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技術 細菌除去方法

出願人 サッポロホールディングス株式会社
発明者 向後正明
出願日 1995年11月30日 (24年11ヶ月経過) 出願番号 1995-334277
公開日 1997年6月17日 (23年5ヶ月経過) 公開番号 1997-154562
状態 未査定
技術分野 発酵液の蒸留、酒類の加工、食酢及びビール
主要キーワード 単一タイプ 細菌除去 圧搾酵母 食品添加物用 生残菌数 酵母数 酵母粉末 混入量
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1997年6月17日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

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課題

細菌が混入している酵母含有溶液から酵母を損傷させることなく細菌を選択的に殺菌、除去する方法を提供すること。

解決手段

細菌が混入している酵母含有溶液に、乳酸を添加して殺菌を行う細菌の除去方法において、該溶液に乳酸を0.1%以上7.0%未満の濃度となるように添加することを特徴とする細菌除去方法。

概要

背景

酵母含有溶液に細菌が混入している場合に、これら細菌を除去する方法として、塩酸燐酸などの無機酸を添加して殺菌する方法が知られている。しかしながら、これら無機酸は強酸であるため、添加量の微妙な調整が必要で、調整が十分でないと、細菌だけでなく酵母まで損傷させてしまったり、あるいは殺菌力が不十分となる危険性があった。これに対して、乳酸等の有機酸弱酸であり、酵母を損傷もしくは死滅させる危険性は少ない。しかしながら、有機酸により殺菌する場合は、適用可能な細菌の種類が個々の有機酸に応じて限定されており、殺菌の対象とされる細菌の種類に対応して適切なものを選択、認識しなければならないという不都合がある。有機酸の中では乳酸は、適用できる細菌の種類が多いけれども、酵母への影響力食品に使用する場合の適応性などについて考慮されたことはなく、どのようにして利用したらよいか明確ではなかった。

概要

細菌が混入している酵母含有溶液から酵母を損傷させることなく細菌を選択的に殺菌、除去する方法を提供すること。

細菌が混入している酵母含有溶液に、乳酸を添加して殺菌を行う細菌の除去方法において、該溶液に乳酸を0.1%以上7.0%未満の濃度となるように添加することを特徴とする細菌除去方法。

目的

本発明の目的は、細菌が混入している酵母含有溶液を乳酸で処理して酵母を損傷させることなく効果的に殺菌を行い、細菌を除去する方法を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

細菌が混入している酵母含有溶液に、乳酸を添加して殺菌を行う細菌の除去方法において、該溶液に乳酸を0.1%以上7.0%未満の濃度となるように添加することを特徴とする細菌除去方法。

技術分野

0001

酵母は、ビール日本酒ワイン等の酒類の他、味噌醤油等の調味料パンなど様々な食品の製造に利用されている。本発明は、このような酵母を含む食品等に混入している細菌を除去する方法に関し、詳しくは細菌が混入している酵母含有溶液乳酸を添加することにより、選択的に殺菌して細菌を除去する方法に関する。

背景技術

0002

酵母含有溶液に細菌が混入している場合に、これら細菌を除去する方法として、塩酸燐酸などの無機酸を添加して殺菌する方法が知られている。しかしながら、これら無機酸は強酸であるため、添加量の微妙な調整が必要で、調整が十分でないと、細菌だけでなく酵母まで損傷させてしまったり、あるいは殺菌力が不十分となる危険性があった。これに対して、乳酸等の有機酸弱酸であり、酵母を損傷もしくは死滅させる危険性は少ない。しかしながら、有機酸により殺菌する場合は、適用可能な細菌の種類が個々の有機酸に応じて限定されており、殺菌の対象とされる細菌の種類に対応して適切なものを選択、認識しなければならないという不都合がある。有機酸の中では乳酸は、適用できる細菌の種類が多いけれども、酵母への影響力や食品に使用する場合の適応性などについて考慮されたことはなく、どのようにして利用したらよいか明確ではなかった。

発明が解決しようとする課題

0003

本発明の目的は、細菌が混入している酵母含有溶液を乳酸で処理して酵母を損傷させることなく効果的に殺菌を行い、細菌を除去する方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0004

請求項1記載の本発明は、細菌が混入している酵母含有溶液に、乳酸を添加して殺菌を行う細菌の除去方法において、該溶液に乳酸を0.1%以上7.0%未満の濃度となるように添加することを特徴とする細菌除去方法である。

発明を実施するための最良の形態

0005

本発明の対象となる酵母含有溶液には何ら制限がなく、例えば前記したビール,日本酒,ワイン等の酒類、味噌,醤油等の調味料、パンなど様々な酵母含有食品などに関するものがある。乳酸にはL−乳酸,D−乳酸およびDL−乳酸の3つのタイプがあるが、これらの作用効果は実質的に同等であり、本発明においてはいずれのタイプの乳酸も使用することができる。また、乳酸は単一タイプのものを用いてもよく、2種以上のタイプを組み合わせて用いてもよい。

0006

細菌が混入している酵母含有溶液に対する乳酸の添加量は、該溶液に0.1%以上7.0%未満の濃度、好ましくは0.2〜2.0%が適当であり、また細菌が混入している酵母粉末の場合は、一旦水溶液の状態にしてから、上記と同様に乳酸処理を行う。乳酸による殺菌処理の時間は、乳酸の添加量,予想される細菌の混入量などを考慮して適宜決定すればよいが、通常は添加量が0.1%のときは20〜26時間程度、0.25%のときは3〜16時間程度、1%以上のときは30分乃至1時間程度を目安とすればよく、添加量が増えれば、処理時間をさらに短縮することが可能である。

0007

次に、本発明によって殺菌、除去することができる細菌の種類は極めて多く、例えばバチルスズブチリス(Bacillus subtilis) などのバチルス属アシネトバクターカルコセチクス(Acinetobacter calcoaceticus) などのアシネトバクター属エシェリヒアコリ(Escherichia coli)などのエシェリヒア属ラクトバチルスブレビス(Lactobacillus brevis)などのラクトバチルス属ペディオコッカスダムノザス(Pediococcus damnosus)などのペディオコッカス属シュードモナスフラギ(Pseudomonas fragi) などのシュードモナス属等に属する細菌を挙げることができる。

0008

以下に、本発明を実施例により詳しく説明する。
実施例1
300ml容三角フラスコ無菌水200mlを加えたものを35個用意した。このフラスコを7本ずつ5群に分け、第1表に示したビール酵母と6種類の細菌を約104 cells/mlの濃度に調整した菌液を各群にそれぞれ単独に1mlずつ加えた。次いで、各群は無調整の1群の他、燐酸でpH2.1に調整した群、塩酸でpH2.1に調整した群、DL−乳酸を1%加えた群およびL−乳酸を1%加えた群をそれぞれ作成した。これらをスターラーで1時間攪拌後、その1mlをとり、寒天培地接種して常法により培養し、48時間後に生残菌数を測定した。なお、酵母の測定用培地にはアクロマイシン40ppmを加え、細菌の測定用培地にはシクロヘキシミド20ppmを加え、酵母や細菌の増殖を抑えた。

0009

結果を第1表に示した。表から明らかなように、酵母の場合は、無調整の対照に比べて燐酸や塩酸で処理したものに死細胞が増えたが、DL−乳酸やL−乳酸で処理したものは、対照と有意差がなく、酵母は損傷を受けないことが判った。一方、細菌の場合、燐酸や塩酸による処理では完全除菌が行えないが、DL−乳酸やL−乳酸で処理すると、6種類の細菌はすべて完全に死滅した。このことから、1%DL−乳酸や1%L−乳酸で1時間処理することにより、酵母に何ら損傷を与えることなく、多種類の細菌を死滅させることができることが明らかとなった。

0010

0011

実施例2
300ml容の三角フラスコに泥状ビール酵母50mlと無菌水150mlを入れたものを25個用意し、このフラスコを6本ずつ4群に分けた。これに第2表に示した6種類の細菌を約108 cells/mlの濃度に調整した菌液を各群にそれぞれ単独に1mlずつ加えた。なお、残りの1本には細菌液を添加しないで対照とした。次いで、各群は無処理の対照群の他、塩酸0.8gでpH2.1に調整した群、燐酸1.2gでpH2.1に調整した群、50%DL−乳酸(食品添加物として販売されているもの)を4ml加えてpH2.1に調整した群の4群とした。これらをスターラーで1時間攪拌後、その上澄み10-6mlを、実施例1と同様に、寒天培地で酵母や細菌の増殖を抑えて培養し、48時間後に生残菌数を測定した。

0012

結果を第2表に示した。表から明らかなように、塩酸や燐酸で処理する方法では、対照に比し酵母の生残数が少なく、細菌の除去も完全ではなかった。これに対して、食品添加物用の50%DL−乳酸で処理したものは、酵母を損傷させることなく細菌類を完全に死滅、除去させることができた。

0013

0014

実施例3
実施例2と同様なサンプルを作成し、食品添加物用の50%DL−乳酸を100%乳酸に換算して0.25〜4%の範囲で添加し、30分から18時間スターラーで攪拌後、実施例2と同様の方法で生残酵母数細菌数を測定した。その結果、第3表に示したように、DL−乳酸の濃度が0.25%の時は、16時間以上の処理が必要であり、1%では1時間、4%では30分間の処理で、酵母を損傷させることなく細菌を殺菌、除去できることが判った。

0015

0016

実施例4
300ml容の三角フラスコに泥状ビール酵母50mlと無菌水150mlを入れ、これに実施例2と同様にして塩酸でpH2.1に調整、燐酸でpH2.1に調整あるいはDL−乳酸1%を加えた後、それぞれ1時間攪拌処理した。次いで、吸引濾過して圧搾し、圧搾酵母を得た。この酵母9.6gを2000mlの麦汁に加え、10.5℃で所定期間発酵試験を行い、麦汁のエキス分減少量から酵母の活性発酵力)を測定した。結果を第4表に示す。表から明らかなように、塩酸や燐酸で処理した酵母は発酵力が低下したが、乳酸で処理した酵母は無処理のものと差がなく、活性に何ら影響がないことが示された。

0017

0018

実施例5
実施例2と同様なサンプルを作成(ただし、細菌は4種類)し、食品添加物用の50%DL−乳酸を100%乳酸に換算して0.05〜0.2%の範囲で添加し、24時間処理した。次いで、実施例2と同様の方法によって生残細菌数を測定した。結果を第5表に示した。表から明らかなように、0.1%濃度のDL−乳酸でも各種細菌に対して十分に殺菌力があることが判る。

0019

0020

実施例6
実施例5と同様なサンプルを用いてビール酵母含有液を作成し、これに食品添加物用の50%DL−乳酸を100%乳酸に換算して1.0〜7.0%加え、30分間処理した。その後、この処理による酵母の生存状況を実施例2と同様の方法で調べた。結果を第6表に示す。表から明らかなように、酵母自体には殆ど影響を与えずに有効な殺菌力を発揮する乳酸の濃度は、ほぼ0.1%以上7.0%未満の範囲であることが判る。

0021

発明の効果

0022

本発明によれば、各種食品の製造に広く用いられている酵母に細菌が混入した場合に、乳酸で処理することにより、酵母に損傷を与えることなく、細菌類を殺菌、除去することができる。

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