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技術 水系塗料組成物

出願人 昭和電工株式会社
発明者 山上功石上春樹石村善正
出願日 1995年8月18日 (25年3ヶ月経過) 出願番号 1995-210789
公開日 1997年3月4日 (23年8ヶ月経過) 公開番号 1997-059545
状態 未査定
技術分野 塗料、除去剤
主要キーワード エチレングリコール系溶剤 有機ワックス ウレタン樹脂系エマルジョン アクリル樹脂系エマルジョン 塗料溶液 疑問視 エステル臭 塗膜形成用
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課題

安全性の高い溶剤を含有する水系塗料組成物を提供する。

解決手段

下記一般式に示す水酸基を有するプロピレングリコールカルボン酸エステル化合物樹脂と水からなる水系塗料組成物。

一般式;

RCOO−A−OH

(式中、Rは炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基あるいはフェニル基であり、−A−は−CH2 CH(CH3 )−あるいは−CH(CH3 )CH2 −である。)

概要

背景

近年、塗料業界においては、有機溶媒系から水系への移行が進み、水系塗料に関するニーズはますます高くなっている。この水系塗料中には、塗膜を構成するための高分子化合物が含有されているが、この高分子化合物を水中に溶解させるため、また塗布した後の塗膜の平滑性を保ちながら乾燥・硬化させるために、揮発性有機化合物溶剤として含有されているのが一般的である。また、作業環境から発生する揮発性有機化合物から作業者を守るために、使用する揮発性有機化合物はより毒性が低く、また、臭いが弱い化合物を使用する傾向がある。従来、水系塗料に使用される溶剤としては、水と親和性があり、かつ、塗膜形成用の高分子化合物を水中に均一に溶解あるいは均質に分散させることができ、また、塗料を塗布した後の造膜性能に優れ、かつ、水よりも沸点が高く蒸発速度の遅い有機化合物であるグリコールエーテル類グリコールエステル類などが使用されている。

これらのうち、グリコールエーテル類としては、エチレングリコールモノブチルエーテルプロピレングリコールモノブチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノールプロピレングリコールモノメチルエーテル等が使用されており、エチレングリコールモノブチルエーテルが一般的に使用されている。また、グリコールエステル類として、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートエチレングリコールエチルエーテルアセテートなどが使用されている。グリコールエステル類特にグリコールアセテートを使用する水系塗料組成物としては、志保沢正幸による「水溶性防食剤組成物(特開平3−223378号公報)」、フレッド・ビー・サベル・ザ・サードらによる「水ベースの柔軟な塗料組成物塗装方法(特開昭58−217560号公報)」、五味正らによる「被膜材組成物の製造方法(特開平4−325582号公報)」、志保沢正幸による「乳化系防食剤組成物(特開平2−175765号公報)」、影石一二らによる「アクリル樹脂エマルション電着塗料組成物(特開平4−55479号公報)」などが知られている。

これらのうち、特開平3−223378号公報、特開平4−325582号公報、特開平2−175765号公報、特開平4−55479号公報には、グリコールアセテートを含有する水溶性防食剤組成物について開示しているが、この特許に記載されているグリコールアセテートはすべてグリコールエーテルアセテートであり、これらの化合物は水酸基を有しておらず、水酸基を有するグリコールアセテートについては開示していない。また、特開昭58−217560号公報には、プロピレングリコールモノアセテートをカップリング剤として使用する塗料組成物およびその製造方法について開示しているが、この特許は有機ワックス成分、特にポリエチレンワックスあるいはポリプロピレンワックスについて開示してあり、樹脂を含有する塗料組成物については開示していない。

概要

安全性の高い溶剤を含有する水系塗料組成物を提供する。

下記一般式に示す水酸基を有するプロピレングリコールカルボン酸エステル化合物と樹脂と水からなる水系塗料組成物。

一般式;

RCOO−A−OH

(式中、Rは炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基あるいはフェニル基であり、−A−は−CH2 CH(CH3 )−あるいは−CH(CH3 )CH2 −である。)

目的

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

下記一般式に示す水酸基を有するプロピレングリコールカルボン酸エステル化合物樹脂と水を含有し、水酸基を有するプロピレングリコールのカルボン酸エステル化合物と樹脂の組成比が10:1〜1:10であり、水酸基を有するプロピレングリコールのカルボン酸エステル化合物と水の組成比が1:1〜1:10である水系塗料組成物。一般式;RCOO−A−OH(式中、Rは炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基あるいはフェニル基であり、−A−は−CH2 CH(CH3 )−あるいは−CH(CH3 )CH2 −である。)

請求項2

水酸基を有するプロピレングリコールのカルボン酸エステル化合物が、プロピレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールモノプロピオネート、プロピレングリコールモノブチレート、プロピレングリコールモノベンゾエートからなる群から選ばれる少なくとも一種である請求項1項記載の水系塗料組成物。

請求項3

水系塗料を構成する樹脂がアクリル樹脂アルキッド樹脂エポキシ樹脂ウレタン樹脂ポリエステル樹脂ビニル樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一種である請求項1項記載の水系塗料組成物。

技術分野

0001

本発明は、水系塗料組成物に関し、詳しくは、毒性が小さく、安全性の高い、水酸基を有するプロピレングリコールカルボン酸エステル化合物樹脂と水を含有する水系塗料組成物に関する。

背景技術

0002

近年、塗料業界においては、有機溶媒系から水系への移行が進み、水系塗料に関するニーズはますます高くなっている。この水系塗料中には、塗膜を構成するための高分子化合物が含有されているが、この高分子化合物を水中に溶解させるため、また塗布した後の塗膜の平滑性を保ちながら乾燥・硬化させるために、揮発性有機化合物溶剤として含有されているのが一般的である。また、作業環境から発生する揮発性有機化合物から作業者を守るために、使用する揮発性有機化合物はより毒性が低く、また、臭いが弱い化合物を使用する傾向がある。従来、水系塗料に使用される溶剤としては、水と親和性があり、かつ、塗膜形成用の高分子化合物を水中に均一に溶解あるいは均質に分散させることができ、また、塗料を塗布した後の造膜性能に優れ、かつ、水よりも沸点が高く蒸発速度の遅い有機化合物であるグリコールエーテル類グリコールエステル類などが使用されている。

0003

これらのうち、グリコールエーテル類としては、エチレングリコールモノブチルエーテルプロピレングリコールモノブチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノールプロピレングリコールモノメチルエーテル等が使用されており、エチレングリコールモノブチルエーテルが一般的に使用されている。また、グリコールエステル類として、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートエチレングリコールエチルエーテルアセテートなどが使用されている。グリコールエステル類特にグリコールアセテートを使用する水系塗料組成物としては、志保沢正幸による「水溶性防食剤組成物(特開平3−223378号公報)」、フレッド・ビー・サベル・ザ・サードらによる「水ベースの柔軟な塗料組成物塗装方法(特開昭58−217560号公報)」、五味正らによる「被膜材組成物の製造方法(特開平4−325582号公報)」、志保沢正幸による「乳化系防食剤組成物(特開平2−175765号公報)」、影石一二らによる「アクリル樹脂エマルション電着塗料組成物(特開平4−55479号公報)」などが知られている。

0004

これらのうち、特開平3−223378号公報、特開平4−325582号公報、特開平2−175765号公報、特開平4−55479号公報には、グリコールアセテートを含有する水溶性防食剤組成物について開示しているが、この特許に記載されているグリコールアセテートはすべてグリコールエーテルアセテートであり、これらの化合物は水酸基を有しておらず、水酸基を有するグリコールアセテートについては開示していない。また、特開昭58−217560号公報には、プロピレングリコールモノアセテートをカップリング剤として使用する塗料組成物およびその製造方法について開示しているが、この特許は有機ワックス成分、特にポリエチレンワックスあるいはポリプロピレンワックスについて開示してあり、樹脂を含有する塗料組成物については開示していない。

発明が解決しようとする課題

0005

最近、グリコールエーテル系溶剤であるエチレングリコール系溶剤毒性問題が指摘され、同系溶剤の使用量は減少傾向にある。一方、エチレングリコール系で使用量の多いエチレングリコールモノブチルエーテルについては、その性能の高さ及び毒性データを疑問視する意見等により、有効な代替溶剤が開発されていない。しかし、エチレングリコールモノブチルエーテルは、すでに毒性が強いとして指摘されているエチレングリコールエチルエーテルアセテートと同様に、エチレングリコール系溶剤に共通の毒性を有していると考えられ、実際、経口毒性は、470mg/kg(経口ラットLD50)と高い毒性を示している。

0006

そこで、毒性の低い水系塗料用溶剤の開発が望まれていた。また、エチレングリコールモノブチルエーテルは臭いがきつく、作業環境上、特別の排気装置を必要とするという欠点を有している。また、特開平3−223378号公報や特開平4−325582号公報に記載されているグリコールアセテートは、水酸基を持たないグリコールアセテート、つまりグリコールエーテルアセテートであるので、水に対する相溶性が低く、水系塗料用溶剤として使用した時に、塗料中に含まれている樹脂を水中に均一に溶解する能力すなわち樹脂溶解力が低いという欠点を有していた。

課題を解決するための手段

0007

本発明者らは、水系塗料組成物用の溶剤として、毒性が低く、臭いが弱く、水との相溶性が高く、樹脂溶解力の高い溶剤について鋭意研究した結果、水酸基を有するプロピレングリコールのカルボン酸エステル化合物が有効であることを発見し本発明を完成させた。本発明は、水系塗料組成物に関し、詳しくは下記一般式に示す水酸基を有するプロピレングリコールのカルボン酸エステル化合物を含有する水系塗料組成物に関する。
一般式;
RCOO−A−OH
(式中、Rは炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基あるいはフェニル基であり、−A−は−CH2 CH(CH3 )−あるいは−CH(CH3 )CH2 −である。)

0008

以下、本発明を詳細に説明する。本発明において、水酸基を有するプロピレングリコールのカルボン酸エステル化合物は、プロピレングリコールの2つの水酸基の片方水素アシル基あるいはベンゾイル基により置換された化合物であり、下記一般式に示される化合物である。
一般式;
RCOO−A−OH
(式中、Rは炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基あるいはフェニル基であり、−A−は−CH2 CH(CH3 )−あるいは−CH(CH3 )CH2 −である。)

0009

本発明における水酸基を有するプロピレングリコールのカルボン酸エステル化合物は、従来、水系塗料用溶剤として一般的に使用されているエチレングリコールモノブチルエーテルに比べて、毒性が小さく、安全性が高いという特徴を持っている。表1には、プロピレングリコールモノアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルについての経口毒性データを示す。(STNRTECSファイルより引用)また、基本的な物性値を示す。

0010

0011

本発明における水酸基を有するプロピレングリコールのカルボン酸エステル化合物は、従来使用されている溶剤と比較して臭いが弱いという利点を有している。エチレングリコールモノブチルエーテルが、腐ったような強い臭いを有するのとは対照的に、本発明のプロピレングリコールのカルボン酸エステル化合物はたいへん弱いエステル臭がわずかにするのみである。本発明における水酸基を有するプロピレングリコールのカルボン酸エステル化合物は、分子内に水酸基とエステル基を有することが特徴である。

0012

水系塗料中に含まれている主に樹脂からなる塗膜形成用の高分子化合物を水に均一に溶解させるためには、水との相溶性が高く、かつ、樹脂溶解力が高い溶剤を使用することが必要である。水との相溶性が低いと、水と樹脂の溶剤溶液二層分離し、また、樹脂溶解力が低いと、樹脂が塗料中に均一に溶解しない。本発明における水酸基を有するプロピレングリコールのカルボン酸エステル化合物は、分子内に水酸基を有しているため、水との相溶性が高く、また、分子内にエステル基を有しているため、樹脂溶解力が高い。これらの性能は、水酸基を有するプロピレングリコールのカルボン酸エステルを使用することにより、本発明で初めて発見された効果であり、従来使用されているグリコールエーテル化合物あるいは水酸基を有していないグリコールアセテート化合物では実現することは出来なかった。

0013

本発明において、水酸基を有するプロピレングリコールのカルボン酸エステル化合物としては、具体的には、プロピレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールモノプロピオネート、プロピレングリコールモノブチレート等を使用することができるが、これらに限定されるものではない。本発明における水系塗料用溶剤は、本発明の水酸基を有するプロピレングリコールのカルボン酸エステル化合物とともに他の成分の溶剤を含んでいても良い。

0014

本発明において、水系塗料組成物中の水酸基を有するプロピレングリコールのカルボン酸エステル化合物と樹脂の含有量の比は通常、10:1〜1:10である。水酸基を有するプロピレングリコールのカルボン酸エステル化合物が多いと、塗膜を所定の厚さにするためには多量の塗料組成物を必要とし、その結果液ダレを生じる。また、樹脂が多いと、水系塗料組成物中に樹脂を均一に溶解あるいは均質に分散させることができない。

0015

また、水系塗料組成物中の水酸基を有するプロピレングリコールのカルボン酸エステル化合物と水の含有量の比は通常、1:1〜1:10である。水酸基を有するプロピレングリコールのカルボン酸エステル化合物が多いと、塗料の乾燥性が悪く、塗装作業時間が長くなる。また、水が多いと、水系塗料組成物中に樹脂を均一に溶解あるいは均質に分散させることができない。

0016

また、本発明の水系塗料組成物に含有される樹脂としては特に限定しないが、塗料を塗布した後、塗膜を形成できるような高分子化合物を使用することができる。具体的には、アクリル樹脂ポリエステル樹脂(この概念中にアルキッド樹脂を含む)、エポキシ樹脂ウレタン樹脂ビニル樹脂などが使用できる。本発明で使用されるアクリル樹脂としては、アクリル酸および/またはメタクリル酸、あるいはそれらのエステル炭素炭素二重結合重合あるいは共重合させた樹脂であり、場合によっては、スチレンジビニルベンゼン等の芳香族ビニル化合物を共重合させても良く、また、アミノ樹脂メラミン化合物、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂等を含んでいても良い。アクリル酸および/またはメタクリル酸あるいはそれらのエステルとしては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチルアクリル酸エチルアクリル酸ブチルアクリル酸−2−ヒドロキシエチルメタクリル酸−2−ヒドロキシエチルアクリル酸−2−エチルヘキシルなどが使用される。

0017

本発明で使用されるポリエステル樹脂(この概念中にアルキッド樹脂を含む)としては、多塩基酸多価アルコールを反応させて得られる樹脂を使用することができ、乾性または不乾性油変性された樹脂を使用することができる。多塩基酸としては、ジカルボン酸トリカルボン酸等のポリカルボン酸化合物あるいはその無水物を使用することができ、具体的には、マレイン酸アジピン酸フマル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸フタル酸コハク酸イソフタル酸テレフタル酸トリメリット酸ピロメリット酸無水マレイン酸無水フタル酸無水トリメリット酸等が使用できる。

0018

また、多価アルコールとしては、ジオールトリオール等のポリオール化合物を使用することができ、具体的には、1,2−エタンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−ネオペンタンジオール、グリセリントリメチロールエタントリメチロールプロパンペンタエリスリトールなどが使用される。乾性あるいは不乾性油による変性としては、アマニ油などの高級脂肪酸エステルなどで変性された樹脂を使用することができる。

0019

本発明で使用できるエポキシ樹脂としては、主にビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの反応によるエポキシ樹脂を含有するが、1級アミン、2級アミン、カルボン酸酸無水物等で変性されたエポキシ樹脂を使用することができる。本発明で使用できるウレタン樹脂としては、ジイソシアネート化合物とポリオール化合物を重縮合反応させた高分子化合物を使用することができる。ジイソシアネート化合物としては、トルエンジイソシアネートフェニレンジイソシアネートヘキサメチレンジイソシアネート等を使用することができる。また、ポリオール化合物としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコール等を使用することができる。

0020

本発明で使用できるビニル樹脂としては、ビニル基を有するモノマーの炭素炭素二重結合を重合させた樹脂を使用することができる。ビニル基を有するモノマーとしては、塩化ビニル酢酸ビニルビニルメチルエーテルビニルブチルエーテル等を使用することができる。また、炭素炭素二重結合を有する化合物との共重合体を使用することもでき、好適な炭素炭素二重結合を有する化合物としては、スチレン、ジビニルベンゼン等を使用することができる。以下、本発明を実施例を用いて具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。

0021

合成例 1
水系塗料用溶剤の合成を行った。窒素気流中、3000mlの四つ口フラスコに、酢酸1201g(20mol)、酢酸ナトリウム49g(0.6mol)を入れ、撹拌しながら90℃に加熱した。滴下ロートプロピレンオキサイド1162g(20mol)を入れ、6時間かけて滴下した。反応終了後反応液を室温に冷却し、析出した酢酸ナトリウムを濾別した。濾液エバポレーターで固液を分離し、精密蒸留装置を使用して蒸留した。沸点67〜69℃(8mmHg)の留分約1700gが得られた。(プロピレングリコールモノアセテート純度95%)

0022

試験例 1
水系塗料用溶剤の樹脂溶解力試験を行った。50mlのビーカーに、アクリル樹脂溶液(大日本インキ製アクディックA−405溶剤含有量50%)を5g、プロピレングリコールモノアセテート3gを入れ、均一に溶解させた。この溶液に、メタノールを滴下した。9.5g滴下した時点で試験液白濁した。この結果から、下記(式1)に従い溶解度トランス(この数字が大きいほど樹脂溶解力が高い)を600と算出した。結果を表2に示した。同様に、エポキシ樹脂溶液(大日本インキ製ウォータゾールS−370樹脂濃度50%)、アルキッド樹脂溶液(大日本インキ製 ウォータゾールS−212 樹脂濃度65%)の溶解力試験を行った。

0023

0024

試験例 2
プロピレングリコールモノアセテートの代わりにプロピレングリコールモノプロピオネートを使用した以外は試験例1と同様に3種類の樹脂溶液に対する溶解度トランスを算出した。(結果を表2に示した)

0025

比較試験例 1〜3
表2に示した化合物を用い、試験例1に従い、水酸基を有するプロピレングリコールのカルボン酸エステル化合物の代わりに、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールジアセテート性能比較を行った結果を表2に示す。

0026

0027

実施例 1
プロピレングリコールモノアセテートを使用する水溶性の常乾型アルキッド樹脂塗料組成物の調製を行った。窒素気流中、1000mlのセパラブルフラスコ反応器に、アマニ油脂肪酸214g、トリメチロールプロパン201g、イソフタル酸179gを入れ、撹拌しながら200〜230℃に加熱し、水を留去させながら縮重合させた。水の留出が停止した後、無水トリメリット酸を59g入れ、さらに180℃に加熱してさらに水を留去した。合成したアルキッド樹脂にプロピレングリコールモノアセテートを入れ、75wt%の樹脂溶液を調製した。

0028

上記のようにして得られた樹脂溶液100gにプロピレングリコールモノアセテートを7.2g、28wt%アンモニア水8g、6wt%ナフテン酸コバルト13g、6wt%ナフテン酸マンガン0.6gを入れ、さらに水130gを入れ、水溶性常乾型アルキッド樹脂塗料溶液を調製した。この樹脂溶液は、透明な均一の溶液であり、そのガードナー粘度は24cp(25℃)であった。次に塗膜特性について検討した。上記樹脂溶液をガラス板上にアプリケーターを用いて塗布し、室温下、7日間空気乾燥した。この塗膜の鉛筆硬度はBであり、外観密着性ともに良好であった。また、耐屈曲性については、2mmφまで塗膜に変化はなかった。耐薬品性については、トルエン(6時間)に対し、耐性を示した。

0029

比較例 1
プロピレングリコールモノアセテートのかわりにエチレングリコールモノブチルエーテルを用いた以外は実施例1と同様の実験を行った。この場合のアルキッド樹脂溶液のガードナー粘度は16cpであった。また、鉛筆硬度はBであり、耐屈曲性、耐薬品性については、実施例1と大差なかった。

0030

実施例 2
プロピレングリコールモノアセテートを使用する水溶性の熱硬化型アルキッド樹脂塗料組成物の調製を行った。窒素気流中、2000mlのセパラブルフラスコ反応器に、ネオペンチルグリコール685g、アジピン酸192g、イソフタル酸655g、無水トリメリット酸84gを入れ、撹拌しながら200〜240℃に加熱し、水を留去させながら縮重合させた。水の留出が停止した後、無水トリメリット酸を84g入れ、さらに180℃に加熱してさらに水を留去した。合成したアルキッド樹脂にプロピレングリコールモノアセテートを入れ、80wt%の樹脂溶液を調製した。

0031

上記のようにして得られた樹脂溶液100gにプロピレングリコールモノアセテートを14.5g、ジメチルアミノエタノール6.96g、水性メラミン20gを入れ、さらに水100gを入れ、水溶性熱硬化型アルキッド樹脂塗料溶液を調製した。この塗料溶液のガードナー粘度は142cpであった。次に塗膜特性について検討した。上記樹脂溶液をガラス板上にアプリケーターを用いて塗布し、室温で10分、70℃で10分、180℃で30分硬化させた。この塗膜の鉛筆硬度は2Hであり、外観、密着性ともに良好であった。また、耐屈曲性については、2mmφまで塗膜に変化はなかった。耐薬品性については、10wt%NaOH水溶液(24時間)、トルエン(6時間)に対し、耐性を示した。

0032

比較例 2
プロピレングリコールモノアセテートのかわりにエチレングリコールモノブチルエーテルを用いた以外は実施例2と同様の実験を行った。この場合のアルキッド樹脂溶液のガードナー粘度は84cpであった。また、鉛筆硬度はBであり、耐屈曲性、耐薬品性については、実施例2と大差なかった。

0033

実施例 3
プロピレングリコールモノアセテートを使用する水溶性のアクリル樹脂塗料組成物の調製を行った。窒素気流中、300mlのセパラブルフラスコ反応器に、プロピレングリコールモノアセテートを80g入れ、オイルバスで100℃に加熱した。反応器を撹拌しながらアクリル酸モノマー溶液(アクリル酸17g、2−エチルヘキシルアクリレート21.4g、メチルメタクリレート80.8g、ブチルアクリレート80.8g、アゾビスイソブチロニトリル6gの混合溶液)を滴下した。反応器内の温度が約100℃となるように滴下速度及びオイルバス温度をコントロールした。滴下終了後、アゾビスイソブチロニトリルを0.1gずつ4回反応器内に入れ、重合を完結させ、アクリル樹脂組成物を調製した。次に水溶性アクリル樹脂組成物の配合を行った。300mlのビーカーに、上記のように調製したアクリル樹脂組成物130g、プロピレングリコールモノアセテート14g、トリエチルアミン10g、水性メラミン31gを入れ、さらに水を210g添加し、水溶性アクリル樹脂組成物を調製した。

0034

得られた水溶性アクリル樹脂組成物は、透明かつ均一の溶液であり、そのガードナー粘度は、21cpであった。また、上記水溶性アクリル樹脂組成物の水希釈性無限大であった。さらに上記組成物の塗膜特性について検討した。上記組成物をガラス板上にアプリケーターを用いて塗布し、180℃で30分乾燥した。塗膜の硬度は鉛筆硬度で2Hであり、耐屈曲性は、2mmφまで塗膜の変化はなかった。耐薬品性については、10%NaOH溶液(1日)及びトルエン(6時間)に対し耐性を示し、塗膜に変化はなかった。

0035

実施例 4
プロピレングリコールモノプロピオネートを使用する水溶性のアクリル樹脂塗料組成物の調製を行った。窒素気流中、300mlのセパラブルフラスコ反応器に、プロピレングリコールモノプロピオネート80g入れ、オイルバスで100℃に加熱した。反応器を撹拌しながらアクリル酸モノマー溶液(アクリル酸17g、2−エチルヘキシルアクリレート21.4g、メチルメタクリレート80.8g、ブチルアクリレート80.8g、アゾビスイソブチロニトリル6gの混合溶液)を滴下した。反応器内の温度が約100℃となるように滴下速度及びオイルバス温度をコントロールした。滴下終了後、アゾビスイソブチロニトリルを0.1gずつ4回反応器内に入れ、重合を完結させ、アクリル樹脂組成物を調製した。次に水溶性アクリル樹脂組成物の配合を行った。300mlのビーカーに、上記のように調製したアクリル樹脂組成物130g、プロピレングリコールモノプロピオネート14g、トリエチルアミン10g、水性メラミン31gを入れ、さらに水を210g添加し、水溶性アクリル樹脂組成物を調製した。

0036

得られた水溶性アクリル樹脂組成物は、透明かつ均一の溶液であり、そのガードナー粘度は、22cpであった。また、上記水溶性アクリル樹脂組成物の水希釈性は無限大であった。さらに上記組成物の塗膜特性について検討した。上記組成物をガラス板上にアプリケーターを用いて塗布し、180℃で30分乾燥した。塗膜の硬度は鉛筆硬度で2Hであり、耐屈曲性は、2mmφまで塗膜の変化はなかった。耐薬品性については、10%NaOH溶液(1日)及びトルエン(6時間)に対し耐性を示し、塗膜に変化はなかった。

0037

比較例 3
プロピレングリコールモノアセテートのかわりにエチレングリコールモノブチルエーテルを80g用いた以外は実施例と同様の実験を行った。この場合のアクリル樹脂組成物のガードナー粘度は15cpであり、水希釈性は無限大であった。また、鉛筆硬度は2Hであり、耐屈曲性、耐薬品性については、実施例3と大差なかった。

0038

実施例 5
ウレタン樹脂系エマルジョン88g(ゼネカ社製:R−967、無溶剤型)とプロピレングリコールモノアセテート12gを強撹拌下混合し、エマルジョン塗料を調製した。この塗料は乳白色の均質なエマルジョンであり、その粘度は550CSであった。このエマルジョン塗料をガラス板上に塗布し室温下で乾燥した。乾燥後、透明かつ平滑な膜が得られた。

0039

実施例 6
アクリル樹脂系エマルジョン88g(ゼネカ社製:R−1054、無溶剤型)とプロピレングリコールモノアセテート12gを強撹拌下混合し、エマルジョン塗料を調製した。この塗料は乳白色の均質なエマルジョンであり、その粘度は260CSであった。このエマルジョン塗料をガラス板上に塗布し室温下で乾燥した。乾燥後、透明かつ平滑な膜が得られた。

0040

実施例 7
アクリル樹脂系エマルジョン88g(ゼネカ社製:R−1054、無溶剤型)とプロピレングリコールモノプロピオネート12gを強撹拌下混合し、エマルジョン塗料を調製した。この塗料は乳白色の均質なエマルジョンであり、その粘度は260CSであった。このエマルジョン塗料をガラス板上に塗布し室温下で乾燥した。乾燥後、透明かつ平滑な膜が得られた。

0041

比較例 4
実施例1に記載の混合物の代わりにエチレングリコールモノブチルエーテルを12g使用した以外は実施例1と同様にエマルジョン塗料を調製した。この塗料は乳白色の一部がゲル化した不均質な混合物であった。この塗料をガラス板上に塗布し室温下で乾燥した。乾燥後の塗膜表面は平滑性が悪く、その表面の起伏が大きかった。

0042

比較例 5
実施例1に記載の混合物の代わりに3−メチル3−メトキシブタノールを12g使用した以外は実施例と同様にエマルジョン塗料を調製した。この塗料は乳白色の一部がゲル化した不均質な混合物であった。この塗料をガラス板上に塗布し室温下で乾燥した。乾燥後の塗膜表面は平滑性が悪く、その表面の起伏が大きかった。

発明の効果

0043

本発明の水系塗料組成物は、水酸基を有するプロピレングリコールのカルボン酸エステル化合物を用いているので、従来使用されているエチレングリコール系の溶剤よりも臭いが弱く、毒性が低いという利点を有しており、作業環境から作業者を守るための装置が簡便で済むため工業的に有用である。

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