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技術 無水シトラコン酸の製造方法

出願人 ロディア・シミ
発明者 ミシェル・アラ
出願日 1996年6月20日 (23年10ヶ月経過) 出願番号 1996-308633
公開日 1997年5月20日 (22年11ヶ月経過) 公開番号 1997-132572
状態 特許登録済
技術分野 微生物による化合物の製造 微生物、その培養処理 フラン系化合物 触媒 触媒
主要キーワード 弱水溶性 好気醗酵 電子対供与体 痕跡元素 カスケード式 トリクロルメタン 重質画分 酸の解離定数
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課題

イタコン酸を含む出発原料からの無水シトラコン酸新規の製造方法を提供すること。

解決手段

本発明は、反応条件下でイタコン酸が液状であるような温度に保たれた反応媒体中に、醗酵ブイヨンとイタコン酸の製造からの製造残留物とから選択されるイタコン酸含有出発原料を導入し且つ随意触媒を導入することから成ることを特徴とする、無水シトラコン酸のバッチ式製造方法に関する。

概要

背景

無水シトラコン酸は、産業において需要増してきている物質である。ここ数十年間、その製造のための最も経済的な方法を画定することが多くの研究の主題となっている。最も有利な経路は、イタコン酸、一般的には再生できる出発原料(各種の糖、でんぷん等)からの醗酵によって得られたイタコン酸を用い、異性化反応と組み合わせて酸無水物形成反応を実施することから成る。

かくして、米国特許第827638号明細書には、イタコン酸から、脱水/異性化反応を減圧下で155℃〜185℃の範囲の温度においてバッチ式態様で実施する製造が記載されている。

反応収率を改善するために、異性化反応を促進する触媒を用いることが提唱されている。かくして、例えば米国特許第2966498号明細書には、アルカリ金属硫酸塩及び燐酸二水素塩を基とする触媒を用いたイタコン酸からの無水シトラコン酸の製造が記載されている。この方法は、無水シトラコン酸が単一工程で得られるので有利であるが、しかしいくつかの欠点がある。まず、温度を制御するのが難しい。そして、反応の際に少量生成する水は除去するのが難しく、これを蒸留すると無水シトラコン酸が飛沫同伴され、このことは得られる生成物損失につながる。

触媒の化学的性状が様々な問題、即ち安定性及び溶解性の問題をもたらすことがあるので、分解を起こさず且つ技術的問題を少なくするように、できる限り最少量で用いることができるその他の高性能触媒系が求められている。

かくして、Galanti らは、無水イタコン酸を無水シトラコン酸に異性化するための触媒として塩基を用いることの利点を示している{「J. Org. Chem.」 、47、第1572〜1574頁(1982年)}。この合成法においては、初めにイタコン酸から無水イタコン酸を製造しなければならず、さらに、アミンは無水シトラコン酸の激しい重合を引き起こすことがあることがよく知られており、このことは産業上の関係から全体的な安定性の点でこの物質の製造のためのかなりの障害となるので、二重の欠点がある。

収率を改善し且つアミンの使用に関連する危険性を低減させるために、本出願人は、フランス国特許出願第94/00938号において、新規の触媒系、即ち4〜10の範囲のpKa を有する酸−塩基触媒を提唱している。

概要

イタコン酸を含む出発原料からの無水シトラコン酸の新規の製造方法を提供すること。

本発明は、反応条件下でイタコン酸が液状であるような温度に保たれた反応媒体中に、醗酵ブイヨンとイタコン酸の製造からの製造残留物とから選択されるイタコン酸含有出発原料を導入し且つ随意に触媒を導入することから成ることを特徴とする、無水シトラコン酸のバッチ式製造方法に関する。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

反応条件下イタコン酸が液状であるような温度に保たれた反応媒体中に、醗酵ブイヨンとイタコン酸の製造からの製造残留物とから選択されるイタコン酸含有出発原料を導入し且つ触媒随意に導入することから成ることを特徴とする、無水シトラコン酸バッチ式態様での製造方法。

請求項2

醗酵ブイヨンが、炭化水素源窒素源及び痕跡元素を含む栄養培地をAspergillus菌株に属する微生物を用いて醗酵させたことから得られたものであることを特徴とする、請求項1記載の方法。

請求項3

醗酵ブイヨンから固液分離操作によって菌糸体が取り除かれたことを特徴とする、請求項1記載の方法。

請求項4

醗酵ブイヨンが、pHが5以下になるような量の無機強酸を添加することによる酸処理に付されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。

請求項5

醗酵ブイヨンが20〜80重量%の範囲のイタコン酸濃度に濃縮されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。

請求項6

イタコン酸源がイタコン酸の製造からの残留水であることを特徴とする、請求項1記載の方法。

請求項7

残留水が10〜50重量%の固形分濃度を有し且つ次の組成:・非醗酵性残留物又は炭化水素源5〜30%・無機塩1〜10%・タール及び各種重質画分5〜20%・イタコン酸5〜25%を有することを特徴とする、請求項6記載の方法。

請求項8

有機溶剤を用いてイタコン酸の前抽出を実施することを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。

請求項9

イタコン酸抽出用溶剤ケトン塩素化脂肪族炭化水素オキシドエーテルから選択されることを特徴とする、請求項8記載の方法。

請求項10

触媒の存在下で実施することを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。

請求項11

触媒が4〜10の範囲のpKa を有する少なくとも部分的に有機系の酸−塩基触媒であることを特徴とする、請求項10記載の方法。

請求項12

触媒が5〜9の範囲のpKa を有する塩であることを特徴とする、請求項10又は11記載の方法。

請求項13

触媒が200℃以下の融点を有することを特徴とする、請求項10〜12のいずれかに記載の方法。

請求項14

触媒が使用時に又はその場で酸と塩基との反応から調製されて得られた塩であることを特徴とする、請求項10〜13のいずれかに記載の方法。

請求項15

触媒がイタコン酸と塩基との反応によってその場で調製された塩であることを特徴とする、請求項10〜14のいずれかに記載の方法。

請求項16

触媒がハロゲン化酸オキシ酸ハロゲン化されていてもハロゲン化されていなくてもよい);スルホン酸(ハロゲン化されていてもハロゲン化されていなくてもよい);カルボン酸から選択される酸から調製されることを特徴とする、請求項10〜14のいずれかに記載の方法。

請求項17

酸が塩酸臭化水素酸硫酸トリフルオルメタンスルホン酸燐酸p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸又はイタコン酸であることを特徴とする、請求項16記載の方法。

請求項18

触媒が・アンモニア;・第1アミン;・第2アミン;・第3アミン;・トリアルキル−及びトリアリールホスフィン:から選択される塩基から調製されることを特徴とする、請求項10〜17のいずれかに記載の方法。

請求項19

塩基が飽和又は不飽和の随意に置換された複素環式窒素含有塩基であることを特徴とする、請求項18記載の方法。

請求項20

触媒が・ピリジニウムトシレート、・イタコン酸アンモニウム、・イタコン酸ピリジニウム、・塩酸ピリジニウム、・臭化水素酸ホスホニウムから選択されることを特徴とする、請求項10〜19のいずれかに記載の方法。

請求項21

触媒の量がイタコン酸の重量の0.1〜30重量%を占めることを特徴とする、請求項10〜20のいずれかに記載の方法。

請求項22

110℃〜200℃の範囲の沸点を有する有機溶媒中で反応を実施することを特徴とする、請求項10〜21のいずれかに記載の方法。

請求項23

有機溶媒が・脂肪族炭化水素、・塩素化脂肪族炭化水素、・エーテル、・ニトロ化合物、・脂肪族環状脂肪族又は芳香族ケトンから選択されることを特徴とする、請求項22記載の方法。

請求項24

有機溶媒が芳香族炭化水素であることを特徴とする、請求項23記載の方法。

請求項25

脱水異性化反応の温度が少なくとも130℃であることを特徴とする、請求項10〜24のいずれかに記載の方法。

技術分野

高性能液体クロマトグラフィーによって分析してイタコン酸含有率9.1%を有する、菌糸体を取り除かれたブイヨン2000kgを用いる。分析されたイタコン酸に対して3%の硫酸を添加し、次いで生成水を全部留去させながら混合物中で108℃まで濃縮する。得られた液体を90〜98℃に保ち、これを同量シクロヘキサノン溶媒及び5gの触媒燐酸ピリジニウム)上に3時間かけて供給する。大気圧下で水をもはや出てこなくなるまで留去させる。高性能液体クロマトグラフィーによって分析して117gの無水シトラコン酸を含有する有機溶液が得られた。出発のブイヨン中で分析されたイタコン酸を基準とした無水シトラコン酸の収率は75%だった。

背景技術

0001

この発明は、無水シトラコン酸の新規の製造方法に関する。より正確には、この発明は、イタコン酸を含む出発原料からの無水シトラコン酸の製造方法に関する。本発明においては、イタコン酸の醗酵ブイヨンから又はイタコン酸の製造における副生成物から無水シトラコン酸が直接製造される。

0002

無水シトラコン酸は、産業において需要増してきている物質である。ここ数十年間、その製造のための最も経済的な方法を画定することが多くの研究の主題となっている。最も有利な経路は、イタコン酸、一般的には再生できる出発原料(各種の糖、でんぷん等)からの醗酵によって得られたイタコン酸を用い、異性化反応と組み合わせて酸無水物形成反応を実施することから成る。

0003

かくして、米国特許第827638号明細書には、イタコン酸から、脱水/異性化反応を減圧下で155℃〜185℃の範囲の温度においてバッチ式態様で実施する製造が記載されている。

0004

反応収率を改善するために、異性化反応を促進する触媒を用いることが提唱されている。かくして、例えば米国特許第2966498号明細書には、アルカリ金属硫酸塩及び燐酸二水素塩を基とする触媒を用いたイタコン酸からの無水シトラコン酸の製造が記載されている。この方法は、無水シトラコン酸が単一工程で得られるので有利であるが、しかしいくつかの欠点がある。まず、温度を制御するのが難しい。そして、反応の際に少量生成する水は除去するのが難しく、これを蒸留すると無水シトラコン酸が飛沫同伴され、このことは得られる生成物損失につながる。

0005

触媒の化学的性状が様々な問題、即ち安定性及び溶解性の問題をもたらすことがあるので、分解を起こさず且つ技術的問題を少なくするように、できる限り最少量で用いることができるその他の高性能触媒系が求められている。

0006

かくして、Galanti らは、無水イタコン酸を無水シトラコン酸に異性化するための触媒として塩基を用いることの利点を示している{「J. Org. Chem.」 、47、第1572〜1574頁(1982年)}。この合成法においては、初めにイタコン酸から無水イタコン酸を製造しなければならず、さらに、アミンは無水シトラコン酸の激しい重合を引き起こすことがあることがよく知られており、このことは産業上の関係から全体的な安定性の点でこの物質の製造のためのかなりの障害となるので、二重の欠点がある。

発明が解決しようとする課題

0007

収率を改善し且つアミンの使用に関連する危険性を低減させるために、本出願人は、フランス国特許出願第94/00938号において、新規の触媒系、即ち4〜10の範囲のpKa を有する酸−塩基触媒を提唱している。

課題を解決するための手段

0008

その継続した研究において、本出願人は、無水シトラコン酸の製造のための方法を改善した。

発明を実施するための最良の形態

0009

本発明の第一の主題は、反応条件下でイタコン酸が液状であるような温度に保たれた反応媒体中にイタコン酸含有出発原料を導入し且つ触媒を随意に導入することから成ることを特徴とする、無水シトラコン酸のバッチ式製造方法にある。

0010

本発明の方法に従えば、用いられる出発原料は、純粋なイタコン酸以外の、後に特定される性状の任意のイタコン酸源である。

0011

イタコン酸から無水シトラコン酸を得るために実施される脱水/異性化反応は、溶媒の不在下で実施することもでき、また、溶媒の存在下で実施することもできる。

0012

かくして、出発原料は、固体の形で又は水中若しくは有機溶媒中の溶液状で反応媒体に導入される。

0013

溶媒の選択は、出発のイタコン酸を可溶化する能力に従って決定される。さらに、溶媒は反応条件下で不活性でなければならない。

0014

水と共に一般的に少なくとも130℃の沸点を有する二成分共沸混合物を形成する液体を有機溶媒として用いるのが好ましい。この有機溶媒としては、これが水と共に形成する二成分共沸混合物が
・無水シトラコン酸の沸点、
・無水シトラコン酸自体が水又は有機溶媒と共に形成する二成分共沸混合物の沸点
よりも低い沸点を有するようなものを選択する。最後に、有機溶媒としては、無水シトラコン酸の損失を制限するために、無水シトラコン酸及び水と共に三成分共沸混合物を形成しないようなものを選択するのが好ましい。

0015

本発明の方法において用いることができる有機溶媒は、110℃〜200℃の範囲、好ましくは130℃〜170℃の範囲の沸点を有するものであるのが好ましい。その非限定的な例としては、以下のものを挙げることができる:
脂肪族炭化水素、より特定的にはパラフィン類、例えば特にオクタンイソオクタンノナンデカンウンデカン及びテトラデカン芳香族炭化水素、例えば特にトルエンキシレンエチルベンゼンジエチルベンゼントリメチルベンゼンクメンプソイドクメン、及びアルキルベンゼン類の混合物から成る石油留分、特にSolvesso(登録商標)タイプの留分、
塩素化脂肪族炭化水素、例えば1,1,2−トリクロルエタンペンタクロルエタン、1−ヨード2−メチルプロパン、1−クロルヘキサン及び1−クロル2−エチルヘキサン;塩素化芳香族炭化水素、より特定的にはクロルベンゼン及びクロルトルエン、
エーテル、より特定的には脂肪族エーテル、例えばブチルエーテルイソブチルエーテル、エチルヘキシルエーテル、1−ブトキシ−2−メトキシエタン、1,1−ジエトキシブタンアミルエーテル、イソアミルエーテル及びジプロポキシメタン芳香族エーテル、例えばフェニルプロピルエーテル及びメシチルオキシド
ニトロ化合物、例えばニトロプロパン及びニトロベンゼン
脂肪族環状脂肪族又は芳香族ケトン、好ましくはメチルエチルケトンメチルイソブチルケトンジイソブチルケトンメチルn−アミルケトンメチルイソアミルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン及びジアセトンアルコール

0016

有機溶媒の混合物を用いてもよい。前記の溶媒の中では、芳香族炭化水素、特にクメン及びプソイドクメンを選択するのが好ましい。

0017

反応混合物(イタコン酸+反応溶媒)中のイタコン酸濃度は、臨界的ではない。用いられる酸が反応溶媒の重量の10〜100%、好ましくは10〜50%を占めるのが通常である。

0018

本発明の変法に従えば、異性化/脱水反応は、触媒の存在下で実施される。4〜10の範囲のpKa を有する少なくとも部分的に有機系の酸−塩基触媒を脱水/異性化反応において用いるのが好ましい。この触媒は、フランス国特許出願第94/00938号の主題を形成する。

0019

触媒の選択は、イタコン酸から直接無水シトラコン酸を得ることを可能にする。触媒の選択において重要な役割を演じる第一の要件は、触媒が4〜10の範囲、好ましくは5〜9の範囲のpKa を有する塩であることである。pKa とは、水性媒体中で25℃において測定した酸の解離定数の余対数と規定される。

0020

本発明の方法において用いられる触媒の別の特徴は、反応混合物中で融解又は溶融することができるということである。その融点が好ましくは200℃以下、より好ましくは180℃以下であることが重要である。

0021

前記のように、触媒は酸と塩基との組合せであり、これら2種の内の少なくとも一方は有機化合物である。触媒は、酸と塩基との反応から由来する塩であってよく、使用時に調製することができる。塩を形成させるためには、化学量論的に必要な量の酸及び塩基を用いるのが一般的である。この触媒はまた、酸及び塩基を添加することによってその場で調製される塩であってもよく、また、塩基のみを添加し、イタコン酸反応成分とこの塩基との反応から得られた塩であってもよい。かくして、触媒は、無機又は有機酸と塩基との反応から由来する。

0022

かかる酸の非限定的な例としては、ハロゲン化酸、例えば塩酸臭化水素酸及び弗化水素酸オキシ酸ハロゲン化されていてもハロゲン化されていなくてもよい)、例えば硫酸、ピロ硫酸過塩素酸及び燐酸;スルホン酸(ハロゲン化されていてもハロゲン化されていなくてもよい)、例えばフルオロスルホン酸クロロスルホン酸トリフルオルメタンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、エタンジスルホン酸ベンゼンスルホン酸ベンゼンジスルホン酸、トルエンスルホン酸ナフタリンスルホン酸及びナフタリンジスルホン酸を挙げることができる。

0023

これらの酸の中では、硫酸、塩酸、臭化水素酸、燐酸、トリフルオルメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸及びメタンスルホン酸を用いるのが好ましい。また、イタコン酸又はその他の反応条件下で不揮発性カルボン酸も、触媒の調製に関与することができる。

0024

塩基に関しては、これは電子対供与体である化合物である。第1、第2又は第3級窒素含有塩基を用いることができ、より特定的には、
アンモニア
・第1アミン、例えばn−プロピルアミンイソプロピルアミンイソブチルアミンn−ブチルアミン、t−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、2−メチルブチルアミン、3−メチルブチルアミン、n−ヘキシルアミン、2−エチルヘキシルアミンアニリンラウリルアミンシクロヘキシルアミンシクロペンチルアミン、ベンジルアミングアニジンアセトアミジンエタノールアミンエチレンジアミンヘキサメチレンジアミン、N−アミノエチルピロリジンピラゾリン、N−アミノモルホリン、N−アミノピペリジン及びテトラエチレンペンタアミン;
・第2アミン、例えばジブチルアミンジプロピルアミンメチルプロピルアミン、メチルブチルアミン、メチルイソブチルアミン、メチル−t−ブチルアミン、メチルベンジルアミン、ジ−t−ブチルアミン、ジエタノールアミン、1−メチルシクロペンチルアミン、1−メチルシクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、モルホリン、イミダゾール、ピロリジン、イミダゾリジンピペラジン及びインドール
・第3アミン、例えばトリエチルアミントリブチルアミンジメチルアニリンピリジンピラジントリエタノールアミントリス(3,6−ジオキサヘプチル)アミン及び1,8−ジアザ(5.4.0)ビシクロ−7−ウンデセン:を挙げることができる。

0025

前記の全ての窒素含有化合物の中では、飽和又は不飽和の複素環式窒素含有第3級塩基、好ましくはピリジン又はピラジンを選択するのが好ましい。また、置換誘導体α−ピコリン、β−ピコリン)を用いることもできる。

0026

本発明の方法を実施するのに適した別の群の塩基は、ホスフィンから成る。トリアルキル−及びトリアリールホスフィンを用いるのが好ましい。特に、トリメチルホスフィントリエチルホスフィン、トリ−n−プロピルホスフィントリ−n−ブチルホスフィントリシクロヘキシルホスフィントリフェニルホスフィン及びトリトリルホスフィンを挙げることができる。

0027

本発明を実施するのに特に好適な触媒の例を以下に挙げる:
・ピリジニウムトシレート
・イタコン酸アンモニウム
・イタコン酸ピリジニウム、
・塩酸ピリジニウム、
・臭化水素酸ホスホニウム

0028

本発明の方法における触媒の使用量は、触媒がイタコン酸の重量の0.1〜30重量%、好ましくは0.5〜4重量%、さらにより好ましくは1〜4重量%を占めるような量である。

0029

本発明の方法に従えば、触媒は固体の形で、固体の形のイタコン酸と同時に導入することができる。反応条件下で可溶の触媒については、導入する前にこれを溶融させるのが望ましい。また、触媒は別個に、水又は前記したもののような有機溶媒中に溶解させて用いることもできる。

0030

反応を実施する温度は、イタコン酸が媒体中で液状であるような温度である。この温度は、少なくとも約130℃である。この温度は、130℃〜180℃の範囲内の温度から選択するのが有利であり、150℃〜170℃の範囲内の温度から選択するのが好ましい。

0031

反応は、大気圧において実施するのが有利である。有機溶媒の沸点が低過ぎる場合には、本発明の方法を加圧下で実施することもできる。逆の場合、即ち溶媒の沸点が高過ぎる場合には、本発明の方法を減圧下で、有利には100mmHg(13300Pa)〜500mmHg(46500Pa)の範囲の減圧下で実施することもできる。

0032

本発明の方法の好ましい変法に従えば、本発明の方法は、制御された不活性気体雰囲気下で実施される。希ガス、好ましくはアルゴン雰囲気を設定してもよいが、しかし窒素を用いるのがより経済的である。実用性の観点から、この反応は実施するのが容易である。

0033

第一の実施態様は、撹拌された反応器又はカスケード式の反応器中で本発明の方法を実施することから成る。固体の形又は溶液状のイタコン酸源を、それが液状であるような温度に保たれた反応媒体中に導入する。

0034

前記のように、触媒は、固体状でイタコン酸と共に添加してもよく、また、水若しくは溶媒中の溶液状でしかし別個の態様で添加してもよい。反応によって生成する水を共沸蒸留によって除去する場合、この除去は連続的に実施される。製造される無水シトラコン酸は、任意の既知の方法、、特にオーバーフローによって連続的に取り出される。

0035

本発明の別の実用的な実施態様は、蒸留カラム中で本発明の方法を実施することから成る。イタコン酸源及び触媒を、棚段を有するカラムの頂部において導入する。棚段の数及び各棚段の容積は、イタコン酸の滞留時間が0.3〜3時間の範囲となるようなものでなければならない。カラムの頂部において反応の水が溶媒との共沸混合物の形で回収されるように、カラムをその基部において加熱する。この水は、沈降によって分離され、連続的に除去される。一定レベルに保つために、溶媒中の無水シトラコン酸の溶液をカラムの脚部において取り出す。

0036

水/有機溶媒二成分共沸混合物の水は、共沸混合物を再循環する前に例えばモレキュラーシーブのような水を吸収する固体の上にこの共沸混合物を通すことによって除去することもでき、また、沈降を実施した後に分離によって除去することもできる。無水シトラコン酸は、この技術分野において用いられる慣用的な手段、好ましくは蒸留又は抽出によって回収される。

0037

本発明においては、イタコン酸源として、純粋な又は半ば純粋なイタコン酸を用いずに、イタコン酸の醗酵ブイヨン又はイタコン酸の製造における副生成物、特に廃水を用いる。方法の実行可能性がかなり向上される。何故ならば、イタコン酸の価格が酸無水物の製造費用に対する決定ファクターだからである。

0038

前記のように、イタコン酸は、菌類、しばしばAspergillus 科に属する菌類による糖溶液の醗酵によって得られる。醗酵ブイヨンからイタコン酸を単離するためには、菌をろ過によって除去することが必要であり、純粋なイタコン酸を得るためには、次いで当業者によく知られた手段によって精製することが必要である。これらの精製は複雑であり、首尾よく実施するためにはかなりの装置手段を必要とする。さらに、収率は決して優秀ではない。

0039

これらの全ての理由が、何故純粋なイタコン酸の価格が非常に高いのかを説明し、本発明の方法に従ってイタコン酸の製造からの残留物から出発して達成される経済性はっきりと証明する。何故ならば、この場合には出発原料は無料であり、残留物が価値のある物質に格上げされることによって汚染物質の量が減少するからである。

0040

本発明に従えば、無水イタコン酸を製造するための出発原料として、純粋な又は半ば純粋なイタコン酸ではなくて、醗酵ブイヨンを用いる。イタコン酸は、イタコン酸を産生するAspergillus の菌株に属する微生物による、炭化水素源窒素源及び痕跡元素を含有する栄養培地好気醗酵によって得られる。

0041

用いられる炭化水素源は、様々な起源のものであってよい。これらは炭水化物であるのが一般的であり、最も頻繁に用いられるものには、単糖類及び二糖類、例えばグルコースショ糖フルクトース澱粉(微生物に同化され得る形にあるもの)、並びにトウヂサ糖蜜(beet molasses) が包含される。

0042

また、フランス国特許第2702492号明細書に従って、炭化水素源としてグリセロール類を用いてもよい。炭素源として澱粉を用いる場合には、ヨーロッパ特許公開第0341112号に記載されたような糖化用澱粉分解性酵素を添加するのが有利である。

0043

本発明に従えば、対応する栄養培地を処方するためには、単位容量基準の重量で表わして50〜200g/リットルの範囲の炭素基材濃度を用いるのが好ましい。

0044

窒素源は、特に、代謝可能な有機又は無機化合物、例えばとうもろこし及び(又は)大豆可溶性抽出物{とうもろこしの可溶性抽出は、「コーン浸漬母液(corn steep liquor)」と称される}、尿素硫酸アンモニウム塩化アンモニウム燐酸アンモニウム硝酸アンモニウム等並びにそれらの混合物から選択することができる。

0045

培地にはまた、Ca、Mg、Na、K、Fe、Ni、Co、Cu、Mn又はZnの硫酸塩、塩化物又は燐酸塩のような無機塩並びにpH調節剤及び(又は)消泡剤のようなその他の通常の添加剤をも含有させる。

0046

本発明に従って用いることができる微生物としては、特にAspergillus terreus 及び Aspergillus itaconicus 種が挙げられる。微生物は、より特定的にはAspergillus terreus であり、ヨーロッパ特許公開第341112号において同定されているNRRL1960菌株であるのが好ましい。微生物は、それ自体慣用の態様で、接種物又は中間培養物を用いて醗酵培地中に導入される。

0047

醗酵は、ほぼ1.8〜5の範囲内の酸性pH及び約20℃〜約40℃の温度において実施するのが都合が良い。最適条件は、用いる微生物の菌株の種類に依存する。ブイヨンは、前記の範囲内で選択された温度において3〜7日間撹拌され、曝気される。イタコン酸分析値5〜20重量%の醗酵ブイヨンが回収される。

0048

本発明の方法は、この場合、
・イタコン酸を含有する醗酵ブイヨンから菌糸体を取り除き、
必要ならば酸処理によってイタコン酸を遊離酸の形に置き、
・随意に醗酵ブイヨンを濃縮し且つ好適な溶剤で抽出し、
・前記のように脱水/異性化工程を実施し、
・得られた無水シトラコン酸を回収する
ことから成る。

0049

第一の工程において、醗酵ブイヨンは、固液分離標準的な技術に従って、好ましくはろ過又は遠心分離によって、菌糸体を取り除かれる。

0050

醗酵によって有機酸が製造される場合、これは少なくとも一部は、組み合わされた状態、特に塩の形で存在する。これは酸処理によって都合よく遊離させることができる。このためには、無機強酸、特に硫酸、塩酸、硝酸又は燐酸を添加する。酸の添加量は、pHが5以下、好ましくは1.5〜5の範囲、さらにより好ましくは2〜2.5の範囲に低下するような量である。

0051

醗酵ブイヨンを濃縮するのが望ましい。このためには、このブイヨンは、大気圧又は減圧下、有利には100mmHg(13300Pa)〜500mmHg(46500Pa)の範囲の減圧下で、50℃〜110℃の範囲の温度に加熱することによって濃縮される。得られるブイヨンは、20〜80重量%の範囲、好ましくは30〜50重量%の範囲のイタコン酸濃度を有する。

0052

次いで、水と共に共沸混合物を形成する弱水溶性溶媒を、随意に触媒と共に添加し、脱水/異性化を続ける。上の記載は、好ましい触媒、溶媒及びプロセス条件の例のために参照することもできる。

0053

溶媒中の無水シトラコン酸の溶液が得られる。次いで、この溶液を蒸留して溶媒及び無水イタコン酸を回収し、溶媒は再循環する。出発ブイヨン中に存在するイタコン酸又はシトラコン酸構造を持たない各種の不純物は、無水シトラコン酸の回収後にも残留する。これらは灰化される。

0054

イタコン酸を含有するブイヨンが劣った品質のものである(即ち例えば塩及び糖類のような無機又は有機不純物を多量に含有する)場合には、最終的な無水シトラコン酸の蒸留の際の重質画分の除去に関連する技術上の問題を軽減するために、イタコン酸を好適な溶剤又は溶剤混合物によって抽出するのが好ましいが、これは絶対に必須のことではない。

0055

有機酸を抽出するためには、慣用の溶剤が用いられる。その例としては、単独で又は混合物として用いられる次の溶剤を挙げることができる:ケトン、例えばメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、メチルn−アミルケトン、メチルイソアミルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン及びジアセトンアルコール;塩素化脂肪族炭化水素、例えばジクロルメタントリクロルメタン四塩化炭素及びジクロルエタン;オキシドエーテル、例えばプロピルエーテル又はイソプロピルエーテル(好ましくはケトンとの混合物として)。

0056

有機溶剤の容量は、抽出されるべき化合物の容量の0.5〜4倍を占めるのが一般的である。得られる有機層を前記のように溶剤を回収するために濃縮し、脱水/異性化を前記のように実施する。

0057

本発明の実施するための別法は、脱水/異性化反応を有機層中で直接実施し、次いで得られた無水シトラコン酸溶液を濃縮することから成る。後者の技術は、イタコン酸の精製からの副生成物である残留水からの無水シトラコン酸の製造に採用するのが好ましいものである。

0058

もちろん、その組成は非常に可変的であり、例えばこれは10〜50重量%の固形分を含有するのが一般的であり、この固形分は次のように配分されると指摘することができる:
・非醗酵性残留物又は炭化水素源5〜30%
・無機塩1〜10%
タール及び各種重質画分5〜20%
・イタコン酸5〜25%。

0059

前記した全ての操作は、イタコン酸源として製造残留物又は醗酵ブイヨンを用い、バッチ式態様で実施することができる。バッチ式方法は非常に柔軟なものであり、小規模又は中規模製造用に広く用いられている。

0060

以下、実施例によって本発明を例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下の例において、特に記載がない限り百分率は重量による。

0061

例1:単に濃縮されたブイヨンからの製造
高性能液体クロマトグラフィーによって分析してイタコン酸含有率9.1%を有する、菌糸体を取り除かれたブイヨン2000kgを用いる。生成水を全部留去させながら、混合物中で108℃に濃縮する。得られた液体に、同重量のプソイドクメン溶媒及び5gの触媒(燐酸ピリジニウム)を添加する。大気圧下で水をもはや出てこなくなるまで留去させる。高性能液体クロマトグラフィーによって分析して28.2gの無水シトラコン酸を含有する有機溶液が得られた。出発のブイヨン中で分析されたイタコン酸を基準とした無水シトラコン酸の収率は18%だった。

0062

例2:反応前の強酸の使用
分析されたイタコン酸に対して3%の濃硫酸をブイヨンに添加したことを除いて、例1におけるのと同様に操作を実施した。高性能液体クロマトグラフィーによって分析して119gの無水シトラコン酸を含有する有機溶液が得られた。出発のブイヨン中で分析されたイタコン酸を基準とした無水シトラコン酸の収率は76%だった。

0063

例3:シクロヘキサノン溶媒を用い、例2と同じ

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