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技術 転がり軸受

出願人 ミネベアミツミ株式会社
発明者 小原陸郎大工原泰
出願日 1995年12月29日 (25年0ヶ月経過) 出願番号 1995-353789
公開日 1997年5月27日 (23年7ヶ月経過) 公開番号 1997-137258
状態 特許登録済
技術分野 ころがり軸受け ころがり軸受
主要キーワード 測定用周波数 中周波数帯域 精密測定機器 試験成績 ステンレス鋼中 共晶反応 コンピュータ周辺機器 外周転動溝
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この項目の情報は公開日時点(1997年5月27日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (3)

課題

鋼材中共晶炭化物の径を小なるものになし、かつ非金属介在物の発生を極めて低レベルに抑えて鋼材組織が均一かつ緻密なステンレス鋼転がり軸受内外輪を構成することにより、静粛性に優れた転がり軸受を提供する。

解決手段

内外輪の転動溝間に転動体を設けた転がり軸受の内輪2、外輪1のうちの少なくとも一方を、重量比にして、炭素が0.60〜0.75%、クロムが10.5〜13.5%、珪素が1.0%以下、マンガンが0.3〜0.8%、残余部が鉄及び不可避混入する不純物で構成され、硬度がHRC58以上、かつ共晶炭化物の径が10μm以下で、鋼材中の酸素およびチタンの量がそれぞれ10ppM以下であるマルテンサイト系ステンレス鋼で構成した。

概要

背景

概要

鋼材中共晶炭化物の径を小なるものになし、かつ非金属介在物の発生を極めて低レベルに抑えて鋼材組織が均一かつ緻密なステンレス鋼転がり軸受内外輪を構成することにより、静粛性に優れた転がり軸受を提供する。

内外輪の転動溝間に転動体を設けた転がり軸受の内輪2、外輪1のうちの少なくとも一方を、重量比にして、炭素が0.60〜0.75%、クロムが10.5〜13.5%、珪素が1.0%以下、マンガンが0.3〜0.8%、残余部が鉄及び不可避混入する不純物で構成され、硬度がHRC58以上、かつ共晶炭化物の径が10μm以下で、鋼材中の酸素およびチタンの量がそれぞれ10ppM以下であるマルテンサイト系ステンレス鋼で構成した。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

内外輪転動溝間に転動体を設けた転がり軸受内輪外輪のうちの少なくとも一方を、重量比にして、炭素が0.60〜0.75%、クロムが10.5〜13.5%、珪素が1.0%以下、マンガンが0.3〜0.8%、残余部が鉄及び不可避混入する不純物で構成され、硬度がHRC58以上、かつ共晶炭化物の径が10μm以下で、鋼材中酸素およびチタンの量がそれぞれ10ppM以下であるマルテンサイト系ステンレス鋼で構成してなる転がり軸受。

請求項2

軸の外周に転動溝を形成し、この転動溝と外輪内周の転動溝との間に転動体を設けた転がり軸受の軸、外輪のうちの少なくとも一方を、重量比にして、炭素が0.60〜0.75%、クロムが10.5〜13.5%、珪素が1.0%以下、マンガンが0.3〜0.8%、残余部が鉄及び不可避に混入する不純物で構成され、硬度がHRC58以上、かつ共晶炭化物の径が10μm以下で、鋼材中の酸素およびチタンの量がそれぞれ10ppM以下であるマルテンサイト系ステンレス鋼で構成してなる転がり軸受。

技術分野

0001

本発明は転がり軸受に関し、特に精密機器の回転部に好適な転がり軸受に関する。

0002

従来の転がり軸受を構成する内輪外輪および転動体は通常単一の素材で構成され、その素材には高炭素クロム軸受鋼やSUS440C級のマルテンサイト系ステンレス鋼が使用されており、耐蝕性が要求される転がり軸受の素材にはステンレス鋼が用いられている。

0003

ステンレス鋼は耐蝕性が良好ではあるが、ステンレス鋼の鋼材中には溶鋼凝固する際に共晶反応により生じる径の大なる共晶炭化物や、溶鋼中の原材料不純物化学変化して発生するアルミナ等の非金属介在物が存在し、鋼材切削加工する際、共晶炭化物や非金属介在物と鋼材の組織との間に被削性の差が生じて高精度な切削加工を施すことができず、特に転がり軸受においては内外輪転動溝を高精度に加工することができないので、回転精度を向上せしめることができず、回転時の振動により発生する騒音が大であり、精密測定機器コンピュータ周辺機器等の精密機器の回転部には用いることができなかった。

0004

従来の転がり軸受では、素材たるステンレス鋼の製造工程において熱処理を管理することにより前記共晶炭化物の径を、例えば10μm程度の微小なものにして加工精度を高めることができるようにしたものもあるが、鋼材中の非金属介在物の発生を抑えるようにしたものはなく、高精度な転がり軸受を製造することはできなかった。

0005

本発明は鋼材中の共晶炭化物の径を小なるものになし、かつ非金属介在物の発生を極めて低レベルに抑えて鋼材の組織が均一かつ緻密なステンレス鋼で転がり軸受の内外輪を構成することにより、静粛性に優れた転がり軸受を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0006

上述した目的を達成するために、本発明に係る第1の転がり軸受は内外輪の転動溝間に転動体を設けた転がり軸受の内輪、外輪のうちの少なくとも一方を、重量比にして、炭素が0.60〜0.75%、クロムが10.5〜13.5%、珪素が1.0%以下、マンガンが0.3〜0.8%、残余部が鉄及び不可避混入する不純物で構成され、硬度がHRC58以上、かつ共晶炭化物の径が10μm以下で、鋼材中の酸素およびチタンの量がそれぞれ10ppM以下であるマルテンサイト系ステンレス鋼で構成したものとする。

0007

また、本発明に係る第2の転がり軸受は軸の外周に転動溝を形成し、この転動溝と外輪内周の転動溝との間に転動体を設けた転がり軸受の軸、外輪のうちの少なくとも一方を、重量比にして、炭素が0.60〜0.75%、クロムが10.5〜13.5%、珪素が1.0%以下、マンガンが0.3〜0.8%、残余部が鉄及び不可避に混入する不純物で構成され、硬度がHRC58以上、かつ共晶炭化物の径が10μm以下で、鋼材中の酸素およびチタンの量がそれぞれ10ppM以下であるマルテンサイト系ステンレス鋼で構成したものとする。

0008

本発明の実施態様は、前記転動体を高炭素クロム軸受鋼で構成したものとする。

0009

以下本発明に係る転がり軸受の具体例を添付図面に基づいて説明する。

0010

図1において、符号1は内周に転動溝1aを形成した外輪、2は外周に転動溝2aを形成した内輪を示しており、内外輪の転動溝間には転動体たる複数のボール3を設けてある。

0011

本実施例においては、玉軸受の外輪1および内輪2の素材を次に述べる独自のステンレス鋼で構成し、ボール3を高炭素クロム軸受鋼で構成してある。

0012

内外輪を構成するステンレス鋼は重量比にして、炭素が0.60〜0.75%、クロムが10.5〜13.5%、珪素が1.0%以下、マンガンが0.3〜0.8%、残余部が鉄及び不可避に混入する不純物であり、硬度がHRC58以上で、かつ熱処理を管理することにより共晶炭化物の径を10μm以下で、鋼材中の酸素およびチタンの量がそれぞれ10ppM以下であるもので構成してある。

0013

しかして、上述したステンレス鋼の原材料には不純物として含まれるチタンの量が極力少ないものを使用して鋼材中のチタンの含有率を10ppM以下に管理し、チタンと溶鋼中の窒素とが化合することにより生じる窒化チタン等のチタンに起因する非金属介在物の発生を極めて低レベルに抑えてある。

0014

また、ステンレス鋼の製造工程において、溶鋼中の脱ガス時間を長くすることにより、鋼材中の酸素を10ppM以下に低減せしめてあって、原材料中に含まれる微量のアルミニウムと酸素とが化合することにより生じるアルミナや原材料たる珪素と酸素とが化合することにより生じる酸化珪素等の酸素に起因する非金属介在物の発生をも極めて低レベルに抑えてある。

0015

上述のように構成した玉軸受は内外輪を構成するステンレス鋼中の共晶炭化物の径が小で、非金属介在物の発生を極めて低レベルに抑えてあるので、金属組織が均一かつ緻密であり、高精度な加工を施すことができ、玉軸受の静粛性および回転精度を向上せしめることができる。

0016

表1は本実施例の玉軸受に関する振動および騒音(静粛性)の評価試験AFBMA( The Anti-Friction Bearing Manufacturers Association, Inc.)の規格準拠して行った成績アンデロン値)を、SUS440C級のステンレス鋼で内外輪を構成した従来の玉軸受の試験成績と比較して示すものである。

0017

なお、従来の玉軸受においても本実施例のものと同様にボールに高炭素クロム軸受鋼を使用した。

0018

ID=000003HE=030 WI=094 LX=0580 LY=1000
表1中、アンデロン値のM、Hの欄はそれぞれ測定用周波数帯域区分で、Mは中周波数帯域(300〜1,800Hz)、Hは高周波数帯域(1,800〜10,000Hz)を示しており、アンデロン値は小である程、振動、騒音が少なく、静粛性に優れていることを表す。

0019

この結果から本実施例の玉軸受は従来の玉軸受に比べて、振動、騒音が低く静粛性に優れていることがわかる。

0020

図2は本発明の他の実施例を示したものであり、軸4の外周に形成された内周転動溝4aと外輪1の内周に形成された外周転動溝1aとの間に複数個のボール3を設けたものとしてある。

0021

この実施例のものにおいても、上述の図1に示した第1実施例のものと同様に外輪1および軸4の素材には前記ステンレス鋼を使用し、ボール3には高炭素クロム軸受鋼を使用する。

0022

なお、上述した第1実施例においては外輪1、内輪2の双方を、第2実施例においては外輪1、軸4の双方をともに本発明独自のステンレス鋼で構成してあるが、使用条件によっては耐蝕性、接着強度の安定が必要な一方だけをステンレス鋼で構成して、他方には高炭素クロム軸受鋼を使用してもよい。

0023

本発明に係る転がり軸受は上述した構成のものとしてあるので、次の作用、効果を奏し得る。

0024

素材たるステンレス鋼の鋼材中に含まれるチタンおよび酸素をともに10ppM以下にして非金属介在物の発生を極めて低レベルに抑えてあるので、鋼材の組織が均一かつ緻密であり、転がり軸受の転動溝の加工を高精度に行うことができ、転がり軸受の静粛性および回転精度を向上せしめることができる。

0025

また、素材たるステンレス鋼中の非金属介在物は鋼材の組織に比べて硬いものであって、従来のステンレス鋼による転がり軸受では、転動溝の表面に現れる非金属介在物が使用時に転動体の表面を摩耗せしめる原因となっていたが、本発明の転がり軸受の素材たるステンレス鋼では非金属介在物の存在率を極めて低レベルに抑えてあるので、転動体の摩耗が少なく、転がり軸受の寿命延ばすことができる。

0026

さらに、転がり軸受の外表面に現れて耐蝕性が要求される内外輪や軸をステンレス鋼で構成してあるが、軸受の内部に設けられていて耐蝕性が要求されない転動体はステンレス鋼よりも高精度の加工が容易でかつ安価な高炭素クロム軸受鋼で構成することができるので、耐蝕性、回転精度および静粛性に優れ、しかも構成要素の全てをステンレス鋼とする転がり軸受に比べてコストを低減することができる。

図面の簡単な説明

0027

図1本発明に係る転がり軸受の実施例を示す縦断面図。
図2本発明に係る転がり軸受の他の実施例を示す縦断面図。

--

0028

1外輪
1a外周転動溝
2内輪
2a内周転動溝
3ボール
4 軸

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