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技術 線状導光体の保持装置ならびに保持方法

出願人 新光技研株式会社
発明者 松本秀二武田光栄
出願日 1995年8月2日 (24年3ヶ月経過) 出願番号 1995-197528
公開日 1997年2月14日 (22年9ヶ月経過) 公開番号 1997-043452
状態 未査定
技術分野 ライトガイドの機械的結合
主要キーワード 締めつけ具 押圧管 金属製弾性 弾性管状体 保持管 押圧領域 切込み溝 直接線
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1997年2月14日)のものです。
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図面 (20)

目的

小型化が可能で、生産歩留りの良い線状導光体保持装置を提供する。

構成

線状導光体(光ファイバー)5の光軸19に対して保持部材2を斜めに配置して、その保持部材2の押圧力により前記線状導光体5を保持したことを特徴とする。

概要

背景

従来よりこの種線状導光体保持装置として、例えば接着剤による固定またはかしめによる固定など諸種のものが提案されている。

ところがこれらの固定方法では、光ファイバーとそれを保持する保持部材(主に金属で構成されている)との熱膨張係数の違いによる伸縮の差、あるいは寸法的なバラツキが吸収できない。そのため構造体内の特に光ファイバーに無理な応力が発生し、光情報伝達に支障をきたしたり、光ファイバーの耐用寿命が短くなる。

また、光ファイバーを保持した後にテストを行い、それが不良品と判断された場合は、それを分解して良品部品交換して、再び組み立てることができない。そのため生産歩留りが悪く、非常に不経済である。

さらに接着剤による固定の場合、それが乾燥するまでに時間がかかり生産性が悪いばかりでなく、接着剤が乾燥して固化するまでに光ファイバーの位置がずれる心配がある。また、光ファイバーを直接かしめる方法では、かしめ力が少し強いと光ファイバーに損傷を与えるから、かしめ力を厳密に管理しなければならない。さらに光ファイバーの直径が例えば0.1mm程度の極細の場合には、寸法誤差ミクロンオーダに抑えるために、厳密な加工精度ならびに組み立て精度が要求され、生産性の低下ならびにコスト高を招来する。

このような問題点を解決するため、図24ないし図26に示すような線状導光体の保持装置が提案されている。図24はこの保持装置の組み込み完了時の断面図、図25はこの保持装置の組み込み途中の断面図、図26はこの保持装置の分解側面図である。

この線状導光体の保持装置は、フェルール101と、弾性管状体102と、押圧管103と、ジャケット保持管104と、カラー105から構成されている。前記弾性管状体102は図26に示すように左半分に基管部106が、右半分に軸方向に沿った切込み溝107を2本有して末広がり状になった弾性片108が、それぞれ設けられている。

前記押圧管103は、左半分に軸方向に沿った切込み溝109を2本有して末広がり状になった押圧片110が、右半分に管状部111が、中間位置に外周に向けて突出した突部112が、それぞれ設けられている。前記カラー105には、突部112の外寸より若干径小の透孔113が形成されている。

次にこの保持装置の組み立て方法について説明する。図26に示すように、切込み溝107、109どうしが対向するようにして弾性管状体102を押圧管103の中空部に挿入する。そして押圧管103の先端部をフェルール101の中空部に、図25に示すように突部112がフェルール101の端縁に当接するまで挿入する。またジャケット保持管104は管状部111内に挿入されるとともに、カラー105が管状部111に外嵌され、突部112に当接したところで停止している。

ジャケット114を一部取り除いた光ファイバー115をジャケット保持管104から挿入し、弾性管状体102ならびにフェルール101の中空部を通して図24で一点鎖線で示すようにフェルール101の前端面から突出させる。

次にカラー105を強制的に図Bで示す矢印方向に移動させ、突部112の上に乗り上げ、この乗り上げにより押圧片110が内側に押しすぼめられる。そしてこの押しすぼめられる力により弾性片108が径方向内側に向けて押圧され、弾性片108の付け根部(基管部106との接合付近)で光ファイバー115の周囲を弾性的に保持する。このようにして保持した後、図24に示すようにフェルール101から突出した光ファイバー115の部分をその前端面に沿って切除する。

この保持装置では、弾性片108の付け根部が作用点、弾性片108の先端部が力点となり、その作用点と力点が光ファイバー115の軸方向において離れているため、例えば光ファイバー115と金属製弾性管状体102との熱膨張係数の違い、あるいは径方向の寸法的なバラツキが吸収でき、そのために無理な応力が発生することがない。

また、テストの結果不良品と判定された場合、押圧管103ならびにカラー105を抜いて、光ファイバー115に対する弾性管状体102の押圧力を除去することにより、光ファイバー115に損傷を与えることなく分解して、再組み立てができるという特長を有している。

概要

小型化が可能で、生産歩留りの良い線状導光体保持装置を提供する。

線状導光体(光ファイバー)5の光軸19に対して保持部材2を斜めに配置して、その保持部材2の押圧力により前記線状導光体5を保持したことを特徴とする。

目的

本発明の目的は、このような従来技術の欠点を解消し、小型化が可能で、線状導光体の保持が確実で、しかも生産歩留りの良い線状導光体の保持装置ならびに保持方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

線状導光体光軸に対して保持部材を斜めに配置して、その保持部材の押圧力により前記線状導光体を保持したことを特徴とする線状導光体の保持装置

請求項2

請求項1記載において、前記層媒体線状導光体と保持部材の間に保持補助材が介在されていることを特徴とする線状導光体の保持装置。

請求項3

請求項2記載において、前記保持補助材が線状導光体の外周を被覆した状態でフェルール前端面まで延びていることを特徴とする線状導光体の保持装置。

請求項4

請求項1ないし3記載のいずれかにおいて、前記保持部材が線状導光体の光軸に対して螺旋状に配置されていることを特徴とする線状導光体の保持装置。

請求項5

請求項1ないし3記載のいずれかにおいて、前記保持部材が複数本で構成されていることを特徴とする線状導光体の保持装置。

請求項6

請求項4または5記載において、前記保持部材が弾性部材で構成されていることを特徴とする線状導光体の保持装置。

請求項7

請求項1ないし5記載において、前記保持部材が可撓性部材で構成されていることを特徴とする線状導光体の保持装置。

請求項8

請求項1記載において、前記保持部材が、第1環状部と、第2環状部と、前記第1環状部と第2環状部の間に連結されて内側に線状導光体が挿通する空間部を有する締め付け部とを備え、線状導光体を第1環状部から締め付け部ならびに第2環状部にかけて挿通し、前記締め付け部を線状導光体の光軸に対して斜めに配置して、締め付け部の締付力で線状導光体を保持したことを特徴とする線状導光体の保持装置。

請求項9

請求項8記載において、前記締め付け部が弾性を有する螺旋状部で構成されていることを特徴とする線状導光体の保持装置。

請求項10

請求項8記載において、前記締め付け部が可撓性部材で構成されていることを特徴とする線状導光体の保持装置。

請求項11

第1環状部と、第2環状部と、その第1環状部と第2環状部の間に連結された弾性を有する螺旋状部とを備えた保持部材を用い、前記第1環状部を固定状態にして、第2環状部ならびに螺旋状部をその螺旋状部の螺旋方向と反対側に回動して、螺旋状部の内径拡張し、その状態で第2環状部から螺旋状部ならびに第1環状部にかけて線状導光体を挿通せしめ、しかる後、螺旋状部の復元力により第2環状部と螺旋状部を元の状態に戻して、螺旋状部を線状導光体に巻き付けることにより線状導光体を弾性的に保持することを特徴とする線状導光体の保持方法

請求項12

請求項11記載において、前記螺旋状部の内径を拡張した状態で、保持補助材で被覆された線状導光体の部分を少なくとも螺旋状部に挿通せしめて、前記保持補助材を介して螺旋状部を線状導光体に巻き付けることを特徴とする線状導光体の保持方法。

請求項13

第1環状部と、第2環状部と、その第1環状部と第2環状部の間に連結された1本以上の可撓部とを備えた保持部材を用い、前記第2環状部から第1環状部にかけて線状導光体を挿通せしめ、前記第1環状部を固定状態にして、第2環状部ならびに可撓部を回動することにより、可撓部を線状導光体に巻き付けて、第2環状部を第1環状部に対して固定状態に保持したことを特徴とする線状導光体の保持方法。

請求項14

請求項13記載において、前記線状導光体の少なくとも可撓部と対向する部分を保持補助材で被覆し、その保持補助材を介して可撓部を線状導光体に巻き付けることを特徴とする線状導光体の保持方法。

技術分野

0001

本発明は、例えば光コネクタなどに用いられる線状導光体保持装置ならびに保持方法に関する。

背景技術

0002

従来よりこの種線状導光体の保持装置として、例えば接着剤による固定またはかしめによる固定など諸種のものが提案されている。

0003

ところがこれらの固定方法では、光ファイバーとそれを保持する保持部材(主に金属で構成されている)との熱膨張係数の違いによる伸縮の差、あるいは寸法的なバラツキが吸収できない。そのため構造体内の特に光ファイバーに無理な応力が発生し、光情報伝達に支障をきたしたり、光ファイバーの耐用寿命が短くなる。

0004

また、光ファイバーを保持した後にテストを行い、それが不良品と判断された場合は、それを分解して良品部品交換して、再び組み立てることができない。そのため生産歩留りが悪く、非常に不経済である。

0005

さらに接着剤による固定の場合、それが乾燥するまでに時間がかかり生産性が悪いばかりでなく、接着剤が乾燥して固化するまでに光ファイバーの位置がずれる心配がある。また、光ファイバーを直接かしめる方法では、かしめ力が少し強いと光ファイバーに損傷を与えるから、かしめ力を厳密に管理しなければならない。さらに光ファイバーの直径が例えば0.1mm程度の極細の場合には、寸法誤差ミクロンオーダに抑えるために、厳密な加工精度ならびに組み立て精度が要求され、生産性の低下ならびにコスト高を招来する。

0006

このような問題点を解決するため、図24ないし図26に示すような線状導光体の保持装置が提案されている。図24はこの保持装置の組み込み完了時の断面図、図25はこの保持装置の組み込み途中の断面図、図26はこの保持装置の分解側面図である。

0007

この線状導光体の保持装置は、フェルール101と、弾性管状体102と、押圧管103と、ジャケット保持管104と、カラー105から構成されている。前記弾性管状体102は図26に示すように左半分に基管部106が、右半分に軸方向に沿った切込み溝107を2本有して末広がり状になった弾性片108が、それぞれ設けられている。

0008

前記押圧管103は、左半分に軸方向に沿った切込み溝109を2本有して末広がり状になった押圧片110が、右半分に管状部111が、中間位置に外周に向けて突出した突部112が、それぞれ設けられている。前記カラー105には、突部112の外寸より若干径小の透孔113が形成されている。

0009

次にこの保持装置の組み立て方法について説明する。図26に示すように、切込み溝107、109どうしが対向するようにして弾性管状体102を押圧管103の中空部に挿入する。そして押圧管103の先端部をフェルール101の中空部に、図25に示すように突部112がフェルール101の端縁に当接するまで挿入する。またジャケット保持管104は管状部111内に挿入されるとともに、カラー105が管状部111に外嵌され、突部112に当接したところで停止している。

0010

ジャケット114を一部取り除いた光ファイバー115をジャケット保持管104から挿入し、弾性管状体102ならびにフェルール101の中空部を通して図24で一点鎖線で示すようにフェルール101の前端面から突出させる。

0011

次にカラー105を強制的に図Bで示す矢印方向に移動させ、突部112の上に乗り上げ、この乗り上げにより押圧片110が内側に押しすぼめられる。そしてこの押しすぼめられる力により弾性片108が径方向内側に向けて押圧され、弾性片108の付け根部(基管部106との接合付近)で光ファイバー115の周囲を弾性的に保持する。このようにして保持した後、図24に示すようにフェルール101から突出した光ファイバー115の部分をその前端面に沿って切除する。

0012

この保持装置では、弾性片108の付け根部が作用点、弾性片108の先端部が力点となり、その作用点と力点が光ファイバー115の軸方向において離れているため、例えば光ファイバー115と金属製弾性管状体102との熱膨張係数の違い、あるいは径方向の寸法的なバラツキが吸収でき、そのために無理な応力が発生することがない。

0013

また、テストの結果不良品と判定された場合、押圧管103ならびにカラー105を抜いて、光ファイバー115に対する弾性管状体102の押圧力を除去することにより、光ファイバー115に損傷を与えることなく分解して、再組み立てができるという特長を有している。

発明が解決しようとする課題

0014

しかし、この保持装置においても難点がない訳ではない。すなわち、前述のように作用点と力点が光ファイバーの軸方向において離れているということは、保持装置の軸方向の長さが必然的に長くなり、そのため保持装置の小型化に障害となる。

0015

本発明の目的は、このような従来技術の欠点を解消し、小型化が可能で、線状導光体の保持が確実で、しかも生産歩留りの良い線状導光体の保持装置ならびに保持方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0016

前記の目的を達成するため、第1の本発明は、例えば光ファイバーなどの線状導光体の光軸に対して例えば螺旋状部あるいは紐状部を有する保持部材を斜めに配置して、その保持部材の押圧力により前記線状導光体を保持したことを特徴とするものである。

0017

前記の目的を達成するため、第2の本発明は、第1環状部と、第2環状部と、その第1環状部と第2環状部の間に連結された弾性を有する螺旋状部とを備えた保持部材を用いる。

0018

そして前記第1環状部を固定状態にして、第2環状部ならびに螺旋状部をその螺旋状部の螺旋方向と反対側に回動して、螺旋状部の内径拡張し、その状態で第2環状部から螺旋状部ならびに第1環状部にかけて例えば光ファイバーなどの線状導光体を挿通せしめ、しかる後、螺旋状部の復元力により第2環状部と螺旋状部を元の状態に戻して、螺旋状部を線状導光体に巻き付けることにより線状導光体を弾性的に保持することを特徴とするものである。

0019

前記の目的を達成するため、第3の本発明は、第1環状部と、第2環状部と、その第1環状部と第2環状部の間に連結された1本以上の例えば紐状体あるいは線状体などからなる可撓部とを備えた保持部材を用いる。

0020

そして前記第2環状部から第1環状部にかけて線状導光体を挿通せしめ、前記第1環状部を固定状態にして、第2環状部ならびに可撓部を回動することにより、可撓部を線状導光体に巻き付けて、第2環状部を第1環状部に対して固定状態に保持したことを特徴とするものである。

0021

第1の本発明は前述のように、線状導光体の光軸に対して保持部材を斜めに配置して、その保持部材の押圧力により前記線状導光体を保持するように構成されている。そのため直接線状導光体の径方向にかしめる方法に較べて寸法的精度は比較的ラフですみ、部品の製作ならびに組み立てが容易である。

0022

また従来提案された保持装置のように作用点と力点とが線状導光体の軸方向において離れた構成になっていないから、装置の軸方向長さが短くでき小型化が可能となる。

0023

さらに線状導光体の光軸に対して保持部材を斜めに配置してそれの押圧力で保持する構成であるから、線状導光体に対する押圧領域が拡張され、線状導光体の保持が確実で高い信頼性が得られる。

0024

第2の本発明は前述のように、弾性を有する螺旋状部の復元力を利用してそれを自動的に線状導光体に巻き付けて弾性保持する方法を採用している。そのため前記第1の発明の作用に加えて、線状導光体が螺旋状部で自動的に弾性保持されるから、装置の組み立て作業が簡便となり生産性の向上が図れる。

0025

第3の本発明は前述のような構成になっており、可撓部の締めつけ具合で線状導光体に対する押圧力が調整可能である。そのため前記第1の発明の作用に加えて、線状導光体の状態(例えば外径寸法など)に応じて適切な保持ができ、信頼性の向上が図れる。

0026

本発明の実施例を図とともに説明する。図1ないし図14は第1実施例を示す図で、図1は組み込み完了時における線状導光体保持装置の断面図、図2は組み込み途中における線状導光体保持装置の断面図、図3は保持部材の断面図、図4図3A−A線上の断面図、図5図3B−B矢視図、図6図3C−C矢視図、図7はフェルールの断面図、図8図7D−D線上の断面図、図9はジャケット保持管の断面図、図10図9E−E線上の断面図、図11ないし図13は光ファイバーの保持順序を説明するための要部拡大断面図、図14は光ファイバーに対する押圧力の作用を模式的に示す説明図である。

0027

本実施例に係る線状導光体保持装置は、図1に示すようにフェルール1と、保持部材2と、ジャケット保持管3と、固定リング4から構成されている。

0028

フェルール1は金属などの剛性のある材質からなり、図7に示すように先端部に光ファイバー5の外径と略同寸の透孔6が形成され、保持部材2とジャケット保持管3の先端部を挿入する中空部7が設けられ、中空部7の先端部に扇形をした第1係止凹部8(図8参照)が形成されている。

0029

保持部材2は合成樹脂から成形され、図3に示すように先端部に第1環状部9が、後端部に第2環状部10が、第1環状部9と第2環状部10の間に両者を結ぶ螺旋状部11が設けられ、第1環状部9から第2環状部10にわたって光ファイバー5の外径と略同寸かあるいは若干小径の透孔12が貫通している。前記螺旋状部11の断面形状は、帯状(本実施例)、紐状、線状などから適宜選択される。

0030

図3ならびに図5に示すように、前記第1環状部9の先端外周部に前記フェルール1の第1係止凹部8(図8参照)と係合する扇状の第1係止凸部13が設けられている。また図3ならびに図6に示すように、前記第2環状部10の後端外周部に扇状の第2係止凸部14が設けられている。

0031

図3に示すように、保持部材2に何も外力を加えない自然状態のときに、前記螺旋状部11のピッチPは螺旋状部11の軸方向の幅Wより大きくなっている(P>W)。P≦Wの関係であれば、螺旋状部11を構成する帯状部分が互いに一部重なり合い、後述する光ファイバー5に対する螺旋状部11の保持機能が有効に発揮されない。

0032

ジャケット保持管3は金属などの剛性のある材質からなり、光ファイバー5を被覆したジャケット15を収納するジャケット収納部16が中空部に形成され(図2図9参照)、前端面には図9図10に示すように前記保持部材2の第2係止凸部14と係合する扇状の第2係止凹部17が設けられている。

0033

固定リング4も金属などの剛性のある材質からなり、図2に示すようにフェルール1の後端開口部の内周面とジャケット保持管3の前部外周面の間に形成される環状の隙間18に強嵌合されるようになっている。

0034

次にこの線状導光体保持装置の組み立て方法について説明する。まず図2に示すように、フェルール1の中空部7に保持部材2を挿入し、フェルール1の第1係止凹部8と保持部材2の第1係止凸部13を係合する。次にフェルール1の後部中空部7にジャケット保持管3の先端部を挿入し、フェルール1の第2係止凸部14とジャケット保持管3の第2係止凸部14を係合する。このようにしてフェルール1と保持部材2とジャケット保持管3が、周方向の力の伝達に対して連結された形になる。

0035

ついでフェルール1を固定した状態でジャケット保持管3のフェルール1から突出した後部を挟持して、図2に矢印で示すように保持部材2の螺旋状部11の螺旋方向と反対の方向にジャケット保持管3を若干回動させる(例えば10〜30度程度)。フェルール1は固定状態にあるから保持部材2の第1環状部9は固定されたまま、前述の回動力はジャケット保持管3ならびに保持部材2の第2環状部10を介して螺旋状部11に伝達されて捩じられ、螺旋状部11の透孔12の内径が若干拡張される。

0036

図11は螺旋状部11に回動力を与える前の状態を示しており、このような自然状態では透孔12の径は光ファイバー5の外径と同寸かあるいは若干小さくなっている。図12は螺旋状部11に回動力を与えた状態を示しており、透孔12は光ファイバー5の外径より若干大きくなっている。

0037

この状態を保持して図2に示すように、ジャケット15の被覆を一部取り除いて露呈した光ファイバー5をジャケット保持管3の方から挿入し、保持部材2の透孔12を通して、フェルール1の前端面1aより若干突出せしめる(図1参照)。図12は、光ファイバー5を螺旋状部11の透孔12に挿通した状態を示している。

0038

その後ジャケット保持管3を放すと、保持部材2の復元力によりジャケット保持管3が反対方向に回動し、それに伴って螺旋状部11が締まり、図13に示すように螺旋状部11によって光ファイバー5が外周全面から弾性的に保持される。

0039

図14は螺旋状部11による光ファイバー5の保持状態を説明するための図で、同図に示されているように光ファイバー5の光軸19に対して保持部材2(螺旋状部11)が斜めに配置され、その保持部材2(螺旋状部11)の押圧力によって光ファイバー5が保持されている。

0040

このようにして光ファイバー5をしっかりと弾性保持した後、固定リング4を前記隙間18に強嵌合することにより、ジャケット保持管3がフェルール1内で固定されるとともに、フェルール1と保持部材2とジャケット保持管3の連結が長期にわたって確実に維持できる。

0041

光ファイバー5を保持した後にテストを行い、それが不良品と判断された場合は、固定リング4をフェルール1から抜き、ジャケット保持管3を螺旋状部11の螺旋方向と反対側に捩じることにより光ファイバー5が螺旋状部11の締めつけから開放されるから、光ファイバー5を保持部材2から抜き取り、良品の光ファイバー5と交換して、再び組み立てることができる。

0042

本実施例では保持部材2(螺旋状部11)の復元力のみを利用して光ファイバー5を保持しているが、保持部材2(螺旋状部11)の復元力で光ファイバー5を保持した後、ジャケット保持管3を介して螺旋状部11をその螺旋方向に若干回動させて螺旋状部11をさらに絞って、光ファイバー5を保持することもできる。

0043

図15ならびに図16は、本発明の第2実施例を説明するための図である。この実施例で前記第1実施例と相違する点は、保持部材2(螺旋状部11)と光ファイバー5の間に光ファイバー5の保持を確実にするための保持補助材20が介在されている点である。

0044

この保持補助材20は例えば合成樹脂や硬質合成ゴムなどによって成形され、本実施例の場合は保持補助材20がそれの軸方向に沿って2つに分割されて、第1保持補助材20aと第2保持補助材20bの間に光ファイバー5が挟持される。第1保持補助材20aの内面には光ファイバー5を位置決めするV溝21が第1保持補助材20aの長手方向に形成されている。一方、第2保持補助材20bの前記V溝21と対向する面は平坦面となっている。

0045

本実施例では保持補助材20が第1保持補助材20aと第2保持補助材20bの2つの部材に分離されるが、第1保持補助材20aと第2保持補助材20bが薄いヒンジ部を介して一体に形成され、組み込むときにヒンジ部の所から2つ折りにして、第1保持補助材20aと第2保持補助材20bの間に光ファイバー5を挟持してもよい。

0046

本実施例の場合、保持補助材20は光ファイバー5とともにフェルール1の前端面1aまで延びており、光ファイバー5をフェルール1の前端面1aに沿って切除するときに、この保持補助材20によって光ファイバー5を適切に保持し、光ファイバー5の切断面を垂直にすることがてきる。

0047

前記第1実施例では光ファイバー5の径が極細の場合、それに合わせて保持部材2の透孔12なども極細にする必要があり、そのために保持部材2(特に螺旋状部11の部分)の成形が困難となる。その点本実施例のように別部材の保持補助材20を使用すれば、保持部材2(特に螺旋状部11の部分)は極細成形する必要がなくなり成形が容易になる。

0048

図17ないし図22は、本発明の第3実施例を説明するための図である。前記実施例ではバネ(弾性)のある保持部材2を使用したが、本実施例ではバネ(弾性)をもたないで可撓性のある紐状部を有する保持部材2を使用した例を示している。

0049

図17ならびに図18に示すように保持部材2は、第1係止凸部13を有する第1環状部9と、第2係止凸部14を有する第2環状部10と、第1環状部9と第2環状部10の間を連結している複数本(本実施例では3本)の紐状部22a〜22cとから構成されている。

0050

第1環状部9と第2環状部10の中心位置には光ファイバー5が挿通する透孔12が形成され、図18に示すように前記3本の紐状部22a〜22cはこの透孔12を中心にしてそれより若干外側に等間隔に配置されている。

0051

図19ないし図22は、この保持装置の組み立て方法を説明するための図である。前記実施例と同様にフェルール1内に保持部材2とジャケット保持管3をセットし、光ファイバー5の先端部をジャケット保持管3からフェルール1にかけて挿通する。このとき保持部材2の各紐状部22a〜22cは互いに中心部より離れているため、光ファイバー5の挿通に支障をきたすことはない。

0052

光ファイバー5の先端部がフェルール1の前端面1aから突出すると、フェルール1を固定してジャケット保持管3を介して保持部材2を一方向に回動する。図19ならびに図20回動途中の状態を示しており、前述の回動で3本の紐状部22a〜22cが捩れ、それに伴って紐状部22a〜22cが互いに中央にある光ファイバー5側に寄る。さらに紐状部22a〜22cを捩じると光ファイバー5の外周に紐状部22a〜22cが螺旋状に巻付けられた状態となり、紐状部22a〜22cの締め付け力により光ファイバー5が中心部で弾性的に保持される。この状態が図21ならびに図22に示されており、しかる後に固定リング4を強嵌合することで、紐状部22a〜22cの締め付け状態が保持される。

0053

フェルール1から固定リング4を外すと自動的に紐状部22a〜22cの締め付け力が解けて、光ファイバー5を簡単に交換することができる。

0054

図23は、本発明の第4実施例を説明するための図である。前記第1実施例では保持部材2の螺旋状部11がその軸方向に直線状に延びているが、本実施例では螺旋状部11が何も外力をかけない自然状態の時には同図に示されているように、螺旋状部11がその軸方向の途中で一個所あるいは複数個所にわたって屈曲している。

0055

螺旋状部11の内径Dは光ファイバー5または保持補助材20の外径と同寸があるいはそれより若干径少になっており、また螺旋状部11のピッチPはそれを構成する線体の外径dより大きくなっている。螺旋状部11は金属あいは合成樹脂で構成され、その断面形状は円形でも四角形でもよい。

0056

この螺旋状部11を用いて光ファイバー5を弾性保持すると、螺旋状部11の屈曲部は光ファイバー5または保持補助材20に沿ってほぼ直線状に変形し、この変形により光ファイバー5を局部的に強圧することででき、光ファイバー5の弾性保持がより確実である。

0057

前記実施例では螺旋状部が1本の弾性体で構成したが、複数本の弾性体で構成することも可能である。

0058

前記実施例では螺旋状の保持部材を使用する場合について説明したが、渦巻き状の保持部材を使用することも可能である。

0059

前記実施例では螺旋状の保持部材を周方向に回動して線状導光体を保持していたが、螺旋状の保持部材を軸方向に圧縮、伸張することによって保持部材の内径を変化させて線状導光体を保持することも可能である。

発明の効果

0060

第1の本発明は前述のように、線状導光体の光軸に対して保持部材を斜めに配置して、その保持部材の押圧力により前記線状導光体を保持するように構成されている。そのため直接線状導光体の径方向にかしめる方法に較べて寸法的精度は比較的ラフですみ、部品の製作ならびに組み立てが容易である。

0061

また従来提案された保持装置のように作用点と力点とが線状導光体の軸方向において離れた構成になっていないから、装置の軸方向長さが短くでき小型化が可能となる。

0062

さらに線状導光体の光軸に対して保持部材を斜めに配置してそれの押圧力で保持する構成であるから、線状導光体に対する押圧領域が拡張され、線状導光体の保持が確実で高い信頼性が得られる。

0063

第2の本発明は前述のように、弾性を有する螺旋状部の復元力を利用してそれを自動的に線状導光体に巻き付けて弾性保持する方法を採用している。そのため前記第1の発明の効果に加えて、線状導光体が螺旋状部で自動的に弾性保持されるから、装置の組み立て作業が簡便となり生産性の向上が図れる。

0064

第3の本発明は前述のような構成になっており、可撓部の締めつけ具合で線状導光体に対する押圧力が調整可能である。そのため前記第1の発明の効果に加えて、線状導光体の状態(例えば外径寸法など)に応じて適切な保持ができ、信頼性の向上が図れるなどの諸種の利点を有している。

図面の簡単な説明

0065

図1本発明の第1実施例に係る線状導光体保持装置の組み込みを完了した状態での断面図である。
図2その線状導光体保持装置の組み込み途中の状態を示す断面図である。
図3その線状導光体保持装置に使用する保持部材の断面図である。
図4図3A−A線上での断面図である。
図5図3B−B線上からの矢視図である。
図6図3C−C線上からの矢視図である。
図7その線状導光体保持装置に使用するフェルールの断面図である。
図8図7D−D線上での断面図である。
図9その線状導光体保持装置に使用するジャケット保持管の断面図である。
図10図9E−E線上での断面図である。
図11保持部材(螺旋状部)の自然状態での拡大断面図である。
図12保持部材(螺旋状部)に光ファイバーを挿通した状態での拡大断面図である。
図13保持部材(螺旋状部)で光ファイバーを保持した状態を示す拡大断面図である。
図14保持部材(螺旋状部)で光ファイバーを保持する状態を示す説明図である。
図15本発明の第2実施例に係る線状導光体保持装置の断面図である。
図16その線状導光体保持装置の要部拡大断面図である。
図17本発明の第3実施例で使用する保持部材の断面図である。
図18図17F−F線上での断面図である。
図19本発明の第3実施例に係る線状導光体保持装置の組み込み途中の状態を示す断面図である。
図20図19G−G線上での拡大断面図である。
図21その線状導光体保持装置の組み込み完了状態を示す断面図である。
図22図21H−H線上での拡大断面図である。
図23本発明の第4実施例に係る線状導光体保持装置に使用される保持部材の螺旋状部の一部拡大断面図である。
図24従来の線状導光体保持装置の組み込み完了時の断面図である。
図25この線状導光体保持装置の組み込み途中の状態を示す断面図である。
図26この線状導光体保持装置の分解側面図である。

--

0066

1フェルール
2保持部材
3ジャケット保持管
4固定リング
5光ファイバー
8 第1係止凹部
9 第1環状部
10 第2環状部
11螺旋状部
13 第1係止凸部
14 第2係止凸部
15 第2係止凹部
19光軸
20保持補助材
21V溝
22a〜22c紐状部

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