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技術 新規なコク味調味料素材およびコク味調味料の製造方法

出願人 味の素株式会社
発明者 黒田素央原田努
出願日 1995年12月11日 (25年0ヶ月経過) 出願番号 1995-321942
公開日 1997年4月8日 (23年8ヶ月経過) 公開番号 1997-094076
状態 特許登録済
技術分野 肉類、卵、魚製品 調味料
主要キーワード 加熱反応後 スルメ 西洋料理 二点比較法 マグロエキス エキス調味料 調味料素材 圧力釜
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1997年4月8日)のものです。
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課題

飲食品に容易に「あつみ」および「こく」を付与しまたはこれを増強する。

解決手段

畜肉または魚介類エキスについて、そのpHを3.5〜5.5に調整し、得られた不溶性成分回収することにより、コク味付与機能を有する新規調味料素材を製造する。

概要

背景

各種料理ベースとして、畜肉エキスチキンエキス魚介類エキス野菜エキスなどの天然エキスが業務用として広く用いられている。これらの天然エキスの機能は、食品に複雑な味と幅を与える、「あつみ」および「こく」を与える、食品材料の味の不足を補うなどとされている。

しかし、これらの天然エキスは高価であり、入手しがたいものであるため、一般的には、これら天然エキスの一部を用いた加工品および代替品が製造・市販され利用されている。また、かつお節煮干、だし昆布シイタケなどの基本だし、およびこれらの天然材料食塩砂糖うま味調味料アミノ酸などを配合した風味調味料も広く使われている。これら市販の天然エキスの加工品および代替品などは、その組成グルタミン酸ナトリウムを中心としたアミノ酸、核酸有機酸などの低分子物質を主成分に構成されているために、やはり天然エキスと比較してみると、呈味が単純であり、ぼけているという欠点を有している。

従来、このような欠点を補うためには、HVP(植物蛋白加水分解物)、HAP(動物蛋白加水分解物)、酵母エキス等を添加することにより、コク味、複雑味を付与し、呈味の改善を計っているが、HVPおよびHAPは、分解臭を有しているために、また、酵母エキスは、酵母特有風味を有しているため、自ずからその使用量に制限が生じ、いわゆるモデルとした天然エキスとは明らかに呈味・風味が異なり満足できるものではなかった。特に、このような調味料は、ビーフブイヨン鰹節だし汁のような天然素材の持つ「あつみ」および「こく」、天然感、複雑感に欠けるという欠点を有している。

概要

飲食品に容易に「あつみ」および「こく」を付与しまたはこれを増強する。

畜肉または魚介類エキスについて、そのpHを3.5〜5.5に調整し、得られた不溶性成分回収することにより、コク味付与機能を有する新規調味料素材を製造する。

目的

前項記載の従来技術の背景下に、本発明は、飲食品にビーフブイヨンや鰹節だし汁などの天然素材の持つ「あつみ」および「こく」を付与するための新規な調味料素材、コク味調味料、並びに「あつみ」および「こく」付与方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
4件

この技術が所属する分野

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請求項1

畜肉エキスまたは魚介類エキスのpHを3.5〜5.5に調整し、得られる不溶性成分から成ることを特徴とする新規コク味調味料素材

請求項2

畜肉エキスまたは魚介類エキスのpHを3.5〜5.5に調整し、得られる不溶性成分を回収することを特徴とする新規なコク味調味料素材の製造方法。

請求項3

請求項1の調味料素材を天然エキスエキス分における低分子画分とともに水中において加熱することを特徴とする新規なコク味調味料の製造方法。

請求項4

飲食品またはその原材料を、請求項1記載のコク味調味料素材、ゼラチン、および天然エキスのエキス分の低分子画分の少なくとも1を添加しかつ〜全ての存在下に加熱することにより、「あつみ」および「こく」が付与されまたは増強されて製造されたことを特徴とする「あつみ」および「こく」を有する飲食品。

技術分野

0001

本発明は、畜肉エキスまたは魚介類エキスについて、そのpHを3.5〜5.5に調整し、得られた不溶性成分回収すること、または、この方法によって得られた成分を単独またはゼラチンとの共存下において天然エキスエキス分低分子画分を水中で加熱することにより「あつみ」および「こく」付与物質が生成する現象を利用した「あつみ」および「こく」付与機能を有する調味料素材およびコク味調味料に関する。

背景技術

0002

各種料理ベースとして、畜肉エキス、チキンエキス、魚介類エキス、野菜エキスなどの天然エキスが業務用として広く用いられている。これらの天然エキスの機能は、食品に複雑な味と幅を与える、「あつみ」および「こく」を与える、食品材料の味の不足を補うなどとされている。

0003

しかし、これらの天然エキスは高価であり、入手しがたいものであるため、一般的には、これら天然エキスの一部を用いた加工品および代替品が製造・市販され利用されている。また、かつお節煮干、だし昆布シイタケなどの基本だし、およびこれらの天然材料食塩砂糖うま味調味料、アミノ酸などを配合した風味調味料も広く使われている。これら市販の天然エキスの加工品および代替品などは、その組成グルタミン酸ナトリウムを中心としたアミノ酸、核酸有機酸などの低分子物質を主成分に構成されているために、やはり天然エキスと比較してみると、呈味が単純であり、ぼけているという欠点を有している。

0004

従来、このような欠点を補うためには、HVP(植物蛋白加水分解物)、HAP(動物蛋白加水分解物)、酵母エキス等を添加することにより、コク味、複雑味を付与し、呈味の改善を計っているが、HVPおよびHAPは、分解臭を有しているために、また、酵母エキスは、酵母特有風味を有しているため、自ずからその使用量に制限が生じ、いわゆるモデルとした天然エキスとは明らかに呈味・風味が異なり満足できるものではなかった。特に、このような調味料は、ビーフブイヨン鰹節だし汁のような天然素材の持つ「あつみ」および「こく」、天然感、複雑感に欠けるという欠点を有している。

発明が解決しようとする課題

0005

前項記載の従来技術の背景下に、本発明は、飲食品にビーフブイヨンや鰹節だし汁などの天然素材の持つ「あつみ」および「こく」を付与するための新規な調味料素材、コク味調味料、並びに「あつみ」および「こく」付与方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明者は、上記課題の解決につき鋭意工夫を重ねた結果、畜肉エキスまたは魚介類エキスから得られる不溶性成分が天然素材に特有の「あつみ」「こく」付与機能に関与するとの知見を得て、更に鋭意検討した結果、畜肉エキス、魚介類エキスのpHを3.5〜5.5、よりのぞましくは3.8〜4.8に調整し、得られた不溶性成分を回収すること、また、この方法によって得られた成分を単独またはゼラチンとの共存下において天然エキスのエキス分の低分子画分と水中で加熱することにより、天然素材特有の「あつみ」および「こく」付与機能を有する高分子成分が生成するとの結論を得て本発明を完成したものである。

0007

なお、本発明に言う「あつみ」および「こく」とは、ビーフブイヨンやかつお節だし汁などの天然素材の持つ呈味質であり、後味伸びおよび深み表現するものである。このような呈味質は上記に示した、グルタミン酸ナトリウムなどのアミノ酸類イノシン酸ナトリウムグアニル酸ナトリウムなどの核酸関連化合物およびHVP、HAPや酵母エキスなどの調味料素材では再現できないものである。

発明を実施するための最良の形態

0008

本発明の実施態様の第1は、畜肉エキスまたは魚介類エキスのpHを3.5〜5.5に調整し、得られる不溶性成分から成ることを特徴とする新規なコク味調味料素材である。

0009

本発明の実施態様の第2は、畜肉エキスまたは魚介類エキスについて、そのpHを3.5〜5.5に調整し、得られた不溶性成分を回収することを特徴とする請求項1記載の新規なコク味調味料素材の製造方法に関する。この方法によって得られたコク味調味料は、このままの形態で流通に置くことができる。

0010

本発明の実施態様の第3は、畜肉エキスまたは魚介類エキスについて、そのpHを3.5〜5.5に調整し、得られた不溶性成分を天然エキスのエキス分の低分子画分とともに水中において加熱することにより製造されたことを特徴とする新規なコク味調味料の製造方法に関する。このような方法によって得られたコク味調味料素材もまた、この形態で流通に置くことができる。

0011

なお、本発明に用いる畜肉エキスは、市販のビーフエキスポークエキス、チキンエキスおよび、鶏の煮汁蒸煮液等をさす。また、魚介類エキスは、市販のカツオエキス、サバエキス、マグロエキスイワシエキス、グチエキス、ハモエキス、ヒラメエキスなどの魚類のエキス、ホタテガイエキス、アサリエキス、シジミエキスカキエキスなどの市販貝類エキスおよび加工食品製造時に副生物として得られる、魚類、貝類の煮汁、蒸煮液、クッカージュースおよびフィッシュソルブルなどを示す。

0012

天然エキスのエキス分の低分子画分は、要するに、畜肉エキスまたは魚介類エキスについて、そのpHを3.5〜5.5、好ましくはpH3.8〜4.8に調整し、得られた不溶性成分単独またはこのような不溶性成分とゼラチンと加熱した時に「あつみ」および「こく」付与機能を有する高分子物質を与えることのできる低分子画分で、例えばビーフエキスの場合はゲル濾過カラムトヨパールHW−55F」により測定したときの分画分子量約10,000以下の画分である。このような低分子画分は、天然エキスから分取したものでもよいが、未分取のビーフエキス、ポークエキスやチキンエキスなどの畜肉エキス調味料、カツオエキス、サバエキス、ホタテガイエキスやアサリエキスなどの魚介系エキス調味料および酵母エキス等の天然エキスそのままの形態でも使用可能であり、さらにまた、天然エキスを配合した配合エキスの形態でも使用可能である。

0013

このようなコク味調味料、すなわちビーフブイヨンやかつお節だし汁などの天然素材に特有の「あつみ」および「こく」を付与する機能を有するコク味調味料は、例えば、以下に示す方法で得ることが可能である。畜肉エキスまたは魚介類エキスについて、そのpHを3.5〜5.5、好ましくは3.8〜4.8に調整し、得られた不溶性成分を回収することによって得られた成分単独またはこの成分とゼラチンをカツオエキスやビーフエキスなどの調味料溶液中に溶解し、「あつみ」および「こく」付与機能を有する高分子物質の生成するに適当な条件で加熱する。 このような条件は、例えば、50〜150゜Cにおける、1〜5時間の加熱である。 なお、このときの前記不溶性成分の添加濃度は溶液に対して例えば0.01〜10%(上乗せ)、そしてゼラチンの添加濃度は0.01〜10%(上乗せ)である。 また、加熱時において、エキス調味料溶液の固形分濃度を、例えば、5〜80%に調整して反応を行なうが、特にこの濃度に限定されるものではない。 また、ゼラチンは、周知のように、コラーゲンを水と煮沸して非可逆的水溶性に変えたものであるので、加熱して本発明のコク味調味料を製造する場合のゼラチンとしては、コラーゲンの形態でもよく、またコラーゲンを有する動物の結合組織軟骨などそのものまたはこれらのエキスの形態でもよいことはもちろんである。また、上記に示したコク味調味料は、限外濾過ゲル濾過クロマトグラフィーなどの分子量分画エタノール分画などの溶媒分画硫酸アンモニウム塩化ナトリウムなどを用いた塩析法およびイオン交換カラムクロマトグラフィーなどの分画手法を用いることによっても得ることが可能である。

0014

加熱後の反応液は、そのままで、または適宜、透析、限外濾過あるいはエタノール沈澱などの方法を用いて、高分子画分すなわちタンパク質を中心とした画分を回収して、本発明の調味料素材が製造される。前者の場合、すなわち、加熱反応後の調味料溶液はそのままの状態で「あつみ」および「こく」の増強された調味料溶液となる。

0015

このようにして得られた「あつみ」および「こく」を付与する物質は、日本料理のだし、たとえば、かつお節、鶏肉、こんぶ、牛肉、シイタケなどの素に添加し、西洋料理スープストック、たとえば、牛肉、鶏肉、豚肉、魚貝などの素汁に添加し、中華料理タン、たとえば、牛肉、鶏肉、豚肉、ハム貝柱アワビエビスルメ、シイタケ、ハクサイセロリなどの素汁に添加することにより、これらに「あつみ」および「こく」を付与し、その呈味機能を増強させることが判明した。また、前述のごとく、上記の天然エキスの加工品および代替品、特にアミノ酸混合物として比較的安価に利用できるHVP(植物蛋白加水分解物)、HAP(動物蛋白加水分解物)、酵母エキスに添加したり、低品質の安価なビーフエキスに添加した場合にも、また基本だし素材または従来の風味調味料に添加しまたはこれと併用した場合にも、味全体をまとめ、「あつみ」および「こく」を付与しまたはこれを増強するとともに味の増強がみられ、これらを高品質なものに改良することができる。

0016

尚、「あつみ」および「こく」を付与する物質の濃度は、これを添加使用する対象とする飲食品、調味料などに応じてその至適使用量の範囲が異なるが、当業者であれば簡単な事前トライアルにより適当な使用量を極めて容易に定めることができる。本発明者の経験では、例えば、液中濃度が0.005%〜2%(固型物重量換算)となるように添加することにより、従来の調味料素材などに欠けていた「あつみ」および「こく」を付与し、味全体を整え、味のぼけを抑制することができた。

0017

本発明の実施態様の第4は、飲食品またはその原材料を、畜肉エキスまたは魚介類エキスについて、そのpHを3.5〜5.5に調整し、得られた不溶性成分、ゼラチンおよび天然エキスのエキス分の低分子画分の少なくとも1者を添加しかつ3者全ての存在下に加熱することにより「あつみ」および「こく」が付与されまたは増強されて製造されたことを特徴とする「あつみ」および「こく」を有する飲食品に関する。

0018

このような「あつみ」および「こく」を有する飲食品には、いわゆる調味料素材そのものも含まれることは、本発明の、これまでに説明した性質上、明らかである。

0019

また、このような「あつみ」および「こく」を有する飲食品の製造法についても、飲食品またはその原材料を、畜肉エキスまたは魚介類エキスについて、そのpHを3.5〜5.5、好ましくは3.8から4.8に調整し、得られた不溶性成分、ゼラチンおよび天然エキスのエキス分の低分子画分の少なくとも1者を添加しかつ3者全ての存在下に、これら3者から「あつみ」および「こく」付与機能を有する物質が生成する条件下で加熱することを除いては、特別の制限はなく、適宜従来の飲食品の製造法に準ずることができる。

0020

このような製造法によれば、既存の飲食品に「あつみ」および「こく」を付与することができ、または既に付与されていた「あつみ」および「こく」を増強することもできる。また、飲食品の原材料から飲食品を加熱して製造する場合には、差し仕えがなければ、この加熱工程に上記の「あつみ」および「こく」付与機能を有する物質を生成せしめる加熱をかねさせることができる。

0021

本発明に係わる「あつみ」および「こく」付与機能を有する物質は、先に説明したように、畜肉エキスまたは魚介類エキスについて、そのpHを3.5〜5.5、好ましくはpH3.8〜4.8に調整して得られた不溶性成分、ゼラチンおよび天然エキスの低分子画分の3者を水中で加熱することにより生成する。従って、本発明に係わる「あつみ」および「こく」を有する飲食品の製造法において、既存の飲食品または飲食品の原材料には、少なくとも「あつみ」および「こく」付与機能を有する物質の生成しうる程度の水分の含まれていることまたは添加することを前提とする。

0022

また、前記3者は、これらを全てあらためて添加する必要はなく、既存の飲食品または飲食品の原材料に既に存在している場合は、それをそのまま利用することができる。ただし、これら3者のうち、少なくとも1者はあらためて添加しなければならないことは言うまでもない。

0023

以下に、天然素材に特有の「あつみ」および「こく」を付与する物質を得る方法とその添加効果を実施例をあげて説明する。なお、本発明の技術的範囲はこれら実施例によって制限されるものではないことはもちろんである。

0024

市販カツオエキス(固形分濃度45%)1Lについて、塩酸を用いてpHを4.3に調整し、その後に遠心分離を行い不溶性画分を得た。この様にして得られた不溶性成分を凍結乾燥し、9.5gの粉末を得た。

0025

このようにして得られた物質を市販コンソメスープに添加し、官能評価を実施した。配合比は次の通りとした。すなわち、市販コンソメ顆粒(味の素(株)製)20gおよび本発明調味料粉末0.5gに水(湯)を加えて全量1Lとした。

0026

対照として、無添加コンソメスープを作成し、2種類のスープについて、二点比較法味覚パネル20名による官能評価を実施した。結果を表1に示す。

0027

0028

カツオ煮汁(固形分濃度6%)5Lについて、塩酸を用いてpHを4.3に調整し、その後に遠心分離を行い不溶性画分を得た。得られた不溶性画分を凍結乾燥し、7.5gの粉末を得た。このようにして得られた不溶性成分粉末50mgと豚皮ゼラチン酸処理ゼラチン)50mgを市販ビーフエキス調味料溶液100mlに溶解し、圧力釜で90゜Cにおいて、6時間加熱を行った。このときのエキス調味料溶液の固形分濃度(乾重量)を予め30%に調整しておいた。加熱後の反応液について透析を行い、高分子画分(分画分子量10,000)すなわちタンパク質を中心とした画分を105mg得た。この操作を全5回繰り返すことにより、同様の画分を約0.5g得た。

0029

このようにして得られた物質を市販コンソメスープに添加し、官能評価を実施した。配合比は次の通りとした。すなわち、市販コンソメ顆粒(味の素(株)製)20gおよび本発明調味料粉末0.5gに水(湯)を加えて全量1Lとした。

0030

対照として、無添加コンソメスープを作成し、2種類のスープについて、二点比較法で味覚パネル20名による官能評価を実施した。結果を表2に示す。

0031

0032

市販チキンエキス(固形分濃度60%)5Lについて、塩酸を用いてpHを4.0に調整し、その後に遠心分離を行い不溶性画分を得た。得られた不溶性画分を凍結乾燥し、25.5gの粉末を得た。このようにして得られた不溶性成分粉末1.0gと豚皮ゼラチン(酸処理ゼラチン)0.5gを市販チキンエキス調味料溶液100mlに溶解し、圧力釜で90゜Cにおいて、6時間加熱を行った。このときのエキス調味料溶液の固形分濃度(乾重量)を予め30%に調整しておいた。加熱後の反応液について透析を行い、高分子画分(分画分子量10,000)すなわちタンパク質を中心とした画分を1.55g得た。

0033

このようにして得られた物質を市販コンソメスープに添加し、官能評価を実施した。配合比は次の通りとした。すなわち、市販コンソメ顆粒(味の素(株)製)20gおよび本発明調味料粉末1gに水(湯)を加えて全量1Lとした。

0034

対照として、無添加コンソメスープを用いた。2種類のスープについて、二点比較法で味覚パネル20名による官能評価を実施した。結果を表3に示す。

0035

0036

市販ビーフエキス(固形分濃度86%)5Lに蒸留水5lを添加し、塩酸を用いてpHを4.3に調整し、その後に遠心分離を行い不溶性画分を得た。得られた不溶性画分を凍結乾燥し、32.8gの粉末を得た。このようにして得られた不溶性成分粉末6.0gを市販チキンエキス調味料溶液100mlに溶解し、圧力釜で90゜Cにおいて、6時間加熱を行った。このときのエキス調味料溶液の固形分濃度(乾重量)を予め20%に調整しておいた。加熱後の反応液について透析を行い、高分子画分(分画分子量10,000)すなわちタンパク質を中心とした画分を5.4g得た。

0037

このようにして得られた物質について、カレールウ溶液に添加し、官能評価を実施した。配合比は次の通りとした。すなわち、カレー粉1.5g、ラード8.0g、薄力粉6.0g、食塩1.7gおよび上記の本発明調味料粉末0.1gに水(湯)を100mL加えて加熱攪はんした。

0038

対照として、無添加カレールウ溶液を作成し、2種類のカレールウ溶液について、実施例1における方法と同様の官能評価を実施した。結果を表4に示す。

0039

0040

市販コンソメスープ1Lに対し実施例3で得られた粉末0.5gを添加し、95゜Cで3時間加熱を行った(本発明)。比較のために、上記粉末を添加しなかった以外は全く同様に処理して対象スープを得た。

0041

両者を実施例と同様の方法にて官能評価に供した結果は、表5に示す通りである。

0042

0043

市販コンソメスープ1Lに対し実施例3で得られた粉末0.5gを添加し、95゜Cで6時間加熱を行った(本発明)。比較のために、上記粉末を添加しなかった以外は全く同様に処理して対象スープを得た。

0044

両者を実施例と同様の方法にて官能評価に供した結果は、表6に示す通りである。

0045

0046

ホタテガイの煮汁(固形分濃度7.5%)5Lに、塩酸を用いてpHを4.1に調整し、その後に遠心分離を行い不溶性画分を得た。得られた不溶性画分を凍結乾燥し、10.5gの粉末を得た。このようにして得られた不溶性成分粉末2.0gと牛骨ゼラチン(アルカリ処理ゼラチン)1.5gを市販チキンエキス調味料溶液100mlに溶解し、圧力釜で90゜Cにおいて、6時間加熱を行った。このときのエキス調味料溶液の固形分濃度(乾重量)を予め20%に調整しておいた。加熱後の反応液について透析を行い、高分子画分(分画分子量10,000)すなわちタンパク質を中心とした画分を3.4g得た。

0047

このようにして得られた物質について、カレールウ溶液に添加し、官能評価を実施した。配合比は次の通りとした。すなわち、カレー粉1.5g、ラード8.0g、薄力粉6.0g、食塩1.7gおよび上記の本発明調味料粉末0.1gに水(湯)を100mL加えて加熱攪はんした。

0048

対照として、無添加カレールウ溶液を作成し、2種類のカレールウ溶液について、実施例1における方法と同様の官能評価を実施した。結果を表7に示す。

0049

0050

サバ煮汁(固形分濃度6%)5Lについて、塩酸を用いてpHを4.5に調整し、その後に遠心分離を行い不溶性画分を得た。得られた不溶性画分を凍結乾燥し、7.5gの粉末を得た。このようにして得られた不溶性成分粉末2gと豚皮ゼラチン(酸処理ゼラチン)1.5gを市販カツオエキス調味料溶液250mlに溶解し、圧力釜で95゜Cにおいて、6時間加熱を行った。このときのエキス調味料溶液の固形分濃度(乾重量)を予め25%に調整しておいた。

0051

このようにして得られた物質を市販コンソメスープに添加し、官能評価を実施した。配合比は次の通りとした。すなわち、市販コンソメ顆粒(味の素(株)製)20gおよび本発明調味料10gに水(湯)を加えて全量1Lとした。

0052

対照として、無添加コンソメスープを作成し、2種類のスープについて、二点比較法で味覚パネル20名による官能評価を実施した。結果を表8に示す。

0053

0054

マグロ煮汁(固形分濃度6%)5Lについて、塩酸を用いてpHを4.3に調整し、その後に遠心分離を行い不溶性画分を得た。得られた不溶性画分を凍結乾燥し、6.5gの粉末を得た。このようにして得られた不溶性成分粉末2gと牛骨ゼラチン(アルカリ処理ゼラチン)3gを市販ビーフエキス調味料溶液250mlに溶解し、圧力釜で95゜Cにおいて、6時間加熱を行った。

0055

このようにして得られた物質を市販コンソメスープに添加し、官能評価を実施した。配合比は次の通りとした。すなわち、市販コンソメ顆粒(味の素(株)製)20gおよび本発明調味料粉末10gに水(湯)を加えて全量1Lとした。

0056

対照として、無添加コンソメスープを作成し、2種類のスープについて、二点比較法で味覚パネル20名による官能評価を実施した。結果を表9に示す。

0057

0058

市販ポークエキス(固形分濃度75%)5Lに蒸留水5lを添加し、塩酸を用いてpHを4.1に調整し、その後に遠心分離を行い不溶性画分を得た。得られた不溶性画分を凍結乾燥し、21.0gの粉末を得た。このようにして得られた不溶性成分粉末2.0gと牛骨ゼラチン(アルカリ処理ゼラチン)1.5gを市販チキンエキス調味料溶液100mlに溶解し、圧力釜で90゜Cにおいて、6時間加熱を行った。このときのエキス調味料溶液の固形分濃度(乾重量)を予め20%に調整しておいた。加熱後の反応液について透析を行い、高分子画分(分画分子量10,000)すなわちタンパク質を中心とした画分を3.5g得た。

0059

このようにして得られた物質について、カレールウ溶液に添加し、官能評価を実施した。配合比は次の通りとした。すなわち、カレー粉1.5g、ラード8.0g、薄力粉6.0g、食塩1.7gおよび上記の本発明調味料粉末0.1gに水(湯)を100mL加えて加熱攪はんした。

0060

対照として、無添加カレールウ溶液を作成し、2種類のカレールウ溶液について、実施例1における方法と同様の官能評価を実施した。結果を表10に示す。

0061

0062

カツオ煮汁(固形分濃度6%)180Lについて、塩酸を用いてpHを4.5に調整し、300Lタンク内にて1時間攪拌を行った。その後にBRPX遠心分離機(液/液分離)を用いて遠心分離を行い、不溶性画分を含む懸濁液を42L得た。この懸濁液について、pHを6.0に調整後、噴霧乾燥を行い、850kgの粉末を得た。このようにして得られた粉末500gおよび豚皮ゼラチン(酸処理ゼラチン)500gを市販カツオエキス調味料溶液25Lに溶解し、圧力釜で90゜Cにおいて、6時間加熱を行った。このときのエキス調味料溶液の固形分濃度(乾重量)を予め30%に調整しておいた。加熱後の反応液について限外濾過を行い、高分子画分(分画分子量10,000)すなわちタンパク質を中心とした画分を1.05kg得た。

0063

このようにして得られた物質を市販コンソメスープに添加し、官能評価を実施した。配合比は次の通りとした。すなわち、市販コンソメ顆粒(味の素(株)製)20gおよび本発明調味料粉末0.5gに水(湯)を加えて全量1Lとした。

0064

対照として、無添加コンソメスープを作成し、2種類のスープについて、二点比較法で味覚パネル20名による官能評価を実施した。結果を表11に示す。

0065

0066

カツオ煮汁(固形分濃度6%)150Lについて、塩酸を用いてpHを3.9に調整し、300Lタンク内にて1時間攪拌を行った。その後にBRPX遠心分離機(液/液分離)を用いて遠心分離を行い、不溶性画分を含む懸濁液を36L得た。この懸濁液について、pHを6.0に調整後、噴霧乾燥を行い、720kgの粉末を得た。このようにして得られた粉末500gおよび豚皮ゼラチン(酸処理ゼラチン)500gを市販カツオエキス調味料溶液25Lに溶解し、圧力釜で90゜Cにおいて、6時間加熱を行った。このときのエキス調味料溶液の固形分濃度(乾重量)を予め30%に調整しておいた。加熱後の反応液について限外濾過を行い、高分子画分(分画分子量10,000)すなわちタンパク質を中心とした画分を1.02kg得た。

0067

このようにして得られた物質を市販コンソメスープに添加し、官能評価を実施した。配合比は次の通りとした。すなわち、市販コンソメ顆粒(味の素(株)製)20gおよび本発明調味料粉末0.5gに水(湯)を加えて全量1Lとした。

0068

対照として、無添加コンソメスープを作成し、2種類のスープについて、二点比較法で味覚パネル20名による官能評価を実施した。結果を表12に示す。

0069

発明の効果

0070

以上のように示した方法により、畜肉エキスまたは魚介類エキスについて、そのpHを3.5〜5.5に調整し、得られた不溶性成分を回収することにより、天然エキス特有の「あつみ・こく」付与機能を有するコク味調味料素材を得ることが可能であった。また、畜肉エキスまたは魚介類エキスについて、そのpHを3.5〜5.5に調整し、得られた不溶性成分を天然エキスのエキス分の低分子画分とともに水中において加熱することにより、「あつみ・こく」付与機能を有する新規なコク味調味料素材を得ることができた。

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