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技術 玉虫調装飾性を備えた植毛布及び製造方法

出願人 京都パイル繊維工業株式会社
発明者 戸田佑信玉村光男
出願日 1996年2月20日 (24年11ヶ月経過) 出願番号 1996-058564
公開日 1997年9月2日 (23年5ヶ月経過) 公開番号 1997-228264
状態 特許登録済
技術分野 カーペット 流動性材料の適用方法、塗布方法 染色 自動刺繍;刺繍製品;タフト製品
主要キーワード 直立形態 生地色 保護色 断面略示図 ベルベット調 共重合ポリアミド系樹脂 光沢模様 植毛繊維
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図面 (2)

課題

見る角度によって異色濃淡差複合された透視性光沢が視認できる玉虫調装飾性を備えた植毛布及び製造方法を提供する。

解決手段

繊維基布層に設けた植毛接着剤層に、予め淡色に染着色した植毛パイルを植毛し形成した植毛繊維加工積層体を、浸漬染色法等により、異色、かつ濃色で染着色を施した後、乾燥、仕上げ処理を行ない、隠蔽力のある繊維基布層の上に、濃色に染着された植毛接着剤層、及び先染に続き同時に後染めされた植毛パイルの二層からなる透視性効果が得られる構成とする。

効果

既存の設備、装置の特に改良等や、倒伏長短差でなく殆ど直立形態の植毛パイルで、高級感のある玉虫調装飾性を備えた植毛布を得る。

概要

背景

植毛加工品は近年益々増加の一途をたどっており、衣料用途のほか、履物資材用途建材、カ−ペット用途その他の広範囲にわたって利用されてきている。たとえば、衣料用途についてみても、その形態はバックスキンタイプ、ベルベットタイプと呼ばれる裏革調、ベルベット調に似たものが主流であったが、近年では表面変化をもった種々のベロアタイプ植毛布の加工が注目され、さらに植毛二次加工を施すことによって外観を変化させる種々の加工が提案されている。

概要

見る角度によって異色濃淡差複合された透視性光沢が視認できる玉虫調装飾性を備えた植毛布及び製造方法を提供する。

繊維基布層に設けた植毛接着剤層に、予め淡色に染着色した植毛パイルを植毛し形成した植毛繊維加工積層体を、浸漬染色法等により、異色、かつ濃色で染着色を施した後、乾燥、仕上げ処理を行ない、隠蔽力のある繊維基布層の上に、濃色に染着された植毛接着剤層、及び先染に続き同時に後染めされた植毛パイルの二層からなる透視性効果が得られる構成とする。

既存の設備、装置の特に改良等や、倒伏長短差でなく殆ど直立形態の植毛パイルで、高級感のある玉虫調装飾性を備えた植毛布を得る。

目的

本発明は、繊維素繊維織物等の繊維基布層の表面に、塗布した植毛接着剤層に植毛パイルを植毛して形成された植毛加工積層体からなり、前記植毛パイルが予め所望の染顔料によって比較的淡色ないし希薄色に染着色されたものから選択され、該植毛加工積層体が前記植毛パイルとは少なくとも異色系統であって、かつより濃色に後染め染着色されており、該植毛接着剤層に植毛された前記植毛パイルが再び後染め染着色され、該透視性を備えた植毛パイルの色相を前記植毛接着剤層の異色、濃厚の色相と隣り合わせに顕現可能としたことを特徴とする玉虫調装飾性を備えた植毛布、および予め反応性染料等の染顔料によって所望の色彩で、比較的淡色ないし希薄色に染着色した植毛パイルを用い、繊維素系繊維織物等の繊維基布布層の表面に、アクリル系共重合樹脂等の中から選択された接着剤を塗布して植毛接着剤層を形成する第1工程と、該植毛接着剤層に前記予め比較的淡色又は希薄色に染着色が施された植毛パイルを植毛し植毛加工積層体を形成する第2工程と、前記植毛パイルが植毛された該植毛加工積層体を、異色系統の染顔料で、かつより濃色に浸漬染色法等で後染め染着色を施す第3工程とからなることを特徴とする玉虫調装飾性を備えた植毛布の製造方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

繊維素繊維織物等の繊維基布層の表面に、塗布した植毛接着剤層植毛パイルを植毛して形成された植毛加工積層体からなり、前記植毛パイルが予め所望の染顔料によって比較的淡色ないし希薄色に染着色されたものから選択され、該植毛加工積層体が前記植毛パイルとは少なくとも異色系統であって、かつより濃色に後染め染着色されており、該植毛接着剤層に植毛された前記植毛パイルが再び後染め染着色され、該透視性を備えた植毛パイルの色相を前記植毛接着剤層の異色、濃厚の色相と隣り合わせに顕現可能としたことを特徴とする玉虫調装飾性を備えた植毛布

請求項2

予め反応性染料等の染顔料によって所望の色彩で、比較的淡色又は希薄色に染着色した植毛パイルを用い、繊維素系繊維織物等の繊維基布層の表面に、アクリル系共重合樹脂等の中から選択された接着剤を塗布して植毛接着剤層を形成する第1工程と、該植毛接着剤層に前記予め比較的淡色又は希薄色に染着色が施された植毛パイルを植毛し植毛加工積層体を形成する第2工程と、前記植毛パイルが植毛された該植毛加工積層体を、異色系統の染顔料で、かつより濃色に浸漬染色法等で後染め染着色を施す第3工程とからなることを特徴とする玉虫調装飾性を備えた植毛布の製造方法。

技術分野

0001

本発明は玉虫調装飾性を備えた植毛布及び製造方法に関し、外観上見る角度によって異色濃淡差複合された透視性光沢が視認できる玉虫調装飾性を備えた植毛布及び製造方法に関する。

背景技術

0002

植毛加工品は近年益々増加の一途をたどっており、衣料用途のほか、履物資材用途建材、カ−ペット用途その他の広範囲にわたって利用されてきている。たとえば、衣料用途についてみても、その形態はバックスキンタイプ、ベルベットタイプと呼ばれる裏革調、ベルベット調に似たものが主流であったが、近年では表面変化をもった種々のベロアタイプ植毛布の加工が注目され、さらに植毛二次加工を施すことによって外観を変化させる種々の加工が提案されている。

発明が解決しようとする課題

0003

従来、例えば模様植毛布を得るには、平生地の一面を一定の柄模様起毛するか、あるいは生地面を起毛した後模様状にエンボス加工凹凸を施し、該起毛部に更に植毛するもの等のように、これらは何れもその作業工程が煩雑である上、比較的単純な柄模様しか形成できず、しかも起毛むらが多い為その起毛部に植毛しても不鮮明で密度の高い高級感のある装飾模様布を得ることは困難であった。また、植毛は電気的に行われる為接着面に対し通常直角に短繊維が植毛され、加工表面が揃い加工表面に変化が少なく商品の用途が限られるので、得られた植毛加工品の表面を更に加工する二次加工が施されるが、製造工程を増すことになりコストアップとなる欠点があった。

0004

たとえば、衣料用に改良されたシ−ルの毛皮に似せた外観を持った比較的長いパイルを使用するシ−ルタイプでは、パイルに方向性を付与し、光沢と外感の効果を図っており、ナイロンの光沢をそれぞれ異なったものを得る為に、光沢の異なる原糸を使用して変化させることによって多様化が図られている。このように衣料用途の植毛加工についてみても、近年植毛に二次加工を施すことによって外観を変化させ、植毛らしからぬ植毛品を作り出すもの等が提案されているが、作業能率の低下やコスト的に高くなるのが難点となっている。このように、たとえば衣料用植毛布についてみても、希望される加工布に、変わった感じを出す植毛布、並びにこれを工業的有利に得ることが望まれている。

0005

本発明は、繊維素繊維織物等の繊維基布層の表面に、塗布した植毛接着剤層植毛パイルを植毛して形成された植毛加工積層体からなり、前記植毛パイルが予め所望の染顔料によって比較的淡色ないし希薄色に染着色されたものから選択され、該植毛加工積層体が前記植毛パイルとは少なくとも異色系統であって、かつより濃色に後染め染着色されており、該植毛接着剤層に植毛された前記植毛パイルが再び後染め染着色され、該透視性を備えた植毛パイルの色相を前記植毛接着剤層の異色、濃厚の色相と隣り合わせに顕現可能としたことを特徴とする玉虫調装飾性を備えた植毛布、および予め反応性染料等の染顔料によって所望の色彩で、比較的淡色ないし希薄色に染着色した植毛パイルを用い、繊維素系繊維織物等の繊維基布布層の表面に、アクリル系共重合樹脂等の中から選択された接着剤を塗布して植毛接着剤層を形成する第1工程と、該植毛接着剤層に前記予め比較的淡色又は希薄色に染着色が施された植毛パイルを植毛し植毛加工積層体を形成する第2工程と、前記植毛パイルが植毛された該植毛加工積層体を、異色系統の染顔料で、かつより濃色に浸漬染色法等で後染め染着色を施す第3工程とからなることを特徴とする玉虫調装飾性を備えた植毛布の製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明は、上記目的を達成するために、従来の植毛パイルに方向性等を付与する方法、或いは例えば実開昭56−139538号、実開昭56−108523号等のごとく生地自体に凹凸を形成し粒状の接着剤を塗布、凹凸柄模様を形成した基布上に接着剤を点着せしめた模様植毛布、また表面変化の為の起毛等の二次加工を施す方法等のごとき煩雑な作業工程や作業能率の低下、コスト増や既存設備、装置の大幅な改良を伴わず、生産性よく工業的有利に、変化に富み例えば衣料用途等としても、異色、かつ濃淡差が複合された透視性光沢が視認できる玉虫調装飾性が付与された植毛布及びその製造方法に関し検討を重ね到達した。

0007

本発明は、予め反応性染料等の染顔料によって所望の色彩で、比較的淡色又は希薄色に染着色した植毛パイルを用い、第1工程として繊維素系繊維織物等の表面に、アクリル系樹脂等の中から選択された接着剤を塗布して植毛接着剤層を形成する、第2工程として該植毛接着剤層に前記予め比較的淡色又は希薄色に染着色が施された植毛パイルを植毛し植毛加工積層体を形成する、さらに前記植毛パイルが植毛された該植毛加工積層体を、異色系統の染顔料で、かつより濃色に浸漬染色法等で後染め染着色を施す第3工程とからなり、これによって玉虫調装飾性を備えた植毛布、並びに製造方法に係るものである。

発明を実施するための最良の形態

0008

以下、図面により本発明の構成を説明する。図1は、本発明に係る植毛布の断面略示図であり、植毛布本体1は、繊維基布層2とその表面にアクリル系共重合樹脂等の接着剤を塗布した植毛接着剤層3に静電植毛法等により植毛パイル4が植毛された植毛加工積層体5の構成からなるものである。図1において、前記植毛パイル4は、予め淡色ないし希薄色の淡色着色相8に染着色された後、さらに後染めにより該植毛加工積層体5が異色、濃厚に染着色されて、植毛接着剤層3は異色濃厚着色相9に染着色されるが、一方、植毛パイル4は繊維基布層2と同時に、異色濃厚着色相9と同色調の汚染状態保護色に再び染着色されて、しかも後染め処理で切断頂面6および長手方向の側壁部7に付着した加工油剤等が除去される為、透明度が向上し表面光沢或いは透視性を備えた構成となる。このように、繊維基布層2の表面に、後染めでの異色濃厚着色相9によって濃く染着色された植毛接着剤層3と、予め淡色ないし希薄色の淡色着色相8で染着色され、さらに後染めでの異色濃厚着色相9によって保護色に覆われた染着色が施される植毛パイル4の二層が、非透視性ならびに隠蔽力を備えた前記繊維基布層2の表面に敷設された構成となっている。

0009

本発明において、繊維基布層は、綿、等の天然繊維、レ−ヨン、キュプラ、アセテ−ト等の繊維素系人造繊維、或いはポリエステル系、ポリアミド系、ポリオレフィン系他の合成繊維等の一種又は二種以上より選択された混紡品などよりなる各種布帛が適用される。

0010

本発明において、使用する植毛パイルとしては、ポリアミド、レ−ヨン、綿等の合成繊維もしくは天然繊維を細片状に切断したモノフィラメントが用いられ、該モノフィラメントを主として静電植毛法、すなわち電着または電気植毛法によって直接植毛加工される。また、パイル長さは通常約0.2〜3mmの範囲が適当であり、パイル長さが余り長すぎると得られる植毛体の摩粍堅牢度が低下し易く、逆に短すぎると風合いが乏しくなる等、いずれの場合も好ましくない。また、本発明において、該植毛パイルに染着色を施す染料又は顔料は使用素材を特に淡色に染着色できるものであれば特に制限はなく、例えば反応性染料の他直接染料又は酸性染料等の中から選択されたものを用い、所望の色彩に染着色が施される。その染着色では、植毛パイルが全体として比較的淡色又は希薄色に染着色が施されることが適当である。また、必要に応じて通常の染料固着剤浸透湿潤剤緩染剤などを添加することもできる。

0011

本発明において、植毛接着剤層に使用する接着剤としては、特に限定はなく、一般に植毛加工に使用できる接着剤を用いることができる。例えば自己架橋型アクリル酸エステルポリウレタン、反応型アクリル酸エステル等を用いることができ、植毛接着剤層の耐熱性をも考慮した接着剤の選択が望ましい。また、エマルジョン型ソルベント型のいずれでも使用できるが、作業性、危険性、毒性等から、エマルジョン型が適当である。

0012

また、柔軟性や薄さに限度がある繊維基布層に対し、低い加熱温度条件で短時間に所定位置に植毛できる植毛加工積層体を得る場合には、ホットメルト接着性能を有する合成樹脂を用いることもでき、たとえばエチレン酢酸ビニル共重合樹脂に代表されるビニル系樹脂ポリエチレン樹脂等に代表されるポリオレフィン系樹脂ナイロン6/66等に代表されるポリアミド系樹脂等一般にホットメルト接着剤用として使用されるものを用いることができ、共重合ポリアミド系樹脂が好ましい。

0013

次に、植毛加工積層体を染着色する染料としては、植毛接着剤層の素材又は種類に応じ、たとえば直接染料、酸性染料、反応性染料、含金属染料酸性媒染染料分散染料等の通常の染料を使用することができ、浸漬方法等により染色を施すことができる。上記染料浴には染料以外に必要に応じて通常の染料固着剤、染色増進剤、浸透湿潤剤などを添加してもよい。

0014

そして、本発明において、植毛接着剤層は、非透視性ないし隠蔽力をもった繊維基布層、すなわち被着体に対し、透視性が付与され、好ましくは半透明状態に染着色が施されることが望ましい。また、該植毛パイルの淡色ないし希薄色に対し、植毛接着剤層は異色、かつ濃色が望ましく、たとえば赤色、青色および黄色の三色よりそれぞれ選択された二色の組み合わせから所望により選択され、該植毛パイルが予めいずれかの色に先染めされ、該植毛パイルの色相を基に組み合わせを行なうことができる。これによって、本発明では、従来の単なる濃淡色の組み合わせ等による装飾付与等とは顕著に相違し、直角又は直立状で高さがほぼ均等な植毛パイルに拘わらず、また、格別二次加工を施すことなく、見る角度によって乱反射を伴う異色、濃淡差が複合された透視性装飾光沢を発揮するように働く。

0015

本発明において、該植毛パイルには、予め反応性染料等から選択された染顔料を用いて所望の色彩に染着色が施され、かつ植毛パイルが全体として比較的淡色又は希薄色に染着色が施される。ここで比較的淡色又は希薄色の染着色とは、視覚的、感覚的に薄い色相で、予め染着色された該植毛パイルの色相に対し植毛された植毛加工積層体が後染めにより染着色された濃色に比し、淡色又は希薄色を意味すると判断される。さらに、本発明において、植毛加工積層体が前記植毛パイルとは異色で、かつより濃色に後染めが施され、この植毛接着剤層の後染めでは、アクリル系共重合樹脂等の植毛接着剤層が濃色に染着色されるのに対し、繊維基布層ならびに植毛パイルは汚染着色された状態であると推定される。そして、植毛パイルは再び後染めにより前記植毛接着剤層と同色系統の共通したいわば保護色で覆われ、加えて非透視性ならびに隠蔽力のある繊維基材層の表面に敷設された該植毛接着剤層は、濃く染着色された色相を浮き上がらせることができ、また、植毛パイルの側壁部に淡色の先染め後、異色かつ濃色で後染め汚染された染着色の色彩がともる効果が得られるように働く。

0016

本発明において、後染めでの異色系統は、例えば赤、青、黄色の三色の中の少なくとも一種以上より選ばれ、しかも濃色に染着色されていることが望ましい。このように、先染めされ再び後染めで汚染着色される植毛パイルの層と、これと隣接し、異色かつ濃色に染着色された植毛接着剤層の二層が形成され、すなわち非透視性ならびに隠蔽力を有する繊維基布層の表面に、これら二層が敷設された構成となっている。これによって、本発明に係る構成では、たとえ植毛パイルは、ほぼ直角状又は直立状に植毛されていながらも、隣り合わせの異色で、かつ濃色に着色された植毛接着剤層の濃い色相がマグレ−トし、汚染着色されて表面光沢や透視性を備えた植毛パイルに隣接した該植毛接着剤層の濃い色相を浮き上がらせ、また、見る角度によって該植毛パイルの側壁部の汚染着色された保護色の色相が視認され、乱反射的に異色と濃淡光沢が複合し、これらの相乗効果によって玉虫調の透視性装飾光沢を持った特徴のある植毛布が得られるものである。

0017

このように、本発明においては、隣り合わせで連接する異色、かつ濃色の植毛接着剤層に対し、先染めに続き後染めが施される植毛パイルが透視性を備えることが望ましい。すなわち該植毛接着剤層は隠蔽力のある繊維基布層の表面に敷設されており、植毛パイルは後染め処理により表面に付着した油剤等が除去され、表面光沢ならびに透過率が向上するものと推定される。この場合、全光線透過率35%以上、拡散光線透過率30%以上、及び平行光線透過率5%以上を有し、半透明状態であることが望ましく、それぞれ上記所定の数値以下であれば不透明となる。

0018

従って、上記のような構成によって、後染めで保護色に見え透視性を備えた植毛パイルに対し、非透視性並びに隠蔽力を有する繊維基布層の表面が暗く見え、植毛接着剤層は相対的に濃く浮き上がって明るく見え、これらの明るさのト−ンに差が生じて透視性模様となって現れて見える。このため、本発明に係る植毛加工積層体は、従来装飾性に欠けるとされるほぼ直角や直立形態の植毛パイルに拘わらず、また、ベロア調長短パイルのごとき構成でなく、ほぼパイル長の均等な植毛パイルであっても、外観上、植毛接着剤層の濃い色相が浮き上がって見え、また、該植毛接着剤および植毛パイルの透視性と明るさのト−ン差によって異色、濃淡差が複合された透視性光沢が視認できると推定される。

0019

以下、本発明の実施例を挙げ説明するが、本発明の要旨を逸脱しない限り本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1
まず、植毛パイルとして、レ−ヨン糸.旭化成製ブライト糸SRB.2デニ−ルを用い、反応性染料.Remazol,BlueRK−N.およびRemazol,YellowGL(三菱化成ヘキスト製)により反応染色を行ない、淡色調黄緑色に染色した植毛パイルを作製した。平均パイル長さは2d×1.0mmであった。
第1工程
繊維基布層として、レ−ヨン平織,オ−ミケンシ製,番手30単糸,30番双糸,50×49本の表面に、アクリル共重合樹脂,中央理化製,FK−4300を用い、塗布量wet300g/m2 で塗布を行い、90℃×2分乾燥した後、150℃×7分キュアリングし、0.15〜0.25μm(乾燥分)の膜厚の植毛接着剤層を形成した。
第2工程
上記植毛接着剤層に、常法により静電植毛により全面植毛をを行ない、全面植毛の植毛加工積層体を作製した。
第3工程
次に、予め淡色調に染着色を施した上記植毛パイルが植毛された植毛加工積層体を、酸性染料,Kayakalan.RedBL.及びKayakalanYellow GL−143(日本化薬製)を用い、浸漬染色方法により、濃色オレンジ色の後染め染着色を行なった。さらに、上記の染着色を施した植毛加工積層体に、柔軟加工を施した後、乾燥し、仕上げ処理を行ない、植毛接着剤層が濃く植毛パイルの相対的に明るいト−ンの差が複合された透視性光沢が視認される植毛布を得た。この植毛布で、ジャケット等のアウタウエア、及びズボンスカ−ト等に縫製したところ、見る角度によって異色の明るさの模様が隣り合わせに現れて見える玉虫調の外観を持った被服製品として見栄えのすぐれたものであった。

0020

実施例2
植毛パイルとして、実施例1と同じく、レ−ヨン糸.旭化成製,ブライト糸.SRB.2デニ−ルをを用い、反応性染料.Remozol BlueRK−N(三菱化成ヘキスト製)により反応染色を行ない、淡色調の青色に染色した植毛パイルを作製した。平均パイル長さは2d×1.0であった。
第1工程
繊維基布層として、ポリエステル・ジョ−ゼット(平織),東レ製.番手75×36を使用し、その表面にアクリル共重合樹脂.中央理化製,FK−4300及びウレタン系樹脂,大日本インキ製,ハイドランHWを用い、花柄模様スクリ−ンコ−ティング法により捺染処理を施した。樹脂膜厚は、0.15μm(乾燥分)であった。
第2工程
上記植毛接着剤層に、常法により静電植毛により植毛を行ない、捺染植毛された植毛加工積層体を形成した。
第3工程
次に、予め淡色調の青色に染色した植毛パイルが捺染植毛された植毛加工積層体を、酸性染料,Kayakalan.RedBL.及びKayakalanYellow GL−143(日本化薬製)を用い、浸漬染色方法により、濃いオレンジ色の後染め染着色を行なった。上記の染着色を施した植毛加工積層体に、柔軟加工を施した後、乾燥し、仕上げ処理を行なった。上記により得られた捺染植毛布は、淡色の青色に染着色した植毛パイルと、オレンジ色に後染め染着色された植毛接着剤層との異色、濃淡の明るさのト−ン差があり、透視性光沢が複合され現れて見える玉虫調の捺染植毛布であった。この植毛布で、衣料用途としてブラウスを縫製したところ、見る角度によって異色の透視性光沢模様が浮き上がって見える玉虫調の衣料として特殊な輝きを持ったものであった。

0021

実施例3
植毛パイルとして、レ−ヨン糸(ダイワボウレ−ヨン RB1d)を用い、反応性染料.Cibacron Yellow F−3R(CIBA),およびCibacron Blue FR(CIBA)により反応染色を行ない、淡色調の緑色に染色した植毛パイルを作製した。平均パイル長さは1.5d×1.0mmであった。
第1工程
繊維基布層として、レ−ヨン・ポリノジック東洋紡製,マリ−ド.番手40×40.110×65本(平織)を用い、その表面に、アクリル共重合樹脂,中央理化製,FK−4300.及び発泡剤(大日本インキ.ボンコ−トF−1)を用い、柔軟弾性を有する植毛接着剤層を形成した。
第2工程
上記植毛接着剤層に、常法により静電植毛により植毛を行ない、柔軟で全体に自由に伸縮する弾性を備えた植毛加工積層体を得た。
第3工程
次に、予め淡色調の緑色に染色した植毛パイルが植毛された前記植毛加工積層体を、酸性染料,Kayakalan.RedBL(日本化薬製)を用い、浸漬染色方法により、濃い赤色の後染め染着色を行なった。上記の染着色を施した植毛加工積層体に、柔軟加工を施した後、乾燥し仕上げ処理を行なった。上記により得られた柔軟弾性を有する植毛加工積層体を有する植毛布は、淡色の緑色の植毛パイルが後染めの濃い赤色で汚染された保護色で覆われ、植毛接着剤層との明るさのト−ン差が透視性光沢として複合され、見る角度によって違った輝きが現れて見える玉虫調の植毛布であった。この植毛布を、鞄用生地に使用したところ、異色の光沢模様が浮き上がった特徴のある美麗な玉虫調の反射光を有する袋物製品であった。

0022

実施例4
植毛パイルとして、レ−ヨン.ダイワボウレ−ヨン製.ダル糸,1.5dを用い、Cibacron Blue FR(CIBA)により反応染色を行ない、淡色調の青色に染色した植毛パイルを作製した。平均パイル長さは、1.5d×1.0mmであった。
第1工程
繊維基布層として、レ−ヨン・ポリノジック.東洋紡製,マリ−ド.番手40×40.110×65本(平織)を用い、その表面に、アクリル共重合樹脂,中央理化製FK−4300.及びホットメルト接着樹脂(住友化学製,Sumilink DR−150SM)を用い、植毛接着剤層を形成した。
第2工程
上記植毛接着剤層に、常法により静電植毛により植毛を行ない、植毛加工積層体を得た。樹脂厚さは0.15〜0.25μm(乾燥分)であった。
第3工程
次に、予め淡色調の青色に染色した植毛パイルが植毛された前記植毛加工積層体を、酸性染料,Kayakalan.Yellow GL−143(日本化薬製)を用い、浸漬染色方法により、濃い黄色の後染め染着色を行なった。上記の染着色を施した植毛加工積層体に、柔軟加工を施し、乾燥した後、エンボス凹凸処理加工を施した。上記により得られた植毛布は、淡色の青色に先染めし濃い黄色に後染め汚染された植毛パイル箇所に比し、植毛接着剤層が相対的に濃く浮き上がって透視性模様となって現れて見える玉虫調の反射光を有する植毛布であった。この植毛布を、ユニホ−ムの背番号箇所にアップリケ及びマ−クとして使用したところ、被着体の生地色彩との組み合わせとして繊維基布層が生地色彩の隠蔽力を有すると共に、アップリケ箇所には複合された透視性光沢が美麗に現れて見える玉虫調の特殊な輝きが視認されるものであった。

発明の効果

0023

本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。隠蔽力のある繊維基材層の表面で、異色かつ濃色に染着色された植毛接着剤層の色相を浮き上がらせることができ、植毛パイルの側壁部に淡色の先染めと異色かつ濃色に後染め汚染された染着色の色相がともる装飾効果が得られる。また、特にパイル長短差や倒伏状態等を設定する必要はなく、植毛パイルは殆ど直立形態であっても特徴のあるオ−ロラ調の装飾光沢を顕現できる。さらに、既存設備や装置の大きな改変を伴わず、また、異色、濃淡差並びに透視性等を組み合わせた植毛パイルと植毛接着層の二層の組み合わせにより、高級感をもった玉虫調装飾性を有する植毛布を工業的有利に得ることができる。

図面の簡単な説明

0024

図1は本発明に係る植毛布の断面略示図である。

--

0025

1植毛布本体
2繊維基布層
3植毛接着剤層
4植毛パイル
5植毛加工積層体
6 切断頂面
7側壁部
8 淡色着色相
9異色濃厚着色相

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