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技術 光重合性組成物及び感光性平版印刷版

出願人 コニカミノルタ株式会社
発明者 福室郁前橋達一服部良司黒木孝彰
出願日 1996年2月5日 (24年1ヶ月経過) 出願番号 1996-018783
公開日 1997年8月15日 (22年7ヶ月経過) 公開番号 1997-211858
状態 未査定
技術分野 ホトレジストの材料 感光性樹脂・フォトレジストの処理 フォトリソグラフィー用材料
主要キーワード SEU 硅酸ソーダ フェノールノボラック化合物 ポリフィリン誘導体 アルミ基材 擦れ傷 アルカリエッチング法 御国色素製
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目的

感光性平版印刷版として耐刷力に優れ、非画線部の汚れを生じない高品質印刷物を得ることができ、また現像時に現像液中スラッジ等の不溶解物の発生がなく、更に、レーザー書き込み可能である光重合性組成物及び感光性平版印刷版を提供する。

構成

付加重合可能なエチレン性不飽和結合を有するフェノールノボラック化合物基礎とするオリゴマー及び光重合開始剤を含有する光重合性組成物。上記において、オリゴマーの酸価が50mgKOH/mg以上である。上記において、オリゴマーの平均分子量Mwが1000〜10000である。上記において、400nm以上の吸収波長を持つ増感色素を含有する。砂目立て及び陽極酸化処理を行ったアルミニウム支持体上に上記又はの光重合性組成物の層を有する感光性平版印刷版。

概要

背景

光重合性組成物は、ネガ型感光性平版印刷版画像形成層として数多く用いられており、感光性平版印刷版として適用するに際し、光重合性組成物の層とアルミニウム支持体との密着性接着性は重要な問題である。

しかしながら、一般のネガ型感光性平版印刷版に用いられるジアゾニウム塩感光層を有する感光性平版印刷版に比べて、光重合性組成物は支持体との密着性が著しく悪いという欠点を有している。

上記問題を改善する技術として、特公昭46−26521号には燐酸陽極酸化被膜を形成したアルミニウム支持体、特公昭46−35685号にはポリビニルホスホン酸処理を施したアルミニウム支持体が開示されているが、何れも接着性は向上するものの非画像部残色が不十分となり、印刷物汚れが発生する原因となっていた。

上記問題を改善する別の技術として、ジアゾ接着を利用した光重合性組成物層へのジアゾニウム塩添加及びジアゾニウム塩含有下引き層が特公昭50−7481号に開示されているが、この方法はジアゾニウム塩が分光増感できないためレーザーなどでのダイレクト製版に使用できないばかりか、環境的にも好ましくない。

更に、ポリウレタン樹脂又はウレタンオリゴマーを用いた光重合性組成物でアルミ基材との接着性の改善を図っている例が見受けられる。このような方向は好ましい方向であると考えられるが、一般に、オリゴマーの使用は未露光部の溶解性を低下させ、現像の際の現像液中におけるスラッジ不溶解成分)の発生の原因となるばかりでなく、平版印刷版となった際に印刷物の非画線部の汚れの原因となると共に、また解像性劣化の原因にもなっていた。

また、特開昭31−156115号公報には、ドライフィルムレジスト材料に遊離カルボキシル基及びアクリロイル基等を有し、アルカリ水溶液に可溶なオリゴマーを使用する技術が開示されており、未露光部の溶解性を向上させているが、一般的に、このような光重合性組成物を感光性平版印刷版に用いた場合、カルボキシル基を有するモノマー又はオリゴマーの存在は耐刷力の低下につながるため好ましくない。

また、平版印刷版として耐刷力を得るためには、支持体に硝酸電解エッチングを行う技術が知られているが、硝酸砂目を用いた場合、印刷時の印刷物の非画線部に汚れが発生しやすいという問題があった。

概要

感光性平版印刷版として耐刷力に優れ、非画線部の汚れを生じない高品質の印刷物を得ることができ、また現像時に現像液中にスラッジ等の不溶解物の発生がなく、更に、レーザーで書き込み可能である光重合性組成物及び感光性平版印刷版を提供する。

付加重合可能なエチレン性不飽和結合を有するフェノールノボラック化合物基礎とするオリゴマー及び光重合開始剤を含有する光重合性組成物。上記において、オリゴマーの酸価が50mgKOH/mg以上である。上記において、オリゴマーの平均分子量Mwが1000〜10000である。上記において、400nm以上の吸収波長を持つ増感色素を含有する。砂目立て及び陽極酸化処理を行ったアルミニウム支持体上に上記又はの光重合性組成物の層を有する感光性平版印刷版。

目的

本発明の目的は、感光性平版印刷版として耐刷力に優れ、非画線部の汚れを生じない高品質の印刷物を得ることができ、また現像時に現像液中にスラッジ等の不溶解物の発生がなく、更に、レーザーで書き込み可能である光重合性組成物及び感光性平版印刷版を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
3件

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請求項1

請求項2

上記オリゴマーの酸価が50mgKOH/mg以上であることを特徴とする請求項1記載の光重合性組成物。

請求項3

上記オリゴマーの平均分子量Mwが1000〜10000であることを特徴とする請求項1記載の光重合性組成物。

請求項4

400nm以上の吸収波長を持つ増感色素を含有することを特徴とする請求項1記載の光重合性組成物。

請求項5

砂目立て及び陽極酸化処理を行ったアルミニウム支持体上に請求項2又は3記載の光重合性組成物の層を有することを特徴とする感光性平版印刷版

請求項6

請求項5記載の感光性平版印刷版が、1〜20wt%の有機溶剤を含有するpH9以上の水系アルカリ水溶液により画像形成されるものであることを特徴とする感光性平版印刷版。

請求項7

電解研磨硝酸により行うことを特徴とする請求項5記載の光重合性組成物の層を有することを特徴とする感光性平版印刷版。

技術分野

0001

本発明は光重合性組成物及び該組成物の層を支持体上に有する感光性平版印刷版に関するものであり、更に詳しくは、高耐刷力を有し、印刷物の非画線部に汚れが出ず、また有機溶剤を含有する水系アルカリ現像液での処理においても現像液中スラッジ等の不溶解物析出しない高品質の感光性平版印刷版に好適に用いられる光重合性組成物及び該組成物の層を支持体上に有する感光性平版印刷版に関し、また、レーザー露光感度を有しダイレクト製版に対応可能な光重合性組成物及び該組成物の層を支持体上に有する感光性平版印刷版に関するものである。

背景技術

0002

光重合性組成物は、ネガ型の感光性平版印刷版の画像形成層として数多く用いられており、感光性平版印刷版として適用するに際し、光重合性組成物の層とアルミニウム支持体との密着性接着性は重要な問題である。

0003

しかしながら、一般のネガ型感光性平版印刷版に用いられるジアゾニウム塩感光層を有する感光性平版印刷版に比べて、光重合性組成物は支持体との密着性が著しく悪いという欠点を有している。

0004

上記問題を改善する技術として、特公昭46−26521号には燐酸陽極酸化被膜を形成したアルミニウム支持体、特公昭46−35685号にはポリビニルホスホン酸処理を施したアルミニウム支持体が開示されているが、何れも接着性は向上するものの非画像部残色が不十分となり、印刷物の汚れが発生する原因となっていた。

0005

上記問題を改善する別の技術として、ジアゾ接着を利用した光重合性組成物層へのジアゾニウム塩添加及びジアゾニウム塩含有下引き層が特公昭50−7481号に開示されているが、この方法はジアゾニウム塩が分光増感できないためレーザーなどでのダイレクト製版に使用できないばかりか、環境的にも好ましくない。

0006

更に、ポリウレタン樹脂又はウレタンオリゴマーを用いた光重合性組成物でアルミ基材との接着性の改善を図っている例が見受けられる。このような方向は好ましい方向であると考えられるが、一般に、オリゴマーの使用は未露光部の溶解性を低下させ、現像の際の現像液中におけるスラッジ(不溶解成分)の発生の原因となるばかりでなく、平版印刷版となった際に印刷物の非画線部の汚れの原因となると共に、また解像性劣化の原因にもなっていた。

0007

また、特開昭31−156115号公報には、ドライフィルムレジスト材料に遊離カルボキシル基及びアクリロイル基等を有し、アルカリ水溶液に可溶なオリゴマーを使用する技術が開示されており、未露光部の溶解性を向上させているが、一般的に、このような光重合性組成物を感光性平版印刷版に用いた場合、カルボキシル基を有するモノマー又はオリゴマーの存在は耐刷力の低下につながるため好ましくない。

0008

また、平版印刷版として耐刷力を得るためには、支持体に硝酸電解エッチングを行う技術が知られているが、硝酸砂目を用いた場合、印刷時の印刷物の非画線部に汚れが発生しやすいという問題があった。

発明が解決しようとする課題

0009

本発明の目的は、感光性平版印刷版として耐刷力に優れ、非画線部の汚れを生じない高品質の印刷物を得ることができ、また現像時に現像液中にスラッジ等の不溶解物の発生がなく、更に、レーザーで書き込み可能である光重合性組成物及び感光性平版印刷版を提供することである。

課題を解決するための手段

0010

本発明の上記目的は、下記(1)ないし(7)の何れかによって達成される。

0011

(1)付加重合可能なエチレン性不飽和結合を有するフェノールノボラック化合物基礎とするオリゴマー、及び光重合開始剤を含有することを特徴とする光重合性組成物。

0012

(2)上記オリゴマーの酸価が50mgKOH/mg以上であることを特徴とする上記(1)に記載の光重合性組成物。

0013

(3)上記オリゴマーの平均分子量Mwが1000〜10000であることを特徴とする上記(1)に記載の光重合性組成物。

0014

(4)400nm以上の吸収波長を持つ増感色素を含有することを特徴とする上記(1)に記載の光重合性組成物。

0015

(5)砂目立て及び陽極酸化処理を行ったアルミニウム支持体上に上記(2)又は(3)に記載の光重合性組成物の層を有することを特徴とする感光性平版印刷版。

0016

(6)上記(5)に記載の感光性平版印刷版が、1〜20wt%の有機溶剤を含有するpH9以上の水系アルカリ水溶液により画像形成されるものであることを特徴とする感光性平版印刷版。

0017

(7)電解研磨を硝酸により行うことを特徴とする上記(5)に記載の光重合性組成物の層を有することを特徴とする感光性平版印刷版。

0018

以下、本発明について詳述する。

0019

本発明の光重合性組成物に含有させる付加重合可能なエチレン性不飽和結合を有するフェノールノボラック化合物を基礎とするオリゴマーは、付加重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物とフェノールノボラック化合物との反応生成物であるオリゴマーである。該オリゴマーは、酸価が50mgKOH/mg以上であること及び/又は平均分子量Mwが1000〜10000であることが好ましい。

0020

オリゴマーの酸価が50mgKOH/mgより小であると、アルカリ水溶液を用いての現像の際の未露光部の溶解性が低下し、現像液中の不溶解成分が発生したり、印刷物の非画線部の汚れが発生してしまう。オリゴマーの平均分子量が1000未満であると、露光部の重合度が低下するため画像部分の耐刷力が低下してしまい、10000を超えると、アルカリ水溶液を用いての現像の際の未露光部の溶解性が低下し、現像液中の不溶解成分が発生したり、印刷物の非画線部の汚れが発生してしまう。

0021

上記付加重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物としては、架橋可能な公知のモノマーを特に制限なく使用することができ、上記フェノールノボラック化合物としては、特開昭55−57841号公報に記載されている多価フェノールアルデヒド又はケトンとの縮合化合物を用いることができる。

0022

上記付加重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物としては、多価アルコールアクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルが好ましく、例えば、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート等の単官能アクリル酸エステル及びその誘導体或いはこれらのアクリレートをメタクリレートイタコネートクロトネート、マレエート等に代えた化合物、ポリエチレングリコールジアクリレートペンタエリスリトールジアクリレートビスフェノールAジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのε−カプロラクトン付加物のジアクリレート等の2官能アクリル酸エステル及びその誘導体或いはこれらのアクリレートをメタクリレート、イタコネート、クロトネート、マレエート等に代えた化合物、或いはトリメチロールプロパントリメタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ピロガロールトリアクリレートペンタエリスリトールテトラアクリレート等の多官能アクリル酸エステル及びその誘導体或いはこれらのアクリレートをメタクリレート、イタコネート、クロトネート、マレエート等に代えた化合物等を挙げることができる。

0023

これらのうち、3官能以上のモノマーを用いることが好ましく、特に好ましくはペンタエリスリトールテトラアクリレートである。また本発明の付加重合可能なエチレン性不飽和結合を有するフェノールノボラック化合物を基礎とするオリゴマーを用いることができ、これらは2種以上のモノマーを用いることもできる。さらに該オリゴマーの総量は光重合性組成物中に通常20重量%以上80重量%以下、より好ましくは30重量%以上60重量%以下にするのが好ましい。

0024

本発明における光重合性組成物が含有する光重合開始剤としては、付加重合可能なエチレン性不飽和化合物と併用するのに有効な公知の素材を使用することができる。例えば「フォトポリマーテクノロジー」(日刊工業新聞社,昭和63年)第26頁〜第50頁及び第113頁〜第123頁にその代表的な化合物が開示されており、例えば、3,3−,4,4′−テトラキス(t−ブチルオキシカルボニルベンゾフェノンイミダゾール量体、9,10−ジブロモアントラセン、2−ナフタレンスルホクロリド過酸化ベンゾイルオニウム塩等の光重合開始剤が記載されており、これらの何れも使用することができる。また、特願平4−177480号明細書、特開昭58−174402号、同58−174939号、特開平5−249675号各公報に記載されているような開始剤を使用することができる。

0025

光重合性組成物中における付加重合可能なエチレン性不飽和化合物及び光重合開始剤の含有量は公知の範囲でよい。好ましい量の範囲として例えば前者は10〜60重量%、後者は0.5〜15重量%が挙げられる。

0026

請求項4に係る発明における400nm以上の吸収波長を持つ増感色素としては、公知の増感色素を用いることができる。400nm以上の吸収波長を持つ増感色素として、カルコン誘導体やジベンザルアセトン等に代表される不飽和ケトン類、ベンジルカンファーキノン等に代表される1,2−ジケトン誘導体ベンゾイン誘導体フルオレン誘導体ナフトキノン誘導体アントラキノン誘導体キサンテン誘導体チオキサンテン誘導体キサントン誘導体チオキサントン誘導体クマリン誘導体ケトクマリン誘導体、シアニン誘導体スチリル誘導体メロシアニン誘導体オキソノール誘導体等のポリメチン色素アクリジン誘導体アジン誘導体チアジン誘導体、オキサジン誘導体インドリン誘導体アズレン誘導体アズレニウム誘導体、スクアリリウム誘導体、ポリフィリン誘導体テトラフェニルポルフィリン誘導体トリアリールメタン誘導体、テトラベンゾポルフィリン誘導体、テトラピラジノポルフィラジン誘導体、フタロシアニン誘導体テトラアザポルフィラジン誘導体、テトラキノキサリロポルフィラジン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、サブフタロシアニン誘導体ピリリウム誘導体、チオピリリウム誘導体、テトラフィリン誘導体アヌレン誘導体、スピロピラン誘導体、スピロオキサジン誘導体、チオスピロピラン誘導体、金属アレーン錯体有機ルテニウム錯体等が挙げられ、その他さらに具体的には大河原信ら編、「色素ハンドブック」(1986年、講談社)、大河原信ら編、「機能性色素化学」(1981年、シーエムシー)、池森忠三朗ら編、「特殊機能材料」(1986年、シーエムシー)に記載の色素及び増感剤が挙げられるがこれらに限定されるものではなく、その他、紫外から近赤外域にかけての光に対して吸収を示す色素や増感剤が挙げられ、欧州特許568,993号、米国特許4,508,811号、同5,227,227号などに記載された化合物も本発明において好適に用いることができる。これらは必要に応じて任意の比率で二種以上用いてもかまわない。これらの中で好ましい物は、シアニンクマリン、ケトクマリン、スクワリリウム塩、ポルフィルルフィルン、スチリル系の化合物であり、より好ましくは、クマリン、ケトクマリン、スクワリリウム酸化化合物である。

0027

本発明における光重合性組成物には、上記の他に上記以外の増感色素、バインダー界面活性剤可視画剤等を含有すること任意であり、これらは公知の素材を用いることができる。

0028

本発明の光重合性組成物の層は、砂目立て処理及び陽極酸化処理を行ったアルミニウム支持体上に設け、感光性平版印刷版として用いられる。

0029

該アルミニウム支持体は、粗面化に先立ってアルミニウム表面の圧延油を除去するために脱脂処理を施すことが好ましい。脱脂処理としては、トリクレンシンナー等の溶剤を用いる脱脂処理、ケシロンとトリエタノール等のエマルジョンを用いたエマルジョン脱脂処理等を用いることができる。また、脱脂処理に苛性ソーダ等のアルカリ水溶液を用いることもできる。脱脂処理に苛性ソーダ等のアルカリの水溶液を用いた場合、上記脱脂処理のみでは除去できない汚れや酸化皮膜も除去することができる。

0030

光重合性組成物の層との密着性を良好にし、且つ保水性を改善するために行われる砂目立て処理方法としては、機械的に表面を粗面化するいわゆる機械的粗面化法及び電解によりエッチングする方法が挙げられる。機械的方法としては、例えば、ボール研磨法、ブラシ研磨法、液体ホーニングによる研磨法、バフ研磨法が挙げられる。アルミニウム材組成等に応じて上述の各種方法を単独もしくは組合せて用いることができる。好ましいのは、電解エッチングによる方法である。

0031

電解エッチングは、燐酸、硫酸塩酸、硝酸等の無機酸を1種ないし2種以上混合した電解液中で交流或いは直流によって支持体を電解処理する。砂目立て処理の後、必要に応じて、アルカリ或いは酸の水溶液によってデスマット処理を行い中和して水洗する。このような処理としては、例えば特公48−28123号公報に記載されているアルカリエッチング法や特開昭53−12739号公報に記載されている硫酸デスマット法等の処理方法が挙げられる。これらのうち、本発明には硝酸による電解研磨を行ったものが、該電解研磨の利点が得られかつその欠点である感光性平版印刷版を高湿度下で保存したときの非画線部の汚れの発生が改善される点から好ましい。

0032

陽極酸化処理は、電解液として硫酸、クロム酸シュウ酸、燐酸、マロン酸等を1種又は2種以上含む溶液を用い、アルミニウム板陽極として電解して行われる。陽極酸化では、硫酸及び/又はリン酸等を10〜50%の濃度で含む水溶液を電解液として電流密度1〜10A/dm2で電解する方法が好ましく、形成された陽極酸化被覆量は、1〜50mg/dm2が適当であり、好ましくは10〜40mg/dm2である。陽極酸化被覆量は、例えばアルミニウム板を燐酸クロム酸溶液(燐酸85%液:35ml、酸化クロム(VI):20gを1lの水に溶解して作製)に浸漬し、酸化皮膜を溶解市、板の被覆溶解前後の重量変化測定等から求められる。

0033

封孔処理は、沸騰水処理、水蒸気処理ケイ酸ソーダ処理、重クロム酸塩水溶液処理等が具体例として挙げられる。この他にアルミニウム板支持体に対して、水溶性高分子化合物や、フッ化ジルコン酸等の金属塩の水溶液による下引き処理を施すこともできる。

0034

更にアルミニウム支持体は、陽極酸化処理後(封孔処理を施した場合はさらにその後)、親水化処理を施すこと、即ち、親水性層を設けることが好ましい。親水性層の素材としては、アルカリ金属珪酸塩親水性セルロース、特開昭60−149491号公報、同63−165183号公報に記載のアミノ酸及びその塩、特開昭60−232998号公報に記載の水酸基を有するアミン類及びその塩、特開昭62−19494号公報に記載のりん酸塩、特開昭59−101651号公報に記載のスルホ基を有するモノマー単位を含む高分子化合物等が挙げられる。

0035

更に、感光性平版印刷版を重ねたときの光重合性組成物の層(感光層)への擦れ傷を防ぐために、また現像時の現像液中への支持体のアルミニウム成分溶出を防ぐために、特開昭50−151136号、同57−63293号、同60−73538号、同61−67863号、特開平6−35174号等に記載されている、アルミニウム支持体裏面に保護層を設ける処理を行うことができる。

0036

本発明の光重合性組成物の層を設けた感光性平版印刷版は、1〜20wt%の有機溶剤を含有するpH9以上の水系アルカリ水溶液で現像することが好ましい。該水系アルカリ水溶液中の有機溶剤が1wt%未満であったり、pHが9未満であると未露光部が溶解せず、有機溶剤の含有量が20wt%を超えると逆に露光部が膜減りしてしまう。本発明で用いられる現像液とその補充液としては、従来から知られている有機溶剤を含む水系アルカリ水溶液が使用でき、有機溶剤としては感光性組成物層の非露光部を溶解又は膨潤することができ、20℃において水に対する溶解度が10重量%以下のものが用いられる。このような有機溶剤としては酢酸エチル酢酸プロピルエチレングリコールモノブチルアセテート乳酸ブチル等のカルボン酸エステルメチルイソブチルケトンシクロヘキサン等のケトン類エチレングリコールモノブチルエーテルベンジルアルコールメチルフェニルカルビトール等のアルコール類キシレン等のアルキル置換芳香族炭化水素メチレンクロライドモノクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素などがある。これらの有機溶剤は1種以上用いてもよい。これらのうち光重合組成物の層の現像液として好ましいものは、エチレングリコールモノフェニルエーテル又はベンジルアルコールである。現像液中の有機溶剤の含有量は、1〜20重量%であり、好ましくは2〜10重量%である。

0037

また、現像剤には種種のアルカリ剤を含有させることができ、アルカリ剤としては例えば、ケイ酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、第二燐酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、重炭酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、炭酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、硼酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、水酸化ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム及び同リチウムなどの無機アルカリ剤が挙げられる。また、モノメチルアミンジメチルアミントリメチルアミンモノエチルアミンジエチルアミントリエチルアミンモノイソプロピルアミンジイソプロピルアミントリイソプロピルアミンn−ブチルアミンモノエタノールアミンジエタノールアミントリエタノールアミンモノイソプロパノールアミンジイソプロパノールアミンエチレンイミンエチレンジアミンピリジンなどの有機アルカリ剤も用いられる。これらのアルカリ剤は、1種で又は2種以上を組合せて用いることができる。これらのアルカリ剤のうちで珪酸塩が好ましく、アルカリ金属の珪酸塩が更に好ましい。これらのアルカリ剤の現像液中においける含有量は通常0.05〜8重量%で、好ましくは0.5〜6重量%である。

0038

また、現像液には、必要に応じ、水溶性亜硫酸塩を含有させることができ、このような水溶性亜硫酸塩としては、亜硫酸のアルカリ又はアルカリ土類金属塩が好ましく、例えば亜硫酸ナトリウム亜硫酸カリウム等がある。これらの亜硫酸塩の現像液中における含有量は通常0.05〜4重量%である。

0039

また、現像液には有機溶剤の水への溶解を助けるために可溶化剤を含有させることができる。このような可溶化剤としては、含有させる有機溶剤より水易溶性の低分子のアルコール、ケトン類、例えばメタノール、エタノール、アセトン等や、アニオン性界面活性剤両性活性剤、例えばイソプロピルナフタレンスルフォン酸ナトリウムn−ブチルナフタレンスルフォン酸ナトリウム、ラウリルサルフェートナトリウム塩等を用いることができる。これらの可溶化剤の現像液中における含有量は30重量%以下が好ましい。

0040

現像液には、更に必要に応じて、消泡剤及び硬水軟化剤のような添加剤を含有させることができる。これらの現像液中における含有量は1重量%以下が好ましい。

0041

本発明の感光性平版印刷版の現像処理に用いられる現像液はpHが9以上の現像液が適当である。pHが9以下であると、未露光部の溶解性が低いため、非画線部が完全に抜けきらず、汚れの原因となる。

0042

以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。

0043

支持体の作成
厚さ0.24mmのアルミニウム板(材質1050、調質H16)を65℃に保たれた5%水酸化ナトリウム水溶液に浸漬し、1分間脱脂処理を行なった後水洗した。この脱脂したアルミニウム板を、25℃に保たれた10%塩酸水溶液中に1分間浸漬して中和した後水洗した。次いで、このアルミニウム板を0.3重量%の硝酸水溶液において、温度25℃、電流密度100A/dm2の条件で交流電流により60秒間電解研磨による粗面化を行なった後、60℃に保たれた5%水酸化ナトリウム水溶液中で10秒間のデスマット処理を行なった。デスマット処理を行なった粗面化アルミニウム板を15%硫酸溶液中で、温度25℃、電流密度10Amp/dm2、電圧15Vの条件で1分間陽極酸化処理を行ない、更に3%硅酸ソーダ、温度90℃で封孔処理を行なって支持体を作成した。

0044

上記砂目支持体上に下記感光液1、感光液2又は感光液3をそれぞれワイヤーバーを用いて、乾燥膜厚2.0μmとなるように塗布し、遮光下で80℃/2分熱処理して感光性層を形成した。

0045

感光液1
光重合性フェノールノボラックオリゴマー(酸価102)
(KAYARADPCR−1042、日本化薬(株)製)5.0重量部
アクリル系共重合体(MMA/EA/AN/MAA=80/6/8/6
Mw.8000) 5.0重量部
3,3′−カルボニルビスジエチルアミノクマリン) 0.6重量部
3,3′,4,4′−テトラキス(t−ブチルジオキシカルボニル
ベンゾフェノン0.8重量部
フタロシアニン顔料MHI454、御国色素製) 6.0重量部
感光液2
ペンタエリスリトールテトラアクリレート(酸価4) 5.0重量部
アクリル系共重合体(MMA/EA/AN/MAA=80/6/8/6
Mw.8000) 5.0重量部
3,3′−カルボニルビス(ジエチルアミノクマリン) 0.6重量部
3,3′,4,4′−テトラキス(t−ブチルジオキシカルボニル)
ベンゾフェノン 0.8重量部
フタロシアニン顔料(MHI454、御国色素製) 6.0重量部
感光液3
ポリエステル多官能オリゴマー(酸価20)
アロニックスm−7100、東亜合成化学(株)製) 5.0重量部
アクリル系共重合体(MMA/EA/AN/MAA=80/6/8/6
Mw.8000) 5.0重量部
3,3′−カルボニルビス(ジエチルアミノクマリン) 0.6重量部
3,3′,4,4′−テトラキス(t−ブチルジオキシカルボニル)
ベンゾフェノン 0.8重量部
フタロシアニン顔料(MHI454、御国色素製) 6.0重量部
更に、下記組成のオーバーコート層を、感光性層上に乾燥膜厚2.0μmとなるようにアプリケーターで塗布し、遮光下で80℃で3分間熱処理して3種の光重合型感光性平版印刷版を作成した。

0046

オーバーコート層用塗布液
ポリビニルアルコール(日本合成化学(株)製、GL−05)97重量部
界面活性剤(バイエル(株)製 FT−248) 3重量部
水 900重量部
このようにして作成した3種の光重合型感光性平版印刷版の各々について、明室プリンター(大日本スクリーン(株)製、P−627−HA)を用いて露光後、以下の組成の現像液中に25℃で45秒間浸漬して未露光分の感光層を溶出し、水洗し、乾燥して画像を形成した。また、処理に用いた現像液中のスラッジの発生を評価した。

0047

現像液組成
ベンジルアルコール360重量部
ジエタノールアミン210重量部
レックスBL(花王(株)製、t−ブチルナフタレンスルホン酸
ナトリウム) 180重量部
亜硫酸カリウム90重量部
水 3000重量部
また、前記3種の光重合型感光性平版印刷版について、UgraプレートコントロールウェッジPCW82(ミカ電子(株)製)による画像を、連続階調ウェッジが4段となるような露光量で作成し、印刷機ハイデルGTO)で、コート紙、印刷インキ東洋インキ製造(株)製、ハイプラスM紅)及び湿し水(コニカ(株)製、SEU−3、2.5%水溶液)を用いて印刷を行い、印刷初期段階(3000枚程の時点)での印刷物の非画線部の汚れを評価し、また印刷物のベタ部にイン着肉不良が発生するまでの印刷枚数耐刷性を評価した。

0048

現像液中のスラッジ発生の評価は、現像液100mlに対して各感光性平版印刷版20cm×20cmを現像した後の現像液を濾紙吸引濾過を行い、濾紙に残ったスラッジを乾燥した後の重量を測定した。

0049

以上の結果を下記表1に示す。

0050

0051

表1中、印刷物の非画線部の汚れ評価基準は下記のとおりである。

0052

○:非画線部が全く汚れない
△:非画線部の一部が汚れる
×:非画線部の全面が汚れる。

発明の効果

0053

本発明によれば、感光性平版印刷版として耐刷力に優れ、非画線部の汚れを生じない高品質の印刷物を得ることができ、また現像時に現像液中にスラッジ等の不溶解物の発生がなく、更に、レーザーで書き込み可能である光重合性組成物及び感光性平版印刷版が提供される。

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