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技術 免震装置

出願人 長屋幸助笠間啓造
発明者 長屋幸助笠間啓造
出願日 1996年1月18日 (24年11ヶ月経過) 出願番号 1996-038663
公開日 1997年7月29日 (23年5ヶ月経過) 公開番号 1997-195575
状態 未査定
技術分野 異常な外部の影響に耐えるための建築物 防振装置
主要キーワード 他方板 防震ゴム 補助キャスター 軽量物体 垂直方向力 すべり摩擦係数 円形テーブル 上下震動
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1997年7月29日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (8)

目的

静止時には安定で、地震時に大きな免震効果を持つ安価な免震装置を提供する。

構成

二枚の板の間に一方の板に支持部を取り付けた全方向移動キャスター3が自由に他方の板上を転がり、二つの板が平面内相運動を行うように配置し、かつその平面内相対運動に対して、復元力を有するように一方の板の中心から放射状に他方の板にコイルばね4を取り付ける。

概要

背景

地震時の地盤振動垂直方向に比べ、水平方向の振幅が非常に大きいので免震を行うためには、水平方向に小さなばね定数を有し、垂直方向には物体重力支える大きなばね定数を有する免震材が必要である。したがって従来の免震装置では、防震ゴム鋼板を積層し、水平方向に柔らかく、垂直方向に剛性の強い免震ゴムが用いられてきた。しかしこの装置では、建物等の重量物の支持には適しているが、比較的小型の機器美術品等の軽量の物体の支持では、ばね定数が高くなり過ぎ、大きな免震効果を得ることができない。軽量物体の免震には、三次元方向をばねで支持する方法も用いられている。しかしこの方法では、装置に載せる物体に不釣り合いがあったり、あるいは、外力が作用した場合に装置のテーブルが傾き、載せた物体が滑落したり、転倒したりする欠点があった。そこで球のコロを用い、かつ免震台のテーブル端(4辺)にばねをつけた免震台も開発されている。しかしこの場合は、テーブルの端に取付られたばねを支持するための外枠が必要であり、またテーブルと外枠の間を大きくとることが困難なため、ばねの長さを十分にとることができず、地震などの大きな変位にたいして、ばねの変形は、非線形領域入り、地震の支配振動数以外の非線形振動誘起するため、線形理論による設計ができない等の欠点があった。またばね定数は平面内の360度の方向に一定で無く、大きな異方性を有するので、加振方向によっては免震の度合いが異なる等の欠点もあった。さらに永い期間に塵が堆積し、地震時にコロがなめらかに床上を転がらず、免震効果が減少する欠点も考えられた。

近年上記のようなパッシブな方法とは別に、上記の欠点を解消できるアクティブ制御による振動絶縁法も開発されている。しかしこの装置はかなり高価で、かつエネルギを必要とし、とくに地震時に停電があれば、装置が稼動しない等の欠点がある。

概要

静止時には安定で、地震時に大きな免震効果を持つ安価な免震装置を提供する。

二枚の板の間に一方の板に支持部を取り付けた全方向移動キャスター3が自由に他方の板上を転がり、二つの板が平面内相運動を行うように配置し、かつその平面内相対運動に対して、復元力を有するように一方の板の中心から放射状に他方の板にコイルばね4を取り付ける。

目的

本発明は上記の欠点を解消するもので、水平方向ではわずかな力では動かないが、地震時の大きな力には十分な免震効果を発揮し、垂直方向には安定で、大地震に対しても線形振動を行い、かつ地震の入力方向に無関係にほぼ同じ免震効果を有し、長期間の使用にも安定で、かつ安価な免震装置を提供するものである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
5件

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請求項1

二枚の板の間に一方の板に支持部を取り付けた全方向移動キャスター3を設け、キャスター3が自由に他方の板上を転がり、二つの板が平面内相運動を行うように配置し、かつその平面内相対運動に対して、復元力を有するように一方板の中心から放射状に他方の板にコイルばね4を取り付けることを特徴とする免震装置

請求項2

請求項1の装置において、コイルばね4の釣り合い位置でキャスター3の転がり部の一部が入るようなくぼみ、あるいは段差を板に設け、静止時のキャスター3の動き拘束することを特徴とする免震装置。

請求項3

請求項1の装置において、キャスター3の転がり部をテーブル1下面に接触させるようキャスター3を配置することを特徴とする免震装置。

請求項4

請求項1、3の装置において、地震による変位振幅をd/2としたとき、D=(1+√2)dより得られる値かそれに近い直径を有する円形テーブルあるいは一辺がDかそれに近い正方形テーブルを用い、直径dの四つの小円同士を外接させ、かつテーブル1の縁に四つの小円を内接させる。このとき得られる小円の中心にキャスター3を配置し、かつキャスター3のほかにテーブル1の外縁に近い位置に補助キャスター5を設けることを特徴とする免震装置。

請求項5

請求項1、3、4の装置において、キャスター3の代わりにすべり摩擦係数の小さい板を用い他方の板上をすべるのを特徴とする免震装置。

技術分野

0001

この発明は免震装置および振動絶縁装置に関するものである。この発明は地震時の振動あるいは機械等により発生する比較的大きな振動を絶縁するための装置で、振動により転倒したり、飛び散ったりしてはならない物体支持装置として用いられるものであり、その応用分野一般家庭から、事務所工場美術館等非常に広い。

背景技術

0002

地震時の地盤の振動は垂直方向に比べ、水平方向の振幅が非常に大きいので免震を行うためには、水平方向に小さなばね定数を有し、垂直方向には物体の重力支える大きなばね定数を有する免震材が必要である。したがって従来の免震装置では、防震ゴム鋼板を積層し、水平方向に柔らかく、垂直方向に剛性の強い免震ゴムが用いられてきた。しかしこの装置では、建物等の重量物の支持には適しているが、比較的小型の機器美術品等の軽量の物体の支持では、ばね定数が高くなり過ぎ、大きな免震効果を得ることができない。軽量物体の免震には、三次元方向をばねで支持する方法も用いられている。しかしこの方法では、装置に載せる物体に不釣り合いがあったり、あるいは、外力が作用した場合に装置のテーブルが傾き、載せた物体が滑落したり、転倒したりする欠点があった。そこで球のコロを用い、かつ免震台のテーブル端(4辺)にばねをつけた免震台も開発されている。しかしこの場合は、テーブルの端に取付られたばねを支持するための外枠が必要であり、またテーブルと外枠の間を大きくとることが困難なため、ばねの長さを十分にとることができず、地震などの大きな変位にたいして、ばねの変形は、非線形領域入り、地震の支配振動数以外の非線形振動誘起するため、線形理論による設計ができない等の欠点があった。またばね定数は平面内の360度の方向に一定で無く、大きな異方性を有するので、加振方向によっては免震の度合いが異なる等の欠点もあった。さらに永い期間に塵が堆積し、地震時にコロがなめらかに床上を転がらず、免震効果が減少する欠点も考えられた。

0003

近年上記のようなパッシブな方法とは別に、上記の欠点を解消できるアクティブ制御による振動絶縁法も開発されている。しかしこの装置はかなり高価で、かつエネルギを必要とし、とくに地震時に停電があれば、装置が稼動しない等の欠点がある。

発明が解決しようとする課題

0004

本発明は上記の欠点を解消するもので、水平方向ではわずかな力では動かないが、地震時の大きな力には十分な免震効果を発揮し、垂直方向には安定で、大地震に対しても線形振動を行い、かつ地震の入力方向に無関係にほぼ同じ免震効果を有し、長期間の使用にも安定で、かつ安価な免震装置を提供するものである。

課題を解決するための手段

0005

本免震装置では、二枚の板の間に一方の板に支持部を取り付けた全方向移動キャスター3を設け、キャスター3が自由に他方板上を転がり、二つの板が平面内相運動を行うように配置し、かつその平面内相対運動に対して、復元力を有するように一方の板の中心から放射状に他方の板にコイルばね4が取り付けられる。したがって本装置では、重力等の静的な力はキャスター3により支持され、垂直方向の剛性は非常に大きい。また水平方向はどの方向(360度方向)にもキャスター3が自由に板上を転がり、コイルばね4の長さを大きくとれるので、小さなばね定数のばねを用いることができ、またコイルばね4をある程度、密に配することで、平面内の半径方向にはばね定数を一定とすることができるので、水平方向の平面内のすべての方向の振動伝達率を相当低下させることができる。またキャスター3と板の間には、若干の転がり摩擦が存在するため、わずかな力では水平方向にも動かず、またこの摩擦力が地震時の減衰力となる。図1はこの発明の一例としての免震装置の上から見た図を示したものであり、図2は装置の断面を側面から見た状態を示している。図の上板は物体を載せるテーブル1で、下板は加振源に設置されるベース2である。ベース2に振動が作用すると、テーブル1に連結されたキャスター3がベース2上を転がり、その相対運動にたいする復元力が引張りコイルばね4に作用する。いまテーブル1に載せられた物体も含めた本装置の固有角振動数をpとし、加振力地震力)の支配角振動数をωとすると、ω/p>√2の条件下で加振振幅より物体の振幅を小さくでき、この比を大きくすることで、大きな免震効果が得られる。したがってコイルばね4のばね定数は静止時に物体が水平方向に定位置に復帰し、かつ安定であるような条件の下で、なるべく小さく設定される。一方地震時の上下方向の加振振幅は水平方向に比べ、高い振動数成分が択一するので、通常の方法と同じく、ベース2の下に防振ゴムを取り付けることにより免震する。この図は円形テーブルに対するものであるが、もちろん円形以外の形状をしても差し支えない。

0006

上記装置において、図3のようにコイルばね4の釣り合い位置でキャスター3の転がり部の一部が入るようなくぼみ(図中のh)、あるいは段差を板に設け、静止時のキャスター3の動き拘束する。このような構成とすることにより、静的な力に対する動きを拘束し、地震の無い通常の状態でのテーブル1の安定性を増加させることができる。しかし大きな地震力に対しては、物体の水平方向慣性力により、そのくぼみあるいは段差を乗り越え、相対運動が行われる。しかし段差分だけの上下震動が行われるので、免震の見地からはなるべく段差が無い方が望ましい。

0007

上記装置において、キャスター3の転がり部をテーブル1の下面に接触させるようにキャスター3を配置する。これにより、塵の堆積が転がり部に無くなるため、地震時に塵の堆積による転がり接触抵抗変化が少なくなり、安定な免震効果が長期間にわたり得られる。また保守管理が少なくてすむ。図4はこのキャスター3の取り付け状態を示したものである。

0008

上記装置において、地震による変位振幅をd/2としたとき、 D=(1+√2)dより得られる値かそれに近い直径を有する円形テーブル、あるいは一辺がDかそれに近い正方形テーブルを用い、直径dの四つの小円同士を外接させ、かつテーブル1の縁に四つの小円を内接させる。このとき得られる小円の中心にキャスター3を配置し、かつキャスター3のほかにテーブル1の外縁に近い位置に補助キャスター5を設けることにより、大きなテーブル1の変位に対してもテーブル1が傾かないようする。このような構成とすることにより、設計振幅に対する最適なテーブル1寸法およびキャスター3の配置が決まり、また補助キャスター5を使用する事により、大きな地震を受け、テーブル1が大きく変位し、重心が大きく移動したとしてもキャスター3と補助キャスター5の間で大きな復元モーメントを得ることができ、地震時のテーブル1の傾きを防止することができる。過去の日本における地震によるの最大変位は0.4m程度であり、この振幅以上の0.5mの振幅に対しても耐えうる免震装置のテーブル1に対するキャスター3の配置を有する免震装置の一例を上式により計算して図5図6に示してある。図中Dおよびdは上式の記号に対応する。変位が0.5m程度と大きくなると、テーブル1の寸法も大となるが、上記の式により、最適なテーブル1の寸法が得られている。またこのように大きな振幅では、テーブル1の重心がテーブル1の中心から大きく振動方向に移動し、さらにテーブル1に載せられて物体の水平方向慣性力により大きな転倒モーメントが作用し、テーブル1が傾き、物体が滑落あるいは転倒する。しかし図のようにキャスター3を配置すると、キャスター3がテーブル1から外れることも無く、かつテーブル1の外周近くに補助キャスター5を配置することにより、テーブル1に大きな復元モーメントが作用し、物体の滑落あるいは転倒を防止することができる。

0009

本発明の基本構成は請求項1のようであり、垂直方向力をキャスター3で支持しているため、テーブル1が傾くことは無い。すなわち上下方向をばねで支持した免震台にありがちな、テーブルに物体を載せたとき、あるいは外力等による不釣り合い力により、テーブルが傾き、そのため物体が滑落したり、転倒したりすることが、本装置では無く安定である。また積層ゴムなどと異なり、水平方向のばね定数は垂直方向と独立に決定でき、またばねの長さを大きく取れることから、ばね定数を自由に選択できるので、免震装置設計の自由度が大きく、そのため大きな免震効果を得ることができる。さらにばね長が大きいため、地震等の大きな変位に対しても線形で、平面内のすべての方向にほぼ一様な免震効果を持たすことができる。

0010

本装置において、さらに請求項2のように構成とすると、静的安定が保たれる。1

0011

本装置において、さらに請求項3のように構成すると、キャスター3の転がるテーブル1の下面に塵の堆積が無く、長期間にわたり安定な免震効果が得られる。また維持管理が少なくて済む。

0012

本装置において、さらに請求項4のように構成すると、テーブル1の寸法の最適値および最適配置が求められ、大きな地震に対しても、テーブル1の傾きを拘束できる。

0013

本装置において、さらに請求項5のように構成すると、転がり部が無いため、潤滑油給油が不要となり、維持管理が容易である。

0014

本装置の有用性を確認するため図1図2に示す装置を試作し、実験を行った。本装置を水平加震台に載せ、さらに装置のテーブル1に質量11.6Kgの物体を裁荷した。ばね設計では、振動伝達率を1/4に設定し、ばね定数を求め、そのばね定数に相当する引っ張りコイルばね4を取り付けた。また振動台の加振振幅(片振幅)を約5mmとし、加振振動数は日本で起きた地震の支配振動数を参考にして、3.5Hzと設定した。実験結果を図7に示す。図中上の図が加振波形であり、下の図が本装置の上に載せられた物体の振幅である。図より本装置を用いることにより物体の振幅を設計どうり加振振幅の約1/4に押さえられている事がわかる。水平方向の剛性をさらに小さくしても良いときは、もちろん物体の振幅をさらに小さくすることができる。

発明の効果

0015

本免震装置では、垂直方向力をキャスター3で支持しているため、テーブル1が傾くことが無い。すなはち上下方向をばねで支持した免震台にありがちな、テーブルに物体を載せたとき、あるいは外力等による不釣り合い力により、テーブルが傾き、そのため物体が滑落したり転倒したりすることが本装置では無く安定である。また積層ゴムなどと異なり、水平方向のばね定数は垂直方向と独立に決定でき、またコイルばね4の長さを大きく取れることから、ばね定数を自由に選択できるので、免震装置設計の自由度が大きく、そのため大きな免震効果を得ることができる。さらにコイルばね4の長が大きいため、地震時の大きな変位に対しても安定で大きな免震効果を持たすことができ、かつ請求項2〜5の構成とすることで、静止時に水平方向に安定で、長期間の使用に対して安定で大きな免震効果が得られる。さらに機構が極めて簡単なため非常に安価である。

図面の簡単な説明

0016

図1この発明の装置の一例を示す平面図である。
図2図1の側面の断面図である。
図3ばねの釣り合い位置に設けたくぼみを示す拡大図
図4塵の堆積を防止するためのキャスター3の取付方を示した図である。
図5地震振幅の大きいときのキャスター3の配置を示した平面図である。
図6図5の側面の断面図である
図7この発明の装置による免震効果を示した図である。

--

0017

1 テーブル 2ベース3キャスター4コイルばね
5 補助キャスター

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