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技術 複数台のサーボガンを切換使用するスポット溶接システム

出願人 ファナック株式会社
発明者 渡辺淳原龍一
出願日 1995年10月24日 (23年9ヶ月経過) 出願番号 1995-298897
公開日 1997年4月28日 (22年2ヶ月経過) 公開番号 1997-108845
状態 特許登録済
技術分野 感知要素の出力の伝達及び変換 抵抗溶接とその制御 スポット溶接 計算機制御 制御系の試験・監視 光学的変換
主要キーワード 磁気的機構 検出セグメント 磁気バブル スリット列 ガン軸 絶対測定 原点復帰動作 スリット数
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1997年4月28日)のものです。
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図面 (7)

課題

サーボガンの切換使用時の原点復帰動作の不要化。

解決手段

複数台のサーボガンG1〜G4の中の1台G1(またはG2〜G4)がロボット1に搭載され、コネクタCN1(またはCN2〜CN4)がコントローラ10側のコネクタCN10と接続される。各ガン軸は、磁気バブル素子を利用したバッテリレスアブソリュートパルスコーダ付のサーボモータM1〜M4で駆動される。コントローラ10は、メインCPUボード11、ロボット軸アンプ12、サーボガン用アンプ13を備える。使用中のガンG1への供給電流は、動作プログラムデータ等に応じて作成されるガン軸の移動指令と、バッテリレスのアブソリュートパルスコーダから得られるフィードバック信号に基づいて所定周期で作成される電流指令によって制御される。他のガンG2〜G4を切換使用後にガンG1を使用した場合、不使用中のガン軸の移動も含めてガン軸の位置を検出・保持されるので、原点復帰動作が不要となる。

概要

背景

スポット溶接用溶接ガンとして、ガン軸の駆動にサーボモータを使用するものが知られており、一般にサーボガンと呼ばれている。従来のサーボガンは、ガン軸の制御のための位置検出器としてバッテリバックアップ方式のアブソリュートパルスコーダを使用している。ガン軸の制御は、サーボガンに接続された制御装置により、アブソリュートパルスコーダの出力に基づいて行なわれる。

このようなサーボガンを採用した実際のスポット溶接システムにおいては、溶接対象ワークの種類、サイズ、溶接条件等の多様性に対応するために、2台以上のサーボガンを用意し、制御装置に接続されるサーボガンを必要に応じて切り換えて使用するケースが非常に多い。この場合問題となるのは、サーボガンの接続切換時にそれまで接続されていたサーボガンのバッテリケーブル切り離されてしまうので、ガン軸の位置が失われることになる。

そのため、一旦切り離されたサーボガンを次回に使用する際には、ガン軸の位置を再度獲得するための原点復帰動作が必要となる。この原点復帰動作は、マニュアル操作などによりガン軸を原点位置に復帰させ、原点位置を制御装置に教示するものであり、オペレータの負担増やサイクルタイムの増大の原因となっていた。また、ガン軸が原点位置に復帰したことを検知するためのリミットスイッチなどが必要となり、コスト上も有利ではなかった。

概要

サーボガンの切換使用時の原点復帰動作の不要化。

複数台のサーボガンG1〜G4の中の1台G1(またはG2〜G4)がロボット1に搭載され、コネクタCN1(またはCN2〜CN4)がコントローラ10側のコネクタCN10と接続される。各ガン軸は、磁気バブル素子を利用したバッテリレスのアブソリュートパルスコーダ付のサーボモータM1〜M4で駆動される。コントローラ10は、メインCPUボード11、ロボット軸アンプ12、サーボガン用アンプ13を備える。使用中のガンG1への供給電流は、動作プログラムデータ等に応じて作成されるガン軸の移動指令と、バッテリレスのアブソリュートパルスコーダから得られるフィードバック信号に基づいて所定周期で作成される電流指令によって制御される。他のガンG2〜G4を切換使用後にガンG1を使用した場合、不使用中のガン軸の移動も含めてガン軸の位置を検出・保持されるので、原点復帰動作が不要となる。

目的

効果

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請求項1

サーボガンガン軸を制御するガン軸制御手段と、前記ガン軸制御手段に選択的に接続される複数台のサーボガンを備え、前記複数台のサーボガンの各ガン軸を駆動するサーボモータにはバッテリレスアブソリュートパルスコーダが結合されており、該バッテリレスのアブソリュートパルスコーダは、前記ガン軸制御手段から切り離された状態において検出軸の絶対的な回転数を検出し記憶する機能を有している、複数台のサーボガンを切換使用するスポット溶接システム

請求項2

サーボガンのガン軸を制御するガン軸制御手段と、前記ガン軸制御手段に選択的に接続される複数台のサーボガンと、少なくとも1台のサーボガンが搭載可能なロボットと、前記ロボットの各軸を制御するロボット軸制御手段を備え、前記複数台のサーボガンの各ガン軸を駆動するサーボモータにはバッテリレスのアブソリュートパルスコーダが結合されており、該バッテリレスのアブソリュートパルスコーダは、前記ガン軸制御手段から切り離された状態において検出軸の絶対的な回転数を検出し記憶する機能を有している、複数台のサーボガンを切換使用するスポット溶接システム。

請求項3

前記バッテリレスのアブソリュートパルスコーダは、前記検出軸の回転数を絶対的に検出・記憶する磁気バブル素子を利用した磁気的機構と、前記検出軸の1回転内の位置を絶対的に検出する機構を備えている、請求項1または請求項2に記載された、複数台のサーボガンを切換使用するスポット溶接システム。

技術分野

0001

本発明は、スポット溶接のために複数台サーボガンを切換使用するシステムに関し、更に詳しく言えば、原点復帰動作を不要にした前記システムに関する。本発明は、例えば、複数のサーボガンをロボットに搭載して切換使用するアプリケーションに適用して有利なものである。

背景技術

0002

スポット溶接用溶接ガンとして、ガン軸の駆動にサーボモータを使用するものが知られており、一般にサーボガンと呼ばれている。従来のサーボガンは、ガン軸の制御のための位置検出器としてバッテリバックアップ方式のアブソリュートパルスコーダを使用している。ガン軸の制御は、サーボガンに接続された制御装置により、アブソリュートパルスコーダの出力に基づいて行なわれる。

0003

このようなサーボガンを採用した実際のスポット溶接システムにおいては、溶接対象ワークの種類、サイズ、溶接条件等の多様性に対応するために、2台以上のサーボガンを用意し、制御装置に接続されるサーボガンを必要に応じて切り換えて使用するケースが非常に多い。この場合問題となるのは、サーボガンの接続切換時にそれまで接続されていたサーボガンのバッテリケーブル切り離されてしまうので、ガン軸の位置が失われることになる。

0004

そのため、一旦切り離されたサーボガンを次回に使用する際には、ガン軸の位置を再度獲得するための原点復帰動作が必要となる。この原点復帰動作は、マニュアル操作などによりガン軸を原点位置に復帰させ、原点位置を制御装置に教示するものであり、オペレータの負担増やサイクルタイムの増大の原因となっていた。また、ガン軸が原点位置に復帰したことを検知するためのリミットスイッチなどが必要となり、コスト上も有利ではなかった。

発明が解決しようとする課題

0005

本発明は、このような従来技術の欠点を解消しようとするものである。即ち、本発明は、複数のサーボガンを備えたスポット溶接システムを改良し、サーボガンの切換時の原点復帰動作を不要にし、オペレータの負担増やサイクルタイムの増大の原因を排除するために提案されたものである。

0006

本発明は、切換使用される複数のサーボガンのガン軸のサーボ制御のための位置検出器として、バッテリレスのアブソリュートパルスコーダを用いることで上記課題を解決したものである。各ガン検出軸に取り付けられたバッテリレスのアブソリュートパルスコーダは、ガン軸制御手段から切り離された状態において検出軸の絶対的な回転数を検出し記憶する機能を果たす。

0007

バッテリレスのアブソリュートパルスコーダには、磁気バブル素子を利用したものが使用可能である。この磁気バブル素子利用型のパルスコーダは、検出軸の回転数を絶対的に検出・記憶する磁気バブル素子を利用した磁気的機構と、検出軸の1回転内の位置を絶対的に検出する機構(通常は光学式)を備えている。

0008

一般的なシステムにおいては、サーボガンはロボットに搭載されて使用されることが多い。その場合には、サーボガンの制御手段とロボット軸の制御手段を兼ねたコントローラが使用可能である。

0009

本発明では、複数台のサーボガンの中から使用されるガンが選ばれると、適当なコネクタを介してコントローラに接続される。ガンをロボットに搭載して使用する場合には、ロボットコントローラにガン軸用のアンプ装備させて、ガン軸制御手段として用いることが出来る。使用中のサーボガンのガン軸は、磁気バブル素子を利用したバッテリレスのアブソリュートパルスコーダ付のサーボモータで駆動される。

0010

使用中のガンへの供給電流は、動作プログラムデータ等に応じて作成されるガン軸の移動指令と、バッテリレスのアブソリュートパルスコーダから得られるフィードバック信号に基づいて所定周期で作成される電流指令によって制御される。バッテリレスのアブソリュートパルスコーダは、そのパルスコーダを装備したガンをコントローラから一旦切り離した後も、検出軸の回転数を絶対的に検出・記憶する機能を維持し、ガン軸の位置を喪失しないので、再使用時に原点復帰動作が不要となる。

0011

代表的なバッテリレスのアブソリュートパルスコーダとして、磁気バブル素子を利用したものがある。この磁気バブル素子利用型のパルスコーダは、磁気バブル素子を利用した磁気的な機構によって検出軸の回転数を絶対的に検出・記憶する一方、周知の光学式の機構等によって検出軸の1回転内の位置を絶対的に検出する。

発明を実施するための最良の形態

0012

図1は、本発明の一つの実施形態に係るスポット溶接システムの概略構成を要部ブロック図で示したものである。本システムでは、サーボガンはロボットに搭載して使用され、また、ガン軸の制御はロボットを制御するコントローラによって行なわれる。

0013

同図に示したように、システム全体は1台のロボット1、4台のサーボガンG1〜G4及びシステム全体を制御するコントローラ10で構成されている。各サーボガンG1〜G4は、ガン軸の駆動手段としてバッテリレスのアブソリュートパルスコーダ付のサーボモータM1〜M4と、コントローラ10側のコネクタCN10と接続されるコネクタCN1〜CN4を備えている。

0014

本例では、ロボット1に搭載可能なサーボガンは1台であり、ワークの種類等に応じて選ばれた1台のサーボガンが、マニュアル操作あるいはオートチェンジャの動作によって、ロボット1のアーム先端部に装着され、そのサーボガンのコネクタがコントローラ10側のコネクタCN10と接続される。図1には、サーボガンG1のコネクタCN1とコネクタCN10が接続された状態が概念的に例示されている。

0015

コントローラ10は、通常のロボットコントローラと同様に、メインCPU、ROM、RAM等を備えたメインCPUボード11を備えている。メインCPUボード11には、ロボット1の各軸用のアンプ12の他にサーボガン用のアンプ13が接続されている。アンプ12は、各ロボット軸を駆動するサーボモータに駆動電流を供給する一方、アンプ13は、その時点で接続されているサーボガンのガン軸を駆動するサーボモータ(図1の例ではM1)に駆動電流を供給する。

0016

ロボット軸用のアンプ12から各軸へ供給される駆動電流は、周知のサーボ制御方式によってメインCPUボード11内で所定周期で作成される電流指令によって定められる。その際、各ロボット軸のパルスコーダから得られるフィードバック信号が利用される。

0017

これと同様に、ガン軸用のアンプ13からガン軸へ供給される駆動電流も、メインCPUボード11内で所定周期で作成される電流指令によって定められる。この電流指令は、サーボガンの開閉動作を定めた動作プログラムデータ等に応じて作成されるガン軸に関する移動指令と、ガン軸を駆動するモータに結合されたバッテリレスのアブソリュートパルスコーダから得られるフィードバック信号に基づいて作成される。

0018

ここで、ガン軸用のパルスコーダとしてバッテリレスのアブソリュートパルスコーダを採用したことは、本発明の最も重要な特徴をなす事柄である。即ち、このバッテリレスのアブソリュートパルスコーダは、電源との接続を断たれても位置を失わないという機能を有しており、従って、一旦原点復帰動作を行い、原点位置をコントローラ10に教示しておけば、その後は、電源が断たれた状態をはさんで使用しても、原点復帰動作なしに直ちに正しいフィードバック信号をコントローラ10に出力することが出来る。

0019

バッテリレスのアブソリュートパルスコーダの代表的なものとして、磁気バブル素子利用型のパルスコーダが知られている。そこで、この磁気バブル素子利用型のアブソリュートパルスコーダについて、図2図6を参照して説明する。先ず図2は、磁気バブル素子利用型のアブソリュートパルスコーダの主要な構成要素と配置の概略を表わしている。

0020

同図に示したように、全体を符号30で指示されたパルスコーダは、検出軸として、ガン軸を駆動するサーボモータの回転軸に直接あるいは間接に結合されたシャフト31を備えている。シャフト31にはコード板32とリング磁石36が装着され、シャフト31と一体的に回転軸39の周り回転駆動される。

0021

コード板32は光学式のもので、コード板32をはさみむ位置に検出光34を放射するLED33と、読み取りを行なう光検出器アレイ(PDA)35が配置される。後述するように、これら光学式の検出機構は、シャフト31乃至コード板3の1回転内における絶対位置を検出する手段として機能する。

0022

コード板32とともにシャフト31に装着されたリング磁石36の近傍には、磁気バブル素子を利用した検出・記憶機構が配置される。この検出機構は、磁気バブル素子41と、その周囲に整列配置されたバイアス磁石42、コイル43で構成され、後に詳述するように、シャフト31乃至リング磁石36の回転数を絶対測定するとともにこれを記憶する機能を果たす。

0023

このように、バッテリレスのアブソリュートパルスコーダ30は、1回転の中での絶対的な回転位置を検出する光学式の機構と、回転数単位でシャフト31の回転位置を絶対測定して記憶する磁気的な機構とで構成されている。以下、光学式の検出機構と、磁気的な検出・記憶機構について更に説明する。

0024

図3は、図2に示したパルスコーダの光学的な検出機構の要部を拡大抽出して示した図である。但し、図2図3両図において、スリット列は、一部を除き破線略記されている。図3に描示したように、光学式のコード板32は同心円状に設けられた4トラックのスリット列を備えており、LED33からの検出光34はこれらのスリット列を通して読み取りを行なう光検出器アレイ(PDA)35に入射される。

0025

本例では、コード板32の外周側から順にBトラック、Aトラック、Cトラック、Dトラックが形成されている。各トラックに形成されているスリット数は図に併記した通り、Bトラック1032、Aトラック1024、Cトラック960、Dトラック959である。

0026

コード板32の構成に対応して、光検出器アレイ(PDA)35は4列の検出部35b,35a,35c,35dを有し、且つ、各検出部は4つの検出セグメント351に区切られている。最外周の検出部35bは、最外周のBトラックを通過した検出光34を検出する。同様に、検出部35a,35c,35dは、各々Aトラック、Cトラック、Dトラックを通過した検出光34を検出する。

0027

コード板32の1回転中(360度)の絶対的な回転位置は、各検出部の4つの検出セグメント351で検出される光量(しきい値との大小)の組み合わせで識別される。このような方式で1回転中(360度)の絶対的な回転位置を検出することは周知なので、検出原理の詳細は省略する。

0028

次に、図4図6参照図に加えて、磁気的な検出・記憶機構について説明する。図4は、図2に示したパルスコーダの磁気的な検出・記憶機構の要部を拡大抽出して示した図である。同図に拡大描示したように、リング磁石36の近傍に配置された検出・記憶機構は、磁気バブル素子41と、その周囲に整列配置されたバイアス磁石42、コイル43で構成されている。

0029

シャフト31(図2参照)に搭載されたリング磁石36は、その円周に沿って均等に分割配置された4組の磁極対(N極/S極)で構成されている。従って、シャフト31が回転すると、バイアス磁石42による磁界と、コイル43との相互作用によって、それらに囲まれた位置に配置された磁気バブル素子41に対して回転磁界が作用する。

0030

図5は、回転磁界の作用時に磁気バブル素子41のセル間に起る磁気バブル転送について説明する図である。また、図6は、磁気バブル素子41のセル(記憶ビット)の3系列構成と、図5に描かれた磁気バブルの転送作用に基づいてシャフト31(回転磁界)の絶対的な回転数を記憶する原理を説明する図である。先に図6を参照すると、ここで使用されている磁気バブル素子41は、3系列セル群410,420,430で構成されている。

0031

符号411で例示した各セルは、磁気バブルMBの有無で1ビットの情報を記憶する。磁気バブルMBは、各系列毎に1つづつ与えられており、上記の回転磁界の作用によって、各系列のセル間で磁気バブルMBの転送が行なわれる。

0032

回転磁界の作用による磁気バブルMBの転送は、図5に示したように行なわれる。同図において、矢印H1 ,H2 ,H3 ,H4 はシャフト31の1回転に対応して生じる磁界の推移(右周り1回転)を表わしている。図示した通り、磁気バブル素子MBは、磁界の1回転H1 〜H4 に従って1つのセル411内で一方の端部から他方の端部(隣接セル412の一端部)まで移動する。そして、磁界の1回転を越えて更に回転すると、磁気バブルMBは隣接するセル412に転送される。

0033

次の1回転における磁界方向H1 のフェイズでは、セル412上でセル411の場合と等価な位置(符号MB’で表示)に磁気バブルMBは移動する。このようにして、磁気バブルMBは磁界の1回転(H1 〜H4 )毎に隣接するセルに次々と転送される。シャフト31の回転方向反転すると磁界の回転方向が反転し(H4 →H3 →H2 →H1 の順)、磁気バブルMBの移動方向も反転し、逆向きの転送(セル412→セル411の方向)が起る。

0034

再び図6を参照すると、3系列のセル群410,420,430の各々はループ状に配列された複数のセルで構成されている。各系列のビット数は、互いに公約数を持たない数N1 ,N2 ,N3 に選ばれる。図6に示した例では、系列410,420,430に含まれるセル数は、順に、各ビット数より1づつ少ない8,9,10である。磁気バブル素子41にこのような構成を持たせることにより、N1 ×N2 ×N3 −1回転までの回転数を絶対的に記憶することが出来る。

0035

図6に示した例でこれを説明すると次の通りである。今、各系列の磁気バブルMB1〜MB3がそれぞれ符号Sで示された位置にある状態を原点(回転数=0)として、シャフト31を回転を開始した場合を考える(図2参照)。回転方向は、各系列における磁気バブルMB1〜MB3が、左回りで転送されてゆく方向であるものとする。

0036

シャフト31が1回転する毎に、図5を参照して説明した転送プロセスに従って、各系列410〜430の磁気バブルMB1〜MB3が、一セルづつ左回りで転送されてゆく。例えば、10回転後には9ビット分の転送が各系列で行なわれ、9ビット構成の系列410では原点Sを1ビット分通り越した位置に磁気バブルMB1が到来している。また、10ビット構成の系列420では原点Sに磁気バブルMB2が復帰し、11ビット構成の系列430では原点Sの1ビット分手前のセルに磁気バブルMB3が到達している。

0037

3系列のループの磁気バブルMB1〜MB3の位置の組合せは9×10×11通りあり、990回転後に3系列のはすべてについて磁気バブルMB1〜MB3の原点Sへの復帰が起る。このようにして、図6に示したビット構成により、回転数を計数する飽和値989のレジスタが構成されることになる。当然の事ながら、磁気バブルMB1〜MB3の存続、転送及び存在位置の保持のいずれに関しても全く電力の供給を要しない。

0038

このような特性は、サーボガンのガン軸の位置検出器への適用する上で極めて有利な条件を与える。即ち、図1に示したシステムにおいて、ロボット1に搭載されないガンG2〜G4のガン軸は、オペレータが手を触れるなどの外力の作用で移動する可能性が十分にあるが、上記説明した磁気バブル素子41を用いたパルスコーダを取り付けたサーボモータを用いれば、不使用時(コントローラ10に非接続時)に起る不定量のガン軸の移動も正確に検出され、記憶される。

0039

従って、ガンG2〜G4の使用開始時、あるいはガンG1の再使用開始時(コントローラ10に接続時)には、直ちに磁気バブル素子41の各系列410〜430の磁気バブル位置に対応した回転数と、前述したコード板32の回転位置に対応した1回転内の位置が直ちに検出され、コントローラ10のサーボ制御系位置ループあるいは速度ループに正確なフィードバック信号が提供される。

0040

以上説明した実施形態では、ロボット1台、スポットガン4台でシステムを組んだが、スポットガンを2台、3台あるいは5台以上含むシステムであっても本発明が適用可能であることは言うまでもない。また、ガンをロボットに搭載するのではなく、据置型のガンを複数台配置して切換使用するシステムも考えられる。更に、場合に寄っては、ロボットを使用しなシステムに本発明を適用しても構わない。

0041

更に、バッテリレスのアブソリュートパルスコーダは、検出軸の回転数を絶対的に検出・記憶する機能と、検出軸の1回転内の位置を絶対的に検出する機能をを備えていれば任意のものが使用されて良い。検出軸の1回転内の位置を絶対的に検出する機構として、光学式のもの以外に磁気式のものを使用することも出来る。

発明の効果

0042

本発明によれば、複数のサーボガンを備えたスポット溶接システムにおいて、サーボガンの切換使用時等の原点復帰動作が不要となり、オペレータの負担増が回避され、サイクルタイムが短縮される。

図面の簡単な説明

0043

図1本発明の一つの実施形態に係るスポット溶接システムの概略構成を要部ブロック図で示したものである。
図2磁気バブル素子利用型のアブソリュートパルスコーダの主要な構成要素と配置の概略を説明する図である。
図3図2に示したパルスコーダの光学的な検出機構の要部を拡大抽出して示した図である。
図4図2に示したパルスコーダの磁気的な検出・記憶機構の要部を拡大抽出して示した図である。
図5回転磁界の作用時に磁気バブル素子のセル間に起る磁気バブルの転送について説明する図である。
図6磁気バブル素子のセル(記憶ビット)の3系列構成と、図5に描かれた磁気バブルの転送作用に基づいて絶対的な回転数を記憶する原理を説明する図である。

--

0044

1ロボット
10コントローラ
11メインCPUボード
12ロボット軸用アンプ
13ガン軸用アンプ
30バッテリレスの磁気バブル素子利用型のアブソリュートパルスコーダ
31シャフト
32コード板
33LED
34検出光
35光検出器アレイ(PDA)
35a,35b,35c,35d光検出
36リング磁石
39回転軸
41 磁気バブル素子
42バイアス磁石
43コイル
351 光検出セグメント
410,420,430 磁気バブル素子のセル(記憶ビット)の系列
411,412 磁気バブル素子のセル(記憶ビット)
CN1〜CN4コネクタ(ガン側)
CN10 コネクタ(コントローラ側
G1〜G4スポットガン
H1 〜H4 磁気バブル素子に作用する磁界方向
M1〜M4 ガン軸駆動モータ
MB,MB1〜MB4磁気バブル
S 磁気バブルの原点位置

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