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技術 液晶性化合物を用いて形成された材料

出願人 富士フイルムホールディングス株式会社
発明者 岡崎正樹
出願日 1995年11月7日 (25年1ヶ月経過) 出願番号 1995-288272
公開日 1997年5月20日 (23年7ヶ月経過) 公開番号 1997-132777
状態 未査定
技術分野 電子写真における感光体 液晶材料 液晶物質
主要キーワード 原素材 チイラニル基 高機能性材料 材料層間 母核部分 柱状相 カルボキシラートアニオン 光異性化化合物
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

大面積化が容易であり、かつ液晶性由来する分子の配列を有しつつも、熱の賦与による配列の変化が生じない材料を提供すること。

解決手段

少なくとも2個以上の分子間あるいは分子内で新たな結合を形成し得る官能基と、少なくとも1個以上の電子供与性あるいは電子受容性を有する官能基とを有する液晶性化合物を少なくとも1種用いて形成された材料。

概要

背景

種々の材料における光学的異方性あるいは電子伝達の異方性高速性は、材料の機能性の発現に関わる性質である。単結晶はそれを構成する原子あるいは分子の配列の規則性により、前述の異方性や高速性が好都合に発現され得る。しかしながら単結晶において、大面積のものをあるいは連続的に大量に製造することは極めて困難である。

これに対し、分子の配列に規則性を持ちながらも液体の性質を有する液晶においては、条件さえ整えば例えば塗布法により大面積のものを連続的に大量に製造することも可能になる。従って、近年液晶性化合物を用いた光学および電子材料の開発に関心が高まっている。特に電子的性質のうち、光により誘起される電荷の移動すなわち光導電性に関して関心が高まり、高機能性材料としての期待が高まっている。

例えば、岡本ら、Bull.Chem.Soc.Jpn.,56,3545(1983)、D.Adamら、Phys.Rev.Lett.,70,450(1993)、D.Adamら、Nature,371,141(1994)などの研究報告があり、中でもディスコティック液晶性化合物において大きな期待が持たれている。また、関連する特許として特開平2−279788号、特開平2−292388号、特開平5−201142号、特開平6−194849号、特開平7−70089号公報等が挙げられ液晶性光導電性材料有用性が述べられている。

しかし、上記の技術はいずれも液晶性を有するものであることが謳われており、従って熱の賦与による相変化、すなわち分子の配列の変化が生じ得る。このことは、使用条件の変化により目的とする機能の発現性が左右されることを示すものであり、かかる不都合を改善することが望まれる。

概要

大面積化が容易であり、かつ液晶性に由来する分子の配列を有しつつも、熱の賦与による配列の変化が生じない材料を提供すること。

少なくとも2個以上の分子間あるいは分子内で新たな結合を形成し得る官能基と、少なくとも1個以上の電子供与性あるいは電子受容性を有する官能基とを有する液晶性化合物を少なくとも1種用いて形成された材料。

目的

従って、本発明の目的は大面積化が容易であり、かつ液晶性に由来する分子の配列を有しつつも、熱の賦与による配列の変化が生じない材料を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

少なくとも2個以上の分子間あるいは分子内で新たな結合を形成し得る官能基と、少なくとも1個以上の電子供与性あるいは電子受容性を有する官能基とを有する液晶性化合物を少なくとも1種用いて形成された材料。

請求項2

液晶性化合物がディスコティック液晶化合物であることを特徴とする請求項1に記載の材料。

請求項3

液晶性化合物の分子間あるいは分子内で新たな結合を形成し得る官能基に結合を形成せしめたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の材料。

請求項4

支持体を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の材料。

技術分野

0001

本発明は、光・電子材料としての有用性が期待される、液晶性化合物を用いて形成された材料に関する。

背景技術

0002

種々の材料における光学的異方性あるいは電子伝達の異方性高速性は、材料の機能性の発現に関わる性質である。単結晶はそれを構成する原子あるいは分子の配列の規則性により、前述の異方性や高速性が好都合に発現され得る。しかしながら単結晶において、大面積のものをあるいは連続的に大量に製造することは極めて困難である。

0003

これに対し、分子の配列に規則性を持ちながらも液体の性質を有する液晶においては、条件さえ整えば例えば塗布法により大面積のものを連続的に大量に製造することも可能になる。従って、近年液晶性化合物を用いた光学および電子材料の開発に関心が高まっている。特に電子的性質のうち、光により誘起される電荷の移動すなわち光導電性に関して関心が高まり、高機能性材料としての期待が高まっている。

0004

例えば、岡本ら、Bull.Chem.Soc.Jpn.,56,3545(1983)、D.Adamら、Phys.Rev.Lett.,70,450(1993)、D.Adamら、Nature,371,141(1994)などの研究報告があり、中でもディスコティック液晶性化合物において大きな期待が持たれている。また、関連する特許として特開平2−279788号、特開平2−292388号、特開平5−201142号、特開平6−194849号、特開平7−70089号公報等が挙げられ液晶性光導電性材料の有用性が述べられている。

0005

しかし、上記の技術はいずれも液晶性を有するものであることが謳われており、従って熱の賦与による相変化、すなわち分子の配列の変化が生じ得る。このことは、使用条件の変化により目的とする機能の発現性が左右されることを示すものであり、かかる不都合を改善することが望まれる。

発明が解決しようとする課題

0006

従って、本発明の目的は大面積化が容易であり、かつ液晶性に由来する分子の配列を有しつつも、熱の賦与による配列の変化が生じない材料を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、下記の材料により本発明の目的が達成できることを見いだした。
(1)少なくとも2個以上の分子間あるいは分子内で新たな結合を形成し得る官能基と、少なくとも1個以上の電子供与性あるいは電子受容性を有する官能基とを有する液晶性化合物を少なくとも1種用いて形成された材料。
(2)液晶性化合物がディスコティック液晶化合物である前記(1)項に記載の材料。
(3)液晶性化合物の分子間あるいは分子内で新たな結合を形成し得る官能基に結合を形成せしめた前記(1)項または(2)項に記載の材料。
(4)支持体を有することを特徴とする前記(1)項乃至(3)項に記載の材料。

発明を実施するための最良の形態

0008

以下、本発明についてより詳細に説明する。本発明に用いられる液晶性化合物の基本骨格は多くの文献に記載されており、例えば本正一、角田市良共著「液晶の基礎と応用(工業調査会1992年刊)」、日本化学会編、季刊化学総説、No.22、「液晶の化学(1994年刊)」を参考にする事ができ、例えば棒状液晶化合物コレステリック液晶化合物およびディスコティック液晶化合物が挙げられる。棒状液晶としては例えば、ビフェニル誘導体安息香酸フェニルエステル誘導体ベンジリデンアニリン誘導体アゾベンゼン誘導体アゾキシベンゼン誘導体スチルベン誘導体および、それらのベンゼン環飽和になったものあるいは複素環に置き換わったものが挙げられる。

0009

本発明のディスコティック液晶性化合物とは、ディスコティック液晶相を示し得る化合物であり、円盤状のコア部とそれを中心として放射状に伸びる側鎖部分とから構成されている。ディスコティック液晶相は、円盤状分子中心コア分子間力で柱状に積み重なった柱状相(columnar phase)と、円板状分子が乱雑に凝集したディスコティックネマティック相と、カイラルディスコティックネマティック相に大別できることが知られている。円盤状の分子の母核部分(コア部)を成す円盤状部分形態的特徴は例えば、その原形化合物である水素置換体について、以下のように表現され得る。

0010

まず、分子の大きさを以下のようにして求める。
1)該分子につき、できる限り平面に近い、好ましくは平面分子構造構築する。この場合、結合距離結合角としては、軌道混成に応じた標準値を用いる事が好ましく、例えば日本化学会編、「化学便覧改訂4版基礎編」、第II分冊15章(1993年刊丸善)を参照することができる。
2)前記1)で得られた構造を初期値として、分子軌道法分子力場法にて構造最適化する。方法としては例えば、Gaussian92、MOPAC93、CHARMm/QUANTA、MM3が挙げられ、好ましくはGaussian92である。
3)構造最適化によって得られた構造の重心を原点に移動させ、座標軸慣性主軸(慣性テンソル楕円体主軸)にとる。
4)各原子にファンデルワールス半径で定義される球を付与し、これによって分子の形状を記述する。
5)ファンデルワールス表面上で各座標軸方向の長さを計測し、それらそれぞれをa、b、cとする。
以上の手順により求められたa、b、cをもちいて円盤状の形態を定義すると、a≧b>cかつa≧b≧a/2、好ましくはa≧b>cかつa≧b≧0.7aと表すことができる。また、b/2>cであることが好ましい。

0011

また具体的化合物として挙げると、例えば日本化学会編、季刊化学総説No.22「液晶の化学」第5章、第10章2節(1994年刊学会出版センター)、W.H.de jeuの研究報告、Physical propertiesof liquid crystalline materials(1980 by Gordon and Breach,Science Publishers)C.Destradeらの研究報告、Mol.Cryst.Liq.Cryst.71巻、111頁(1981年)、B.Kohneらの研究報告、Angew.Chem.96巻、70頁(1984年)、J.M.Lehnらの研究報告、J.Chem.Soc.Chem.Commun.,1794頁(1985年)、J.Zhang、J.S.Mooreらの研究報告、J.Am.Chem.Soc.,116巻、2655頁(1994年)に記載の母核化合物の誘導体が挙げられる。

0012

例えば、ベンゼン誘導体トリフェニレン誘導体トルキセン誘導体、フタロシアニン誘導体ポルフィリン誘導体アントラセン誘導体アザクラウン誘導体、シクロヘキサン誘導体、β−ジケトン金属錯体誘導体、ヘキサエチニルベンゼン誘導体ジベンゾピレン誘導体、コロネン誘導体およびフェニルアセチレンマクロサイクルの誘導体が挙げられる。さらに、日本化学会編、“化学総説No.15 新しい芳香族の化学”(1977年 東京大学出版会刊)に記載の環状化合物およびそれらの複素原子置換等電子構造体を挙げることができる。また、上記金属錯体の場合と同様に、水素結合配位結合等により複数の分子の集合体を形成して円盤状の分子となるものでもよい。

0013

これらを分子の中心の母核とし、直鎖のアルキル基アルコキシ基置換ベンゾイルオキシ基等がその側鎖として放射状に置換された構造によりディスコティック液晶化合物が形成される。母核化合物として好ましくは、ディスコティックマティック(ND )相を形成するものであり、特に好ましくはトリフェニレンおよびトルキセンが挙げられる。側鎖としては、例えばアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基アシルオキシ基が挙げられ、側鎖中にアリール基複素環基を含んでいても良い。また、C.Hansch、A.Leo、R.W.Taft著、ケミカルレビュー誌(Chem.Rev.)1991年、91巻、165〜195頁(アメリカ化学会)に記載されている置換基で置換されていてもよく、代表例としてアルコキシ基、アルキル基、アルコキシカルボニル基ハロゲン原子が挙げられる。更に側鎖中に、例えばエーテル基エステル基カルボニル基チオエーテル基スルホキシド基スルホニル基アミド基のような官能基を有していても良い。

0014

本発明の分子間あるいは分子内で新たな結合を形成し得る官能基としては、同種の官能基間で結合を形成し得るものおよび異種の官能基間で結合を形成し得るものがある。例えばS.R.サンドラーおよびW.カロー(S.R.Sandler ,W.Karo)著、オーガニックファンクシナルグループプレパレーションズ(Oganic Functional Group Preparations)第1巻および第2巻(アカミックプレス社、ニューヨークロンドン1968年刊)に記載の置換基を挙げることができる。それらのうち好ましくは重合し得る置換基であり、例えば多重結合構成原子は、炭素原子、非炭素原子のいずれでもよい)、複素小員環(3乃至5員環)が挙げられる。

0015

同種の官能基間で結合を形成し得るものとしてさらに好ましくは、R.A.M.Hikmet らの研究報告〔Macromolecules,25巻,4194頁(1992)〕及び〔Polymer ,34巻,8号,1763頁(1993年)〕、D.J.Broerらの研究報告〔Macromolecules,26巻,1244頁(1993)〕に記載されている、二重結合すなわちアクリロイル基ビニルオキシ基およびオキシラニル基である。異種の官能基間で結合を形成し得るものとしては、求核性官能基(例えば、アミノ基、ヒドロキシ基メルカプト基カルボキシ基オキシドアニオンスルフィドアニオン、カルボキシラートアニオンが挙げられる。)と反応して結合を形成し得るもの、例えば、イソシアナート基イソチオシアナート基、オキシラニル基、アジリジニル基チイラニル基酸無水物活性エステルが挙げられる。好ましくは、同種の官能基間で結合を形成し得るものである。

0016

本発明における電子供与性あるいは電子受容性を有する官能基はディスコティック液晶性化合物のコア部自体がその機能を果たすものであってもよいし、置換基として有していてもよい。置換基として有する場合、電子供与性置換基としては例えば、置換基定数(例えばσp 、σm 、σ+ 、σI 、σR )が負である置換基を有する芳香族基が挙げられ、好ましくは電子写真の分野で正孔輸送材料として知られた化合物(例えば、電子写真学会編、電子写真技術の基礎と応用、442−443頁(コロナ社、1988年刊)に記載された化合物が挙げられる)に由来する置換基が挙げられる。

0017

電子受容性置換基としては例えば、置換基定数(例えばσp 、σm 、σ- 、σI 、σR )が正である置換基を有する芳香族基が挙げられ、好ましくは電子写真の分野で電子輸送材料として知られた化合物、例えば2乃至4個のニトロ基が置換したフルオレノン誘導体(例えば、2,4,7−トリニトロフルオレノン)および2,4,7−トリニトロフルオレニリデン−9−マロノニトリルが挙げられる。

0018

本発明における分子間あるいは分子内で新たな結合を形成し得る官能基および、置換基として有される場合の電子供与性あるいは電子受容性を有する官能基は、液晶性化合物の側鎖部の一部として本発明の液晶性化合物中に含まれることが好ましい。以下、側鎖について詳細に述べる。

0019

側鎖部分としては、例えばアルカノイルオキシ基(例えば、ヘキサノイルオキシヘプタノイルオキシ、オクタノイルオキシ、ノナノイルオキシデカノイルオキシ、ウンデカノイルオキシ)、アルキルスルホニル基(例えば、ヘキシルスルホニルヘプチルスルホニル、オクチルスルホニル、ノニルスルホニル、デシルスルホニル、ウンデシルスルホニル)、アルキルチオ基(例えば、ヘキシルチオ、ヘプチルチオ、ドデシルチオ)、アルコキシ基(例えば、ブトキシペンチルオキシヘキシルオキシヘプチルオキシオクチルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、ウンデシルオキシ)、2ー(4ーアルキルフェニルエチニル基(例えば、アルキル基としてメチルエチルプロピルブチルペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル)、4ーアルコキシフェニル基(例えばアルコキシ基として、前述のアルコキシ基で挙げたもの)、アルコキシメチル基(例えばアルコキシ基として、前述のアルコキシ基で挙げたもの)、アルキルチオメチル基(例えばアルキルチオ基として、前述のアルキルチオ基で挙げたもの)、2ーアルキルチオメチル(例えばアルキルチオ基として、前述のアルキルチオ基で挙げたもの)、2ーアルキルチオエトキシメチル(例えばアルキルチオ基として、前述のアルキルチオ基で挙げたもの)、2ーアルコキシエトキシメチル基(例えばアルコキシ基として、前述のアルコキシ基で挙げたもの)、2ーアルコキシカルボニルエチル基(例えばアルコキシ基として、前述のアルコキシ基で挙げたもの)、コレステリルオキシカルボニル、βーシトステリルオキシカルボニル、4ーアルコキシフェノキシカルボニル基(例えばアルコキシ基として、前述のアルコキシ基で挙げたもの)、4ーアルコキシベンゾイルオキシ基(例えばアルコキシ基として、前述のアルコキシ基で挙げたもの)、4ーアルキルベンゾイルオキシ基(例えばアルキル基として、前述の2ー(4ーアルキルフェニル)エチニル基で挙げたもの)、4ーアルコキシベンゾイル基(例えばアルコキシ基として、前述のアルコキシ基で挙げたもの)が挙げられる。

0020

また、前述のもののうち、フェニル基は他のアリール基(例えば、ナフチル基フェナンスリル基アントラセニル基)でもよいし、また前述の置換基に加えて更に置換されてもよい。また、該フェニル基は複素芳香環(例えば、ピリジル基ピリミジル基トリアジニル基チエニル基フリル基ピロリル基ピラゾリル基イミダゾリル基トリアゾリル基、チアゾリル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基チアジアゾリル基、オキサジアゾリル基、キノリル基イソキノリル基)であってもよい。

0021

液晶化合物が本発明における、分子間あるいは分子内で新たな結合を形成し得る官能基および、置換基として有される場合の電子供与性あるいは電子受容性を有する官能基は、上述の側鎖部に水素原子と置き替わって有されており、末端にあることが好ましい。以下に、本発明に用いられる化合物について具体例を示す。但し本発明の範囲はこれらのみに限定されるものではない。

0022

0023

0024

0025

0026

0027

0028

0029

0030

本発明の化合物は単独で用いられてもよいが、本発明の化合物同志、さらには種々の化合物と混合して用いられてもよい。例えば、界面活性剤等の低分子、ボリカーボナート等の合成高分子セルロース誘導体等の天然高分子由来の化合物液晶性、非液晶性のいずれでも良く、紫外線硬化樹脂として用いられるモノマーなどの分子間あるいは分子内に新たに結合を形成し得るもの、キシレン等の容易には新たな結合を形成し得ないもののいずれでも良い。混合組成物としては、例えば特願平6−50385号、特願平6−70591号、特願平7−245873号等の明細書に記載のものを参考にすることができる。

0031

本発明の材料は、例えば鋳型を用いて種々の形状に成形して用いる、あるいは膜状にして用いることが可能である。本発明の材料を膜状にして用いる場合、形成される該液晶層は、蒸着法やスピンコートディップコートエクストルージョンコートなどの塗布法により支持体上に薄膜として形成できる。膜状にして用いる場合、本発明の材料は原素材としての液晶組成物のみで構成されていても良いが、支持体上に本発明の材料から成る層が少なくとも一層設けられたもので、用途に応じて該材料層の上下もしくは該材料層間に保護膜等の他の材料からなる層もしくは支持体が存在してよい。また、一旦支持体上で形成された本発明の材料層を支持体から剥離してあるいは他の支持体に転写して用いてもよい。

0032

支持体素材としては例えば、ガラスゼオネックス(日本ゼオン)、ARTON(日本合成ゴム)、フジタック(富士フイルム)、ポリエステルポリカーボネートポリアクリレートポリスルホンポリエーテルスルホンが挙げられる。支持体は必ずしも透明であることはなく、支持体上には必要に応じてアルミニウム、金などの金属が蒸着されていてもよい。また、電子写真の分野で電荷発生材料として知られた化合物(例えば、電子写真学会編、電子写真技術の基礎と応用、440〜442頁(コロナ社、1988年刊)に記載された化合物が挙げられる)を含む層が設けられていてもよい。

0034

また、予め支持体上に設けられた保護膜が、分子の配向に異方性をもたらすもの、例えば配向膜として液晶層形成時の分子配向にしばしば大きな影響を与えることは、棒状液晶の場合にはよく知られた事実であり、無機または有機の配向膜がほとんど必ず用いられている。本発明においても基板上に塗設された液晶組成物中の分子はまず配向されることが好ましく、従って、配向膜は本発明でも好ましく用いられる技術の一つであり、金属斜方蒸着膜としてはSiO斜方蒸着膜が、また有機配向膜としてはラビングされたポリイミド膜が代表的なものであるが、その他ラビングした変性ポバールやラビングしたシリル化剤で処理したガラス基板またはラビングしたゼラチン膜などが用いられる。特願平7−2147412号明細書に記載されている化合物も有効に用いることができる。しかし、ラビングする代わりにポリビニルアルコールの薄膜を4〜5倍に延伸したり、気体を一定方向に吹きつけるあるいは光異性化化合物偏光照射による異性化等の方法を用いることもできる。また、特別に上記の保護膜を設けないで直接ガラス基板等の支持体をラビングするなどの方法も用いることができる。

0035

上記以外の方法として、磁場配向電場配向がある。この方法においては液晶を基板に塗設後、所望の角度に磁場あるいは電場をかけるゾーンが必要であるが、そのゾーン自体を液晶相が形成される温度に調整しておく必要がある。液晶化合物層膜厚は0.1μm ないし20μm が好ましい。

0036

従って、少なくとも片方の界面が気相と接した状態即ち一般的な塗布法により適当な支持体上に該液晶薄膜を形成し、乾燥後、液晶相形成温度範囲内の温度で、液晶相を形成させつつ一定時間熱処理し本発明の材料を形成させることが可能である。上記操作により得られた分子の配向の固定は、そのまま引続いて新たな結合を形成せしめる操作を行った後、冷却することにより可能である。

0037

本発明で用いられる新たな結合の形成の過程は、一般に、液晶が好ましい配向状態になってから行われる。エポキシ基の場合は、紫外線によるカチオン型の重合も可能であるが、短時間での配向後、さらに数十度昇温し、熱重合によって固定することができる。しかし、紫外線による光重合開始剤を用いるラジカル重合カチオン重合は一般に極めて重合速度が大きく、製造工程では生産性の点で好ましい。

0038

本発明における光重合開始剤としては、米国特許第2,367,661号、同第2,367,670号各明細書に記載されているα−カルボニル化合物、米国特許第2,448,828号明細書に記載されているアシロインエーテル、米国特許第2,722,512号明細書に記載されているα−炭化水素で置換された芳香族アシロイン化合物、米国特許第3,046,127号、同第2,951,758号各明細書に記載されている多核キノン化合物、米国特許第3,549,367号明細書に記載されているトリアリールイミダゾールダイマー/p−アミノフェニルケトンの組み合わせ、特開昭60−105667号、米国特許第4,239,850号明細書に記載されているアクリジン及びフェナジン化合物、米国特許第4,212,970号明細書に記載されているオキサジアゾール化合物等が挙げられる。本発明の組成物中のこれらの光重合開始剤系含有濃度は通常わずかなものであり、また不適当に多い場合には有効光線遮断等好ましくない結果を生じる。本発明における光開始剤系の量は、溶媒を除いた塗布組成物の0.01wt%から20wt%の範囲で十分であり、更に好ましくは0.5wt%から5wt%で良好な結果を得る。

0039

更に本発明では、必要により、種々の有機アミン化合物を併用することができ、それによってその効果を増大せしめることができる。これらの有機アミン化合物としては、例えばトリエタノールアミン、ジエタノールアニリン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステルミヒラーケトンが挙げられる。有機アミン化合物の添加量は全光重合開始剤の50〜200wt%が好ましい。更に本発明で用いる光重合開始剤に必要に応じてN−フェニルグリシン、2−メルカプトベンゾチアゾール、N,N−ジアルキルアミノ安息香酸アルキルエステル等の水素供与性化合物を加えることによって更に光重合開始能力を高めることができる。また、酸素による重合阻害を抑制するために、界面活性剤を少量添加することも効果的である場合が多い。

0040

エポキシ基の重合には、紫外線活性カチオン触媒として、アリジアゾニウム塩ヘキサフルオロフォスフェートテトラフルオロボラート)、ジアリルヨードニウム塩、VIa族アリロニウム塩(PF−6、AsF6、SbF6のようなアニオンをもつアリルスルホニウム塩)が好ましく用いられる。また重合用の光線としては、電子線、紫外線、可視光線赤外線熱線)を必要に応じて用いることができるが、一般的には、紫外線が用いられる。その光線としては、低圧水銀ランプ殺菌ランプ蛍光ケミカルランプブラックライト)、高圧放電ランプ高圧水銀ランプメタルハライドランプ)、ショートアーク放電ランプ超高圧水銀ランプキセノンランプ水銀キセノンランプ)が挙げられる。本発明の化合物の場合は、254nmなどの短波の紫外線は有効には用いられない場合もある。従って、光重合開始剤も下記の近紫外吸収帯を持つ化合物が好ましくもちいられ、光源も高圧水銀ランプやメタルハライドランプなど近紫外光を強く放射できるものが好ましく用いられる。

0041

0042

熱により結合を形成せしめる場合、反応を促進するための物質を添加することも可能である。例えば塩基、例えば水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム水酸化カリウム水酸化アンモニウムが挙げられる)、アルコキシド(例えば、ナトリウムメトキシドナトリウムエトキシドカリウム−t−ブトキシドが挙げられる)、水素化金属(例えば、水素化ナトリウム水素化カルシウムが挙げられる)、アミン(例えば、ピリジントリエチルアミンピペリジン、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−7−ウンデセン(DBU)、テトラメチルブタンジアミン(TMBDA)、1,4−ジアザ〔2,2,2〕ビシクロオクタン(DABCO)が挙げられる)、炭酸塩(例えば、炭酸ナトリウム炭酸カリウム炭酸水素ナトリウムが挙げられる)、酢酸塩(例えば、酢酸ナトリウム酢酸カリウムが挙げられる)が挙げられる。

0043

金属化合物(例えば、ジラウリン酸ジn−ブチルスズ、オクタン酸スズ亜鉛アセチルアセトナートが挙げられる)が挙げられる。酸、例えば鉱酸(例えば、硫酸塩酸が挙げられる)、カルボン酸(例えば、クロロ酢酸トリフルオロ酢酸サリチル酸およびその誘導体が挙げられる)、スルホン酸(例えば、メタンスルホン酸ベンゼンスルホン酸p−トルエンスルホン酸が挙げられる)が挙げられる。

0044

次に本発明を実施例に基づいて更に詳しく説明する。
実施例1
ゼラチン薄膜(0.1μm)を塗設したガラス板(100mm×200mm)上に、ポリビニルアルコール誘導体(下記PVA)をバーコータにて0.8μm厚となるように塗設し、90℃温風にて乾燥させた。塗布液は以下のとおりである。
PVA 1.0g
水 18.0g
メタノール6.0g
塗膜ラビングロール外径80mm、フィルム基板搬送速度100m/min 、ラビングロール回転数1000rpm 、フィルム基板搬送張力1kgf/cm基板のラビング条件にてラビング処理を行い、配向膜を形成した。

0045

0046

この配向膜上に前記化合物1の1.82g、トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート(V#360 大阪有機化学)の0.18g、光重合開始剤(イルガキュアー907チバガイギー)の0.06g、増感剤(カヤキュアーETX日本化薬)の0.02gを3.43gのメチルエチルケトンに溶解した塗布液を、ワイヤーバーで塗布(#3バー使用)し、150℃の恒温槽中で3分間加熱し、ディスコティック液晶を配向させた後、150℃のまま120W/cmの高圧水銀灯を用いて1秒間UV照射し、室温まで放冷し本発明の要素を得た。得られた材料は偏光顕微鏡観察により光学的異方性を示した。得られたを200℃まで加熱したが、光学的異方性が失われることはなかった。即ち、本実施例によって液晶状態で得られた分子の配列が熱の賦与によっても消失しない材料が得られたことがわかる。

発明の効果

0047

実施例より明らかに、本発明の方法によれば大面積かつ液晶状態で得られた分子の配列が熱の賦与によっても消失しない材料を容易に得ることができる。

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