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技術 接着芯地及びこれを用いた衣服

出願人 日本バイリーン株式会社
発明者 中村達郎横山隆博
出願日 1995年11月29日 (25年0ヶ月経過) 出願番号 1995-336024
公開日 1997年6月17日 (23年6ヶ月経過) 公開番号 1997-158055
状態 特許登録済
技術分野 衣服の細部 積層体(2) 多層布帛の製造
主要キーワード 温風ドライヤ 接着剤重量 スチーム処理後 トランスビニレン 接着作業性 単一樹脂 シリコーン系撥水剤 トール油誘導体
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1997年6月17日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (2)

課題

繊維シート上の接着剤の繊維シート反対面への滲出が少なく、しかもスチーム処理しても接着力の低下の小さい接着芯地、及びこの接着芯地を用いた衣服を提供すること。

解決手段

本発明の接着芯地は繊維シート上に接着剤を有するものであり、この接着剤中に、接着樹脂ブロックイソシアネート基を有するポリウレタンとを含み、これらの重量を100とした時に、ブロックイソシアネート基を有するポリウレタンが1〜15重量%を占めるものである。また、本発明の衣服は上記の接着芯地を接着した生地を使用したものである。

概要

背景

従来から衣服においては、生地の特性を活かし、生地の弱点補強するために、種々の芯地が使用されている。これら芯地の1つとして、繊維シートの片面に接着剤を付着させた、いわゆる接着芯地があり、この接着芯地は生地への接着作業性に優れているため、好適に使用されている。しかしながら、従来の接着芯地は、接着芯地を生地に接着する際に、繊維シート上の接着剤が繊維シートの反対面に滲出して、アイロン滑りが悪くなるという問題があった。また、接着芯地を接着した生地を縫合して形成した衣服の皺を取り除くために、一般にスチーム処理をするが、このスチーム処理によって、接着芯地の接着力が著しく低下してしまい、衣服を着用している時や、洗濯又はドライクリーニングした時に剥離し、芯地の働きをなさない場合があった。

概要

繊維シート上の接着剤の繊維シート反対面への滲出が少なく、しかもスチーム処理しても接着力の低下の小さい接着芯地、及びこの接着芯地を用いた衣服を提供すること。

本発明の接着芯地は繊維シート上に接着剤を有するものであり、この接着剤中に、接着樹脂ブロックイソシアネート基を有するポリウレタンとを含み、これらの重量を100とした時に、ブロックイソシアネート基を有するポリウレタンが1〜15重量%を占めるものである。また、本発明の衣服は上記の接着芯地を接着した生地を使用したものである。

目的

本発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、繊維シート上の接着剤の繊維シート反対面への滲出が少なく、しかもスチーム処理しても接着力の低下の小さい接着芯地、及びこの接着芯地を用いた衣服を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

繊維シート上に接着剤を有する接着芯地において、該接着剤中に、接着樹脂ブロックイソシアネート基を有するポリウレタンとを含み、これらの重量を100とした時に、ブロックイソシアネート基を有するポリウレタンが1〜15重量%を占めることを特徴とする接着芯地。

請求項2

繊維シートが撥水処理されていることを特徴とする請求項1記載の接着芯地。

請求項3

請求項1又は請求項2記載の接着芯地を接着した生地を使用していることを特徴とする衣服

技術分野

0001

本発明は接着芯地及びこの接着芯地を用いた衣服に関する。

背景技術

0002

従来から衣服においては、生地の特性を活かし、生地の弱点補強するために、種々の芯地が使用されている。これら芯地の1つとして、繊維シートの片面に接着剤を付着させた、いわゆる接着芯地があり、この接着芯地は生地への接着作業性に優れているため、好適に使用されている。しかしながら、従来の接着芯地は、接着芯地を生地に接着する際に、繊維シート上の接着剤が繊維シートの反対面に滲出して、アイロン滑りが悪くなるという問題があった。また、接着芯地を接着した生地を縫合して形成した衣服の皺を取り除くために、一般にスチーム処理をするが、このスチーム処理によって、接着芯地の接着力が著しく低下してしまい、衣服を着用している時や、洗濯又はドライクリーニングした時に剥離し、芯地の働きをなさない場合があった。

発明が解決しようとする課題

0003

本発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、繊維シート上の接着剤の繊維シート反対面への滲出が少なく、しかもスチーム処理しても接着力の低下の小さい接着芯地、及びこの接着芯地を用いた衣服を提供することにある。

課題を解決するための手段

0004

本発明の接着芯地は繊維シート上に接着剤を有するものであり、この接着剤中に、接着樹脂ブロックイソシアネート基を有するポリウレタンとを含み、これらの重量を100とした時に、ブロックイソシアネート基を有するポリウレタン(以下、「BIポリウレタン」という)が1〜15重量%を占めている。そのため、この接着芯地を生地に接着する際に、BIポリウレタンのイソシアネート基ブロックしているブロック剤解離して、このイソシアネート基によって接着樹脂を架橋するため、接着樹脂の溶融粘度が高くなり、繊維シート上の接着剤の繊維シート反対面への滲出が少なくなる。また、接着樹脂が架橋しており、耐水性が向上しているため、スチーム処理しても、接着力の低下が小さい。

0005

本発明の衣服は上記の接着芯地を接着した生地を使用しているため、アイロン滑りが良く、しかも衣服を着用している時や、洗濯又はドライクリーニングした時に接着芯地が剥離するということのないものである。

発明を実施するための最良の形態

0006

本発明の接着芯地の接着剤中に含まれる接着樹脂としては、ポリアミド系、ポリ塩化ビニル系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリエチレンなどのポリオレフィン系などの樹脂を単独で、又は混合して使用できる。これらの中でも、ポリアミド系やポリウレタン系の接着樹脂は活性水素を有し、BIポリウレタンのイソシアネート基との反応性が高いので好適に使用でき、ポリアミド系の接着樹脂は各種生地との接着力に優れているため、特に好適に使用できる。

0007

本発明の接着芯地の接着剤においては、接着樹脂とBIポリウレタンとを含み、これらの重量を100とした時に、BIポリウレタンが1〜15重量%を占めている(以下、BIポリウレタンの重量%についての記載は、接着樹脂とBIポリウレタンとの重量を100とした時の値とする)ため、接着する際に接着樹脂が架橋して、繊維シート上の接着剤の繊維シート反対面への滲出を抑えることができ、しかも耐水性、耐溶剤性、及び耐熱性も向上するため、スチーム処理後の接着力の低下が少なく、また、耐洗濯性耐ドライクリーニング性にも優れている。更に、ポリウレタンであるため、伸縮性弾力性を有し、風合を損なわないという特長もある。

0008

このBIポリウレタンの量が1重量%未満であると、接着樹脂の溶融粘度があまり高くならず、繊維シート上の接着剤の繊維シート反対面への滲出を抑えることができなくなったり、スチーム処理後の接着力の低下が大きく、15重量%を越えると、接着樹脂量が少なくなり、初期の接着力が低下してしまうためである。なお、繊維シートが撥水処理されている場合には、3〜12重量%、より好ましくは5〜10重量%のBIポリウレタンを混合し、繊維シートが撥水処理されていない場合には、1〜10重量%、より好ましくは2〜7重量%のBIポリウレタンを混合する。なお、BIポリウレタンの反応促進剤を含む場合には、この反応促進剤の量もBIポリウレタンの重量として考える。

0009

このBIポリウレタンは接着樹脂との接触箇所が多ければ多いほど、より効率的に架橋反応を進行させることができるので、接着樹脂の平均粒径を1とした場合、0.1以下の平均粒径を有するBIポリウレタンを使用するのが好ましい。本発明で使用する接着樹脂の平均粒径は、加工性及び接着樹脂の繊維シートからの突出の程度を考慮すると、20〜80μm程度であるのが好ましいため、BIポリウレタンの粒径は8μm以下であるのが好ましい。そのため、BIポリウレタンはエマルジョン状又はサスペンジョン状のものを使用するのが好適である。このBIポリウレタンは乳化剤により強制的に分散させたものでも良いし、親水性セグメントを有するポリウレタン及び/又は親水性基を有するブロック剤を使用し、乳化剤を使用しないものでも良いが、後者の乳化剤を使用しないものは、乳化剤による耐水性や接着性の低下がより小さいので、より好適に使用できる。

0010

本発明で使用できるイソシアネート基のブロック剤としては、酸性亜硫酸ソーダ芳香族2級アミン、3級アルコールアミドフェノールラクタム複素環化合物青酸亜硫酸塩マロン酸ジエチルエステルアセト酢酸エステルアセチルアセトンなどの、熱、圧力、紫外線酸素、オゾン、化学薬品微生物、超音波高エネルギー線などを単独、又は組み合わせて作用させることにより、容易に解離するものが好適に使用できる。これらの中でも、従来から接着芯地は熱及び圧力によって生地と接着しているため、従来と同様の方法で解離するブロック剤であり、しかも低温で容易に解離する酸性亜硫酸ソーダが特に好適に使用できる。

0011

本発明のポリウレタンとしては、イソシアネートと、ポリエステルポリオールポリエーテルポリオールアクリルポリオールヒマシ油誘導体、或はトール油誘導体とを反応させて得られるものであれば良い。例えば、イソシアネートとして、2,4−トリレンジイソシアネート、65/35トリレンジイソシアネート、80/20トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートジアニシジンジイソシアネートトリデンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートメタキシリレンジイソシアネートフェニルイソシアネートパラクロルフェニルイソシアネート、オルソクロルフェニルイソシアネート、メタクロルフェニルイソシアネート、3,4−ジクロルフェニルイソシアネート、2,5−ジクロルフェニルイソシアネート、メチルイソシアネートエチルイソシアネートn−ブチルイソシアネート、n−プロピルイソシアネート、オクタデシルイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネートポリメチレンポリフェニルイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネートトランスビニレンジイソシアネート、N,N’(4,4’−ジメチル3,3’−ジフェニルジイソシアネート)ウレジオン、4,4’,4”−トリメチル3,3’,3”−トリイソシアネート2,4,6−トリフェニルシアヌレート、2,6−ジイソシアネートメチルカプロエート、或はこれらの誘導体又は水添加物を単独で、又は混合して使用できる。

0012

また、ポリエステルポリオールとしては、アジピン酸フタル酸ダイマー酸二量化リノレイン酸マレイン酸などの有機酸を単独で、又は混合したものと、エチレンプロピレンブチレン、ジエチレンなどのグリコールトリメチロールプロパンヘキサントリオールグリセリントリメチロールエタンペンタエリスリトールなどを単独で、又は混合して形成したものを使用できる。なお、ポリエーテルポリオールとしては、ポリオキシプロピレングリコールポリオキシプロピレン)ポリ(オキシエチレン)グリコール、ポリ(オキシブチレン)グリコール、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール、ポリ(オキシプロピレン)トリオール、ポリ(オキシプロピレン)ポリ(オキシエチレン)トリオール、ポリ(オキシプロピレン)ポリ(オキシエチレン)ポリ(オキシプロピレン)トリオール、ポリ(オキシプロピレン)ポリオール、ポリ(オキシプロピレン)ポリ(オキシエチレン)ポリオールなどを単独で、又は混合して使用できる。

0013

本発明の接着芯地の繊維シート上に有する接着剤は、前述のような接着樹脂及びBIポリウレタンを含んだものであり、ペースト状であっても、粉末状であっても良いが、前述のように、エマルジョン状又はサスペンジョン状のBIポリウレタンを使用するのが好ましいので、ペースト状の接着剤であるのがより好ましい。このペースト状の接着剤の場合、接着樹脂及びBIポリウレタン以外に、増粘剤分散剤、或はBIポリウレタンの反応促進剤などを含ませても良い。このペースト状の接着剤は接着樹脂及びBIポリウレタン、必要であれば他のものを撹拌するのみで、容易に形成できる。

0014

本発明の接着芯地を構成する繊維シートが撥水処理されていると、撥水処理されていない繊維シートを使用した接着芯地と比較して、接着剤と繊維シートとの接触角が大きくなる、つまり接着剤がより少ない接触面積で繊維シートに付着する結果として、従来と同量の接着剤を付与すれば、繊維シート上に突出した接着剤量が多くなるため、接着する生地中侵入しやすく、しかも接着樹脂がBIポリウレタンにより架橋し、接着芯地と生地との界面及び生地中における凝集力が向上するため、従来よりも生地との初期接着力、及びスチーム処理後の接着力が飛躍的に向上し、他方、従来よりも少ない量の接着剤を付与しても、繊維シート上に突出した接着剤量を従来と同等にすることができ、しかも接着芯地と生地との界面及び生地中における凝集力が向上するため、従来よりも優れた初期接着力、及びスチーム処理後の接着力を確保できるばかりでなく、従来よりも風合を向上させることができるという、優れた効果を有する。特に、この効果は接着剤がペースト状のものを使用した場合に顕著である。

0015

この撥水処理で使用できる撥水剤としては、例えば、シリコーン系樹脂フッ素系樹脂などがある。これらの中でも、シリコーン系樹脂は撥水と同時に繊維シートを柔軟にすることができるので、好適に使用できる。この撥水の程度は、上記の効果が生じやすいように、JIS-L-1092に規定する撥水度試験において、60以上を示す程度、より好ましくは80以上を示す程度にする。

0016

本発明の接着芯地を構成する繊維シートとしては、例えば、織物編物、不織布などがあるが、本発明において好適なペースト状の接着剤を使用する場合には、より接着性に優れた不織布が好適に使用できる。以下、不織布について簡単に説明する。

0017

不織布を構成する繊維としては、例えば、ポリエステル繊維ナイロン繊維などの単一樹脂成分からなる合成繊維溶剤抽出法により形成したセルロース繊維ポリノジック繊維などの再生繊維天然繊維、ポリエステルとナイロンや、6,6ナイロンと6ナイロンのように、複数の樹脂成分からなり、収縮性熱融着性、或いは分割性などを有する複合繊維などを、単独で、又は混合して使用することができる。これらの中でも、分割性を有する繊維や溶剤抽出法により形成したセルロース繊維は、外力を作用させることにより、前者は分割し、後者はフィブリル化するため、繊維がより絡みやすく、強度的に優れたものになり、しかも曲げなどに対する抵抗が小さくなるため、ドレープ性に優れた不織布とすることができ、更には、不織布構造が緻密になるため、接着剤を付与しても抜けがないという特長を有する。

0018

これら繊維の繊度(分割性を有する繊維や溶剤抽出法により形成したセルロース繊維の場合には、分割後、又はフィブリル化後の繊度)は0.001〜5デニール程度であるのが好ましい。0.001デニール以上であれば、不織布の強度が著しく低下することはなく、5デニール以下であれば、ドレープ性を損わないためである。また、繊維長が1mm以上であれば、繊維同士の結合を強固に行うことができ、塑性変形の生じにくい不織布を形成できる。

0019

このような繊維を使用し、カード法エアレイ法などの乾式法や、湿式法により繊維ウエブを形成した後に、バインダーを部分的又は全面的に含浸したり、繊維ウエブを構成する繊維を部分的又は全面的に融着したり、水などの流体流によって絡合したり、或はこれらを適宜組み合わせて繊維ウエブを結合して不織布を形成する。なお、分割性を有する繊維や溶剤抽出法により形成したセルロース繊維を含んだ繊維ウエブを流体流で絡合すると、この流体流の作用によって分割したり、フィブリル化が同時に生じ、分割化やフィブリル化などの別工程を採る必要がないという効果がある。また、不織布と織物、編物、糸などとを複合しても良い。

0020

このようにして得られる不織布、又は不織布との複合体の目付は、10〜45g/m2であるのが好ましい。目付が10g/m2以上であれば、塑性変形の生じにくいものであり、45g/m2以下であればドレープ性を損うことがないためで、より好ましくは、15〜40g/m2である。

0021

次いで、繊維シート上に前述の接着剤を全面的又は部分的に付与するが、後者のように、部分的に付与した方が、より風合に優れた接着芯地とすることができるので、より好適である。接着剤が粉末状の場合には散布し、ペースト状の場合にはスクリーングラビアロールなどを使用して付与することができる。いずれの場合も、風合を損なわないように、接着剤重量固形分)は3〜30g/m2、より好ましくは5〜20g/m2であり、後者のペースト状の場合には、接着剤の密度10〜250個/cm2、より好ましくは30〜180個/cm2とする。

0022

次いで、繊維シート表面に接着剤を固定するために、熱、圧力、紫外線、酸素、オゾン、化学薬品、微生物、超音波、高エネルギー線など単独、又は組み合わせて作用させるが、この処理によってもBIポリウレタンのブロック剤が解離し、一部のイソシアネート基が反応するため、溶融粘度が増大し、繊維シート内への浸透が抑えられるため、より繊維シート反対面への滲出が生じにくい。しかしながら、この処理条件が強すぎると、イソシアネート基の反応が進行しすぎて、生地と接着することができなくなるので、ブロック剤の種類によって処理条件を適宜設定する必要がある。例えば、ブロック剤が酸性亜硫酸ソーダを使用したBIポリウレタンを含む接着剤を、加熱によって固定する場合、80〜130℃の温度で、20〜120秒処理するのが好ましい。

0023

本発明の衣服は上述の接着芯地を接着した生地を使用したものであるため、アイロン滑りが良く、しかも衣服を着用している時や、洗濯又はドライクリーニングした時に接着芯地が剥離するということのないものである。本発明の接着芯地を生地に接着する場合には、イソシアネート基の反応が十分に進行するように、熱、圧力、紫外線、酸素、オゾン、化学薬品、微生物、超音波、高エネルギー線など単独、又は適宜組み合わせて作用させ、十分に接着するのが好ましい。

0024

なお、従来から接着芯地は熱及び圧力によって接着しているため、従来と同様の方法で接着する場合には、ブロック剤が解離するように、十分な熱と圧力を作用させるのが好ましい。例えば、ブロック剤が酸性亜硫酸ソーダの場合には、110〜150℃の温度で、5〜60秒間熱処理し、しかも0.5〜2kg/cm2で瞬時に加圧するのが好ましい。なお、この接着芯地の接着工程において、十分に架橋していなかったとしても、通常、衣服を形成した後に、スチーム処理を施すので、このスチーム処理の熱によっても架橋反応が進行するので、必ずしも十分に接着する必要はない。この場合、スチーム後の接着樹脂の劣化による接着力の低下は架橋により補われるので、接着剤の接着力の低下は小さい。

0025

以下に本発明の実施例を示すが、以下の実施例に限定されるものではない。

0026

(実施例1〜5、比較例1〜2)繊度1デニール、繊維長38mmからなるナイロン繊維100%をランダムカードウェッバーにより形成した繊維ウエブを、部分的に熱融着し(全表面積の10%を融着)、目付25g/m2の不織布を形成した。次いで、この不織布をシリコーン系撥水剤で処理して、撥水度80以上(JIS-L-1092の撥水度試験に準じて測定)とした。他方、表1に示すような配合で各種ペーストを調合した。

0027

0028

次いで、これらペーストをスクリーンにより、撥水処理した不織布に、ドット1個の面積0.36mm2、密度37個/cm2、量9g/m2で転写した後、温度100℃の温風ドライヤーで60秒間熱処理して、ペーストを撥水処理した不織布に固定し、接着芯地を形成した。

0029

(初期接着力の測定)ウール100%の綾織物と、実施例1〜5及び比較例1〜2の接着芯地の接着樹脂固定面とが接触するように、それぞれ重ね合せた後、ローラープレス機(アサ繊維工業(株)製、JR−600)を用いて、テンポ5m/分で移動させながら、温度130℃で10秒間加熱し、また最後の段階において、1kg/cm2で加圧して、綾織物と接着芯地とを接着した。そして、この接着物を1日放置した後、5cmに裁断し、引張試験機オリエンテック(株)製、テンシロンUCT−100)により、速度300mm/分で引っ張り接着箇所が40mm剥離したところで引っ張るのを中止した。この測定の結果である剥離距離荷重グラフ極大値を平均して、剥離強度、つまり、初期接着力とした。この結果は図1に示すとおりであった。

0030

(スチーム処理後の接着力の測定)上記の初期接着力の測定の場合と同様にして、綾織物と接着芯地とを接着し、1日放置した後、5kg/cm2に加圧した蒸気を30秒間吹き付けた。そして、この接着物の剥離強度を、初期接着力の測定の場合と同様にして測定した。この結果も図1に示す通りであった。

0031

(接着樹脂の滲出性試験)ポリエステル:ウール=55:45からなる平織物と、実施例1〜5及び比較例1〜2の接着芯地の接着樹脂固定面とが接触するように、それぞれ重ね合せ、次いで、この接着芯地の上に、この接着芯地と同じ接着芯地の接着樹脂固定面の反体面が接触するようにそれぞれ重ね合わせ、更に、この接着芯地の上に前記と同じ平織物を重ね合せた後、初期接着力の測定と同じ方法で、平織物と接着芯地とを接着した。そして、1日放置した後、接着芯地同士の接着力を初期接着力の測定と同じ方法で測定した。この結果は図2に示すとおりであった。

0032

(実施例6)不織布をシリコーン系撥水剤で処理していないこと以外は、実施例2と全く同様にして、接着芯地を形成した。この接着芯地の初期接着力、スチーム処理後の接着力、及び接着樹脂の滲出性を前記と同様の方法で測定したところ、順に、0.62kg/5cm幅、0.48kg/5cm幅、150g/5cm幅であった。

発明の効果

0033

本発明の接着芯地は繊維シート上に接着剤を有するものであり、この接着剤中に、接着樹脂とブロックイソシアネート基を有するポリウレタンとを含み、これらの重量を100とした時に、ブロックイソシアネート基を有するポリウレタンが1〜15重量%を占めているため、この接着芯地を生地に接着する際に、ブロックイソシアネート基を有するポリウレタンのイソシアネート基をブロックしているブロック剤が解離して、このイソシアネート基によって接着樹脂を架橋するため、接着樹脂の溶融粘度が高くなり、繊維シート上の接着剤の繊維シート反対面への滲出が少なくなる。また、接着樹脂が架橋しており、耐水性が向上しているため、スチーム処理したとしても、接着力の低下が小さい。

0034

本発明の衣服は上記の接着芯地を接着した生地を使用しているため、アイロン滑りが良く、しかも衣服を着用している時や、洗濯又はドライクリーニングした時に接着芯地が剥離するということのないものである。

図面の簡単な説明

0035

図1ブロックイソシアネート基を有するポリウレタンの重量比率と、初期接着力及びスチーム処理後の接着力との関係を表すグラフ
図2ブロックイソシアネート基を有するポリウレタンの重量比率と、接着樹脂の滲出による接着力との関係を表すグラフ

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