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技術 加飾成形品の製造方法

出願人 積水化学工業株式会社
発明者 村中健山口真松本晃治
出願日 1995年11月30日 (25年0ヶ月経過) 出願番号 1995-312466
公開日 1997年6月10日 (23年6ヶ月経過) 公開番号 1997-150426
状態 特許登録済
技術分野 高分子成形体の製造 積層体(2) プラスチック等の注型成形、圧縮成形 高分子組成物
主要キーワード 黒御影石 紙系材料 展開面積 コンクリート型 図画用紙 加飾表面 含浸用樹脂液 熱水試験後
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1997年6月10日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (3)

課題

加飾シートを用いた加飾成形品の製造方法であって、加飾シートの破れが生じ難く、厚肉部においても表面性が悪化し難い製造方法を得る。

解決手段

不飽和ポリエステル樹脂100重量部、無機充填剤50〜350重量部及び融点が40〜120℃の加熱流動化剤0.1〜20重量部を含む不飽和ポリエステル樹脂成形材料成形型との間に、加飾シートを介在させた状態で、成形圧力2〜30kgf/cm2 、成形型温度60〜120℃で加熱圧縮成形する。

概要

背景

不飽和ポリエステル樹脂充填剤硬化剤離型剤顔料増粘剤などを加えてなる樹脂組成物ガラス繊維などの強化用繊維物質含浸し、シート状またはバルク状に形成してなる不飽和ポリエステル樹脂成形材料は、シートモールディングコンパウンドSMC)またはバルクモールディング・コンパウンド(BMC)などと称されている。SMCやBMCは、主として圧縮成形法成形され、このような方法で得られる成形品は、住宅設備工業部品自動車部品などの種々の分野に広く用いられている。

しかしながら、上記SMCやBMCを圧縮成形することにより得られた成形品では、成形品全体の色が単一色に限られる。例えば、赤色の場合には、成形品全体が赤色を示すものしか生産することができず、デザインの自由度が非常に狭いという欠点があった。

もっとも、成形後に、印刷塗装などの後加工を行えば、成形品表面に適宜の意匠を施すことは可能である。しかしながら、成形品を得た後に、後加工が必要であるため工程が増加し、特に、種々の形状に成形された後に印刷や塗装を施す必要があるため、生産性が大きく低下する。

そこで、上記成形品を加飾する方法として、加飾シートインサート成形する方法が提案されている。例えば、特開平5−285973号公報には、成形型内において、SMC上に所望の模様が印刷されたチタン紙を積層し、成形し、それによって加飾成形品を得る方法が開示されている。

概要

加飾シートを用いた加飾成形品の製造方法であって、加飾シートの破れが生じ難く、厚肉部においても表面性が悪化し難い製造方法を得る。

不飽和ポリエステル樹脂100重量部、無機充填剤50〜350重量部及び融点が40〜120℃の加熱流動化剤0.1〜20重量部を含む不飽和ポリエステル樹脂成形材料と成形型との間に、加飾シートを介在させた状態で、成形圧力2〜30kgf/cm2 、成形型温度60〜120℃で加熱圧縮成形する。

目的

よって、本発明の目的は、加飾シートを用いて加飾成形品を得る方法において、成形時に加飾シートが破れ難く、成形品が厚肉部を有する場合であっても、該厚肉部の表面性が悪化し難い、加飾成形品の製造方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

この技術が所属する分野

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請求項1

不飽和ポリエステル樹脂100重量部、無機充填剤50〜350重量部及び融点40〜120℃の加熱流動化剤0.1〜20重量部を含む不飽和ポリエステル樹脂成形材料と、成形型との間に加飾シートを介在させた状態で、成形圧力2〜30kgf/cm2 、型温度60〜120℃で加熱圧縮成形することを特徴とする加飾成形品の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、不飽和ポリエステル樹脂成形材料成形型内にて加熱圧縮成形して成形品を製造する方法に関し、特に、加飾シート成形材料に積層して圧縮成形することにより各種意匠を表面に施すことが可能とされている加飾成形品の製造方法に関する。

背景技術

0002

不飽和ポリエステル樹脂充填剤硬化剤離型剤顔料増粘剤などを加えてなる樹脂組成物ガラス繊維などの強化用繊維物質含浸し、シート状またはバルク状に形成してなる不飽和ポリエステル樹脂成形材料は、シートモールディングコンパウンドSMC)またはバルクモールディング・コンパウンド(BMC)などと称されている。SMCやBMCは、主として圧縮成形法成形され、このような方法で得られる成形品は、住宅設備工業部品自動車部品などの種々の分野に広く用いられている。

0003

しかしながら、上記SMCやBMCを圧縮成形することにより得られた成形品では、成形品全体の色が単一色に限られる。例えば、赤色の場合には、成形品全体が赤色を示すものしか生産することができず、デザインの自由度が非常に狭いという欠点があった。

0004

もっとも、成形後に、印刷塗装などの後加工を行えば、成形品表面に適宜の意匠を施すことは可能である。しかしながら、成形品を得た後に、後加工が必要であるため工程が増加し、特に、種々の形状に成形された後に印刷や塗装を施す必要があるため、生産性が大きく低下する。

0005

そこで、上記成形品を加飾する方法として、加飾シートをインサート成形する方法が提案されている。例えば、特開平5−285973号公報には、成形型内において、SMC上に所望の模様が印刷されたチタン紙を積層し、成形し、それによって加飾成形品を得る方法が開示されている。

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、上記先行技術に記載の方法で得られた加飾成形品では、加飾シートが成形時に破れたり、また、部分的に厚肉部を有する成形品の場合には、厚肉部においてヒケと称されている現象により、加飾された表面の表面性が非常に悪くなったりすることがあった。

0007

よって、本発明の目的は、加飾シートを用いて加飾成形品を得る方法において、成形時に加飾シートが破れ難く、成形品が厚肉部を有する場合であっても、該厚肉部の表面性が悪化し難い、加飾成形品の製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

請求項1に記載の発明は、不飽和ポリエステル樹脂100重量部、無機充填剤50〜350重量部、及び融点40〜150℃の加熱流動化剤0.1〜20重量部を含む不飽和ポリエステル樹脂成形材料と、成形型との間に加飾シートを介在させた状態で、成形圧力2〜30kgf/cm2 、型温度60〜120℃で加熱圧縮成形することを特徴とする加飾成形品の製造方法である。

0009

なお、本発明において、不飽和ポリエステル樹脂100重量部とは、不飽和ポリエステル重合体成分重合性単量体及び必要により添加される低収縮化のための熱可塑性樹脂とを合計した樹脂分の合計である。

0010

以下、本発明の詳細を説明する。本発明で用いられる不飽和ポリエステル樹脂成形材料とは、必須成分として、上記不飽和ポリエステル樹脂、融点40〜150℃の加熱流動化剤、無機充填剤を含み、必要に応じて、他の成分として、SMCやBMCに通常用いられている、硬化剤、離型剤、増粘剤、顔料等を含み、さらに、強化繊維を加えた組成物からなる。上記不飽和ポリエステル樹脂組成物を用いて成形材料を調製するに際しては、通常、不飽和ポリエステル樹脂組成物を構成する混合物ポリエチレンフィルム等の離型フィルムで覆い、該組成物を熟成させて増粘し、半固体状とすることにより得られる。このような成形材料は、目的に応じて、シート状またはバルク状の形状とされる。また、上記熟成は、通常、30〜50℃の温度下に、半日〜2日間程度、成形材料を放置することにより行われる。

0011

加熱流動化剤
上記加熱流動化剤は、常温では、成形材料粘度を低下させ難く、圧縮成形時の加熱下において、成形材料の粘度を大幅に低減させるように作用する添加剤であり、本発明では、融点40〜120℃の化合物が用いられる。

0012

加熱流動化剤の融点が40℃より低い場合には、常温における材料粘度が低下し、成形前の成形材料の取扱い性が低下する。他方、加熱流動化剤の融点が120℃よりも高い場合には、加熱成形時の成形材料の粘度低下が小さくなり、成形に際しての流動性を高める効果が小さくなる。

0013

また、上記加熱流動化剤の配合割合が少ない場合には、成形加工時の流動性を高める効果が十分に得られず、多すぎると成形時の成形材料の流動性が高くなりすぎ、得られた成形品の機械的強度が低下することがある。従って、上記加熱流動化剤は、不飽和ポリエステル樹脂100重量部に対し、0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部の範囲で用いられる。

0014

なお、本発明では、2種以上の加熱流動化剤を併用してもよく、その場合には、加熱流動化剤の配合量の合計が、上記範囲を満たすように、2種以上の加熱流動化剤を配合する。

0015

本発明では、上記のように作用する融点40〜120℃の化合物であれば、任意の化合物を加熱流動化剤として用いることができるが、通常、融点40〜120℃の滑剤として使用されている化合物が好ましく用いられる。このような滑剤として用いられている融点40〜120℃の化合物の例としては、ポリエチレンワックス流動パラフィンなどの炭化水素系滑剤;ステアリン酸などの高級脂肪酸系滑剤;脂肪酸アミドアルキレンビス脂肪酸アミドなどの脂肪酸アミド系滑剤脂肪酸一価アルコールエステル脂肪酸多価アルコールエステル脂肪酸ポリグリコールエステルなどのエステル系滑剤脂肪族アルコール多価アルコールポリグリコールポリグリセロールなどのアルコール系滑剤;金属石鹸などが用いられる。

0016

より好ましくは、上記加熱流動化剤としては以下の4種類の化合物(a)〜(d)が用いられる。
(a)融点40〜100℃の一価の脂肪族アルコール、(b)融点40〜100℃のソルビタン脂肪酸エステル、(c)融点40〜100℃のグリセリン脂肪酸エステル、(d)融点40〜120℃の高級アルコール脂肪酸エステル

0017

次に、上記化合物(a)〜(d)の詳細を説明する。
(a)一価の脂肪族アルコール
本発明で用いられる上記(a)の化合物は、脂肪族炭化水素の一つの水素水酸基置換されている一価の脂肪族アルコールであり、かつ融点が40〜100℃の範囲のものである。この範囲の融点を有するものであれば、任意の一価の脂肪族アルコールを用いることができる。好ましくは、炭素数が10より小さいと成形前の成形材料の取り扱い性が低下し、36より大きいと成形加工時の流動性が低下するため、炭素数10〜36、工業上の入手定性の面からは特に炭素数10〜25の脂肪族炭化水素の末端炭素に結合した水素を水酸基で置換してなる化合物が用いられる。上記脂肪族炭化水素は、飽和炭化水素または不飽和炭化水素の何れであってもよく、また分岐状または直鎖状の何れであってもよい。もっとも、好ましくは、上記脂肪族炭化水素が、直鎖状の飽和炭化水素である脂肪族アルコールが用いられる。

0018

(a)の一価の脂肪族アルコールの具体的な例としては、セチルアルコールステアリルアルコールベヘニルアルコール等を挙げることができる。この一価の脂肪族アルコールの融点が低すぎると、成形前の成形材料の取扱い性が低下し、高すぎると成形加工時の流動性が低下するため、上記のように、融点が40〜100℃、好ましくは50〜80℃のものが用いられる。

0019

(b)ソルビタン脂肪酸エステル
ソルビタン脂肪酸エステルは、6価のアルコールであるソルビット分子式C6 H14O6 )を脂肪酸でエステル化したものであり、本発明では、融点40〜100℃のソルビタン脂肪酸エステルが好ましく用いられる。

0020

上記脂肪酸としては、好ましくは、炭素数10〜36、工業上の入手安定性の面からは、特に炭素数10〜25の脂肪族炭化水素の末端水素に結合した水素をカルボキシル基で置換した化合物が用いられる。上記脂肪族炭化水素は、飽和炭化水素または不飽和炭化水素の何れであってもよく、分岐状または直鎖状のいずれであってもよいが、好ましくは、直鎖状の飽和炭化水素が用いられる。

0021

上記融点40〜100℃のソルビタン脂肪酸エステルの具体的な例としては、ソルビタンパルミテート、ソルビタンステアレートソルビタントリステアレート、ソルビタンベヘネート、ソルビタントリベヘネートなどを挙げることができる。

0022

上記ソルビタン脂肪酸エステルの融点が低すぎると成形前の成形材料の取扱い性が低下し、高すぎると成形加工時の流動性が低下する。従って、上記のように、ソルビタン脂肪酸エステルの融点は40〜100℃、好ましくは50〜80℃とされる。

0023

(c)グリセリン脂肪酸エステル
グリセリン脂肪酸エステルは、3価のアルコールであるグリセリンを脂肪酸でエステル化したものであり、本発明では、融点40〜100℃のグリセリン脂肪酸エステルが好ましく用いられる。

0024

上記脂肪酸としては、好ましくは、(b)ソルビタン脂肪酸エステルを得るのに好ましく用いられる脂肪酸が用いられる。融点40〜100℃のグリセリン脂肪酸エステルの具体的の例としては、グリセリンモノパルミテート、グリセリンモノステアレート、グリセリンモノオレート、グリセリンモノベヘネート、グリセリンモノ−12−ヒドロキシステアレート、グリセリンモノカプレート、グリセリンモノラウレート、グリセリンモノ・ジパルミテート、グリセリンモノ・ジステアレート、グリセリンジ・トリステアレート、グリセリンモノ・ジオレート、グリセリンモノ・ジベヘネート、グリセリンモノ・ジ−12−ヒドロキシステアレート等が挙げられる。

0025

上記グリセリン脂肪酸エステルの融点が低すぎると成形前の材料の取扱い性が低下し、高すぎると成形加工時の流動性が低下する。従って、上記のように、グリセリン脂肪酸エステルの融点は40〜100℃が好ましく、より好ましくは、50〜80℃である。

0026

(d)高級アルコール脂肪酸エステル
本発明で用いられる上記(d)高級アルコール脂肪酸エステルとは、高級アルコールと脂肪酸とのエステルであり、上記のように融点が40〜120℃のものが用いられる。

0027

上記高級アルコールとは、炭素数10〜36、工業上の入手安定性の面からは、特に、炭素数10〜25の脂肪族炭化水素の末端炭素に結合した水素を水酸基で置換した化合物である。上記脂肪族炭化水素は、飽和炭化水素または不飽和炭化水素のいずれであってもよく、また、分岐状または直鎖状のいずれであってもよいが、好ましくは、直鎖状の飽和炭化水素が用いられる。

0028

上記脂肪酸としては、好ましくは、(b)ソルビタン脂肪酸エステルを得るのに好ましく用いられる脂肪酸が用いられる。なお、上記高級アルコール及び脂肪酸のいずれも、通常は一価の化合物であり、従って、これらを構成成分とするモノエステル化合物が上記高級アルコール脂肪酸エステルとして用いられる。このような高級アルコール脂肪酸エステルの例としては、ステアリルステアレート、ベヘニルベヘネート、セチルミリステートなどを挙げることができる。

0029

上記高級アルコール脂肪酸エステルの融点が低すぎると成形前の成形材料の取扱い性が低下し、高すぎると成形加工時の流動性が低下する。従って、高級アルコール脂肪酸エステルの融点は、上記のように、40〜120℃、より好ましくは50〜100℃である。

0030

無機充填剤
上記無機充填剤としては、炭酸カルシウム水酸化アルミニウム硫酸カルシウムガラス粉末タルクマイカなどを使用することができる。

0031

無機充填剤の配合割合が高すぎると、成形材料の粘度が大幅に上昇し、成形加工時の流動性が低下するとともに、強化繊維に対する含浸性が低下し、成形材料内部にエアー混入し易くなり、結果として成形品に入り易くなる。また、無機充填剤の配合割合が少なすぎると成形前の材料の取扱い性が低下する。

0032

従って、無機充填剤は、不飽和ポリエステル樹脂100重量部に対し、50〜350重量部の範囲、好ましくは60〜300重量部の範囲で重合される。なお、2種以上の無機充填剤を用いてもよく、その場合には、2種以上の無機充填材の合計が、上記配合割合を満たすように用いられる。

0033

不飽和ポリエステル樹脂
不飽和ポリエステル樹脂とは、不飽和二塩基酸グリコールと必要に応じて飽和二塩基酸とを重縮合せしめた不飽和ポリエステルと、重合性単量体及び必要により添加される低収縮化のための熱可塑性樹脂と、必要に応じて添加される硬化剤、離型剤、増粘剤などの添加剤とを含む混合物である。

0034

上記不飽和二塩基酸としては、無機マレイン酸フマル酸イタコン酸シトラコン酸等が使用される。上記グリコールとしては、エチレングリコールジエチレングリコールトリエチレングリコールプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物ネオペンチルグリコール等が使用される。

0035

また、上記飽和二塩基酸としては、無水フタル酸オルソフタル酸イソフタル酸テレフタル酸アジピン酸コハク酸テトラクロロフタル酸ヘット酸等が使用される。

0036

上記重合性単量体としては、スチレンジクロロスチレン、ビニルトルエン酢酸ビニルメタクリル酸メタクリル酸エステルアクリル酸アクリル酸エステルフタル酸ジアリル等が使用されるが、スチレンが好ましく使用される。

0037

通常、不飽和ポリエステル樹脂に含まれる重合性単量体の量は20〜60重量%である。また、低収縮化のための熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリスチレンポリ酢酸ビニルポリメチルメタクリレートポリエチレンポリε−カプロラクトン飽和ポリエステルポリ塩化ビニルポリブタジエン、ポリスチレン−アクリル酸共重合体、ポリスチレン−ポリ酢酸ビニル共重合体エチレン酢酸ビニル共重合体アクリロニトリル−スチレン共重合体等が使用される。

0038

その他の添加剤
上記硬化剤としては、ターシャリーブチルパーオキシイソブチレート、ターシャリーブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートターシャリーアミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、2,4,4−トリメチルペンチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ターシャリーブチルパーオキシピバレート、ターシャリーブチルパーオキシベンゾエート、ターシャリーブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ターシャリーブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、1,1−ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ベンゾイルパーオキサイドメチルエチルケトンパーオキサイドクメンハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物が使用される。

0039

上記離型剤としては、ステアリン酸亜鉛ステアリン酸カルシウム等が使用される。上記増粘剤としては、酸化マグネシウム水酸化マグネシウム酸化カルシウム酸化亜鉛等が使用される。

0040

強化繊維
本発明においては、上記不飽和ポリエステル樹脂成形材料に、必要に応じて強化繊維が添加される。このような強化繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維石綿繊維ホイスカー有機合成繊維天然繊維などを挙げることができる。好ましくは、物性及び価格面で好ましいガラス繊維が用いられる。

0041

上記強化繊維は、一定長とされてもよく、あるいは連続した繊維をそのまま使用してもよい。その他、マット状やクロス状の強化繊維を用いてもよい。例えば、ガラス繊維の場合には、ストランドを一定長さに切断して得られるチョップドストランド、チョップドストランドをバインダー接着しマット状としたチョップドストランドマットなどを用いることができる。

0042

一定長さの繊維を用いる場合には、繊維長は、通常、1〜80mmのものを、好ましくは10〜50mmのものを用いる。繊維長が1mmより短いと強化繊維による補強効果が十分でないことがあり、80mmよりも長いと粘度が上昇し成形加工時の流動性が低下することがある。

0043

なお、不飽和ポリエステル樹脂成形材料における上記繊維の方向性は特に限定されるものではなく、ランダムであってもよく、一方向に並べられていてもよく、X字状に並べられていてもよい。

0044

また、上記強化繊維は、強化繊維を含む不飽和ポリエステル樹脂成形材料全体に対し、好ましくは2〜40重量%、より好ましくは3〜35重量%を占めるように混合される。強化繊維の混合割合が2重量%よりも少ない場合には、材料の取扱い性が低下するとともに補強効果が十分でないことがあり、40重量%よりも多くなると、粘度が上昇し、成形加工時の流動性か低下することがある。

0045

成形材料の粘度
本発明で用いられる不飽和ポリエステル樹脂成形材料は、上述した不飽和ポリエステル樹脂、無機充填剤及び加熱流動化剤を含み、その他の成分として、上述した硬化剤、離型剤、増粘剤、顔料等を混合しさらに強化繊維を混合し、得られた混合物をポリエチレンフィルムなどの離型フィルムで覆った後熟成し、半固体状としたものである。この場合、熟成後の不飽和ポリエステル樹脂成形材料の粘度(強化繊維を除いた組成物の粘度)は、30℃で1万ポイズ〜20万ポイズとすることが好ましく、より好ましくは、30℃において5万〜15万ポイズとされる。熟成後の不飽和ポリエステル樹脂成形材料の粘度が、30℃で1万ポイズよりも小さい場合には、離型フィルムを剥離し難くなり、取扱い性が極度に低下し、さらにエアーを巻き込み易くなり、成形品表面にボイドが発生し易くなることがある。

0046

他方、不飽和ポリエステル樹脂成形材料の熟成後の粘度が30℃において20万ポイズよりも高くなると、低圧下で成形した場合に欠肉が生じ易くなることがある。

0047

なお、上記粘度は、回転式粘度計キャピラリーレオメーターなどにより測定される値である。なお、上記熟成による粘度の調節は、例えば増粘剤の量や種類を調節することにより、あるいは熟成時間を調節することによって行い得る。

0048

不飽和ポリエステル樹脂成形材料の成形
不飽和ポリエステル樹脂成形材料は、シート状にも、バルク状にも形成されるが、シート状にする場合には、例えば、公知のSMC製造装置を用い、ポリエチレンフィルムなどの離型シート上に、ドクターブレードを用いて均一な厚みに不飽和ポリエステル樹脂組成物を塗布し、一方の面を離型シートで被覆することにより得ることができる。他方、バルク状とする場合には、公知のニーダーなどの混合機を用いて不飽和ポリエステル樹脂成形材料を構成する各成分を混合すればよい。

0049

加飾シート
本発明に用いられる上記加飾シートとは、着色された、または印刷された適宜のシート状物であり、シート状物を構成する材料は特に限定されるものではないが、例えば、紙、布、不織布、ガラスマットガラスクロスなどを挙げることができる。

0050

上記加飾シートには、熱硬化性樹脂組成物を適宜含浸させることができる。熱硬化性樹脂組成物を加飾シートに含浸させた場合には、成形型内において熱硬化性樹脂組成物が硬化し、それによって、硬質であり、耐久性などにおいて優れた加飾表面を形成することが可能となる。

0051

加飾シート材として用いられる上記紙としては、従来より公知の各種の紙系材料を用いることができる。具体的には、薄様紙、チタン紙、新聞巻き取り紙、上質紙中質紙更紙グラビア用紙アート紙、コート紙、筆記用紙図画用紙などを使用することができる。また、紙への印刷方法についても、従来より公知の各種方法を採用することが可能であり、具体的には、グラビア印刷グラビアオフセット印刷シルクスクリーン印刷凸版印刷、オフセット印刷などの方法を挙げることができる。また、紙に対する着色方法についても、従来より公知の各種方法を採用することができ、具体的には、抄造時に顔料などを混ぜ込む方法、抄造後にインクなどを染み込ませる方法、あるいは絵の具や塗料直接塗布する方法などを挙げることができる。

0052

上記加飾シートを構成するための布としても、従来より公知の各種の布を用いることができ、具体的には、木綿などの天然繊維、レーヨンなどの再生繊維ポリエステルナイロンアクリルなどの合成繊維などを織成してなるものを使用することができる。

0053

また、加飾シート材としての上記不織布についても、従来より公知の各種のものを用いることができ、具体的には、絹、麻、木綿、羊毛などの天然繊維、レーヨンなどの再生繊維、ポリエステル、ナイロン、アクリルなどの合成繊維などを化学的もしくは熱的に接着、または繊維同士の溶着などを利用して布状としたものを用いることができる。

0054

上記加飾シート材としてのガラスクロスについても、ガラス繊維を織成してなる従来より公知のものを用いることができる。同様に、ガラスマットについても、ガラス繊維自身の融着力により、また接着剤(バインダー)を用いて化学的に接着させて布状としたものを適宜用いることができる。

0055

上記布、不織布、ガラスクロスまたはガラスマットへの着色や印刷方法については、上述した紙の場合と同様の方法を採用することができる。ここで、上記着色または印刷の態様については、単一色に彩色するもの、複数色を用いて模様等により図柄を形成させたものなど任意である。すなわち、着色や印刷の態様は、目的とする意匠に応じて適宜変形することができる。

0056

また、加飾シートの厚みは、特に限定されるものではないが、表面に加飾を施すための部材であるため、30〜500μmが好適であり、より好ましくは50〜300μmである。加飾シートの厚みが厚すぎると、成形時に、型の凹凸を十分に転写し難くなることがあり、逆に薄すぎると、成形時に破れ易くなることがある。

0057

また、加飾シートに熱硬化性樹脂組成物を含浸させる場合に用いられる該熱硬化性樹脂組成物としては、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシアクリレート樹脂ウレタンアクリレート樹脂ジアリルフタレート樹脂メラミン樹脂フェノール樹脂などの各種の熱硬化性樹脂からなる組成物を用いることができる。

0058

上記ジアリルフタレート樹脂とは、ジアリルフタレートモノマー過酸化ベンゾイルのような過酸化物触媒の存在下で加熱、重合させてプレポリマー化することによって得られる。

0059

上記メラミン樹脂とは、メラミンホルムアルデヒド樹脂縮合させることによって得られる。上記フェノール樹脂とは、フェノールアルコール類と、ホルマリンを反応させて得られる。フェノールに対してホルムアルデヒドを過剰にして、アルカリ触媒で反応させたレゾールタイプ、及び、ホルムアルデヒドを過剰にして、酸触媒にて反応させたノボラックタイプの2種類が汎用的である。

0060

ここで、上記熱硬化性樹脂組成物には、必要に応じて、溶剤、あるいはモノマー等が添加される。例えば、粘度の高い樹脂においては、含浸性を改良するために溶剤等を加えて粘度を低下させる。また、反応性の低い樹脂においては、モノマー等を添加して反応性を改良することができる。なお、粘度を低下させるために溶剤を用いる場合には、これが残存する場合には成形時に気泡等の不良の原因となり易いので、樹脂含浸後に溶剤を揮発乾燥させる工程が必要になる。

0061

また、熱硬化性樹脂組成物には、必要に応じて、ラジカル重合開始剤として有機過酸化物を用いることができる。具体的には、ターシャリーブチルパーオキシイソブチレート、ターシャリーブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、ターシャリーアミルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、2,4,4−トリメチルペンチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、ターシャリーブチルパーオキシピバレート、ターシャリーブチルパーオキシベンゾエート、ターシャリーブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ターシャリーブチルパーオキシ3,5,5−トリメチルヘキサノエート、1,1−ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等が使用される。

0062

また、上記熱硬化性樹脂組成物には、必要に応じて、各種充填材、添加剤等を用いてもよい。具体的には、炭酸カルシウム等の充填剤、パラベンゾキノン等の禁止剤、ステアリン酸亜鉛等の内部離型剤、防かび剤、防腐剤等が適当量添加できる。

0063

従って、上記熱硬化性樹脂組成物としては、より具体的には、例えば、不飽和ポリエステル樹脂液またはジアリルフタレート樹脂液(スチレン濃度30〜70重量%)100重量部に、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、ガラス粉末等の充填材0〜80重量部、酸化チタン酸化鉄カーボンブラックチタンイエロー等の着色顔料0〜15重量部、ターシャリーブチルパーオキシイソブチレート1重量部程度を混練したものが好適に用いられる。

0064

ここで、加飾シートへの樹脂の含浸量としては、基材として、紙、布、不織布等の有機系のものを用いた場合には、含浸したシートの乾燥後の全体の重量に対して、30〜80重量%程度とすることが好ましく、より好適には40〜70重量%である。

0065

また、加飾シートとして、ガラスクロス、ガラスマット等の無機系のものを用いた場合には、上記含浸量は、含浸したシートの乾燥後の全体の重量に対して、50〜90重量%程度とすることが好ましく、より好適には60〜80重量%である。

0066

シート基材への樹脂の含浸は、従来公知の方法により行うことができる。すなわち、例えば、樹脂の貯留されている槽にシート基材を浸漬して含浸し、ロール等でしごいて余分な樹脂を落とし、必要に応じて乾燥炉において乾燥する方法、あるいは、ベルトの上でシート基材を流していく上に樹脂を乗せ、ロールまたはブレード等でしごいていく方法等がある。

0067

加飾成形品の成形
加飾成形品の製造に際して用いられる成形機としては、従来公知のプレス成形機を用いることができる。また、成形型としては、従来公知の金型鋳造型を用いることができるが、成形圧力を2〜30kgf/cm2 及び成形温度を60〜120℃とする必要があるため、電鋳型樹脂型コンクリート型などを用いることもできる。

0068

また、成形型の形式としては、一般的な上下型が好ましく用いられ、この場合、通常は上型可動型下型固定型として用いる。もっとも、成形型の形式はこれらに限定されるものではない。

0069

上記成形機に成形型を取り付け、加熱した後、型を開いた状態で、成形型内に、上記不飽和ポリエステル樹脂成形材料及び加飾シートをその目的とする位置に積層載置する。

0070

成形型の温度は、60〜120℃とする必要があり、好ましくは80〜100℃とされる。60℃よりも低い場合には、成形材料が十分に硬化し難くなり、120℃より高くなると、成形加工時の流動性が低下するとともに、成形品の厚肉部分における表面性が損なわれる。

0071

ここで、成形型の上下関係については、製品の表面側を下型とすることが好ましい。すなわち、加飾シートをまず下型上に載置し、その上に成形材料を載置する方法が、加飾シートの位置ずれが少ないため好ましい。もっとも、加飾シートの位置ずれがあまり問題とならないような場合には、製品表面側を上型とし、成形材料を下型に載置し、その上に加飾シートを載置してもよい。

0072

また、加飾シートを載置する向きについては、型側、すなわち製品表面側を印刷あるいは着色された面とするのが普通であるが、必要に応じて、成形材料側を印刷あるいは着色された面としてもよい。

0073

加飾シートの大きさについては、成形品表面全面を加飾するものであってもよく、成形品表面の一部のみを加飾するように成形品表面に比べて小さいものであってもよい。すなわち、目的とする意匠に応じて、任意の大きさの加飾シートや任意の形状の加飾シートを用いることができる。

0074

成形に際しては、上記成形型を閉じた後、2〜20分間加圧保持し、不飽和ポリエステル樹脂成形材料を硬化させた後、型を開け、製品を脱型すればよく、それによって加飾シートにより加飾が施された加飾成形品を得ることができる。

0075

なお、上記成形圧力を2〜30kgf/cm2 とするのは、2kgfよりも圧力が小さい場合には流動性が低下し、欠肉を生じ易くなり、逆に30kgf/cm2 より大きくなると加飾シートが破れる可能性があるからであり、好ましくは、5〜20kgf/cm2 とされる。

0076

作用
本発明の加飾成形品の製造方法では、上記不飽和ポリエステル樹脂100重量部、無機充填剤50〜350重量部及び上記特定の加熱流動化剤0.1〜20重量部を含む不飽和ポリエステル樹脂成形材料を用いて圧縮成形するに際し、該不飽和ポリエステル樹脂成形材料と成形型との間に加飾シートを介在させて、上記特定の圧力及び型温度で成形が行われる。

0077

この場合、上記加熱流動化剤は常温で固体状であり、成形時の加熱により溶融し、不飽和ポリエステル樹脂成形材料中に分散する。その結果、主に、無機材料−樹脂界面の濡れ性が向上し、両者間の抵抗が減少する。従って、成形材料の粘度が低下することになり、それによって2〜30kgf/cm2 の比較的低い圧力で確実に形成することができる。また、材料自身の粘度の低下と、低圧成形との相乗効果により、成形時に成形型と成形材料との間に介在されている加飾シートに加わる力が極端に小さくなる。従って、加飾シートの破れが生じ難くなり、表面性状の良好な加飾成形品を得ることができる。

0078

また、型温度が60〜120℃と低いため、部分的な厚肉部を有する成形品を得る場合であっても、該厚肉部におけるヒケと称されている現象が生じ難く、厚肉部での表面性を損なうことなく、目的とする意匠効果を発揮し得る加飾成形品を得ることができる。

0079

以下、本発明の非限定的な実施例及び比較例を挙げることにより、本発明を明らかにする。なお、以下において、部は特に断らない限り重量部を意味する。

0080

不飽和ポリエステル樹脂成形材料の調製
フマル酸、イソフタル酸及びプロピレングリコールからなる不飽和ポリエステル70部と、ポリスチレン30部とを、スチレン単量体60重量部に溶解してなる不飽和ポリエステル樹脂液に、炭酸カルシウム(平均粒径2μm)150部、下記の表2に示す融点の加熱流動化剤、表3に示す硬化剤を、それぞれ、下記の表1に示す割合で、並びにステアリン酸亜鉛5部、及び酸化マグネシウム0.7部を十分に混合・混練してなる組成物ペーストを用意した。

0081

この組成物ペーストを公知のSMC製造装置(ダブルメッシュベルト含浸方式)を用いて、繊維長25mmのチョップドストランドに含浸させ、ポリエチレンフィルムで覆い、40℃の温度で24時間熟成させた。なお、チョップドストランドの配合割合は、SMC全体の28重量%とした。このようにして、厚み2.5mmの不飽和ポリエステル樹脂成形材料(SMC)を得た。

0082

加飾シート
加飾シートとしては、以下のものを用いた。
1)含浸用樹脂液の調製
不飽和ポリエステル樹脂液(イソフタル酸系の不飽和ポリエステル樹脂、数平均分子量約2000をスチレンに溶解したもの、スチレン濃度40重量%)100部に、硬化剤としてターシャリーブチルパーオキシベンゾエート1部を混合し、攪拌し、含浸用樹脂液(UP)を得た。

0083

他方、ジアリルフタレート樹脂液(ジアリルフタレート樹脂、数平均分子量約700をジアリルフタレートモノマーに溶解したもの、ジアリルフタレートモノマー濃度45重量%)100部に、硬化剤としてターシャリーブチルパーオキシベンゾエート1部を混合し、攪拌したものを含浸用樹脂液(DAP)とした。

0084

2)加飾シート基材
加飾シート基材としては、以下の基材1〜5を用意した。
基材1:チタン紙(厚さ0.1mm、80g/m2 、興人社製、グレード:PM11P)に黒御影石調の石目柄を印刷したもの。
基材2:ナイロン布(ナイロン製、厚さ0.1mm、90g/m2 、東洋紡績社製)に黒御影石調の石目柄を印刷したもの。
基材3:不織布(ポリエステル製、厚さ0.36mm、40.7g/m2 、東レ・デュポン社製、商品名:ソンタラ♯8000)に黒御影石調の石目柄を印刷したもの。

0085

基材4:ガラスクロス(厚さ0.25mm、200g/m2 、平織り、日東紡績社製、商品名:WF230100BS6)に黒御影石調の石目柄を印刷したもの。
基材5:ガラスマット(厚さ0.41mm、60g/m2 、旭ファイバーグラス社製、商品名:SM3603E)に黒御影石調の石目柄を印刷したもの。

0086

3)加飾シートの調製
上記含浸用樹脂液(UP)及び含浸用樹脂液(DAP)並びに基材1〜5を適宜用い、下記の加飾シート〜を調製した。

0087

加飾シート…上記基材1を800×1000mmの大きさに切断し、上記含浸用樹脂液(UP)中に浸漬して樹脂を含浸させた後、ロールで余分な樹脂をしごいて含浸シートを得た。得られた加飾シートの基材(紙)含有率は45重量%であった。

0088

加飾シート〜…それぞれ、下記の表4に示す基材及び含浸用樹脂液を用いた以外は、上記加飾シートと同様にして作製した。表4には、得られた加飾シートにおける基材含有率を併せて示した。

0089

成形
上記のようにして用意した不飽和ポリエステル樹脂成形材料と、加飾シート,,,,またはを用い、実施例1〜10及び比較例1〜4として、下記の表1に示す成形条件で、並びに以下に示す方法により加飾成形品を成形した。

0090

成形方法…上記成形に際しては、図1に示す成形型を用いた。すなわち、成形型1は、上型2と下型3とを有し、下型3の上面には部分的に加飾シート4を配置し、さらに成形材料5として、2000mm×1000mmの大きさに切断された上記不飽和ポリエステル成形材料を2枚チャージし、10kgf/cm2 の圧力で成形型1を閉め、表1に示す成形条件で、硬化剤を用いた場合には12分、硬化剤を用いた場合には3分間加圧成形した。その後成形型1を開き、脱型し、加飾成形品を得た。得られた加飾成形品の形状は、図2に断面図で示す通りである。すなわち、加飾成形品6は、厚肉部7を部分的に有し、該厚肉部7が設けられている部分を含む領域に上記加飾シート4よりなる意匠が施されている。

0091

0092

0093

0094

0095

評価
上記のようにして得た実施例1〜10及び比較例1〜4の加飾成形品につき、充填率を測定し、成形材料の流動性を評価した。充填率の測定は、以下の要領で行った。
充填率の測定…成形型の展開面積に対する成形品の充填展開面積の割合で示した。

0096

また、得られた各加飾成形品の外観を、加飾シートの破れの有無及び厚肉部分の表面性を肉眼により観察することにより評価した。さらに、圧縮成形品を80℃にて500時間熱水試験槽中の熱水に加飾面側を浸漬し、該浸漬後の表面の白化の有無を肉眼により観察した。上記充填率、加飾シートの破れの有無、厚肉部分の表面性、熱水試験後の白化の有無についての評価結果を、前述した表1に併せて示す。

0097

表1における評価記号の意味は以下の通りである。
加飾シートの破れ… ○:なし, ×:あり
表面の白化… ○:良好, △:若干白化, ×:白化
熱水後白化 … ○:良好, △:若干白化, ×:白化

0098

比較例1の加飾成形品では、加熱流動化剤が配合されていないためか、成形型温度及び成形圧力は実施例1と同様であったが、充填率が70%と低く、かつ厚肉部分表面で若干の白化が認められ、熱水試験後においても同様に若干の白化が認められた。

0099

なお、比較例1〜4では、加熱流動化剤を含有していないため、型温度や成形圧力を高めたが、以下のような結果となった。すなわち、成形圧力が80kgf/cm2 と高すぎた比較例2では、加飾シートに破れが生じた。

0100

また、比較例3では、成形型の温度を上型=135℃、下型=145℃と高すぎたため、加飾成形品の表面に白化が見られ、熱水試験後においても同様に白化が認められた。

0101

さらに、比較例4では、同じく成形型温度が、上型=135℃、下型=145℃と高く、かつ成形圧力も80kgf/cm2 と高かったため、加飾シートに破れが生じ、さらに表面に白化が見られ、熱水試験後においても厚肉部分表面に白化が見られた。

0102

これに対して、実施例1〜10では、何れにおいても、上記特定の加熱流動化剤が不飽和ポリエステル樹脂100重量部に対し5重量部の割合で配合されており、かつ成形型温度及び成形圧力を本発明の範囲内に設定したためか、充填率が100%であり、加飾シートに破れは認められなかった。また、厚肉部分の表面性についても、白化が見られず、熱水試験後においても該白化は認められなかった。また、実施例1〜10の結果から明らかなように、加飾シートの種類や加熱流動化剤の種類を変更した場合であっても、同様の結果の得られることがわかる。

発明の効果

0103

以上のように、本発明の加飾成形品の製造方法では、不飽和ポリエステル樹脂100重量部に対し、無機充填剤が上記特定の割合で配合されており、かつ上記特定の加熱流動化剤が上記特定の割合で配合されている不飽和ポリエステル樹脂成形材料を用いているため、成形材料の加熱圧縮下における流動性が高められている。従って、上記2〜30kgf/cm2 の比較的低い圧力で圧縮成形でき、さらに上記成形材料の流動性の向上と低圧成形との相乗効果により、加飾シートに成形に際して加わる力が極端に小さくなるため、加飾シートの破れが生じ難い。加えて、型温度が60〜120℃と比較的低いため、厚肉部分を有する加飾成形品の場合であっても、表面性状が損なわれ難い。

0104

よって、本発明によれば、加飾シートを用いた生産性に優れた加飾成形品の製造方法において、目的とする種々の意匠が施された加飾成形品を安定にかつ確実に提供することが可能となる。

図面の簡単な説明

0105

図1実施例1において、加飾成形品を得るために成形型内に加飾シート及び不飽和ポリエステル樹脂成形材料をチャージした状態を示す断面図。
図2実施例1において得られた加飾成形品の形状を説明するための断面図。

--

0106

1…成形型
2…上型
3…下型
4…加飾シート
5…不飽和ポリエステル樹脂成形材料
6…加飾成形品
7…厚肉部

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