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技術 酵母のマンノース−1−リン酸転移酵素遺伝子ならびにこれを利用するマンノース−1−リン酸含有酸性糖鎖およびリン酸含有酸性糖鎖の製造方法

出願人 工業技術院長
発明者 地神芳文仲山賢一新間陽一王暁輝
出願日 1995年11月17日 (24年3ヶ月経過) 出願番号 1995-299509
公開日 1997年5月27日 (22年9ヶ月経過) 公開番号 1997-135689
状態 特許登録済
技術分野 突然変異または遺伝子工学 酵素・酵素の調製 微生物による化合物の製造 微生物、その培養処理 糖類化合物
主要キーワード 細胞破砕処理 開発技術 単純蛋白質 中性糖鎖 塩基性色素 リン酸含有量 マンノース転移酵素 Mnイオン
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1997年5月27日)のものです。
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図面 (8)

解決手段

酵母サッカロミセスセレビシエ) のマンノース−1−リン酸転移酵素遺伝子、該遺伝子を導入したプラスミドDNAによって形質転換された酵母細胞培地に培養し、培養物よりマンノース−1−リン酸転移酵素を得、これを中性コア糖鎖生体内または生体外で作用させることを特徴とするマンノース−1−リン酸含有酸性糖鎖の製造方法、および該マンノース−1−リン酸含有酸性糖鎖を酸処理することによってマンノース部分切除することを特徴とするリン酸含有酸性糖鎖の製造方法。

効果

本発明によれば、酵母を用いた遺伝子工学的手法により、ヒトなど哺乳類細胞生産する高マンノースと同一の中性コア糖鎖にマンノース−1−リン酸を付加した酸性糖鎖を多量かつ純度よく生産することができる。さらには、ヒトなど哺乳類細胞でリソゾーム糖蛋白質輸送されるための標識マーカーとして機能しうる、有用なヒト由来のリン酸含有コア糖鎖と同一の酸性糖鎖を多量かつ純度よく生産することができる。

概要

背景

生体内で重要な機能をもつ蛋白質の多くは、単純蛋白質ではなく、糖鎖をもった糖蛋白質である。糖鎖を除くと本来の生物活性を示さなくなることが、エリスロポエチン(EPO)や組織プラスミノゲン活性化因子TPA)などで明らかにされており〔木幡陽、蛋白質核酸酵素、Vol.36, p775 (1991);内誠、生化学、Vol.62, p1272 (1990)] 、糖鎖は生物活性の発現に重要な役割を担っていることが示唆される。ヒトなど哺乳類由来の糖蛋白質には多くの種類があるが、蛋白質に付加する糖鎖の構造は蛋白質の種類、生物種臓器などで異なるうえ、糖鎖の鎖長は均一ではなく、一定の鎖長分布をもった不均一なものである〔木幡陽、蛋白質核酸酵素、Vol.36, p775 (1991);竹内誠、生化学、Vol.62, p1272 (1990)〕。このため、糖鎖の生物活性と糖鎖構造との相関は明確ではなく、蛋白質部分に付加する糖鎖の種類や構造については、蛋白質毎に試行錯誤を繰り返しているのが現状である。よって蛋白質に付加する糖鎖の構造(糖の種類、結合位置、鎖長など)を思い通りに改変制御できる技術の開発が必要であり、また均一な鎖長をもち、かつ化学構造の明確な糖鎖およびこの糖鎖を付加した糖蛋白質の供給が学界だけでなく産業界からも期待されている。

蛋白質に結合する糖鎖には蛋白質のアスパラギン残基に結合するN−結合型セリンまたはスレオニンに結合するO−結合型の2種類がある。このうち、N−結合型糖鎖生合成経路については、多くの知見があり、詳しく解析されている。これによると、糖鎖の生合成は、まず小胞体ER)で始まり、その後ゴルジ体でさらに糖鎖の修飾が起こる。このうち、ERで生成する糖鎖は酵母哺乳類細胞も基本的には同じであることがわかっている。ここでは、以後、これをコア糖鎖と呼ぶが、その糖鎖は8分子マンノース(Man)と2分子のNーアセチルグルコサミン(GlcNAc)から構成されることがわかっている(図1、化学式1)。このコア糖鎖(Man8GlcNAc2)をもつ蛋白質はゴルジ体に輸送されて、種々の修飾を受けるが、このゴルジ体での修飾は酵母と哺乳類細胞で大きく異なっている〔Kukuruzinska et al, Ann. Rev. Biochem., Vol.56, p915 (1987)〕。

哺乳類細胞では、糖鎖修飾を受ける蛋白質の種類によって異なる以下の3種の経路をたどる。1)上記のコア糖鎖が何等変化を受けない場合、2)UDP-N-アセチルグルコサミン(UDP-GlcNAc)のN-アセチルグルコサミン−1−リン酸部分(GlcNAc-1-P)がコア糖鎖のManの6位に付加してMan-6-P-1-GlcNAcとなったのち、このGlcNAc部分だけが除去されて、酸性糖鎖をもつ糖蛋白質に変換される場合、3)コア糖鎖から5分子のManが順次除去されてMan3GlcNAc2となり、これと相前後してGlcNAc、ガラクトース(Gal)、Nーアセチルノイラミン酸、別名シアル酸(NeuNAc)などが順次付加して、多様な混成型および複合型糖鎖が混合物として生成する場合の3通りである[R. Kornfeld and S. Kornfeld, Ann. Rev. Biochem., Vol. 54, p.631-664 (1985)]。

一方、酵母では、上記のコア糖鎖(Man8GlcNAc2)にManが多数付加して、いわゆる糖外鎖(outer chain)を生成する他、コア糖鎖部分および糖外鎖部分にマンノース−1−リン酸が付加した酸性糖鎖も生成することがわかっている(図2参照)。この修飾は、動物細胞と異なり、酵母では液胞(動物細胞のリソゾームに相当するオルガネラ局在性糖蛋白質のsorting signalとしては機能しないことが報告されている。従って、酵母におけるこのリン酸化糖鎖の生理機能は不明のままである [Kukuruzinska et al, Ann. Rev. Biochem., Vol.56, p915 (1987)]。

酵母のマンノースリン酸含有糖鎖リン酸化部位は、図2、Gに示すように、小胞体で合成されるMan8GlcNAc2のコア糖鎖のα-1,3-分岐側とα-1,6-分岐側に付加する場合のほか、ゴルジ体で合成されるマンノース外鎖に多数存在するα-1,2-分岐に付加する場合とマンノース外鎖の非還元末端に付加する場合の、計4つのタイプに分けることができる[A. Herscovics and P. Orlean,FASEB J., Vol. 7, p540-550 (1993)]。これらのマンノースリン酸含有糖鎖は、酵母の細胞表層局在するインベルターゼなど糖蛋白質の局在化細胞凝集関与している可能性が指摘されているが、確証のあるデータは得られていない。

酵母における糖外鎖の生合成は図2に示した経路で進行すると考えられている[Ballou et al, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, Vol.87, p3368 (1990)] 。すなわち、コア糖鎖にα−1,6結合でManが付加する延長開始の反応(図2、I)に続いて、さらにα−1,6結合でManを順次延長する反応(図2、II)がおこることにより、糖外鎖の骨格となるポリ−α−1,6Man結合が形成される(図2、E)。このα−1,6結合のManには、α−1,2結合したManの分枝が存在し(図2、F)、この枝分れしたα−1,2結合のManの先端には、通常さらにα−1,3結合したManが付加している(図2、G参照)。

ただし、α−1,6結合の先端のManにはα−1,2結合したManが付加するだけであり、α−1,3結合のManがさらに付加することはない(図2、FまたはG)〔Gopal and Ballou, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, Vol.84, p8824 (1987)〕。従って、コア糖鎖を生産するためには、この糖外鎖が付加しなくなり、糖鎖合成がコア糖鎖(図2、A)で停止するような変異株を単離することにより達成される。、本発明者らは既にこの糖外鎖を欠損した変異株の作成に成功している(特開平6-277086)。しかし、この方法により生産した糖蛋白質糖鎖には、中性糖鎖(図1、化学式1)のほかに、酸性糖鎖(図1、化学式2〜4)が含まれることが判明した(第12回バイオテクノロジーシンポジウム予行集、p.153-157、平成6年10月14日発行、バイオテクノロジー開発技術研究組合発行)。この酸性糖鎖はヒトなど哺乳類由来の糖鎖には存在しない構造である。すなわち、哺乳類細胞では、上記の化学式2〜4記載のマンノース−1−リン酸の付加部位に、Mannose-1-phosphateではなく、GlcNAc-1-phosphateが付加したのち、GlcNAc部分だけがさらに除去されて、最終的に図1、化学式5〜7記載の酸性糖鎖になるのに対して、酵母細胞では、図1、化学式2〜4の酸性糖鎖からMan部分だけが除去されるという反応が起こらないため、化学式2〜4の糖鎖は哺乳類体内異物と認識されて、抗原性を示すと思われる〔Clinton E. Ballou, Methodsin Enzymology, Vol.185, p.440-470 (1990)〕。

このように、酵母と哺乳類細胞では蛋白質に付加する糖鎖の構造が大きく異なるため、遺伝子工学的手法によりパン酵母でヒトなど哺乳類由来の有用糖蛋白質を生産させても、哺乳類由来のものと同一の生物活性が検出されなかったり、糖鎖の違いによる抗原性の相違などが指摘されている。このため、哺乳類由来の糖蛋白質をパン酵母で生産させることは従来困難であった。

上記のコア糖鎖より哺乳類細胞で変換される酸性糖鎖(図1、化学式5〜7)は、ヒトなど哺乳類細胞でリソゾームへ糖蛋白質が輸送されるための標識マーカーとして機能している。このため、この酸性糖鎖は、この糖鎖を含有する糖蛋白質や種々の有効な薬剤リポソームなどに内包してドラッグデリバリー技術を利用して細胞内の特定の小器官(リソゾーム)に局在化させるための標識糖鎖として有益であるが、これらの酸性糖鎖またはこの糖鎖を含有する糖蛋白質を均一かつ多量に供給することは現状では困難である。したがって、上述したようなヒトおよび他の哺乳類由来のN−結合型蛋白質の生産における欠点を克服することが望まれるところである。

概要

酵母(サッカロミセスセレビシエ) のマンノース−1−リン酸転移酵素遺伝子、該遺伝子を導入したプラスミドDNAによって形質転換された酵母細胞を培地に培養し、培養物よりマンノース−1−リン酸転移酵素を得、これを中性コア糖鎖に生体内または生体外で作用させることを特徴とするマンノース−1−リン酸含有酸性糖鎖の製造方法、および該マンノース−1−リン酸含有酸性糖鎖を酸処理することによってマンノース部分切除することを特徴とするリン酸含有酸性糖鎖の製造方法。

本発明によれば、酵母を用いた遺伝子工学的手法により、ヒトなど哺乳類細胞の生産する高マンノースと同一の中性コア糖鎖にマンノース−1−リン酸を付加した酸性糖鎖を多量かつ純度よく生産することができる。さらには、ヒトなど哺乳類細胞でリソゾームへ糖蛋白質が輸送されるための標識マーカーとして機能しうる、有用なヒト由来のリン酸含有コア糖鎖と同一の酸性糖鎖を多量かつ純度よく生産することができる。

目的

本発明の課題は、哺乳類細胞において付加されるのと同一の糖鎖構造をもつ、上記の有用なリン酸含有酸性糖鎖を、組み換えDNA技術により大量に生産する方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

実質的に配列番号1に示したアミノ酸配列をコードする酵母サッカロミセスセレビシエ) のマンノース−1−リン酸転移酵素遺伝子。

請求項2

配列番号2に示した塩基配列で表される、請求項1記載の酵母(サッカロミセス・セレビシエ) のマンノース−1−リン酸転移酵素遺伝子。

請求項3

請求項1または2記載のマンノース−1−リン酸転移酵素遺伝子の全部または一部を含むプラスミドDNA。

請求項4

請求項3記載のプラスミドDNAによって形質転換された酵母細胞培地に培養し、培養物よりマンノース−1−リン酸転移酵素を得、これを中性コア糖鎖生体内または生体外で作用させることを特徴とするマンノース−1−リン酸含有酸性糖鎖の製造方法。

請求項5

請求項4記載の方法により得られたマンノース−1−リン酸含有酸性糖鎖を酸処理することによってマンノース部分切除することを特徴とするリン酸含有酸性糖鎖の製造方法。

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TAAATCAAAA CACTGATGTA TAAGAACAAT AATCTTCTAC AT 1380

背景技術

0001

本発明は、酵母マンノース−1−リン酸転移酵素遺伝子、ならびに該遺伝子を利用してヒトなど哺乳類細胞リソゾーム糖蛋白質輸送されるための標識マーカーとして機能しうるリン酸含有酸性糖鎖を製造する方法に関する。

0002

生体内で重要な機能をもつ蛋白質の多くは、単純蛋白質ではなく、糖鎖をもった糖蛋白質である。糖鎖を除くと本来の生物活性を示さなくなることが、エリスロポエチン(EPO)や組織プラスミノゲン活性化因子TPA)などで明らかにされており〔木幡陽、蛋白質核酸酵素、Vol.36, p775 (1991);内誠、生化学、Vol.62, p1272 (1990)] 、糖鎖は生物活性の発現に重要な役割を担っていることが示唆される。ヒトなど哺乳類由来の糖蛋白質には多くの種類があるが、蛋白質に付加する糖鎖の構造は蛋白質の種類、生物種臓器などで異なるうえ、糖鎖の鎖長は均一ではなく、一定の鎖長分布をもった不均一なものである〔木幡陽、蛋白質核酸酵素、Vol.36, p775 (1991);竹内誠、生化学、Vol.62, p1272 (1990)〕。このため、糖鎖の生物活性と糖鎖構造との相関は明確ではなく、蛋白質部分に付加する糖鎖の種類や構造については、蛋白質毎に試行錯誤を繰り返しているのが現状である。よって蛋白質に付加する糖鎖の構造(糖の種類、結合位置、鎖長など)を思い通りに改変制御できる技術の開発が必要であり、また均一な鎖長をもち、かつ化学構造の明確な糖鎖およびこの糖鎖を付加した糖蛋白質の供給が学界だけでなく産業界からも期待されている。

0003

蛋白質に結合する糖鎖には蛋白質のアスパラギン残基に結合するN−結合型セリンまたはスレオニンに結合するO−結合型の2種類がある。このうち、N−結合型糖鎖生合成経路については、多くの知見があり、詳しく解析されている。これによると、糖鎖の生合成は、まず小胞体ER)で始まり、その後ゴルジ体でさらに糖鎖の修飾が起こる。このうち、ERで生成する糖鎖は酵母も哺乳類細胞も基本的には同じであることがわかっている。ここでは、以後、これをコア糖鎖と呼ぶが、その糖鎖は8分子のマンノース(Man)と2分子のNーアセチルグルコサミン(GlcNAc)から構成されることがわかっている(図1化学式1)。このコア糖鎖(Man8GlcNAc2)をもつ蛋白質はゴルジ体に輸送されて、種々の修飾を受けるが、このゴルジ体での修飾は酵母と哺乳類細胞で大きく異なっている〔Kukuruzinska et al, Ann. Rev. Biochem., Vol.56, p915 (1987)〕。

0004

哺乳類細胞では、糖鎖修飾を受ける蛋白質の種類によって異なる以下の3種の経路をたどる。1)上記のコア糖鎖が何等変化を受けない場合、2)UDP-N-アセチルグルコサミン(UDP-GlcNAc)のN-アセチルグルコサミン−1−リン酸部分(GlcNAc-1-P)がコア糖鎖のManの6位に付加してMan-6-P-1-GlcNAcとなったのち、このGlcNAc部分だけが除去されて、酸性糖鎖をもつ糖蛋白質に変換される場合、3)コア糖鎖から5分子のManが順次除去されてMan3GlcNAc2となり、これと相前後してGlcNAc、ガラクトース(Gal)、Nーアセチルノイラミン酸、別名シアル酸(NeuNAc)などが順次付加して、多様な混成型および複合型糖鎖が混合物として生成する場合の3通りである[R. Kornfeld and S. Kornfeld, Ann. Rev. Biochem., Vol. 54, p.631-664 (1985)]。

0005

一方、酵母では、上記のコア糖鎖(Man8GlcNAc2)にManが多数付加して、いわゆる糖外鎖(outer chain)を生成する他、コア糖鎖部分および糖外鎖部分にマンノース−1−リン酸が付加した酸性糖鎖も生成することがわかっている(図2参照)。この修飾は、動物細胞と異なり、酵母では液胞(動物細胞のリソゾームに相当するオルガネラ局在性糖蛋白質のsorting signalとしては機能しないことが報告されている。従って、酵母におけるこのリン酸化糖鎖の生理機能は不明のままである [Kukuruzinska et al, Ann. Rev. Biochem., Vol.56, p915 (1987)]。

0006

酵母のマンノースリン酸含有糖鎖リン酸化部位は、図2、Gに示すように、小胞体で合成されるMan8GlcNAc2のコア糖鎖のα-1,3-分岐側とα-1,6-分岐側に付加する場合のほか、ゴルジ体で合成されるマンノース外鎖に多数存在するα-1,2-分岐に付加する場合とマンノース外鎖の非還元末端に付加する場合の、計4つのタイプに分けることができる[A. Herscovics and P. Orlean,FASEB J., Vol. 7, p540-550 (1993)]。これらのマンノースリン酸含有糖鎖は、酵母の細胞表層局在するインベルターゼなど糖蛋白質の局在化細胞凝集関与している可能性が指摘されているが、確証のあるデータは得られていない。

0007

酵母における糖外鎖の生合成は図2に示した経路で進行すると考えられている[Ballou et al, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, Vol.87, p3368 (1990)] 。すなわち、コア糖鎖にα−1,6結合でManが付加する延長開始の反応(図2、I)に続いて、さらにα−1,6結合でManを順次延長する反応(図2、II)がおこることにより、糖外鎖の骨格となるポリ−α−1,6Man結合が形成される(図2、E)。このα−1,6結合のManには、α−1,2結合したManの分枝が存在し(図2、F)、この枝分れしたα−1,2結合のManの先端には、通常さらにα−1,3結合したManが付加している(図2、G参照)。

0008

ただし、α−1,6結合の先端のManにはα−1,2結合したManが付加するだけであり、α−1,3結合のManがさらに付加することはない(図2、FまたはG)〔Gopal and Ballou, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, Vol.84, p8824 (1987)〕。従って、コア糖鎖を生産するためには、この糖外鎖が付加しなくなり、糖鎖合成がコア糖鎖(図2、A)で停止するような変異株を単離することにより達成される。、本発明者らは既にこの糖外鎖を欠損した変異株の作成に成功している(特開平6-277086)。しかし、この方法により生産した糖蛋白質糖鎖には、中性糖鎖図1、化学式1)のほかに、酸性糖鎖(図1、化学式2〜4)が含まれることが判明した(第12回バイオテクノロジーシンポジウム予行集、p.153-157、平成6年10月14日発行、バイオテクノロジー開発技術研究組合発行)。この酸性糖鎖はヒトなど哺乳類由来の糖鎖には存在しない構造である。すなわち、哺乳類細胞では、上記の化学式2〜4記載のマンノース−1−リン酸の付加部位に、Mannose-1-phosphateではなく、GlcNAc-1-phosphateが付加したのち、GlcNAc部分だけがさらに除去されて、最終的に図1、化学式5〜7記載の酸性糖鎖になるのに対して、酵母細胞では、図1、化学式2〜4の酸性糖鎖からMan部分だけが除去されるという反応が起こらないため、化学式2〜4の糖鎖は哺乳類体内異物と認識されて、抗原性を示すと思われる〔Clinton E. Ballou, Methodsin Enzymology, Vol.185, p.440-470 (1990)〕。

0009

このように、酵母と哺乳類細胞では蛋白質に付加する糖鎖の構造が大きく異なるため、遺伝子工学的手法によりパン酵母でヒトなど哺乳類由来の有用糖蛋白質を生産させても、哺乳類由来のものと同一の生物活性が検出されなかったり、糖鎖の違いによる抗原性の相違などが指摘されている。このため、哺乳類由来の糖蛋白質をパン酵母で生産させることは従来困難であった。

発明が解決しようとする課題

0010

上記のコア糖鎖より哺乳類細胞で変換される酸性糖鎖(図1、化学式5〜7)は、ヒトなど哺乳類細胞でリソゾームへ糖蛋白質が輸送されるための標識マーカーとして機能している。このため、この酸性糖鎖は、この糖鎖を含有する糖蛋白質や種々の有効な薬剤リポソームなどに内包してドラッグデリバリー技術を利用して細胞内の特定の小器官(リソゾーム)に局在化させるための標識糖鎖として有益であるが、これらの酸性糖鎖またはこの糖鎖を含有する糖蛋白質を均一かつ多量に供給することは現状では困難である。したがって、上述したようなヒトおよび他の哺乳類由来のN−結合型蛋白質の生産における欠点を克服することが望まれるところである。

課題を解決するための手段

0011

本発明の課題は、哺乳類細胞において付加されるのと同一の糖鎖構造をもつ、上記の有用なリン酸含有酸性糖鎖を、組み換えDNA技術により大量に生産する方法を提供することにある。

0012

本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、酵母に特異的な糖鎖の修飾反応であるマンノース−1−リン酸付加に関与するマンノース−1−リン酸酵素転移酵素遺伝子(MNN6遺伝子)を単離し、この遺伝子構造を明らかにするとともに、この遺伝子を利用することによって、抗原性をもつマンノース−1−リン酸含有酸性糖鎖を含まず、ヒトなど哺乳類と同一の糖鎖構造をもつ高マンノース型中性糖鎖にリン酸が1分子または2分子付加した酸性糖鎖を生産することができることを見出し、本発明を完成するに到った。

0013

すなわち、本発明は、
1. 実質的に配列番号1に示したアミノ酸配列をコードする酵母(サッカロミセスセレビシエ) のマンノース−1−リン酸転移酵素遺伝子;
2. 配列番号2に示した塩基配列で表される、1.記載の酵母(サッカロミセス・セレビシエ) のマンノース−1−リン酸転移酵素遺伝子;
3. 上記1.または2.記載のマンノース−1−リン酸転移酵素遺伝子の全部または一部を含むプラスミドDNA;

0014

4. 上記3.記載のプラスミドDNAによって形質転換された酵母細胞を培地に培養し、培養物よりマンノース−1−リン酸転移酵素を得、これを生体内または生体外中性コア糖鎖に作用させることを特徴とするマンノース−1−リン酸含有糖鎖の製造方法;
5. 上記4.記載の方法により得られたマンノース−1−リン酸付加酸性糖鎖を酸処理によってマンノース部分切除することを特徴とするリン酸含有糖鎖の製造方法である。

0015

本発明において、哺乳類と同一の糖鎖構造をもつ高マンノース型中性糖鎖にマンノース−1−リン酸を付加したマンノース−1−リン酸酸性糖鎖を酵母製造する方法は、下記の工程よりなる。
(1) マンノース−1−リン酸転移酵素をコ−ドする遺伝子(MNN6遺伝子)を取得する;
(2) 上記MNN6遺伝子を酵母の発現用ベクター(pRS316、YEp352など)に導入し、MNN6遺伝子を発現するプラスミドを構築する;

0016

(3) 上記プラスミドを、OCH1遺伝子を破壊し、かつMNN1遺伝子の変異(mnn1)をもつ二重変異株である酵母宿主に導入することによってMNN6遺伝子を発現させ、生体内で図1、化学式1の中性糖鎖をマンノース−1−リン酸含有酸性糖鎖に変換する;
(4) 上記(3) の変異株の培養によって得た菌体の細胞表層糖蛋白質(マンナン蛋白質)から糖鎖を単離・精製する。

0017

また、本発明において、哺乳類と同一の糖鎖構造をもつ高マンノース型中性糖鎖にリン酸が付加したリン酸含有酸性糖鎖を製造する方法は、下記の工程よりなる。。
(1) マンノース−1−リン酸転移酵素をコ−ドする遺伝子(MNN6遺伝子)を取得する;
(2) 上記MNN6遺伝子を酵母の発現用ベクター(pRS316、YEp352など)に導入し、MNN6遺伝子を発現するプラスミドを構築する;

0018

(3) 上記プラスミドを、OCH1遺伝子を破壊し、かつMNN1遺伝子の変異(mnn1)をもつ二重変異株である酵母宿主に導入することによってMNN6遺伝子を発現させ、生体内で図1、化学式1の中性糖鎖をマンノース−1−リン酸含有酸性糖鎖に変換する;
(4) 上記工程(3) にて取得した酵母菌体菌体破砕物をマンノース−1−リン酸酵素の酵素源として生体外で中性コア糖鎖と反応させ、マンノース−1−リン酸の付加した反応産物回収する;

0019

(5) 上記(3)または(4)の産物を酸処理(0.01N塩酸を加え、100 ℃で30分間処理)することにより、マンノース−1−リン酸残基のマンノースのみを切断してリン酸含有糖鎖に変換する。該リン酸含有酸性糖鎖はヒトなど哺乳類細胞でリソゾームに薬剤または蛋白質を選別するための標識マーカーとして有用である。
以下、本発明を詳細に説明する。本明細書において、アミノ酸配列および塩基配列の略号による表示は、IUPAC-IUBの規定および当該分野における通称または慣行に従うものとする。

0020

1.マンノース−1−リン酸転移酵素遺伝子の単離・精製
本発明のマンノース−1−リン酸転移酵素遺伝子の取得は、一般的手法に従ってサッカロミセス・セレビシエからゲノムDNAを抽出し、遺伝子ライブラリーを作成し、その中から目的DNAを選出し、これをマンノースリン酸含有量が顕著に低下していることが報告されている宿主酵母株に導入し、マンノースリン酸含有量が野生型細胞のレベル回復した形質転換酵母細胞を選別することにより実施できる。

0021

サッカロミセス・セレビシエからゲノムDNAの抽出は、例えば、D.R. Cryeret al.の方法[Methodsin Cell Biology, Vol.12, p.39 (1975)]およびP.Philippsen et al. [Methods in Enzymology, Vol. 194, p.169 (1991)] に従うことができる。

0022

遺伝子ライブラリーは、通常用いられているプラスミドベクターまたはラムダファージ由来ベクター等を用いたり、ファージとプラスミドの両方の性質を兼ね備えた大きいDNA断片クローニングできるコスミドベクター等を用いて、通常の方法に従い作成することができる。

0023

DNAを導入する宿主細胞としては、マンノースリン酸含有量が顕著に低下しているサッカロミセス・セレビシエのmnn6変異株が代表的であり、この変異株は、Dr. Ballou, Department of Molecular and Cell Biology, University of California, Berkeley, USA)から、入手可能である [Clinton E. Ballou, Methodsin Enzymology, Vol.185, p.440-470 (1990)参照] 。糖外鎖部分でのリン酸化が約90%減少したパン酵母の変異株が2種類、単離されている[E. M. Karson and C. E. Ballou, J. Biol. Chem., Vol. 253, p.6484-6492 (1978)] 。このうち、alcian blueのdye-binding assay で、mnn4はdominant、mnn6はrecessiveな、いずれも単一の変異と判定されている。リン酸基細胞壁の主要な負荷電であり、塩基性のphthalocyanin系色素であるalcian blueはマンナン蛋白質のリン酸化の程度を評価する簡便な方法として有用である。YEPD培地で生育させた条件下で、mnn6の一倍体細胞はalcian blue色素を結合しない[C. E. Ballou, Methods in Enzymology, Vol. 185, p.440-470 (1990)] 。

0024

よって、mnn6変異株は、上記色素への結合能が野生型細胞に比べて顕著に低下しているため、これらの性質の差を利用すれば、変異に相当する野生型の遺伝子が単離できる。DNAの細胞への導入およびこれによる形質転換の方法としては、一般的な方法、例えば、ベクターとしてファージを用いる場合は、大腸菌宿主にこれを感染させる方法等により、効率よく宿主にDNAを組み込ませて遺伝子を増幅することができる。またプラスミドを用いて酵母に形質転換する方法としては、リチウム塩で処理して自然にDNAを取り込みやすい状態にして、プラスミドを取り込ませる方法または電気的にDNAを細胞内に導入する方法等を採用できる。

0025

上記の各方法および引き続く各操作におけるDNAの単離・精製等は何れも常法に従って行うことができる。また、本発明遺伝子DNA配列の決定等も通常の方法、例えばジデオキシ法[Sanger, F. et al., Proc. Natl. Acad. Sci., USA, 74, 5463-5467 (1977)] 等により行うことができる。更に、上記DNA塩基配列の決定は、市販のシークエンスキット等を用いることによっても容易に行ない得る。

0026

本発明に係わるマンノース−1−リン酸転移酵素遺伝子は、実質的に配列番号1に示したアミノ酸配列をコードするか、または配列番号2に示した塩基配列で表される。尚、「実質的に」とは、マンノース−1−リン酸転移酵素活性を有する限りアミノ酸配列の一部にアミノ酸の幾つかについて欠失置換、付加、重合などを許容することを意味するものである。よって、上記アミノ酸のN末端に位置するメチオニン(Met)が欠損したもの等や、翻訳後の修飾または遺伝子工学的手法による配列の改変(付加、欠損、置換等)がなされたマンノース−1−リン酸転移酵素同効物およびそれらの遺伝子もまた本発明に包含される。上記遺伝子工学的手法としては、公知の各種方法、例えばサイトスペフィック・ミュータゲネシスによるDNAの改変等が包含される。

0027

PCR法は、インビトロ(in vitro)でDNAの特定領域をその領域の両端のセンスアンタイセンスプライマー耐熱性Taqポリメラーゼ、DNA増幅システム等の組み合わせを用いて、約2〜3時間で10〜100万倍に特異的に増幅することができる技術であるが、本発明遺伝子およびその部分断片は、このPCR法によって増幅可能であり、増幅されたDNAを利用することにより、マンノース−1−リン酸転移酵素遺伝子に種々の改変または遺伝子破壊などを導入することが可能である。

0028

このようにしてMNN6遺伝子を変異し、マンノース−1−リン酸転移酵素活性を持たない酵母変異株(mnn6)を作成できる。また、当該変異株は、LB1425-1B(MATa mnn6)としてカリフォルニア大学、バークレー校、Ballou教授より入手することも出来る。

0029

さらに、上記の変異株を糖鎖合成の種々の段階で欠損のある公知の酵母変異株と公知の方法により交雑することにより、糖鎖合成の種々の段階に欠損のある複数の変異を1つの細胞株収斂させることが可能である。例えば、本発明者らにより既に提案している、OCH1遺伝子を破壊し、かつmnn1変異を有する酵母変異株〔△och1 mnn1 (FERM P-13219) :特開平6−277086参照〕と接合型の異なる上記mnn6変異株(mnn6)とを接合させて生成する2倍体細胞をさらに窒素源欠乏させた胞子形成培地〔例えば、F. Sherman, Methodsin Enzymology, Vol. 194, p.17 (1991)参照〕に移すことにより、減数分裂させ、これによって生成する4つの胞子顕微鏡下で個別に分離し、その表現型を調べることによって、△och1 mnn1 mnn6の三重変異株を作成することができる〔例えば、F. Sherman and J. Hicks, Methods in Enzymology, Vol. 194, p.21-37 (1991)〕。

0030

2.マンノース−1−リン酸含有酸性糖鎖(図1、化学式2〜4)の製造およびリン酸含有酸性糖鎖(図1、化学式5〜7)への変換
本発明によれば、上記のマンノース−1−リン酸転移酵素遺伝子を含むプラスミドによって形質転換された酵母細胞の培養によって、所望のマンノース−1−リン酸転移酵素を生産、蓄積が可能であるほか、中性コア糖鎖にマンノース−1−リン酸が付加した酸性糖鎖を取得することができる。形質転換した酵母の培養は、酵母の培養に慣用される常法に従って行うことができる。例えば、Difco社から供給される各種の培地成分を添加し、かつプラスミドの複製・保持に必要なマーカー(例えばウラシル合成に関与するURA3遺伝子)によって供給可能となるアミノ酸や核酸塩基(上記の例ではウラシル)を除いた合成培地炭素源、窒素源、無機塩類、アミノ酸、ビタミン等を含む)等を利用できる〔F. Sherman, Methodsin Enzymology, Vol. 194, p.14 (1991)参照〕。

0031

上記培養により、形質転換体の細胞内に生産される所望のマンノース−1−リン酸転移酵素はそのアミノ酸配列および機能などから、ゴルジ体の膜画分に局在していると考えられるため、酵母細胞を破砕したのち、遠心分離〔例えば、100,000 xg, 60 min)などにより調製した膜画分をその酵素源として利用できる(Nakayama et al,EMBO J., Vol. 11, p.2511-2519 (1992)参照〕。

発明の効果

0032

上記により調製した膜画分を酵素源として、GDP-mannoseを供与体基質、種々の中性糖鎖を受容体基質とし、かつ、既報の種々のMnイオンまたは界面活性剤など公知の種々の酵素活性安定剤などを含む反応液中で反応させることにより、マンノース−1−リン酸の付加した糖鎖(図1、化学式2〜4)を製造することができる〔E.M. Karson and C. E. Ballou, J. Biol. Chem., Vol.253, p.6484-6492, (1978)参照〕。また、上記の如く製造された糖鎖は穏和な酸分解など公知の方法により、ヒト由来の酸性糖鎖と同一のリン酸含有糖鎖(図1、化学式5〜7)に容易に置換が可能である。

0033

本発明により、酵母を用いて遺伝子工学的手法により、ヒトなど哺乳類細胞の生産する高マンノースと同一の中性コア糖鎖にマンノース−1−リン酸を付加した酸性糖鎖を多量かつ純度よく生産することができる。さらには、ヒトのリソゾーム酵素欠損症治療などに有効な薬剤を、リポソームに包み込んで、細胞内のリソゾームに集中させる際にリン酸含有コア糖鎖を共存させることにより、効率的なドラッグ・デリバリーが期待されるが、本発明はこのために有用なヒト由来のリン酸含有コア糖鎖と同一の酸性糖鎖を多量かつ純度よく生産することができる。以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はもちろん以下の実施例にのみ限定されるものではない。

0034

〔実施例1〕Δoch1、mnn1変異、およびmnn6変異を持つ三重変異株(Δoch1 mnn1 mnn6) の作成
パン酵母の△och1変異株は糖蛋白質のコア糖鎖にマンノース外鎖付加に必要な最初のα-1,6結合したマンノースを付加する反応が、またmnn1変異株はコア糖鎖および外糖鎖分枝の非還元末端にα-1,3結合したマンノースを付加する反応が、各々欠損している。これらの変異を両方もつ二重変異株(△och1 mnn1 )は、既に発明者らが提案したように、Man8GlcNAc2の中性コア糖鎖を生産するが(特開平6-277086)、この中性糖鎖以外に、マンノース-1-リン酸を含む酸性糖鎖も副生することが判明した。そこで、マンノース-1-リン酸を含まない均一な中性コア糖鎖のみを生産する株を開発するため、△och1、mnn1、mnn6の3変異を持つ三重変異株を作成した。三重変異株は、△och1 mnn1 二重変異株よりもマンノース-1-リン酸の量が減少すると期待されるため、酸性基に結合しやすい性質を持つ塩基性色素Alcian Blue-8GX(Sigma製、Code No. A3157)で、細胞が青く染色されにくいという性質を調べることによって選択した。

0035

Saccharomyces cerevisiae YN3-1D (MATα △och1 mnn1 his1 and/or his3)(特開平6-277086参照)より、5'フルオロオロチン酸を用いてura3変異を導入し、YNS3-7A株(MATα △och1 mnn1 his1 and/or his3 ura3)を作成した。この株とmnn6変異株LB1425-1B(MATa mnn6)(カリフォルニア大学、バークレー校、Ballou教授研究室より分与)を交雑し、減数分裂して得た一倍体の中から目的の三重変異株TO5-2B(MATα △och1 mnn1 mnn6 his1 and/or his3 ura3)、TO5-6C(MATα △och1 mnn1 mnn6 ura3)を得た。また、上記と同様の方法により、3重変異株TO3-6D (MATa leu2 ura3 his1 and/or his3 mnn1 mnn6)、さらには、2重変異株TO5-2C (Δoch1 mnn1 ura3)を作成した。上記3重変異株TO5-2B(MATα △och1 mnn1 mnn6 his1 and/or his3 ura3)は、S. cerevisiae TO5-2Bと命名され、工業技術院生命工学工業技術研究所寄託番号FERM BP−5294で寄託されている。

0036

〔実施例2〕alcian blue色素への吸着能を利用するMNN6遺伝子の単離
mnn6変異株TO3-6D (MATa leu2 ura3 his1 and/or his3 mnn1 mnn6) (作成法は〔実施例1〕参照)の1.1 x 108個の細胞に、URA3マーカーを持つシングルコピーベクターYCp50上に構築されている酵母のゲノムDNAライブラリー〔"CEN BANK" AおよびB、American Type Culture Collection (ATCC) より購入〕を110μg、リチウム法(Ito et al., J. Bacteriol., Vol.153, p.163-168, 1983)を用いて形質転換した。形質転換後、SD-Ura [2%グルコース, 0.67% Yeast Nitrogen Base w/o amino acids(Difco社製), 0.3Mソルビトール,ウラシルを除く核酸塩基及びアミノ酸混合物(20-400μg/ml)]のプレートにまいて、30℃で2日間培養し、1.2 x 104個のコロニーを得た。これらのコロニーをニトロセルロース膜へ写し取り、このニトロセルロース膜をSD-Uraのプレート上にのせ、更に1日間、30℃で培養した。ニトロセルロースに写し取ったコロニーは、120℃、1時間、オートクレーブをかけ、膜上に固定した。このニトロセルロース膜を、10mlの0.02N塩酸に溶解した0.1% alcian blue溶液で20〜30分間室温で染色した (Ballou, C. E., Methods in Enzymology, Vol.185, 440-470, 1990)。この染色で、大半は白色のコロニーであるが、青く染色される2つのコロニーをポジティブクローンとして単離した。

0037

単離した2つのコロニーよりプラスミドを回収し、そのままでは青く染色しないTO3-6D株に再度導入して、alcian blueによる染色性を調べた。alcian blue染色は、1.5mlのSD-Ura培地中で増殖させた酵母培養液を15,000rpmで遠心し、沈殿した酵母を水で洗った後、0.5mlの0.02N塩酸に溶解した0.1% alcian blue溶液を加え、撹拌の後、15分間、室温で静置した。その後、15,000rpmで遠心して沈殿した菌体のalcian blue色素による染色を観察することにより判定した。その結果、プラスミドを導入したTO3-6D株は、再度、alcian blueで青く染色されるようになった。そこで、この2つのプラスミドの挿入断片の構造を調べたところ、どちらも全く同じ制限酵素部位をもつ約10kbpの断片が挿入されていることが分かった(図3)。この挿入断片を更に切断して、種々の断片によるmnn6変異の相補能をalcian blueの染色性で調べた結果、HpaI-NruIの約2.6kbpがmnn6変異を相補する最小の断片であることが分かった(図3)。

0038

〔実施例3〕MNN6遺伝子の塩基配列の決定
MNN6遺伝子約2.6kbpを各種制限酵素切り出し、酵母および大腸菌シャトルベクターであるpRS316へ挿入した。この種々のMNN6遺伝子断片が挿入されたプラスミドを、蛍光色素の結合したM13のユニバーサルプライマーおよびライカ社のSequiThermTM Long-Read Cycle Sequencing Kit-LCを用いてシークエンスの反応を行い(図4)、ライカ社の自動シークエンサー(LI-COR Model 4000L)を用いて塩基配列を解析した。得られた塩基配列の結果、MNN6遺伝子はアミノ酸446残基からなる蛋白質をコードする事が予想された。この蛋白質はN末端付近に膜を貫通する可能性のある疎水性領域を1カ所持っていた(図5)。本発明のMNN6遺伝子を組み込んだプラスミドpRS-MNN6を導入した大腸菌JM109は、E. coli JM109/pRS-MNN6と命名され、工業技術院生命工学工業技術研究所に寄託番号FERM BP−5295で寄託されている。

0039

〔実施例4〕MNN6遺伝子発現ベクターの作成およびこのプラスミドを含む酵母形質転換体の作成
MNN6遺伝子を含む約2.6kbpの断片(HpaI-NruI)を切り出し、酵母および大腸菌のシャトルベクターでURA3マーカーを持つpRS316のSmaI部位に挿入し、pRS-MNN6を構築した。このpRS-MNN6を、酵母のN-結合型糖鎖の外鎖形成を行うマンノース転移酵素の遺伝子(OCH1)が欠損しており、かつ末端のα-1,3-マンノースを転移するマンノース転移酵素の遺伝子(MNN1)にも変異が入っている2重変異株に更にmnn6変異を導入した3重変異株TO5-2B(△och1 mnn1 mnn6 his1 and/or his3ura3)(〔実施例1〕参照)に形質転換し、得られた形質転換体をTO5-2B/pRS-MNN6と命名した。

0040

〔実施例5〕MNN6遺伝子形質転換体のミクロソーム膜画分を用いるマンノース−1−リン酸転移酵素活性の測定
上記で得られたTO5-2B/pRS-MNN6 、 mnn6 変異をもつ3重変異株にコントロールプラスミドを形質転換した株 TO5-2B/pRS316、およびmnn6変異をもたない2重変異株TO5-2C (Δoch1 mnn1 ura1) それぞれの株を、200mlの合成培地SD-UraもしくはYPD(2% Bacto pepton, 1% yeast extract, 2% glucose)(Difco社製) で対数増殖中期(Klett値200)まで25℃で生育させた後、遠心操作(5000xg、10分)で酵母細胞を集め、1% KClで洗い、Lysis Buffer (50mM Tris-HCl pH7.5, 10mMMnCl2, 5% glycerol, 1mMPMSF, 2μg/mlのantipain, chymostatin, leupeptin,pepstatin A) 5mlを加えて懸濁し、ガラスビーズ(直径0.45-0.50mm)を全体の容積の半分になるまで加えた後、容器ごと-20℃で1時間冷却した。この後、B.Broun社製の細胞ホモジナイザーを用いて、1分間の細胞破砕処理の後、1分間のインターバルをおいて、合計3回、細胞破砕処理を行った。細胞破砕後、G1のグラスフィルターを通してグラスビーズを除き、得られた細胞破砕液を3,000xgで5分間遠心し、破砕されなかった細胞および核画分を除いた。上清を更に10,000xgで20分遠心し、その沈殿をlow speedpellet (LSP)として分取するとともに、この時の上清を、更に100,000xgで1時間遠心し、得られた沈殿画分をhigh speed pellet (HSP)として分取した。これらのLSPおよびHSP画分をLysis Bufferで懸濁し、Pierce社のBCA蛋白質定量キットにより蛋白質量を測定した。同量の蛋白質を含むHSP画分を用いてマンノースリン酸転移酵素の活性を測定するとともに、その活性を比較した。活性測定は、酵母のマンノース転移酵素であるOch1pの活性測定法に準じて行った[Nakayama et al,EMBO J., Vol. 11, p2511-2519 (1992)]。

0041

蛋白質量として400μgの上記膜画分を用いて、50μlの溶液〔50 mM Tris-HClpH 6.0, 10 mM MnCl2, 0.06 % Triton X 100, 1 μM Man8GlcNAc2-PA, 1 mMGDP-mannose, 0.5 mM 1-deoxy-mannojirimycinを含む〕中で30℃、 1時間、反応させた。反応液は100℃で5分間処理して酵素を失活させた後に、ウルトラフリーC3LGC(分子量10000カット) を用いて高分子量物質を除き、ろ液を下記のHPLCにより分析した。HPLCは、アミノカラムAsahipak NH2P-50 (4.6 x 250 mm) を用い、溶媒はA液としてアセトニトリルと200 mM酢酸-トリエチルアミン(pH 7.3)の7:3の混合液を、B液としてアセトニトリルと200 mM 酢酸-トリエチルアミン(pH 7.3)の3:7の混合液を用いた。溶出は、1 ml/minの流速で、B液20%から始まり、40分でB液100%となるリニアグラジエントをかけることで行った。マンノース-1-リン酸転移酵素の活性は、糖受容体であるMan8GlcNAc2-PA(TaKaRa製、Code No,4119) (ピーク1)に対する反応産物(ピーク2および3)(図6)の面積比から、計算した。

0042

その結果、mnn6変異をもつ3重変異株にコントロールプラスミドを形質転換した株(TO5-2B/pRS316)より調製した膜画分を酵素源とした時には、マンノース-1-リン酸転移酵素の活性は観察されなかった(図6,A)のに対し、mnn6変異をもたない2重変異株(TO5-2C)(図6,B)およびMNN6遺伝子を1コピー持つプラスミドで形質転換した3重変異株(TO5-2B/pRS-MNN6)(図6,C)では、ピーク2および3の反応産物が観察された。このときの酵素活性は約5 pmol mannose-1-phosphate / mg protein /hrであった。従って、MNN6遺伝子のコピー数に比例してマンノース-1-リン酸転移酵素の活性が回復することから、MNN6遺伝子の導入によりマンノース-1-リン酸転移酵素そのものをコードしている遺伝子であることが明らかとなった。

0043

〔実施例6〕マンノース−1−リン酸転移酵素の反応産物の構造解析
上記の活性測定で得られた2つの反応産物(ピーク2および3)(図6)が目的通り、マンノース-1-リン酸が転移した産物であるかどうかを解析した。まず、すでにNMRでその構造が確認できている化合物図7構造式BおよびC)について、上記の活性測定系と同じ条件でHPLCにより分析したところ、構造式Bのものは、活性測定で検出したピーク3と全く同じ位置に溶出された。従って、活性測定で現れたピーク3は構造式Bの糖鎖と同じものと考えられた。また、マンノース-1-リン酸が2つ結合している構造式Cの溶出位置は、ピーク2および3よりもかなり遅れて溶出する位置であったことから、ピーク2は構造式Bとは異なる位置にマンノース-1-リン酸が1つ結合している構造式Aと推定された。

0044

さらに、ピーク2および3がマンノース-1-リン酸が1つ結合した糖鎖であることを直接確認するため、ピーク2および3を分取し、マンノース-1-リン酸残基のマンノース部分のみを特異的に切り出す温和酸加水分解処理を行った。分取したピークの溶媒を凍結乾燥で除き、これに0.01N HClを0.5ml加え、100℃で30分間の条件で処理を行い、溶媒およびHClを凍結乾燥で除いた後、HPLCで分析したところ、ピーク2および3はともに非常に遅い位置に溶出してきた(図8, B)。これは、マンノース-1-リン酸残基のマンノースのみが切断されたために、リン酸の電荷が増え、アミノカラムへの吸着性が増加したためと考えられた。そこで次に、これらのピークについて、さらにアルカリフォスファターゼ処理を行った。溶媒を凍結乾燥で除いた後、40μlの50mM Tris-HCl(pH9.5)にサンプルを溶解した後、0.2 unitsのアルカリフォスファターゼを加え、室温で4時間反応させた。この後、溶媒を凍結乾燥により除去し、HPLCにより分析した結果、これらのピークは糖受容体として用いたMan8GlcNAc2-PA(ピーク1)と同じ位置に溶出してきた(図8, C )。これらの結果より、ピーク2および3(図8, A )は、Man8GlcNAc2-PAにマンノース-1-リン酸残基が1分子の結合したものであり、ピーク2は図7の構造式Aに示される酸性糖鎖、ピーク3は図7の構造式Bに示される酸性糖鎖であることが明らかとなった。

0045

配列番号:1
配列の長さ:446
配列の型:アミノ酸
トポロジー:直鎖状
配列の種類:ペプチド
配列
Met His Val Leu Leu Ser Lys Lys Ile Ala Arg Phe Leu Leu Ile Ser
1 5 10 15
Phe Val Phe Val Leu Ala Leu Met Val Thr Ile Asn His Pro Lys Thr
20 25 30
Lys Gln Met Ser Glu Gln Tyr Val Thr Pro Tyr Leu Pro Lys Ser Leu
35 40 45
Gln Pro Ile Ala Lys Ile Ser Ala Glu Glu Gln Arg Arg Ile Gln Ser
50 55 60
Glu Gln Glu Glu Ala Glu Leu Lys Gln Ser Leu Glu Gly Glu Ala Ile
65 70 75 80
Arg Asn Ala Thr Val Asn Ala Ile Lys Glu Lys Ile Lys Ser Tyr Gly
85 90 95
Gly Asn Glu Thr Thr Leu Gly Phe Met Val Pro Ser Tyr Ile Asn His
100 105 110
Arg Gly Ser Pro Pro Lys Ala Cys Phe Val Ser Leu Ile Thr Glu Arg
115 120 125
Asp Ser Met Thr Gln Ile Leu Gln Ser Ile Asp Glu Val Gln Val Lys
130 135 140
Phe Asn Lys Asn Phe Ala Tyr Pro Trp Val Phe Ile Ser Gln Gly Glu
145 150 155 160
Leu Asp Gly Met Lys Gln Glu Met Ile Arg Gln Ala Ile Thr Asp Ser
165 170 175
Met Asn Gly Asp Pro Glu Leu Ile Asn Ile Lys Phe Ala Glu Ile Pro
180 185 190
Ala Asp Glu Trp Val Tyr Pro Glu Trp Ile Asp Glu Asn Lys Ala Ala
195 200 205
Glu Ser Leu Ile Ser Leu Ala Asn Val Pro Asp Gly Asp Ser Arg Ala
210 215 220
Val Arg Tyr Gln Ala Arg Tyr Phe Ala Gly Phe Phe Trp Arg His Pro
225 230 235 240
Val Leu Asp Glu Phe Asp Trp Tyr Trp Arg Val Asp Pro Gly Ile Lys
245 250 255
Leu Tyr Cys Asp Ile Asp His Asp Leu Phe Arg Trp Met Gln Asp Glu
260 265 270
Gly Lys Val Phe Gly Phe Thr Leu Ser Met Ser Glu Ala Lys Glu Ala
275 280 285
Asn Glu Lys Ile Trp Asp Val Thr Lys Lys Phe Ala Lys Asp Phe Pro
290 295 300
Lys Phe Ile Ser Glu Asn Asn Phe Lys Ser Phe Ile Thr Lys Lys Asp
305 310 315 320
Ser Glu Asp Phe Asn Asn Cys Glu Phe Thr Ser Asn Phe Glu Ile Gly
325 330 335
Asn Leu Asn Phe Tyr Arg Ser Pro Ala Tyr Arg Lys Phe Phe Asn Tyr
340 345 350
Ile Asp Glu Glu Gly Gly Ile Phe Tyr Trp Lys Trp Ser Asp Ser Ile
355 360 365
Ile His Thr Ile Gly Leu Ser Met Leu Leu Pro Lys Asp Lys Ile His
370 375 380
Phe Phe Glu Asn Ile Gly Phe His Tyr Asp Lys Tyr Asn Asn Cys Pro
385 390 395 400
Leu Asn Asp Asp Ile Trp Asn Gln Tyr Asn Cys Asn Cys Asp Gln Gly
405 410 415
Asn Asp Phe Thr Phe Arg Ser Gly Ser Cys Gly Gly His Tyr Phe Asp
420 425 430
Ile Met Lys Lys Asp Lys Pro Glu Gly Trp Asp Arg Leu Pro
435 440 445

図面の簡単な説明

0046

配列番号:2
配列の長さ:1380
配列の型:核酸
鎖の数:二本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:Genomic DNA
起源
生物名:サッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)
配列の特徴
特徴を表す記号:CDS
存在位置:1 ..1338
特徴を決定した方法:E
配列
ATG CACGTA CTG CTG AGCAAA AAA ATAGCACGCTTTCTG TTG ATT TCG 48
Met His Val Leu Leu Ser Lys Lys Ile Ala Arg Phe Leu Leu Ile Ser
1 5 10 15
TTTGTTTTCGTG CTT GCG CTA ATG GTG ACA ATA AATCATCCA AAA ACA 96
Phe Val Phe Val Leu Ala Leu Met Val Thr Ile Asn His Pro Lys Thr
20 25 30
AAG CAG ATG TCT GAA CAGTATGTT ACA CCA TAC CTT CCG AAA TCT TTG 144
Lys Gln Met Ser Glu Gln Tyr Val Thr Pro Tyr Leu Pro Lys Ser Leu
35 40 45
CAACCTATT GCA AAA ATT AGT GCA GAG GAA CAA AGG CGT ATA CAA AGT 192
Gln Pro Ile Ala Lys Ile Ser Ala Glu Glu Gln Arg Arg Ile Gln Ser
50 55 60
GAA CAG GAA GAA GCC GAA TTG AAG CAA TCT TTA GAG GGA GAG GCC ATT 240
Glu Gln Glu Glu Ala Glu Leu Lys Gln Ser Leu Glu Gly Glu Ala Ile
65 70 75 80
AGA AAT GCCACCGTG AAT GCC ATT AAG GAA AAGATCAAA TCT TAT GGT 288
Arg Asn Ala Thr Val Asn Ala Ile Lys Glu Lys Ile Lys Ser Tyr Gly
85 90 95
GGT AAT GAAACGACG CTA GGG TTC ATG GTG CCA TCG TAT ATC AAT CAT 336
Gly Asn Glu Thr Thr Leu Gly Phe Met Val Pro Ser Tyr Ile Asn His
100 105 110
AGA GGA TCA CCA CCA AAG GCGTGCTTT GTC TCA CTA ATT ACT GAA AGG 384
Arg Gly Ser Pro Pro Lys Ala Cys Phe Val Ser Leu Ile Thr Glu Arg
115 120 125
GAT TCC ATG ACC CAA ATC TTA CAA TCT ATT GAT GAA GTG CAG GTG AAG 432
Asp Ser Met Thr Gln Ile Leu Gln Ser Ile Asp Glu Val Gln Val Lys
130 135 140
TTT AAC AAA AAT TTT GCT TAT CCT TGG GTT TTT ATT AGT CAG GGG GAG 480
Phe Asn Lys Asn Phe Ala Tyr Pro Trp Val Phe Ile Ser Gln Gly Glu
145 150 155 160
CTT GAC GGA ATG AAG CAA GAA ATG ATT CGT CAA GCC ATA ACT GAT TCT 528
Leu Asp Gly Met Lys Gln Glu Met Ile Arg Gln Ala Ile Thr Asp Ser
165 170 175
ATG AAT GGT GAT CCT GAG TTA ATT AAT ATT AAA TTT GCT GAA ATT CCT 576
Met Asn Gly Asp Pro Glu Leu Ile Asn Ile Lys Phe Ala Glu Ile Pro
180 185 190
GCA GAC GAA TGG GTA TAC CCT GAA TGG ATT GAT GAA AAT AAA GCA GCA 624
Ala Asp Glu Trp Val Tyr Pro Glu Trp Ile Asp Glu Asn Lys Ala Ala
195 200 205
GAA TCG CTA ATT TCA TTA GCA AAT GTA CCG GAT GGT GAT TCT AGA GCT 672
Glu Ser Leu Ile Ser Leu Ala Asn Val Pro Asp Gly Asp Ser Arg Ala
210 215 220
GTA AGA TAT CAA GCT AGA TAT TTT GCA GGG TTT TTT TGG AGG CAT CCA 720
Val Arg Tyr Gln Ala Arg Tyr Phe Ala Gly Phe Phe Trp Arg His Pro
225 230 235 240
GTT CTG GAT GAG TTT GAT TGG TAC TGG AGA GTA GAC CCT GGT ATT AAA 768
Val Leu Asp Glu Phe Asp Trp Tyr Trp Arg Val Asp Pro Gly Ile Lys
245 250 255
TTG TACTGTGAT ATT GAT CAT GAC CTT TTT AGG TGG ATG CAA GAT GAA 816
Leu Tyr Cys Asp Ile Asp His Asp Leu Phe Arg Trp Met Gln Asp Glu
260 265 270
GGC AAA GTG TTT GGT TTC ACA TTG AGT ATG AGT GAA GCT AAG GAA GCC 864
Gly Lys Val Phe Gly Phe Thr Leu Ser Met Ser Glu Ala Lys Glu Ala
275 280 285
AAT GAG AAG ATT TGG GAT GTT ACG AAA AAA TTT GCA AAG GAT TTT CCA 912
Asn Glu Lys Ile Trp Asp Val Thr Lys Lys Phe Ala Lys Asp Phe Pro
290 295 300
AAG TTT ATT TCC GAG AAT AAT TTC AAG TCA TTT ATT ACA AAA AAG GAC 960
Lys Phe Ile Ser Glu Asn Asn Phe Lys Ser Phe Ile Thr Lys Lys Asp
305 310 315 320
TCT GAA GAT TTT AAC AAC TGT GAA TTC ACA TCA AAT TTT GAA ATT GGT 1008
Ser Glu Asp Phe Asn Asn Cys Glu Phe Thr Ser Asn Phe Glu Ile Gly
325 330 335
AAT TTG AAC TTT TAT AGA TCG CCA GCT TAC AGG AAA TTT TTT AAT TAC 1056
Asn Leu Asn Phe Tyr Arg Ser Pro Ala Tyr Arg Lys Phe Phe Asn Tyr
340 345 350
ATC GAC GAA GAG GGC GGT ATT TTC TAC TGG AAA TGG TCT GAT TCC ATC 1104
Ile Asp Glu Glu Gly Gly Ile Phe Tyr Trp Lys Trp Ser Asp Ser Ile
355 360 365
ATC CAC ACA ATT GGG TTA TCG ATG CTG TTG CCA AAG GAT AAA ATA CAT 1152
Ile His Thr Ile Gly Leu Ser Met Leu Leu Pro Lys Asp Lys Ile His
370 375 380
TTT TTC GAA AAT ATA GGA TTC CAT TAT GAC AAG TAC AAT AAC TGT CCC 1200
Phe Phe Glu Asn Ile Gly Phe His Tyr Asp Lys Tyr Asn Asn Cys Pro
385 390 395 400
CTA AAC GAT GAT ATA TGG AAC CAA TAT AAT TGT AAC TGT GAC CAG GGT 1248
Leu Asn Asp Asp Ile Trp Asn Gln Tyr Asn Cys Asn Cys Asp Gln Gly
405 410 415
AAC GAT TTC ACG TTT AGA AGT GGT TCA TGT GGC GGA CAT TAC TTC GAC 1296
Asn Asp Phe Thr Phe Arg Ser Gly Ser Cys Gly Gly His Tyr Phe Asp
420 425 430
ATT ATG AAG AAA GAT AAG CCA GAA GGT TGG GAT AGG TTA CCA 1338
Ile Met Lys Lys Asp Lys Pro Glu Gly Trp Asn Arg Leu Pro
435 440 445

0047

図1コア糖鎖ならびに酵母および哺乳類細胞で生成される糖鎖修飾の構造を示す。
図2酵母のN−結合型糖鎖におけるコア糖鎖へのマンノース付加経路を示す。
図3単離したMNN6遺伝子を含むDNA断片の制限酵素地図およびDNA断片のmnn6変異の相補能を示す。
図4MNN6遺伝子を含むDNA塩基配列の決定法を示す。
図5MNN6遺伝子を含む塩基配列およびアミノ酸配列を示す。
図6各種酵母変異株によるマンノース−1−リン酸転移酵素活性を示す。
A.三重変異株(△och1 mnn1 mnn6 his1 and/or his3 ura3)にコントロールプラスミドを導入した株(TO5-2B/pRS316)B.二重変異株 TO5-2C (Δoch1 mnn1 ura3)C.三重変異株(Δoch1 mnn1 mnn6 his1 and/or his3 ura3)にMNN6遺伝子を1コピー含むプラスミドを導入した株(TO5-2B/pRS-MNN6)
図7酵素反応産物HPLC分析および構造を示す。
図8酵素反応産物の酸処理物およびアルカリホスファターゼ処理物のHPLC分析を示す。
A.反応産物B. 酸処理物C. アルカリホスファターゼ処理物

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