図面 (/)

技術 磁気ヘッド用クリーニング液およびこれを用いた磁気ヘッド

出願人 ソニー株式会社
発明者 近藤洋文
出願日 1995年10月5日 (26年0ヶ月経過) 出願番号 1995-258656
公開日 1997年4月15日 (24年6ヶ月経過) 公開番号 1997-102111
状態 未査定
技術分野 洗浄性組成物 磁気ヘッドの保護、清掃、試験、消磁
主要キーワード ブラウンステイン パーフルオロポリエーテル系化合物 焼付き現象 レベルダウン 高速摺動 クリーニング液 パーフルオロポリエーテル化合物 汎用溶媒
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1997年4月15日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (1)

課題

磁気ヘッドクリーニング効果に優れ、且つ汎用溶媒に溶解可能な磁気ヘッド用クリーニング液を提供する。また、該磁気ヘッド用クリーニング液が塗布されることにより、磁気記録媒体との摺動面に汚れが付着せず、ブラウンステインの生成が起こらない磁気ヘッドを提供する。

解決手段

アミノ基を有するパーフルオロポリエーテル化合物溶媒に溶解させてクリーニング液とする。なお、アミノ基の窒素原子に結合する2つの置換基は、水素あるいは炭化水素であればよいが、そのいずれか一方が炭素数が10以上の長鎖炭化水素基であると、パーフルオロカーボン系溶媒以外の一般的な溶媒に溶解しやすくなる。一方、パーフルオロポリエーテル基は、単官能であっても多官能であってもよい。このようなクリーニング液は、磁気ヘッドにおける磁気記録媒体との摺動面に保持させればよい。

概要

背景

一般に、磁気記録媒体、特に磁気テープにおいては、磁気信号の記録・再生過程磁気ヘッド高速摺動され、その際走行が円滑にかつ安定な状態で行われなければならない。しかしながら、上記磁気記録媒体においては高密度記録化のために磁性層表面平滑化が図られているため、磁気ヘッドに対する実質的な接触面積が増加し、該磁気ヘッドへ付着物が付いたり、ブラウンステインと呼ばれる焼付き現象が生じやすくなっている。

このような現象が起こると、出力がレベルダウンしたり、磁気記録媒体および磁気ヘッド両者の耐久性劣化することから、これを解決するために、磁気記録媒体における磁性層潤滑剤を保持させることが行われている。例えば、磁性粉末結合剤とを主成分とする磁性層を有するいわゆる塗布型の磁気記録媒体においては、上記磁性層に潤滑剤を内添したり、磁性層上に潤滑剤を塗布することが試みられている。また、いわゆる金属磁性薄膜の磁気記録媒体においても、磁性層上に防錆剤等と共に潤滑剤を塗布することが行われている。

ところが、従来広く用いられている潤滑剤を磁性層表面に塗布した場合、最初のうちは摩擦係数が低減して走行性が良くなるが、次第にこの潤滑剤が磁気ヘッドやガイドピン等の摺動部材によって削り取られてしまって効果が減じてしまう等の問題がある。また、塗布型の磁気記録媒体においては、磁性層表面に潤滑剤を塗布しても、この潤滑剤が磁性層内へ拡散するため、特にエージング後には枯渇してしまう。そして、このように磁性層表面の潤滑剤が枯渇してくると、潤滑剤中有機物や、塗布型の磁気記録媒体の場合には結合剤中の有機物が、再び磁気ヘッドに付着しやすくなる。さらに、磁気ヘッドに付着した不純物汎用溶媒不溶物質へと変化してブラウンステインとなってしまう。

これを解決するためには、磁気ヘッドにブラウンステインが生成してしまう前に、該磁気ヘッドを定期的にクリーニングする、あるいは、磁気ヘッドに上述したような汚れが付着するのを抑制する方法が考えられ、このためのクリーニング液として、アイエヌジー社製,商品名:デッキソルベント等が市販されるに至っている。

このクリーニング液は、極性基を有するパーフルオロポリエーテルを主成分とするもので、これで磁気ヘッドにおける磁気記録媒体との摺動面をクリーニングすれば、付着していた不純物や磁性粉末等を取り除くことができる。また、極性基の存在により金属に吸着し、磁気ヘッドに汚れを付着させにくくすることもできることから、予め磁気ヘッドにおける摺動面にこのクリーニング液を塗布しておけば、ブラウンステインの生成を防止することができる。

概要

磁気ヘッドのクリーニング効果に優れ、且つ汎用溶媒に溶解可能な磁気ヘッド用クリーニング液を提供する。また、該磁気ヘッド用クリーニング液が塗布されることにより、磁気記録媒体との摺動面に汚れが付着せず、ブラウンステインの生成が起こらない磁気ヘッドを提供する。

アミノ基を有するパーフルオロポリエーテル化合物溶媒に溶解させてクリーニング液とする。なお、アミノ基の窒素原子に結合する2つの置換基は、水素あるいは炭化水素であればよいが、そのいずれか一方が炭素数が10以上の長鎖炭化水素基であると、パーフルオロカーボン系溶媒以外の一般的な溶媒に溶解しやすくなる。一方、パーフルオロポリエーテル基は、単官能であっても多官能であってもよい。このようなクリーニング液は、磁気ヘッドにおける磁気記録媒体との摺動面に保持させればよい。

目的

そこで本発明は、かかる実情に鑑みて提案されたものであり、磁気ヘッドのクリーニング効果に優れ、且つ汎用溶媒に溶解可能な磁気ヘッド用クリーニング液を提供することを目的とする。また、該磁気ヘッド用クリーニング液が塗布されることにより、磁気記録媒体との摺動面に汚れが付着せず、ブラウンステインの生成が起こらない磁気ヘッドを提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

請求項2

アミノ基を有するパーフルオロポリエーテル化合物は、下記の一般式(1)または一般式(2)にて示されるものであることを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッド用クリーニング液。Rf1−CH2 NR1 R2 ・・・(1)NR3 R4 CH2 −Rf2−CH2 NR5 R6 ・・・(2)但し、Rf1,Rf2はパーフルオロポリエーテル基を示し、R1 〜R6 は水素あるいは炭化水素基を示す。

請求項3

アミノ基を有するパーフルオロポリエーテル化合物を溶媒に溶解させてなる磁気ヘッド用クリーニング液が、磁気記録媒体との摺動面に保持されてなることを特徴とする磁気ヘッド。

技術分野

0001

本発明は、磁気記録媒体に対する情報の記録/再生を行うための磁気ヘッドクリーナとして用いられる磁気ヘッド用クリーニング液に関し、また、該磁気ヘッド用クリーニング液が塗布されてなる磁気ヘッドに関する。

背景技術

0002

一般に、磁気記録媒体、特に磁気テープにおいては、磁気信号の記録・再生の過程で磁気ヘッドと高速摺動され、その際走行が円滑にかつ安定な状態で行われなければならない。しかしながら、上記磁気記録媒体においては高密度記録化のために磁性層表面平滑化が図られているため、磁気ヘッドに対する実質的な接触面積が増加し、該磁気ヘッドへ付着物が付いたり、ブラウンステインと呼ばれる焼付き現象が生じやすくなっている。

0003

このような現象が起こると、出力がレベルダウンしたり、磁気記録媒体および磁気ヘッド両者の耐久性劣化することから、これを解決するために、磁気記録媒体における磁性層潤滑剤を保持させることが行われている。例えば、磁性粉末結合剤とを主成分とする磁性層を有するいわゆる塗布型の磁気記録媒体においては、上記磁性層に潤滑剤を内添したり、磁性層上に潤滑剤を塗布することが試みられている。また、いわゆる金属磁性薄膜の磁気記録媒体においても、磁性層上に防錆剤等と共に潤滑剤を塗布することが行われている。

0004

ところが、従来広く用いられている潤滑剤を磁性層表面に塗布した場合、最初のうちは摩擦係数が低減して走行性が良くなるが、次第にこの潤滑剤が磁気ヘッドやガイドピン等の摺動部材によって削り取られてしまって効果が減じてしまう等の問題がある。また、塗布型の磁気記録媒体においては、磁性層表面に潤滑剤を塗布しても、この潤滑剤が磁性層内へ拡散するため、特にエージング後には枯渇してしまう。そして、このように磁性層表面の潤滑剤が枯渇してくると、潤滑剤中有機物や、塗布型の磁気記録媒体の場合には結合剤中の有機物が、再び磁気ヘッドに付着しやすくなる。さらに、磁気ヘッドに付着した不純物汎用溶媒不溶物質へと変化してブラウンステインとなってしまう。

0005

これを解決するためには、磁気ヘッドにブラウンステインが生成してしまう前に、該磁気ヘッドを定期的にクリーニングする、あるいは、磁気ヘッドに上述したような汚れが付着するのを抑制する方法が考えられ、このためのクリーニング液として、アイエヌジー社製,商品名:デッキソルベント等が市販されるに至っている。

0006

このクリーニング液は、極性基を有するパーフルオロポリエーテルを主成分とするもので、これで磁気ヘッドにおける磁気記録媒体との摺動面をクリーニングすれば、付着していた不純物や磁性粉末等を取り除くことができる。また、極性基の存在により金属に吸着し、磁気ヘッドに汚れを付着させにくくすることもできることから、予め磁気ヘッドにおける摺動面にこのクリーニング液を塗布しておけば、ブラウンステインの生成を防止することができる。

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、上述したクリーニング液においては、主成分であるパーフルオロポリエーテルが汎用溶媒に溶解しないため、溶媒としてパーフルオロカーボン(Cn F2n+2)系溶媒を使用せねばならず、このために、このクリーニング液の値段は非常に高いものとなってしまう。パーフルオロカーボン系溶媒以外にはクロロフルオロカーボン(いわゆるCFCフロン)系溶媒に溶解させることができるが、このクロロフルオロカーボン系溶媒の多くは、地球環境に悪影響を及ぼすと言われている。

0008

そこで本発明は、かかる実情に鑑みて提案されたものであり、磁気ヘッドのクリーニング効果に優れ、且つ汎用溶媒に溶解可能な磁気ヘッド用クリーニング液を提供することを目的とする。また、該磁気ヘッド用クリーニング液が塗布されることにより、磁気記録媒体との摺動面に汚れが付着せず、ブラウンステインの生成が起こらない磁気ヘッドを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

本発明に係る磁気ヘッド用クリーニング液は、上述の目的を達成するために提案されたものであり、アミノ基を有するパーフルオロポリエーテル化合物を溶媒に溶解させてなるものである。

0010

ここで、アミノ基を有するパーフルオロポリエーテル化合物とは、下記の一般式(1),(2)にて表されるものである。

0011

Rf1−CH2 NR1 R2 ・・・(1)
NR3 R4 CH2 −Rf2−CH2 NR5 R6 ・・・(2)
但し、Rf1,Rf2はパーフルオロポリエーテル基を示し、R1 〜R6 は水素あるいは炭化水素基を示す。

0012

なお、アミノ基の窒素原子に結合する2つの置換基R1 とR2 、R3 とR4 、R5 とR6 は、そのいずれか一方が炭素数が10以上の長鎖炭化水素基であることが好ましい。炭素数が10以上の長鎖炭化水素基を有することにより、フルオロカーボン系やCFCフロン系の溶媒以外の一般的な溶媒に溶解しやすくなる。この炭化水素基においては、二重結合分枝、環状、芳香環の有無は問わない。また、この炭化水素基にN,O,P,S等の複素元素が含有されてもよい。

0013

一方、Rf1にて示される単官能のパーフルオロポリエーテル基としては、下記の構造式(3),(4),(5)に示されるものが挙げられ、Rf2にて示される多官能のパーフルオロポリエーテル基としては、下記の構造式(6)に示されるものが挙げられるが、これに限定されるものではない。

0014

F(CF2 CF2 CF2 O)k ・・・(3)
CF3 [OCF(CF3 )CF2 ]l (OCF2 )m ・・・(4)
F[CF(CF3 )CF2 O]n ・・・(5)
(OCF2 CF2 )p (OCF2 )q ・・・(6)
ここで、k,l,m,n,p,qはすべて1以上の整数であり、パーフルオロポリエーテルとしての分子量が600〜5000の範囲となされればよい。なお、この分子量が小さすぎるとクリーニング効果が劣化し、逆に大きすぎると、これに結合する末端基の効果が相対的に劣化してしまうこととなる。また、パーフルオロポリエーテルが構造式(6)にて示されるものである場合、pとqとの比は0.5〜2.0程度であることが好ましい。

0015

なお、表面エネルギーを低くしてゴミ等の付着を抑制したい場合には、Rf1,Rf2をパーフルオロポリエーテル基の代わりに部分フッ素化炭化水素基パーフルオロ炭素基としてもよい。但し、クリーニング効果の経時変化を小さく抑えるには、Rf1,Rf2をパーフルオロポリエーテル基とした方がよい。

0016

このようなアミノ基を有するパーフルオロポリエーテル化合物は、以下のようにして合成できる。例えば、一般式(1)におけるR1 ,R2 、一般式(2)におけるR3 ,R4 ,R5 ,R6 が全て水素であるようなパーフルオロポリエーテル化合物を合成するには、パーフルオロポリエーテル末端カルボン酸アミド水素化リチウムアルミニウム還元剤として還元すればよい。また、R1 〜R6として長鎖炭化水素を有するようなパーフルオロポリエーテル化合物を合成するには、カルボキシル基を有するパーフルオロポリエーテルを塩化チオニルで酸クロリド化した後、長鎖アミンと反応させてアミドとした後、上述したと同様にして還元すればよい。なお、得られた生成物を精製するには、塩基性アルミナを用いたショートカラムクロマトグラフィを行えばよい。

0017

上述したアミノ基を有するパーフルオロポリエーテル化合物は、パーフルオロカーボン系溶媒に溶解させてもよいが、種々の汎用溶媒に溶解させることもできる。具体的には、トルエンヘキサンに代表される炭化水素系溶媒アセトンメチルエチルケトンシクロヘキサノンに代表されるケトン系溶媒エタノールイソプロパノールに代表されるアルコール系溶媒を使用して好適である。もちろん、これらを適宜混合して用いてもよい。但し、磁気記録媒体との摺動時に摩擦に耐え得るように、沸点が50℃以上の溶媒を選択することが望ましい。

0018

以上のようなアミノ基を有するパーフルオロポリエーテル化合物を溶媒に溶解させてなるクリーニング液は、撥水性が大きく、表面エネルギーの低下に優れた作用がある。このため、磁気ヘッドにおける磁気記録媒体との摺動面に、このクリーニング液を塗布すると、該摺動面に汚れが付着しにくくなる。このため、この汚れが酸化してブラウンステインとなるのを防止できる。そして、これにより、磁気ヘッドおよび磁気記録媒体の耐久性を向上させることができ、出力のレベルダウンも防止できる。また、本発明のクリーニング液は、極性基を有するために磁気ヘッドに強く固定化すると共に、クリーニング効果が低温下等の厳しい条件下においても損なわれない。

0019

なお、磁気ヘッド用クリーニング液を磁気ヘッドへ保持せしめる方法としては特に限定されず、例えば、磁気ヘッドを通常通り製造後、ディッピング法によって塗布すればよい。さらに、使用者が磁気ヘッドをクリーニングするに際して綿棒等によって再度塗布してもよい。

0020

磁気ヘッド用クリーニング液の磁気ヘッドへの塗布厚は、0.3nm〜10nmとされて好適であり、さらに好ましくは0.5nm〜5nmとされる。この塗布厚が薄すぎると、長時間に亘って磁気ヘッドに保持させておくことができず、逆に厚すぎると、スペーシングが増大したり、磁気記録媒体との間で張り付きが起こる等の問題が生じる。

0021

本発明が適用される磁気ヘッドとしては、いかなる構成を有するものであってもよく、特に、記録/再生時、あるいは記録/再生操作の開始/停止時に、磁気記録媒体に摺動する磁気ヘッドであって好適である。具体的には、一般的なフェライトヘッドメタルインギャップMIG)型ヘッド、積層型ヘッド、インダクティブヘッド磁気抵抗効果MR)型ヘッド等が挙げられる。なお、これらの磁気ヘッドの材料等も従来公知のものがいずれも使用できる。

0022

また、この磁気ヘッドによって書き込み/読み出しがなされる磁気記録媒体としても、各磁気ヘッドに対して従来より適用されてきたものがいずれも使用でき、何等限定されない。このため、磁性層の構成も磁性粉末と結合剤を主体とする塗布型のものであってもよいし、金属磁性薄膜型のものであってもよい。また、その形状も何ら限定されず、テープ状、ディスク状、ドラム状等、従来公知の形状のいずれであってもよい。

0023

なお、このような磁気記録媒体における磁性層にも、磁気ヘッドに保持させた磁気ヘッド用クリーニング液を保持させ、潤滑効果を発揮させると共に、磁気ヘッドへ該磁気ヘッド用クリーニング液を常時供給できるようにしてもよい。

0024

以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明がこの実施例に限定されるものではないことはいうまでもない。

0025

実施例1
本実施例においては、多官能のパーフルオロポリエーテルの両末端にアミノ基を有する化合物を用いてクリーニング液を調製した。

0026

具体的には、前述した一般式(2)におけるRf2にて示されるパーフルオロポリエーテル基の構造がCF2 (OCF2 CF2 )p (OCF2 )q OCF2 であり、該パーフルオロポリエーテル基の分子量が2000であり、且つ、アミノ基におけるR3 ,R4 およびR5 ,R6 の構造がC18H37である化合物(以下、化合物1とする。)をエタノールに溶解させて、クリーニング液を調製した。

0027

一方、このクリーニング液を保持させる磁気ヘッドは、図1に示されるような、一対の磁気コア半体1,2が強磁性酸化物、例えば単結晶フェライトで形成され、これら磁気コア半体1,2の接合面を斜めに切り欠いた強磁性金属薄膜形成面には、フロントギャップ形成面からバックギャップ形成面に至るまで連続して、FeAlSi系合金センダスト)等の飽和磁束密度Bsの高い強磁性金属薄膜3が被着形成されたものである。なお、これら一対の磁気コア半体1,2は、SiO2 等のギャップ材を介して突き合わされ、上記強磁性金属薄膜3の当接面が磁気ギャップとなされている。上記強磁性金属薄膜3が形成されている溝には非磁性材4、トラック幅規制するための切溝には非磁性材5がそれぞれ充填され、上記磁気コア半体1,2の突き合わせ面には、当該磁気ギャップgのデプスを規制するとともにコイル8を巻回させるための巻線溝6,7が形成されている。

0028

そして、このような構成を有する磁気ヘッドにおける磁気記録媒体との摺動面9に、上述したクリーニング液を0.5〜5nmなる塗布厚にて塗布した。この磁気ヘッドを実施例1の磁気ヘッドとする。

0029

実施例2〜7
本実施例においては、一般式(2)におけるRf2の分子量、R3 ,R4 およびR5 ,R6 の構造が化合物1とは異なる化合物を用いた。

0030

具体的には、Rf2の分子量、R3 ,R4 およびR5 ,R6 の構造が表1に示されるような化合物(化合物2〜化合物7)を用いた以外は、実施例1と同様にしてクリーニング液を調製した。

0031

0032

そして、以上のようなクリーニング液を実施例1と同様にして磁気ヘッドに塗布し、実施例2〜7の磁気ヘッドを得た。

0033

実施例8〜14
本実施例においては、単官能のパーフルオロポリエーテルの末端にアミノ基を持つ化合物を用いた。

0034

具体的には、一般式(1)におけるRf1の構造および分子量、R1 ,R2 の構造が表1に示されるような化合物(化合物8〜14)を用いた以外は、実施例1と同様にしてクリーニング液を調製した。但し、化合物14のみは溶媒としてパーフルオロオクタンを用いて溶解させた。

0035

そして、以上のようなクリーニング液を実施例1と同様にして磁気ヘッドに塗布し、実施例8〜14の磁気ヘッドを得た。

0036

実施例15〜20
本実施例においては、上述したような化合物を溶解する溶媒を異ならせた。

0037

具体的には、上述した化合物1をエタノールの代わりにイソプロパノール、メチルエチルケトンにそれぞれ溶解させてクリーニング液を調製し、これを実施例1と同様にしてそれぞれ磁気ヘッドに塗布して、実施例15、実施例16の磁気ヘッドを得た。

0038

また、上述した化合物4をエタノールの代わりにイソプロパノール、メチルエチルケトン、トルエン、ヘキサンに溶解させてクリーニング液を調製し、これを実施例1と同様にしてそれぞれ磁気ヘッドに塗布して、実施例17、実施例18、実施例19、実施例20の磁気ヘッドを得た。

0039

なお、実施例15〜実施例20の各磁気ヘッドに塗布されたクリーニング液に含有される化合物と溶媒との組合わせは表2に示されるとおりである。

0040

0041

比較例1、比較例2
比較のため、ここでは、化合物1〜14の代わりに、末端にカルボキシル基を有するパーフルオロポリエーテル系化合物、末端にカルボキシル基を有するパーフルオロポリエーテルとアルコールとのエステル化合物を用いた。

0042

具体的には、HOCOCF2 (OCF2 CF2 )p (OCF2 )q OCF2 COOHなるパーフルオロポリエーテル化合物をパーフルオロヘキサンに溶解させてクリーニング液を調製し、これを実施例1と同様にして磁気ヘッドに塗布して、比較例1の磁気ヘッドを得た。

0043

また、CH3 OCOCF2 (OCF2 CF2 )p (OCF2 )q OCF2 COOCH3 なるパーフルオロポリエーテルのエステル化合物をパーフルオロオクタンに溶解させてクリーニング液を調製し、これを実施例1と同様にして磁気ヘッドに塗布して、比較例1の磁気ヘッドを得た。

0044

比較例3
本比較例では、上述したようなクリーニング液のいずれをも用いなかった。

0045

即ち、クリーニング液を塗布しなかった以外は実施例1と同様の構成を有する磁気ヘッドを用意し、これを比較例3の磁気ヘッドとした。

0046

特性の評価
ここでは、実施例1〜20、比較例1〜3に示された磁気ヘッドを用いて実際に磁気テープの再生操作を行い、各磁気ヘッドの汚れと、レベルダウンに伴うエラーレートについて調べた。

0047

測定に用いる磁気テープを作製するには、先ず、以下のような材料を準備した。

0048

強磁性金属粉末100重量部
塩化ビニル酢酸ビニル共重合体10.5重量部
ポリウレタン樹脂10.5重量部
カーボン帯電防止剤) 5重量部
メチルエチルケトン150重量部
トルエン150重量部
シクロヘキサノン100重量部
ステアリン酸ブチルエステル2重量部
これらの材料は、ボールミルにて24時間混合され、フィルターを通して取り出された後、硬化剤(日本ポリウレレタン社製コロネートL)4重量部を加えさらに30分撹拌されることによって、磁性塗料となった。

0049

次いで、該磁性塗料を8μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム上に、乾燥後の厚みが3μmとなるように塗布した後、磁場配向し乾燥させて巻取りカレンダー処理した後、1/2インチ幅に裁断して磁気テープを完成した。

0050

そして、25℃60%RHなる雰囲気下あるいは40℃80%RHなる雰囲気下において、実施例1〜20、比較例1〜3に示された磁気ヘッドをそれぞれ搭載したドライブによって、上述のような構成を有する磁気テープの32000ブロックに対してデータの書き込み/読み出しを4時間繰り返し行った後、各磁気ヘッドの汚れと、レベルダウンに伴うエラーレートについて調べた。

0051

なお、磁気ヘッドの汚れは、フロントギャップ近傍の強磁性金属薄膜3表面が汚れていなければ○、少し汚れていれば△、半分以上が酸化してブラウンステインを生じていれば×として評価した。定量的な評価は難しいが、強磁性金属薄膜3表面に付着したステイン面積が20%以内ならば○とした。

0052

また、エラーレートとしては、正常な書き込み/読み出しができなかったブロックの割合を測定した。

0053

以下、実施例1〜7の磁気ヘッドにおける測定結果を表3、実施例8〜14の磁気ヘッドにおける測定結果を表4、比較例1〜3における測定結果を表5、実施例15〜20における測定結果を表6にそれぞれ示す。

0054

0055

0056

0057

0058

以上の結果より、表3,4,6にて示された実施例1〜20の磁気ヘッドにおいては、ブラウンステインが生じることなく、エラーレートも小さく抑えることができたが、表5にて示された比較例1〜3の磁気ヘッドにおいては、汚れが付着してエラーレートも増大していることがわかる。

0059

これより、クリーニング液を塗布することによって、磁気ヘッドにおける磁気記録媒体との摺動面に汚れが付着しにくくなることがわかる。また、比較例1,2にて用いた化合物よりも、実施例1〜14にて用いた化合物1〜14(アミノ基を有するパーフルオロポリエーテル化合物)の方が、優れたクリーニング効果を示すことがわかる。また、アミノ基を有するパーフルオロポリエーテル化合物は、これを溶解させる溶媒の種類によらず、優れたクリーニング効果を示すこともわかった。

発明の効果

0060

以上の説明からも明らかなように、本発明に係る磁気ヘッド用クリーニング液は、厳しい使用条件下においても長時間に亘って優れたクリーニング効果を発揮する。しかも、溶媒として種々の炭化水素系の溶媒が使用でき、フルオロカーボンやクロロフルオロカーボン系溶媒を必要としない。

0061

したがって、これを磁気ヘッドにおける磁気記録媒体との摺動面に塗布すると、該摺動面に汚れが付着するのを抑制してブラウンステインの発生を防止できる。そして、これにより、磁気ヘッドおよび磁気記録媒体の耐久性を向上させることができ、出力のレベルダウンも防止できる。

図面の簡単な説明

0062

図1本発明が適用された磁気ヘッドの一構成例を示す斜視図である。

--

0063

1,2磁気コア半体
3強磁性金属薄膜
4,5非磁性材
6,7巻線溝
8コイル
9摺動面

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ