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技術 レーザー加工機により所定の深さの模様を彫り込んだ製品を加工する方法

出願人 株式会社ブリヂストン
発明者 金子範行深澤幹哉
出願日 1995年7月21日 (25年4ヶ月経過) 出願番号 1995-185729
公開日 1997年2月4日 (23年9ヶ月経過) 公開番号 1997-029466
状態 未査定
技術分野 レーザ加工
主要キーワード 段付き加工 機械切削加工 切断軌跡 放電加工法 同一金属 彫り込み レーザー加工機 スポット照射
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1997年2月4日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (14)

目的

レーザー加工機のみを用いて、所定の深さの模様を彫り込んだ製品、および、製品で層状に異なった材質を持つものを、簡単にかつ能率良く造ることができる加工方法を提供する。

構成

図1に示すような、厚さTの金属板3の表面から深さDの有底の模様2、2を彫り込んだ製品1を造るに当たり、製品に彫り込む模様の深さDに相当する板厚を持つ金属製の上板と、製品の厚さTから上板の厚さを差し引いた厚さを持つ金属製の下板の2枚を用意し、初めに、上板に所定の模様をレーザー加工機によりくり貫き、次に、上板の下に下板を密着するように重ね合わせ、上板と下板を同時にレーザー加工機により切断加工またはスポット照射加工をすることにより、上板と下板を溶接し、一体物に形成することにより製品1を得ることができる。また、製品で層状に異なった材質を持つものを造る場合は、上板と下板の材質を異なる金属板とし、前述と同様の加工をすることにより、目的の製品を得ることができる。

概要

背景

従来は、例えば図1に示した様な金属板3に所定の深さDの模様2、2を彫り込んだ製品1を造る場合は、鍛造法、鋳造法放電加工法機械切削加工法などで行っていた。しかしながら、鍛造法、鋳造法では高価な型が必要で有り、模様を変える毎に型も変えねばならず、細かく複雑な模様の加工には適しておらず、能率も極めて悪い。放電加工法も高価な電極を必要とし、模様を変える毎に電極を変えるのが一般的で、これも極めて能率が悪い。機械切削加工法においては、工具選定や加工速度などの条件の設定に時間を要し、また加工時間そのものも長い時間を要していた。

また、例えば図8に示すように表面の模様の方が内部の模様より小さな形状の製品10を得ようとする場合、鋳造法以外では極めて困難であり、その鋳造法も前述の如く能率の悪いものであった。

更に、例えば図3に示す如く、模様を付けた上側部分の金属製の上板4の材質硬度の高い金属とし、模様の付いていない下側部分の金属製の下板5の材質は靭性の高い金属とするような製品を造ろうとする場合は、従来技術でやろうとすると、ろう付け工程や溶接工程が増加するなどその段取りは複雑化するので、製品を造るのに長時間を要し極めて能率の悪いものであった。

概要

レーザー加工機のみを用いて、所定の深さの模様を彫り込んだ製品、および、製品で層状に異なった材質を持つものを、簡単にかつ能率良く造ることができる加工方法を提供する。

図1に示すような、厚さTの金属板3の表面から深さDの有底の模様2、2を彫り込んだ製品1を造るに当たり、製品に彫り込む模様の深さDに相当する板厚を持つ金属製の上板と、製品の厚さTから上板の厚さを差し引いた厚さを持つ金属製の下板の2枚を用意し、初めに、上板に所定の模様をレーザー加工機によりくり貫き、次に、上板の下に下板を密着するように重ね合わせ、上板と下板を同時にレーザー加工機により切断加工またはスポット照射加工をすることにより、上板と下板を溶接し、一体物に形成することにより製品1を得ることができる。また、製品で層状に異なった材質を持つものを造る場合は、上板と下板の材質を異なる金属板とし、前述と同様の加工をすることにより、目的の製品を得ることができる。

目的

本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、上記の欠点を解消し、レーザー加工機のみを用いて、簡単にかつ能率良く目的とする製品を得ることのできる加工方法を提供するものである。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

製品に彫り込む模様の深さに相当する板厚を持つ金属製の上板と、製品の厚さから当該上板の厚さを差し引いた厚さを持つ金属製の下板の2枚を用意し、初めに、上板に所定の模様をレーザー加工機によりくり貫き、次に、上板の下に下板を密着するように重ね合わせ、上板と下板を同時にレーザー加工機により切断加工またはスポット照射加工をすることにより、上板と下板を溶接し、一体物に形成して目的の製品を得る加工方法

請求項2

請求項1に記載の上板に相当する金属板を、複数枚重ね合わせた金属板で構成し、各々の金属板には同じ模様または異なる模様をそれぞれレーザー加工機によりくり貫き加工をほどこした後、当該金属板と請求項1に記載の下板とを密着するように重ね合わせ、それらの全金属板を同時にレーザー加工機により切断加工またはスポット照射加工をすることにより、当該全金属板同志を溶接し、一体物に形成して目的の製品を得る加工方法。

請求項3

請求項1に記載の上板と下板の材質を異なる金属板としたことを特徴とする請求項1記載の加工方法。

請求項4

請求項2に記載されている複数枚の上板の材質をそれぞれ任意のものとし、更に、請求項1記載の下板に相当する金属板を複数枚重ね合わせた金属板で構成し、それぞれの金属板の材質を任意のものとし、複数枚の上板にはそれぞれ同じ模様または異なる模様をそれぞれレーザー加工機によりくり貫き加工をほどこした後、下板に相当する複数枚の金属板を含む全ての金属板を密着するように重ね合わせ、それらの全金属板を同時にレーザー加工機により切断加工またはスポット照射加工をすることにより、当該全金属板同志を溶接し、一体物に形成して目的の製品を得る加工方法。

技術分野

(2)第二の効果として、当該製品で層状に異なった材質を持つものを造る場合について述べる。これを従来技術でやろうとすると、ろう付け工程や溶接工程が増加するなど、その段取りは複雑化するので、製品を造るのに長時間を要し極めて能率が悪い。これに対し、本発明では、層状に構成されている金属板の材質を任意に選定することができ、その加工法も極めて簡単で能率の良いものである。従って、模様のある部分は硬くし模様の無いベースに当たる部分を柔らかくして衝撃に耐えるような機械的性質を持った製品得たい場合や、模様の有る部分の金属は耐食性の有る価格の比較的高い金属を使うが模様の無いベースに当たる部分は価格の安い材料を使うなどして製品全体の価格を下げた製品を得たい場合などに、簡単に対応することができる。

背景技術

0001

本発明は、レーザー加工機により、所定の深さの模様を彫り込んだ製品、および当該製品で層状に異なった材質を持つものを加工する方法に関する。

0002

従来は、例えば図1に示した様な金属板3に所定の深さDの模様2、2を彫り込んだ製品1を造る場合は、鍛造法、鋳造法放電加工法機械切削加工法などで行っていた。しかしながら、鍛造法、鋳造法では高価な型が必要で有り、模様を変える毎に型も変えねばならず、細かく複雑な模様の加工には適しておらず、能率も極めて悪い。放電加工法も高価な電極を必要とし、模様を変える毎に電極を変えるのが一般的で、これも極めて能率が悪い。機械切削加工法においては、工具の選定や加工速度などの条件の設定に時間を要し、また加工時間そのものも長い時間を要していた。

0003

また、例えば図8に示すように表面の模様の方が内部の模様より小さな形状の製品10を得ようとする場合、鋳造法以外では極めて困難であり、その鋳造法も前述の如く能率の悪いものであった。

発明が解決しようとする課題

0004

更に、例えば図3に示す如く、模様を付けた上側部分の金属製の上板4の材質は硬度の高い金属とし、模様の付いていない下側部分の金属製の下板5の材質は靭性の高い金属とするような製品を造ろうとする場合は、従来技術でやろうとすると、ろう付け工程や溶接工程が増加するなどその段取りは複雑化するので、製品を造るのに長時間を要し極めて能率の悪いものであった。

0005

したがって、条件設定が容易で且つ加工時間が短いという利点を持つレーザー加工機を使用して目的の製品を得たいのであるが、現存するレーザー加工機においては、表面にごく浅く線画文字様の模様を彫る加工はできるものの、任意に定めた深さに模様を彫る加工は、深さの制御ができないため極めて困難である。

課題を解決するための手段

0006

本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、上記の欠点を解消し、レーザー加工機のみを用いて、簡単にかつ能率良く目的とする製品を得ることのできる加工方法を提供するものである。

0007

そこで、本発明は、一体物となっている製品を得るために加工するにあたって、彫り込み模様の有る上側の部分と、模様のない下側の部分とを予め分けて加工することを考え、請求項1に記載の如く、製品に彫り込む模様の深さに相当する板厚を持つ金属製の上板と、製品の厚さから当該上板の厚さを差し引いた厚さを持つ金属製の下板の2枚を用意し、初めに、上板に所定の模様をレーザー加工機によりくり貫き、次に、上板の下に下板を密着するように重ね合わせ、上板と下板を同時にレーザー加工機により切断加工またはスポット照射加工をすることにより、上板と下板を溶接し、一体物に形成すれば目的の製品を得ることができる。

0008

また、図8に示すように表面の模様の方が内部の模様より小さな形状の模様を得ようとする場合や、段付きの模様の製品を得ようとする場合は、模様を彫り込む金属板を層状に予め分けて加工することを考え、請求項2に記載の如く、模様を施す金属板を、複数枚重ね合わせた金属板で構成し、各々の金属板には同じ模様または異なる模様をそれぞれレーザー加工機によりくり貫き加工をほどこした後、当該金属板と模様の無い下板とを密着するように重ね合わせ、それらの全金属板を同時にレーザー加工機により切断加工またはスポット照射加工をすることにより、当該全金属板同志を溶接し、一体物に形成して目的の製品を得ることができる。

0009

次に、例えば図3に示す如く模様を付けた上側部分の金属製の上板4の材質は硬度の高い金属とし、模様の付いていない下側部分の金属製の下板5の材質は靭性の高い金属とするような製品を造ろうとする場合は、請求項3に記載の如く、上板と下板の材質を異なる金属板とし、当該金属板同志を溶接し、一体物に形成すれば目的の製品を得ることができる。

0010

更に、例えば図10に示す如く模様を付けた複数枚の上側部分の金属板16、17の材質をそれぞれ異なる材質とし、模様の付いていない下側部分の金属板19、21も同様に複数の材質のものに分けたような製品を造ろうとする場合は、請求項4に記載の如く、複数枚の上板の材質をそれぞれ任意のものとし、更に、下板に相当する金属板を複数枚重ね合わせた金属板で構成し、それぞれの金属板の材質を任意のものとし、複数枚の上板にはそれぞれ同じ模様または異なる模様をそれぞれレーザー加工機によりくり貫き加工をほどこした後、下板に相当する複数枚の金属板を含む全ての金属板を密着するように重ね合わせ、それらの全金属板を同時にレーザー加工機により切断加工またはスポット照射加工をすることにより、当該全金属板同志を溶接し、一体物に形成して目的の製品を得ることができる。

0011

レーザー加工機を用いての加工は、次の2つの特徴を持っている。第一の特徴は、被加工物である金属板に任意の模様をくり貫く加工が極めて容易に行えることである。第二の特徴は、複数枚の金属板を密着するように重ね合わせた状態でレーザービームを板厚方向に照射すると、当該複数枚の金属板の互いに接している部分が、レーザービームを照射した時に発生する熱により溶解を生じ、それが凝固することにより、当該複数枚の金属板同志が溶接されることである。本発明は、これらのレーザー加工機の特徴に着目し、レーザー加工機のみを使用して、例えば図1に示すような所定の深さDの模様2、2を持つ製品1を簡単に造ることにある。すなわち、目的の製品1を造るに当たり、被加工物である金属を、模様のある上側部分と模様の無い下側部分との2枚に分けて加工する。図2は、被加工物である金属を、模様の有る上板4と模様の無い下板5に分けた図である。まず、レーザー加工機により、上板4に模様をくり貫く。ついで、上板4の下に下板5を密着するように重ね合わせ、上板4と下板5を同時にレーザー加工機により切断加工またはスポット照射加工をする。これにより、前述の第二の特徴で述べた作用により、上板4と下板5を溶接し、一体物に形成して目的の製品を得ることができる。

0012

まず初めに第一の実施例として、請求項1に記載の発明の実施例について図1図2図3図4図5図6図7をもちいて説明する。

0013

図1は、符号1で示した目的とする製品を示す斜視図である。この製品1は、厚さTの金属板3の表面から深さDの有底の模様2、2を彫り込んだものであり、その全体の形は、輪郭線7で示されている。深さDは厚さTより小さな値であることは言うまでもない。

0014

この製品1を、前述のごとき従来の技術の欠点を解消し、レーザー加工機のみを用いて造るためには、次に述べるようにすれば良い。

0015

目的の製品1を造るに当たり、被加工物である金属を、模様のある上側部分と模様の無い下側部分との2枚に分けて加工することを考えた。

0016

図2は被加工物である金属製の2枚の板を示す斜視図である。すなわち、符号4は彫り込む模様2、2の深さDと同じ厚さt1 を持つ金属製の上板であり、符号5は製品1の全体の厚さTから上板4の厚さt1 を差し引いた厚さt2 を持つ金属製の下板である。まず最初に、被加工物であるこれらの金属製の上板4と下板5を用意する。

0017

次に、レーザー加工機により矢印Aの方向に照射されるレーザービーム6により、上板4に貫通する模様2、2をくり貫く。これにより深さDを持つ模様2、2ができたわけである。

0018

次に、図3に示すように、上板4と下板5を密着するように重ね合わせる。

0019

ついで、図4に示すように、矢印Aの方向に照射されるレーザービーム6により、切断軌跡を示す矢印Bの方向に沿って製品1の輪郭線7の通りに切断する。この加工により、上板4と下板5は溶接されるため、上板4と下板5は一体物に形成され、目的の製品1を得ることができる。

0020

なお、図5は、矢印Aの方向に照射され矢印Cの方向に切断するレーザービーム6により上板4と下板5を同時に切断する場合において、レーザービームが切断する時に発生する熱により、上板4の下縁付近と下板5の上縁付近に溶解が生じ、それが凝固することにより上板4と下板5の間に溶着部8ができることを示した図である。この作用により上板4と下板5は溶接されることになる。

0021

図6は、スポット照射加工による溶接を示した斜視図である。上板4と下板5が既に輪郭線7の形をしていて、前述の切断加工による溶接方法が使えないような場合の溶接方法を述べる。すなわち、レーザー加工機により矢印Aの方向に照射されるレーザービーム6により、複数のスポット9、9に照射を行う。このスポット照射の熱により前述の切断加工の場合と同様に、スポット照射をした位置の上板4の下縁付近と下板5の上縁付近に溶解が生じ、それが凝固することにより上板4と下板5を溶接する事ができる。スポットの数は必要な強度が保証される数だけ行えば良い。

0022

図7は、被加工物をひっくり返して裏面からスポット照射加工を行っていることを示した斜視図である。図6の様に表面からスポット照射を行うと表面にスポット照射による痕跡が残る。これを嫌う場合は、図7に示す様に裏面からスポット照射を行う。この時レーザー加工機により矢印Aの方向に照射されるレーザービーム6の強さを下板5は貫通するが上板4は貫通しない強さに調整することにより表面にスポット照射による痕跡を残すこと無く上板4と下板5を溶接する事ができる。

0023

第二の実施例として、請求項2に記載の発明の実施例について図8図9をもちいて説明する。

0024

図8は、符号10で示した目的とする製品を示す断面斜視図である。この製品10は、厚さT1の金属板15の表面から深さがd1 の模様11と、深さd1 のところから更に模様全体の深さD1から深さd1 を差し引いた残りの深さd2 分を彫り込んだ模様12と、厚さT1の金属板15の表面から深さがd1 の模様13と、深さd1 のところから更に模様全体の深さD1から深さd1 を差し引いた深さd2 分を彫り込んだ模様14とを持つものである。模様12は深さd1 のところから模様11より横に大きく広がっており、模様14は深さd1 のところから模様13より小さく段が付いたようになっているのが特徴である。

0025

このような製品を造るのは、従来技術では極めて困難であったが、次のようにすればレーザー加工機のみにより簡単に造ることができる。

0026

この製品10を造るに当たり、模様のほどこされている深さD1に相当する金属部分を層状に予め分けて加工することを考え、模様が変化する深さd1 のところで2枚の金属板に分け、それぞれ別々に加工することとした。

0027

図9は、被加工物である金属板を、模様のほどこされている深さD1に相当する金属板2枚と、下板に相当する金属板1枚の3枚に分けた状態を示す断面斜視図である。すなわち、深さd1 と等しい厚さt3 を持つ金属板16と、深さd2 と等しい厚さt4 を持つの金属板17と厚さt5 の金属板18である。

0028

まず最初に、これら3枚の金属板を用意し、レーザー加工機により金属板16に模様11、13をくり貫き、同様に金属板17に模様12、14をくり貫く。

0029

次に、金属板16、17、18を密着するように重ね合わせ、前述と同様にレーザー加工機により切断加工またはスポット照射加工をすることにより、金属板16、17、18を溶接し、一体物に形成して目的の製品10を得ることができる。

0030

第三の実施例として、請求項3に記載の発明の実施例について図1図2をもちいて説明する。

0031

図1に示す製品1は、同一金属で造られているものである。これを層状に別々の金属とすることができれば、製品の機械的性質を向上させることができるし、また、材料の金属の価格が高い場合は下側の金属に価格の安い金属を使用してコストを低減させることもできる。

0032

これを従来技術でやろうとすると、ろう付け工程や溶接工程が増加するなど、その段取りは複雑化するので、製品を造るのに長時間を要し極めて能率が悪い。この欠点を解消し、レーザー加工機のみで、層状に別々の材質の金属を持った製品を造るためには、次に述べるようにすれば良い。

0033

すなわち本発明によれば、前に述べたように、上板4と下板5を予め用意して上板4に模様をくり貫いた後、上板4と下板5を密着するように重ね合わせ、上板4と下板5を同時にレーザー加工機により切断加工またはスポット照射加工をすることにより、上板4と下板5を溶接し、一体物に形成して目的の製品1を得ることができる。従って、上板4の材質と下板5の材質を、例えば上板4の材質は硬度の高い金属とし、下板5の材質は靭性の高い金属としたい場合は、予めそれぞれの材質の板を用意しさえすれば良い。後は前述の加工方法をなんら変えることなく、全く同じ加工方法で簡単に層状に別々の材質の金属を持った目的の製品を得ることができる。

0034

第四の実施例として、請求項4に記載の発明の実施例について図9図10をもちいて説明する。

0035

図10は、層状の複数の金属板で構成され、それぞれの金属板が任意の材質で造られていることを特徴とする製品20を示す断面斜視図である。

0036

この製品20に求められる目的は、種々考えられる。例えば1例として、模様のある部分は硬くし模様の無いベースに当たる部分を柔らかくして衝撃に耐えるような機械的性質を持った型を得たい場合、また2例として、模様の有る部分の金属は耐食性の有る価格の比較的高い金属を使うが模様の無いベースに当たる部分は価格の安い材料を使うなどして製品全体の価格を下げた製品を得たい場合などである。

0037

このような製品を造るのは、従来技術では極めて困難であったが、次のようにすればレーザー加工機のみにより簡単に造ることができる。

0038

まず、製品20のそれぞれの目的に合うようなきめ細かな材質の選定ができるように、金属板の層をふやす。すなわち、図9で示した厚さt5 の金属板18を、更に図10に示すように厚さt6 の金属板19と厚さt7 の金属板21に分ける。そうして、製品20のそれぞれの目的に合った材質を選定し、金属板16、17、19、21の材質をそれぞれ決める。

0039

次に、レーザー加工機により金属板16に模様11、13をくり貫き、同様に金属板17に模様12、14をくり貫く。ついで、金属板16、17、19、21を密着するように重ね合わせ、前述と同様にレーザー加工機により切断加工またはスポット照射加工をすることにより、金属板16、17、19、21を溶接し、一体物に形成して目的の製品20を得ることができる。

0040

第五の実施例を、図11、12、13をもちいて説明する。

0041

図11は、符号30で示した目的とする製品を示す斜視図である。この製品30は、厚さT2の金属板24の表面から深さd3 の模様22と深さd4 の模様23を彫り込んだものである。深さd3 、d4 は厚さT2より小さな値である。この製品の特徴は、それぞれ深さの異なる複数の模様が彫り込まれていることである。

0042

目的の製品30を造るに当たり、被加工物である金属を、模様のある上側部分と模様の無い下側部分とに分けて加工するわけであるが、この分け方に図12に示す分け方と図13に示す分け方がある。それぞれについて説明する。

0043

まず、図12について説明する。模様の有る被加工物の金属板25を、模様22の有る部分と模様23の有る部分とに分けて考える。すなわち、模様22の有る部分の板厚を模様22の深さd3 と等しい厚さt8 とし、模様23の有る部分の板厚を模様23の深さd4 と等しい厚さt9 となるように、予め金属板25を図12に示すような段付き加工をして、用意しておく。一方、模様の無い金属板26は、金属板25とぴったり重なり合うように、金属板25の厚さt8 の部分と重なり合う部分の板厚を製品30の厚さT2から金属板25の厚さt8 を差し引いた厚さt10 とし、金属板25の厚さt9 の部分と重なり合う部分の板厚を製品30の厚さT2から金属板25の厚さt9 を差し引いた厚さt11 となるように、予め図12に示すように段付き加工をして、用意しておく。

0044

次に、レーザー加工機により、金属板25に、厚さt8 の部分に模様22を、厚さt9 の部分に模様23を、くり貫き加工する。ついで、金属板25の下に金属板26を密着するように重ね合わせ、金属板25と金属板26を同時にレーザー加工機により切断加工またはスポット照射加工をすることにより、金属板25と金属板26を溶接し、一体物に形成して目的の製品30を得ることができる。

0045

図13について説明する。図12の実施例においては、予め段付き加工をほどこした金属板25と金属板26を用意したが、図13の実施例においては、金属板25と金属板26とを更に複数の金属板に分けることにより、段付き加工をせず、全てフラットな板厚の金属板の組み合わせで目的とする製品30を得ることができる。

0046

すなわち、図13に示すごとく、厚さt8 の金属板27、厚さt9 の金属板28、厚さt12 の金属板29、厚さt13 の金属板31、厚さt14 の金属板32の5枚の金属板を用意する。金属板27の厚さt8 は、模様22の深さd3 と等しい。金属板28の厚さt9 は、模様23の深さd4 と等しい。また、それぞれの金属板の厚さには次の関係がある。厚さt8 、t12 、t14 をたした値は、製品30の厚さT2と同じ値である。厚さt9 、t13 、t14 をたした値は、製品30の厚さT2と同じ値である。更に、金属板32は、金属板27、28、29、31のベースとなるものであり、これらの全金属板同志は、ぴったりと重ね合わせることが出来る大きさになっている。

0047

次に、レーザー加工機により、金属板27に模様22を、金属板28に模様23をくり貫き加工する。ついで、金属板27の下に金属板29を、金属板28の下に金属板31を密着するように重ね合わせ、更に金属板32を金属板29、31の下に密着するように重ね合わせ、これらの全金属板を同時にレーザー加工機により切断加工またはスポット照射加工をすることにより、当該全金属板同志を溶接し、一体物に形成して目的の製品30を得ることができる。

図面の簡単な説明

0048

以上説明したように、本発明によれば、レーザー加工機のみを用いて、所定の深さの模様を彫り込んだ製品、および当該製品で層状に異なった材質を持つものを簡単にかつ能率良く造ることができる。
(1)第一の効果として、所定の深さの模様を彫り込んだ製品を造る場合について述べる。当該製品を、従来技術である鍛造法、鋳造法、放電加工法などで造る場合は、鍛造法、鋳造法では高価な型が必要で有り、模様を変える毎に型も変えねばならず、細かく複雑な模様の加工には適しておらず、能率も極めて悪いし、放電加工法も高価な電極を必要とし、模様を変える毎に電極を変えるのが一般的で、これも極めて能率が悪い。機械切削加工法においては、工具の選定や加工速度などの条件の設定に時間を要し、また加工時間そのものも長い時間を要していた。これに対し、本発明では、条件設定が容易で且つ加工時間が短いという利点を持つレーザー加工機のみを使用して、目的の製品を極めて能率良く造ることができる。特に模様が複雑になればなるほど、その利点は発揮される。

--

0049

図1製品1を示す斜視図、
図2被加工物である2枚の金属板を示す斜視図、
図3被加工物である2枚の金属板を重ね合わせた状態を示す斜視図、
図4製品1の輪郭線に沿って切断している状態を示す斜視図、
図5金属板同志を溶接している状態を示す斜視図、
図6スポット加工による溶接をしている状態を示す斜視図、
図7裏面からスポット加工による溶接をしている状態を示す斜視図、
図8製品10を示す断面斜視図、
図9製品10を構成する金属板を層状に分けたことを示す断面斜視図、
図10製品20を示す断面斜視図、
図11製品30を示す斜視図、
図12被加工物を2枚の金属板に分けたことを示す斜視図、
図13被加工物を5枚の金属板に分けたことを示す斜視図である。

0050

1、10、20、30:製品
2、11、12、13、14、22、23:模様
3、4、5、15、16、17、18、19、21、24、25、26、27、28、29、31、32:被加工物である金属板
6:レーザービーム7:製品1の輪郭線
8:溶着部9:スポット
A:レーザービームの照射方向 B:切断軌跡
C:切断する方向
D、D1、d1 、d2 、d3 、d4 :模様の深さ
T、T1、T2、t1 、t2 、t3 、t4 、t5 、t6 、t7 、t8 、t9 、t10 、t11 、t12 、t13 、t14 :金属板の厚さ

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