図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(1997年5月13日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (3)

課題

ガラス製の長尺構成品ガラス母材から非常に高い寸法精度で線引きすることができる方法及び装置を提供する。

解決手段

ガラス母材1を加熱領域3に送り、そこで軟化して連続的に線引きし括れ部5が形成される。少なくとも1つの非制御変数推定値ムダ時間なしに予測される。この非制御変数と相関性がある構成品6の少なくとも1つの形状寸法変数を連続的に測定し、この測定値を用いて予測された推定値を調整する。調整後の推定値に基づいて、非制御変数の公称値実際値間の偏差を求め制御変数の変化に変換する。高い寸法精度で構成品6を確実に製造すべく、推定値の予測のため、括れ部5の領域において第1の測定位置25で形状寸法変数を測定する。括れ部の温度が測定され、非制御変数として用いられる。

概要

背景

概要

ガラス製の長尺構成品ガラス母材から非常に高い寸法精度で線引きすることができる方法及び装置を提供する。

ガラス母材1を加熱領域3に送り、そこで軟化して連続的に線引きし括れ部5が形成される。少なくとも1つの非制御変数推定値ムダ時間なしに予測される。この非制御変数と相関性がある構成品6の少なくとも1つの形状寸法変数を連続的に測定し、この測定値を用いて予測された推定値を調整する。調整後の推定値に基づいて、非制御変数の公称値実際値間の偏差を求め制御変数の変化に変換する。高い寸法精度で構成品6を確実に製造すべく、推定値の予測のため、括れ部5の領域において第1の測定位置25で形状寸法変数を測定する。括れ部の温度が測定され、非制御変数として用いられる。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
4件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

ガラス製の長尺構成品を製造するための方法であって、ガラス母材を加熱して軟化領域を形成し、該軟化領域から連続的に構成品を線引きして括れ部を形成し、少なくとも1つの被制御変数についてムダ時間なしに推定値予測し、前記被制御変数と相関性を有することができる少なくとも1つの形状寸法変数を前記括れ部の第1の測定位置で連続的に測定し、測定された前記形状寸法変数を用いて前記予測された推定値を調整し、このように調整された前記予測された推定値に基づいて前記被制御変数の公称値及び実際値間の偏差を求め、該偏差を用いて前記構成品を線引きするための制御変数を変更する、ガラス製長尺構成品の製造方法。

請求項2

前記推定値の予測は、a)第1の測定位置(25)で前記形状寸法変数の第1の測定を行うステップと、b)延伸方向(12)において前記第1の測定位置(25)の後方に、該第1の測定位置(25)から固定距離だけ離間した、第2の測定位置(24)で、前記固定距離と線引き速度との間の関係から決まる時間後に、前記形状寸法変数の第2の測定を行うステップと、c)前記第1の測定及び前記第2の測定から相関値を求めるステップと、d)前記第1の測定位置(25)で再び前記形状寸法変数を測定するステップと、e)前記ステップd)で得られた測定値と前記相関値に基づいて前記推定値を予測するステップと、からなる請求項1記載の製造方法。

請求項3

前記ステップc)において得られる前記相関値は、前記制御変数の測定値もしくは設定値に基づいて付加的に決定される請求項2記載の製造方法。

請求項4

前記相関値は、0.5〜5秒の範囲の規則正しい間隔で更新される請求項2記載の製造方法。

請求項5

前記被制御変数は、構成品の外径管状構成品の内径及び管状構成品の壁厚のうちの少なくとも1つである請求項1記載の製造方法。

請求項6

少なくとも1つの第1の被制御変数と少なくとも1つの第2の被制御変数とを定めると共に、線形モデルを用いて、制御システムの少なくとも1つの制御変数の測定値又は設定値に基づいて、前記第2の被制御変数の推定値を予測することによって、管状構成品を製造するために、a)前記形状寸法変数の第1の測定を行って前記第2の被制御変数の第1の値を求めるステップと、b)該ステップa)において得られた被制御変数の公称値及び実際値間の偏差を求めるステップと、c)前記偏差を前記制御変数の制御値における仮想変化に変換するステップと、d)前記制御変数と前記第2の被制御変数との間に存在する動的システム挙動現実的な線形モデルを定めるステップと、e)前記第1の測定位置(25)での前記形状寸法変数の前記第1の測定による測定値を用いて、前記制御値における前記仮想変化と、前記ステップd)による前記線形モデルとに基づいて、前記推定値を予測するステップと、を含む請求項1記載の製造方法。

請求項7

前記構成品(6)の断面積を前記第2の被制御変数として用い、前記線引き速度を前記制御変数として用いる請求項6記載の製造方法。

請求項8

前記壁厚と前記外径の比、又は前記壁厚と前記内径の比を前記第2の被制御変数として用い、前記管状構成品(6)の内部に付加される制御可能な吹込み圧力を前記制御変数として用いる請求項6記載の製造方法。

請求項9

管状構成品(6)を製造するために、前記外径を前記第1の被制御変数として用いる一方、前記管状構成品(6)の内部に維持される吹込み圧力を前記外径についての制御変数として用い、そして、前記構成品(6)の壁体の断面積を前記第2の被制御変数として用いる一方、前記線引き速度を前記断面積についての制御変数として用いる請求項6記載の製造方法。

請求項10

管状構成品(6)を製造するために、前記外径を前記第1の被制御変数として用いる一方、前記線引き速度を前記制御変数として用い、そして、前記構成品(6)の前記外径に対する前記壁厚の比を前記第2の被制御変数として用いる一方、前記管状構成品(6)の内部に維持される前記吹込み圧力を前記制御変数として用いる請求項6記載の製造方法。

請求項11

2つの異なる被制御変数の制御のために、それぞれの制御回路相互結合が断たれている請求項10記載の製造方法。

請求項12

制御システムのためにファジィ論理制御装置が用いられている請求項1記載の製造方法。

請求項13

ガラス母材を線引きすることによりガラス製の長尺構成品を製造するために、前記ガラス母材を加熱装置送り、該加熱装置において、一領域づつ軟化させ、軟化された前記領域から制御された仕方で連続的に引き出される構成品が括れ部として形成され、ブロセス制御の少なくとも1つの被制御変数が連続的に測定され、このようにして得られた測定値から該被制御変数の公称値及び実際値の偏差を求めて制御変数の変化に変換する方法において、前記括れ部(5)の温度を測定して被制御変数として用いることを特徴とするガラス製長尺構成品の製造方法。

請求項14

前記加熱装置の温度を測定し、カスケード制御システムにおいて、前記括れ部の温度を主被制御変数として用いると共に、前記加熱装置の前記温度を補助被制御変数として用いる請求項13記載の製造方法。

請求項15

ガラス母材を線引きすることによりガラス製の長尺構成品を製造するために、前記ガラス母材を加熱装置に送る給送装置と、該加熱装置において軟化された前記ガラス母材の領域から前記構成品を線引きする線引きユニットと、前記ガラス母材から線引きされた前記構成品の形状寸法変数を検出するための測定装置とを備え、該測定装置は、被制御変数の公称値及び実際値の偏差を決定すると共に制御変数の値を前記偏差の関数として設定する制御ユニットに接続されている装置において、前記構成品(6,26)の前記形状寸法変数を検出するための測定装置(9)には、前記ガラス母材(1,27)の前記軟化された領域にある測定位置(25)が割り当てられていることを特徴とする、ガラス製長尺構成品の製造装置

請求項16

前記構成品(6,26)の前記形状寸法変数を検出するために、前記制御ユニット(20)に接続された少なくとも2つの測定装置(8;9,22)が設けられている請求項15記載の製造装置。

請求項17

前記測定装置(9)の1つは前記加熱装置(3)の領域に配置されている請求項15記載の製造装置。

請求項18

前記測定装置(9)は前記加熱装置(3)の外側に設置されており、少なくとも1つの開口(10)が前記加熱装置(3)に設けられていて、該開口を介して前記形状寸法変数が非接触式に測定される請求項17記載の製造装置。

請求項19

前記制御ユニット(20)に接続された高温計(14)が前記軟化された領域(4)における前記ガラス母材(1;27)の温度を測定するために設けられている請求項15記載の製造装置。

請求項20

前記制御ユニット(20)はファジィ論理制御装置である請求項15記載の製造装置。

技術分野

0001

本発明は、ガラス製の長尺構成品を製造するために、ガラス母材加熱装置送り、そこで該ガラス母材を一領域づつ加熱して軟化させ、該軟化領域から制御された仕方で連続的に構成品を延伸して“括れ部”を形成し、少なくとも1つの被制御変数についてムダ時間なしに推定値予測し、更に、前記被制御変数と相関性を有することができる前記構成品の少なくとも1つの形状寸法変数を連続的に測定し、このようにして得られた測定値を用いて前記予測された推定値を調整し、このように調整された前記予測された推定値に基づいて前記被制御変数の公称値及び実際値間の偏差を求め、該偏差を制御変数の変化に変換する方法に関するものである。このような方法は、例えば、チューブ中空ファイバ中実ファイバ等を製造するために適当な方法である。

0002

構成品の形状寸法は、これ等の構成品が使用される多くの適用例において決定的な役割を果たす。例えば、中空ファイバはクロマトグラフィーで用いられ、また、チューブは、光導波のためのプリフォームを製造するための中仕上材料或は導波管自体のための中仕上材料として用いられる。従って、構成品の寸法精度については非常に高い要求がなされており、これは、対応する製造方法も複雑な制御プロセスと複雑な制御ユニットとを必要とすることを意味している。

0003

最も簡単な場合、ガラス母材から延伸もしくは線引きされた構成品の外径は、直径測定装置により連続的に測定される。このようにして得られた測定値は、外径の寸法精度を監視するために用いられると同時に、制御ユニットに送られ、そこで実際の外径と公称値の偏差を求めて、この偏差を線引き速度の変化に変換する。この場合、いわゆる“被制御変数”は外径であり、いわゆる“制御変数”は線引き速度である。しかし、このように簡単な制御システムであっても、構成品の寸法精度に課せられた高い要求を満たすことは不可能である。その主な理由の1つは、測定プロセス固有のムダ時間にある。これは、外径を測定できるのは、外径の実際の形成後、ある時間が経過した後に限られるという事実に基づいている。従って、外径に関する延伸パラメータの変化の影響は、ある遅延の後にのみ、即ち直径測定装置による測定から生ずる遅延の後にのみ明らかになる。

0004

プロセス制御システムのこの測定ムダ時間をついて補償するために、米国特許第5,314,517号明細書においては、“スミ予測子(Smith predictor)”として知られる制御概念が一般的形式の当該方法について提案されている。この方法によれば、光ファイバの外径が非接触式に連続的に測定され、また、仮想外径がプロセスの既定モデルにより実際の測定値及び線引き速度に基づいて予測される。次に、予測された外径は、実際に測定外径の代わりに被制御変数として用いられる。

0005

スミス予測子によりプロセスを制御するためには、プロセスの非常に正確なモデルをもつこと、及び測定ムダ時間だけでなく全ての該当プロセスパラメータについての正確な知識をもつことが必要である。しかし、線引きプロセスの時間変化の、非線形の、動的変形の挙動は容易には予測することができず、従って、プロセスモデルにより十分に規定することはできない。加えて、プロセスの過程では、製品パラメータ及びムダ時間が予測不能の仕方で変化し、これは、既知の製造方法では、ファイバの外径の変動が避けられないことを意味している。

0006

本発明は、ガラス母材からの線引きによってガラス製の長尺構成品を製造するために、ガラス母材を加熱装置に送り、そこで該ガラス母材を一領域づつ加熱して軟化させ、該軟化領域から制御された仕方で連続的に構成品を引き取って括れ部を形成し、プロセス制御システムの少なくとも1つの被制御変数を連続的に測定し、該被制御変数の公称値及び実際値の偏差をこのようにして得られた測定値から求めて、該偏差を制御変数の変化に変換する方法に関するものである。上述した形式のプロセスは、米国特許第5,314,517号明細書から既知である。この既知の制御方法は、特に、プロセスの過程で急激な外乱が起きたり、或は線引きプロセスの過程でプロセスパラメータに変化が起きたりする場合に不適切であることが分かった。

0007

従って、本発明は、この限りにおいて、高い寸法精度で構成品を製造することを目的としている。

0008

また、本発明は、ガラス母材を線引きすることによりガラス製の長尺構成品を製造するために、前記ガラス母材を加熱装置に送る給送装置と、該加熱装置において軟化された前記ガラス母材の領域から前記構成品を線引きする線引き装置と、前記ガラス母材から線引きされた前記構成品の形状寸法変数を検出するための測定装置とを備え、該測定装置は、被制御変数の公称値及び実際値の偏差を決定すると共に制御変数の値を前記偏差の関数として設定する制御ユニットに接続されている装置に関するものである。

0009

この一般的な形式の装置は、米国特許第5,314,517号明細書から既知である。既知の装置においては、プリフォームから光ファイバを延伸するための延伸装置が設けられており、該延伸装置は、プリフォームを保持して連続的に垂直方向に炉の中に入れる給送装置を有している。炉の中に突入するプリフォームの端部は一領域づつ軟化され、ファイバは、延伸装置によって、制御可能な線引き速度で、軟化された領域から線引きされる。この加熱及び線引きにより括れ部が形成される。非接触式の光学手段によりファイバの外径を測定する装置は、炉と延伸装置との間に配設されている。直径測定装置及び延伸装置の双方が制御ユニットに接続されていて、該制御ユニットが、ファイバの外径の実際値と公称値の間の偏差を求めると共に、該偏差を線引き速度の変化に変換する。測定の固有のムダ時間を補償するために、制御ユニットはスミス予測子を備えている。

0010

プロセスのモデルに基づいている既知の装置の制御概念では、光導波管の直径の変動を完全に排除することはできない。

0011

従って、本発明は、ガラス製の長尺構成品をガラス母材から非常に高い寸法精度で線引きすることができる装置を提供するをも目的としている。

0012

プロセスに関しては、この目的は、括れ部近くの第1の測定位置での形状寸法変数の測定値を用いて推定値を予測する上述した方法に基づく本発明に従って達成される。

0013

“括れ部”という用語は、ガラス母材が可塑変形を受けている軟化領域を指している。測定される“形状寸法変数”は、プロセス制御システムの“被制御変数”と相関できる構成品の任意の寸法とすることができる。通常の場合、この形状寸法変数は“被制御変数”自体である。簡単にするため、以下ではそのように仮定する。しかし、括れ部の領域において変形プロセス持続するために、そこで得られた測定値は構成品の最終値とは対応していない。

0014

形状寸法変数は括れ部の領域で測定されるので、プロセスはムダ時間なしに制御することができる。その理由は、プロセスパラメータの変化、特に制御変数の変化が括れ部の領域における第1の測定位置での形状寸法変数の変化に直ちになり、ムダ時間なしにそこで検出されるからである。

0015

本発明者等は、最終的にこの領域外に出た構成品の形状寸法の実際値を、この領域において見付けた形状寸法変数の値に基づいて非常に正確に予測できるという驚くべき発見をした。

0016

予測された推定値は調節を受ける。この調節が行われる具体的方法は、エキスパートの裁量に委ねられている。例えば、調節のため、問題の形状寸法変数の実際値が先ず第2の測定位置で測定され、予測された推定値と比較される。この場合、被制御変数の実際値の決定に際して、以下の式(1)により、2つの値の間の偏差を考慮することができる。
ycontrol(t) = ypredicted(t) + (ymeasured(t) - ypredicted(t - Tdead))
・・・・・(1)
ここで、
ycontrol =被制御変数の実際値
ypredicted=予測された推定値
ymeasured =形状寸法変数の測定値
Tdead =測定ムダ時間
である。

0017

構成品の形状寸法変数(単数又は複数)に関してこのように得られた予測値は、非常に正確であり、プロセスパラメータの変動とは殆ど完全に無関係である。その理由は、これ等の予測値が、先行技術によるプロセスにおけるようにムダ時間があるために不適切な測定値及び線形モデルに依存するのではなく、ムダ時間のない実測定値に基づいているからである。

0018

本発明により製造される“長尺”構成品は上述した形状寸法のうちの任意のものを有することができる。ガラス母材は、垂直方向に、水平方向に、或は傾斜して加熱帯域に導入することができ、水平方向或は傾斜のどちらかが用いられる場合、ガラス母材はその長手方向軸心回りに回転させなければならない。この方法において、運動逆転した際には、加熱帯域もガラス母材を囲んで移動することができることは明らかである。通常、ガラス母材が加熱帯域に給送される速度は一定であるが、変化させることができる。

0019

括れ部の領域における構成品の形状寸法変数の“連続測定”は、継続的であるか断続的であるかでよい。断続的測定においては、プロセス制御の精度は、測定と測定との間の時間間隔が減少するにつれて良くなる。

0020

予測した推定値を求めるために、方法は、次のステップを含むことが好ましい。
a)第1の測定位置で形状寸法変数の第1の測定を行うステップ。
b)線引き方向において第1の測定位置の後方に、該第1の測定位置から固定距離だけ離間した、第2の測定位置で、前記固定距離と線引き速度との間の関係から決まる時間後に、形状寸法変数の第2の測定を行うステップ。
c)前記第1の測定及び前記第2の測定から相関値を求めるステップ。
d)第1の測定位置で再び前記形状寸法変数を測定するステップ。
e)前記ステップd)で得られた測定値と前記相関値に基づいて前記推定値を予測するステップ。

0021

第2の測定位置は、構成品がもはや変形しない領域、従って、測定すべき形状寸法変数がその最終値に達してしまっている領域にあることが好ましい。

0022

第1の測定位置で測定される形状寸法変数は、第2の測定位置で測定される形状寸法変数と同一の構成品寸法を含む必要はない。唯一つの肝要な点は、各“形状寸法変数”間に一定の数学的関係が存在することである。従って、例えば、既知の壁厚を有する中空円筒形構成品の場合、内径は第1の測定位置で測定し、外径は第2の測定位置で測定することができる。しかし、双方の測定位置で同一の寸法を形状寸法変数として測定すると共に、上述したように、測定した形状寸法変数或はそれについて予測した推定値が同時にプロセス制御システムの被制御変数である方法が好ましい。

0023

ステップb)において説明した時間は、被制御変数の実際値が第2の測定位置に基づいて求めるべきであれば、制御システムの測定ムダ時間に相当する。方法のこのステップにおいて、第1の測定位置で測定された形状寸法変数は、測定ムダ時間に等しい時間の間だけシフトレジスタにおいて遅延した後、第2の測定位置で再び測定される。第1の測定位置及び第2の測定位置で測定された値は経験的に決定される次の数式(2)で表される。
y2(t) = a0(t) + a1・y1(t - Tdead) ・・・・・(2)
ここで、
y1 = 第1の測定位置での測定値
y2 = 第2の測定位置での測定値
a0 =時間変化パラメータ
a1 = 時間不変パラメータ
t = 時間
Tdead = 測定ムダ時間
であり、パラメータa1はプロセスに固有の定数であるが、パラメータa0は、この場合求めるべき相関値であると同時に、製造プロセスの過程を通してゆっくり変化することができる。

0024

従って、ステップc)によれば、このように測定した値から、プロセスの期間を通してほぼ一定にとどまっている相関値を求めることが可能である。その後この相関値を、第1の測定位置での形状寸法変数の1回置きの(ムダ時間なし)測定毎に、第2の測定位置での推定値を予測するための基準として用いることができる。

0025

次に、被制御変数の実際値は、式(1)に相当する次式により計算することができる。
ycontrol(t) = a1(t) + (y2(t) - a1・y1(t - Tdead)) ・・・・・(3)

0026

推定値の特に正確な予測は、相関値をステップc)に従って求めるだけでなく制御変数の測定値しくは設定値に基づいて求める方法によって、得られる。

0027

特に有利であると分かった方法は、相関値が規則正しい時間間隔で、好ましくは0.5〜5秒の範囲の間隔で更新される方法である。これ等の値は0.2〜4m/minの中庸の速度での構成品の線引きにあてはまる。しかし、適当なサンプリング周波数の選択は、構成品が線引きされる速度に非常に強く依存する。毎秒数メートルの範囲の非常に高速の線引き速度では、0.1Hz以下の範囲のもっと高いサンプリング周期を用いることが理にかなっている。

0028

好ましい被制御変数は、構成品の外径、及び/又は、管状構成品の場合には、内径及び/又は壁厚である。

0029

以下に述べる方法は、管状構成品の製造に好適である。その方法では、少なくとも1つの付加的な被制御変数、即ち第2の被制御変数が定められ、この第2の被制御変数の推定値は、スミス予測子形式の線形モデルを用いることにより、制御システムの少なくとも1つの制御変数の測定値又は設定値に基づいて、予測される。この方法は次のステップを含んでいる。
a)形状寸法変数の第1の測定を行って第2の被制御変数の第1の値を求めるステップ。
b)該ステップa)において得られた被制御変数の公称値及び実際値間の偏差を求めるステップ。
c)前記偏差を前記制御変数の制御値仮想変化に変換するステップ。
d)前記制御変数と前記第2の被制御変数との間に存在する動的システム挙動の現実的な線形モデルを与えるステップ。
e)前記第1の測定位置での前記形状寸法変数の前記第1の測定による測定値を用いて、前記制御値における前記仮想変化と、前記ステップd)による前記線形モデルとに基づいて、前記推定値を予測するステップ。

0030

予測は、制御変数及び被制御変数の間に存在する動的システム挙動の線形モデルを用いて行われる。1次制御モデルは、次の一般式により規定することができる。
y(t) + T・dy(t)/dt = k・u(t)
ここで、
y = 被制御変数
u = 制御変数
T = 被制御変数と制御変数の変化間動的関係を規定する時定数
T・dy(t)/dt= 時間についての被制御変数の微分
k = 制御変数の変化と被制御変数の変化との間の定比制御因子であり、Tは通常経験的に決定され、kは特定の当該制御回路について容易に分析的に導出することができる。

0031

以下に、上述した一般式に基づいて導出される、構成品の直径(D)の制御のための線形モデル、その断面積(A)、或は、管状構成品の場合には、壁厚(W)及び壁厚対直径比(Q)について説明する。

0032

直径及び壁厚の線形モデル
D(t) =D0+ Dv(t) + Dp(t)

Dv(t) + Tv・dDv(t)/dt = | Dp(t) + 2・Tp・dDp(t)/dt + Tp2・d2Dp(t)/dt2 =
kD,v・(v(t) - v0) | kD,p・(p(t) - p0)

kD,v = - D0/2・V0 | kD,p=(D0/2p0)・((D0-2W0)/(D0-W0))・log(1/Q0)

W(t) = W0 + Wv(t) + Wp(t)

Wv(t) + Tv・dWv(t)/dt = | Wp(t) + 2・Tp・dWp(t)/dt + Tp2・d2Wp(t)/dt2 =
kwv・(V(t) - V0) | kWp・(p(t) - p0)

kW,v = - W0/2・V0 | kW,p = - W0/2・p0・D0/(D0 - W0)・log(1/Q0)

断面積の線形モデル
A(t) = A0 + Av(t)
Av(t) + Tv・dAv(t)/dt = ka,v・(V(t) - V0)
ka,v = - A0/V0

直径対壁厚比の線形モデル
Q(t) = Q0 + Qp(t), ここで Q = W/D
Qp(t) + 2・Tp・dQp(t)/dt + Tp2・d2Qp(t)/dt2 = kQ,p・(p(t) - p0)
kQ,p = - Q0/p0・log(1/QN), ここでQN = (W0/D0)/(WRoh/DRoh)
ここで、
t = プロセスの時間又は持続時間
v =線引き速度
v0 = 線引き速度の作動点
p =吹込み圧力
p0 = 吹込み圧力の作動点
D = 直径
D0 = 直径の公称値
DRoh =ガラス母材の直径
Dv = 直径の線引き速度成分
Dp = 直径の吹込み圧力成分
W = 壁厚
W0 = 壁厚の公称値
WRoh = ガラス母材の壁厚
Wv = 壁厚の線引き速度成分
Wp = 壁厚の吹込み圧力成分
A = 断面積
A0 = 断面積の公称値
Av = 断面積の線引き速度成分
Q = 直径対壁厚比(=線引き比)
Q0 = 線引き比の公称値
Qp = 線引き比の吹込み圧力成分
QN = 線引き比の正規化公称値
kD,v = 線引き速度及び直径間比例制御因子
kD,p = 吹込み圧力及び直径間の比例制御因子
kW,v = 線引き速度及び壁厚間の比例制御因子
kW,p = 吹込み圧力及び壁厚間の比例制御因子
kA,v = 線引き速度及び断面積間の比例制御因子
kQ,p = 吹込み圧力及び線引き比の公称値間の比例制御因子
Tv = 動的線引き速度の時定数
Tp = 動的吹込み圧力の時定数

0033

構成品の断面積を被制御変数として用い、線引き速度を制御変数として用いる方法は、管状の構成品の場合、特に有利である。“構成品の断面積”という表現は、線引き方向に対して垂直に構成品の壁体を通る断面の面積を意味すると理解されたい。線引き速度は構成品の断面積に影響するが、管状の構成品の内部に加えられる吹込み圧力は影響しない。従って、逆に言えば、別の好適な方法においては、壁厚対外径比又は壁厚対内径比が被制御変数として用いられ、管状の構成品の内部に加えられる制御可能な吹込み圧力が制御変数として用いられる。

0034

断面積と壁厚対直径比は、ここでは、モデル・ベースの方法による壁厚の制御のための“等価変数”として役に立つ。この場合、括れ部近くの第1の測定位置での形状寸法変数の測定に基づいて予測を行うことが絶対的に必要であるわけではない。それにもかかわらず、2つの予測方法、即ち、第1の測定位置での形状寸法変数の測定に基づいて被制御変数を予測する方法と、プロセスパラメータの設定値を考慮に入れた線形モデルに基づいて被制御変数を予測する方法とを組み合わせることによって、断面積の場合も、また、壁厚対直径比の場合も、寸法精度を更に向上させることが可能である。

0035

このような組み合わせの方法は、寸法精度を確保するために少なくとも2つの異なる被制御変数を制御する必要がある中空ファイバのチューブを製造する際に有用であることが分かった。この場合に好ましいのは、外径と断面積の組み合わせ及び外径と壁厚対外径比の組み合わせである。しかし、他の組み合わせも考えることができ、本発明ではそのような組み合わせを排除するものではない。

0036

管状構成品の製造の際には、外径を第1の被制御変数として用い、この管状構成品の内部に維持される吹込み圧力を外径の制御変数として用いると共に、構成品の壁体の断面積を第2の被制御変数として用い、線引き速度を断面積の制御変数として用いることが特に有用であることが分かった。

0037

管状構成品を製造するための別の好ましい方法においては、外径を第1の被制御変数として用い、線引き速度を外径の制御変数として用いると共に、構成品の壁厚対外径比を第2の被制御変数として用い、管状構成品の内部に維持される吹込み圧力を壁厚対外径比についての制御変数として用いる。

0038

2つの自動制御回路は通常互いに影響し合うので、この2つの制御回路の静的又は動的な減結合を行うことが有利である。静的減結合とは対照的に、動的減結合は、問題の制御変数が被制御変数に対して時間に関し異なる仕方で振る舞うという事実を考慮に入れている。

0039

制御システムにおいてファジィ論理制御装置が用いられる方法は、寸法的に正確な構成品の製造に特に適することが分かった。このようにして、解法の発見を助ける制御計画を制御システムに組み入れることができる。

0040

更に、プロセスに関する上述した目的は、括れ部の温度を測定すると共に、その温度を被制御変数として用いることによって、上述した方法に基づいて達成することができる。

0041

例えば、延伸プロセス始動局面又は最終局面の間に生じるような括れ部の温度変化は、本発明の方法により検出され、加熱装置の温度の補正によって補償することができる。ここで、加熱装置の温度ではなく、括れ部の領域におけるガラスの温度は、ガラスの変形挙動を決定する因子であることに留意しておかねばならない。括れ部の温度の均一性が向上すると、動的変形挙動の一様性がそれだけ増し、構成品の寸法精度に有意な向上が見られる。括れ部の温度は、加熱装置の温度の代わりに、或いは同温度と共に、被制御変数として使用することができる。

0042

好適な方法においては、加熱装置の温度もまた測定される。括れ部の温度はカスケード制御システムにおいて主被制御変数として用いられるが、加熱装置の温度は補助被制御変数として用いられる。加熱装置の温度は、関連した温度制御装置における変化に迅速に感応するが、括れ部の温度は、周囲温度の変化の結果として、緩慢に変化する。従って、この変形実施形態の方法は、制御挙動に関して、加熱装置の温度を極度に均一に保つために非常に短い積算時間をもつ制御対象と、変形領域における粘性再現可能に求めるために非常に長い積算時間をもつ制御対象との双方を使用可能であるという利点をもたらす。括れ部の温度は高温計で測定することが有利である。

0043

装置に関しては、前述した目的は、本発明に従って、構成品の形状寸法変数を検出する測定装置を提供することにより、また、括れ部の軟化領域における測定位置をこの装置に割り当てることにより達成することができる。

0044

本発明によって要求されているようなこの測定装置を提供することにより、構成品の形状寸法変数をムダ時間なしに測定することが可能になる。該測定装置は、例えば外径又は壁厚とすることができる、軟化領域にある構成品の形状寸法変数を検出する。これは、構成品が未だに変形を受けており、また、形状寸法変数の測定値が同形寸法変数の最終的な実際値と必ずしも一致しないことを意味している。しかし、ムダ時間なしに測定された形状寸法変数の値によって、本発明による方法に基づいて前述したように、最終値に関する予測を行うことが可能である。この最終値は、構成品の形状寸法変数がもつと予測され、また、プロセス制御の被制御変数についての実際値として後から使用でき、或いはこの最終値から、かかる実際値を導出できる。

0045

測定は非接触式で行われる。これは、測定値を得る構成品上の測定位置が測定装置からある距離だけ離れていることを意味している。測定装置は、直径を測定するために通常用いられているような光学機器とすることがき、或いはビデオカメラとすることができる。

0046

ある距離だけ離れた2つの測定装置を有して制御ユニットに接続された装置が特に有効であることが分かった。各測定装置の測定位置は互いにある距離だけ離れたままである。追加の測定装置の測定位置は、構成品が最早変形を受けることがない領域にある。そこで測定された形状寸法変数の値は寸法精度を監視するのに役立つ。また、本発明の方法に基づいて前述したように、このようにして得られた測定値は、プロセス制御のため共通の制御ユニットにおいて処理することが可能である。

0047

測定装置の1つを加熱要素の近傍に据え付けることが有利である。これにより、特に、ガラス母材の軟化領域、即ち括れ部の位置がプロセスの過程を通して変化する危険がある時に、測定装置の調節を簡単にする。この測定装置は、加熱装置の外側に配置することが推奨される。加熱装置には少なくとも1つの開口が設けられていて、この開口を介して、形状寸法変数の測定を非接触式で行うことができる。このようにして、測定装置は軟化領域の非常に近くに位置付けることができる。

0048

直径を測定するための装置を設けることが好ましい。この場合、構成品の直径は形状寸法変数として役立つ。管状の構成品の場合、内径又は壁厚を測定する。

0049

ガラス母材の温度を軟化領域において、即ち括れ部の領域において測定するために、制御ユニットに接続された高温計が設けられている装置も有用であることが分かった。括れ部の温度をプロセスの制御の際に考慮に入れることが有利である。その結果、特に、プロセスの初期末期に起こるような温度の変動状態下で、装置は、プロセスがもっと一様に動くことを可能にする。

0050

制御ユニットが線引き装置、及び/又は給送装置、及び/又は加熱装置、及び/又は(中空の円筒形構成品の場合)構成品の内圧のための制御弁に接続される装置が特に適切であることが分かった。

0051

制御ユニットのためにファジィ論理制御装置を用いる装置が特に有用であることが分かった。この場合、全ての制御装置をファジィ論理制御装置として設計することが好ましい。

発明を実施するための最良の形態

0052

本発明の例示的な実施の形態について、図面を参照して以下に詳細に説明する。図1において、符号1は中空の、円筒形のシリカガラス母材を表しており、該母材1は、支持部材2によって保持されると共に、給送装置(図1には図示せず)によって炉(加熱装置)3に連続的に給送される。母材1は、その一端から始まって、炉3の内部で一領域づつ加熱されるので、同母材は変形帯域4において軟化し、そして、チューブ(構成品)6は、括れ部5を形成しながら、線引き装置もしくはユニット7により母材から引き離すことができる。

0053

チューブ6の外径を測定するため、直径測定装置8が設けられている。直径測定装置8は、ある距離だけ変形帯域4から離間して配置されている。離間距離は、シリカガラスが完全に固化する前にチューブが延伸される長さによって決められる。完全な冷却により生ずるチューブ6の直径の僅かな変化は別にして、直径測定装置8は、チューブ6の最終外径を測定する。

0054

変化帯域4内のチューブの直径を測定するため、炉3の直ぐ近くに第1の直径測定装置9が設けられている。この第1の直径測定装置9は、炉3に形成された開口10を介して非接触式で変形帯域4の領域におけるチューブの外径を検出する。第1の直径測定装置9は、変形帯域4の粘性のある出口領域、即ち括れ部5の下部領域に対応して配置される。

0055

この点において測定された直径の値によって、チューブの最終直径の推定値をムダ時間なしに予測することができる。対称的に、直径測定装置8により測定された直径に基づいて予測された推定値は、測定ムダ時間に関連した誤差の影響を受ける。

0056

更に、壁厚を測定するために、壁厚測定装置11が設けられており、これは、線引き方向(方向の矢印12で示されている)において見て、直径測定装置8の真下に配置されている。壁厚測定装置11は反射法に従って作動する。即ち、壁厚はチューブ6の内面及び外面によってもたらされる反射ピーク間の距離に基づいて決定される。

0057

炉3の温度を測定するため、第1の高温計13が用いられる。括れ部5の温度は第2の高温計14によって測定される。炉3の温度は温度制御装置15により制御される。この温度制御のため、第2の高温計14により測定された括れ部の温度が主被制御変数として用いられるのに対して、第1の高温計13により測定された温度はカスケード制御システムにおいて補助の被制御変数として考慮に入れられる。

0058

支持部材2は、チューブ6の内部に開口する孔16を有し、圧縮空気がこの孔16を介して、弁17及び圧力制御装置18によりチューブ6の内部に導入される。チューブ6内の内圧は、圧力測定装置19によって測定される。

0059

チューブが引き離される速度は、速度測定装置22により検出され、速度制御装置21によって調節される。

0060

図に概略的に示したように、種々の測定装置8,9,13,14,19,22に割り当てられたチューブ6及び炉3の近くの測定位置は、これらの測定装置から延びる接続線により特徴的に示されている。

0061

以下のパラメータは中央演算処理ユニット20に供給される。即ち、速度測定装置22によって測定されるチューブ線引き速度と、直径測定装置8によって測定されるチューブの外径と、第1の直径測定装置9によって測定されるチューブの外径と、壁厚測定装置11によって測定されるチューブの壁厚と、第1の高温計13によって測定される炉3の温度と、高温計14によって測定される括れ部5の温度と、圧力測定装置19によって測定されるチューブ内の内圧とである。中央演算処理ユニット20は、圧縮空気の圧力制御装置18と、炉3の温度制御装置15と、線引きユニット7の制御装置21とを制御する。

0062

中央演算処理ユニット20は、入力矢印23で示すように、チューブの内径、チューブの外径、壁厚、スループットもしくは処理能力等についての値のような所定の公称値を入力として受け取ることができる。

0063

以下に、本発明による方法の例示的な実施形態を図1に基づいてもっと詳細に説明する。

0064

炉3におけるチューブ6の変形中に、断面積も壁厚対直径比も減少する。軸方向に作用する変形の力は、ここで用いられる固定の設定給送速度と制御可能なチューブ線引き速度との間の差から間接的に生ずる。半径方向におけるチューブ6の変形の力は、チューブの内部と周囲との間の確定圧力差の結果であり、これは吹込み圧力とも呼ばれる。

0065

第1の例示的な実施形態において、シリカガラスの母材は一定速度で炉3に送られる。炉3の温度は、最初、約2200℃に設定されている。高温計14によって測定され、約1800℃の公称値に調節される括れ部5の温度は、炉の温度制御のための被制御変数として用いられる。

0066

チューブ6の外径とチューブ6の壁体の断面積とは、プロセスの制御のための被制御変数として用いられる。吹込み圧力は外径のための制御変数として用いられ、また、線引き速度は断面積のための制御変数として用いられる。

0067

制御入力と一致させるために断面積をどのようにして調節するか、以下に説明する。

0068

測定位置25において、第1の直径測定位置9がチューブの外径について第1の値を測定する。チューブ6の壁厚は壁厚測定位置22によって測定され、この測定値から壁体の断面積を計算する。この計算値から、チューブ壁体の断面積の公称値と実際値の偏差が分かり、チューブ線引き速度の第1の仮想変化に変換される。チューブ線引き速度と、チューブ壁体の断面積と、チューブ線引き速度の仮想変化との間に存在する動的システム挙動の現実モデルに基づいて、また、第1の測定位置25での外径の第1測定で得られる測定値を考慮して、断面積についての推定値が予測される。この推定値は、プロセス制御の更なる過程のための被制御変数の実際値として後から使用される。

0069

このために使用される現実的モデルは次の式により特徴的に表される。断面積のモデルは、
y(t) + T・dy(t)/dt = k・u(t)
ここで、実施形態では、yは断面積、dy/dtは断面積の時間変化率、uは線引き速度、tは時間、kは比例制御因子、Tは時定数である。

0070

次に、被制御変数の実際値は次の式に従って演算される。
ycontrol(t) = ypredicted(t) + (ymeasured(t) - ypredicted(t - Tdead))
・・・・・(1)
ここで、実施形態では、
ycontrol =被制御変数の実際値
ypredicted=線形モデルにより予測された断面積及び測定された線引き速度の推定値
ymeasured =外径及び壁厚の測定値から演算された断面積の値
t =時間
Tdead =測定ムダ時間
である。

0071

制御入力もしくは操作量適合するように外径をどのように調節するか、以下に説明する。測定ムダ時間をなくすために、チューブ6の外径を予測する。このチューブ外径の予測のために、チューブ6の直径を変形帯域4における上側の測定位置25で先ず測定し、次に、上側の測定位置25と下側の測定位置24の間の測定ムダ時間に等しい遅延をシフトレジスタにおいて行った後、下側の測定位置24で直径測定装置8により測定されたチューブ直径と比較する。

0072

その後、相関モデルを用いて、上側の測定位置25で測定した外径と下側の測定位置24で測定した外径の間の相関値を求める。次に、この相関値は、第1の直径測定装置9により次々と測定される各外径についてチューブの最終外径を予測するために用いることができる。

0073

使用される予測モデルは、次の式により定義することができる。
a0(t) = y2(t) - a1・y1(t - Tdead)
ここで、
y1 = 第1の測定位置での外径の測定値
y2 = 第2の測定位置での外径の測定値
a0 = 求めるべき時間変化相関値
a1 = 時間不変パラメータ
t = 時間
Tdead = 測定ムダ時間
である。

0074

しかる後、外径の被制御変数の実際値は次の式に従って演算する。
ycontrol(t) = a1・y1(t) + (y2(t) - a1・y1(t - Tdead))
ここで、ycontrolが被制御変数の実際値である。

0075

本発明の有利な効果は、チューブ材料ストランド全体にわたり、チューブ6の全寸法の精度が有意に向上することにあり、制御のために、ムダ時間なしに推定された断面積の値が壁厚測定装置22によって測定された実際の壁厚と、それから演算された断面積との代わりに用いられる限り、また、ムダ時間なしに推定された外径の値が用いられる限り、特に、該寸法は、チューブの断面積を含む。

0076

制御変数と被制御変数の組み合わせの使用、即ち、吹込み圧力によるチューブの外径の制御と線引き速度による断面積の制御とを組み合わせることは、特に、薄肉チューブの場合に非常に有利であることが分かった。

0077

高温計14により与えられる括れ部の温度を用いることによって、チューブ6の寸法精度の更なる改善が実現される。この温度測定の効果は、プロセスの始動局面又は最終局面の間に起こるような変形温度非定常な変化が変形帯域4の温度変化によって認められ、また、この非定常な変化が炉温度の補正により補償できることである。この結果、変形温度の一様性が高くなり、従って、動的変形挙動の一様性が高くなり、寸法精度がかなり改善される。

0078

第2の実施形態においては、シリカガラス母材は一定速度で炉3に送られ、炉3の最初の温度は2000℃に設定される。高温計14によって測定され約1800℃の公称値に保持される括れ部5の温度は、温度の制御のための被制御変数として用いられる。

0079

チューブ6の外径とその壁厚対直径比は、プロセスの制御のための被制御変数として用いられる。線引き速度は外径のための制御変数として用いられ、吹込み圧力は壁厚対直径比のための制御変数として用いられる。

0080

壁厚対直径比を制御入力に適合するように調節する方法について以下に詳細に説明する。

0081

測定位置25で、第1の直径測定装置9はチューブの外径についての第1の値を測定する。線引き比は、壁厚測定装置22及び直径測定装置8により求められた測定値から演算される。この値から、線引き比の公称値及び実際値の偏差が決定され、吹込み圧力の第1の仮想変化に変換される。吹込み圧力の仮想変化だけでなく、線引き比と吹込み圧力の間に存在する動的システム挙動の現実モデルに基づいて、第1の測定位置25での外径の第1の測定の測定値を考慮下に、線引き比の推定値が予測され、この予測値は、後からのプロセス制御のための被制御変数の実際値として用いられる。

0082

壁厚対直径比のモデルは、
y(t) + 2T・dy(t)/dt + T2・d2y(t)/dt2 = k・u(t)
ここで、yは壁厚対直径比、dy/dtは壁厚対直径比の時間変化、d2y(t)/dt2は時間に関する壁厚対直径比の2次導関数、uは吹込み圧力、kは比例制御因子、Tは時定数である。

0083

直径を制御入力に適合するように調節する方法は、第1の実施形態に基づいて既に説明した方法と、制御変数として吹込み圧力の代わりに線引き速度が用いられている点を除いて、同様である。

0084

制御変数と被制御変数をこのように組み合わせて使用すること、即ち、線引き速度による直径の制御及び吹込み圧力による壁厚対外径比の制御は、厚肉のチューブの場合に特に有利であることが分かった。

0085

本発明による方法の第3の実施形態においては、チューブ6の断面積と壁厚対外径比の双方が被制御変数として用いられ、また、線引き速度と吹込み圧力の双方が被制御変数として用いられる。ここで、線引き速度は、線引き比ではなく、主としてチューブ壁体の断面積に影響するが、これに対して、吹込み圧力は、チューブ壁体の断面積ではなく線引き比に影響する。制御システム全体において上述した2つの制御メカニズムの組み合わせを通じて、チューブ壁体の断面積と線引き比の双方を互いに殆ど無関係に制御することが可能である。即ち、2つの制御回路は動的に減結合されている。

0086

図2に示した本発明の装置の実施形態は、中実の円柱形プリフォーム27から光ファイバ26を線引きするのに用いられている。図1で用いられているものと同一の符号は、図1に関連して説明したものと同様又は等価の要素を示している。

0087

光ファイバ26の直径を測定するため、変形帯域4の外側の領域にはビデオカメラ8が設けられている。変形帯域4内のファイバ直径を測定するために、炉3の直ぐ近くに直径測定装置9が設定されている。この直径測定装置9は、炉3にある開口10を介して、非接触式に変形帯域4の領域にあるファイバ直径を検出する。

0088

炉3の温度を測定するために、第1の高温計13が使用される。括れ部5の温度は第2の高温計14により測定される。炉3の温度は温度制御装置15によって制御される。この温度制御装置15は、カスケード制御システムにおいて、括れ部5の温度を主な被制御変数と考え、炉3の温度を補助の被制御変数と考える。

0089

ファイバ線引き速度は、速度測定装置22によって検出され速度制御装置21により調節される。

0090

ファイバ26及び炉3の領域における概略的に説明した種々の測定装置8,9,13,14,15ー19,22は、諸装置から出る接続線が測定すべき対象物3,26,27の表面に接触する点に特徴がある。27はガラス母材である。

0091

次のパラメータが中央演算処理ユニット20に送られる。即ち、速度測定装置22によって検出されるファイバ線引き速度と、ビデオカメラ8によって測定されるファイバ直径と、第2の直径測定装置9によって測定されるファイバ直径と、第1の高温計13によって測定される炉3の温度と、第2の高温計14によって測定される括れ部5の温度とである。中央演算処理ユニット20は、炉3の温度制御装置15と線引きユニット7の制御装置21とを駆動する。

0092

本発明による装置は、ムダ時間なしにファイバの実際の直径を予測することを可能とし、その結果、ファイバ直径の寸法精度が目に見えて向上する。ファイバ26を線引きするための本発明による方法を例示的な実施形態に基づいて以下に説明する。

0093

ファイバ26の直径は、プロセスの制御のための被制御変数として使用される。ファイバ直径の公称値は127μmである。ファイバ線引き速度は制御変数として用いられる。ファイバ直径が制御入力と一致するような仕方で該ファイバ直径を制御するプロセスを以下に詳細に説明する。

0094

測定位置25で、ファイバ直径の第1の値を第1の直径測定装置9によって測定する。この測定値は、期待されるファイバ直径を予測するために使用される。この予測のため、測定値は、上側の測定位置25と下側の測定位置24との間の測定ムダ時間に等しい時間だけシフトレジスタにおける遅延の後、下側の測定位置24で直径測定装置8によって測定されたファイバ直径と比較される。上側の測定位置25で測定されたファイバ直径と下側の測定位置24で測定されたファイバ直径との間の相関値は、測定値の商として又は差として求められ、その後、該相関値を、第1の直径測定装置9によって測定されるファイバ直径毎に最終ファイバ直径を予測するために使用することができる。ファイバ直径の推定値は、チューブの外径について図1に基づいて説明したものに相当する線形モデルに基づいて再び推定される。

0095

0.01秒の規則正しい間隔で更新される相関値の決定のために、ファイバ線引き速度の現在の値がまた考慮に入れられる。

0096

本発明による方法は、期待されるファイバ直径をムダ時間なしに予測することを可能にする。本発明の有利な効果は、制御のために、ムダ時間なしに推定されたファイバ直径の値が直径測定装置8により測定された実際のファイバ直径の代わりに使用される限りにおいて、ファイバ26の寸法精度を相当に向上させることにある。

0097

高温計14によって与えられる括れ部の温度を使用することにより、ファイバ直径の寸法精度の更なる向上が実現される。この温度測定値の効果は、プロセスの始動局面又は最終局面の間に起こるような変形温度の非定常変化が変形帯域4の温度の変化によって確認され、炉温度の補正により補償できることである。これは、変形温度の過程を非常に一様とし、従って、動的変形挙動を非常に一様として、寸法精度の有意な向上をたらす。

0098

中央演算処理ユニット20の全ての制御装置しくはコントローラはファジィ論理制御装置として設計されている。

0099

温度制御に関係する本発明による方法の別の例示的な実施形態について図1に基づいて以下に詳細に説明する。

0100

この方法はチューブ6の予測のために用いられる。チューブの線引きのために設定されたプロセスのパラメータは、図1における方法の第1の変形実施形態の説明のために引用したものと同一である。温度制御及び動的変形挙動を改善し、従ってチューブの寸法精度を向上するために、括れ部5の温度がカスケード制御システムにおいて主な非制御変数として用いられ、一方、炉3の温度は制御のための補助の非制御変数として有用である。

0101

このため、約1850℃の括れ部5の公称温度が中央演算処理ユニット20に入力される。括れ部5の温度が高温計14によって測定され、公称値及び実際値の偏差が求められ、炉3の温度制御装置15が括れ部の温度を一定に保持するような仕方で駆動される。

0102

線引きプロセスの始動局面又は最終局面の間に起こるような括れ部の温度変化は、本発明による方法によって確認され、加熱装置の温度の補正によって補償されることができる。

0103

上述した例示的な実施形態において、温度を除いて、ファジィ論理制御装置が制御装置として用いられる。このようにして、解法の発見を助けるエキスパートの知識が制御プロセスに導入される。

図面の簡単な説明

0104

図1チューブを線引きもしくは延伸するための本発明による装置の長手方向断面図である。
図2ファイバを線引きもしくは延伸するための本発明による装置の長手方向断面図である。

--

0105

1…ガラス母材、3…炉(加熱装置もしくは加熱領域)、4…変形帯域(軟化領域)、5…括れ部、6…チューブ(構成品)、7…線引きユニット、8…直径測定装置、9…直径測定装置、10…開口、11…壁厚測定装置、12…線引き方向、13…高温計、14…高温計、15…温度制御装置、18…圧力制御装置、19…圧力測定装置、20…中央演算処理ユニット(制御ユニット)、22…速度測定装置、24…第2の測定位置、25…第1の測定位置、26…光ファイバ(構成品)、27…ガラス母材。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ