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技術 湿式分散装置及びインキの製造方法

出願人 凸版印刷株式会社
発明者 大木恒郎田口貴雄田村章竹村信美島康裕喜多真一
出願日 1996年1月19日 (24年10ヶ月経過) 出願番号 1996-007559
公開日 1997年7月29日 (23年3ヶ月経過) 公開番号 1997-192466
状態 拒絶査定
技術分野 溶解、混合、フローミキサー 回転撹拌具形混合機 インキ、鉛筆の芯、クレヨン
主要キーワード 円筒側面状 超音波震動 ビーズ状物 回転軸付近 分散結果 湿式分散装置 液取り出し口 回転軸近傍
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1997年7月29日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (9)

課題

分散室内で分散メディアや分散液に偏りの起こらぬように循環流動させることによって、サブミクロン以下の微粒子化、高品質な分散、高効率な生産を可能とし、高い耐久性を持った湿式分散装置を提供する。

解決手段

回転体が連続螺旋状の溝もしくは突部を有する、および、回転体の回転運動による分散メディアおよび分散液の進行方向が、円筒状分散室内壁と回転体との間を流れる分散メディアおよび分散液の進行方向と逆方向となるよう回転体を回転させる湿式分散装置とする。また、連続螺旋状の溝もしくは突部を有する円筒状の回転体を回転してインキを製造する。

概要

背景

従来より、塗料インキの主要構成物である顔料樹脂溶媒等からなる分散溶液を分散する際、物理的、機械的に顔料等の固体粉砕し、樹脂や溶媒と均一に撹拌混合する装置や方法が数多く提案されている。

例えば、分散室である容器内に被分散物である顔料、樹脂、溶媒等からなる分散溶液を分散メディアと呼ばれるガラスや高硬度セラミックスなどのビーズ状物とともに封入し、円盤状や円筒状の回転体による回転によって分散室内に剪断応力を発生させて分散を行うサンドミルがある。

また、分散室内に分散溶液と大きめの分散メディアを密閉封入し、横置きした分散室自身を回転させたり、あるいは縦置きした分散室に自転運動公転運動を与えて分散を行うボールミルがある。

また、接近した回転数の異なる2本のロール、あるいは接触した3本のロール間に高粘度な被分散物を通過させ、剪断応力によって分散を行うロールミルがある。

また、分散室内に分散溶液と分散メディアを密閉封入し、分散室自身を振動させて内部の被分散物を分散させる振動型分散機がある。

この他にも、被分散物を高圧衝突させて分散を行う衝突型分散機超音波震動を用いた超音波分散機、あるいは前述の様々な分散機を組み合わせた複合型分散機などがある。

これまでは前述の様々な分散機の中から、被分散物の種類、性質目標とする分散状態生産量などを鑑み、最適な分散装置を選択してきた。

概要

分散室内で分散メディアや分散液に偏りの起こらぬように循環流動させることによって、サブミクロン以下の微粒子化、高品質な分散、高効率な生産を可能とし、高い耐久性を持った湿式分散装置を提供する。

回転体が連続螺旋状の溝もしくは突部を有する、および、回転体の回転運動による分散メディアおよび分散液の進行方向が、円筒状分散室内壁と回転体との間を流れる分散メディアおよび分散液の進行方向と逆方向となるよう回転体を回転させる湿式分散装置とする。また、連続螺旋状の溝もしくは突部を有する円筒状の回転体を回転してインキを製造する。

目的

しかしながら、これらの分散装置は装置固有の特徴を持つと同時に固有の問題点も有し、被分散物や目的とする分散状態によっては適さない場合も多い。特に、グラビヤインキやカラーフィルターインキなど透明性が重視される場合、一般に顔料をサブミクロン以下にまで微粒子化する必要があるとされているが、分散条件が厳しく、装置ごとに様々な問題を抱えている。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

円筒状の分散室内に回転式の分散手段を有するバッチ式もしくは液循環式湿式分散装置において、分散メディアおよび分散液を撹拌する円筒状の回転体が、連続した螺旋状の溝もしくは突部を有することを特徴とする湿式分散装置。

請求項2

前記回転体の回転運動による分散メディアおよび分散液の進行方向が、円筒状分散室内壁と回転体との間を流れる分散メディアおよび分散液の進行方向と逆方向となるよう回転体を回転させることを特徴とする請求項1記載の湿式分散装置。

請求項3

円筒状の分散室内に分散メディアおよび分散液を充填した上で、連続した螺旋状の溝もしくは突部を有する円筒状の回転体を回転することによりインキを製造するインキの製造方法。

請求項4

円筒状の分散室内で連続した螺旋状の溝もしくは突部を有する円筒状の回転体を回転させた上で前記螺旋状の溝もしくは突部の進行方向より分散メディアおよび分散液の進行方向が、円筒状分散室内壁と回転体との間を流れる分散メディアおよび分散液の進行方向と逆方向となるよう回転体を回転させることを特徴とする請求項3記載のインキの製造方法。

技術分野

0001

本発明は、ペイントラッカーエナメル水性塗料合成樹脂塗料などの塗料の製造、および、新聞インキ、ビニールインキ、ノンカーボンインキグラビヤインキなどの印刷用インキの製造に適し、特に、グラビヤ用インキ、カラーフィルタ用インキなどの透明性を要するインキの製造に最適な湿式分散装置に関し、詳しくは円筒状の分散室内で円筒状の回転体などを回転させることにより被分散液湿式で分散するバッチ式もしくは液循環式の湿式分散装置、およびこのような装置を用いたインキの製造方法に関するものである。

背景技術

0002

従来より、塗料やインキの主要構成物である顔料樹脂溶媒等からなる分散溶液を分散する際、物理的、機械的に顔料等の固体粉砕し、樹脂や溶媒と均一に撹拌混合する装置や方法が数多く提案されている。

0003

例えば、分散室である容器内に被分散物である顔料、樹脂、溶媒等からなる分散溶液を分散メディアと呼ばれるガラスや高硬度セラミックスなどのビーズ状物とともに封入し、円盤状や円筒状の回転体による回転によって分散室内に剪断応力を発生させて分散を行うサンドミルがある。

0004

また、分散室内に分散溶液と大きめの分散メディアを密閉封入し、横置きした分散室自身を回転させたり、あるいは縦置きした分散室に自転運動公転運動を与えて分散を行うボールミルがある。

0005

また、接近した回転数の異なる2本のロール、あるいは接触した3本のロール間に高粘度な被分散物を通過させ、剪断応力によって分散を行うロールミルがある。

0006

また、分散室内に分散溶液と分散メディアを密閉封入し、分散室自身を振動させて内部の被分散物を分散させる振動型分散機がある。

0007

この他にも、被分散物を高圧衝突させて分散を行う衝突型分散機超音波震動を用いた超音波分散機、あるいは前述の様々な分散機を組み合わせた複合型分散機などがある。

0008

これまでは前述の様々な分散機の中から、被分散物の種類、性質目標とする分散状態生産量などを鑑み、最適な分散装置を選択してきた。

発明が解決しようとする課題

0009

しかしながら、これらの分散装置は装置固有の特徴を持つと同時に固有の問題点も有し、被分散物や目的とする分散状態によっては適さない場合も多い。特に、グラビヤインキやカラーフィルターインキなど透明性が重視される場合、一般に顔料をサブミクロン以下にまで微粒子化する必要があるとされているが、分散条件が厳しく、装置ごとに様々な問題を抱えている。

0010

従来のサンドミルでは、分散メディアが分散室内において偏りを生じ、分散液が均一に分散もしくは撹拌されないなどの分散不良、分散室や回転板局所的に磨耗するといった装置の耐久性低下、さらには、分散メディア、分散室、回転板および回転軸等に圧縮応力がかかって回転や流動が停止してしまうデッドロック現象、それに伴って駆動装置過負荷がかかり装置を破損してしまうなどの欠点があった。

0011

顔料をサブミクロン以下にまで微粒子化する場合、接触点を増やすためより小径の分散メディアを使用し、より高速な回転で分散を行うことが有効であるが、磨耗による耐久性の低下やデッドロック現象、駆動装置への過負荷はより生じやすくなる。

0012

またバッチ式のサンドミルでは前述の問題の他、分散室内部で分散液や分散メディアが流動しづらいため、分散室内壁付近では微粒子化がすすんでも、回転軸付近では分散がすすまず、分散が不均一になってしまう。

0013

分散液をいったん外部に出し、再び分散室に導入する循環式のサンドミルでは分散均一性はバッチ式より向上するが、液を一方方向に流動させるため分散メディアの偏りやかかる圧縮応力はさらに大きくなり、さらにデッドロック現象や局所的な磨耗による耐久性の低下が問題となる。

0014

ボールミルでは、均一に微粒子化するために非常に長時間の分散を必要とし、分散効率が非常に低い。また、自転運動と公転運動を組み合わせた遊星型ボールミルでは、分散効率はある程度向上するが、発熱が問題となる。ボールミルは分散室本体が回転運動するため、冷却手段が限られ、冷却効率が非常に低く、熱安定性の低い被分散物の場合、大きな障害となる。またバッチ式に固定されるため、生産性の向上はあまり望めない。

0015

ロールミルは到達分散状態という点では非常に微粒子にまで分散可能であるが、装置の構成上被分散物にある程度以上の高い粘性が必要で、低粘度での分散は不可能である。基本的に解放系で大馬力で回転するロールに接近した状態で作業を行わなければならず、危険で作業性、安全性に大きな問題を抱えている。

0016

しかも、自動化や無人化が非常に困難で、到達分散状態が作業者の技量によるところが大きいためロット間でのいろめや品質の差が大きく、品質管理、生産性においても問題となる点が多い。

0017

振動型分散機の場合では、分散室本体を高速に振動させるため、大型分散室の使用が困難で、自動化も難しいため、少量バッチ生産にならざるを得ず、生産効率は低い。また振動式では、分散メディア同士の衝突によって被分散物に応力がかかるのが一瞬でしかなく、微粒子かつ均質な系になるまで非常に長時間を要する。発熱があったとき冷却も困難である。

0018

この他、衝突型分散機では、被分散物に高圧がかかるため局所的な発熱は不可避であり熱安定性の低い被分散物には適合しない。また、超音波分散機では分散強度再現がとりづらく被分散物の分散再現性が低くなってしまう。

0020

本発明の湿式分散装置及びインキの製造方法は、円筒状の分散室内に回転式の分散手段を有するバッチ式もしくは液循環式の湿式分散装置において、分散メディアおよび分散液を撹拌する円筒状の回転体が、連続した螺旋状の溝もしくは突部を有することを特徴とし、さらに、前記回転体の回転運動による分散メディアおよび分散液の進行方向が、円筒状分散室内壁と回転体との間を流れる分散メディアおよび分散液の進行方向と逆方向となるよう回転体を回転させることを特徴とする。

0021

以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明する。図1に示す湿式分散装置において1は分散室であり、冷水、その他の熱媒による冷却が可能となっている。また分散室1内には駆動装置2に連結した回転軸3が挿入され、この回転軸3の先には螺旋状の溝を設けた回転体4が取り付けられている。

発明を実施するための最良の形態

0022

図1に示した湿式分散装置は循環式の分散装置の例で、分散室1のみ破断してある側面概念図である。すなわち、あらかじめ分散室内に分散メディアを充填させておき、回転軸3、回転体4を通して分散メディアに駆動装置2の回転を伝えつつ被分散物を含む分散液を外部から分散室1内部に供給し、運動する分散メディア間を通して分散させ、いったん外部に排出させた、再び分散室1内に供給して分散液を循環させ連続的に分散させる。従って、図1の分散室1には上部と下部に被分散物を含む分散液の導入口6と排出口7が設けられ、これらと分散室1内部との境に分散メディアと分散液を分離するメッシュ5が設けられている。

0023

図2に回転体4の回転方向と分散液の流れる方向を示した。分散室1内を分散メディアで充たし、回転体4を回転させ、導入口6から分散液を導入したとき、分散液は分散室1と回転体4との間を、図2に矢印で示すように基本的に上から下へと流れ、排出口7から排出される。そしてまた排出された分散液は導入口6に導かれ循環し分散される。

0024

このとき、回転体4に設けられた螺旋状の溝によって分散室内の分散液や分散メディアの一部が下から上へ、すなわち、液の本来の循環方向と逆方向に運ばれ、途中あるいは上部に達したとき、再び順方向の液の流れに合流し、排出口7から出て分散室外部を循環する。回転体4の回転方向を逆にした場合、図3のように分散室内部の分散液の流れも逆にすればよい。すなわち、排出口7から分散液を導入し、導入口6から排出させ循環させることにより、前述の場合同様に分散が可能である。

0025

図4は、回転体4のように円筒側面状に連続した螺旋状の溝を設ける代わりに、連続した突部を螺旋状に円筒側面状に設けた回転体8を使用した場合を示している、分散室1のみ破断してある側面概念図である。この場合も使用方法図1図2図3に示される回転体4を用いた場合と同様である。

0026

図1図4における分散装置の例では、回転体4および8の直径を分散室1の内径に近くし、回転体表面と分散室内面との間隔を狭くし、同時に螺旋状溝の深さは浅くし、螺旋状溝底部での周速と回転体表面での周速の速度差を小さくしている。このことにより、径方向での分散メディアの分散能力が均質化される。

0027

その一方で分散室1の容量は小さくなるが、循環方式であるため、処理容量は変わず、多量の分散液を効率よく、均一に分散できる。回転体表面と分散室内面との間隔は使用する分散メディアの直径の3ないし6倍程度が好適である。螺旋状溝の深さは回転体表面と分散室内面との間隔と同程度以下が好適である。螺旋状溝の幅も分散メディアの直径の3ないし6倍程度が好適である。螺旋状溝の間隔は螺旋状溝の幅の1.2ないし4倍が適し、さらには2ないし2.5倍がより好適である。特に、回転体を高速で回転させる場合、螺旋状溝の幅および間隔を狭くすれば、回転体にかかる負荷が低下し、好適である。以上の条件は、螺旋状の溝を設ける代わりに、連続した突部を螺旋状に円筒側面状に設けた回転体8の突部の高さ、幅、間隔についても同様である。

0028

また図1図4における分散装置の例では、分散液と分散メディアの分離をメッシュ5によって行っているが、分離法方は公知の方法を行っても良く、例えば、ギャップによる分離でもよい。

0029

図5および図6は、バッチ式で分散を行う場合の分散装置で、分散室1のみ破断してある側面概念図である。10はバッチ式用の分散室であり、分散液を外部で循環させる必要がないため、分散室1のような循環用分散液導入口と排出口は必要ない。また、回転体9は回転体4における螺旋状溝を深くすることにより、回転体11は回転体8における螺旋状溝を深くすることにより、分散室10の処理容量を大きくすることができ、1バッチあたりの処理能力を向上させられる。

0030

螺旋状溝を深くすると従来の回転板を用いたサンドミルの場合、回転軸付近と分散室内壁付近で分散効率が異なり、分散が均一に行われないが、本発明の分散装置ではバッチ式でありながら分散液や分散メディアの分散室内での流動が確実に行われるため、分散の均質性は循環式同様に保たれる。

0031

本発明における分散装置は、縦型横型いずれにおいても効率のよい分散が可能である。

0032

本発明の分散装置において、回転軸3と分散室1もしくは分散室10との隙間は、メカニカルシールリップシール等の公知のシール方法によってシールが可能である。

0033

本発明における分散装置では分散温度を制御するために、循環式用分散室1およびバッチ式用分散室10に、外部温調装置と連結されたジャケット、もしくは温調装置を内蔵した温調ジャケットを有することができる。また、循環式の場合、外部の循環経路において外部温調装置により分散液の温度を制御することも可能である。温調の方法としては、分散装置の設置環境使用状況に合わせて公知の方法が選択されるが、例えば、分散メディア等の運動によって摩擦熱が発生する場合、水等を熱媒とし、これを冷却して温調ジャケットに供給し、分散液を冷却する方法などが考えられる。

0034

分散温度の測定および監視には、熱電対、温測抵抗などの公知の温度センサーもしくは温測装置を用いてよい。温度センサーは循環式用分散室1およびバッチ式用分散室10の外壁に接触もしくは非接触に設置できるが、分散液排出口7、循環式用分散室1およびバッチ式用分散室10の内壁、さらには循環式の場合外部の循環経路内において、直接分散液の温度を測定する方が、より好適である。

0035

本発明の分散装置において分散液の取り出しは、循環式用分散室1を使用の場合は分散液排出口7もしくは分散液導入口6から、循環と同時に取り出し可能である。バッチ式用分散室10を使用の場合は、図には特に示していないが、バッチ式用分散室10の側面や底部に分散液取り出し口を設けることができる。循環式用分散室1を使用の場合も分散液排出口7や分散液導入口6以外に側面や底部に分散液取り出し口を設けてもよい。いずれの場合も、分散メディア分離用のメッシュを取り出し口に設けた方が、より好適である。

0036

本発明における分散装置では縦型、横型いずれにおいても循環式用分散室1およびバッチ式用分散室10の円筒型平面部分離可能となっており、分散メディアの交換、回転体の交換やメンテナンスが可能になっている。

0037

(実施例1)本発明の分散装置の分散室1内に分散メディアを仕込み、被分散物である顔料、樹脂、溶剤等を混合して得られる分散液を、外部に循環装置を設けて導入口6から導入し、分散室1の冷却を行いながら回転体4を図2に示すように高速で回転させつつ排出口7から排出させ循環させたところ、螺旋状溝によって分散室1内部で分散液および分散メディアが流動するため、回転計に異常な圧縮応力がかからず、駆動部2にかかる負荷が従来よりも抑制された。

0038

このためデッドロック現象は発生せず、分散メディアとの摩擦による発熱が従来よりも抑えられた。さらに、分散メディアの運動がスムースになり、分散効率が高まったため、従来よりも短時間で微粒子にまで分散できた。

0039

図7に示す、螺旋状溝を持たない従来の回転体を用いた場合、分散室内部で分散メディアの排出口側への偏りが生じ、駆動部に高負荷がかかり、分散室の発熱が激しかった。

0040

さらに分散メディアの運動が妨げられて分散効率が低下し、良好な分散性を持った分散液は得られなかった。

0041

さらに各色の有機無機顔料について本発明の分散装置で分散実験を行った結果、いづれの場合も顔料粒径が0.03〜0.2ミクロンの、顔料粒径が均一でかつ微粒子化された安定性のよい分散液が得られ、塗膜して測定した透過率も、従来に比べ、向上していた。

0042

また、塗膜面がくもっていてつやがなかったが、本発明の分散装置で分散した場合は、塗膜面のくもりが無くなってつやが出、光沢が増しているのが目視で確認できた。

0043

さらに、図3に示すように、回転体4の回転方向および分散液の循環方向を逆にして分散実験を行った場合も同様の良好な分散結果が得られた。

0044

さらにまた、図4に示すように、連続した突部を螺旋状に円筒側面状に設けた回転体8を用いた場合においても、回転体4を用いた場合と同様の良好な分散結果が得られた。

0045

(実施例2)続いて図5に示したバッチ式の場合、実施例1同様、分散室10に分散メディアと被分散物である顔料、樹脂、溶剤等を混合して得られる分散液を仕込んだ後、分散室10の冷却を行いながら回転体9を高速で回転させたところ、回転体9の螺旋状溝よって分散室10内部で分散液および分散メディアが効率よく流動するため、駆動部2にかかる負荷が低減し、発熱も抑制され、分散効率が向上した。

0046

一方、図8に示す従来の複数のディスクを持った回転体を用いてバッチ式で分散を行ったところ、駆動部にかかる負荷が大きく発熱し、特に得られた分散液の分散性が非常に不均一で、局所的にしか分散されていなかった。

0047

各色の有機無機顔料について本発明の分散装置で分散実験を行った結果、いづれの場合も顔料粒径が0.03〜0.2ミクロンの、微粒子化された安定性のよい、顔料粒径のそろった分散液が得られ、塗膜して測定した透過率も従来のものに比べ、向上していた。

0048

さらに、図6に示すように、連続した突部を螺旋状に円筒側面状に設けた回転体11を用いた場合においても、回転体9を用いた場合と同様の良好な分散結果が得られた。

0049

(比較例1)実施例1における分散実験を、分散装置を横置きにして行った結果、図7に示す螺旋状溝を持たない従来の回転体を用いた場合の駆動部への負荷、分散室の発熱がやや低減し、縦置きの場合より良好な分散結果が得られたが、本発明の分散装置においても縦置きの場合よりさらに分散効率が向上し、従来より良好な分散結果が得られた。

0050

(比較例2)実施例2における分散実験を、分散装置を横置きにして行った結果、図8に示す螺旋状溝を持たない従来の回転体を用いた場合の駆動部への負荷、分散室の発熱が低減し、縦置きの場合より良好な分散結果が得られたが、分散液の分散性は依然非常に不均一で、局所的にしか分散されていなかった。得られた分散液の分散均一性の点で、本発明の分散装置の方が非常に良好な分散結果が得られた。

0051

本発明の分散装置では、分散室内の回転体に螺旋状の溝、もしくは連続した螺旋状突部を設け、さらに分散室内壁近傍での分散液の流動方向と、回転体の螺旋状の溝もしくは連続した螺旋状突部によって運ばれる回転軸近傍の分散液の流動方向を逆向きになるように回転体を駆動する。

発明の効果

0052

このことによって、分散室内での分散メディアの偏りによる異常な圧縮応力、それに伴うデッドロック現象が発生しなくなり、駆動部への負荷の低減化とそれに伴う消費電力の低減化、分散室内での磨耗による耐久性低下の抑制、摩擦による発熱の抑制と分散液への悪影響の低減化がなされる。さらに分散メディアが非常に効率よく駆動されるため、分散効率が大幅に向上する。また、循環式、バッチ式、いずれにおいても非常に均質な分散が可能となる。さらに従来より細かな分散メディアを用いても非常に効率よく駆動されるため、顔料を均質にかつ超微粒子化できる。

0053

以上の理由から、本発明の分散装置は、特に微粒子化によって透明性の向上が容易なため、透明性を必要とするグラビヤインキやカラーフィルタ用インキに用いる顔料等の分散やインキの製造にきわめて有効である。また、このような方法により製造したインキは透明性が高い良質なインキとなる。

0054

図1螺旋状の溝を回転体に設けた場合の本発明における分散装置の循環式での部分破断側面概念図である。
図2図1の分散装置の回転体の回転方向と分散室内での分散液の流動方向の側面説明図である。
図3図2と別な流動方向である場合の側面説明図である。
図4連続した螺旋状突部を回転体に設けた場合の本発明における分散装置の循環式での部分破断側面概念図である。
図5螺旋状の溝を回転体に設けた場合の本発明における分散装置のバッチ式での部分破断側面概念図である。
図6連続した螺旋状突部を回転体に設けた場合の本発明における分散装置のバッチ式での部分破断側面概念図である。
図7従来の分散装置の太い軸を持った回転体の一例の側面図である。
図8従来の分散装置の細い軸を持った回転体の一例の側面図である。
符合の説明
1 循環式用分散室2駆動装置3回転軸4 循環式用回転体5分散メディア分離用メッシュ6分散液導入口7 分散液排出口8 循環式用回転体9 バッチ式用回転体10 バッチ式用分散室11 バッチ式用回転体12 循環式用回転体13 バッチ式用回転体

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