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技術 動力発生装置

出願人 松下電器産業株式会社
発明者 麻田和彦山下秀和大森英樹
出願日 1995年9月25日 (23年10ヶ月経過) 出願番号 1995-245740
公開日 1997年4月4日 (22年4ヶ月経過) 公開番号 1997-093977
状態 特許登録済
技術分野 無整流子電動機の制御
主要キーワード 回転パワー 電流供給状態 リプル波形 マンガニン 脈流電源 リプル分 高低関係 動作ベクトル
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重要な関連分野

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図面 (13)

目的

平滑コンデンサを用いずに、交流電源の谷間の位相で十分なトルク(あるいは推力)を得ること。

構成

交流電源53の位相に応じて、巻線60a等に、第1及び第2の永久磁石63、64による磁束を弱める向きの電流が流れるように、電圧検知手段81の出力に応じてスイッチング素子69等のオンオフのタイミングを制御する。

概要

背景

従来の技術における、一般にDCブラシレスモータと呼ばれる動力発生装置の主要構成図を図12に示す。図12の動力発生装置は、一般に固定子と呼ばれる第1の物体1と、第1の物体1の内側に回転自在に設けられ、一般に回転子と呼ばれる第2の物体2を有している。第2の物体2は、第1の永久磁石3、第2の永久磁石4、磁性体5、出力軸6により成り立っていて、第1の永久磁石3は磁性体5の表面にN極が外側になるように接着されており、第2の永久磁石4は磁性体5の表面にS極が外側になるように接着されている。出力軸6は、磁性体5の中心に取り付けられていて、回転の動力を外部の機械的な負荷に取り出すために設けられている。

第1の物体1は、鉄心7、巻線8a〜10bはいずれも、第2の物体2が回転した場合、第1の永久磁石3および第2の永久磁石4が発生する磁束を受ける位置に巻かれ、巻線8aと巻線8b、巻線9aと巻線9b、巻線10aと巻線10bは各々直列に接続されている。鉄心7は、磁気回路磁気抵抗を減らす作用をするもので、第1の永久磁石3および第2の永久磁石4から発生する磁束が巻線8a〜10bに作用する際、その磁束を大にする作用をしている。

交流電源11は、100V60Hzで、一般に商用電源とも呼ばれるものである。交流電源11の出力は、全波整流回路12に接続されている。整流回路12は、ダイオード13〜16によって構成され、交流電源11の全波整流波形を出力するものである。

インバータ17は、整流回路12の出力に接続されていて、一般に3相インバータと呼ばれる構成となっている。インバータ17は、トランジスタ18〜23、ダイオード24〜29によって構成されている。

また、フィルタ回路40は、電解式の平滑コンデンサ41とチョークコイル42によって構成され、整流回路12の出力電圧リプルが少ない、ほぼ完全な直流にすることができるものとなっている。

制御回路30は、駆動回路31と、論理回路32によって構成され、各トランジスタのベース端子は、すべて駆動回路31に接続されている。第2の物体2上には、位置検知手段であるホールIC34が設けられ、第2の物体2が回転運動する際、第1の永久磁石3および第2の永久磁石4の位置を検知して電気的に出力している。

論理回路32は、ホールIC34からの信号を受け、それに応じて各トランジスタのオンオフ信号を作り出す仕組みとなっている。

以上の構成により、従来の技術の動力発生装置は、第2の物体2の回転に応じて、ホールIC34から信号が出力され、その出力信号に応じた信号が論理回路32から出力され、その結果、駆動回路31が作用して、トランジスタ18〜23の中から選択されたトランジスタに必要な信号を供給するものである。この際、選択されたトランジスタによって、電流が所定の巻線に供給されるが、当該巻線は第1の永久磁石3または第2の永久磁石4の磁束と作用し、反作用トルクを生み、出力軸6からそのトルクを取り出すことができる。従って、外部の負荷はそのトルクで回転運動を起こし、第2の物体2もそれと連動して回転運動を行うが、ある角度だけ回転すると、ホールIC34の作用により、論理回路32への信号が変化し、論理回路32の出力信号も変化して、インバータ17を構成する各トランジスタのオンオフ状態を変化させ、各巻線への電流供給状態が変化させ、継続的にトルクを発生させるようにする。

このような動作を繰り返すことにより、従来の技術の動力発生装置は、出力軸6から連続的に機械的な回転パワーを外部の負荷に供給することができるものである。

概要

平滑コンデンサを用いずに、交流電源の谷間の位相で十分なトルク(あるいは推力)を得ること。

交流電源53の位相に応じて、巻線60a等に、第1及び第2の永久磁石63、64による磁束を弱める向きの電流が流れるように、電圧検知手段81の出力に応じてスイッチング素子69等のオンオフのタイミングを制御する。

目的

本発明は、上記の課題を解決するもので、交流電源の谷間の位相において、別段の平滑コンデンサを設けずに、所定の動力を確保することを第1の目的とする。

また、第2の目的は、インバータに流入する電流を検出することで、交流電源の谷間の位相における動力を確保することである。

また、第3の目的は、簡易的な電圧検知手段を得ることである。また、第4の目的は、交流電源と同期したリプル波形を出力させることにより、簡単な構成で、制御回路を構成することである。

また、第5の目的は、交流電源の周波数によらずに、交流電源の谷間の位相における動力を確保することである。

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
4件

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請求項1

巻線を有する第1の物体と、前記第1の物体に対して相対的に可動し、前記巻線に磁束が作用するように位置した永久磁石を有する第2の物体と、前記永久磁石の位置を検出する位置検知手段と、略正弦波電圧を出力する交流電源と、前記交流電源を全波整流する整流回路と、前記整流回路の出力に接続され前記巻線に接続された少なくとも1個のスイッチング素子を有するインバータと、前記交流電源の出力電圧瞬時値を検知する電圧検知手段とスイッチングタイミング制御手段を有し前記位置検知手段の出力に応じて前記スイッチング素子をオンオフ制御する制御回路とを備え、前記スイッチングタイミング制御手段は、前記交流電源の位相に応じて、前記巻線に前記永久磁石による磁束を弱める向きの電流が流れるように、前記電圧検知手段の出力に応じて前記スイッチング素子のオンオフのタイミングを制御してなる動力発生装置

請求項2

巻線を有する第1の物体と、前記第1の物体に対して相対的に可動し、前記巻線に磁束が作用するように位置した永久磁石を有する第2の物体と、前記永久磁石の位置を検出する位置検知手段と、略正弦波電圧を出力する交流電源と、前記交流電源を全波整流する整流回路と、前記整流回路の出力に接続され前記巻線に接続された少なくとも1個のスイッチング素子を有するインバータと、インバータの入力電流の瞬時値を検知する電流検知手段とスイッチングタイミング制御手段を有し前記位置検知手段の出力に応じて前記スイッチング素子をオンオフ制御する制御回路とを備え、前記スイッチングタイミング制御手段は、前記交流電源の位相に応じて、前記巻線に前記永久磁石による磁束を弱める向きの電流が流れるように、前記電流検知手段の出力に応じて前記スイッチング素子のオンオフのタイミングを制御してなる動力発生装置。

請求項3

交流電源に直列に接続された第1及び第2の抵抗と、前記両抵抗の接続点と整流回路のマイナス端子間に接続された第3の抵抗とを備え、電圧検知手段は、前記第3の抵抗の両端を出力端子としてなる請求項1記載の動力発生装置。

請求項4

巻線を有する第1の物体と、前記第1の物体に対して相対的に可動し、前記巻線に磁束が作用するように位置した永久磁石を有する第2の物体と、前記永久磁石の位置を検出する位置検知手段と、略正弦波電圧を出力する交流電源と、前記交流電源を全波整流する整流回路と、前記整流回路の出力に接続され前記巻線に接続された少なくとも1個のスイッチング素子を有するインバータと、前記交流電源と同期したリプル波形を出力する波形発生回路とスイッチングタイミング制御手段を有し前記位置検知手段の出力に応じて前記スイッチング素子をオンオフ制御する制御回路とを備え、前記スイッチングタイミング制御手段は、前記交流電源の位相に応じて、前記巻線に前記永久磁石による磁束を弱める向きの電流が流れるように、前記波形発生回路の出力瞬時値に応じて前記スイッチング素子のオンオフのタイミングを制御してなる動力発生装置。

請求項5

交流電源の周波数を検知する周波数検知手段を備え、波形発生回路は、前記周波数検知手段の出力に応じたリプル波形を出力してなる請求項4記載の動力発生装置。

請求項6

巻線を有する第1の物体と、前記第1の物体に対して相対的に可動し、前記巻線に磁束が作用するように位置した永久磁石を有する第2の物体と、前記永久磁石の位置を検出する位置検知手段と、直流電源リプル電圧源を有する脈流電源と、前記脈流電源を整流する整流回路と、前記整流回路の出力に接続され前記巻線に接続された少なくとも1個のスイッチング素子を有するインバータと、前記脈流電源のリプル電圧源の瞬時値のみを検知してなる電圧検知手段とスイッチングタイミング制御手段を有し前記位置検知手段の出力に応じて前記スイッチング素子をオンオフ制御する制御回路とを備え、前記スイッチングタイミング制御手段は、前記脈流電源の位相に応じて、前記巻線に前記永久磁石による磁束を弱める向きの電流が流れるように、前記電圧検知手段の出力に応じて前記スイッチング素子のオンオフのタイミングを制御してなる動力発生装置。

請求項7

第2の物体は、逆突極構造としてなる請求項1〜6のいずれか1項に記載の動力発生装置。

技術分野

0001

本発明は、家庭用および産業用に使用されるモータリニアモータなど、機械的にパワーを取り出して負荷に供給する装置に関するものである。

背景技術

0002

従来の技術における、一般にDCブラシレスモータと呼ばれる動力発生装置の主要構成図を図12に示す。図12の動力発生装置は、一般に固定子と呼ばれる第1の物体1と、第1の物体1の内側に回転自在に設けられ、一般に回転子と呼ばれる第2の物体2を有している。第2の物体2は、第1の永久磁石3、第2の永久磁石4、磁性体5、出力軸6により成り立っていて、第1の永久磁石3は磁性体5の表面にN極が外側になるように接着されており、第2の永久磁石4は磁性体5の表面にS極が外側になるように接着されている。出力軸6は、磁性体5の中心に取り付けられていて、回転の動力を外部の機械的な負荷に取り出すために設けられている。

0003

第1の物体1は、鉄心7、巻線8a〜10bはいずれも、第2の物体2が回転した場合、第1の永久磁石3および第2の永久磁石4が発生する磁束を受ける位置に巻かれ、巻線8aと巻線8b、巻線9aと巻線9b、巻線10aと巻線10bは各々直列に接続されている。鉄心7は、磁気回路磁気抵抗を減らす作用をするもので、第1の永久磁石3および第2の永久磁石4から発生する磁束が巻線8a〜10bに作用する際、その磁束を大にする作用をしている。

0004

交流電源11は、100V60Hzで、一般に商用電源とも呼ばれるものである。交流電源11の出力は、全波整流回路12に接続されている。整流回路12は、ダイオード13〜16によって構成され、交流電源11の全波整流波形を出力するものである。

0005

インバータ17は、整流回路12の出力に接続されていて、一般に3相インバータと呼ばれる構成となっている。インバータ17は、トランジスタ18〜23、ダイオード24〜29によって構成されている。

0006

また、フィルタ回路40は、電解式の平滑コンデンサ41とチョークコイル42によって構成され、整流回路12の出力電圧リプルが少ない、ほぼ完全な直流にすることができるものとなっている。

0007

制御回路30は、駆動回路31と、論理回路32によって構成され、各トランジスタのベース端子は、すべて駆動回路31に接続されている。第2の物体2上には、位置検知手段であるホールIC34が設けられ、第2の物体2が回転運動する際、第1の永久磁石3および第2の永久磁石4の位置を検知して電気的に出力している。

0008

論理回路32は、ホールIC34からの信号を受け、それに応じて各トランジスタのオンオフ信号を作り出す仕組みとなっている。

0009

以上の構成により、従来の技術の動力発生装置は、第2の物体2の回転に応じて、ホールIC34から信号が出力され、その出力信号に応じた信号が論理回路32から出力され、その結果、駆動回路31が作用して、トランジスタ18〜23の中から選択されたトランジスタに必要な信号を供給するものである。この際、選択されたトランジスタによって、電流が所定の巻線に供給されるが、当該巻線は第1の永久磁石3または第2の永久磁石4の磁束と作用し、反作用トルクを生み、出力軸6からそのトルクを取り出すことができる。従って、外部の負荷はそのトルクで回転運動を起こし、第2の物体2もそれと連動して回転運動を行うが、ある角度だけ回転すると、ホールIC34の作用により、論理回路32への信号が変化し、論理回路32の出力信号も変化して、インバータ17を構成する各トランジスタのオンオフ状態を変化させ、各巻線への電流供給状態が変化させ、継続的にトルクを発生させるようにする。

0010

このような動作を繰り返すことにより、従来の技術の動力発生装置は、出力軸6から連続的に機械的な回転パワーを外部の負荷に供給することができるものである。

発明が解決しようとする課題

0011

しかしながら、このような従来の技術においては、インバータ17に入力される電圧波形を十分に平滑するため、平滑コンデンサ41の静電容量を非常に大きくする必要があり、また、交流電源11から供給される電流の高調波成分が大きくなりやすいという欠点を改善するために、チョークコイル42のインダクタンスは十分大きなものが必要となることから、平滑コンデンサ41とチョークコイル42で構成されたフィルタ回路40は、非常に形状が大きく、重量も大きく、コスト的にも非常に高価なものとなっていた。

0012

本発明は、上記の課題を解決するもので、交流電源の谷間の位相において、別段の平滑コンデンサを設けずに、所定の動力を確保することを第1の目的とする。

0013

また、第2の目的は、インバータに流入する電流を検出することで、交流電源の谷間の位相における動力を確保することである。

0014

また、第3の目的は、簡易的な電圧検知手段を得ることである。また、第4の目的は、交流電源と同期したリプル波形を出力させることにより、簡単な構成で、制御回路を構成することである。

0015

また、第5の目的は、交流電源の周波数によらずに、交流電源の谷間の位相における動力を確保することである。

0016

また、第6の目的は、脈流電源のリプルの谷間の位相においても、十分に動力を取り出すことである。

0017

さらに、第7の目的は、リラクタンスによるトルク(あるいは推力)をプラスして、交流電源等の谷間の位相においても、十分に動力を取り出すことである。

課題を解決するための手段

0018

上記第1の目的を達成するために、本発明は、巻線を有する第1の物体と、前記第1の物体に対して相対的に可動し、前記巻線に磁束が作用するように位置した永久磁石を有する第2の物体と、前記永久磁石の位置を検出する位置検知手段と、略正弦波電圧を出力する交流電源と、前記交流電源を全波整流する整流回路と、前記整流回路の出力に接続され前記巻線に接続された少なくとも1個のスイッチング素子を有するインバータと、前記交流電源の出力電圧の瞬時値を検知する電圧検知手段とスイッチングタイミング制御手段を有し前記位置検知手段の出力に応じて前記スイッチング素子をオンオフ制御する制御回路とを備え、前記スイッチングタイミング制御手段は、前記交流電源の位相に応じて、前記巻線に前記永久磁石による磁束を弱める向きの電流が流れるように、前記電圧検知手段の出力に応じて前記スイッチング素子のオンオフのタイミングを制御してなるものである。

0019

また、上記第2の目的を達成するために、本発明は、巻線を有する第1の物体と、前記第1の物体に対して相対的に可動し、前記巻線に磁束が作用するように位置した永久磁石を有する第2の物体と、前記永久磁石の位置を検出する位置検知手段と、略正弦波電圧を出力する交流電源と、前記交流電源を全波整流する整流回路と、前記整流回路の出力に接続され前記巻線に接続された少なくとも1個のスイッチング素子を有するインバータと、インバータの入力電流の瞬時値を検知する電流検知手段とスイッチングタイミング制御手段を有し前記位置検知手段の出力に応じて前記スイッチング素子をオンオフ制御する制御回路とを備え、前記スイッチングタイミング制御手段は、前記交流電源の位相に応じて、前記巻線に前記永久磁石による磁束を弱める向きの電流が流れるように、前記電流検知手段の出力に応じて前記スイッチング素子のオンオフのタイミングを制御してなるものである。

0020

また、上記第3の目的を達成するために、本発明は、特に、交流電源に直列に接続された第1及び第2の抵抗と、前記両抵抗の接続点と整流回路のマイナス端子間に接続された第3の抵抗とを備え、電圧検知手段は、前記第3の抵抗の両端を出力端子としてなるものである。

0021

また、上記第4の目的を達成するために、本発明は、巻線を有する第1の物体と、前記第1の物体に対して相対的に可動し、前記巻線に磁束が作用するように位置した永久磁石を有する第2の物体と、前記永久磁石の位置を検出する位置検知手段と、略正弦波電圧を出力する交流電源と、前記交流電源を全波整流する整流回路と、前記整流回路の出力に接続され前記巻線に接続された少なくとも1個のスイッチング素子を有するインバータと、前記交流電源と同期したリプル波形を出力する波形発生回路とスイッチングタイミング制御手段を有し前記位置検知手段の出力に応じて前記スイッチング素子をオンオフ制御する制御回路とを備え、前記スイッチングタイミング制御手段は、前記交流電源の位相に応じて、前記巻線に前記永久磁石による磁束を弱める向きの電流が流れるように、前記波形発生回路の出力瞬時値に応じて前記スイッチング素子のオンオフのタイミングを制御してなるものである。

0022

また、上記第5の目的を達成するために、本発明は、特に、交流電源の周波数を検知する周波数検知手段を備え、波形発生回路は、前記周波数検知手段の出力に応じたリプル波形を出力してなるものである。

0023

また、上記第6の目的を達成するために、本発明は、特に、電圧検知手段を、脈流電源のリプル電圧源のみを検知してなるものである。

0024

また、上記第7の目的を達成するために、本発明の第2の物体は、特に、逆突極構造としてなるものである。

0025

本発明は、上記の構成により、交流電源の谷間の位相において、別段の平滑コンデンサを設けずに、所定の動力を確保することができる。

0026

また、インバータに流入する電流を検出することで、簡易的に交流電源の谷間の位相における動力を確保することができる。

0027

また、交流電源に直列に接続された2つの抵抗と、その接続点と整流回路のマイナス側端子間に接続された抵抗を用いることで、簡易的な電圧検知手段を得ることができ、装置の小型化、軽量化、低コスト化を図ることができる。

0028

また、交流電源と同期したリプル波形を出力させることにより、簡単な構成で、制御回路を構成することができ、装置の性能を最大限に引き出すことができる。

0029

また、周波数検知手段を設けることで、交流電源の周波数によらずに、交流電源の谷間の位相における動力を確保することができる。

0030

また、脈流電源のリプル分を検知する電圧検知手段を用いることで、脈流電源のリプルの谷間の位相においても、十分に動力を取り出すことができる。

0031

さらに、第2の物体を逆突起構造とすることで、リラクタンスによるトルク(あるいは推力)をプラスして、交流電源等の谷間の位相においても、十分に動力を取り出すことができる。

0032

(実施例1)本発明の第一の実施例における動力発生装置の主要構成図を図1に示す。図1においては、第1の物体51と、第2の物体52と、交流電源53と、整流回路54と、インバータ55と、制御回路100と、位置検知手段であるホールIC66からなり、第2の物体52は、第1の物体51に対して相対的に回転運動が可能なように設けられ、第1の物体51は、エナメル線によって構成した巻線60a〜62bを有していて、巻線60aと巻線60b、巻線61aと巻線61b、巻線62aと巻線62bは各々直列に接続されている。また、第2の物体52は、第1の永久磁石63、第2の永久磁石64、磁性体65で構成されている。

0033

巻線60a〜62bは、第1の永久磁石63および第2の永久磁石64の磁束が作用する位置に設けられ、ホールIC66は、第1の永久磁石63および第2の永久磁石64の位置を検出するものである。

0034

インバータ55は、スイッチング素子69〜74、ダイオード75〜80によって構成され、各スイッチング素子は、バイポーラ式のトランジスタで構成されている。上下に接続された各スイッチング素子の接続点は、8a〜10bの各巻線に接続されている。また、各スイッチング素子は、制御回路100によってオンオフ制御され、インバータ55の入力端子は、整流回路54の出力に接続されている。この、整流回路54は、整流用のダイオード120〜123によって構成され、全波整流を行うものである。また、制御回路100は、電圧検知手段81と、スイッチングタイミング制御手段82とを備え、ホールIC66からの出力を受け、第2の物体52と第1の物体51の間に向かって所定方向のトルクが発生するように、スイッチング素子69〜74のオンオフ制御を行うものである。また、電圧検知手段81は、交流電源53の出力電圧の瞬時値を検知し、スイッチングタイミング制御手段82により、電圧検知手段81の出力値に応じて、スイッチング素子69〜74のオンオフのタイミングを制御している。更に、出力軸130は、第2の物体52の回転を取り出すために設けられたもので、磁性体65の中心に取り付けられている。

0035

以上の構成において、次にその動作説明を行う。図2は、図1の動力発生装置の動作波形図である。図2においては、(ア)は交流電源53の出力電圧波形、(イ)はインバータ55の入力電圧波形、(ウ)は、図3に示されるように、永久磁石による磁束φ0の直角方向に対する進み位相角θであり、スイッチングタイミング制御手段82の制御タイミングを示した波形、(エ)は出力軸130に発生するのトルクの波形である。

0036

本実施例においては、(ア)のA点、すなわち交流電源53の出力電圧がとなる時刻付近で、(ウ)に示す様にスイッチングタイミング制御手段82の進み位相角θを最大55度まで増加させていて、その結果として(エ)に示す本実施例のトルクを得ている。これに対し、従来の技術においては、このような進み位相角θの変化は行わず、つねに進み位相角θ=0として制御しており、その結果、特に交流電源53の電圧の瞬時値が低い時に巻線に発生する誘導起電力が、回転速度だけによって定まる高い値となり、インバータ55からのパワー注入能力が著しく低下してまうことから、(エ)の破線に示すようなトルク波形となり、平均トルクが低くなっていた。

0037

本実施例は、進み位相角θを特に交流電源53の出力電圧の瞬時値が低い時に大きくすることによって、十分なトルクを得ることが可能となるものである。

0038

図3は、本実施例で、進み位相角θの場合の動作ベクトル図である。図3においては、第1の永久磁石63および第2の永久磁石64によって生ずる磁束φ0に対して、巻線に供給される電流Iの位相が、90度以上進んでいることから、Iに進み位相角θの正弦を乗じた電流による起磁力が、φ0とは逆向きの磁束φIdを発生させ、このφIdは、もとのφ0を弱める作用をする(φ0−φIdとなったのと等価となる。)。よって、巻線に発生する誘導起電力の値は、φ0がそのまま作用する場合と比して小となり、これによってインバータ55からの電流の流れ込み、すなわちパワー注入が促進される。

0039

この様に、本実施例では、交流電源53の出力電圧の瞬時値に応じて、スイッチングタイミング制御手段が、進み位相角θを速やかに変化させ、動力発生性能向上を促している。

0040

加えて、本実施例では、交流電源53の出力電流が流れる期間がピーク付近だけでなく、瞬時値の低い期間にも及ぶため、交流電源53から見た力率が高くなり、いわゆる電源高調波の発生も少なくすることができる。したがって、交流電源53にムリがかかることも少なく、また交流電源53の電圧ひずみも小さくすることができることから、交流電源53を他の装置と共用する場合にも、その装置が電源電圧ひずみによって誤動作等を起こす心配もなくなる。

0041

また、進み位相角θを脈動させることににより、出力軸130に発生するトルクの脈動も抑えられるので、負荷および第2の物体52の慣性モーメントが小さい場合でも、特に、交流電源53の周波数の2倍の周波数成分の速度ムラを抑えることができ、良好な定速特性も実現することができ、トルク脈動に起因する騒音も低減することができる。

0042

また、従来の技術において、用いられていた大容量の電解コンデンサなどによる平滑コンデンサは、特に高温条件においては寿命が短くなるという性質のものであったが、本実施例においては、平滑コンデンサを全く使用しない構成としていることから、高温で装置を使用する場合にあっても十二分な寿命を得られるといった効果もある。

0043

(実施例2)本発明の第2の実施例における動力発生装置の主要構成図を図4に示す。図4においては、図1と以下の点が異なっているが、その他の点については、図1と同じ構成となっている。制御回路101は、スイッチングタイミング制御手段82と、電流検知手段84により構成されており、電流検知手段84は、例えばマンガニン線等を用いた抵抗83によって構成されている。スイッチングタイミング制御手段82は、電流検知手段84からの信号が小となった時に、スイッチング素子69〜74のオンオフのタイミングをホールIC66の出力に応じて制御(進み位相角θを制御)するものである。

0044

以上の構成において、次にその動作説明を行う。交流電源53の電圧の瞬時値が高い時には、各巻線に発生する誘導起電力よりも交流電源53の電圧の方が高いことから、各巻線に対してインバータ55による電流の注入が行われるため、インバータ55の入力電流が大きく、よってスイッチングタイミング制御手段82は進み位相角θ=0で動作している。

0045

交流電源53の位相が変わり、電圧の瞬時値が低下した場合、誘導起電力は第2の物体52の回転数が同一であれば交流電源53の位相によらず同一であるため、インバータ55による電流の注入が減り、発生するトルクが減少する。しかし、このときインバータ55の入力電流も減少することから、電流検知手段84の出力が低下し、これがスイッチングタイミング制御手段82に作用し、スイッチングタイミング制御手段82により進み位相角θを増加させる。

0046

すると、図3と同様の現象で、各巻線に発生する誘導起電力の値が減少することから、交流電源53の出力電圧の瞬時値が低い場合でも、インバータ55から各巻線への電流の注入が促進され、トルクを確保することができる。

0047

(実施例3)本発明の第3の実施例における動力発生装置の主要構成図を図5に示す。図5においては、図1と以下の点が異なっているが、その他の点については、図1と同じ構成となっている。制御回路102は、スイッチングタイミング制御手段82と電圧検知手段85によって構成させており、この内スイッチングタイミング制御手段82については図1と同じものが使用されているが、電圧検知手段85は、100kΩの抵抗値を持った第1の抵抗86と、同じく100kΩの抵抗値を持った第2の抵抗87、および5kΩの抵抗値を持った第3の抵抗88によって構成されている。

0048

以上の構成において、動作の説明を行う。なお、電圧検知手段85の部分以外の動作は、図1の場合と全く同じで異なるものはない。したがって、ここでは電圧検知手段85の部分の動作についてのみ説明を行う。

0049

まず交流電源53の極性がYよりXの方が高電位になっている状態においては、Xから第1の抵抗86、第3の抵抗88を通り、ダイオード123を経て交流電源53のY側に戻る経路活性化し、同時に第2の抵抗87が、前述の第3の抵抗88とダイオード123の直列回路並列に接続された状態になる。

0050

ここで、スイッチングタイミング制御手段82に出力する電圧は、ピークで数ボルト程度としているため、交流電源53のピーク電圧に対してはかなり低い値となる。よって、本実施例では、第1の抵抗値を第2の抵抗値よりもかなり大きな値とし、電圧検知手段85の分圧比は1対1よりもかなり低いものとしている。

0051

つぎに、XよりYの方が高電位となっている状態においては、Yから第2の抵抗87、第3の抵抗88を通り、ダイオード122を経て交流電源53のX側に戻る経路が活性化し、同時に第1の抵抗86が、前述の第3の抵抗88とダイオード122の直列回路と並列に接続された状態になる。

0052

したがって、抵抗を3本使用するだけの簡単な構成でありながら、いずれの位相においても(XとYの電位高低関係によらず)、常に一定の分圧比をえることができるものとなっている。

0053

しかも、本実施例では、回転速度が上昇し、巻線の誘導起電力が交流電源53の電圧の瞬時値よりも大きくなった場合にも、ダイオード120、121により電圧検知手段85の出力への影響を防止することができる。もし、電圧検知手段が巻線の誘導起電力の影響を受けるものであれば、交流電源の電圧の瞬時値が低下しても、それを検知することができず、結局交流電源からインバータを通じてのパワー注入は、促進されない可能性が発生する。その点、本実施例は、交流電源53の電圧を誤差無く検知することができることから、適切にスイッチングタイミング制御手段82に指令を出すことができる。

0054

なお、本実施例では、交流電源53が単相のものを使用していることから、第1の抵抗は、2本用いているが、特に交流電源は単相に限るものではなく、例えば3相でもよい。その場合には、整流回路もダイオード6本を用いたものを使用し、3本の第1の抵抗をそれぞれの相に接続すればよい。

0055

(実施例4)本発明の第4の実施例における動力発生装置の主要構成図を図6に示す。図6においては、図1と以下の点が異なっているが、その他の点については、図1と同じ構成となっている。制御回路103は、スイッチングタイミング制御手段82と波形発生回路89によって構成させており、スイッチングタイミング制御手段82については図1と同じものが使用されているが、波形発生回路89はマイクロコンピュータを使用し、交流電源53の電圧の瞬時値が零となる点を検出し、その時点から、交流電源53の半周期分(60HZの場合は8.3ミリ秒)の間に、マイクロコンピュータ内に半導体マスクで製造されるROM(リードオンリーメモリー)に蓄えられたテーブルを順々に読み出し、そのディジタル値DA変換して、スイッチングタイミング制御手段82に出力する構成となっている。

0056

ROMに蓄えられているデータは、本実施例では合計4.17ミリ秒分であり、これを交流電源53の出力の瞬時値が零となった時点を起点として、順序よく読み出していく。データの傾向としては、初めの方が小さく、後の方が大きな値となっている。読み出しをスタートしてから4.17ミリ秒経た時点では、交流電源53の電圧の瞬時値は、最高となっており、その後マイクロコンピュータは、データの読み出し方向を逆とし、4.17秒から後戻りして読み出していき、次の零電圧点が検知されるにほぼデータの初めに戻る。スイッチングタイミング制御手段82は、このような値を入力しながら、図1の場合と同様の進み位相角θの制御を行っていく。

0057

本実施例では、波形発生回路89内にROMでデータを書き込んでいることから、製造時に自由自在に進み位相角θの変化波形を書き込むことができ、したがって動力発生装置として、性能が最も良くなるように、データを設定することが簡単に実現できる。更に、本実施例では、交流電源の半波分のさらに半分のデータだけをROMに書き込む構成としていることから、ROMの容量が少なくても十分な波形が実現でき、装置の一層の小型化、軽量化、低コスト化が可能となっている。

0058

(実施例5)本発明の第5の実施例における動力発生装置の主要構成図を図7に示す。図7においては、図6と以下の点が異なっているが、その他の点については、図6と同じ構成となっている。制御回路104は、スイッチングタイミング制御手段82、波形発生回路95、周波数検知手段96によって構成させており、この内スイッチングタイミング制御手段82については図6と同じものが使用されている。

0059

周波数検知手段は、交流電源53の電圧の瞬時値が零になってから、次に再び零になるまでの時間間隔から、交流電源53の周波数が50HZであるか、60HZかを判定し、50HZであればHIGH信号を出力し、60HZであればLOW信号を出力するものである。

0060

波形発生回路95はマイクロコンピュータを使用し、交流電源53の電圧の瞬時値が零となる点を検出し、その時点から、ROMに蓄えられたテーブルを順々に読み出し、そのディジタル値をDA変換して、スイッチングタイミング制御手段82に出力する構成となっている。

0061

本実施例においては、波形発生回路95が内部のROMに蓄えられているデータを読み出す速度は、周波数検知手段96からの信号がHIGHかLOWかで異ならせている。すなわち、周波数検知手段96からの信号がHIGHの場合には、図6の場合の約5/6倍の速度で、また周波数検知手段96からの信号がLOWの場合には、図6の場合と同じ速さで読み出すようにしている。

0062

本実施例では、HIGH時には交流電源53の出力の瞬時値が零となった時点を起点として、5ミリ秒分として順序よく読み出し、5ミリ秒後には逆に読み出す。またLOW時には図6の時と同様に、4.17ミリ秒分として順序よく読み出し、4.17ミリ秒後には逆に読み出す。いずれの場合にも、次に交流電源53の電圧の瞬時値が零になるころに、ほぼデータを出し終わることになる。スイッチングタイミング制御手段82は、このような値を入力しながら、図1の場合と同様の進み位相角θの制御を行っていく。本実施例では、波形発生回路89内にROMでデータを書き込んでいることから、製造時に自由自在に進み位相角θの変化波形を書き込むことができ、したがって動力発生装置として、性能が最も良くなるように、データを設定することが簡単に実現でき、かつ日本の様に50HZと60HZの混在している場合にも、どちらの周波数でも使用できる装置が実現できる。

0063

(実施例6)本発明の第6の実施例における動力発生装置の主要構成図を図8に示す。図8においては、図1と以下の点が異なっているが、その他の点については、図1と同じ構成となっている。脈流電源140は、リプル電圧源141と直流電源142によって構成され、脈流電源140の出力は、インバータ55に接続されている。

0064

リプル電圧源141は、50Hzでピークが50Vの正弦波交流電圧を発生するものであり、直流電源142は70Vの一定電圧を発生するものである。したがって、脈流電源140の出力の瞬時値は、最低で20V、最高で120Vに達するものとなっている。電圧検知手段は、脈流電源140のリプル電圧源の成分のみを検知する構成となっている。

0065

以上の構成により、図3で説明したと同様の現象が発生し、結果として第1の永久磁石63および第2の永久磁石64によってできる磁束を弱める作用が起こる。それによって、各巻線に発生する誘導起電力の値は低くなり、よってVINが低い時でも、インバータ55からの電流の流入が促されるので、トルクの発生も大となる。

0066

したがって、出力に大きなリプルを有する脈流電源140を使用しながらも、十分な動力を発生することが可能となる。

0067

なお、本実施例においては、脈流電源140は、リプル電圧源141と直流電源142で構成しているが、必ずしもこのようにして構成しなければならないと言うものではない。要するに、出力電圧が脈動(リプル)を含むものであれば何でもよく、例えば商用電源を整流し、その出力に平滑フィルタをいれないもの、あるいは平滑フィルタ回路は設けていても、十分な平滑を行わず、リプル分を多く含んだ状態で使用するものなどであってもよい。

0068

(実施例7)本発明の第7の実施例の動力発生装置における第2の物体の断面図を図9に示す。本実施例は、回路上の構成は、図8とまったくの同一であり、異なる部分がない。ただし、第2の物体について、その機械的な構成が異なっているにすぎないものである。即ち、図9に示すように、第1の磁性体170および第2の磁性体171で、永久磁石172をサンドイッチにした構成としている。永久磁石172は、C側(図面の左側)がN極、D側(図面の右側)がS極となるように設けている。そして、本実施例においては、永久磁石172は、減磁に対して十分な耐量があるものを使用している。

0069

この構成によれば、C−D軸方向の磁束は、破線のa、b、c、dに示すように、永久磁石172を通って流れることになるから、磁気抵抗が大であり、この方向のインダクタンスLdは小さくなる。逆にA−B軸方向の磁束は、破線のe、f、g、hに示すように、永久磁石172を通らなくても、第1の磁性体170および第2の磁性体171という、磁気抵抗の低い部分を通って流れることになることから、磁気抵抗が小であり、この方向のインダクタンスLqは大きくなる。このように、Ld<Lqとなるような構成は、一般には逆突極と呼ばれる。本実施例で、このような逆突極の特性をもった構成を第2の物体として設けることにより、次のような効果がある。

0070

脈流電源140の出力電圧の瞬時値が小となった時に、制御回路105の作用により、進み位相角θとなると、巻線に流れる電流の位相も進み、そのために、巻線電流による磁束が、第2の物体52に対して、ななめ方向に作用する。

0071

ここで、Ld=Lqの非突極構造であるならば、ななめ方向からの磁束にたいしても、なんらのリラクタンストルクは発生しないが、本実施例においては、Ld<Lqの逆突極構造となっていることから、リラクタンストルクが発生し、かつその向きは、巻線電流と永久磁石による磁束により、フレミングの左手の法則によって発生しているトルクの向きと同一となる。

0072

したがって、特に進み位相角θを正にとっている状態においては、フレミングの左手の法則によって発生しているトルクに、リラクタンストルクが手伝う形となり、トータルとしてのトルクが大きくなり、よって動力発生性能が高くなるという効果がある。

0073

(実施例8)本発明の第8の実施例の動力発生装置における第2の物体の断面図を図10に示す。図9では、NとSの2極であったのに対し、図10においては、極数をN、S、N、Sの4極としている。図10においては、第1の永久磁石177、178、第2の永久磁石179、180を、磁性体173〜176の中に埋め込んで設ける構成としている。

0074

この場合にも、やはりa、b、c、dの経路では、磁気抵抗が大きく、Ldが小となり、逆にe、f、g、hの経路では、磁気抵抗が小さく、Lqが大となり、逆突極の構成となるため、図9の説明で述べたのと同様の効果がある。ただし、図10においては、4極としていることから、この第2の物体を使用して装置を構成する場合には、第1の物体の構成にも4極対応のために若干の変更が必要となる。

0075

(実施例9)本発明の第9の実施例の動力発生装置における第2の物体の断面図を図11に示す。図11においても、図10と同様に極数をN、S、N、Sの4極としている。図11においては、永久磁石185を、磁性体189に張り付け、さらにその上から磁性体181で覆い隠した構成としている。

0076

この場合にも、やはりa、b、c、dの経路では、磁気抵抗が大きく、Ldが小となり、逆にe、f、g、hの経路では、磁気抵抗が小さく、Lqが大となり、逆突極の構成となるため、図10の説明で述べたのと同様の効果が得られる。

0077

なお、各実施例では、交流電源を単相100Vとしているが、3相であっても良い。3相からブリッジ整流回路を通した場合には、単相の交流電源を全波整流する場合に比べると、リプルが小さくなるが、それでもボトムの電圧がピークの50%となることから、従来の技術によるとボトム部分での性能確保を行うために、単相の場合ほどではないにしても、やはりかなり大容量の平滑コンデンサが必要となる。本発明を使用することによって、この平滑コンデンサが不要になることから、同様の効果が期待できる。

0078

また、各実施例では、基本的に第2の物体を2極としているが、特に2極にしなければならないというものではない。4極、6極、8極などでもかまわない。

0079

また、各実施例では、位置検知手段としてホールICを用いているが、かならずしもこのようなものを用いなければならないというものではなく、光学的に回転角を検知するものや、超音波を使用するもの、あるいは第1の物体には別段の素子を設けず、各巻線に誘起する電圧を用いて、第2の物体の回転角度を検知するものであってもよい。

0080

また、スイッチング素子の種類についても、各実施例においては、バイポーラ式のトランジスタを使用しているが、MOSFETやIGBTなどを使用してもよい。

0081

また、各実施例は、回転運動を負荷に伝えることによって動力を発生するものを示しているが、必ずしも回転に限るものではなく、例えばリニアモータの様に直線運動を行うもの、2次元的に動力を発生するものなどであっても良い。

0082

加えて、各実施例は、すべて第1の物体を固定し、第2の物体が回転することによって動力を取り出しているが、必ずしもこうする必要はなく、逆に第2の物体を固定し、第1の物体の方から動力を取り出すようにしてもよい。

0083

さらに、インバータ、制御回路、交流電源、整流回路等の構成要素については、実施例ではすべて第1の物体と同様に固定されているように示されている。しかし、特に固定する必要はなく、たとえばこれらの構成要素の一部またはすべてを第2の物体上に設け、電線をひきまわして最終的に、第1の物体に設けた巻線に接続してもよい。その際に必要であればブラシとスリップリング等で電流が供給できるように構成することもできる。

0084

また、各実施例のインバータの構成としても、3方式のものとしているが、3相、2相、単相など、どのような構成でもよく、また、全波式、半波式のインバータ構成はすべて使用することができる。

0085

また、インバータの入力として、全く平滑コンデンサを接続しない構成を示しているが、ある程度の静電容量値の平滑コンデンサを併用してもかまわない。その場合には、特に交流電源の谷間で完全にインバータ入力電圧が零まで低下するような状況から改善することができるので、性能向上が可能となる。その場合においても、本発明を使用することにより、平滑コンデンサの静電容量は、従来の技術に比して、小とした上で性能を確保することができるため、トータル的に装置の小型・軽量化、および低コスト化を行うことができる。

発明の効果

0086

以上のように、本発明は、スイッチングタイミング制御手段が、第2の物体と第1の物体間に交流電源の位相に応じた所定の向きの電磁力が発生するように、電圧検知手段の出力に応じてスイッチング素子のオンオフのタイミングを制御することにより、交流電源の谷間の位相において、別段の平滑コンデンサを設けずに、所定の動力を確保することができる。

0087

また、インバータに流入する電流を検出することで、簡易的に交流電源の谷間の位相における動力を確保することができる。

0088

また、交流電源に直列に接続された2つの抵抗と、その接続点と整流回路のマイナス側端子間に接続された抵抗を用いることで、簡易的な電圧検知手段を得ることができ、装置の小型化、軽量化、低コスト化を図ることができる。

0089

また、交流電源と同期したリプル波形を出力させることにより、簡単な構成で、制御回路を構成することができ、装置の性能を最大限に引き出すことができる。

0090

また、周波数検知手段を設けることで、交流電源の周波数によらずに、交流電源の谷間の位相における動力を確保することができる。

0091

また、脈流電源のリプル分を検知する電圧検知手段を用いることで、脈流電源のリプルの谷間の位相においても、十分に動力を取り出すことができる。

0092

さらに、第2の物体を逆突起構造とすることで、リラクタンスによるトルク(あるいは推力)をプラスして、交流電源等の谷間の位相においても、十分に動力を取り出すことができる。

図面の簡単な説明

0093

図1本発明の第1の実施例の動力発生装置の主要構成図
図2同、動力発生装置の動作波形図
図3同、動力発生装置のベクトル図
図4本発明の第2の実施例の動力発生装置の主要構成図
図5本発明の第3の実施例の動力発生装置の主要構成図
図6本発明の第4の実施例の動力発生装置の主要構成図
図7本発明の第5の実施例の動力発生装置の主要構成図
図8本発明の第6の実施例の動力発生装置の主要構成図
図9本発明の第7の実施例の動力発生装置の第2の物体の構成図
図10本発明の第8の実施例の動力発生装置の第2の物体の構成図
図11本発明の第9の実施例の動力発生装置の第2の物体の構成図
図12従来の動力発生装置の主要構成図

--

0094

51 第1の物体
52 第2の物体
53交流電源
54整流回路
55インバータ
63 第1の永久磁石
64 第2の永久磁石
66ホールIC
81電圧検知手段
82スイッチングタイミング制御手段
100 制御回路

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