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図面 (7)

課題

車両運転状態検出装置において、車両運転者運転リズムを的確に推定して運転者による車両の運転状態を判定する。

解決手段

車両走行中の操舵角から操舵角速度分散及び操舵操作頻度を算出し、初期運転時の操舵角速度分散と操舵操作頻度から各個人基準値を設定し、その後、走行中の運転者の累積運転時間から肉体疲労度を算出すると共に、操舵角速度分散及び操舵操作頻度から運転リズム変調度を算出し、この肉体疲労度及び運転リズム変調度から安全運転勧告必要度を算出し、算出した安全運転勧告必要度と安全運転勧告基準値とを比較して運転者の運転状態の低下を判定して運転者に対して安全運転の勧告を行う。

概要

背景

近年、道路網の著しい発達によって自動車のもつ移動能力が大幅に向上することでその行動半径が拡大すると共に、生活の安定と余暇の増加によって家族のレジャー指向が強くなり、また、日常生活の中でも自動車を運転する機会が増えてきている。この自動車の運転走行に際して運転者は常に安定した心身の健康が望まれるが、一般に、運転者は自己体調不良を自覚しながらもほとんどの場合、これを軽視してハンドルを握る傾向にある。自動車の運転は自己の体調にあった適正な範囲で行うことが望ましいが、自己の体調不良は本人が気づかずについつい無理してしまう場合もある。車両を長時間休みなく連続して運転すると、運転者に疲労が蓄積して健康状態が悪化し、集中力が低下する。

そのため、従来、疲労運転や居眠り運転などを防止するために、車両に警報装置を設けるようにしたものが各種提案されている。例えば、運転開始からの累積時間を継続して計測し、一定時間を越えたら警報を発して運転者に休憩を促すようにしたものや、ある時間間隔で運転者に応答を求める信号を与え、運転者の応答時間の適否によって覚醒度の低下を判定して警報を与えるようにしたものがある。

また、自己の体調による運転状態監視して適正運転限界を越えたときには運転者にこれを知らせることによって事故を未然に防ぐことが考えられており、例えば、人間の心臓心拍数運転強度や精神的な緊張あるいは恐怖感などに応じて増減することを適用し、運転者に直接心拍数センサを装着したり、心拍数センサをステアリングホイールに装着したりし、この心拍数センサによって車両を運転中の運転者の心拍数を検出し、この心拍数の周期順次演算、変換し、その数値許容範囲内にあるか否かを判定することにより運転者の覚醒度を判定するものがある。

概要

車両運転状態検出装置において、車両運転者の運転リズムを的確に推定して運転者による車両の運転状態を判定する。

車両走行中の操舵角から操舵角速度分散及び操舵操作頻度を算出し、初期運転時の操舵角速度分散と操舵操作頻度から各個人基準値を設定し、その後、走行中の運転者の累積運転時間から肉体疲労度を算出すると共に、操舵角速度分散及び操舵操作頻度から運転リズム変調度を算出し、この肉体疲労度及び運転リズム変調度から安全運転勧告必要度を算出し、算出した安全運転勧告必要度と安全運転勧告基準値とを比較して運転者の運転状態の低下を判定して運転者に対して安全運転の勧告を行う。

目的

本発明はこのような問題を解決するものであって、運転者の運転リズムを的確に推測して運転者による車両の運転状態を判定することのできる車両運転状態検出装置を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
7件

この技術が所属する分野

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請求項1

走行中の車両の操舵角を検出する操舵角センサと、該操舵角センサによって検出された操舵角から所定時間内の操舵角速度の分散を算出する操舵角速度分散演算手段と、前記操舵角センサによって検出された操舵角から所定時間内の操舵操作頻度を算出する操舵操作頻度演算手段と、前記操舵角速度分散演算手段によって算出された操舵角速度分散及び前記操舵操作頻度演算手段によって算出された操舵操作頻度とを予め設定された操舵角速度分散基準値及び操舵操作頻度基準値と比較して運転者運転状態の低下を判定する運転状態判定手段とを具えたことを特徴とする車両運転状態検出装置

請求項2

請求項1記載の車両運転状態検出装置において、前記操舵角速度分散基準値は、前記操舵角速度分散演算手段によって算出された初期運転時における所定時間内の操舵角速度分散に基づいて算出されると共に、前記操舵操作頻度基準値は、前記操舵操作頻度演算手段によって算出された初期運転時における所定時間内の操舵操作頻度に基づいて算出されることを特徴とする車両運転状態検出装置。

請求項3

請求項2記載の車両運転状態検出装置において、初期運転時、所定経過時間ごとに操舵角速度分散の平均値をそれぞれ算出し、該操舵角速度分散平均値バラツキ所定範囲以内となったときに該操舵角速度分散平均値を前記操舵角速度分散基準値に設定すると共に、所定経過時間ごとに操舵操作頻度の平均値をそれぞれ算出し、該操舵操作頻度平均値のバラツキが所定範囲以内となったときに該操舵操作頻度平均値を前記操舵操作頻度基準値に設定することを特徴とする車両運転状態検出装置。

請求項4

請求項1及び2、3記載の車両運転状態検出装置において、現在の操舵角速度分散及び操舵操作頻度と操舵角速度分散基準値及び操舵操作頻度基準値とに基づいて運転リズム変調度を算出する運転リズム変調度演算手段を有し、前記運転状態判定手段は、該運転リズム変調度演算手段によって算出された運転リズム変調度と予め設定された運転リズム変調度基準値とを比較して運転者の運転状態の低下を判定することを特徴とする車両運転状態検出装置。

請求項5

請求項4記載の車両運転状態検出装置において、車両運転開始から現在まで継続する運転時間を計測する累積運転時間計測手段と、前記運転リズム変調度と前記累積運転時間とに基づいて安全運転勧告必要度を算出する安全運転勧告必要度演算手段とを有し、前記運転状態判定手段は、該安全運転勧告必要度演算手段によって算出された安全運転勧告必要度と予め設定された安全運転勧告基準値とを比較して運転者の運転状態の低下を判定することを特徴とする車両運転状態検出装置。

請求項6

請求項1及び4、5記載の車両運転状態検出装置において、前記運転状態判定手段が運転者の運転状態の低下を判定したときには、運転者に対して勧告を行うことを特徴とする車両運転状態検出装置。

請求項7

請求項2及び3、4、5記載の車両運転状態検出装置において、前記操舵角速度分散基準値及び前記操舵操作頻度基準値は、所定時間以上の停車、もしくは、運転席ドア開閉操作によってリセットされることを特徴とする車両運転状態検出装置。

技術分野

0001

本発明は、走行中の車両の運転者運転状態を検出する車両運転状態検出装置に関する。

背景技術

0002

近年、道路網の著しい発達によって自動車のもつ移動能力が大幅に向上することでその行動半径が拡大すると共に、生活の安定と余暇の増加によって家族のレジャー指向が強くなり、また、日常生活の中でも自動車を運転する機会が増えてきている。この自動車の運転走行に際して運転者は常に安定した心身の健康が望まれるが、一般に、運転者は自己体調不良を自覚しながらもほとんどの場合、これを軽視してハンドルを握る傾向にある。自動車の運転は自己の体調にあった適正な範囲で行うことが望ましいが、自己の体調不良は本人が気づかずについつい無理してしまう場合もある。車両を長時間休みなく連続して運転すると、運転者に疲労が蓄積して健康状態が悪化し、集中力が低下する。

0003

そのため、従来、疲労運転や居眠り運転などを防止するために、車両に警報装置を設けるようにしたものが各種提案されている。例えば、運転開始からの累積時間を継続して計測し、一定時間を越えたら警報を発して運転者に休憩を促すようにしたものや、ある時間間隔で運転者に応答を求める信号を与え、運転者の応答時間の適否によって覚醒度の低下を判定して警報を与えるようにしたものがある。

0004

また、自己の体調による運転状態を監視して適正運転限界を越えたときには運転者にこれを知らせることによって事故を未然に防ぐことが考えられており、例えば、人間の心臓心拍数運転強度や精神的な緊張あるいは恐怖感などに応じて増減することを適用し、運転者に直接心拍数センサを装着したり、心拍数センサをステアリングホイールに装着したりし、この心拍数センサによって車両を運転中の運転者の心拍数を検出し、この心拍数の周期順次演算、変換し、その数値許容範囲内にあるか否かを判定することにより運転者の覚醒度を判定するものがある。

発明が解決しようとする課題

0005

ところが、上述した従来の装置において、運転開始からの累積時間によって警報を発して運転者に休憩を促すようにしたものにあっては、警報が一定時間ごとに発せられるため、居眠り警報装置としては不十分である。即ち、疲労の蓄積度は個人個人異なるものであり、運転者が疲労しているのに警報が発せられなかったり、疲労していないのに警報が発せられることがある。そのため、市街地カーブ走行時などの運転者が神経を集中しなければならないときや覚醒度が低下していないときに警報が発せられて運転者にとっては煩わしいという問題がある。また、ある時間間隔で運転者に与えられた信号に対する運転者の応答時間の適否によって警報を与えるようにしたものにあっても、前述と同様に、運転者が疲労しているのに警報が発せられなかったり、疲労していないのに警報が発せられてその応答が煩わしいという問題がある。

0006

また、心拍数センサによって運転中の運転者の心拍数を検出し、この検出した心拍数データに基づいて覚醒度を判定するものにおいて、この心拍数センサを運転者に直接装着するものにあっては、運転者が車両を運転するたびにこのセンサを装着しなければならず、操作が面倒であるという問題がある。一方、心拍数センサをステアリングホイールに装着したものにあっては、運転者がステアリングホイールの所定の位置を握らなければならないが、運転者が居眠り状態となった場合、手の握力も低下してステアリングホイールからも手を離してしまって運転者の心拍数を正確に検出することができない虞がある。

0007

ところで、運転者の操舵角情報に基づいて覚醒度を判定するものとして、例えば、特開平4−122242号公報、あるいは、特開平5−58192号公報に開示されたものがある。特開平4−122242号公報に開示されたものは、ステアリングの角速度を示す信号のパルス間隔を判定してステアリング操作間隔を求め、このステアリング操作間隔が長い場合に、運転者の覚醒度が低下したと判断するものである。しかし、ステアリング操作間隔には個人差が生ずるものであり、運転者に適した判定を行うことができず、誤判定を起こす虞がある。

0008

また、特開平5−58192号公報に開示されたものは、操舵角から特定の周波数成分を抽出し、この抽出した周波数成分に基づいて運転者の覚醒度の低下を検出するものである。しかし、操舵角から特定の周波数成分を抽出するのに、高速フーリエ変換などの複雑な処理を行う必要があり、高価な検出装置が必要となってしまう。

0009

本発明はこのような問題を解決するものであって、運転者の運転リズムを的確に推測して運転者による車両の運転状態を判定することのできる車両運転状態検出装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

上述の目的を達成するための本発明の車両運転状態検出装置は、走行中の車両の操舵角を検出する操舵角センサと、該操舵角センサによって検出された操舵角から所定時間内の操舵角速度の分散を算出する操舵角速度分散演算手段と、前記操舵角センサによって検出された操舵角から所定時間内の操舵操作頻度を算出する操舵操作頻度演算手段と、前記操舵角速度分散演算手段によって算出された操舵角速度分散及び前記操舵操作頻度演算手段によって算出された操舵操作頻度とを予め設定された操舵角速度分散基準値及び操舵操作頻度基準値と比較して運転者の運転状態の低下を判定する運転状態判定手段とを具えたことを特徴とするものである。

0011

従って、操舵角センサが走行中の車両の操舵角を検出し、操舵角速度分散演算手段はこの操舵角センサによって検出された操舵角から所定時間内の操舵角速度の分散を算出する一方、操舵操作頻度演算手段はこの操舵角から所定時間内の操舵操作頻度を算出し、運転状態判定手段は算出された操舵角速度分散及び操舵操作頻度を予め設定された操舵角速度分散基準値及び操舵操作頻度基準値と比較して運転者の運転状態の低下を判定することとなり、運転者の運転状態が高精度に推定される。

0012

また、本発明の車両運転状態検出装置は、前記操舵角速度分散基準値は、前記操舵角速度分散演算手段によって算出された初期運転時における所定時間内の操舵角速度分散に基づいて算出されると共に、前記操舵操作頻度基準値は、前記操舵操作頻度演算手段によって算出された初期運転時における所定時間内の操舵操作頻度に基づいて算出されることを特徴とするものである。

0013

従って、初期運転時における所定時間内の操舵角速度分散に基づいて操舵角速度分散基準値が算出され、初期運転時における所定時間内の操舵操作頻度に基づいて操舵操作頻度基準値が算出され、運転者ごと各基準値が設定されることとなり、運転者の運転状態の低下が各運転者に応じて判定される。

0014

また、本発明の車両運転状態検出装置は、初期運転時、所定経過時間ごとに操舵角速度分散の平均値をそれぞれ算出し、該操舵角速度分散平均値バラツキ所定範囲以内となったときに該操舵角速度分散平均値を前記操舵角速度分散基準値に設定すると共に、所定経過時間ごとに操舵操作頻度の平均値をそれぞれ算出し、該操舵操作頻度平均値のバラツキが所定範囲以内となったときに該操舵操作頻度平均値を前記操舵操作頻度基準値に設定することを特徴とするものである。

0015

従って、初期運転時において、所定経過時間ごとに操舵角速度分散の平均値を算出し、この平均値のバラツキが所定範囲以内となったときに操舵角速度分散平均値を操舵角速度分散基準値に設定し、また、初期運転時において、所定経過時間ごとに操舵操作頻度の平均値を算出し、この平均値のバラツキが所定範囲以内となったときに操舵操作頻度平均値が操舵操作頻度基準値に設定され、運転者ごとに各基準値が設定されることとなり、運転者の運転状態の低下が各運転者に応じて判定される。

0016

また、本発明の車両運転状態検出装置は、現在の操舵角速度分散及び操舵操作頻度と操舵角速度分散基準値及び操舵操作頻度基準値とに基づいて運転リズム変調度を算出する運転リズム変調度演算手段を有し、前記運転状態判定手段は、該運転リズム変調度演算手段によって算出された運転リズム変調度と予め設定された運転リズム変調度基準値とを比較して運転者の運転状態の低下を判定することを特徴とするものである。

0017

従って、現在の操舵角速度分散及び操舵操作頻度と各基準値との比較から算出された運転リズム変調度と運転リズム変調度基準値とにより運転者の運転状態の低下が判定されることとなり、運転者の運転リズムから運転状態変化を的確に推定できる。

0018

また、本発明の車両運転状態検出装置は、車両運転開始から現在まで継続する運転時間を計測する累積運転時間計測手段と、前記運転リズム変調度と前記累積運転時間とに基づいて安全運転勧告必要度を算出する安全運転勧告必要度演算手段とを有し、前記運転状態判定手段は、該安全運転勧告必要度演算手段によって算出された安全運転勧告必要度と予め設定された安全運転勧告基準値とを比較して運転者の運転状態の低下を判定することを特徴とするものである。

0019

従って、運転リズム変調度と累積運転時間とから算出された安全運転勧告必要度と予め設定された安全運転勧告基準値とを比較して運転者の運転状態の低下を判定することとなり、車両運転の継続による運転者の肉体疲労と運転者の運転リズムから運転状態変化から的確に運転者の運転状態が推定される。

0020

また、本発明の車両運転状態検出装置は、前記運転状態判定手段が運転者の運転状態の低下を判定したときには、運転者に対して勧告を行うことを特徴とするものである。

0021

従って、運転状態の低下時に運転者に対して勧告がなされることで、運転者は自身の運転状態の低下を確実に認識でき、車両の運転操作慎重に行ったり、休憩を行ったりすることができる。

0022

また、本発明の車両運転状態検出装置は、前記操舵角速度分散基準値及び前記操舵操作頻度基準値が、所定時間以上の停車、もしくは、運転席ドア開閉操作によってリセットされることを特徴とするものである。

0023

従って、運転者が交替するために、所定時間以上停車し、もしくは、運転席のドアが開閉操作されると、操舵角速度分散基準値及び操舵操作頻度基準値はリセットされ、交替した新しい運転者が車両を運転開始すると、再び、操舵角速度分散基準値及び操舵操作頻度基準値を演算する。

発明を実施するための最良の形態

0024

以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて詳細に説明する。

0025

図1に本発明の第1実施形態に係る車両運転状態検出装置の概略構成を表すブロック、図2に操舵角速度分散及び操舵操作頻度の各基準値の設定方法を説明するマップ図3に時間の経過と共に変化する運転勧告必要度を説明するためのグラフ図4に運転者の車両運転状態検出及び勧告の処理の流れを表すフローチャートを示す。

0026

本実施形態の車両運転状態検出装置において、図1に示すように、車両のステアリングホイール11には操舵角センサ12が装着されており、この操舵角センサ12はステアリング機構における操舵軸中立位置からのずれ(以下、これを操舵角と呼称する。)を検出するものである。また、車両の速度計13には車速センサ14が装着されており、この車速センサ14は車両の走行速度(以下、これを車速と呼称する。)を検出するものである。更に、車両には運転時間を計測するカウンタ15が装着されている。そして、この操舵角センサ12及び車速センサ14、カウンタ15は制御部(以下、これをECUと呼称する。)16に接続され、検出した操舵角と車速、時間がこのECUに出力されている。

0027

このECU16は、操舵角速度分散演算部21と、操舵操作頻度演算部22と、操舵角速度分散基準値演算部23と、操舵操作頻度基準値演算部24と、運転リズム変調度演算部25と、累積運転時間計測部26と、肉体疲労度演算部27と、安全運転勧告必要度演算部28と、運転状態判定部29とを具えている。そして、ECU16には運転状態判定部29が運転者の運転状態の低下を判定したときに運転者に対して勧告を行うディスプレイユニット31とスピーカユニット32とが装着されている。ディスプレイユニット31はダッシュボードディスプレイ埋設して運転リズム変調マークフロントウインドウ透過表示するものである。また、スピーカユニット32は運転リズム変調の音声インストルメントパネル内に組み込まれた警報ブザーから発することで行う。なお、図示しないが、これらの警報は運転者が解除スイッチを操作することで即座に解除できるようになっている。

0028

ここで、前述したECU16について、詳細に説明する。操舵角速度分散演算部21は操舵角センサ12が検出した操舵角から所定時間、例えば、1分間の操舵角速度の分散を算出するものである。操舵操作頻度演算部22は操舵角センサ12が検出した操舵角から所定時間、例えば、1分間の操舵操作頻度(所定変化量以上の操舵回数)を算出するものである。操舵角速度分散基準値演算部23はこの操舵角速度分散演算部21が算出した初期運転時における1分間の操舵角速度分散を所定数、例えば、10個取込み、10個の操舵角速度分散に基づいて操舵角速度分散基準値を算出するものである。また、操舵操作頻度基準値演算部24は操舵操作頻度演算部22が算出した初期運転時における1分間の操舵操作頻度を所定数、例えば、10個取込み、10個の操舵操作頻度に基づいて操舵操作頻度基準値を算出するものである。

0029

そして、この算出した操舵角速度分散基準値及び操舵操作頻度基準値は車両が走行した道路形状に左右されるため、各基準値を補正する。例えば、車両が屈曲した道路を走行したときの操舵角を検出し、これを所定の周波数分析すると、屈曲した道路に相応するものは0.2Hz以下の周波数帯であると考えられる。従って、操舵角の0.2Hz以下の周波数成分はローパスフィルタ、もしくは、現在から過去に至るサンプリング周期毎複数点の平均値を求める、いわゆる移動平均の計算をもって検出データを処理することで抽出することができる。そして、図2に示すように、取り込んだ10個の操舵角速度分散基準値及び操舵操作頻度基準値に対して操舵角低周波数成分関数を用いて補正を行う。

0030

一方、累積運転時間計測部26はカウンタ15が計測した運転時間に基づいて車両運転開始から現在まで継続する運転時間を計測し、肉体疲労度演算部27はこの累積運転時間計測部26が計測した累積運転時間から肉体疲労度を演算するものである。即ち、下記数式(1)より算出される。

0031

0032

そして、運転リズム変調度演算部25は操舵角速度分散演算部21が算出した現在の操舵角速度分散及び操舵操作頻度演算部22が算出した現在の操舵操作頻度を4分移動平均化処理し、操舵角速度分散基準値演算部23が算出した初期運転時の操舵角速度分散基準値及び操舵操作頻度基準値演算部24が算出した初期運転時の操舵操作頻度基準値とを用いて運転リズム変調度を算出する。即ち、下記数式(2)より算出される。

0033

0034

従って、安全運転勧告必要度演算部28は、図3に示すように、運転リズム変調度演算部25が算出した運転リズム変調度と肉体疲労度演算部27が算出した肉体疲労度をベクトル合成して安全運転勧告必要度を算出するものである。即ち、下記数式(3)より算出される。

0035

0036

そして、運転状態判定部29は安全運転勧告必要度演算部28が算出したこの安全運転勧告必要度と予め設定された安全運転勧告基準値とを比較して運転者の運転状態の低下を判定するものである。その後、運転者の運転状態が低下している場合には、ディスプレイユニット31とスピーカユニット32とに指令信号を出力し、運転者に対して勧告を行う。

0037

ここで、このような本実施形態の車両運転状態検出装置における処理の流れを図4のフローチャートに基づいて説明する。図4に示すように、ステップS1において、走行中の車両の操舵角が15度以下で、且つ、車速が60km/h以上であるかどうかを判定する。これは車両が高速道路を走行中であるかを判別するものであり、一般に、車両を長時間休みなく連続して運転した場合、運転者に対して高速道路は一般道路に比べて刺激が少なく、集中力が低下して居眠り運転に陥りやすいため、この条件のときにのみシステムを作動させる。従って、前述のステップS1にて、車両の操舵角が15度より大きいか車速が60km/h未満であれば、この判定処理を繰り返し、車両の操舵角が15度以下で、且つ、車速が60km/h以上であれば、ステップS1に移行する。

0038

このステップS2では、操舵角センサ12が検出した操舵角から1分間の操舵角速度の分散を算出すると共に、1分間の操舵操作頻度を算出してステップS3に移行する。このステップS3にて、操舵角速度分散と操舵操作頻度の各個人基準値が未設定であるかを判定する。運転を開始して間もないは通常この個人基準値は未設定であり、ステップS4に移行し、ここで、個人基準値の取込み条件がOKであるか、即ち、走行中の車両の操舵角が15度以下で、且つ、車速が60km/h以上である時が1分以上継続しているかを判断し、継続していれば、ステップS5にて、基準データを随時取り込んでいく。ステップS6では、個人基準値が計算可能であるか、操舵角速度分散と操舵操作頻度の各個人基準値を算出するには、1分間の操舵角速度分散及び1分間の操舵操作頻度の各データが10個必要であり、必要量だけ蓄積されるまで前述した処理を繰り返す。

0039

そして、1分間の操舵角速度分散及び1分間の操舵操作頻度の各データが10個蓄積されたら、ステップS7において、操舵角速度分散基準値及び操舵操作頻度基準値を演算する。以降、運転者が交替するまで、この設定された操舵角速度分散基準値及び操舵操作頻度基準値に基づいて運転者の運転状態を判定する。

0040

即ち、各基準値が設定されたら、ステップS8において、操舵角センサ12が検出した操舵角から4分移動平均化処理によって操舵角速度の分散及び操舵操作頻度を算出してステップS9に移行する。このステップS9では、累積運転時間から前述の数式(1)によって肉体疲労度を算出する。また、このステップS9では、走行中の車両の操舵角速度分散及び操舵操作頻度から前述の数式(2)によって運転リズム変調度を算出する。

0041

ステップS10では、走行中の車両の速度が50km/h以下であるかどうかを判定しており、車速が50km/hを越えていれば、ステップS11において、肉体疲労度及び運転リズム変調度から前述の数式(3)によって安全運転勧告必要度を算出する。そして、ステップS12にて、算出された安全運転勧告必要度と予め設定された安全運転勧告基準値(例えば、本実施形態では、0.8)とを比較して運転者の運転状態の低下を判定する。ここで、安全運転勧告必要度が0.8以上であれば、運転者の運転状態が低下していると判定し、ステップS13にて、運転者に対して安全運転の勧告を行う。即ち、ディスプレイユニット31によって運転リズム変調のマークをフロントウインドウへ透過表示すると共に、スピーカユニット32から運転リズム変調の音声を出力することで、運転者に知らせる。一方、安全運転勧告必要度が0.8より小さければ、運転者の運転状態は低下していないと判定し、ステップS1に戻って前述の処理を繰り返す。

0042

なお、ステップS10にて、車両の速度が50km/h以下であるときは、車両が途中で高速道路を降りたと判断され、この場合、運転リズム変調度を0として肉体疲労度のみによって安全運転勧告必要度を算出する。

0043

なお、上記処理は運転者ごとに行われるものであり、車両が10分以上停車するか、もしくは、運転席のドアが開閉操作されたときに、運転者の交替を判定するようになっており、このとき、設定した操舵角速度分散基準値及び操舵操作頻度基準値はリセットされる。そして、交替した新しい運転者が車両の運転を開始すると、再び、操舵角速度分散基準値及び操舵操作頻度基準値を演算する。

0044

このように車両が高速道路を継続して走行しているときに、運転者の肉体疲労度と運転リズム変調度から安全運転勧告必要度を算出し、算出された安全運転勧告必要度と安全運転勧告基準値とを比較して運転者の運転状態の低下を常時判定しているが、運転時間の累積に伴う肉体疲労度と運転リズム変調度の変化について図3のグラフに基づいて説明する。

0045

図3に示すように、運転者の肉体疲労度は累積運転時間に伴って一定に増加するものであり、累積運転時間が3.5時間のときに安全運転勧告基準値(0.8)を越えるように設定されている。一方、運転リズム変調度は、前述したように、操舵角速度分散基準値と操舵操作頻度基準値に基づいて算出されるものであり、常時変化している。従って、両者の合成値が0.8を越えたときに運転者に勧告するようにしている。

0046

このように本実施形態の車両運転状態検出装置にあっては、操舵角センサ12が検出した操舵角から操舵角速度分散及び操舵操作頻度を算出し、初期運転時の操舵角速度分散と操舵操作頻度から各個人基準値を設定し、その後、走行中の運転者の累積運転時間から肉体疲労度を算出すると共に、操舵角速度分散及び操舵操作頻度から運転リズム変調度を算出し、この肉体疲労度及び運転リズム変調度から安全運転勧告必要度を算出し、算出した安全運転勧告必要度と安全運転勧告基準値とを比較して運転者の運転状態の低下を判定して運転者に対して安全運転の勧告を行うようにしたので、運転者に相応した疲労度と運転リズムの変調を的確に検出し、運転者に疲労が蓄積しているときの集中力の低下を防止して事故を未然に防ぐことができる。

0047

なお、前述の実施形態において、肉体疲労度と運転リズム変調度から算出した安全運転勧告必要度を安全運転勧告基準値とを比較して運転者の運転状態の低下を判定したが、走行中の運転者の肉体疲労度及び運転リズム変調度と予め設定された肉体疲労度及び運転リズム変調度の各基準値とを比較して運転者の運転状態の低下を判定しても良い。また、走行中の運転者の運転リズム変調度と予め設定された運転リズム変調度の基準値とを比較するだけで運転者の運転状態の低下を判定しても良い。更に、走行中の運転者の操舵角速度分散及び操舵操作頻度と予め設定された操舵角速度分散基準値及び操舵操作頻度基準値と比較して運転者の運転状態の低下を判定してもよい。

0048

図5に本発明の第2実施形態に係る車両運転状態検出装置の概略構成を表すブロック、図6に運転者の車両運転状態検出及び勧告の処理の流れを表すフローチャートを示す。なお、前述の第1実施形態で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。

0049

本実施形態の車両運転状態検出装置において、図5に示すように、車両のステアリングホイール11には操舵角センサ12が装着され、車両の速度計13には車速センサ14が装着され、また、この車両には運転時間を計測するカウンタ15が装着されている。そして、この操舵角センサ12及び車速センサ14、カウンタ15は制御部(以下、これをECUと呼称する。)16に接続され、検出した操舵角と車速、時間がこのECUに出力されている。

0050

このECU16は、操舵角速度分散演算部21と、操舵操作頻度演算部22と、操舵角速度分散基準値演算部41と、操舵操作頻度基準値演算部42と、運転リズム変調度演算部25と、累積運転時間計測部26と、肉体疲労度演算部27と、安全運転勧告必要度演算部28と、運転状態判定部29とを具えている。そして、ECU16には運転状態判定部29が判定した運転者の運転状態の度合を表示する運転リズム表示計43が装着されると共に、運転状態判定部29が運転者の運転状態の低下を判定したときに運転者に対して勧告を行うスピーカユニット32が装着されている。この運転リズム表示計43はインストルメントパネル内に組み込まれた運転リズム変化バーグラフによって運転者の運転状態の度合を表示するものである。また、スピーカユニット32は運転リズム変調の音声をインストルメントパネル内に組み込まれた警報ブザーから発するものである。なお、図示しないが、これらの警報は運転者が解除スイッチを操作することで即座に解除できるようになっている。

0051

ここで、前述したECU16について、詳細に説明する。操舵角速度分散演算部21は操舵角センサ12が検出した操舵角から所定時間、例えば、10秒間の操舵角速度の分散を算出するものである。操舵操作頻度演算部22は操舵角センサ12が検出した操舵角から所定時間、例えば、10秒間の操舵操作頻度(所定変化量以上の操舵回数)を算出するものである。

0052

操舵角速度分散基準値演算部41はこの操舵角速度分散演算部21が算出した初期運転時における10秒間の操舵角速度分散において、所定経過時間ごとに平均値を算出し、この平均値のバラツキが所定範囲以内となったときに操舵角速度分散平均値を操舵角速度分散基準値に設定するものである。また、操舵操作頻度基準値演算部42は操舵操作頻度演算部22が算出した初期運転時における10秒間の操舵操作頻度において、所定経過時間ごとに平均値を算出し、この平均値のバラツキが所定範囲以内となったときに操舵操作頻度平均値を操舵操作頻度基準値に設定するものである。

0053

即ち、所定経過時間ごとの操舵角速度分散の平均値と操舵操作頻度の平均値は下記数式(4)より算出される。

0054

0055

そして、この各平均値のバラツキ、つまり、変化量(差)は今回算出したものから前回算出したものを減算すればよく、下記数式(5)より算出される。

0056

0057

そして、この操舵角速度分散及び操舵操作頻度の各平均値の変化量が所定範囲以内となったかどうか、下記数式(6)より算出され、各平均値の変化量が所定範囲以内となったら、各平均値を各基準値に設定する。

0058

0059

この場合、操舵角速度分散基準値の設定において、例えば、取込みデータが10秒ごとに更新されるとすると、操舵角速度分散平均値が1分間で6回算出されることとなる。そして、今回算出された平均値を前回のものと比較して両者の差が所定範囲以内かどうか判定し、1分間で、比較した6回の平均値の差のうち50%以上、つまり、3回以上が所定範囲以内にあれば、この1分間で最後に算出した操舵角速度分散平均値を操舵角速度分散基準値とする。

0060

また、操舵操作頻度基準値の設定において、例えば、取込みデータが10秒ごとに更新されるとすると、操舵操作頻度平均値が1分間で6回算出されることとなる。そして、今回算出された平均値を前回のものと比較して両者の差が所定範囲以内かどうか判定し、1分間で、比較した6回の平均値の差のうち50%以上、つまり、3回以上が所定範囲以内にあれば、この1分間で最後に算出した操舵操作頻度平均値を操舵操作頻度基準値とする。そして、この算出した操舵角速度分散基準値及び操舵操作頻度基準値は車両が走行した道路形状に左右されるため、各基準値を補正する。

0061

一方、累積運転時間計測部26はカウンタ15が計測した運転時間に基づいて車両運転開始から現在まで継続する運転時間を計測し、肉体疲労度演算部27はこの累積運転時間計測部26が計測した累積運転時間から肉体疲労度を演算するものである。即ち、前述した数式(1)より算出される。

0062

そして、運転リズム変調度演算部25は操舵角速度分散演算部21が算出した現在の操舵角速度分散及び操舵操作頻度演算部22が算出した現在の操舵操作頻度を4分移動平均化処理し、操舵角速度分散基準値演算部41が算出した初期運転時の操舵角速度分散基準値及び操舵操作頻度基準値演算部42が算出した初期運転時の操舵操作頻度基準値とを用いて運転リズム変調度を算出する。即ち、前述した数式(2)より算出される。

0063

従って、安全運転勧告必要度演算部28は、運転リズム変調度演算部25が算出した運転リズム変調度と肉体疲労度演算部27が算出した肉体疲労度をベクトル合成して安全運転勧告必要度(図3参照)を算出するものである。即ち、前述した数式(3)より算出される。そして、運転状態判定部29は安全運転勧告必要度演算部28が算出したこの安全運転勧告必要度と予め設定された安全運転勧告基準値とを比較して運転者の運転状態の低下を判定するものである。その後、運転状態判定部29は運転リズム表示計43に運転者の運転状態を出力し、その運転状態の度合を運転リズム変化バーグラフによって表示し、運転者の運転状態が低下している場合には、スピーカユニット32に指令信号を出力し、運転者に対して勧告を行う。

0064

ここで、このような本実施形態の車両運転状態検出装置における処理の流れを図6のフローチャートに基づいて説明する。図6に示すように、ステップT1において、走行中の車両の操舵角が15度以下であるかどうかを判定する。これは車両が走行する道路形状が直線や直線に近いものであるかどうかを判別するものであり、一般に、車両が直線や直線に近い道路を走行する場合、運転者は操舵頻度が少なく、屈曲路に比べて居眠り運転やわき見や考え事などに陥りやすいため、この条件のときにのみシステムを作動させる。従って、前述のステップT1にて、車両の操舵角が15度より大きければ、この判定処理を繰り返し、車両の操舵角が15度以下であれば、ステップT2に移行する。

0065

このステップT2では、操舵角センサ12が検出した操舵角から1分間の操舵角速度の分散を算出すると共に、1分間の操舵操作頻度を算出してステップT3に移行する。このステップT3にて、操舵角速度分散と操舵操作頻度の各個人基準値が未設定であるかを判定する。運転を開始して間もない頃は通常この個人基準値は未設定であり、ステップT4に移行し、このステップT4以降で操舵角速度分散と操舵操作頻度の各個人基準値を設定する。まず、ステップT4では、操舵角速度分散と操舵操作頻度各基準データを随時取り込んでいき、ステップT5では、初期運転時における10秒間の操舵角速度分散及び操舵操作頻度において、前述した数式(4)によって所定経過時間ごとにその平均値を順次算出していき、これを仮基準値とする。次に、ステップT6では、今回の仮基準値と前回の仮基準値の差を前述した数式(5)によって求め、その差が所定範囲以内となったかどうかを前述した数式(6)によって判定し、ステップT7にて、差が所定範囲以内となったときには、最後に算出した操舵角速度分散の仮基準値(平均値)及び操舵操作頻度の仮基準値(平均値)を操舵各速度分散基準値及び操舵操作頻度基準値として設定する。

0066

そして、操舵角速度分散基準値及び操舵操作頻度基準値が設定されたら、以降、運転者が交替するまで、この設定された操舵角速度分散基準値及び操舵操作頻度基準値に基づいて運転者の運転状態を判定する。

0067

即ち、各基準値が設定されたら、ステップT8において、操舵角センサ12が検出した操舵角から4分移動平均化処理によって操舵角速度の分散及び操舵操作頻度を算出してステップT9に移行する。このステップT9では、累積運転時間から前述の数式(1)によって肉体疲労度を算出する。また、このステップT9では、走行中の車両の操舵角速度分散及び操舵操作頻度から前述の数式(2)によって運転リズム変調度を算出する。

0068

ステップT10では、肉体疲労度及び運転リズム変調度から前述の数式(3)によって安全運転勧告必要度を算出する。そして、ステップT11において、運転リズム表示計43が運転者の運転状態の度合を運転リズム変化バーグラフによって表示し、ステップT12にて、算出された安全運転勧告必要度と予め設定された安全運転勧告基準値(例えば、本実施形態では、0.8)とを比較して運転者の運転状態の低下を判定する。ここで、安全運転勧告必要度が0.8以上であれば、運転者の運転状態が低下していると判定し、ステップT13にて、運転者に対する安全運転の勧告として、スピーカユニット32から運転リズム変調の音声を出力する。一方、安全運転勧告必要度が0.8より小さければ、運転者の運転状態は低下していないと判定し、ステップT1に戻って前述の処理を繰り返す。

0069

なお、上記処理は運転者ごとに行われるものであり、車両が10分以上停車するか、もしくは、運転席のドアが開閉操作されたときに、運転者の交替を判定するようになっており、このとき、設定した操舵角速度分散基準値及び操舵操作頻度基準値はリセットされる。そして、交替した新しい運転者が車両の運転を開始すると、再び、操舵角速度分散基準値及び操舵操作頻度基準値を演算する。

0070

このように本実施形態の車両運転状態検出装置にあっては、走行中の車両の操舵角が15度以下であるときには、走行する道路の形状が直線状であり、運転者が居眠りやわき見、考え事などをして運転に集中していない可能性があるので、このとき、操舵角センサ12が検出した操舵角から操舵角速度分散及び操舵操作頻度を算出すると共に平均値を算出し、この各平均値のバラツキが所定範囲以内となったときに各平均値をそれぞれ基準値として設定し、その後、走行中の運転者の累積運転時間から肉体疲労度を算出すると共に、操舵角速度分散及び操舵操作頻度から運転リズム変調度を算出し、この肉体疲労度及び運転リズム変調度から安全運転勧告必要度を算出し、算出した安全運転勧告必要度と安全運転勧告基準値とを比較して運転者の運転状態の低下を判定して運転者に対して安全運転の勧告を行うようにしたので、車両が高速道路ではなく、一般道路を走行しているときでも、運転者がわき見や考え事などをして運転に集中していないときには運転者に対して勧告することで事故を未然に防ぐことができると共に、運転者の運転状態を常時運転リズム表示計43にて表示することで、運転者は自身の運転状態を把握でき、勧告前に休憩をとって疲労の回復を図ることができる。

発明の効果

0071

以上、実施形態において詳細に説明したように、本発明の車両運転状態検出装置によれば、操舵角センサが走行中の車両の操舵角を検出し、操舵角速度分散演算手段が操舵角センサによって検出された操舵角から所定時間内の操舵角速度の分散を算出すると共に、操舵操作頻度演算手段が所定時間内の操舵操作頻度を算出し、運転状態判定手段が算出された操舵角速度分散及び操舵操作頻度とを予め設定された各基準値とを比較して運転者の運転状態の低下を判定するようにしたので、運転者の個人差に関係なく運転開始から現在までの運転者の継続的な状態変化を的確に検出して運転者の運転状態を高精度に推定することで、車両走行安全性の向上を図ることができる。

0072

また、本発明の車両運転状態検出装置によれば、操舵角速度分散演算手段によって算出された初期運転時における所定時間内の操舵角速度分散に基づいて操舵角速度分散基準値を算出すると共に、操舵操作頻度演算手段によって算出された初期運転時における所定時間内の操舵操作頻度に基づいて操舵操作頻度基準値を算出するようにしたので、運転者ごとに各基準値が設定されることとなり、運転者の個人差に関係なく運転者の運転状態の低下を各運転者に応じて的確に判定することができる。

0073

また、本発明の車両運転状態検出装置によれば、初期運転時に所定経過時間ごとに操舵角速度分散の平均値を算出し、この平均値のバラツキが所定範囲以内となったときに操舵角速度分散平均値を操舵角速度分散基準値に設定すると共に、所定経過時間ごとに操舵操作頻度の平均値を算出し、この平均値のバラツキが所定範囲以内となったときに操舵操作頻度平均値を操舵操作頻度基準値に設定するようにしたので、車両走行状態に拘らず運転者ごとに各基準値が設定されることとなり、運転者の個人差に関係なく運転者の運転状態の低下を的確に判定することができる。

0074

また、本発明の車両運転状態検出装置によれば、運転リズム変調度演算手段が現在の操舵角速度分散及び操舵操作頻度と操舵角速度分散基準値及び操舵操作頻度基準値とに基づいて運転リズム変調度を算出し、運転状態判定手段はこの運転リズム変調度と予め設定された運転リズム変調度基準値とを比較して運転者の運転状態の低下を判定するようにしたので、運転者の運転リズムを継続して検出してその運転リズムの変調から運転者の運転状態変化を的確に推定することができる。

0075

また、本発明の車両運転状態検出装置によれば、累積運転時間計測手段が車両運転開始から現在まで継続する運転時間を計測し、安全運転勧告必要度演算手段が運転リズム変調度と累積運転時間とに基づいて安全運転勧告必要度を算出し、運転状態判定手段がこの安全運転勧告必要度と予め設定された安全運転勧告基準値とを比較して運転者の運転状態の低下を判定するようにしたので、車両運転の継続による運転者の蓄積される肉体疲労の度合とその瞬間での運転者の運転リズムの変調から運転状態変化を的確に推定することができる。

0076

また、本発明の車両運転状態検出装置によれば、運転状態判定手段が運転者の運転状態の低下を判定したときに運転者に対して勧告を行うようにしたので、運転者は自身の運転状態の低下を確実に認識でき、車両の運転操作を慎重に行ったり、休憩を行ったりすることができ、走行安全性の向上を図ることができる。

0077

また、本発明の車両運転状態検出装置によれば、所定時間以上の停車、もしくは、運転席のドアの開閉操作によって操舵角速度分散基準値及び操舵操作頻度基準値をリセットするようにしたので、運転者が交替するごとに各基準値がリセットされて新しい基準値が設定されることとなり、運転者の疲労の個人差を考慮して運転者の運転状態を正確に判定することができる。

図面の簡単な説明

0078

図1本発明の第1実施形態に係る車両運転状態検出装置の概略構成を表すブロック図である。
図2操舵角速度分散及び操舵操作頻度の各基準値の設定方法を説明するマップである。
図3時間の経過と共に変化する運転勧告必要度を説明するためのグラフである。
図4本実施形態における運転者の車両運転状態検出及び勧告の処理の流れを表すフローチャートである。
図5本発明の第2実施形態に係る車両運転状態検出装置の概略構成を表すブロック図である。
図6本実施形態における運転者の車両運転状態検出及び勧告の処理の流れを表すフローチャートである。

--

0079

11ステアリングホイール
12操舵角センサ
13速度計
14車速センサ
15カウンタ
16 制御部(ECU)
21操舵角速度分散演算部
22操舵操作頻度演算部
23,41 操舵角速度分散基準値演算部
24,42 操舵操作頻度基準値演算部
25運転リズム変調度演算部
26累積運転時間計測部
27肉体疲労度演算部
28安全運転勧告必要度演算部
29運転状態判定部
31ディスプレイユニット
32スピーカユニット
43 運転リズム表示計

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