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技術 粘着付与剤エマルジョンおよび該エマルジョンを含有する水性粘着剤組成物

出願人 荒川化学工業株式会社
発明者 田中邦彦
出願日 1995年7月10日 (24年5ヶ月経過) 出願番号 1995-198037
公開日 1997年1月28日 (22年10ヶ月経過) 公開番号 1997-025472
状態 未査定
技術分野 接着剤、接着方法
主要キーワード 仕込順序 残余成分 被分散体 ポリサー 水性エマルジョン型粘着剤 ハイカー 炭化水素樹脂類 貼付面積
関連する未来課題
重要な関連分野

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構成

ロジン物質分散剤および水からなる粘着付与剤エマルジョンであって、該ロジン物質が、(A)ロジン類、(B)α,β−不飽和カルボン酸類、(C)スルホカルボン酸類、および(D)3価以上の多価アルコールからなる反応生成物を20重量%以上含有する粘着付与剤エマルジョン、並びに該粘着付与剤エマルジョンとベースポリマーエマルジョンおよび/またはベースポリマーラテックスとからなる水性粘着剤組成物

効果

粘着特性機械的安定性硬水安定性、混和性に優れる粘着付与剤エマルジョン、および粘着特性、耐水性に優れ各種用途のテープなどに好適である水性粘着剤組成物を提供できる。

概要

背景

水性エマルジョン型粘着剤有機溶剤型粘着剤に比べて、大気汚染がないこと、安全衛生に優れていること及び省資源に適すること等の種々の利点を有するため、近年急速に有機溶剤型から水性エマルジョン型転換されている。水性エマルジョン型粘着剤としては、主としてアクリルエマルジョン粘着剤ゴムラテックス系粘着剤があり、いずれの粘着剤もポリ塩化ビニルポリオレフィンなどの支持体に塗工され、各種の粘着テープ粘着シート粘着ラベルとして賞用されるが、アクリルエマルジョン系粘着剤は透明性、耐候性などに優れ、ゴムラテックス系粘着剤は比較的安価であるのが特長である。

粘着付与剤としては、ロジンエステルテルペン樹脂石油樹脂などが汎用されているが、該粘着付与剤を水性エマルジョン型粘着剤に適用する場合には、該粘着付与剤自体も水性エマルジョン形態とする必要がある。

例えば、粘着付与剤エマルジョンのうち最も代表的であるロジンエステル系エマルジョンでは、エマルジョン化に際して比較的多量の界面活性剤水溶性重合体乳化分散剤として用いられるため、該ロジンエステル系エマルジョンを含有する水性エマルジョン型粘着剤は、タック接着性凝集力耐水性などの点で満足しうるものではない。更には、粘着剤性能を重視して乳化分散剤の使用量を低減させた場合には、ロジンエステルエマルジョン自体の機械的安定性硬水安定性、ベースポリマーエマルジョンベースポリマーラテックス(以下、両者を単にベースポリマーエマルジョンという)との混和性などが大幅に低下する。

概要

ロジン物質分散剤および水からなる粘着付与剤エマルジョンであって、該ロジン物質が、(A)ロジン類、(B)α,β−不飽和カルボン酸類、(C)スルホカルボン酸類、および(D)3価以上の多価アルコールからなる反応生成物を20重量%以上含有する粘着付与剤エマルジョン、並びに該粘着付与剤エマルジョンとベースポリマーエマルジョンおよび/またはベースポリマーラテックスとからなる水性粘着剤組成物

粘着特性、機械的安定性、硬水安定性、混和性に優れる粘着付与剤エマルジョン、および粘着特性、耐水性に優れ各種用途のテープなどに好適である水性粘着剤組成物を提供できる。

目的

本発明は、粘着付与剤としての特性に優れるとともに、機械的安定性、硬水安定性、ベースポリマーエマルジョンとの混和性に優れた粘着付与剤エマルジョンを提供すること、並びにタック、接着性、凝集力、耐水性に優れた水性粘着剤を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
4件

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請求項1

ロジン物質分散剤および水からなる粘着付与剤エマルジョンであって、該ロジン物質が、(A)ロジン類、(B)α,β−不飽和カルボン酸類、(C)スルホカルボン酸類、および(D)3価以上の多価アルコールからなる反応生成物を20重量%以上含有することを特徴とする粘着付与剤エマルジョン。

請求項2

前記反応生成物が、成分(A)1モルに対し成分(B)が0〜0.5モル、成分(A)1モルに対し成分(C)が0.02〜0.4モル、および成分(A)のカルボキシル基に対する成分(D)の水酸基当量比が0.5〜2.5となる使用割合で、各成分を加熱反応させてなる請求項1記載の粘着付与剤エマルジョン。

請求項3

前記反応生成物が、(A)1モルに対し成分(B)が0〜0.4モル、成分(A)1モルに対し成分(C)が0.04〜0.3モル、および成分(A)のカルボキシル基に対する成分(D)の水酸基の当量比が0.8〜2.0となる使用割合で、各成分を加熱反応させてなる請求項1または2記載の粘着付与剤エマルジョン。

請求項4

ロジン物質における前記反応生成物の含有率が30重量%以上である請求項1、2または3記載の粘着付与剤エマルジョン。

請求項5

ロジン物質における前記反応生成物以外の残余成分が、ロジン類、変性ロジン類、ロジンエステル類ワックス類炭化水素樹脂類のうちの少なくとも1種である請求項1〜4のいずれかに記載の粘着付与剤エマルジョン。

請求項6

請求項1〜5のいずれかに記載の粘着付与剤エマルジョンとベースポリマーエマルジョンおよび/またはベースポリマーラテックスとからなることを特徴とする水性粘着剤組成物

請求項7

ベースポリマーエマルジョンが、アクリル酸系重合体エマルジョンおよび/またはメタクリル酸系重合体エマルジョンである請求項6記載の水性粘着剤組成物。

請求項8

ベースポリマーラテックス、がスチレンブタジエン共重合体ラテックスおよび/または天然ゴムラテックスである請求項6記載の水性粘着剤組成物。

請求項9

アクリル系重合体エマルジョンおよび/またはメタクリル酸系重合体エマルジョン100重量部(固形分換算)に対して、粘着付与剤樹脂エマルジョンを5〜30重量部(固形分換算) 配合してなる請求項7記載の水性粘着剤組成物。

請求項10

スチレン・ブタジエン共重合体ラテックスおよび/または天然ゴムラテックス100重量部(固形分換算)に対して、粘着付与剤樹脂エマルジョンを25〜100重量部(固形分換算) 配合してなる請求項8記載の水性粘着剤組成物。

技術分野

0001

本発明は粘着付与剤エマルジョンおよび該エマルジョンを含有する水性粘着剤組成物に関する。さらに詳しくは、被分散体としてスルホン基を含有する強化ロジンエステル特定量含有してなる粘着付与剤エマルジョン、ならびに該エマルジョンとベースポリマーエマルジョンおよび/またはベースポリマーラテックスとからなる水性粘着剤組成物に関する。

背景技術

0002

水性エマルジョン型粘着剤有機溶剤型粘着剤に比べて、大気汚染がないこと、安全衛生に優れていること及び省資源に適すること等の種々の利点を有するため、近年急速に有機溶剤型から水性エマルジョン型転換されている。水性エマルジョン型粘着剤としては、主としてアクリルエマルジョン粘着剤ゴムラテックス系粘着剤があり、いずれの粘着剤もポリ塩化ビニルポリオレフィンなどの支持体に塗工され、各種の粘着テープ粘着シート粘着ラベルとして賞用されるが、アクリルエマルジョン系粘着剤は透明性、耐候性などに優れ、ゴムラテックス系粘着剤は比較的安価であるのが特長である。

0003

粘着付与剤としては、ロジンエステルテルペン樹脂石油樹脂などが汎用されているが、該粘着付与剤を水性エマルジョン型粘着剤に適用する場合には、該粘着付与剤自体も水性エマルジョン形態とする必要がある。

0004

例えば、粘着付与剤エマルジョンのうち最も代表的であるロジンエステル系エマルジョンでは、エマルジョン化に際して比較的多量の界面活性剤水溶性重合体乳化分散剤として用いられるため、該ロジンエステル系エマルジョンを含有する水性エマルジョン型粘着剤は、タック接着性凝集力耐水性などの点で満足しうるものではない。更には、粘着剤性能を重視して乳化分散剤の使用量を低減させた場合には、ロジンエステルエマルジョン自体の機械的安定性硬水安定性、ベースポリマーエマルジョンやベースポリマーラテックス(以下、両者を単にベースポリマーエマルジョンという)との混和性などが大幅に低下する。

発明が解決しようとする課題

0005

本発明は、粘着付与剤としての特性に優れるとともに、機械的安定性、硬水安定性、ベースポリマーエマルジョンとの混和性に優れた粘着付与剤エマルジョンを提供すること、並びにタック、接着性、凝集力、耐水性に優れた水性粘着剤を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明者は、既存の粘着付与剤樹脂エマルジョンや該エマルジョンを用いてなる水性粘着剤における前記課題を解決すべく、粘着付与剤樹脂エマルジョンの成分である被分散体としてのロジン物質に着目して鋭意研究を重ねた。その結果、該ロジン物質として、スルホン基を含有する強化ロジンエステルを特定量含有してなる粘着付与剤エマルジョン、および該粘着付与剤エマルジョンを配合してなる水性粘着剤を用いることにより前記課題を悉く解決しうるという知見を得、本発明を完成するに至った。

0007

すなわち、本発明は、ロジン物質、分散剤および水からなる粘着付与剤エマルジョンであって、該ロジン物質が、(A)ロジン類、(B)α,β−不飽和カルボン酸類、(C)スルホカルボン酸類、および(D)3価以上の多価アルコールからなる反応生成物を20重量%以上含有することを特徴とする粘着付与剤エマルジョンに係る。また、本発明は、該粘着付与剤エマルジョンとベースポリマーエマルジョンおよび/またはベースポリマーラテックスとからなることを特徴とする水性粘着剤組成物に係る。

0008

本発明の粘着付与剤エマルジョンにおいて、被分散体であるロジン物質としては、該ロジン物質中に前記反応生成物を20重量%以上、好ましくは30重量%以上含有するものであることが必須とされる。該反応生成物の含有率が20重量%に満たない場合には、得られる粘着付与剤エマルジョンの機械安定性、硬水安定性、ベースポリマーエマルジョンとの混和性が充分に向上せず、また得られる水性粘着剤組成物のタック、接着性、凝集力、耐水性が充分に向上しない。

0009

本発明において、被分散体であるロジン物質に含有される反応生成物は、前記のように、ロジン類(以下、成分(A)という)、α,β−不飽和カルボン酸類(以下、成分(B)という)、スルホカルボン酸類(以下、成分(C)という)、および3価以上の多価アルコール(以下、成分(D)という)からなる反応生成物である。

0010

成分(A)の具体例としては、ガムロジンウッドロジントール油ロジン水添ロジン不均化ロジン重合ロジンアルデヒド変性ロジンなどがあげられ、これらは単独または組み合わせて使用できる。

0011

成分(B)の具体例としては、フマル酸マレイン酸無水マレイン酸イタコン酸無水イタコン酸シトラコン酸無水シトラコン酸、アクリル酸メタクリル酸などがあげられ、これらは単独または組み合わせて使用できる。

0012

成分(C)としては、スルホン基(−SO3 M、Mは水素原子アンモニウムまたはアルカリ金属)とカルボキシル基同一分子内に有する化合物であって、前記成分(A)、(B)、(D)のいずれか少なくとも1種と反応可能なものであれば特に限定されない。成分(C)の具体例としては、スルホコハク酸、スルホコハク酸の低級ジアルキルエステル、2,4−ジスルホ安息香酸、3,5−ジスルホ安息香酸、3−スルホフタル酸、4−スルホフタル酸、3,5−ジスルホフタル酸、4−スルホイソフタル酸、5−スルホイソフタル酸、2−スルホテレフタル酸;これらに対応する酸無水物、これらに対応する低級アルキルモノ−またはジエステル、これらに対応するアルキル置換スルホカルボン酸、これらに対応する塩などがあげられ、これらは単独使用または併用可能である。

0013

成分(D)としては、グリセリントリメチロールエタントリメチロールプロパン3−メチルペンタン−1,3,5−トリオールペンタエリスリトールジグリセリンソルビトールなどを例示できる。なお、得られる粘着付与剤エマルジョンを用いてなる水性粘着剤組成物の前記性能を低減させない範囲であれば、エチレングリコールジエチレングリコールプロピレングリコールポリオキシエチレングリコールポリオキシプロピレングリコールポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールビスフェノール類エチレンオキシド付加物、ビスフェノール類のポロピレンオキシド付加物などの各種公知の2価アルコールを成分(D)と併用することができ、通常は成分(D)の30当量%まで置換可能である。

0014

前記反応生成物における各成分の割合は特に限定されないが、通常は、以下の各仕込範囲とされる。すなわち、成分(A)と(B)の仕込割合は、成分(A)1モルに対して成分(B)が0〜0.5モル、好ましくは0〜0.4モルの範囲である。また、成分(A)と(C)の仕込割合は、成分(A)1モルに対して成分(C)が0.02〜0.4モル、好ましくは0.04〜0.3モルの範囲である。また、成分(A)と(D)の仕込割合は、成分(A)のカルボキシル基に対する成分(D)の水酸基当量比[−OH(eq)/−COOH(eq)]が0.5〜2.5、好ましくは0.8〜2.0となる範囲である。

0015

成分(A)1モルに対して成分(B)が0.5モルを越える場合には、得られる粘着付与剤エマルジョンの耐水性や水性粘着剤のタック、耐水性が充分には向上しない。成分(A)1モルに対して成分(C)が0.02モル未満の場合には、得られる粘着付与剤エマルジョンの機械安定性や硬水安定性の向上が充分ではなく、また0.4モルを越える場合には得られる粘着付与剤エマルジョンの親水性が過大となり水性粘着剤の耐水性の向上が充分でない。成分(A)のカルボキシル基に対する成分(D)の水酸基の当量比が0.5未満または2.5を越える場合は、いずれも得られる粘着付与剤エマルジョンや水性粘着剤の耐水性の向上が充分でない。

0016

前記反応生成物の製造方法は、各成分の使用割合が前記仕込範囲を満足する限り、それらの仕込順序反応条件について格別限定されない。例えば、 各成分を同時仕込し加熱反応させる方法、 成分(A)と(B)を加熱し、ディールスアルダー反応させ、いわゆる強化ロジンを得た後、成分(C)および(D)を追加してエステル化する方法、 成分(A)と(D)をエステル化した後、成分(B)および(C)を追加して更に反応を継続する方法など、適宜に選択採用することができる。前記いずれの製造方法においても、各所定成分反応容器に仕込んだ後、常圧、減圧または加圧下であって、触媒の存在または不存在下に、150〜300℃程度で3〜30時間程度撹拌しながら、脱水反応を行えばよい。この際、ベンゼントルエンキシレンなどの溶剤を使用して、共沸下に脱水反応を行ってもよい。反応の終点については、特に限定されないが、通常は初期仕込時の反応系内容物の酸価を追跡し、エステル化反応率が75%以上、好ましくは85%以上となったことを確認すればよい。

0017

前記のように、本発明の粘着付与剤エマルジョンは、被分散体であるロジン物質を含有するものであり、該ロジン物質は、20重量%以上、好ましくは30重量%以上の前記反応生成物と、下記のような残余成分とから構成される。該ロジン物質中の残余成分としては、特に限定はされないが、通常はガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジンなどのロジン類;水添ロジン、不均化ロジン、重合ロジン、アルデヒド変性ロジン、強化ロジン等の変性ロジン類;ロジンエステル、強化ロジンエステルなどのロジンエステル類パラフィンワックスマイクロクリスタリンワックス等のワックス類;石油樹脂、テルペン樹脂、これらの水素化物などの炭化水素樹脂等を例示でき、これらは単独または2種以上を組み合わせて使用できる。特に好ましくは、該ロジンエステル類と該炭化水素樹脂である。

0018

本発明の粘着付与剤エマルジョンは、前記反応生成物と残余成分とを特定量づつ含有してなる前記ロジン物質を、水に乳化分散させることにより得られる。該分散操作に際しては、公知各種の低分子量界面活性剤水溶性高分子化合物などの乳化分散剤を適宜に選択し、それらを比較的少量使用すればよい。

0019

該低分子量界面活性剤としては、アニオン性ノニオン性カチオン性のいずれのイオン性であってもよい。アニオン性界面活性剤としては、例えばジアルキルスルホコハク酸エステル塩アルカンスルホン酸塩α−オレフィンスルホン酸塩ポリオキシエチレンアルキルエーテルスルホコハク酸エステル塩、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルスルホコハク酸エステル塩、ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩等;ノニオン性界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル及びこれら界面活性剤にビニル基またはアリル基を導入した反応性界面活性剤等;カチオン性界面活性剤としては、例えばテトラアルキルアンモニウムクロライドトリアルキルベンジルアンモニウムクロライドアルキルアミン酢酸塩アルキルアミン塩酸塩オキシエチレンアルキルアミンポリオキシエチレンアルキルアミン等をそれぞれ例示することができ、これらは単独または併用可能である。

0021

前記乳化分散剤を用いて前記ロジン物質を水に分散させる方法としては、例えば特公昭53−4866号公報に記載される溶融高圧乳化法、特公昭53−22090号公報に記載される溶剤高圧乳化法、または特開昭52−77206号や特公昭58−4938号公報に記載される反転乳化法等、公知のいずれの方法も採用できる。なお、本発明の粘着付与剤エマルジョンにおいては、前記反応生成物自体が乳化分散能を有するため、公知の粘着付与剤エマルジョンに比して乳化分散剤の使用量を大幅に低減できる。すなわち公知の粘着付与剤エマルジョンではロジン物質の固形分に対して通常7〜15重量%であるに対し、本発明では1〜4重量%で充分である。

0022

前記のようにして得られる本発明の粘着付与剤エマルジョンの固形分は通常20〜60重量%、好ましくは30〜50重量%であり、ロジン物質の平均粒子径は、通常0.4μm程度である。

0023

本発明の水性粘着剤組成物は、前記で得られた粘着付与剤エマルジョンとベースポリマーエマルジョンとを配合することにより製造される。本発明の水性粘着剤組成物としては、前記のように、ベースポリマーエマルジョンがアクリル酸系重合体エマルジョンおよび/またはメタクリル酸系重合体エマルジョンである水性粘着剤組成物(以下、(メタアクリル系水性粘着剤組成物という)と、ベースポリマーエマルジョンがスチレンブタジエン共重合体ラテックスおよび/または天然ゴムラテックスである水性粘着剤(以下、ゴム系水性粘着剤組成物という)が挙げられる。

0024

(メタ)アクリル系重合体エマルジョンとは、各種一般の(メタ)アクリル系粘着剤に用いられているエマルジョンが使用できる。該(メタ)アクリル系重合体エマルジョンは、通常アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルを公知各種の乳化重合方法、例えば一括仕込み重合法、モノマー次添加重合法、乳化モノマー逐次添加重合法、シード重合法等に付すことにより容易に製造することができる。

0025

ここで、使用されるアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル(以下、(メタ)アクリル酸エステルとする)モノマーとしては(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸グリシジルエステル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルエステル等をあげることができ、これらの1種を単独で、あるいは2種以上を混合して用いる。また、得られる重合体エマルジョンに安定性を付与するため前記(メタ)アクリル酸エステルの一部に換えて(メタ)アクリル酸を少量使用することができる。さらに所望により(メタ)アクリル酸エステル重合体接着特性を損なわない程度において共重合可能なモノマー、たとえば、酢酸ビニル、スチレン等を併用することもできる。これら(メタ)アクリル酸エステルを主成分とする重合体ガラス転移温度(以下、Tgという)は通常−70〜0℃程度、好ましくは−60〜−10℃である。0℃を越える場合にはタックが著しく低下し好ましくない。また、アクリル系重合体のエマルジョンに用いられる乳化剤にはアニオン系乳化剤部分ケン化ポリビニルアルコール等が使用でき、その使用量は該重合体100重量部に対して通常0.1〜5重量部程度、好ましく0.5〜3重量部である。

0026

スチレン・ブタジエンラテックス(以下、SBRラテックスという)とは、未変性SBRラテックスの他、カルボキシ変性SBRラテックスをいい、通常、粘着剤用として市販されているものが好適に使用できる。SBRラテックスはゴム弾性低温物性の付与を考慮すれば、スチレン/ブタジエンの結合比は重量比で25/75〜45/55であるのが好ましい。スチレンが25重量部未満の場合にはTgが低下するため充分な凝集力が得られず、また45重量部を越える場合にはTgが高くなるため粘着性が低下する傾向がある。また、ゲル分率トルエン不溶分重量%)は35〜65%であるのが好ましい。ゲル分率が35%未満の場合には充分なタックが得られない。カルボキシ変性SBRラテックスの変性率は一般に0.5〜7重量%のものがある。市販品としては、例えばポリサー社製の「PL−208」、「PL−222」などが挙げられる。また、天然ゴムラテックス(以下、NRラテックスと称す)としても、通常、粘着剤用のものであれば特に限定なく使用でき、また解重合の有無を問わない。更には、前記のSBRラテックスとNRラテックスとを適宜に併用することもできる。

0027

本発明の水性粘着剤組成物の調製に際して、前記の粘着付与剤エマルジョンと(メタ)アクリル系重合体エマルジョンとの混合割合は、特に限定されないが、通常は(メタ)アクリル系重合体エマルジョン100重量部(固形分)に対して、粘着付与剤樹脂エマルジョンが5〜30重量部(固形分) 、好ましくは7〜20重量部とされる。粘着付与剤樹脂エマルジョンの使用量が5重量部未満の場合には、得られる水性粘着剤組成物の接着性が充分には向上せず、また30重量部を越える場合にはタックが低下する傾向がある。また前記の粘着付与剤エマルジョンとゴム系ラテックスとの混合割合についても、特に限定されないが、通常はゴム系ラテックス100重量部(固形分)に対して、粘着付与剤樹脂エマルジョンが25〜100重量部(固形分) 、好ましくは40〜80重量部とされる。粘着付与剤樹脂エマルジョンの使用量が25重量部未満の場合には、得られる水性粘着剤組成物の接着性が充分には向上せず、また100重量部を越える場合には凝集力が低下する傾向がある。

0028

本発明の粘着付与剤エマルジョンおよび水性粘着剤組成物は、必要に応じて消泡剤増粘剤充填剤酸化防止剤耐水化剤造膜助剤等を若干使用してもよい。また、本発明の粘着付与剤エマルジョンは、本発明の目的を逸脱しない範囲で公知の粘着付与剤(ロジンエステル、強化ロジンエステル、テルペン樹脂、石油樹脂など)のエマルジョンと併用してもよい。

発明の効果

0029

本発明の粘着付与剤エマルジョンは粘着付与剤としての特性に優れるとともに、機械的安定性、硬水安定性、ベースポリマーエマルジョンとの混和性に優れる。また該粘着付与剤エマルジョンを用いてなる本発明の水性粘着剤組成物は、タック、接着性、凝集力、耐水性に優れ、電気絶縁用電線結束用雑貨用、美装用、事務用などの各種用途における粘着テープ、粘着シート、粘着ラベルなどに好適に使用できる。

0030

以下に製造例、実施例及び比較例をあげて本発明をさらに具体的にに説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。尚、各例中、部及び%は特記しない限りすべて重量基準である。

0031

製造例1(反応生成物の製造)
撹拌機温度計窒素導入管分水器及び冷却器を備えた反応容器に、酸価170の精製不均化ロジン100部、フマル酸5部、5−スルホイソフタル酸ナトリウム5部およびグリセリン13部を仕込み、窒素気流下に250℃まで加熱し、同温度で12時間エステル化し、反応率が約90%以上である酸価15の反応生成物を得た。

0032

製造例2〜9(反応生成物の製造)
製造例2において、各成分の種類およびその使用量のうちいずれか少なくとも1つの項目を表1に示すように変更した他は同様に反応率90%以上までエステル化し、各種反応生成物を得た。

0033

製造例a(ロジン物質の残余成分であるロジンエステル)
酸価170の精製不均化ロジン100部およびペンタエリスリトール12部を250℃で12時間反応させて得られるロジンエステル(酸価15)。

0034

製造例b(ロジン物質の残余成分である強化ロジンエステル)
酸価170の精製不均化ロジン100部、グリセリン12部およびフマル酸4部を250℃で12時間反応させて得られる強化ロジンエステル(酸価18)。

0035

実施例1〜9(高圧乳化法)
表1に示す各ロジン物質(反応生成物)100部をそれぞれトルエン100部に溶解し、次いで乳化分散剤(ポリオキシエチレン(n=13)ジスチリルフェニルエーテル硫酸エステルナトリウム塩)3部と60℃の温水103部とを混合し、次いで剪断力を300kg/cm2 に調整したピストン高圧乳化機に2回通して乳化し、更に減圧してトルエンを留去して、不揮発分50%の粘着付与剤エマルジョンを得た。

0036

実施例10(反転法)
製造例1で得られた反応生成物100部を仕込み150℃に加熱溶融した後、撹拌しながら前記乳化分散剤3部と95℃の熱水30部を徐々に添加し油中水型エマルジョンとした。更に激しく撹拌しながら90℃の熱水73部を1分間で添加し、相反転させて、不揮発分50%の水中油型の粘着付与剤エマルジョンを得た。

0037

比較例1
実施例1において、製造例1で得られた反応生成物の単独使用に代えて、該反応生成物10%と残余成分(製造例aと製造例bを各45%)とからなる混合物を用いた他は、実施例1と同様にして高圧乳化し、不揮発分50%の粘着付与剤エマルジョンを得た。

0038

比較例2
実施例1において、ロジン物質として、製造例1で得られた反応生成物に代えて製造例bの強化ロジンエステルを使用し、且つ乳化分散剤の使用量を8部に代えた他は、実施例1と同様にして高圧乳化し、不揮発分50%の粘着付与剤エマルジョンを得た。

0039

比較例3
実施例1において、ロジン物質として、製造例1で得られた反応生成物に代えて製造例bの強化ロジンエステルを使用した他は、実施例1と同様にして高圧乳化したが凝集物が相当量発生した。そのため該凝集物を100メッシュ金網濾過した後、不揮発分46%の粘着付与剤エマルジョンを得た。

0040

製造例c(アクリル系重合体エマルジョンの製造)
撹拌装置冷却管滴下ロートおよび窒素導入管を備えた反応容器に、70℃の窒素気流下で、水44.46部およびアニオン系乳化剤(商品ハイテノールS、固形分50%、第一工業製薬(株)製)0.90部を混合溶解した後、窒素気流下、撹拌しながらモノマー混合物アクリル酸n−ブチル43.90部およびアクリル酸1.36部)および開始剤水溶液過硫酸カリウム0.23部、pH調整剤(重ソウ)0.11部および水9.04部)の各1/10量を添加し、70℃で30分間予備重合反応を行ない、その後、残余のモノマー混合物および残余の開始剤水溶液を2時間かけて滴下し、更に1時間保持して重合を完結させた。室温に冷却後、100メッシュ金網にて濾過し、固形分45.7%のアクリル系重合体エマルジョンを得た。

0041

(粘着付与剤エマルジョンの性能評価)実施例1〜10および比較例1〜3で得られた粘着付与剤エマルジョンの機械的安定性、硬水希釈安定性およびベースポリマーとの混和性につき、下記方法により測定評価した。その結果を表2示す。

0042

(機械的安定性):粘着付与剤エマルジョン50gをマーロン安定度試験機(新星産業(株)製)の容器取し、温度25℃、荷重20kg、回転速度1000rpm で10分間機械的シェアーを加えた。次いで、生成した凝集物を200メッシュの金網で濾過し、全固形分に対する析出量を測定し百分率で表した。
(硬水安定性):粘着付与剤エマルジョンの固形分濃度が5%になるよう硬度100の硬水で希釈し、常温で24時間放置した後、該希釈液凝集沈殿、分離などの性状変化の有無につき目視判定した。
(混和性):粘着付与剤エマルジョン10部(固形分)と製造例Cのアクリル系重合体エマルジョン90部(固形分)を混合し、40℃で1ケ月放置した後、該混合物の凝集、沈殿、分離などの性状変化の有無につき目視判定した。

0043

(アクリルエマルジョン系粘着剤組成物の調製)前記実施例または比較例で得た粘着付与剤エマルジョンと、製造例Cで得たアクリル系重合体エマルジョンとを表3に示すような割合で配合し、各種の水性粘着剤組成物を得た。

0044

(アクリルエマルジョン系粘着剤組成物の性能評価)前記水性粘着剤組成物を乾燥後の厚が30μmとなるように厚さ40μmのポリエステルフィルムに塗布し、105℃の循風乾燥器中にて3分間乾燥し、粘着シートを作成した。得られた粘着シートを下記試験方法により性能評価した。結果を表3に示す。

0045

接着力):測定温度20℃、引張速度300mm/分で、180度剥離したときの、接着力(g/cm)を測定した。被着体は、ステンレス板SS)である。
(タック):JIS Z 0237に記載されたJ.Dow法により傾斜度30度、測定温度20℃で測定した。表3中の数値はBall No.を示す。
(凝集力):JIS C 2107により、貼付面積25×25mm2 、荷重1kgで、対ステンレス板に対する、40℃での1時間後のずれ(mm)を測定した。
シート濁り):乾燥後の粘着シートを目視で判定した。×は濁りのあるものを、△はやや濁りのあるものを示す。
(耐水性):粘着シートを水に24時間浸漬した後、粘着剤層白化の程度を目視で判定した。×は白化が顕著なもの、△はかなり白化するもの、○は白化がほとんどないものを示す。

0046

(ゴムラテックス系粘着剤組成物の調製)前記実施例または比較例で得た粘着付与剤エマルジョンと、カルボキシ変性SBRラテックス(ポリサー社製、「PL−222」、結合スチレン量42%、不揮発分52%)とを表4に示すような割合で配合し、各種の水性粘着剤組成物を得た。

0047

(ゴムラテックス系粘着剤組成物の性能評価)厚さ150μmの軟質塩化ビニルテーププライマーとして「ハイカー1571C」(B.F.Goodrich 社製)/「PL−222」=1/1(重量比)を乾燥重量2〜3g/m2 となるように塗布した後、70℃で3分間循風乾燥器中にて乾燥して、温度20℃、相対湿度65%の部屋に2時間放置した。更に、該プライマー塗布面に、前記水性粘着剤組成物を乾燥後の重量が28〜30g/m2となるように塗布し105℃で3分間循風乾燥器中にて乾燥後、直ちに巻き取り塩化ビニルテープを作成した。その後、温度20℃、相対湿度65%の部屋に24時間放置した。こうして得られた塩化ビニルテープを下記試験方法により性能評価した。結果を表4に示す。

0048

(接着力):前記と同様
(タック):前記と同様
(凝集力):貼合わせ面積19×20mm2 、荷重1kgで、塩化ビニルテープの粘着面同志を貼合わせ20℃での保持時間(分)で示す。

0049

0050

0051

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