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技術 粉体の攪拌方法、粉体の処理方法、粉体の攪拌装置及び粉体の処理装置

出願人 DIC株式会社
発明者 保坂正喜石森元和
出願日 1996年6月26日 (23年7ヶ月経過) 出願番号 1996-165882
公開日 1997年6月10日 (22年8ヶ月経過) 公開番号 1997-150049
状態 未査定
技術分野 回転容器形および振動形混合機 物理的、化学的プロセスおよび装置
主要キーワード 底部面積 外雰囲気 ステンレス膜 B型粘度計 振動モーター 粉体供給口 酸素ガス流 ポリエチレン瓶
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1997年6月10日)のものです。
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図面 (3)

解決手段

底部に音波により振動可能な膜を有する容器粉体を収容し、容器の底部に機械的振動と音波による振動とを加える粉体の攪拌方法、この粉体を攪拌しながら粉体に活性エネルギー線照射する粉体の処理方法、これらの方法に用いる装置。

効果

本発明によれば、粉体の造粒容器内壁面への固着化が抑制されると共に新規粉体表面を常に粉体の上部空間に曝し続けるように攪拌されて、粉体が効率的に均一に攪拌される。この攪拌を行いつつ、活性エネルギー線を照射して粉体表面の処理を行うと、新規な粉体表面を常に活性エネルギー線照射側に曝し続ける状態で処理されるため、効率的で均一な粉体表面の処理を行うことができる。

概要

背景

粉体、例えば塗料インキに使用される顔料は、その表面が化学的に不活性であると、マトリックス樹脂中への分散性が悪く、流動性貯蔵安定性に問題を生じる。これらの問題点を解決するため、物理化学的手法として顔料表面の低温プラズマ処理等が行われている。これらの処理を顔料表面に対して均一に行うためには、顔料の未処理表面が常にプラズマ処理される活性雰囲気中に曝されている必要がある。

しかし、通常の攪拌方法では顔料表面の吸着水静電気の影響により、顔料の微小粒子が固まってしまう、いわゆる造粒や、容器内壁面に対する固着化が生じる等の問題を生じる。これらの問題点を克服するため、従来から様々な攪拌方法がとられている。例えば、顔料を入れたドラムを回転あるいは揺動させることにより顔料を攪拌しながら顔料表面を処理する方法、プロペラマグネチックスターラーなどで顔料を攪拌しながら顔料表面を処理をする方法が、特開昭56−155631号公報、特開昭57−177342号公報、特開昭58−205540号公報、特開昭59−145038号公報等に記載されている。

概要

底部に音波により振動可能な膜を有する容器に粉体を収容し、容器の底部に機械的振動と音波による振動とを加える粉体の攪拌方法、この粉体を攪拌しながら粉体に活性エネルギー線照射する粉体の処理方法、これらの方法に用いる装置。

本発明によれば、粉体の造粒や容器内壁面への固着化が抑制されると共に新規粉体表面を常に粉体の上部空間に曝し続けるように攪拌されて、粉体が効率的に均一に攪拌される。この攪拌を行いつつ、活性エネルギー線を照射して粉体表面の処理を行うと、新規な粉体表面を常に活性エネルギー線照射側に曝し続ける状態で処理されるため、効率的で均一な粉体表面の処理を行うことができる。

目的

本発明の課題は、上述した従来の顔料表面の処理方法が有する課題を解決するものであって、顔料等の粉体が均一に攪拌され、新規な粉体表面が常に外部雰囲気中に曝される粉体の攪拌方法、この攪拌方法に用いる粉体の攪拌装置、顔料等の粉体が均一に攪拌され、未処理の粉体表面を常に処理可能な外部雰囲気中に曝しつつ処理する粉体の処理方法及びこの処理方法に用いる粉体の処理装置を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

底部に音波により振動可能な膜を有する容器粉体を収容し、容器の底部に機械的振動と音波による振動とを加えることにより粉体を攪拌することを特徴とする粉体の攪拌方法

請求項2

粉体が、顔料である請求項1記載の粉体の攪拌方法。

請求項3

底部に音波により振動可能な膜を有する容器に粉体を収容し、容器の底部に機械的振動と音波による振動とを加えて、粉体を攪拌しながら粉体に活性エネルギー線照射することを特徴とする粉体の処理方法

請求項4

気体の存在下に粉体に活性エネルギー線を照射する請求項3記載の粉体の処理方法。

請求項5

気体が、活性エネルギー線照射時に粉体の表面と反応する気体である請求項4記載の粉体の処理方法。

請求項6

粉体が、顔料である請求項3、4または5記載の粉体の処理方法。

請求項7

底部に音波により振動可能な膜を有する容器と、該容器の底部に対して機械的振動を付与する機構と、該容器の底部に対して音波による振動を付与する機構とを有することを特徴とする粉体の攪拌装置

請求項8

容器の底部に対して音波による振動を付与する機構が、音波の出力源としてスピーカーを使用した機構である請求項7記載の攪拌装置。

請求項9

容器の底部に対して機械的振動を付与する機構が、バランサーを備えた振動モーターにより容器底部に機械的振動を付与する機構である請求項7または8記載の攪拌装置。

請求項10

底部に音波により振動可能な膜を有する容器と、該容器の底部に対して機械的振動を付与する機構と、該容器の底部に対して音波による振動を付与する機構と、該容器の底部に活性エネルギー線を照射する機構とを有することを特徴とする粉体の処理装置

請求項11

容器の底部に対して音波による振動を付与する機構が、音波の出力源としてスピーカーを使用した機構である請求項10記載の処理装置。

請求項12

容器の底部に対して機械的振動を付与する機構が、バランサーを備えた振動モーターにより容器底部に機械的振動を付与する機構である請求項10または11記載の処理装置。

請求項13

容器の底部に活性エネルギー線を照射する機構が、紫外線照射装置である請求項10、11または12記載の処理装置。

請求項14

容器が、その容器内への気体の導入孔を有する容器である請求項10〜13のいずれか1つに記載の粉体の処理装置。

技術分野

0001

本発明は、粉体攪拌方法、粉体の処理方法、粉体の攪拌装置及び粉体の処理装置に関する。

背景技術

0002

粉体、例えば塗料インキに使用される顔料は、その表面が化学的に不活性であると、マトリックス樹脂中への分散性が悪く、流動性貯蔵安定性に問題を生じる。これらの問題点を解決するため、物理化学的手法として顔料表面の低温プラズマ処理等が行われている。これらの処理を顔料表面に対して均一に行うためには、顔料の未処理表面が常にプラズマ処理される活性雰囲気中に曝されている必要がある。

0003

しかし、通常の攪拌方法では顔料表面の吸着水静電気の影響により、顔料の微小粒子が固まってしまう、いわゆる造粒や、容器内壁面に対する固着化が生じる等の問題を生じる。これらの問題点を克服するため、従来から様々な攪拌方法がとられている。例えば、顔料を入れたドラムを回転あるいは揺動させることにより顔料を攪拌しながら顔料表面を処理する方法、プロペラマグネチックスターラーなどで顔料を攪拌しながら顔料表面を処理をする方法が、特開昭56−155631号公報、特開昭57−177342号公報、特開昭58−205540号公報、特開昭59−145038号公報等に記載されている。

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、ドラムを回転、揺動して顔料を攪拌しながら処理する方法や、プロペラやマグネチックスターラーで攪拌しながら処理する方法では、造粒や容器内壁への固着が発生しやすく、効率的に攪拌することができないため、顔料表面に対して均一な処理を行うことができない。その結果、これらの処理で得られた顔料を使用しても流動性や貯蔵安定性の良いインキや塗料が得られなかった。

0005

本発明の課題は、上述した従来の顔料表面の処理方法が有する課題を解決するものであって、顔料等の粉体が均一に攪拌され、新規粉体表面が常に外部雰囲気中に曝される粉体の攪拌方法、この攪拌方法に用いる粉体の攪拌装置、顔料等の粉体が均一に攪拌され、未処理の粉体表面を常に処理可能な外部雰囲気中に曝しつつ処理する粉体の処理方法及びこの処理方法に用いる粉体の処理装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0006

本発明者等は、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、底部に音波により振動可能な膜を有する容器に粉体を収容し、該容器の底部に対して機械的な振動と音波による振動を同時に複合的に与える装置を用いて粉体の攪拌を行うと、粉体の造粒や容器内壁面への固着化が抑制されると共に新規な粉体表面を常に粉体の上部空間に曝し続けるように攪拌されて、粉体が効率的に均一に攪拌されること、この装置による粉体の攪拌を行いつつ、活性エネルギー線照射して粉体表面の処理を行うと、新規な粉体表面を常に活性エネルギー線照射側に曝し続ける状態で処理されるため、効率的で均一な粉体表面の処理を行うことが可能となること等を見い出し、本発明を完成するに至った。

0007

すなわち、本発明は、(1) 底部に音波により振動可能な膜を有する容器に粉体を収容し、容器の底部に機械的振動と音波による振動とを加えることにより粉体を攪拌することを特徴とする粉体の攪拌方法、(2) 粉体が、顔料である上記(1)記載の粉体の攪拌方法、

0008

(3) 底部に音波により振動可能な膜を有する容器に粉体を収容し、容器の底部に機械的振動と音波による振動とを加えて、粉体を攪拌しながら粉体に活性エネルギー線を照射することを特徴とする粉体の処理方法、(4)気体の存在下に粉体に活性エネルギー線を照射する上記(3)記載の粉体の処理方法、(5) 気体が、活性エネルギー線照射時に粉体の表面と反応する気体である上記(4)記載の粉体の処理方法、(6) 粉体が、顔料である上記(3)、(4)または(5)記載の粉体の処理方法、

0009

(7) 底部に音波により振動可能な膜を有する容器と、該容器の底部に対して機械的振動を付与する機構と、該容器の底部に対して音波による振動を付与する機構とを有することを特徴とする粉体の攪拌装置、(8) 容器の底部に対して音波による振動を付与する機構が、音波の出力源としてスピーカーを使用した機構である上記(7)記載の攪拌装置、(9) 容器の底部に対して機械的振動を付与する機構が、バランサーを備えた振動モーターにより容器底部に機械的振動を付与する機構である上記(7)または(8)記載の攪拌装置、

0010

(10) 底部に音波により振動可能な膜を有する容器と、該容器の底部に対して機械的振動を付与する機構と、該容器の底部に対して音波による振動を付与する機構と、該容器の底部に活性エネルギー線を照射する機構とを有することを特徴とする粉体の処理装置、(11) 容器の底部に対して音波による振動を付与する機構が、音波の出力源としてスピーカーを使用した機構である上記(10)記載の処理装置、(12) 容器の底部に対して機械的振動を付与する機構が、バランサーを備えた振動モーターにより容器底部に機械的振動を付与する機構である上記(10)または(11)記載の処理装置、(13) 容器の底部に活性エネルギー線を照射する機構が、紫外線照射装置である上記(10)、(11)または(12)記載の処理装置、及び(14) 容器が、その容器内への気体の導入孔を有する容器である上記(10)〜(13)のいずれか1つに記載の粉体の処理装置、を提供するものである。

発明を実施するための最良の形態

0011

本発明において使用される容器としては、底部に音波により振動可能な膜を有する容器であればよく、形状に制限はないが、通常は底部が偏平で、底部の中央に音波により振動可能な膜を有し、この膜の面積底部面積の80%以上を占める容器を用いる。なかでも、装置がバッチ式の場合、底部が偏平で、円形楕円形、6角以上の多角形もしくはそれに類似する形状を有し、かつ底部の全部が音波により振動可能な膜からなる容器が、攪拌が効率的で均一に行われることから好ましい。また、容器の大きさは、処理を行う粉体の量によって異なる。容器底部の膜は、音波により振動するものであれば、その材質は特に限定されず、例えばステンレス、銅、アルミ等の金属製の膜や、テフロンシリコン等の樹脂製の膜が使用可能である。膜の厚さは、音波の振動を伝え易いようにできるだけ薄い方がよいが、音波による振動により膜が破れるのを避けるため、0.01〜3.0mm程度が良い。尚、容器には、必要に応じて活性エネルギー線の透過が可能な蓋を設置してもよい。

0012

容器の底部に対して音波による振動を付与する機構としては、容器底部の膜を振動させることが可能な音波を発生させる構造のものであればよいが、音波の出力源としてスピーカーを使用したものが一般的である。音波の出力源の数は一つに限定されるものではないが、スピーカーを使用した場合、バッチ式の装置では、通常1個であり、連続式の装置では、容器の形状により大きく異なり、通常1個以上、好ましくは1〜20個である。音波の出力源の設置位置は、容器底部の膜の下部であればよいが、音波の出力源としてスピーカーを1個用いた場合、スピーカーをその中心と容器底部の中心とが膜に対して垂直方向同一線上となる位置に設置するのが好ましく、更にスピーカーから発生した音波による膜の振動により、粉体が舞い上がることなく、下から上へ沸き上がるような流動状態を形成し、新規な粉体表面を常に粉体の上部空間に曝しつつ容器底部の中心から外側の内壁方向に移動するようにスピーカーの設置位置、出力、音波の周波数等を調整すると特に好ましい。音波の周波数は、通常10〜500Hz、好ましくは100〜300Hzで、出力は通常0.5〜300W、好ましくは3〜50Wである。尚、本発明の実施に際しては、必要に応じてスピーカーの出力や音波の周波数を定期または不定期に変動させても良い。

0013

容器の底部に対して機械的振動を付与する機構としては、容器の底部に機械的振動を与える構造のものであればよく、例えば容器底部のみに機械的振動を与えるもの、容器全体に機械的振動を与えることにより容器底部も振動させるもの等が挙げられるが、なかでもバランサーを備えた振動モーター等により容器全体に機械的振動を与える機構のように、バランサーの調整により容器内の粉体の動きを制御できるものが好ましい。また、ここで用いる振動モーターとしては、振動を受けた容器内の粉体が容器外側の内壁から中心方向に向かって渦巻状に移動するようにバランサーの調整がなされたものが好ましい。この際の振動モーターの回転数は、通常500〜10000rpm、好ましくは3000〜6000rpmである。尚、本発明の実施に際しては、必要に応じて振動モーターの回転数を定期または不定期に変動させても良い。

0014

更に、上記音波による振動と機械的振動としては、これらの振動が同時に複合的に容器底部に与えられることにより、容器底部にある粉体が容器の底部に広がった状態で振動し、新規な粉体表面を常に粉体の上部空間に曝し続けるように調整されたものが望ましい。例えば、容器底部の膜上にある粉体が、舞い上がることなく、下から上へ沸き上がるような流動状態を形成し、新規な粉体表面を常に粉体の上部空間に曝しつつ容器底部の中心から外側の内壁方向に移動するよう音波による振動を調整すると共に、これに反して容器底部の膜上にある粉体が容器外側の内壁から中心方向に向かって、好ましくは渦巻状に移動するように機械的振動を調整し、これら2種の振動による粉体の移動をバランスさせることにより、容器底部にある粉体が容器の底部に広がった状態で振動し続けるように調整されたものが特に好ましい。

0015

本発明で用いる粉体としては、金属粉や、プラスチック粉末有機顔料無機顔料など、粉末状のものであれば特に限定されないが、なかでも有機顔料、無機顔料等の顔料が好ましく、特に有機顔料が好ましい。ここでいう有機顔料としては、例えばアゾ系顔料ポリ縮合アゾ系顔料、メタルコンプレックスアゾ系顔料、フラバンロン系顔料フタロシアニン系顔料キナクリドン系顔料アントラキノン系顔料アントラピリジン系顔料、ピランスロン系顔料、ジオキサジン系顔料ペリレン系顔料ペリノン系顔料イソインドリノン系顔料キノフタロン系顔料チオインジゴ系顔料、インダンスレン系顔料等が、また無機顔料としては、例えば亜鉛華酸化チタンアンチモン白、カーボンブラック鉄黒ベンガラ、マピコエロー、鉛丹カドミウムエロー、硫化亜鉛リトポン硫酸バリウム硫酸鉛炭酸バリウム炭酸カルシウム鉛白アルミナホワイト等が挙げられる。

0016

尚、表面に吸着水が存在する粉体や、粉体の粒子径分布が広い粉体を用いる場合は、予め加熱乾燥減圧乾燥等により粉体から吸着水を除去したり、ふるい等により粉体の粒子径を揃えておくと、攪拌時の粉体の造粒が生じにくくなり、より効率よく攪拌できるので好ましい。

0017

粉体の処理に使用する活性エネルギー線としては、紫外線電子線、α線β線γ線可視光線赤外線等が挙げられ、なかでも紫外線を用いるのが一般的で処理効率の点からも好ましい。

0018

活性エネルギー線を照射する機構としては、容器底部に活性エネルギー線の照射が可能なものであればよく、例えば超高圧水銀ランプ高圧水銀ランプ低圧水銀ランプメタルハライドランプケミカルランプブラックライトランプ、水銀−キセノンランプショートアークランプ等が挙げられ、通常は容器の上部に取り付ける。

0019

活性エネルギー線の照射による粉体の処理は、各種の気体、例えば不活性ガスや活性エネルギー線照射時に粉体表面と反応する活性ガスを容器内に導入し、その存在下で行うこともできる。不活性ガスの存在下で処理を行った場合には、活性エネルギー線照射による粉体表面へのエッチング効果により粉体表面が活性化することで、例えば塗料やインキ中の顔料などではマトリックス樹脂との親和性が高くなり、分散安定性や流動性に優れた塗料やインキが得られる。また、活性ガスの存在下で活性エネルギー線、例えば紫外線の照射処理を行った場合は、紫外線により活性ガスのラジカルが生成し、その活性ガスのラジカルが粉体表面と反応して直接取り込まれると同時に、活性エネルギー線照射による粉体表面へのエッチング効果により粉体表面に生成した活性点と、活性ガスのラジカルがより容易に反応して取り込まれるという相乗効果も得られる。例えば、活性ガスとして酸素アンモニアガスを用いた場合には、紫外線により酸素ラジカルアンモニアラジカルが生成し、これが粉体表面と反応して取り込まれることでカルボキシル基アミノ基等が粉体表面に生成する。

0020

ここで使用される気体としては、ヘリウムアルゴン窒素、酸素、アンモニア二酸化炭素水素フッ素塩素、四フッ化炭素等の気体や、トリエチルアミントリエタノールアミンメタノールエタノールベンゼントルエン等の有機化合物スチレンアクリル酸メタクリル酸メタクリル酸メチルアクリル酸エチル等のモノマー等の、気体となり得る化合物であればよい。また、導入する気体は1種類に限定されるものではなく、2種類以上の気体を同時に使用してもよい。

0021

気体の流量は、粉体表面が十分処理されるだけの流量であれば問題ないが、好ましくは毎分5〜100mlである。

0022

本発明の粉体の処理方法を実施する際の処理時間は、装置の大きさ、粉体の量、活性エネルギー線の照射量等により大きく異なるが、通常は1分間〜24時間、好ましくは5分間〜10時間である。

0023

本発明の粉体の攪拌方法と処理方法を実施するためのバッチ式の装置の一例を図1に示す。図1において、1は底部に音波により振動する膜を有する容器、2は音波により振動する膜、3は粉体、4は気体の導入口、4′は気体の流出口、5は導入口4から導入される気体、5′は流出口4′から流出する気体、6はスピーカー、7はスピーカー6から発生した音波、8はバランサー、9はバランサー8を備えた振動モーター、10は容器1を保持するバネ、11は活性エネルギー線照射ランプ、12は活性エネルギー線照射ランプ11から照射された活性エネルギー線、13は透明なガラス製の蓋である。

0024

図1において、容器1の具体例としては、底面の直径30cm、高さ8cmのステンレス製のふるいを改造したもので、ふるい底部の網の代わりに厚さ0.3mmのステンレス膜を張ったもの等が挙げられ、この容器1はバネ10により保持されていると共に、その底部は容器の下部にあるスピーカー6と振動モーター9による振動と、容器上部にある活性エネルギー線照射ランプからの活性エネルギー線照射を受けられる構造になっている。

0025

本発明の粉体の攪拌方法を実施するには、例えばこの容器1に粉体3を収容し、容器1の底部に対して下方に設置したスピーカー6より音波7を与えることで膜2を振動させると共に、バランサー8を備えた振動モーター9により容器1に機械的振動を与えればよい。この時、音波7による振動は、機械的振動がない場合には、粉体3が舞い上がることなく、下から上へ沸き上がるような流動状態を形成し、新規な粉体表面を常に粉体の上部空間、即ち活性エネルギー線照射側に曝しつつ容器底部の中心から外側の内壁方向に移動するよう調整されていることが好ましく、また機械的振動は、音波7による振動がない場合には、膜2上の粉体3が内壁から中心方向に向かって渦巻状に移動するようにバランサー8が調整されていることが好ましい。更に、これら2種の振動は、これらの振動による粉体3の移動がバランスして、粉体3が容器底部に広がった状態を維持しながら振動を受け続けるように調整されていることが特に好ましい。これにより、粉体3は一定の場所に留まったり、造粒や容器内壁面への付着を生じることなく、均一な攪拌状態を得ることができる。尚、このバランスがとれない場合は、必要に応じて一方の振動を一時中止することもでき、これを繰り返すこともできる。

0026

本発明の粉体の処理方法を実施するには、例えば上記のように容器1中で均一な攪拌状態にある粉体3に対して、必要に応じて気体5を導入孔4より導入し、流出口4′より流出させつつ、活性エネルギー線照射ランプ11からガラス製の蓋13を通して活性エネルギー線12を照射すればよい。尚、一例として底面の直径30cm、高さ8cmの容器を用い、この中で3〜100gの有機顔料を処理する場合の処理時間を示すと、通常10分間〜8時間である。

0027

図1にはバッチ式の装置を示しているが、この装置は、例えば図2に示すように、容器底部の中心部への粉体の供給口14と容器の内壁面付近からの粉体の排出口15とを設置することで、連続式の装置とすることが可能となる。その際、粉体3に与える音波7による振動と機械的振動を、粉体3が容器1の中心部から内壁方向へゆっくり移動するように調整すればよい。この状態で、活性エネルギー線の照射を必要に応じて気体の存在下で行うことにより、粉体供給口から容器1の中心部に供給された粉体3が膜2上の中心部から内壁方向へ移動する際に表面処理が行われ、処理の行われた粉体が粉体の排出口より排出され、連続処理を行うことができる。尚、図1の装置は、上記図2の装置とは逆に、容器の内壁面付近への粉体の供給口と、容器底部の中心部からの粉体の排出口を設置し、粉体3が容器の内壁面付近から容器底部の中心部方向に移動するように上記2種の振動を調整することによって、連続処理を行うこともできる。

0028

工業的に粉体の表面処理を連続的かつ大量に行う際には、例えば、底部に音波により振動可能な膜を有する容器として、片側にホッパー等の粉体供給口を、逆側に粉体排出口を設置し、さらに底面にスピーカーによる音波で振動可能な素材、例えばステンレス、銅、アルミ等の金属製の膜や、テフロン、シリコン等の樹脂製の膜を張った粉体輸送用振動フィーダー等が使用できる。振動フィーダーには、その上の粉体が粉体供給口側から排出口側へ移動するようにモーターの機械的振動を与え、更に下方から複数のスピーカーにより音波振動を与えることにより、粉体は振動フィーダー内を供給口から排出口方向へ移動しつつ、音波振動により上下方向に攪拌される。振動フィーダー上部には活性エネルギー線照射装置を設置する。攪拌された粉体が活性エネルギー線照射装置に付着しないように振動フィーダー上部を該エネルギー線を透過するガラス等で蓋をすることが望ましい。気体を流通するための気体供給口および排出口は振動フィーダー内何れの位置にも設置可能であるが、振動フィーダーの粉体供給口付近に気体の供給口を、粉体排出口付近に気体の排出口を設置することが処理効率上望ましい。また、粉体の比重粒径に応じて振動フィーダーを傾けることにより粉体の移動速度を調整しても問題はない。

0029

以下に、実施例及び比較例を示して本発明を更に具体的に説明する。尚、例中の部及び%は重量基準である。

0030

実施例1
図1に示した底面に厚さ0.3mmのステンレス膜を張った、直径30cm、高さ8cmの容器1内に、48時間減圧下に80℃で加熱乾燥を行ったキナクリドン顔料50gを入れ、容器1内を窒素ガス置換後、毎分10mlの酸素ガス流通下で、振動モーターによる機械的振動と、内径20cmのスピーカーによる音波の振動を与えて顔料の攪拌を行いながら紫外線を照射し表面処理を行った。振動モーターの回転数は、毎分6000回転、音波は、周波数150Hz、出力10Wとした。紫外線光源としては、184.9nm、253.7nmの波長の紫外線を照射することのできる低圧水銀ランプを使用した。また、処理顔料までの照射距離は10cm、処理時間は60分間とした。

0031

上記条件による攪拌下では、処理の最中、顔料の舞い上がり、造粒、容器内壁への固着がなく、顔料が容器の底部に広がった状態で振動し、新規な顔料表面が常に外雰囲気中に曝され続ける理想的で均一な攪拌状態であった。

0032

次いで、上記処理により得られた紫外線処理キナクリドン顔料を用いて、アクリル樹脂による塗料試験を行った。

0033

使用したアクリル樹脂は、メチルメタクリレート500部、エチルアクリレート366部、β−ヒドロキシエチルメタクリレート130部及びβ−ジメチルアミノエチルメタクリレート4部を、パーブチル−O 3部及び2,2′−アゾビスイソブチロニトリル15部を開始剤として用いて、キシレン500部及び酢酸ブチル500部中で滴下重合法により合成した。得られたアクリル樹脂は、固形分が50%で、GPC法により測定した分子量がポリスチレン換算で数平均分子量10000、重量平均分子量30000であった。

0034

塗料作成法は以下の通りである。250mlポリエチレン瓶に紫外線処理キナクリドン顔料10部、3mmφガラスビーズ150部、キシレン:n−ブタノール=3:1混合溶媒32.5部及び上記アクリル樹脂32.5部を加えてペイントコンディショナーにより120分間分散して、分散ペーストを作成した。この分散ペーストに更に上記アクリル樹脂97.8部及びメラミン樹脂大日本インキ化学工業製スーパーベッカミンL−117−60)27.2部を加え5分間分散して塗料化した。

0035

得られたアクリル塗料を用いてブリキ板流し塗りを行い、120℃で20分間焼き付けアクリル塗板を作成し、ビック−ガードナー社製ヘイズグロスリフレクトメーターにより塗板の20°光沢をJIS K−5400に準拠して測定した。更に、塗料粘度をB型粘度計により測定した。表1に塗板の20°光沢、60rpmにおける塗料粘度及びT.I.値(ローターの回転数が6rpmの時と60rpmの時の粘度の値の比)を示す。

0036

得られた塗料は、流動性に優れ、焼き付け塗板は平滑で光沢のある塗板であった。

0037

実施例2
音波の周波数と出力を周波数200Hz、出力4Wに変更した以外は実施例1と同様にしてキナクリドン顔料の処理を行った。この条件による攪拌下では、顔料の舞い上がり、造粒、容器内壁への固着がなく、顔料が容器の底部に広がった状態で振動し、新規な顔料表面が常に外雰囲気中に曝され続ける理想的で均一な攪拌状態であった。

0038

次いで、得られた紫外線処理キナクリドン顔料を用いた以外は実施例1と同様にして、塗料を得、塗料試験を行った。表1に塗板の20°光沢、60rpmにおける塗料粘度及びT.I.値を示す。

0039

得られた塗料は、流動性に優れ、焼き付け塗板は平滑で光沢のある塗板であった。

0040

比較例1
紫外線処理を行ったキナクリドン顔料の代わりに、無処理のキナクリドン顔料を用いた以外は実施例1と同様にして、塗料を得、塗料試験を行った。表1に塗板の20°光沢、60rpmにおける塗料粘度及びT.I.値を示す。

0041

得られた塗料は、流動性が悪く、焼き付け塗板は光沢の劣る塗板であった。

0042

比較例2
音波振動による攪拌を行わないこと以外は、実施例1と同様にキナクリドン顔料の紫外線処理を行った。この条件による攪拌下では、顔料が容器底部を滑るように移動するのみで、下から上に沸き上がるような流動状態がなく、新規な顔料表面が常に外雰囲気中に曝される十分な攪拌が行えなかった。

0043

次いで、得られた紫外線処理キナクリドン顔料を用いた以外は実施例1と同様にして、塗料を得、塗料試験を行った。表1に塗板の20°光沢、60rpmにおける塗料粘度及びT.I.値を示す。

0044

得られた塗料は、流動性が悪く、焼き付け塗板は光沢の劣る塗板であった。

0045

0046

実施例3
キナクリドン顔料の代わりにジアミノアントラキノン顔料を用い、音波の周波数と出力を周波数230Hz、出力4.5Wに変更した以外は実施例1と同様にしてジアミノアントラキノン顔料の処理を行った。この条件による攪拌下では、顔料の舞い上がり、造粒、容器内壁への固着がなく、顔料が容器の底部に広がった状態で振動し、新規な顔料表面が常に外雰囲気中に曝され続ける理想的で均一な攪拌状態であった。

0047

次いで、得られた紫外線処理ジアミノアントラキノン顔料を用いた以外は実施例1と同様にして、塗料を得、塗料試験を行った。表2に塗板の20°光沢、60rpmにおける塗料粘度及びT.I.値を示す。

0048

得られた塗料は、流動性に優れ、焼き付け塗板は平滑で光沢のある塗板であった。

0049

比較例3
紫外線処理を行ったジアミノアントラキノン顔料の代わりに、無処理のジアミノアントラキノン顔料を用いた以外は実施例1と同様にして、塗料を得、塗料試験を行った。表2に塗板の20°光沢、60rpmにおける塗料粘度及びT.I.値を示す。

0050

得られた塗料は、流動性が悪く、焼き付け塗板は光沢の劣る塗板であった。

0051

0052

実施例4
キナクリドン顔料の代わりにペリレン顔料を、酸素ガスの代わりにアンモニアガスをそれぞれ用い、音波の周波数と出力を周波数80Hz、出力2.5Wに変更した以外は実施例1と同様にしてペリレン顔料の処理を行った。この条件下では、顔料の舞い上がり、造粒、容器内壁への固着がなく、顔料が容器の底部に広がった状態で振動し、新規な顔料表面が常に外雰囲気中に曝され続ける理想的で均一な攪拌状態であった。

0053

次いで、得られた紫外線処理ペリレン顔料を用いて、アクリル樹脂による塗料試験を行った。塗料作成法は以下の通りである。

0054

250mlポリエチレン瓶に紫外線処理ペリレン顔料10部、3mmφガラスビーズ150部、アクリル樹脂(大日本インキ化学工業製:アクディックA−801−P)38.0部、キシレン:酢酸ブチル=6:4混合溶媒25.0部を加えてペイントコンディショナーにより120分間分散して、分散ペーストを作成した。この分散ペーストに更に上記アクリル樹脂95.0部及びウレタン樹脂(大日本インキ化学工業製:バーノックDN−980)32.0部を加え5分間分散して塗料化した。

0055

得られたアクリル塗料を用いてブリキ板に流し塗りを行い、常温で1週間乾燥してアクリル塗板を作成した。表3に塗板の20゜光沢を示す。得られた塗板は平滑で光沢のある塗板であった。

0056

比較例4
紫外線処理を行ったペリレン顔料の代わりに、無処理のペリレン顔料を用いた以外は実施例4と同様にして、塗料を得、塗料試験を行った。表3に塗板の20゜光沢を示す。

0057

得られた塗板は光沢の劣る塗板であった。

0058

発明の効果

0059

本発明の攪拌方法によれば、粉体の造粒や容器内壁面への固着化が抑制されると共に新規な粉体表面を常に粉体の上部空間に曝し続けるように攪拌されて、粉体が効率的に均一に攪拌される。この攪拌を行いつつ、活性エネルギー線を照射して粉体表面の処理を行うと、新規な粉体表面を常に活性エネルギー線照射側に曝し続ける状態で処理されるため、効率的で均一な粉体表面の処理を行うことができる。

図面の簡単な説明

0060

図1本発明の粉体の攪拌方法と処理方法を実施するためのバッチ式の装置の一例を示す略図である。
図2本発明の粉体の攪拌方法と処理方法を実施するための連続式の装置の一例を示す略図である。

--

0061

1 底部に音波により振動する膜を有する容器
2 音波により振動する膜
3粉体
4気体の導入口
4′気体の流出口
5 導入口4から導入される気体
5′流出口4′から流出する気体
6スピーカー
7 スピーカー6から発生した音波
8バランサー
9 バランサー8を備えた振動モーター
10 容器1を保持するバネ
11活性エネルギー線照射ランプ
12 活性エネルギー線照射ランプ11から照射された活性エネルギー線
13 透明なガラス製の蓋
14 粉体の供給口
15 粉体の排出口

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