報処理部350と、情報処理部350に対する情報の入出力を行う入出力部370とを備える。

0134

情報処理部350は、粘度計測のための制御、および、計測データの処理等を実行する中央処理装置(CPU)351と、CPU351が実行するプログラム、各種データ処理結果等を格納するメモリ352と、データバス353と、計測データ、制御信号等の入出力を制御するインタフェースボード(IB)354と、入出力インタフェース355とを備える。

0135

メモリ352は、主としてプログラムを格納するROM(リードオンリーメモリ)と、データを格納するRAM(ランダムアクセスメモリ)とを有する。

0136

格納されるプログラムとしては、例えば、次のようなばね緩和測定モードにおける手順を実行するためのプログラムがある。なお、以下では、粘度測定に先立ち、上述した馴染み運転シーケンス(図22(a))を実行する場合を例に挙げて説明する。

0137

.ばね緩和法による粘度測定、および、馴染み運転シーケンスを実行するための制御モードが選択され、さらに、馴染み運転のための回転数Nc、回転継続時間Tc、および、粘度測定時間などの測定条件は、既に入力されているものとする。なお、初期状態において、粘度計は回転停止、すなわち、ピボット保護装置200がロック状態にあり、この状態は上記第1の検出手段(リミットスイッチ31)により検出されているものとする;
.上述したばね緩和法による測定の準備が完了した状態で、測定開始の指示を受け付ける;
.上記第2の検出手段(リミットスイッチ32)によりピボット保護装置200がリリース状態にあることが検出されるまで、ロック用モータ34を駆動することによって、上記回転拘束機構およびピボット離間機構を駆動して、ピボット保護装置200をロック状態からリリース状態に移行させる;
.上記リリース状態への移行が完了した後、粘度計の回転駆動手段を駆動して、予め設定された馴染み回転速度Nc(図22(a))で粘度計を回転させる。この回転駆動は、予め設定された馴染み運転時間Tcの間継続した後、その駆動を停止する;
.次に、第3の検出手段(フォト・インタラプタ50)がラッチ状態を検出するまで、ロック用モータ34を駆動して、上記回転拘束機構を作動させ、ピボット保護装置200をリリース状態からラッチ状態へ移行させる。

0138

.上記ラッチ状態への移行が完了した後、粘度計の回転駆動手段を駆動すると共に、トルクスプリング4aの付勢状態を差動トランス23の出力を監視し、100%指度、あるいは、予め設定した目標指度に巻き上げるまで回転させ、その後、回転駆動手段を停止する;
.上記第2の検出手段によりピボット保護装置200がリリース状態にあることが検出されるまで、ロック用モータ34を駆動することにより、上記回転拘束機構を解除して、ピボット保護装置200をリリース状態へ移行させる。なお、前記移行動作の開始と同時に、粘度測定手段を起動して、測定を実行する;
.粘度測定は予め設定された測定時間継続し、この間の測定データは一定時間毎に、例えば1秒毎にパソコン等のデータ処理手段に出力され、記憶される;
.測定時間を経過すると測定を終了し、上記第1の検出手段によりピボット保護装置200がロック状態になったことを検出するまで、ロック用モータ34を作動させ、上記回転拘束機構およびピボット離間機構を駆動し、ロック状態、すなわち、ピボット保護の状態に復帰させる。

0139

以上、馴染み運転を伴うばね緩和測定の動作順序を記したが、ずりによる構造破壊された試料液の構造回復の効果を測定する場合の動作順序も、上記手順項目のうち、および〜を除いて同じである。すなわち、構造回復のためのシーケンスを含むばね緩和法測定モードを実行するためのプログラムでは、以下のような手順を実行する。

0140

.ばね緩和法による粘度測定、および、構造回復のための運転シーケンスを実行するための制御モードが選択され、さらに、構造回復用運転のための回転数Nd、回転継続時間Td、構造回復のための放置時間Tr、および、粘度測定時間などの測定条件は、既に入力されているものとする。なお、初期状態において、粘度計は回転停止、すなわち、ピボット保護装置200がロック状態にあり、この状態は上記第1の検出手段(リミットスイッチ31)により検出されているものとする;
、は上記馴染み運転シーケンスを伴うばね緩和法による粘度測定モードでの手順、と同じ;
.上記リリース状態への移行が完了した後、粘度計の回転駆動手段を駆動して、予め設定された回転速度Nd(図22(b))で粘度計を回転させ、予め設定された運転時間Tdの間継続した後、その駆動を停止する;
.次に、第3の検出手段(フォト・インタラプタ50)がラッチ状態を検出するまで、ロック用モータ34を駆動して、上記回転拘束機構を作動させ、ピボット保護装置200をリリース状態からラッチ状態へ移行させる。

0141

.上記ラッチ状態への移行が完了し、さらに、予め設定した放置時間Trだけ待機した後、粘度計の回転駆動手段を駆動するとともに、トルクスプリング4aの付勢状態を差動トランス23の出力を監視し、100%指度、あるいは、予め設定した目標指度に巻き上げるまで回転させ、その後、回転駆動手段を停止する;
〜は上記馴染み運転シーケンスを伴うばね緩和法による粘度測定モードでの手順〜と同じである。

0142

次に、ロータを回転させて粘度測定を行う定常流測定の場合、特に時間の経過と共に粘度値が変化する試料液、いわゆる時間依存性試料液の特性測定のための測定モードでは、例えば、次の手順を実行するプログラムがある。

0143

.定常流粘度測定のための制御モードで、回転数、測定継続時間、記録データ出力インターバルなどの測定条件は、既に入力されているものとする。なお、この時点(初期状態)の粘度計は回転停止の状態、すなわち、ピボット保護装置200がロック状態にあり、この状態は上記第1の検出手段により検出されているものとする;
.上記運転条件入力などの準備が完了している状態で、測定開始の指示を受け付ける;
.ピボット保護装置200がロック状態にあることを条件として、上記第2の検出手段によりピボット保護装置200がリリース状態に切り替わったことを検出するまで、ロック用モータ34を駆動することによって、上記回転拘束機構およびピボット離間機構を作動させ、ピボット保護装置200をロック状態からリリース状態へ移行させる;
.上記リリース状態への移行が完了した後、粘度計の回転駆動手段を駆動して、予め設定した回転数で粘度計を回転させると同時に、粘度測定手段を起動して、測定の実行を開始する;
.粘度測定は予め設定入力された測定時間を継続し、その間の測定データは記録データ出力インターバルで指定された時間間隔により、測定開始後の時間データと共に、パソコン等の情報処理装置、あるいは、その他のデータ記録装置に出力される;
.測定時間を経過すると測定を終了し、上記第1の検出手段によりピボット保護装置200がロック状態になったことを検出するまで、ロック用モータ34を駆動させることにより、前記回転拘束機構およびピボット離間機構を作動して、ピボット保護の状態に復帰させる。

0144

駆動制御部360は、回転駆動モータ21を回転駆動させる回転駆動モータ駆動回路361と、この駆動回路361に対して情報処理部350からの制御信号を出力する回転駆動モータインタフェース362と、ロック用マイクロモータ34を駆動させるロックモータインタフェース364と、リミットスイッチ31,32のオン/オフ信号を情報処理部350に入力するためのリミットスイッチインタフェース365と、フォト・インタラプタ50のオン/オフ信号を情報処理部350に入力するためのフォト・インタラプタインタフェース368と、回転型差動トランス23の計測値アナログデジタル変換して情報処理部350に送るA/Dコンバータ366と、外部の装置、例えばコンピュータシステム390と接続するための入出力用インタフェース367とを備える。なお、コンピュータシステム390には、例えば、中央処理装置(CPU)391、プロッタ392、メモリ393等が含まれる。

0145

入出力部370は、制御装置35に対して、例えば外部から実行/停止の指示、データの入力等を行うためのキーボード371と、情報処理部350から出力される情報を表示するデータ表示器372と、ステータス表示器373と、モード表示器374とを有する。

0146

キーボード371には、数字を入力するテンキ−371aと、実行/停止を指示する実行/停止スイッチ371bと、モード選択キー371c、371dとを含む。モード選択キー371cは、ロータ一定速回転による慣用の定常流粘度測定モードを選択し、モード選択キー371dはばね緩和測定モードを選択する。

0147

ばね緩和測定モードが選択された場合には、バネ緩和測定に必要な巻き上げ指度値Θや計測時間Tmに加えて、馴染み運転あるいは構造回復のための運転シーケンスを実行する場合に必要な、回転速度Nd(Nc)、回転継続時間Td(Tc)、及び、放置時間Tr等のパラメータの値の入力を受け付ける。

0148

さらに、構造回復を調べるために、前処理を伴うばね緩和測定を、複数回繰り返して行う場合には、その繰り返し回数K、繰り返す毎に変化させる放置時間Trの変化量ΔTr、及び、各測定処理間に設ける休止時間Ts等の入力を受け付ける。なお、これらのパラメータK、ΔT、Tsは、通常デフォルト値である1、0、0の値をそれぞれとるものとし、指示されないかぎりは繰り返し測定は行われない構成とする。具体的な処理手順については後述する。

0149

データ表示器372には、測定された粘度計指度、粘度値、ロータ回転数、経過時間などのデータが数字で表示される。表示素子としては蛍光表示器、液晶表示器などが用いられる。

0150

ステータス表示器373には、粘度計の運転状態を示すための発光ダイオード表示器373a、373b、373c、373d、373e、373fが配置されている。これらは表示器373aが回転停止状態、すなわちロック状態を、表示器373bは拘束されている状態を、表示器373cは拘束を解除している状態を、表示器373eは測定状態を、表示器373fはラッチ状態を示す等して、粘度計の状態に対応して、それぞれ発光する。

0151

モード表示器374は、ロータ一定速回転による慣用の定常流測定モード表示部374aと、ばね緩和測定モード表示部374bとを有する。

0152

本実施形態において、ピボット保護装置200は、上述した構成を有し、ロータ軸5bを回転拘束すると共に、ピボット11を宝石軸受け12から離間させたロック状態(第1の状態)と、ピボット11を宝石軸受け12に接触させると共に、ロータ軸5bの回転拘束を解除するリリース状態(第2の状態)と、それらの中間でロータ軸5bの回転を拘束するが、ピボット11の宝石軸受け12からの離間は行われないラッチ状態(第3の状態)との3種類の状態を有する。

0153

制御装置35は、外部からの指示に応じて、ピボット保護装置200が目的の状態になるようにロック用マイクロモータ34の駆動を制御すると共に、その状態に合わせて回転駆動モータ21の駆動を制御する。

0154

次に、本実施形態の回転式粘度計の動作について、フローチャートを参照してさらに詳細に説明する。

0155

最初に、本実施形態の粘度計の測定動作の概要について、図27を参照して説明する。

0156

測定開始時は、制御装置35の電源投入が行われると(ステップ1001)、CPU351は、リミットスイッチ31の接点がオンか否か調べる(ステップ1002)。これは、リミットスイッチインタフェース365からの信号により知ることができる。リミットスイッチ31がオフであれば、ロック動作を実行する。

0157

具体的には、ロックモータインタフェース364を介してロックモータ駆動回路363に対して、スリーブ28を上昇させる方向にロック用モータ34を駆動するよう指示する(ステップ1003)。この時、CPU351は、リミットスイッチ31がオンになるまで、表示部373bを点灯させる。一方、リミットスイッチ31がオンであれば、ロック用モータ34を駆動させない。

0158

ロック用モータ34が駆動されると、ねじ34aが回転する。ねじ34aの回転にともなって、これと螺合するブロック33が軸方向に変位し、これが固定されているスリーブ28が上昇する。スリーブ28が上昇すると、スリーブ28に固定されている円板41が上昇する。上昇にともなって、円板41は、それに設けられた内歯歯車42が、ロータ軸5bに固定される外歯歯車40と噛み合う。これにより、ロータ軸5bがスリーブ28により回転が拘束されることになる。また、スリーブ28がさらに若干上昇することにより、円板41が外歯歯車40を押し上げる。これにともなって、ロータ軸5bおよび5cが押し上げられ、ピボット11が上昇して、軸受12から離間する(図24参照)。

0159

この動作により、ロータ軸5bが拘束状態となると共に、ピボット11と軸受12とが離間状態となる。また、このロータ軸5bの拘束と、ピボット11と軸受12との離間は、後述するように、測定終了時にも行なわれる。

0160

次に、測定モードの判定を行なう(ステップ1004)。測定モード判定は、モード選択キー371cおよび371dのいずれが選択されているかを調べることにより行なう。一定速回転による粘度測定が選択されていれば、その測定に必要なパラメータの入力を受け付け(ステップ1005)、その後一定回転速による粘度測定が実行され(ステップ1006)、続いて、終了動作#2(ステップ1007)が実行されて、測定動作を終了する。

0161

ばね緩和法が選択されている場合には、この測定に用いられる測定パラメータ、例えば、巻き上げの目標指度値Θ、測定時間Tm、前処理における回転速度Nd、回転継続時間Td、放置時間Tr、さらに、繰り返し測定における繰り返し回数K、放置時間Trを繰り返す毎に増加あるいは減少させるための変化量ΔTr、各測定間の休止時間Ts等の受付を行う(ステップ1008)。もちろん、測定パラメータの受付は、電源投入直後に、ロータのロック動作に並行して、入力を受け付ける構成としてもよい。

0162

次に、粘度測定実行(RUN)の指示を受け付ける(ステップ1009)。実行指示があると、これを受けて、馴染み運転シーケンスや構造回復のための運転シーケンスからなる前処理を伴うばね緩和粘度測定(ステップ1010)が実行され、その測定が終了した後には、終了動作#1(ステップ1011)が実行される。

0163

次に、上記ステップ1010のばね緩和測定を繰り返すかどうかを判定する。すなわち、繰り返し回数Kの値を1づつ減算し(ステップ1012)、この値が0以上かどうかを判定する(ステップ1013)。ステップ1013での判定がNoであれば、休止時間Tsをおいて(ステップ1014)、ステップ1010〜1013を繰り返し、Yesであれば、指定された回数の繰り返し測定は実行されたものとされ、測定動作を終了する。ここで、休止時間Tsの値は固定であるものとしているが、測定が進むにしたがって変化させるような構成としても、もちろん構わない。

0164

次に、上記図27のステップ1010で行われる、前処理を伴うばね緩和法による粘度測定の動作について、図28のフローチャートを参照して説明する。

0165

最初に、このばね緩和粘度測定での放置時間Trを、前回の放置時間あるいは放置時間の初期値に、予め設定された変化量ΔTrを加えることによって設定する(ステップ1301)。本実施形態では、このようにして、繰り返して実行される測定ごとに放置時間を変化させることで、試料の構造回復の特性についての時間依存性を解析している。なお、本実施形態では、測定を繰り返す毎に放置時間を変化量ΔTrだけ増加させているが、初期値を大きくとり徐々に減少させるようにしてもよく、あるいは、繰り返し回数Kに適当な時間定数乗算することで、放置時間を設定する構成としてもよい。

0166

次に、CPU351は、ロック用駆動モータ駆動回路363を起動して、ロック用駆動モータ34をリリース方向に駆動させるよう制御する(ステップ1302)。CPU351は、リミットスイッチ32がオンするまで、このリリース動作を続ける(ステップ1303)と共に、表示部373cを点灯させる。

0167

リリース動作では、スリーブ28を下降させるようロック駆動モータ34が駆動制御される。ロック用モータ34が駆動されると、ねじ34aが回転する。ねじ34aの回転にともなって、これと螺合するブロック33が軸方向に変位し、これが固定されているスリーブ28を下降させる。

0168

スリーブ28が下降すると、スリーブ28に固定されている円板41が下降する。この下降にともなって、円板41によって押し上げられていた外歯歯車40が下降して、ピボット11が下降して、軸受12に接触する。また、内歯歯車42と外歯歯車40との噛み合いが外れ、これにより、ロータ軸5bのスリーブ28による拘束が解除される。

0169

リミットスイッチ32がオンすると、リリース動作を停止し、前処理を伴うばね緩和粘度測定が実行される。この段階では、ロータ軸5bは回転可能な状態にあり、かつ、ピボット11および軸受け12とが接触した状態にある。

0170

次に、前処理が実行される(ステップ1304)。CPU351は、回転駆動用パルスモータ21を、予め設定されている回転速度Ndで、予め設定されている回転継続期間Tdだけ、回転駆動させる。

0171

次に、ロック用駆動モータ駆動回路363を起動して、ロック用駆動モータ34をラッチ方向に駆動させるよう制御する(ステップ1305)。CPU351は、フォト・インタラプタ50が遮光板51により遮光されるまで、このラッチ動作を続ける(ステップ1306)と共に、表示部373fを点灯させる。

0172

ラッチ動作では、上記リリース動作とは逆に、スリーブ28を上昇させるようロック駆動用モータ34が駆動制御される。ロック用モータ34が駆動され、ねじ34aが回転すると、これと螺合するブロック33が軸方向に変位し、これが固定されているスリーブ28が上昇する。スリーブ28が上昇すると、スリーブ28に固定されている円板41が上昇する。

0173

この上昇にともなって、円板41に設けられた内歯歯車42が、ロータ軸5bに固定されている外歯歯車40と噛み合う。なお、上述した説明からもわかるように、スリーブ28はその軸方向の回りに回転しない構成を備えている。このため、ロータ軸5bがスリーブ28により回転が拘束されることになる。

0174

この段階では、ロータ軸5bは回転が拘束された状態にあり、かつ、ピボット11および軸受12とが接触した状態にある。

0175

ラッチ状態への移行が完了した後、その状態を、構造回復のために予め設定された放置時間Trだけ維持し(ステップ1307)、この放置時間Trが経過した後、ステップ1308へ進み、ばね緩和法による粘度測定を実行する。

0176

ばね緩和測定法では、最初、ラッチ状態を維持したままで、CPU351は、回転駆動用パルスモータ21を制御し、トルクスプリング(バネ)4aのねじれ量に対応する粘度計指度値(以下、指度値という)が目標指度値Θとなるまで、トルクスプリング4aを巻き上げる(ステップ1308)。

0177

具体的には、バネ4aのねじれ量に対応する角度が、回転差トランス23により検出され、A/Dコンバータ366によりディジタル値に変換されて、指度値としてCPU351に送られる。CPU351は、この指度値θを、目標指度値Θと比較し、その結果に応じて、回転駆動用パルスモータ駆動回路361を起動して、回転駆動用パルスモータ21の回転動作を制御する。

0178

ここで、目標指度値Θとしては、指度100%を用いても良く、または、キーボード371のテンキー371aを用いて、その他の値を入力することができる。入力値は、モード選択および測定パラメータの情報と共に、例えば、RAMに格納される。CPU351は、このRAM内の情報を参照して、各種判定等を実行する。

0179

次に、上記ステップ1302と同様にリリース動作を実行し(ステップ1309)、ラッチ状態からリリース状態へ移行させることにより、ロータ軸5bの拘束を解除する。ロータ軸5bの拘束が解除されると、ロータ6aは、それまで巻き上げられてきたバネ4aの緩和トルクにより回転駆動され、試料液の粘性トルクに抗して回転をしばらくの間だけ続ける。

0180

本実施形態においては、このようなバネ4aの緩和トルクによる回転状態における指度値変化が、回転差動トランス23により検出される。CPU351は、回転差動トランス23からA/Dコンバータ366を介してばね緩和データとして、指度値データを予め定められた周期サンプリングする(ステップ1310)。

0181

また、この間に、CPU351は、測定開始時点からの経過時間tと、予め定めたサンプリング期間Tmとを比較する(ステップ1311)。t<Tmであれば、測定動作を継続させると共に、その間、表示部373eを点灯させる。t≧Tmとなると、測定終了信号を出力して、測定を終了させる(ステップ1312)。

0182

なお、サンプリング周期およびサンプリング期間は、キーボード371を用いて予め登録しておくことができる。サンプリング周期は、例えば、1秒から数秒程度に選ばれる。また、サンプリング期間は、例えば、5分から10分程度に選ばれる。この登録は、例えば、メモリ352のRAMで行なうことができる。経過時間tは、例えば、経過時間を掲示するタイマを設けることにより求めることができる。また、サンプリング期間Tmは、例えば、タイマを設けて、これに予め設定してもよい。この場合、tとの比較は必要とせず、タイマからの終了信号が出力された時点で、測定を終了させる。

0183

ばね緩和データは、例えば、メモリ352のRAMに格納され、これに基づいて、粘度を求める演算がCPU351により行なわれる。結果は、RAMに格納されると共に、データ表示器372に表示される。

0184

なお、計測データをコンピュータシステム390に送って、一旦メモリ393に格納させ、このデータに基づいて、CPU391により粘度を求める演算を行なう構成としてもよい。この場合、コンピュータシステムのプリンタ392で印字出力することができる。また、図示していないディスプレイ上で、数値、図表等の形で表示することができる。

0185

次に、上記図27のステップ1011で行われる測定終了動作#1について、図29のフローチャートを参照して説明する。

0186

本処理では、最初、停止指示を受信する(ステップ1601)。この停止指示は、ばね緩和法の測定の場合には、上記測定終了信号が用いられる。停止指示を受けると、CPU351は、ロック駆動用モータ駆動回路363に対して、ロック駆動用モータ34をロータ軸5bを拘束する方向、すなわち、スリーブ28を上昇させる方向に駆動させる(ステップ1602)。これは、リミットスイッチ31の接点がオンになるまで継続させる(ステップ1603)。この間、表示部373bを点灯させる。そして、リミットスイッチ31がオンになると、ロック駆動用モータ34の駆動を停止させると共に、表示部373aを点灯させる。

0187

次に、上記図27のステップ1006で実行される、一定回転速度による粘度測定動作について、図30のフローチャートを参照して説明する。

0188

まず、測定実行指示の入力を受け付ける(ステップ1701)。実行指示があると、これを受けて、CPU351は、スリーブ28を下降させる方向にロック用モータ34を駆動するよう指示する(ステップ1702)。そして、リミットスイッチ32がオンするまでこのリリース動作を続ける。この間、CPU351は、表示部373cを点灯させる。リミットスイッチ32がオンすると、リリース動作を停止し、表示部373dを点灯させる(ステップ1703)。そして、回転駆動モータインタフェース362を介して、回転駆動モータ駆動回路361に、回転駆動モータ21の回転を指示する(ステップ1704)。この回転速度についても、上述したように、速度を指定できると共に、変化させることができる。

0189

この状態で、粘度の測定が行われる。測定は、回転差動トランス23により、出力軸22と第2の駆動軸5cとの角度変位を検出することにより行われる。回転差動トランス23の検出値は、A/Dコンバータ366でディジタル値に変換され、インタフェースボード354を介して情報処理部350に送られる。

0190

測定データは、例えば、メモリ352のRAMに格納されると共に、CPU351で演算処理される。処理結果は、別に求めた、ロータの回転速度と共に、データ表示器372に表示される。

0191

なお、この場合も、計測データをコンピュータシステム390に送って、一旦メモリ393に格納させ、このデータに基づいて、CPU391により粘度を求める演算を行なう構成としてもよい。この場合、コンピュータシステムのプリンタ392で印字出力することができる。また、図示していないディスプレイ上で、数値、図表等の形で表示することができる。

0192

次に、図31に示すフローチャートに従って、上記図27のステップ1007で行われる、終了動作#2について説明する。

0193

まず、回転駆動パルスモータ21が回転中であり、表示部373dが点灯されている状態で、停止指示を受信する(ステップ1801)。この停止指示は、実行/停止スイッチ371bによる停止操作の入力により行なわれる。停止が指令されると、CPU351は、回転駆動モータインタフェース362を介して、回転駆動モータ駆動回路361に、回転駆動モータ21の停止を指示する(ステップ1802)。

0194

ついで、CPU351は、ロックモータインタフェース364を介してロックモータ駆動回路363に対して、スリーブ28を上昇させる方向にロック用モータ34を駆動するよう指示する(ステップ1803)。そして、リミットスイッチ31がオンするまで、このロック動作を続ける。この間、CPU351は、表示部373bを点灯させる。リミットスイッチ31がオンすると、ロック動作を停止し、表示部373aを点灯させる(ステップ1804)。

0195

これにより、一定速回転による粘度測定の一連の動作が終了する。

0196

なお、本実施形態においては、ばね緩和法粘度測定及び一定回転速粘度測定が実行された後の状態では、ロータ軸5bは、その回転が拘束される。また、ピボット11と軸受12とは離間状態にある。従って、ロータ6aの洗浄交換等の作業が行われても、ピボットの損傷を防止することができる。しかも、測定終了の指示のみで、ピボットの保護まで、一連に自動的に実行されるので、使用者がロックを忘れて、ロータの洗浄等を行うことがない。また、本実施形態では、粘度計の状態が表示されるので、使用者に粘度計の動作状態を容易に把握させることができ、誤った操作が行われることを防ぐことができる。

0197

さらに、本実施形態では、ロック用モータが駆動している間は、回転駆動モータの駆動が行われないので、ロック動作またはリリース動作と粘度測定動作とが同時に行われることが防止される。

0198

また、本実施形態の構成によれば、上記したばね緩和測定法による試料液の超低速流動域粘度特性解析のための粘度測定も、試料液の粘度計への充填操作を除いて、シーケンシャルに自動的に実行できる。

0199

また、上記実施形態では、スリーブの変位を、ロック用モータにより行なっているが、これに限らず、例えば、リニアモータソレノイド等をアクチュエータとして用いて行なうことができる。また、リミットスイッチは、マイクロスイッチに限らず、光スイッチ、磁気スイッチ感圧スイッチ等を用いることができる。また、フォト・インタラプタの代わりに、スリーブの相対的位置を検出するため手段として、マイクロスイッチ、磁気スイッチ等を用いても良い。

0200

本発明は、上記実施形態に限らず、同様な機能を果たす他の態様によってもよい。また、本発明は、上記開示された技術思想の範囲内において、種々の変更、付加が可能である。

0201

以上説明したように、本実施形態では、従来のロータ軸自動ロック装置(ピボット保護装置)に新たにラッチ状態を設け、ばね緩和測定のためのばねの巻き上げ動作を、当該ラッチ状態において行うよう機能を改めた。

0202

更に、本実施形態では、従来機能のばね緩和測定粘度計と異なり、ばね緩和測定に先立ち、ロータと試料液の密着を良くするための馴染み運転を、または、試料液のずり破壊後の構造回復の特性測定を測定するための前処理運転を、自動的に行えるようにした。

0203

これらの動作機能により、静止平板から離した状態でロータをロックし、ばね巻き上げを行う従来のばね緩和測定機能を持つ粘度計では、高粘度試料液あるいは高降伏値を持つ試料液のばね緩和測定が正しく行えなかったという不具合を改善し、理想的な状態で正確なばね緩和測定が行えるばかりでなく、構造回復と言う観点からの物性測定を容易に行えるようになった。

0204

勿論、従来技術の回転式粘度計同様に、慣用されている定常流粘度測定に対してもピボット保護機能を損なうことなく、安心して使用できる優れた粘度計を提供することが出来た。

発明の効果

0205

本発明によれば、従来技術のばね緩和測定法において測定異常として問題を生じるような高粘度、あるいは高降伏値を持つ液体であっても、低粘度、低降伏値の液体と同様に、異常なくばね緩和測定を遂行出来る回転式粘度計を提供することができる。

0206

更に、本発明によれば、粘度計のロータ及び平板と試料液との接触状態を改善して、理想的な状態でばね緩和測定を可能にする回転式粘度計装置を実現することができる。

0207

更に、本発明によれば、粘度測定に先立ち馴染み運転を行ったり、ずり履歴の影響および構造回復の特性を計測するための処理を実行することが出来る回転式粘度計装置を実現することができる。

図面の簡単な説明

0208

図1従来技術の回転式粘度計により検出されたロータ回転数と指度との関係を示したグラフ。
図2図1のデータより求められたずり速度Dとずり応力Sとの関係を示す流動グラフ。
図3図2のずり速度D=0近傍のスケールを拡大して描いた、ずり速度Dとずり応力Sとの関係を示す流動グラフ。
図4図1のデータを用いて描いたCasson流動曲線を示すグラフ。
図5図1のデータを用いて描いたCasson流動曲線を示すグラフ。
図6従来のばね緩和測定法の測定原理を説明するための説明図。
図7図6で示された従来のばね緩和測定方法により求められた緩和曲線を示すグラフ。
図8図6で示された従来のばね緩和測定方法により求められた緩和曲線を示すグラフ。
図9従来のばね緩和測定方法により求められた練り歯みがきに対する緩和曲線を示すグラフ。
図10図9のデータを用いて得られた、ずり速度とずり応力との対数関係を示したグラフ。
図11図9のデータを用いて得られたCasson流動曲線を示したグラフ。
図12図9のデータを用いて得られた、見かけ粘度とずり速度との対数関係を示したグラフ。
図13従来技術によるばね緩和法測定を行う回転式粘度計の構成を示す断面図。
図14図14(a):図13の回転式粘度計において、ピボットと軸受とが離間し、ロータ軸がロックされた状態を示す説明図。
図14(b):図13の回転式粘度計において、ピボットと軸受とが接触し、ロータ軸がリリースされた状態を示す説明図。
図15ばね緩和法測定による標準液JS2000のs−Dグラフ。
図16ばね緩和法測定による標準液JS60Hのばね緩和グラフ。
図17ばね緩和法測定による標準液JS60Hのs−Dグラフ。
図18濃厚状態にある水性塗料を用いて、従来のばね緩和法において異なる巻き上げ指度を用いた場合に得られた3つの緩和曲線を示したグラフ。
図19図19(a):ロータ及び平板と試料液との関係を示す説明図。
図19(b):ロータ及び平板と試料液との関係を示す説明図。図19(c):ロータ及び平板と試料液との関係を示す説明図。
図20図20(a):ロータを引き上げた場合での、ロータと平板との関係を示す説明図。
図20(b):ロータを引き上げた場合での、ロータ及び平板と試料液との関係を示す説明図。
図21図21(a):本発明のばね緩和法測定による標準液JS15H、JS60H、JS200Hのバネ緩和グラフ。
図21(b):図21(a)に基づいた各標準液についてのs−Dグラフ。
図22図22(a):馴染み運転シーケンスの一例を示すタイミングチャート
図22(b):構造回復のための運転シーケンスの一例を示すタイミングチャート。
図23本発明の回転式粘度計の一実施形態の構成を示す縦断面図。
図24図23の実施形態の構成の一部の拡大断面図。
図25ラッチ状態を検出する機構の一例を示す説明図。
図26図23の実施形態の制御装置のシステム構成例を示すブロック図。
図27図23の実施形態の粘度測定の動作の概要を示すフローチャート。
図28図23の実施形態における、前処理を伴うばね緩和法による粘度測定動作を示すフローチャート。
図29図23の実施形態の終了動作#1を示すフローチャート。
図30図23の実施形態の一定回転速による粘度測定動作を示すフローチャート。
図31図23の実施形態の終了動作#2を示すフローチャート。

--

0209

4a…トルクスプリング(渦巻ばね)、4b…L字型部材、4d…アーム部材、5b…ロータ軸、5c…第2の駆動軸、6a…円錐ロータ、7a…平板、10a…チャンネル型連結部材、10b…スリーブ、11…ピボット、12…軸受け、13a…振れ止めピン、21…駆動パルスモータ、22…出力軸、23…回転差動トランス、25…回転継手、27…ケース、28…スリーブ、31、32…リミットスイッチ、33…ブロック、33a…ねじ孔、34…ロック用モータ、34a…ねじ軸、35…制御装置、40…外歯歯車、41…円板、41a…貫通孔、42…内歯歯車、50…フォト・インタラプタ、51…遮光板、100…本体部、200…ピボット保護装置(ロータ軸自動ロック装置)、350…情報処理部、360…駆動制御部、370…入出力部、400…第1の連結手段。

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