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技術 酸素吸収性樹脂組成物及び酸素吸収性積層体

出願人 三菱瓦斯化学株式会社
発明者 畠山秀利伊東芳樹高橋誠
出願日 1995年12月22日 (24年1ヶ月経過) 出願番号 1995-335034
公開日 1997年7月8日 (22年7ヶ月経過) 公開番号 1997-176499
状態 特許登録済
技術分野 包装体 積層体(2) 高分子組成物
主要キーワード 通気性膜 吸湿対策 広口ボトル ネットベルト 塩化ビニル製パイプ 強度保持層 トレイ型 ダライ粉
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1997年7月8日)のものです。
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図面 (7)

課題

本発明の目的は、簡便な防湿包装長期保存が可能で酸素吸収性能の低下及び熱成形性劣化のない、保存性の改良された酸素吸収性積層体を提供するにある。また、通気性隔離層ポリメチルペンテンを用い、その酸素透過性を生かしながら接着加工性の優れた酸素吸収性積層体を提供することにある。

解決手段

熱可塑性樹脂中に水分を得て酸素吸収反応生起する脱酸素剤組成物アルカリ土類金属酸化物とを分散してなる樹脂層に通気性隔離層を配した積層体とする。また上記樹脂層にポリオレフィンを用いると共に、ポリメチルペンテンととの混合樹脂を通気性隔離層とする。

概要

背景

従来、フィルムシート容器等の部材に脱酸素剤組成物樹脂中に分散させた樹脂層を用い、包装材料自体に酸素吸収能力を持たせる技術が特公昭62ー1824、特開昭57ー146651、特開平4ー45152、特開平4ー90848等に提案されている。しかしながら、これら従来技術のものは酸素吸収速度緩慢であり酸素吸収能力が低く、実用的な脱酸素機能が得られないという大きな問題があった。本発明者らは、この脱酸素機能を実用的な水準引き上げるべく種々検討した結果、金属鉄主剤の脱酸素剤組成物を配合した樹脂層を用い従来技術のものを大幅に上回る実用的な脱酸素機能を発揮することができる酸素吸収性積層体を開発するに至り、既に特願平7ー158159に提案した。

しかしながら、本発明者らの研究によれば、酸素吸収性積層体の酸素吸収性能を改良してその性能が向上するに伴って、取り扱い上の問題点が発生してくることが判明した。酸素吸収能に最も優れた金属鉄を主剤とする脱酸素剤組成物を配合した酸素吸収性樹脂組成物の場合、一つには、この酸素吸収性樹脂組成物からなる積層体が次に成形加工されるまでの保存期間中に、またこの積層体がフィルム、シート、ボトル等に成形加工された製品が実際に使用されるまでの保存期間中に、簡単に包装をしただけでは従来特に問題にならなかったような、環境中の酸素を徐々に吸収して酸素吸収能力が低下しまうという問題が生じた。もう一つは、酸素吸収性積層体のシートを容器等に熱成形加工する場合、シート成形後成形までの保存期間が長期にわたると、真空成形圧空成形等による熱成形時にシートが発泡し、シート表面にあばたが生じることであった。このような問題が起こる原因は、この積層体の酸素吸収能力が向上した結果、酸素吸収活性が高くなったことと、これにより酸素吸収反応に必要な水分を非常に取り込み易くなったことによると考えられる。

例えば、吸湿性の高いエチレンービニルアルコール共重合体や各種ナイロン等のペレット多層シート吸湿による水分が成形加工に支障となるので、従来から樹脂の吸湿対策として防湿包装をする等の対策が講じられているが、フィルム、容器等に成形加工された製品段階では、吸湿は格別問題になることはなく、ポリ袋内袋入りケース詰め等の極めて簡便な包装で流通が可能となる。これに対して、金属鉄主剤の脱酸素剤組成物を配合し酸素吸収性能の改良された酸素吸収性樹脂層においては、水分は本来鉄の酸化による酸素吸収反応に必須の成分であり、反応に必要な水分を得るには脱酸素剤組成物の吸湿性が大きくなければ、好ましい酸素吸収性能は得られず、このため、酸素吸収性樹脂層の吸湿性は、前記の吸湿性樹脂に採られる簡便な防湿包装では防止できない程大きくなっている。したがって、この酸素吸収性樹脂層からなる酸素吸収性積層体やその成形品は、酸素吸収性能が向上すればする程、僅かな吸湿でも酸素吸収能が働き、保存中に酸素吸収能力の低下を招くために、従来以上に特別な防湿対策の配慮が必要となった。

また防湿対策として、シリカゲルゼオライト等の乾燥剤を使用するにしても、吸湿性が大きく、しかも、一旦脱酸素剤組成物に吸収された水分は非可逆で容易に乾燥剤に除湿されない上記酸素吸収性積層体においては、乾燥剤を大量に要し、しかも効果は必ずしも十分でなく、問題を解決することはできない。また、ガスバリア性の完全な金属缶金属箔積層ヒートシール性袋による保存も考えられるが、数百kgものロール巻きのフィルムやシートの包装には、作業性、強度、包装設備等問題が多く、さらに容器等の成形体の包装となると、形状が複雑なためかさばり効率的に包装することができず、作業性、コスト等が問題となってくる。

また、酸素吸収性樹脂層からなる酸素吸収性積層体の通気性膜酸素透過性に優れるポリメチルペンテンが従来から提案されている。しかしながら、ポリメチルペンテンの樹脂層と酸素吸収性樹脂層との接着性に問題があり、容易に実用化に至らなかった。

概要

本発明の目的は、簡便な防湿包装で長期保存が可能で酸素吸収性能の低下及び熱成形性劣化のない、保存性の改良された酸素吸収性積層体を提供するにある。また、通気性隔離層にポリメチルペンテンを用い、その酸素透過性を生かしながら接着加工性の優れた酸素吸収性積層体を提供することにある。

熱可塑性樹脂中に水分を得て酸素吸収反応を生起する脱酸素剤組成物とアルカリ土類金属酸化物とを分散してなる樹脂層に通気性隔離層を配した積層体とする。また上記樹脂層にポリオレフィンを用いると共に、ポリメチルペンテンととの混合樹脂を通気性隔離層とする。

目的

本発明の第一の目的は、酸素吸収能力の向上によって新たに生じる酸素吸収性積層体の保存性に関する上記課題を解決し、簡便な防湿包装で長期保存が可能となり、かつ、保存中に酸素吸収性能の低下がなく、さらには保存後の熱成形加工に問題のない、保存性の改良された酸素吸収性積層体を提供することにある。本発明の第二の目的は、酸素吸収性積層体において、ポリメチルペンテンからなる通気性隔離層を形成する上での上記課題を解決し、通気性隔離層にポリメチルペンテンの酸素透過性に優れる特性を生かしながら、接着加工性の優れた酸素吸収性積層体を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
4件
牽制数
5件

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請求項1

熱可塑性樹脂中に水分を得て酸素吸収反応生起する脱酸素剤組成物アルカリ土類金属酸化物とを分散してなることを特徴とする酸素吸収性樹脂組成物

請求項2

請求項1記載の酸素吸収性樹脂組成物からなる中間層の少なくとも一面に通気性隔離層を配してなる酸素吸収性積層体

請求項3

ポリオレフィンからなる樹脂に脱酸素剤組成物を分散させた樹脂層に、ポリ−4−メチルペンテン−1の割合が50重量%以下であるポリオレフィンとの混合樹脂を積層してなる酸素吸収性積層体。

技術分野

0001

本発明は、保存性の改良された熱成形性に優れる酸素吸収性樹脂組成物及びこれからなる酸素吸収性積層体に関する。また本発明は、ポリ−4−メチルペンテン−1(以下、ポリメチルペンテンと言う)を通気性隔離層に用いた酸素吸収性積層体に関する。本発明の酸素吸収性積層体からなる包装容器酸素吸収性能に優れまたガスバリヤー性にも優れ、食品薬品等の保存に適する。

背景技術

0002

従来、フィルムシート容器等の部材に脱酸素剤組成物樹脂中に分散させた樹脂層を用い、包装材料自体に酸素吸収能力を持たせる技術が特公昭62ー1824、特開昭57ー146651、特開平4ー45152、特開平4ー90848等に提案されている。しかしながら、これら従来技術のものは酸素吸収速度緩慢であり酸素吸収能力が低く、実用的な脱酸素機能が得られないという大きな問題があった。本発明者らは、この脱酸素機能を実用的な水準引き上げるべく種々検討した結果、金属鉄主剤の脱酸素剤組成物を配合した樹脂層を用い従来技術のものを大幅に上回る実用的な脱酸素機能を発揮することができる酸素吸収性積層体を開発するに至り、既に特願平7ー158159に提案した。

0003

しかしながら、本発明者らの研究によれば、酸素吸収性積層体の酸素吸収性能を改良してその性能が向上するに伴って、取り扱い上の問題点が発生してくることが判明した。酸素吸収能に最も優れた金属鉄を主剤とする脱酸素剤組成物を配合した酸素吸収性樹脂組成物の場合、一つには、この酸素吸収性樹脂組成物からなる積層体が次に成形加工されるまでの保存期間中に、またこの積層体がフィルム、シート、ボトル等に成形加工された製品が実際に使用されるまでの保存期間中に、簡単に包装をしただけでは従来特に問題にならなかったような、環境中の酸素を徐々に吸収して酸素吸収能力が低下しまうという問題が生じた。もう一つは、酸素吸収性積層体のシートを容器等に熱成形加工する場合、シート成形後成形までの保存期間が長期にわたると、真空成形圧空成形等による熱成形時にシートが発泡し、シート表面にあばたが生じることであった。このような問題が起こる原因は、この積層体の酸素吸収能力が向上した結果、酸素吸収活性が高くなったことと、これにより酸素吸収反応に必要な水分を非常に取り込み易くなったことによると考えられる。

0004

例えば、吸湿性の高いエチレンービニルアルコール共重合体や各種ナイロン等のペレット多層シート吸湿による水分が成形加工に支障となるので、従来から樹脂の吸湿対策として防湿包装をする等の対策が講じられているが、フィルム、容器等に成形加工された製品段階では、吸湿は格別問題になることはなく、ポリ袋内袋入りケース詰め等の極めて簡便な包装で流通が可能となる。これに対して、金属鉄主剤の脱酸素剤組成物を配合し酸素吸収性能の改良された酸素吸収性樹脂層においては、水分は本来鉄の酸化による酸素吸収反応に必須の成分であり、反応に必要な水分を得るには脱酸素剤組成物の吸湿性が大きくなければ、好ましい酸素吸収性能は得られず、このため、酸素吸収性樹脂層の吸湿性は、前記の吸湿性樹脂に採られる簡便な防湿包装では防止できない程大きくなっている。したがって、この酸素吸収性樹脂層からなる酸素吸収性積層体やその成形品は、酸素吸収性能が向上すればする程、僅かな吸湿でも酸素吸収能が働き、保存中に酸素吸収能力の低下を招くために、従来以上に特別な防湿対策の配慮が必要となった。

0005

また防湿対策として、シリカゲルゼオライト等の乾燥剤を使用するにしても、吸湿性が大きく、しかも、一旦脱酸素剤組成物に吸収された水分は非可逆で容易に乾燥剤に除湿されない上記酸素吸収性積層体においては、乾燥剤を大量に要し、しかも効果は必ずしも十分でなく、問題を解決することはできない。また、ガスバリア性の完全な金属缶金属箔積層ヒートシール性袋による保存も考えられるが、数百kgものロール巻きのフィルムやシートの包装には、作業性、強度、包装設備等問題が多く、さらに容器等の成形体の包装となると、形状が複雑なためかさばり効率的に包装することができず、作業性、コスト等が問題となってくる。

0006

また、酸素吸収性樹脂層からなる酸素吸収性積層体の通気性膜酸素透過性に優れるポリメチルペンテンが従来から提案されている。しかしながら、ポリメチルペンテンの樹脂層と酸素吸収性樹脂層との接着性に問題があり、容易に実用化に至らなかった。

発明が解決しようとする課題

0007

本発明の第一の目的は、酸素吸収能力の向上によって新たに生じる酸素吸収性積層体の保存性に関する上記課題を解決し、簡便な防湿包装で長期保存が可能となり、かつ、保存中に酸素吸収性能の低下がなく、さらには保存後の熱成形加工に問題のない、保存性の改良された酸素吸収性積層体を提供することにある。本発明の第二の目的は、酸素吸収性積層体において、ポリメチルペンテンからなる通気性隔離層を形成する上での上記課題を解決し、通気性隔離層にポリメチルペンテンの酸素透過性に優れる特性を生かしながら、接着加工性の優れた酸素吸収性積層体を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意研究を重ねた結果、水分を得て酸素吸収反応を生起する脱酸素剤組成物を配合した熱可塑性樹脂中にアルカリ土類金属酸化物を配合することにより、上記第一の課題を解決できることを見出し、また、ポリメチルペンテンとポリオレフィンとの混合物からなる樹脂層を通気性隔離層とすることにより、上記第二の課題を解決できることを見出して、本発明を完成した。

0009

すなわち、本発明の酸素吸収性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂中に水分を得て酸素吸収反応を生起する脱酸素剤組成物とアルカリ土類金属酸化物とを分散してなることを特徴とする樹脂組成物である。上記本発明の酸素吸収性樹脂組成物における脱酸素剤組成物は、金属鉄およびハロゲン化金属からなるものが好ましく、鉄粉およびハロゲン化金属からなるものがより好まし、さらには鉄粉にハロゲン化金属を付着させたものが最も好ましい。また上記脱酸素剤組成物においては、金属鉄含有率は2〜93重量%であり、好ましくは10〜70重量%であり、またハロゲン化金属含有量は金属鉄100重量部あたり0.1〜20重量部が好ましく、また、アルカリ土類金属酸化物含有率は0.1〜5重量%が好ましい。また上記金属鉄の粒径平均粒径200μm以下が好ましく、1〜50μmがより好ましく、また、アルカリ土類金属酸化物の粒径は平均粒径1〜200μmが好ましく、1〜50μmがより好ましい。

0010

さらに、本発明の酸素吸収性積層体は、上記の酸素吸収性樹脂組成物からなる中間層の少なくとも一面に通気性隔離層を配してなる積層体である。また上記本発明の酸素吸収性積層体は酸素吸収性樹脂組成物からなる中間層の一面に通気性隔離層、他面にガスバリア性隔離層を配してなる積層体である。また上記本発明の酸素吸収性積層体は酸素吸収性樹脂組成物からなる中間層の両面に通気性隔離層を配してなる積層体である。

0011

さらに、本発明の酸素吸収性積層体は、ポリオレフィンからなる樹脂に脱酸素剤組成物を分散させた樹脂層に、ポリ−4−メチルペンテン−1の割合が50重量%以下、好ましくは10〜40重量%であるポリオレフィンとの混合樹脂を積層してなる酸素吸収性積層体である。また上記本発明の酸素吸収性積層体においては、ポリオレフィンはポリエチレンポリプロピレンまたはこれらの共重合体であることが好ましい。

0012

一般に金属鉄主剤の脱酸素剤は、アルカリ土類金属水酸化物を含有させると酸素吸収能力が低下する。金属鉄による酸素吸収反応は、次式で説明される。
Fe → Fe2+ + 2e- (1)
H2 O+1/2 O2 +2e- → 2OH- (2)
Fe+H2 O+1/2 O2 +2e- →Fe2++2OH- (3)
すなわち、鉄の酸化による酸素吸収反応環境のpHに大きく依存し、pHが高くアルカリ性になると、式(1)、(2)の電子移動反応阻害され、酸素吸収反応は進みにくくなる。一方、アルカリ土類金属酸化物は水と容易に反応して強アルカリ性のアルカリ土類金属水酸化物となることが知られ、このため、金属鉄主剤の脱酸素剤にアルカリ土類金属酸化物を共存させると、酸素吸収反応に必要な水がアルカリ土類金属酸化物の水酸化に費消されてしまい酸素吸収反応が起こりにくくなるばかりか、生成したアルカリ土類金属水酸化物によりアルカリ性となって、不活性化するためである。

0013

ところが、本発明の酸素吸収性樹脂組成物においては、樹脂中に脱酸素剤組成物とアルカリ土類金属酸化物とが共存しても、保存中の脱酸素剤組成物への吸湿を抑制して酸素吸収性能の失効を防ぎ、使用状態では酸素吸収反応を全く阻害しないという驚くべき効果を奏する。これは、脱酸素剤組成物とアルカリ土類金属酸化物とは樹脂中に十分に分散し、アルカリ土類金属酸化物は脱酸素剤組成物とは樹脂により実質的に隔離された状態にあり、水酸化物となってもアルカリイオンは脱酸素剤組成物に移行しにくいため、脱酸素剤組成物自体はアルカリ性とならないことにもとずく。さらには、酸素吸収性樹脂組成物のアルカリ土類金属酸化物が、吸湿による水分ばかりか、熱可塑性樹脂又は脱酸素剤組成物中に存する僅かの付着水分結晶水を除去するために、酸素吸収性樹脂組成物の押出機による混合、混練熱成形、その後の酸素吸収性積層体の熱成形加工に際し、発泡等のトラブル防止に著しい効果を奏する。

発明を実施するための最良の形態

0014

本発明の酸素吸収性樹脂組成物に配合される脱酸素剤組成物は、水分を得て酸素吸収反応を生起することができるものであって熱可塑性樹脂中に分散可能なものであれば、必ずしも制限することなく使用できるが、金属鉄を酸素吸収反応の主剤とする脱酸素剤組成物が好ましく、特に金属鉄とハロゲン化金属とを含有するものが好ましい。主剤の金属鉄としては、酸素吸収反応を起こしうるものであれば純度等に特に制限することなく使用でき、例えば、表面の一部が既に酸化していても他の金属を含有するものであってもよい。また金属鉄は粒状または繊維状のものが好ましく、例えば、還元鉄粉噴霧鉄粉、電解鉄粉等の鉄粉、ダライ粉鋳鉄鋼材等の各種鉄の粉砕物研削品等が用いられる。鉄粉は、酸素吸収性樹脂層厚を薄くできるためには細かい方がよく、平均粒径が200μm以下が好ましく、特に1〜50μmが好ましい。

0015

ハロゲン化金属は主剤の酸素吸収反応に触媒的に作用するものである。ハロゲン化金属としては、アルカリ金属アルカリ土類金属、銅、亜鉛アルミニウム、スズ、鉄、コバルト及びニッケルからなる群から選ばれる金属のハロゲン化物が挙げられ、リチウムカリウムナトリウムマグネシウムカルシウム又はバリウムのハロゲン化物が好ましい。また上記金属のハロゲン化物としては、塩素化物臭素化物ヨウ素化物が挙げられ、塩素化物が好ましい。ハロゲン化金属の配合量は、金属鉄100重量部あたり0.1〜20重量部の範囲に選ばれる。酸素吸収性樹脂組成物中でハロゲン化金属が実質的に全量金属鉄に付着し金属鉄から分離したものがない場合は、ハロゲン化金属は主剤の酸素吸収反応に効率的に作用するので、ハロゲン化金属の配合量は、金属鉄100重量部あたり0.1〜5重量部で十分である。

0016

ハロゲン化金属は、脱酸素剤組成物の一成分として金属鉄と共に熱可塑性樹脂に配合されるが、樹脂中では金属鉄に付着して容易に分離しないよう予め混合して添加することが好ましい。例えば、らいかい機、ボールミルスピードミル等を用い粉砕かつ捏和的にハロゲン化金属と鉄粉を混合する方法、鉄粉表面の凹部にハロゲン化金属微粒子を埋めこむ方法、バインダーを用いハロゲン化金属を鉄粉表面に付着させる方法、ハロゲン化金属水溶液と鉄粉を混合した後乾燥して鉄粉表面に付着させる方法等の方法がとられる。脱酸素剤組成物中における鉄粉へのハロゲン化金属の付着状況を確認するには、電子線マイクロアナライザーによる解析が好適であり、SEM像で捉えた金属鉄粒子内にハロゲン化金属を構成するハロゲン元素および金属元素が鉄と共に電子線像として存在することにより、ハロゲン化金属が鉄粉の表面に付着していることが確認できる。

0017

アルカリ土類金属酸化物としては、酸化マグネシウム酸化カルシウム酸化ストロンチウム酸化バリウムが挙げられ、入手のし易さ、反応性等の点から、酸化マグネシウムまたは酸化カルシウムが特に好ましい。アルカリ土類金属酸化物もまた粒状で用いるのがよく、粒子の大きさは、平均粒径1〜200μmの範囲が好ましく、1〜50μmの範囲がより好ましく、脱酸素剤組成物の粒径に同等もしくはそれより細かいことが望ましい。しかし、微粒子があまり細かくなりすぎると吸湿性が強くなりすぎ、保存や取り扱いに不便であり、加えて酸素吸収性樹脂組成物中において金属鉄に付着してしまう恐れがあり好ましくなく、アルカリ土類金属酸化物の粒径は、上記の範囲で適当に選ぶ必要がある。

0018

脱酸素剤組成物は酸素透過係数200cc・0.1mm /m2・day ・atm (23℃、100%RH)以上である熱可塑性樹脂に配合することが好ましく、脱酸素剤組成物を配合する熱可塑性樹脂として、各種のポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、ポリメチルメタクリレート、各種のエチレン共重合体ポリ塩化ビニルポリアミドポリカーボネートポリエステル及びこれらの変性樹脂が、単独又は混合物として使用できる。上記の樹脂の中でも、酸素透過性に優れるものとして、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、各種のエチレン共重合体及びこれらの変性物が選ばれる。

0019

酸素吸収性樹脂組成物における金属鉄含有率は2〜93重量%であり、好ましくは10〜70重量%がよい。金属鉄含有率は上記範囲より低くなると十分な酸素吸収性能が得られず、また高すぎると樹脂組成物の機械的強度成形性に問題を生じる。酸素吸収性樹脂組成物におけるアルカリ金属酸化物含有率は0.1〜5wt%が好ましい。アルカリ金属酸化物の含有量は少なすぎると所期目的の保存性に十分な改良効果が得られず、一方多すぎると使用時の酸素吸収性能に影響を及ぼすようになるので、アルカリ金属酸化物の含有量は上記の範囲に適当に選ぶ必要がある。

0020

本発明の酸素吸収性樹脂組成物は、脱酸素剤組成物及びアルカリ土類金属酸化物と熱可塑性樹脂とを混練し、熱可塑性樹脂中に脱酸素剤組成物とアルカリ土類金属酸化物とを十分に分散させることにより得られる。熱可塑性樹脂への脱酸素剤組成物とアルカリ土類金属酸化物との混合、混練は、撹拌羽根混合機二軸押出機等により行うことができる。この場合、脱酸素剤組成物とアルカリ土類金属酸化物とは予め混合して加えても、別々に加えてもよい。また、マスターバッチ方式をとり、熱可塑性樹脂に各々脱酸素剤組成物又はアルカリ土類金属酸化物を配合した2種の樹脂組成物を調製し、両者にさらに必要に応じて熱可塑性樹脂を加え、これらをまとめて単軸押出機から押し出し、混練することも可能である。本発明の酸素吸収性樹脂組成物おいては、上記の方法で十分混練することにより、脱酸素剤組成物粒子とアルカリ土類金属酸化物粒子とは十分に分散し、両者が実質的に熱可塑性樹脂に隔てられた分散状態となる。ただし、脱酸素剤組成物とアルカリ土類金属酸化物との混合物を用いる場合には、混合物を吸湿させないよう十分な注意が必要であり、また、脱酸素剤組成物及びアルカリ土類金属酸化物の配合量に応じて、脱酸素剤組成物とアルカリ土類金属酸化物とが熱可塑性樹脂中に十分に分散するよう、適当な混合、混練方法を選択する必要がある。

0021

上記酸素吸収性樹脂組成物には、必要に応じて、有機無機系の染料顔料等の着色剤シラン系、チタネート系等の分散剤ポリアクリル酸系化合物等の吸水剤クレーマイカシリカでんぷん等の充填剤、ゼオライト、活性炭などのガス吸収剤等を添加することができる。

0022

本発明の酸素吸収性積層体は、上記酸素吸収性樹脂組成物からなる酸素吸収性樹脂層を中間層とし、これの両面に積層した隔離層の少なくとも一層が通気性隔離層である積層体である。本発明の酸素吸収性積層体(以下、単に積層体と言うことがある)は、用途に応じ様々な積層構成とすることができ、大きくは、バリア材料とノンバリア材料の二つに分けることができる。バリア材料は、酸素吸収性樹脂層の一面にガスバリア性隔離層、他面に通気性隔離層を形成したものである。ノンバリア材料は、酸素吸収性樹脂層の両面に通気性隔離層を形成したものである。

0023

ガスバリア性隔離層は、その酸素透過度が50cc/m2・day ・atm (23℃、100%RH)以下であることが好ましい。ガスバリア性隔離層には、ポリエステル、ポリアミド、エチレンビニルアルコール共重合体等の酸素透過性の低い熱可塑性樹脂、アルミ、スズ等の金属箔を積層したフィルム、アルミ、シリカ等を蒸着したフィルム等が用いられる。また、積層体のガスバリア性隔離層側には、必要に応じ、積層体の強度を補強するための補強層リサイクル層接着剤層を設けることができる。

0024

通気性隔離層としては、前記酸素吸収剤の配合に用いられる各種の熱可塑性樹脂が使用でき、特に酸素透過性に優れるものとして、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、各種のエチレン共重合体及びこれらの変性物が好適に用いられる。通気性隔離層は薄くなればなるほど通気性が向上するので、薄い方が望ましが、成形加工性隠蔽性を確保する上から、膜厚は10〜200μm、好ましくは10〜100μmの範囲に選ばれる。また、通気性隔離層を形成する樹脂層には、例えば、隠蔽や着色等のための染料や顔料、ヒートシール性調節のための添加剤等を添加することができる。

0025

ヒートシール性調節のための添加剤としては、エチレン−プロピレンランダムコポリマーランダムPPと略す)やエチレン−α−オレフィン共重合体(各種LLDPEやエラストマー類)、エチレン−酸コポリマーアイオノマーカルボキシル変性ポリオレフィンポリスチレン、等の樹脂から1種または2種以上を選ぶことができる。添加量は、樹脂層の10〜40重量%の範囲に選ぶことが好ましい。

0026

上記通気性隔離層にポリメチルペンテンを用いる場合、酸素透過性に非常に優れるが接着性に乏しいポリメチルペンテンの欠点を補うために、ポリメチルペンテンとポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンとの混合樹脂とすることができる。また用いるポリメチルペンテンは、他の樹脂を含むものであってもよい。ポリメチルペンテンとポリオレフィンとの混合樹脂は、ポリメチルペンテン含量10〜80重量%の範囲では、ポリメチルペンテンとポリオレフィンとは相溶性が乏しいためにマトリックス海島構造をなし、このために他の樹脂を混合しても、ポリメチルペンテンの優れた酸素透過性を生かすことができる。また混合樹脂は真珠のような光沢を持ち、高級感のある外観を呈する。

0027

したがって、通気性隔離層にポリメチルペンテンを用いる場合は、酸素吸収性樹脂層との熱接着性を確保する上から、酸素吸収性樹脂層に用いた樹脂と同じ樹脂を混合するのがよく、ポリメチルペンテンの割合は50重量%以下、好ましくは10〜40重量%がよい。この場合、酸素吸収性樹脂層を構成する樹脂は、ポリエチレンまたはポリプロピレンのいずれかを50%以上、好ましくは60%以上含有するのがよい。これによって通気性隔離層と酸素吸収性樹脂層とは、共押出しや熱圧着に際し良好な接着性が確保でき、酸素透過性が優れ、かつ、外観に優れた通気性隔離層を有する積層体を得ることができる。

0028

上記積層体の製造方法及び成形加工方法としては、公知の樹脂成形加工技術、例えば、Tダイ、サーキュラーダイを用いた多層共押出し成形、真空成形、圧空成形等のシート成形法ダイレクトブロー延伸ブロー等の多層ブロー成形法、共射出多色射出等の射出成形法等、他に熱ラミネートドライラミネートエクストルージョンラミネートホットメルトラミネート等のラミネート法や各種のコート法など公知のコンバーティング技術、又はこれらを組み合わせて用いることができる。

0029

本発明の積層体は、酸素吸収性のバリア材料又はノンバリア材料として、包装材料、包装容器に用いられる。バリア材料としては、フィルム、トレイカップチューブ、ボトル等の形態をとり、包装容器の外装材の一部又は全部に用いられ、また必要に応じ、一般的なガスバリア性フィルムクロージャー類と組み合わせて用いることができる。例えば、トレイやボトル等の容器とし開口部を、図3図5に示すようにガスバリア性部材密封される。また、図6に示すような容器のトップシールフィルムとされる。ノンバリア材料としては、主に台紙、中仕切り等のシート又はトレイ、ボトル等の容器の形態をとり、前者は包装材料の一部として包装容器の内部に挿入され、後者は、被保存物収納した後更にガスバリア性フィルム等に外包装して用いられる。

0030

本発明の酸素吸収性樹脂組成物、積層体及びこれからなる製品は、製造工程、流通過程また使用に際して大気中で簡便に取り扱うことができる。しかし、その保管には簡単な防湿包装をすることが望ましく、長期に亘る場合には防湿包装をすることが好ましい。

0031

次に本発明の一様態の実施例及び比較例を示し、本発明の効果を具体的に説明する。本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1
平均粒径30μmの還元鉄粉100kgを加熱ジャケット付き真空混合乾燥機中に投入し、10mmHgの減圧下140℃で加熱しつつ、塩化カルシウム20重量%水溶液7Kgを噴霧、乾燥した後、篩分けして300メッシュオーバー粗粒を除き、粒状の脱酸素剤組成物を得た。次に、ベント付き45mmφ同方向回転二軸押出機定量フィーダーからなる押出し装置を用い、エチレン−プロピレン共重合体と上記脱酸素剤組成物とを重量比2:3で混練し、ストランドダイから押し出した後、空冷破砕してマスターバッチAを得た。同様に上記の押出し装置を用い、平均粒径20μmの酸化カルシウムとエチレンーαオレフィン共重合体とを重量比1:1で混練し、マスターバッチBを得た。

0032

次いで、第1〜第5押出機、フィードブロック、Tダイ、冷却ロール引取り装置スリッターワインダーからなる5種6層多層シート成形置装置を用い、第1〜第5押出機から、それぞれ、表1に示す樹脂組成物を押し出し、図1に示す、層3/層2/層13/層14/層15/層16の順に積層構成した積層シート(幅650mm)を製造した。得られた積層シートの表面は全く平滑で良好なものであった。なお、上記積層シートの各層は、層3;通気性隔離層(60μm)、層2;酸素吸収性樹脂層(140μm)、層13;接着剤層(15μm)、層14;ガスバリア層(20μm)、層15;接着剤層(15μm)、層16;強度保持層(250μm)の役割をなす(()内は膜厚を示す。)。上記に製造された積層シートは塩化ビニル製パイプ内径インチ)に50m単位で巻き取り、これをアルミ箔積層ポリプロピレンからなる防湿フィルムで包装し保存に備えた。

0033

0034

比較例1
実施例1の第2押出機から押し出す組成物のうち、マスターバッチBに係る組成物は使用せずエチレン−プロピレン共重合体2重量%に変更したこと以外、実施例1と同様にして積層シートを製造した。得られた積層シートを観察したところ、層3(通気性隔離層)の表面に凹凸が発生して平滑性が失われ、また、層2(酸素吸収性樹脂層)には、気泡が発生していた。

0035

比較例2
実施例1におけるマスターバッチAの調製に際し、事前に脱酸素剤組成物を電気炉を用いて窒素ガス雰囲気下で300℃にて1時間乾燥して予め乾燥処理した脱酸素剤組成物をマスターバッチAに使用したこと以外は比較例1と同様にして、積層シートを製造した。得られた積層シートを観察したところ、シートの表面は実施例1のものと同様平滑で良好であった。

0036

実施例2
実施例1で50m単位に巻き取りアルミ箔積層ポリプロピレンフィルムで簡便に防湿包装した積層シートの包装体を2か月後に開封し、真空成形機トレイ型15個取り)を用い実施例1の積層シートの層3(通気性隔離層)側を内側にして温度185℃でトレイ状容器(縦130×横90mm×深さ25mm、内容積270cc)に成形した。以下、トレイ状容器を単にトレイと称す。得られたトレイの成形状態を観察したところ極めて良好であった。

0037

比較例3
比較例2で製造した積層シートを、実施例1の積層シートと同様にパイプに巻き取り、アルミ箔積層ポリプロピレンからなる防湿フィルムで包装してテープ止めした後、これを更に塩化ビニリデンコートナイロンポリエチレン積層フィルム袋に入れ袋口ヒートシールして密封し、二重包装形態で保存した。2カ月間二重包装して保存した比較例2の積層シートを開封し、直ちにこの積層シートを実施例2と同様の条件で真空成形しトレイに成形した。得られたトレイの成形状態を観察したところ、トレイに発泡が起こり美観を損なうばかりでなく、部分的に隔離層(層3)が破れて酸素吸収性樹脂層(層2)が露出し、トレイとして使用できないものであった。

0038

実施例3
実施例2で得られた成形トレイ赤飯180gを入れ、この成形トレイの開口部にポリエステル/アルミ箔/ポリプロピレンを積層したトップフィルムをヒートシールし密封した。密封したトレイを室温に放置し、それぞれ、4日後、10日後及び2カ月後のトレイ内の酸素濃度ガスクロマトグラフィーにより分析した。この結果を表2に示す。

0039

比較例4
比較例2で製造した積層シートを直ちにトレイに真空成形し、得られた成形トレイに赤飯を入れ、実施例3と同様にしてトレイ内の酸素濃度測定を行った。この結果を表2に示す。

0040

0041

実施例4
実施例2で製造した成形トレイを、一旦、袋口を輪ゴム止めにしたナイロン積層ポリエチレン製の袋に2カ月間保存した後、このトレイに赤飯を入れ、実施例3と同様にしてトレイ内の酸素濃度測定を行った。この結果を表2に示す。

0042

比較例5
比較例4に製造した成形トレイを直ちに、実施例4と同様、袋口を輪ゴム止めにしたナイロン積層ポリエチレン製の袋に2カ月間保存した後、このトレイに赤飯を入れ、実施例3と同様にしてトレイ内の酸素濃度測定を行った。この結果を表2に示す。

0043

実施例5
平均粒径35μmの還元鉄粉100kgを加熱ジャケット付き真空混合乾燥機中に投入し、130℃、10mmHgの減圧下で加熱しつつ、鉄粉100重量部に対し、塩化カルシウム:塩化ナトリウム:水=0.5:0.5:2.5(各重量部)の混合水溶液を噴霧、十分に乾燥した後、篩分けして300メッシュオーバーの微粉を除き、粒状の脱酸素剤組成物を得た。次に、ベント付き45mmφ同方向回転二軸押出機と定量フィーダーからなる押出し装置を用い、ポリプロピレン:上記脱酸素剤組成物=2:3重量比で混練し、ブロワ付きネットベルトで冷却後、ペレタイザーを経て酸素吸収性樹脂組成物のペレットを得た。実施例1の5種6層多層シート成形装置を用い、第1〜第5押出機から、それぞれ、表3に示す樹脂組成物を押し出し、図1に示す、層3/層2/層13/層14/層15/層16の順に積層構成した積層シート(幅650mm)を製造した。ここでは、第1押出機から白色顔料添加ポリプロピレン/ポリメチルペンテン/ポリエチレン=60/30/10(重量比)からなる組成物を押し出し、層3;通気性隔離層を形成した。(白色顔料添加ポリプロピレン;ポリプロピレン/酸化チタン=80/20重量比の組成物、ポリメチルペンテン;三井石油化学製TPX)
積層シートの各層の膜厚は次のとおり。層3(通気性隔離層);50μm、層2(酸素吸収性樹脂層);120μm、層13及び層15(接着剤層);15μm、層14(ガスバリア層);20μm、層16(強度保持層);300μm次に、真空成形機を用い上記の積層シートの層3(通気性隔離層)側を内側にして温度185℃でプラグアシスト成形し、カップ(口径60mm×深さ35mm、内容積約90cc)を得た。カップの成形状態は良好であった。得られたトレイに熱湯80ccを入れ、次にカップシーラーを用い、PET(12μm)/アルミニウム(40μm)/PE(28μm)の積層されたトップフィルムをヒートシールして密封した。密封したこのカップを室温に放置し、3日後と10日後のカップ内の酸素濃度をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を表4に示す。

0044

ID=000006HE=085 WI=086 LX=0620 LY=0350
注)白色顔料添加PP:ホ゜リフ゜ロヒ゜レン/酸化チタン=80/20(重量比)

0045

比較例6
実施例5において第1押出機から押し出す層3の樹脂組成物を白色顔料添加ポリプロピレン(ポリプロピレン/酸化チタン=80/20重量比の組成物)に変えたこと以外、全く実施例5と同様にして積層シートを製造した。次いで得られた積層シートを実施例5と同様にしてカップに成形し、このカップに熱湯を入れトップフィルムでヒートシールした。密封したカップを室温に放置して7日後と14日後のカップ内の酸素濃度をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を表4に示す。

0046

0047

実施例6
実施例5に5種6層多層シート成形装置を用いて製造する多層シートにおいて、第1押出機から押し出す樹脂組成物を変え、実施例5と同様の方法で多層シートを製造した。なお、第1押出機から押し出す樹脂組成物は、A成分;白色顔料添加ポリプロピレンとB成分とからなり、B成分を表5に示すように変え、5種の多層シートを得た。表5にA:Bの割合は、重量比で示す。得られた5種の多層シートをカップに成形し、次いでカップシーラーを用い、それぞれ、カップの口部にナイロン/エチレンビニルアルコール共重合体/ポリエチレンからなるトップフィルムを180℃でヒートシールした。ヒートシールしたカップのトップフィルムに、円形の真中を中心に径方向に15mm幅周縁シール部まで切れ目を入れ、真中で切り出した15mm幅の短冊状のトップフィルムの一端をプッシュプルゲージを用いて、カップからシール部を剥がした時のシール強度を測定した。結果を表5に示す。

0048

発明の効果

0049

本発明においては、酸素吸収性樹脂にアルカリ土類金属酸化物を配合、分散させたことにより前記第一課題を解決して、酸素吸収性能に優れた酸素吸収性樹脂組成物、これからなる積層体及びこの成形品が簡便な防湿包装で、その酸素吸収性能を損なうことなく長期保存が可能となり、大幅に保存性を改良することができた。本発明によれば、酸素吸収性樹脂組成物又は積層体の原料中間製品段階での吸湿を防止することができ、もって酸素吸収能力の失効がなく、成形時に発泡等の問題がなく成形加工性に優れたものとすることができ、実用上、製造工程や保管に取り扱い易いものとなる。さらに成形加工された製品についても同様に、酸素吸収能力の失効がなく容易に保存ができる。また本発明によれば、ポリメチルペンテンとポリオレフィンとの混合樹脂を通気性隔離層とすることにより前記第二課題を解決して、ポリメチルペンテンの接着性に乏しい点を補い、酸素透過性を生かした優れた通気性隔離層を有する酸素吸収性積層体とすることができ、もって酸素吸収性に優れた包装材料、包装容器が得られる。

図面の簡単な説明

0050

図1本発明に係る酸素吸収性積層体(バリア材料)の一例の断面図である。
図2本発明に係る酸素吸収性積層体(ノンバリア材料)の一例の断面図である。
図3本発明に係る酸素吸収性積層体からなる容器の断面図である。
図4本発明に係る酸素吸収性積層体からなる広口ボトルの断面図である。
図5本発明に係る酸素吸収性積層体からなる他の広口ボトルの断面図である。
図6本発明に係る酸素吸収性積層体からなる蓋を容器に被せた状態を示す断面図である。

--

0051

1ガスバリア性隔離層
2酸素吸収性樹脂層
3通気性隔離層
3’ 通気性隔離層
13接着
14バリヤ性
15 接着層
16補強層
20容器
30 蓋
40 トップシール

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