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技術 ハニカム構造体及びその製造方法

出願人 株式会社デンソー
発明者 近藤寿治伊藤啓司影山照高小幡隆
出願日 1996年6月14日 (24年0ヶ月経過) 出願番号 1996-175864
公開日 1997年3月25日 (23年3ヶ月経過) 公開番号 1997-077573
状態 特許登録済
技術分野 排気の固体成分の処理 濾過材 ガス中の分散粒子の濾過 多孔質人造石または多孔質セラミック製品 酸化物セラミックスの組成1 触媒 触媒
主要キーワード 閉塞材 フィルタ通過 基本原料 重量配合比 低圧損化 所望寸法 限定範囲 製品強度
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1997年3月25日)のものです。
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図面 (7)

課題

捕集率,低圧損,かつ低熱膨張率の特性を合わせ持つコージェライトハニカム構造体及びその製造方法を提供すること。

解決手段

化学組成がSiO2 45〜55重量%,Al2 O3 33〜42重量%,MgO12〜18重量%よりなるコージェライトを主成分とするハニカム構造体である。25〜800℃の間における熱膨張係数が0.3×10-6/℃以下,気孔率が55〜80%,平均細孔径が25〜40μmであり,かつ隔壁表面の細孔は5〜40μmの小孔と40〜100μmの大孔とよりなり,上記小孔の数は上記大孔の数の5〜40倍である。

概要

背景

概要

捕集率,低圧損,かつ低熱膨張率の特性を合わせ持つコージェライトハニカム構造体及びその製造方法を提供すること。

化学組成がSiO2 45〜55重量%,Al2 O3 33〜42重量%,MgO12〜18重量%よりなるコージェライトを主成分とするハニカム構造体である。25〜800℃の間における熱膨張係数が0.3×10-6/℃以下,気孔率が55〜80%,平均細孔径が25〜40μmであり,かつ隔壁表面の細孔は5〜40μmの小孔と40〜100μmの大孔とよりなり,上記小孔の数は上記大孔の数の5〜40倍である。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
10件
牽制数
19件

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請求項1

化学組成がSiO2 45〜55重量%,Al2 O3 33〜42重量%,MgO12〜18重量%よりなるコージェライトを主成分とするハニカム構造体であって,25〜800℃の間における熱膨張係数が0.3×10-6/℃以下,気孔率が55〜80%,平均細孔径が25〜40μmであり,かつ隔壁表面の細孔は5〜40μmの小孔と40〜100μmの大孔とよりなり,上記小孔の数は上記大孔の数の5〜40倍であることを特徴とするハニカム構造体。

請求項2

請求項1において,上記気孔率は62〜75%であることを特徴とするハニカム構造体。

請求項3

化学組成がSiO2 45〜55重量%,Al2 O3 33〜42重量%,MgO12〜18重量%よりなるコージェライトを主成分とし,25〜800℃の間における熱膨張係数が0.3×10-6/℃以下,気孔率が55〜80%,平均細孔径が25〜40μmであり,かつ隔壁表面の細孔は5〜40μmの小孔と40〜100μmの大孔とよりなり,上記小孔の数は上記大孔の数の5〜40倍であるハニカム構造体を製造する方法であって,Fe2 O3含有量が0.1〜0.6重量%,CaO,Na2 O,K2 Oの合計含有量が0.35重量%以下であるタルクと,粒子径が0.5〜3μmの小粒子と粒子径が5〜15μmの大粒子とが全体の50〜100重量%を占めると共に,上記小粒子に対する上記大粒子の重量配合比が5/95〜95/5の範囲内である水酸化アルミニウムと,平均粒子径が30〜100μm,Na2 O,K2 Oの合計含有量が0.01重量%以下の溶融シリカとを用い,上記タルクと上記水酸化アルミニウムと上記溶融シリカとの混合物焼成した時に,化学組成がSiO2 45〜55重量%,Al2 O3 33〜42重量%,MgO12〜18重量%となるように,上記タルクと上記水酸化アルミニウムと上記溶融シリカとを混合して基本原料とし,該基本原料に対して,100℃以下で発泡する有機発泡剤,又は焼成温度よりも低い温度で燃焼する可燃性物質を合計5〜50重量%加えて混練し,次いでハニカム形状成形後,乾燥し,次いで焼成することを特徴とするハニカム構造体の製造方法。

請求項4

請求項3において,上記基本原料に含有されるFe2 O3 の量は0.7重量%以下であることを特徴とするハニカム構造体の製造方法。

請求項5

請求項3又は4において,上記可燃性物質はカーボンであることを特徴とするハニカム構造体の製造方法。

請求項6

請求項3〜5のいずれか1項において,上記基本原料中における,上記タルクと上記水酸化アルミニウムと上記溶融シリカの合計重量は80%以上を占めることを特徴とするハニカム構造体の製造方法。

請求項7

請求項3〜6のいずれか1項において,上記水酸化アルミニウムにおける上記小粒子に対する上記大粒子の重量配合比は5/95〜50/50の範囲内であることを特徴とするハニカム構造体の製造方法。

技術分野

0001

本発明は,ディーゼル機関から排出されるパティキュレート捕集するフィルタに用いるコージェライト製のハニカム構造体及びその製造方法に関する。

0002

ディーゼル機関から排出されるパティキュレートを捕集するために,コージェライト製のハニカム構造体を用いたフィルタが利用されている。従来のハニカム構造体90は,図5図6に示すごとく,円柱形状であって,その長手方向に設けた多数の導入通路2及び排出通路3とを有する。

0003

導入通路2は,図5図6に示すごとく,排出ガス導入側を開口しており,一方排出側を閉塞材42によって閉塞してある。また排出通路3は,排出ガス導入側を閉塞材43によって閉塞してあり,一方排出側を開口してある。そして,導入通路2と排出通路3とは,図5図6に示すごとく,縦方向及び横方向に交互に,いわゆる市松模様状に配置してある。また,上記導入通路2及び排出通路3を構成する隔壁5は,多孔質であって,多数の細孔を有する。

0004

次に,上記従来のハニカム構造体90を用いたフィルタによってパティキュレートを捕集する際には,図6に示すごとく,まずパティキュレートを含有した排出ガスが,上記導入通路2内に進入する。次いで,進入してきた排出ガスは,上記導入通路2の排出側が閉塞されているため,隔壁5を通過して上記排出通路3内に進入する。このとき,上記隔壁5は,排出ガス中のパティキュレートを捕獲し,排出ガスを浄化する。次いで,浄化された排出ガスは排出通路3の開口端から排出される。

0005

このようなハニカム構造体を用いたフィルタにおいては,パティキュレートを高い捕集効率で捕集する特性の他に,低圧損,低熱膨張率という特性が要求されている。即ち,特に重要な特性として上記3つの要求特性がある。これに対し,低熱膨張率化を狙ったものとして,例えば特開平5−254958号公報に示されたハニカム構造体がある。

0006

しかしながら,上記従来のハニカム構造体においては,次の問題点がある。即ち,上記公報に示されたハニカム構造体は,低熱膨張率であるために耐熱衝撃性に優れ,また捕集効率も良好である。しかし,気孔率が低いため圧損を低く抑えることができない。

0007

また,その他の従来のハニカム構造体においても,上記3つの要求特性を全て満たすものはなく,いずれか2つの要求特性は満足するものの残り1つの要求特性は満足しない。本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,高捕集率,低圧損,かつ低熱膨張率の特性を合わせ持つハニカム構造体及びその製造方法を提供しようとするものである。

0008

請求項1の発明は,化学組成がSiO2 45〜55重量%,Al2 O3 33〜42重量%,MgO12〜18重量%よりなるコージェライトを主成分とするハニカム構造体であって,25〜800℃の間における熱膨張係数が0.3×10-6/℃以下,気孔率が55〜80%,平均細孔径が25〜40μmであり,かつ隔壁表面の細孔は5〜40μmの小孔と40〜100μmの大孔とよりなり,上記小孔の数は上記大孔の数の5〜40倍であることを特徴とするハニカム構造体にある。

0009

本発明において最も注目すべきことは,上記熱膨張係数が0.3×10-6/℃以下,気孔率が55〜80%,平均細孔径が25〜40μmであり,かつ隔壁表面の細孔は上記小孔の数が上記大孔の数の5〜40倍であることである。

0010

上記熱膨張係数が0.3×10-6/℃を越える場合には,耐熱衝撃性が悪化するという問題がある。

0011

また,上記気孔率が55%未満の場合には,圧損が高くなるという問題があり,さらに好ましくは62%以上がよい。一方,80%を越える場合には,捕集効率が低下するという問題があり,さらに好ましくは75%以下がよい。即ち,請求項2の発明のように,上記気孔率は62〜75%であることが,さらに好ましい。

0012

また,上記平均細孔径が25μm未満の場合には圧損が高くなるという問題があり,一方,40μmを超える場合には捕集効率が低下するという問題がある。また,上記隔壁表面の細孔において,上記小孔の数が大孔の数の5倍よりも少ない場合には捕集開始時の初期の捕集効率が劣る。一方,40倍を越える場合には全体の捕集効率が低下すると共に製品強度が低下するという問題がある。尚,その理由の詳細は,特開昭61−129015号公報に記載した通りである。

0013

また,上記ハニカム構造体は,例えば円柱状の外形を有し,その長手方向に,排出ガスを導入,排出するための,隔壁によって形成される多数の通路を有する形状にすることができる。上記外形は,円柱状以外に直方体,その他の形状にすることもできる。また,上記通路の断面形状は,四角形にすることが構成上最も容易であるが,六角形三角形,その他の形状にしても問題はない。

0014

次に,本発明における作用効果につき説明する。本発明のハニカム構造体は,25〜800℃の間における熱膨張係数が0.3×10-6/℃以下である。そのため,非常に優れた耐熱衝撃性を示し,急激な温度変化が繰り返し発生しても,破損することはない。

0015

また,気孔率が55〜80%,平均細孔径が25〜40μmであり,かつ隔壁表面の細孔は上記小孔の数が上記大孔の数の5〜40倍である。そのため,高捕集率かつ低圧損を得ることができる。

0016

即ち,低圧損化のためには,高気孔率化及び平均細孔径の大径化が有利であるが,本発明の構成においてはこれを十分に満足している。一方,高気孔率化及び平均細孔径の大径化を進め過ぎると捕集効率を低下させてしまうのが通常である。しかし,本発明においては,上記隔壁表面の細孔における上記特定の大きさの小孔と大孔との割合を,特定範囲内規制している。そのため,高気孔率で,かつ平均細孔径が大径であっても,高捕集率を維持することができる。

0017

したがって,本発明によれば,高捕集率,低圧損,かつ低熱膨張率の特性を合わせ持つハニカム構造体を提供することができる。

0018

次に,上記ハニカム構造体を製造する方法としては,以下の方法がある。即ち,請求項3の発明のように,化学組成がSiO2 45〜55重量%,Al2 O3 33〜42重量%,MgO12〜18重量%よりなるコージェライトを主成分とし,25〜800℃の間における熱膨張係数が0.3×10-6/℃以下,気孔率が55〜80%,平均細孔径が25〜40μmであり,かつ隔壁表面の細孔は5〜40μmの小孔と40〜100μmの大孔とよりなり,上記小孔の数は上記大孔の数の5〜40倍であるハニカム構造体を製造する方法であって,Fe2 O3含有量が0.1〜0.6重量%,CaO,Na2 O,K2 Oの合計含有量が0.35重量%以下であるタルクと,粒子径が0.5〜3μmの小粒子と粒子径が5〜15μmの大粒子とが全体の50〜100重量%を占めると共に,上記小粒子に対する上記大粒子の重量配合比が5/95〜95/5の範囲内である水酸化アルミニウムと,平均粒子径が30〜100μm,Na2 O,K2 Oの合計含有量が0.01重量%以下の溶融シリカとを用い,上記タルクと上記水酸化アルミニウムと上記溶融シリカとの混合物焼成した時に,化学組成がSiO2 45〜55重量%,Al2 O3 33〜42重量%,MgO12〜18重量%となるように,上記タルクと上記水酸化アルミニウムと上記溶融シリカとを混合して基本原料とし,該基本原料に対して,100℃以下で発泡する有機発泡剤,又は焼成温度よりも低い温度で燃焼する可燃性物質を合計5〜50重量%加えて混練し,次いでハニカム形状成形後,乾燥し,次いで焼成することを特徴とするハニカム構造体の製造方法がある。

0019

上記製造方法において最も注目すべきことは,上記タルクと上記水酸化アルミニウムと上記溶融シリカとを混合して基本原料とすることである。即ち,一般的にコージェライトの原料として用いるカオリンなどの粘土類アルミナを基本原料として使用しないことである。また,基本原料に対して,上記有機発泡剤,又は上記可燃性物質を,上記特定範囲において添加することである。

0020

また,上記タルクにおいて,Fe2 O3含有量が上記限定範囲外れた場合には以下の不具合がある。即ち,Fe2 O3 含有量が0.1重量%未満の場合には低熱膨張係数を得るための焼成温度範囲が狭くなるという問題がある。一方,0.6重量%を越える場合には熱膨張係数が大きくなると共に焼き締まりが促進されて高気孔率化が妨げられるという問題がある。また,CaO,Na2 O,K2 Oよりなる不純物の合計含有量が0.35重量%を越える場合には,熱膨張係数が高くなるという問題がある。

0021

また,上記水酸化アルミニウムにおいは,粒子径が0.5〜3μmの小粒子の水酸化アルミニウムと粒子径が5〜15μmの大粒子の水酸化アルミニウムとが,水酸化アルミニウム全体の50〜100%を占めている。そして,上記小粒子と上記大粒子のものが50%よりも少なくなった場合には,所望の気孔率や熱膨張率を得ることが非常に困難になってしまう。即ち,本発明における水酸化アルミニウムの粒子径分布は,例えば,図4に示すごとく,0.5〜3μmの粒子係のものと5〜15μmの粒子径のものが他の粒子径のものよりも多く存在していることを特徴としている。

0022

さらに,上記小粒子の水酸化アルミニウムと上記大粒子の水酸化アルミニウムとの重量配合比が5/95未満の場合には,反応性が低下し熱膨張係数が大きくなるという問題があり,好ましくは5/95以上がよい。一方,95/5を越える場合には,細孔容積が大きくできないという問題が生じる。そのため,本発明においては,上記重量配合比が5/95〜95/5が良好であり,この範囲に限定している。さらには,後述するごとく,5/95〜50/50の範囲が特に好ましい。

0023

また,上記溶融シリカにおいて,平均粒子径が30μm未満の場合には,隔壁表面に設けられる比較的大きな孔の数が少なくなってしまうという問題がある。一方,100μmを越える場合にはハニカム構造体の強度を低下させてしまうという問題がある。また溶融シリカに含有されるNa2 O,K2 Oよりなる不純物の合計含有量が0.01重量%を越える場合には熱膨張係数が高くなってしまうという問題がある。

0024

また,上記基本原料には,100℃以下で発泡する有機発泡剤,又は上記焼成温度よりも低い温度で燃焼する可燃性物質を加える。上記有機発泡剤,又は可燃性物質の合計添加量は,基本原料に対して,5〜50重量%である。5重量%未満の場合には平均細孔径が小さくなりすぎるという問題がある。一方,50重量%を越える場合には平均細孔径が大きくなりすぎるという問題がある。

0025

上記有機発泡剤としては,例えば本油脂製薬社製マイクロスフウエアーがある。また,100℃以下で発泡することが必要な理由は,上記乾燥工程において発泡させることを目的とするからであり,乾燥工程の加熱温度に対応するものである。

0026

次に,上記基本原料のハニカム形状への成形方法としては,例えば上記基本原料に水等を加えて混練し,これを押出成形する方法がある。この方法によれば,ハニカム形状に押出成形後,切断することにより,容易に所望寸法ハニカム成形体を得ることができる。

0027

また,成形されたハニカム成形体の乾燥は,上記水分等を蒸発させるために行い,例えば約80〜100℃で加熱することにより行う。加熱時間は,ハニカム成形体の大きさ等に合わせて適宜選択することが好ましい。また,焼成は,従来と同様に例えば約1300〜1500℃の温度において5〜20時間保持することにより行うことができる。ただし,焼成温度及び時間は,ハニカム成形体の大きさ等によって適宜変更することが好ましい。尚,上記乾燥工程と焼成工程とは,別々の工程として行ってもよいが,乾燥温度から連続的に焼成温度に変更することによって,一つの工程にまとめることもできる。

0028

次に,上記製造方法の作用効果につき説明する。上記ハニカム構造体の製造方法においては,上記タルク,上記水酸化アルミニウム,及び上記溶融シリカを基本原料として用い,従来のようにカオリン等の粘土類やアルミナを積極的に添加するということを行わない。そのため,従来はカオリン等の粘土類やアルミナによって比較的孔の少ない骨格部が形成されていたが,本発明においては溶融シリカや水酸化アルミニウムによって骨格部が従来よりも多孔質となる。

0029

即ち,水酸化アルミニウムを用いることによって,その中に含まれる結晶水が蒸発し,多数の孔が形成される。また,溶融シリカは燃焼過程で分解し,その際の体積収縮により,その部分が気孔になる。それ故,従来よりもさらに気孔率を高くすることができる。

0030

また,上記水酸化アルミニウムにおいては,上記小粒子が主に0.3〜0.7μmの孔を形成し,一方上記大粒子が主に3〜7μmの孔を形成する。そのため,上記小粒子に対する上記大粒子の重量配合比を5/95〜95/5の範囲で適宜選択することによって,細孔を制御できる。

0031

また,基本原料には,上記有機発泡剤又は可燃性物質を上記特定範囲において添加する。そして,その添加量を調整することによっても,平均細孔径を制御することができる。そのため,平均細孔径をさらに最適な大きさにすることができる。

0032

また,上記基本原料に用いる上記タルクは,Fe2 O3含有量が0.1〜0.6重量%である。そして,CaO,Na2 O,K2 O等の不純物の合計含有量が0.35重量%以下である。また,上記溶融シリカに含有されるNa2 O,K2O等の不純物の合計含有量も0.01重量%以下である。そのため,ハニカム構造体の熱膨張係数は,極めて低い値にすることができると共に高気孔率化を促進することができる。

0033

したがって,本発明における上記製造方法においては,上記優れたハニカム構造体を製造する方法を提供することができる。

0034

また,請求項4の発明のように,上記基本原料に含有されるFe2 O3 の量は0.7重量%以下であることが好ましい。即ち,上記タルク中のFe2 O3含有量を0.1〜0.6重量%に限定したとしても,基本原料全体において0.7重量%を越える場合には,熱膨張係数が高くなってしまうという問題がある。

0035

また,請求項5の発明のように,上記基本原料に加える可燃性物質としては,例えば,カーボンを用いることができる。

0036

また,請求項6の発明のように,上記基本原料中における,上記タルクと上記水酸化アルミニウムと上記溶融シリカの合計重量は80%以上を占めることが好ましい。80重量%未満の場合には,高気孔率を達成することが困難となるおそれがある。

0037

また,請求項7の発明のように,上記水酸化アルミニウムにおける上記小粒子に対する上記大粒子の重量配合比は5/95〜50/50の範囲内であることが,特に好ましい。この場合には,さらに優れた特性を有するハニカム構造体を得ることができる。

0038

実施形態例
本発明の実施形態例にかかるハニカム構造体及びその製造方法につき,図1図3を用いて説明する。本例においては,化学組成がSiO2 45〜55重量%,Al2 O3 33〜42重量%,MgO12〜18重量%よりなるコージェライトを主成分とするハニカム構造体であって,25〜800℃の間における熱膨張係数が0.3×10-6/℃以下,気孔率が55〜80%,平均細孔径が25〜40μmであり,かつ隔壁表面の細孔は5〜40μmの小孔と40〜100μmの大孔とよりなり,上記小孔の数は上記大孔の数の5〜40倍であるハニカム構造体を10種類(試料No.E1〜E10)製造した。

0039

そして,得られたハニカム構造体の熱膨張係数,気孔率及び平均細孔径を測定すると共に,耐熱衝撃性,捕集効率,圧損を調査した。また,その比較試料も5種類準備し(試料No.C1〜C5),合わせて評価した。

0040

まず,上記ハニカム構造体を製造するに当たっては,各試料ごとに,それぞれ表1に示した種類及び量のコージェライト生成原料と可燃性物質等を準備する。これらの原料等の成分は表2に示した。次いで,上記各コージェライト生成原料からなる基本原料と,上記可燃性物質等とを混合し,適量の水を加えて混練する。次いで,混練した原料を周知のハニカム押出成形機にて押出成形し,所望の長さに切断する。

0041

そして,切断した成形体をを電子レンジにより水分の80%以上を蒸発させ,さらに80℃の熱風で12時間乾燥させる。次いで,乾燥した成形体を1400℃で20時間焼成してハニカム構造体を得た。

0042

次に,上記試料No.E1〜E10及びC1〜C5すべてのハニカム構造体に対して,熱膨張率,気孔率,平均細孔径の測定を行った。熱膨張率の測定は,熱膨張計により行った。また気孔率及び平均細孔径の測定は,ポロシメータを用いた水銀圧入法により細孔容積を求めて行った。

0043

測定した平均細孔径と気孔率を図1に示す。図1は,横軸に平均細孔径,縦軸に気孔率を取った。図1より知られるごとく,試料No.E1〜E10は本発明範囲内に分布したが,C1〜C5はいずれか一方あるいは双方が上記範囲から外れた。

0044

次に,耐熱衝撃性は,熱膨張係数の値で評価し,これが0.3×10-6/℃を越える場合には不合格とした。捕集効率は,上記ハニカム構造体を用いたフィルタを準備し,フィルタ通過によって減少したパティキュレート量が80%を越えた場合を合格とした。また,圧損は,2200ccディーゼルエンジンエンジン回転数2000回転/分,トルク100Nmの運転条件で,4時間運転後に10KPa以下の圧力損失であれば合格とした。

0045

結果を表2に示す。表2より知られるごとく,本発明の製造方法における試料No.E1〜E10のハニカム構造体は,上記3つの要求特性全てを満足する優れた特性を示した。一方試料No.C1〜C5のハニカム構造体は,それぞれ,いずれか一つの要求特性を満たさなかった。

0046

即ちNo.C1は,Fe2 O3含有量の多いタルクを使用したため,気孔率及び平均細孔径の値が小さくなり,圧損が高くなった。No.C2は,粘土であるカリオン及びアルミナを基本原料として合計20重量%以上使用したため,No.C1と同様に気孔率及び平均細孔径の値が小さくなり,圧損が高くなった。

0047

No.C3は,平均粒径が150μmと大きい溶融シリカを用いたため,平均細孔径と熱膨張率が大きくなり,耐熱衝撃性が悪化した。No.C4は,基本原料に対する有機発泡剤と可燃性添加物の添加量が3.2重量%以下と少ないため,平均細孔径が小さくなり,圧損が高くなった。一方,No.C5は,基本原料に対する有機発泡剤と可燃性添加物の添加量が55重量%と多いため,平均細孔径が大きくなり,捕集効率が低くなった。

0048

次に,図2には,試料No.E1及びC2における,上記ポロシメータを用いて測定した細孔直径に対する累積細孔容積測定結果例を示す。図2より知られるごとく,本発明のハニカム構造体(No.E1)は,従来のハニカム構造体(No.C2)に比べて累積細孔容積が非常に大きく,気孔率が高いことが明白である。

0049

次に,上記試料No.E1とC2との圧力損失を比較した結果を示す。図3より知られるごとく,本発明のハニカム構造体(No.E1)は,従来のハニカム構造体(No.C2)に比べて圧力損失が約30%も減少することがわかる。

0050

0051

0052

図面の簡単な説明

0053

図1実施形態例における,平均細孔径と気孔率の関係を示す説明図。
図2実施形態例における,細孔直径と累積細孔容積の関係を示す説明図。
図3実施形態例における,圧力損失減少の効果を示す説明図。
図4本発明における水酸化アルミニウムの粒子径分布の一例を示す説明図。
図5従来例における,ハニカム構造体の正面図。
図6図5のA−A線矢視断面図。

--

0054

2...導入通路,
3...排出通路,
42,43...閉塞材,
5...隔壁,
90...ハニカム構造体,

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