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技術 成形性に優れたプレス加工用金属板

出願人 JFEスチール株式会社
発明者 石渡亮伸今江敏夫磯辺邦夫恩田和雄
出願日 1995年7月17日 (25年5ヶ月経過) 出願番号 1995-201831
公開日 1997年2月4日 (23年10ヶ月経過) 公開番号 1997-029305
状態 未査定
技術分野 金属圧延一般 圧延ロール・圧延スタンド・圧延機の駆動
主要キーワード 摺動摩擦係数 押え方向 押付片 Qスイッチ 実施例材 耐酸性樹脂 金属板状 プレス工具
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1997年2月4日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (11)

目的

プレス成形の広い面圧領域で優れた成形性を示し、しかも塗装後鮮映性に優れたプレス加工用金属板を提供する。

構成

多数の微視的な凹部とこれを囲む周辺部とからなるダル仕上げ金属板の凹部を、金属板表面に略均一に分布させ、凹部の底面を平坦なRa0.2μm以下とし、深さを1〜3μm、6〜9μmの範囲の2種類とし、凹部の大きさは直径500μmの円内に収納され、かつ直径50μmの円を収納できる大きさとする。

概要

背景

例えば自動車用外板として使用される金属板は、自動車製造工程においてプレス成形され、またその表面は塗装が施される。従って、この金属板には、プレス成形性塗装後鮮映性とが優れていることが要求される。特に、近年の自動車の外形多様化により、プレス成形性に優れることが要求されている。この塗装後鮮映性とは、光沢性(塗装面の乱反射の程度)と写像性写像の歪の程度)とを合わせたものをいう。

一般にプレス成形性を向上させるためには、圧延に用いるロールの凸部の割合を多くし、金属板表面により多くの凹部分を形成して、プレス加工用潤滑油捕捉量を増やすことが有効である。一方、塗装後鮮映性を高めるためには金属板の全表面積に対して平坦な部分の占める割合を高めることが有効である。このプレス成形性と塗装後鮮映性の両者の向上を目的とした金属板として、多数の凹部と多数の凸部とが表面に形成され、その凹部の低面または凸部の頂上面が平坦な鏡面であるダル仕上げ金属板が知られている。

このダル仕上げ金属板を製造する際に使用されるロールには、表面にショットブラストを施すことによりこの表面に凹凸が形成されたロール(ショットダル仕上げロール)、予め表面に樹脂膜を塗布してレーザビームによってマーキングした後にエッチング加工を施すことによりこの表面に凹凸が形成されたロール(レーザ加工仕上げダルロール)などが使用される。

従来は、上述したダルロールで圧延加工を施すことによりダル仕上げ金属板が製造されている(特開平2−175882号公報、特開平4−91802号公報、特開平7−9016号公報参照)。この鋼板は圧延により形成される表面の凹凸の底面を平坦にすることができ、塗装後鮮映性には有利である。プレス成形性を向上させるために、例えば、特開平3−161102号公報では外形10〜90μmと外形100〜280μmの異なる面積の凹部を配置している。

概要

プレス成形の広い面圧領域で優れた成形性を示し、しかも塗装後鮮映性に優れたプレス加工用金属板を提供する。

多数の微視的な凹部とこれを囲む周辺部とからなるダル仕上げ金属板の凹部を、金属板表面に略均一に分布させ、凹部の底面を平坦なRa0.2μm以下とし、深さを1〜3μm、6〜9μmの範囲の2種類とし、凹部の大きさは直径500μmの円内に収納され、かつ直径50μmの円を収納できる大きさとする。

目的

そこで、本発明は、プレス成形の広い面圧領域で成形性を改善した金属板を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

多数の凹部と該凹部を取り囲む周辺部とからなるダル仕上げ金属板において、前記凹部の底面を平坦なRa0.2μm以下とし、該凹部を前記金属板表面に略均一分布させ、該凹部は、周辺部からの深さが1〜3μm、6〜9μmの範囲の2種類としたことを特徴とする成形性に優れたプレス加工用金属板

請求項2

前記凹部の上面の大きさは直径500μmの円内に収納され、かつ直径50μmの円を収納できる大きさである請求項1記載の成形性に優れたプレス加工用金属板。

技術分野

0001

本発明は、自動車用外板家庭電気製品外装板等のプレス加工時に好適な成形性に優れたプレス加工用金属板に関する。

背景技術

0002

例えば自動車用外板として使用される金属板は、自動車製造工程においてプレス成形され、またその表面は塗装が施される。従って、この金属板には、プレス成形性塗装後鮮映性とが優れていることが要求される。特に、近年の自動車の外形多様化により、プレス成形性に優れることが要求されている。この塗装後鮮映性とは、光沢性(塗装面の乱反射の程度)と写像性写像の歪の程度)とを合わせたものをいう。

0003

一般にプレス成形性を向上させるためには、圧延に用いるロールの凸部の割合を多くし、金属板表面により多くの凹部分を形成して、プレス加工用潤滑油捕捉量を増やすことが有効である。一方、塗装後鮮映性を高めるためには金属板の全表面積に対して平坦な部分の占める割合を高めることが有効である。このプレス成形性と塗装後鮮映性の両者の向上を目的とした金属板として、多数の凹部と多数の凸部とが表面に形成され、その凹部の低面または凸部の頂上面が平坦な鏡面であるダル仕上げ金属板が知られている。

0004

このダル仕上げ金属板を製造する際に使用されるロールには、表面にショットブラストを施すことによりこの表面に凹凸が形成されたロール(ショットダル仕上げロール)、予め表面に樹脂膜を塗布してレーザビームによってマーキングした後にエッチング加工を施すことによりこの表面に凹凸が形成されたロール(レーザ加工仕上げダルロール)などが使用される。

0005

従来は、上述したダルロールで圧延加工を施すことによりダル仕上げ金属板が製造されている(特開平2−175882号公報、特開平4−91802号公報、特開平7−9016号公報参照)。この鋼板は圧延により形成される表面の凹凸の底面を平坦にすることができ、塗装後鮮映性には有利である。プレス成形性を向上させるために、例えば、特開平3−161102号公報では外形10〜90μmと外形100〜280μmの異なる面積の凹部を配置している。

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、これらの鋼板は、凹凸の深さによって表面の摺動摩擦がプレス加工の面圧に対して異なるという問題があった。

0007

300MPa〜350MPaのプレス加工の面圧に対して、金属板と金型との摺動摩擦係数を小さくする金属板の凹部の深さは、6μm〜9μmであり、200MPa〜250MPaのプレス加工の面圧に対して、摺動摩擦係数を小さくする金属板の凹部の深さは1μm〜3μmのであり、200MPa〜350MPaの全面圧領域にわたって摺動摩擦係数を小さくする鋼板が必要である。

0008

そこで、本発明は、プレス成形の広い面圧領域で成形性を改善した金属板を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

上記目的を達成するための本発明の金属板は、以下の要件を備えたものである。
(1)金属板は微視的な多数の2種類の凹部とこの凹部を取り囲む網目状の畦を備えた鋼板とする。
(2)2種類の凹部は、それぞれ畦からの深さは1〜3μm、6〜9μmの範囲とする。
(3)各凹部の上面の大きさは直径500μmの円内に収納され、かつ直径50μmの円を収納できる大きさとする。
(4)金属板の凹部及び凸部ともRa=0.2μm以下とする。

0010

すなわち本発明は、多数の凹部と該凹部を取り囲む周辺部とからなるダル仕上げ金属板において、前記凹部の底面を平坦なRa0.2μm以下とし、該凹部を前記金属板表面に略均一分布させ、該凹部は、周辺部からの深さが1〜3μm、6〜9μmの範囲の2種類としたことを特徴とする成形性に優れたプレス加工用金属板である。この場合に、前記凹部の上面の大きさは直径500μmの円内に収納され、かつ直径50μmの円を収納できる大きさとすると好適である。

0011

このようなダル仕上げ金属板を製造する方法について説明する。先ず、調質圧延において、凹凸が付与されたロールを使用して6〜9μmの凹凸を金属板上に形成する。そして、この金属板に調質圧延(2度目の調質圧延)を施し、1〜3μmの凹凸を付与することにより最終製品仕上げ金属板とする。

0012

しかしながら、ダル仕上げ金属板の凹凸付与の手順は前記の方法にのみ限定されるものではなく、先に凹部の深さが浅いものを付与し、次に深さの深いものを付与してもよい。

0013

各凹部の上面の大きさが直径500μmの円内に収納される大きさ以上では、この金属板をプレス成形するとき、金属板表面の凹部がプレス工具によって密閉されないので凹部に潤滑油を密閉することができない。すなわち、プレス加工を行う際に、工具による潤滑油の封入がなされず、油の圧縮後の吹き出し効果が得られない。また、直径50μmの円を収納できるとした理由は、これより小さな凹部を形成できないためである。

0014

また、金属板表面の凹部、凸部の粗さRaは、大きすぎると独立に配置した凹部がつながってしまい、潤滑の効果を失うため0.2μm以下とした。

0015

同様に、2種類の凹部も重なりを少なくするためにそれぞれ金属板上に占める割合を10〜40%程度とするのが好ましい。

0016

金属板状の凹凸の配列としては、面内に引いた任意の直線が必ず凹部を通過し、かつ、直線内における凹部の割合が直線によらず変化しないような配列が好ましい。この凹部は、例えば、千鳥状に均一に分布させてもよい。

0017

各凹部の形状は、正方形長方形多角形円形楕円、あるいはこれらと類似した図形であればよい。

0018

本発明のダル仕上げ金属板の表面には凹部がほぼ均一に分布しているため加工面全体においてプレス加工の際にプレス加工用潤滑油がこの凹部に捕捉される。このため、このダル仕上げ金属板は良好なプレス成形性が得られる。さらに、深さの異なる2種類の凹部を有するためにプレス加工の広い面圧領域において潤滑効果を得ることができる。また、凹部の底面及び凸部の上面は平坦になっているため、高い鮮映性が得られる。

0019

次に、実施例のダル仕上げ金属板と比較例のダル仕上げ金属板とを用いて行った試験結果を説明する。試験は、深絞り成形性摺動特性について行った。試験に供したダル仕上げ金属板を、図1図5を参照して説明する。図1は実施例のダル仕上げ極低炭素鋼板表面形状2を示す凹凸測定図であり、凹部4の底面は平坦な鏡面である。またこの凹部4は表面にほぼ均一分布している。また、周辺部6の表面粗さも、0.2μm以下となっている。図2図5は比較例のダル仕上げ金属板の表面形状を示す凹凸測定図であり、図2は従来のショットダル鋼板図3は従来のプレス成形向けのレーザダル鋼板、図4図5調質圧延時にのみダル圧延を行った1種類の凹凸をもつ鋼板を示す。

0020

実施例の極低炭素鋼鋼板の製造に用いたダルロールの製造方法を説明する。圧延用ロール表面に耐酸性樹脂膜を形成し、Qスイッチ付きYAGレーザを用いて、樹脂膜に模様マーキング加工して該模様通り塗膜の一部を除去し、ロール表面エッチング処理を施し、ロール表面に凹凸模様を付与した。特開平7−9016号公報に記載されているように鋼板表面に形成される凹部の深さはロール表面の凸部の割合に依存し、ロール表面の凸部の割合が大きいと、鋼板表面に形成される凹部の深さは小さくなる。本実施例の極低炭素鋼板の製造に用いたダルロールは、凸部の形状が正方形で、辺の長さが約100μmで、凸部の割合は約20%のロールである。

0021

また、ロール表面のエッチングされた凹部は、10μm以上なければならない。これは、鋼板表面に最大で9μmの凹部を形成することから規制されている。

0022

図1に示す本実施例の極低炭素鋼板の製造方法を説明する。上記ロールを組み込んだリバース調質圧延機を用いて凹凸模様の付与を行った。

0023

鋼板表面に形成される凹部の深さは、調質圧延における伸び率にも依存し、伸び率が大きくなると凹部の深さは深くなる。実施例では、1パス目において伸び率1.0%で調質圧延を行って、深い方の凹部を形成し、2パス目において伸び率0.3%で調質圧延を行い、浅い方の凹部を形成した。

0024

次に、深絞り成形性の試験方法と試験結果について、図7と表1を参照して説明する。図7に示すように、深絞り成形性試験は、プランク10にダイス12で矢印14方向にしわ押えした試験片16をポンチ18で絞ることにより、同一条件で3回ずつ行った。

0025

図1に示すダルパターンを有する実施例材は、絞り比2.27まで絞り抜くことができ、図2に示すダルパターン表面を有する従来材と同等かそれよりも高い限界絞り比を示している。

0026

次に、摺動試験について図8を参照して説明する。図8に示す摺動試験により鋼板の潤滑性能を測定した。摺動試験は、曲率半径が20mmRの上下押付片22、24に押付力26、28を加え、幅20mm、長さ300mmの試験片30を矢印の方向32に引抜き、そのときの引抜き力を測定するものである。試験片の引抜き速度は100mm/sec、移動距離は80mmである。40℃における粘度が16.3cStのプレス油を試験片に塗布して引抜きを行った。摩擦係数をμ=引抜き力/(2×押付力)によって求めた。結果を図9に示した。本発明による鋼板は広い面圧領域で優れた特性を示している。

0027

次に、塗装後鮮映性を評価するために一般に使用されているDOI値を従来材と比較した結果を図10に示した。DOI値は鏡を100%とし、この値が高いほど鮮映性に優れている。本実施例の鋼板は95%を越えるDOI値を示し、この値は従来材(C)(D)(E)と何ら遜色ない値であり、従来材(A)(B)よりも高くなった。このように本実施例のダル仕上げ金属板は優れた塗装後鮮映性を示す。

0028

発明の効果

0029

本発明のダル仕上げ金属板表面には、金属板表面に潤滑油を捕捉するための凹部として、深さ1μm〜3μmの凹部と、深さ6μm〜9μmの凹部の両方が存在し、その底面は平坦である。このため、プレス成形の広い面圧領域において優れた成形性を示し、しかも塗装後鮮映性に優れる。

図面の簡単な説明

0030

図1本発明の1実施例のダル仕上げ極低炭素鋼板の表面性状を示す凹凸測定図である。
図2従来のショットダル鋼板のダル仕上げ金属板の表面性状を示す凹凸測定図である。
図3従来のプレス成形向けのレーザダル仕上げ金属板の表面性状を示す凹凸測定図である。
図4従来の1種類の凹凸のショットダル鋼板のダル仕上げ金属板の表面性状を示す凹凸測定図である。
図5従来の1種類の凹凸のショットダル鋼板のダル仕上げ金属板(調質圧延時のみダル圧延)の表面性状を示す凹凸測定図である。
図6従来の1種類の凹凸のショットダル鋼板のダル仕上げ金属板(調質圧延時のみダル圧延)の表面性状を示す凹凸測定図である。
図7深絞り成形試験の模式図である。
図8摺動試験の模式図である。
図9摺動試験の本発明材及び従来材の摩擦係数における成績である。
図10塗装後鮮映性の評価に一般に使われるDOI値を従来材と比較した結果を示すグラフである。

--

0031

2表面性状
4 凹部
6 凸部
10ブランク
12ダイス
14しわ押え方向
16試験片
18ポンチ
20曲率半径
22、24 上下押付片
26、28押付力
30 試験片
32引抜方向

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