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技術 インサート成形品の成形装置およびその成形方法

出願人 東芝機械株式会社
発明者 鶴田一美高木俊行
出願日 1995年7月5日 (25年5ヶ月経過) 出願番号 1995-169903
公開日 1997年1月21日 (23年11ヶ月経過) 公開番号 1997-019940
状態 未査定
技術分野 プラスチック等の成形用の型 プラスチック等の射出成形
主要キーワード スライドガイド板 形成通路 離間空間 薄板鉄板 端末部側 薄肉平板状 インサート成形部品 薄板部品
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1997年1月21日)のものです。
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図面 (13)

課題

樹脂材料収縮による成形品の寸法変化を少なくし、成形品の寸法精度を高め、成形装置全体の構成を簡素化し、かつインサート材腐食等を防止できるインサート成形品の成形装置およびその成形方法を提供することである。

解決手段

インサート成形品の成形作業時にはインサート材bをキャビティ4内の所定のインサート材埋設位置で保持させた状態で、第1の射出成形作業を行わせたのち、第1の射出成形作業によってインサート材bを融着させた半製品85に、第2の射出成形作業を行わせることにより、インサート材bが埋設された成形品全体成形するようにしたものである。

概要

背景

一般に、例えば自動車用ドアモール等の細長薄板部品プラスチック材射出成形することにより、軽量化することが従来から行われている。ここで、細長い薄板部品を通常の射出成形で製造する場合には固定型とこの固定型に対して接離させる方向に駆動される可動型とを備えた金型が使用される。そして、細長い薄板部品の射出成形作業時には溶融状態のプラスチック材が予め型締された金型のキャビティ内に射出され、その金型内冷却固化されたのち、型開きされることにより、射出成形の成形品が製造される。

また、射出成形によるプラスチック部品の製造技術として予め射出成形用の金型のキャビティ内に金属等のインサート材をセットした状態で、金型のキャビティ内に溶融樹脂材料注入することにより、プラスチック材の射出成形品の中にインサート材を埋設させたインサート成形部品成形するインサート成形が従来から知られている。

概要

樹脂材料収縮による成形品の寸法変化を少なくし、成形品の寸法精度を高め、成形装置全体の構成を簡素化し、かつインサート材の腐食等を防止できるインサート成形品の成形装置およびその成形方法を提供することである。

インサート成形品の成形作業時にはインサート材bをキャビティ4内の所定のインサート材埋設位置で保持させた状態で、第1の射出成形作業を行わせたのち、第1の射出成形作業によってインサート材bを融着させた半製品85に、第2の射出成形作業を行わせることにより、インサート材bが埋設された成形品全体を成形するようにしたものである。

目的

本発明は、上記事情に着目してなされたもので、その目的は、合成樹脂材料の収縮による成形品の寸法変化を少なくすることができ、成形品の寸法精度を高めることができるとともに、成形の際の条件を調整する調整装置を含む大規模設備が不要となり、成形装置全体の構成を簡素化することができ、かつインサート材の腐食等を確実に防止することができるインサート成形品の成形装置およびその成形方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

固定型またはこの固定型に対して接離可能な可動型のいずれか一方に設けられ、前記両型間のキャビティ内の所定のインサート材埋設位置でインサート材を保持する第1の成形位置と、前記キャビティの外部側に移動され、前記インサート材が埋設された成形品全体成形型を形成する第2の成形位置とに移動可能に支持されたインサート材保持体と、前記第1の成形位置と前記第2の成形位置との間で前記インサート材保持体を移動操作する保持体移動手段と、前記インサート材保持体を前記第1の成形位置に移動させた状態で、前記キャビティ内に溶融樹脂材料を供給する第1の湯道通路と、前記インサート材保持体を前記第2の成形位置に移動させた状態で、前記インサート材と前記インサート材保持体との間の離間空間内に溶融樹脂材料を供給する第2の湯道通路と、前記インサート材保持体の移動位置に応じて前記溶融樹脂材料の供給源と前記第1,第2の各湯道通路との間の連通状態切換える切換え手段とを具備したことを特徴とするインサート成形品成形装置

請求項2

固定型に対して接離可能な可動型に設けられ、前記両型間のキャビティ内の所定のインサート材埋設位置で薄い金属板等のインサート材を保持する第1の成形位置と、前記キャビティの外部側に移動され、前記インサート材が埋設された成形品全体の成形型を形成する第2の成形位置とに移動可能に支持されたインサート材保持体と、前記第1の成形位置と前記第2の成形位置との間で前記インサート材保持体を移動操作する保持体移動手段と、前記インサート材保持体を前記第1の成形位置に移動させた状態で、前記キャビティ内に溶融樹脂材料を供給する第1の湯道通路と、前記インサート材保持体を前記第2の成形位置に移動させた状態で、前記インサート材と前記インサート材保持体との間の離間空間内に溶融樹脂材料を供給する第2の湯道通路と、前記インサート材保持体の移動位置に応じて前記溶融樹脂材料の供給源と前記第1,第2の各湯道通路との間の連通状態を切換え操作し、前記インサート材保持体を前記第1の成形位置に移動させた場合には前記第1の湯道通路を開状態、前記第2の湯道通路を閉状態でそれぞれ保持し、前記インサート材保持体を前記第2の成形位置に移動させた場合には前記第2の湯道通路を開状態、前記第1の湯道通路を閉状態にそれぞれ切換え操作する切換え手段とを具備したことを特徴とするインサート成形品の成形装置。

請求項3

前記保持体移動手段は前記可動型の接離方向と直交する方向に移動可能に支持された駆動体を駆動する駆動手段と、この駆動手段によって駆動される駆動体の移動動作を前記可動型の接離方向と同方向の動作に変換し、前記インサート材保持体を前記第1,第2の成形位置間で切換え操作するカム機構とからなることを特徴とする請求項2に記載のインサート成形品の成形装置。

請求項4

前記第1の湯道通路は前記固定型に形成されたサイドゲート通路、または前記可動型に形成されたジャンピングゲート通路に連通されるとともに、前記第2の湯道通路は前記可動型に形成されたトンネルゲート通路に連通されたものであることを特徴とする請求項2に記載のインサート成形品の成形装置。

請求項5

前記固定型は前記第1,第2の各湯道通路へ溶融樹脂を共通に供給するスプルーを備えたものであることを特徴とする請求項2に記載のインサート成形品の成形装置。

請求項6

前記インサート材保持体は前記インサート材の位置決め手段を備えたものであることを特徴とする請求項2に記載のインサート成形品の成形装置。

請求項7

前記位置決め手段は前記インサート材保持体の前記インサート材の保持面に突設された複数の位置決め凸部を備え、前記各位置決め凸部間で前記インサート材を保持するものであることを特徴とする請求項6に記載のインサート成形品の成形装置。

請求項8

前記位置決め手段は前記インサート材保持体の前記インサート材の保持面に前記インサート材を吸着保持する磁石片を備えたものであることを特徴とする請求項6に記載のインサート成形品の成形装置。

請求項9

固定型と、この固定型に対して接離可能な可動型との間のキャビティ内に予めインサート材がセットされた状態で、上記キャビティ内に溶融樹脂材料が充填され、上記両型間でインサート材が埋設された成形品が形成されるインサート成形品の成形方法において、前記固定型と可動型との間のキャビティ内にインサート材保持体によって薄肉平板状のインサート材が挿入され、前記両型間の型閉じが行われるインサート材セット工程と、前記キャビティ内に前記インサート材を挿入した状態で、前記インサート材保持体に保持された前記インサート材と前記固定型のキャビティ空間内との間に連通する第1の湯道通路を開操作して溶融樹脂材料の供給源から前記キャビティ内に前記溶融樹脂材料を供給し、前記インサート材保持体と前記固定型のキャビティ空間内との間で前記インサート材と前記溶融樹脂材料とを一体に射出成形して前記インサート材の一面側に前記溶融樹脂材料が融着された半製品を形成する第1の射出成形工程と、この第1の射出成形工程の終了後、前記インサート材保持体を前記キャビティの外部側の第2の成形位置に移動させ、前記第1の射出成形工程で形成された半製品に融着された前記インサート材と前記インサート材保持体との間を離間させて前記インサート材が埋設された成形品全体のキャビティ空間を形成する保持体移動工程と、この保持体移動工程に連動し、前記第1の湯道通路を閉状態に切換え操作するとともに、前記インサート材保持体が前記第2の成形位置に移動された時点で、前記キャビティ空間内における前記インサート材の他面側と前記インサート材保持体との間の離間空間内に前記溶融樹脂材料を供給する第2の湯道通路を開状態に切換え操作する湯道通路切換え工程と、この湯道通路切換え工程の終了後、前記第2の湯道通路を通して前記インサート材と前記インサート材保持体との間の離間空間内に前記溶融樹脂材料を供給し、前記インサート材が埋設されたインサート成形品全体を完成させる第2の射出成形工程とを具備したことを特徴とするインサート成形品の成形方法。

技術分野

0001

本発明は例えば薄板鉄板等の金属板によって形成される薄板インサート材プラスチック材からなる成形品内に埋設された状態でインサート成形されるインサート成形品成形装置およびその成形方法に関する。

背景技術

0002

一般に、例えば自動車用ドアモール等の細長薄板部品をプラスチック材で射出成形することにより、軽量化することが従来から行われている。ここで、細長い薄板部品を通常の射出成形で製造する場合には固定型とこの固定型に対して接離させる方向に駆動される可動型とを備えた金型が使用される。そして、細長い薄板部品の射出成形作業時には溶融状態のプラスチック材が予め型締された金型のキャビティ内に射出され、その金型内冷却固化されたのち、型開きされることにより、射出成形の成形品が製造される。

0003

また、射出成形によるプラスチック部品の製造技術として予め射出成形用の金型のキャビティ内に金属等のインサート材をセットした状態で、金型のキャビティ内に溶融樹脂材料注入することにより、プラスチック材の射出成形品の中にインサート材を埋設させたインサート成形部品成形するインサート成形が従来から知られている。

発明が解決しようとする課題

0004

ところで、細長い薄板部品を通常の射出成形で製造した場合には溶融状態のプラスチック材が金型のキャビティ内に射出され、その金型内で冷却固化されて成形品が製造される一連の射出成形工程の中で、合成樹脂材料収縮が発生する問題がある。そのため、射出成形された成形品の寸法変化は避けられず、成形品の寸法精度が低下するおそれがある。

0005

そこで、従来から射出成形による成形品の製造時には予め射出成形工程中の成形品の寸法の変化(収縮)量を見越し、その収縮量に相当する程度に成形品の金型寸法を若干大き目に製作することにより、所定の寸法精度を得ることが行われている。この場合、射出成形工程の中での成形品の収縮量は成形の際の各種の条件(例えば、溶融樹脂材料の射出圧樹脂温度金型温度、成形時間)によって変化する。そして、成形の際の上記諸条件の僅かな変化で、射出成形後の成形品の寸法が変化し、歩留りの低下を招く問題があるので、成形品の要求精度に合せてこれ等の諸条件を常に一定に保つことが必要になる。

0006

しかしながら、成形品の寸法精度を高精度に管理する場合には成形装置全体に成形の際の上記諸条件を安定状態で保持させるように監視する機能を付加する必要があるので、成形環境(上記諸条件)を調整する調整装置も含めた大規模設備が必要となり、成形品の製造コストが高くなる問題がある。そして。成形装置に上記諸条件の調整装置を設けていない場合には成形品の寸法精度を一定の範囲内で正確に管理することが難しくなる問題がある。

0007

さらに、射出成形品の収縮量の決定要因としては溶融樹脂材料の樹脂特性で決まることが最も大きいので、収縮量の大きな溶融樹脂材料を使用して製品寸法の大きい成形品を製造する場合には製品を射出成形する際の成形品の寸法維持は一層困難となる問題がある。

0008

また、従来のインサート成形技術では射出成形用の金型のキャビティ内にセットされるインサート材はインサート保持ピン等のインサート材の保持部材によって保持され、射出成形後、インサート材が成形品の表面に一部露出しているのが普通である。この場合には長期の使用により、成形品の表面に露出しているインサート材の部分が腐食されるおそれがある。

0009

本発明は、上記事情に着目してなされたもので、その目的は、合成樹脂材料の収縮による成形品の寸法変化を少なくすることができ、成形品の寸法精度を高めることができるとともに、成形の際の条件を調整する調整装置を含む大規模な設備が不要となり、成形装置全体の構成を簡素化することができ、かつインサート材の腐食等を確実に防止することができるインサート成形品の成形装置およびその成形方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0010

請求項1に記載の発明は固定型またはこの固定型に対して接離可能な可動型のいずれか一方に設けられ、前記両型間のキャビティ内の所定のインサート材埋設位置でインサート材を保持する第1の成形位置と、前記キャビティの外部側に移動され、前記インサート材が埋設された成形品全体成形型を形成する第2の成形位置とに移動可能に支持されたインサート材保持体と、前記第1の成形位置と前記第2の成形位置との間で前記インサート材保持体を移動操作する保持体移動手段と、前記インサート材保持体を前記第1の成形位置に移動させた状態で、前記キャビティ内に溶融樹脂材料を供給する第1の湯道通路と、前記インサート材保持体を前記第2の成形位置に移動させた状態で、前記インサート材と前記インサート材保持体との間の離間空間内に溶融樹脂材料を供給する第2の湯道通路と、前記インサート材保持体の移動位置に応じて前記溶融樹脂材料の供給源と前記第1,第2の各湯道通路との間の連通状態切換える切換え手段とを具備したことを特徴とするインサート成形品の成形装置である。

0011

そして、請求項1に記載の発明ではインサート成形品の成形作業時にはインサート材保持体を第1の成形位置に移動させ、インサート材を固定型と可動型との間のキャビティ内の所定のインサート材埋設位置で保持させた状態で、第1の湯道通路を通してキャビティ内に溶融樹脂材料を供給して第1の射出成形作業を行わせる。さらに、この第1の射出成形作業によって第1の射出成形で成形された半成形品にインサート材を接合させた後、インサート材保持体を第2の成形位置に移動させた状態で、第2の湯道通路を通してキャビティ内のインサート材とインサート材保持体との間の離間空間内に溶融樹脂材料を供給し、第2の射出成形作業を行わせることにより、インサート材が埋設された成形品全体を成形するようにしたものである。

0012

また、請求項2に記載の発明は固定型に対して接離可能な可動型に設けられ、前記両型間のキャビティ内の所定のインサート材埋設位置で薄い金属板等のインサート材を保持する第1の成形位置と、前記キャビティの外部側に移動され、前記インサート材が埋設された成形品全体の成形型を形成する第2の成形位置とに移動可能に支持されたインサート材保持体と、前記第1の成形位置と前記第2の成形位置との間で前記インサート材保持体を移動操作する保持体移動手段と、前記インサート材保持体を前記第1の成形位置に移動させた状態で、前記キャビティ内に溶融樹脂材料を供給する第1の湯道通路と、前記インサート材保持体を前記第2の成形位置に移動させた状態で、前記インサート材と前記インサート材保持体との間の離間空間内に溶融樹脂材料を供給する第2の湯道通路と、前記インサート材保持体の移動位置に応じて前記溶融樹脂材料の供給源と前記第1,第2の各湯道通路との間の連通状態を切換え操作し、前記インサート材保持体を前記第1の成形位置に移動させた場合には前記第1の湯道通路を開状態、前記第2の湯道通路を閉状態でそれぞれ保持し、前記インサート材保持体を前記第2の成形位置に移動させた場合には前記第2の湯道通路を開状態、前記第1の湯道通路を閉状態にそれぞれ切換え操作する切換え手段とを具備したことを特徴とするインサート成形品の成形装置である。

0013

そして、請求項2の発明ではインサート成形品の成形作業時にはインサート材保持体を第1の成形位置に移動させ、インサート材を固定型と可動型との間のキャビティ内の所定のインサート材埋設位置で保持させた状態で、切換え手段によって第1の湯道通路を開状態、第2の湯道通路を閉状態でそれぞれ保持し、第1の湯道通路を通してキャビティ内に溶融樹脂材料を供給して第1の射出成形作業を行わせる。さらに、この第1の射出成形作業によって第1の射出成形で成形された半成形品にインサート材を接合させた後、インサート材保持体を第2の成形位置に移動させた状態で、切換え手段によって第2の湯道通路を開状態、第1の湯道通路を閉状態にそれぞれ切換え操作し、第2の湯道通路を通してキャビティ内のインサート材とインサート材保持体との間の離間空間内に溶融樹脂材料を供給して第2の射出成形作業を行わせることにより、インサート材が埋設された成形品全体を成形するようにしたものである。

0014

また、請求項3に記載の発明は請求項2の保持体移動手段を前記可動型の接離方向と直交する方向に移動可能に支持された駆動体を駆動する駆動手段と、この駆動手段の移動動作を前記可動型の接離方向と同方向の動作に変換し、前記インサート材保持体を前記第1,第2の成形位置間で切換え操作するカム機構とからなる構成にしたことを特徴とするインサート成形品の成形装置である。

0015

そして、請求項3の発明では請求項2の保持体移動手段の駆動時に駆動手段によって駆動体を可動型の接離方向と直交する方向に移動させるとともに、この駆動手段の駆動体の移動動作をカム機構によって可動型の接離方向と同方向の動作に変換し、インサート材保持体を第1,第2の成形位置間で切換え操作するようにしたものである。

0016

また、請求項4に記載の発明は請求項2の第1の湯道通路を前記固定型に形成されたサイドゲート通路、または前記可動型に形成されたジャンピングゲート通路に連通されるとともに、前記第2の湯道通路は前記可動型に形成されたトンネルゲート通路に連通されたもので構成したことを特徴とするインサート成形品の成形装置である。

0017

そして、請求項4の発明では第1の射出成形作業を行わせる際に請求項2の第1の湯道通路を固定型に形成されたサイドゲート通路、または前記可動型に形成されたジャンピングゲート通路に連通させるとともに、第2の射出成形作業を行わせる際に第2の湯道通路を可動型に形成されたトンネルゲート通路に連通させるようにしたものである。

0018

また、請求項5に記載の発明は請求項2の前記固定型を前記第1,第2の各湯道通路へ溶融樹脂を共通に供給するスプルーを備えたもので構成したことを特徴とするインサート成形品の成形装置である。

0019

そして、請求項5の発明では第1の射出成形作業および第2の射出成形作業時に溶融樹脂材料の供給源から共通のスプルーを通して第1,第2の各湯道通路に溶融樹脂をそれぞれ供給するようにしたものである。

0020

また、請求項6に記載の発明は請求項2の前記インサート材保持体を前記インサート材の位置決め手段を備えたもので構成したことを特徴とするインサート成形品の成形装置である。

0021

そして、請求項6の発明では第1の射出成形作業時に請求項2のインサート材保持体の位置決め手段によってインサート材を位置決めするようにしたものである。

0022

また、請求項7に記載の発明は請求項6の前記位置決め手段を前記インサート材保持体の前記インサート材の保持面に突設された複数の位置決め凸部を備え、前記各位置決め凸部間で前記インサート材を保持するもので構成したことを特徴とするインサート成形品の成形装置である。

0023

そして、請求項7の発明では第1の射出成形作業時に請求項2のインサート材保持体のインサート材の保持面に突設された請求項6の位置決め手段の複数の位置決め凸部間でインサート材を保持することによってインサート材を位置決めするようにしたものである。

0024

また、請求項8に記載の発明は請求項7の前記位置決め手段を前記インサート材保持体の前記インサート材の保持面に前記インサート材を吸着保持する磁石片を備えたもので構成したことを特徴とするインサート成形品の成形装置である。

0025

そして、請求項8の発明では第1の射出成形作業時に請求項2のインサート材保持体のインサート材の保持面に設けられた請求項6の位置決め手段の磁石片によってインサート材を吸着保持することによってインサート材を位置決めするようにしたものである。

0026

また、請求項9に記載の発明は固定型と、この固定型に対して接離可能な可動型との間のキャビティ内に予めインサート材がセットされた状態で、上記キャビティ内に溶融樹脂材料が充填され、上記両型間でインサート材が埋設された成形品が形成されるインサート成形品の成形方法において、前記固定型と可動型との間のキャビティ内にインサート材保持体によって薄肉平板状のインサート材が挿入され、前記両型間の型閉じが行われるインサート材セット工程と、前記キャビティ内に前記インサート材を挿入した状態で、前記インサート材保持体に保持された前記インサート材と前記固定型のキャビティ空間内との間に連通する第1の湯道通路を開操作して溶融樹脂材料の供給源から前記キャビティ内に前記溶融樹脂材料を供給し、前記インサート材保持体と前記固定型のキャビティ空間内との間で前記インサート材と前記溶融樹脂材料とを一体に射出成形して前記インサート材の一面側に前記溶融樹脂材料が融着された半製品を形成する第1の射出成形工程と、この第1の射出成形工程の終了後、前記インサート材保持体を前記キャビティの外部側の第2の成形位置に移動させ、前記第1の射出成形工程で形成された半製品に融着された前記インサート材と前記インサート材保持体との間を離間させて前記インサート材が埋設された成形品全体のキャビティ空間を形成する保持体移動工程と、この保持体移動工程に連動し、前記第1の湯道通路を閉状態に切換え操作するとともに、前記インサート材保持体が前記第2の成形位置に移動された時点で、前記キャビティ空間内における前記インサート材の他面側と前記インサート材保持体との間の離間空間内に前記溶融樹脂材料を供給する第2の湯道通路を開状態に切換え操作する湯道通路切換え工程と、この湯道通路切換え工程の終了後、前記第2の湯道通路を通して前記インサート材と前記インサート材保持体との間の離間空間内に前記溶融樹脂材料を供給し、前記インサート材が埋設されたインサート成形品全体を完成させる第2の射出成形工程とを具備したことを特徴とするインサート成形品の成形方法である。

0027

そして、請求項9の発明ではインサート成形品の成形作業時には、まずインサート材セット工程が行われる。ここでは、固定型と可動型との間のキャビティ内の所定のインサート材埋設位置にインサート材保持体によって薄い金属板等のインサート材が挿入され、両型間の型閉じが行われる。この状態で、次の第1の射出成形工程が行われる。この第1の射出成形工程では、第1の湯道通路を開操作して溶融樹脂材料の供給源から第1の湯道通路を通してキャビティ内に溶融樹脂材料を供給して第1の射出成形作業が行われる。

0028

さらに、この第1の射出成形作業によって第1の射出成形で成形された半製品にインサート材を接合させた後、保持体移動工程が行われる。この保持体移動工程ではインサート材保持体をキャビティの外部側の第2の成形位置に移動させ、インサート材が埋設された成形品全体の成形型を形成する。

0029

また、この保持体移動工程に連動し、湯道通路切換え工程が行われる。この湯道通路切換え工程では第1の湯道通路が閉状態に切換え操作されるとともに、インサート材保持体が第2の成形位置に移動された時点で、インサート材とインサート材保持体との間の離間空間内に溶融樹脂材料を供給する第2の湯道通路が開状態に切換え操作される。そして、この湯道通路切換え工程の終了後、第2の射出成形工程が行われ、第2の湯道通路を通してインサート材とインサート材保持体との間の離間空間内に溶融樹脂材料が供給され、インサート材が埋設されたインサート成形品全体が完成されるようにしたものである。

発明を実施するための最良の形態

0030

以下、本発明の実施の形態を図1乃至図10(B)を参照して説明する。図1はインサート成形品の成形装置の概略構成を示すものである。なお、本実施の形態ではインサート成形品成形装置として図2(A),(B)に示すようにプラスチック材の射出成形品本体aの中にプラスチック材料の収縮を規制する薄肉鉄板からなるインサート材bを埋設させた自動車用ドアのモール等の細長い薄板部品(成形品)cを形成するドアモール成形金型1に適用した一例を示す。

0031

このドアモール成形金型1には固定ダイ(固定型)2と、この固定ダイ2に対して接離可能な可動ダイ(可動型)3とが設けられている。そして、固定ダイ2と可動ダイ3との接合時には固定ダイ2と可動ダイ3との間にドアモール成形用のキャビティ4が形成されるようになっている。さらに、金型1には固定ダイ2の取付け板5と、可動ダイ3の取付け板6とが設けられている。

0032

また、固定ダイ2の取付け板5には固定ダイ2の支持プレート7が取付けられている。そして、固定ダイ2は支持プレート7を介して取付け板5に取付けられている。

0033

さらに、図3および図4に示すように取付け板5の外側面略中央には図示しない射出成形機ノズルが連結される凹陥状のノズル連結部8が配設されている。このノズル連結部8の内底部にはリング状の蓋9が配設されている。

0034

また、ノズル連結部8の内底部中央部位にはスプルー10の一端部が連結されている。このスプルー10の他端部は支持プレート7内に配設された溶融樹脂材料の湯道通路となるランナー11に連結されている。ここで、支持プレート7内には固定ダイ2との接合面側に凹陥部12が形成されている。そして、この凹陥部12内にランナー11を形成するランナー構成部材13が配設されている。このランナー構成部材13内のランナー11には2方向に分岐された上下の分岐通路14,15が形成されている。

0035

また、ランナー構成部材13には上側の分岐通路14の端末部にランナー11と直交する方向に穿設された第2の嵌合穴16、下側の分岐通路15の端末部に同様にランナー11と直交する方向に穿設された第1の嵌合穴17がそれぞれ各分岐通路14,15に連通させた状態で形成されている。さらに、各嵌合穴16,17にはバルブガイドブッシュ18,19がそれぞれ嵌着されている。各バルブガイドブッシュ18,19には溶融樹脂材料の湯道通路となる略L字状の屈曲通路20が形成されている。

0036

また、固定ダイ2には溶融樹脂材料供給用の2つのランナーノズル21,22が設けられている。これらのランナーノズル21,22はランナー構成部材13の2つのバルブガイドブッシュ18,19と対向する位置にそれぞれ配置されている。

0037

さらに、各ランナーノズル21,22の軸心部には湯道通路となる軸心孔23,24が形成されている。そして、各ランナーノズル21,22の軸心孔23,24の一端部はバルブガイドブッシュ18,19の屈曲通路20に連結されている。

0038

また、各ランナーノズル21,22の軸心孔23,24の他端部にはランナーブッシュ取付け孔25,26が形成されている。そして、上側のランナーノズル21のランナーブッシュ取付け孔25には第2のランナーブッシュ27の一端部、下側のランナーノズル22のランナーブッシュ取付け孔26には第1のランナーブッシュ28の一端部がそれぞれ嵌着されている。

0039

さらに、第2,第1の各ランナーブッシュ27,28には各ランナーノズル21,22の軸心孔23,24よりも小径な軸心孔29,30が形成されている。ここで、第2,第1の各ランナーブッシュ27,28の軸心孔29,30には各ランナーノズル21,22との連結部側開口端部にバルブゲートを形成する略円形状の拡開部31,32が形成されている。

0040

また、図10(A)に示すように第2のバルブピン33の先端部には第2のランナーブッシュ27の軸心孔29の拡開部31の壁面に当接して軸心孔29を閉塞する当接部33aが形成されている。そして、この第2のバルブピン33の軸方向の移動動作にともない第2のランナーブッシュ27の軸心孔29を開閉する第2のバルブ(切換え手段)34が形成されている。さらに、図10(B)に示すように第1のランナーブッシュ28の軸心孔30には拡開部32側から第1のバルブピン35の先端部が挿入されるようになっている。そして、この第1のバルブピン35の挿脱操作にともない第1のランナーブッシュ28の軸心孔30を開閉する第1のバルブ(切換え手段)36が形成されている。

0041

ここで、上側のバルブガイドブッシュ18には第2のバルブピン33をランナーノズル21の軸心方向に移動自在に支持するバルブピンガイド孔37が形成されている。さらに、下側のバルブガイドブッシュ19には第1のバルブピン35をランナーノズル22の軸心方向に移動自在に支持するバルブピンガイド孔38が形成されている。

0042

また、固定ダイ2の取付け板5には例えば油圧シリンダ等によって形成されるバルブ開閉駆動用の2つの(第2,第1の)アクチュエータ39,40が装着されている。ここで、第2のアクチュエータ39のピストンロッド39aにはカップリング41を介して第2のバルブピン33の基端部が連結されている。同様に、第1のアクチュエータ40のピストンロッド40aにはカップリング42を介して第1のバルブピン35の基端部が連結されている。

0043

そして、第2のアクチュエータ39によって第2のバルブピン33がランナーノズル21の軸心方向に進退駆動され、第2のバルブ34が開閉されるとともに、第1のアクチュエータ40によって第1のバルブピン35がランナーノズル22の軸心方向に進退駆動され、第1のバルブ36が開閉されるようになっている。これらを図1パーティングラインPL面からの断面V−V(固定ダイ2)を図5、断面VI−VI(可動ダイ3)を図6に示す。また、当然ながら図5図6線対称の関係にある。

0044

固定ダイ2には図5に示すように可動ダイ3とのパーティングラインPL上の接合面43にドアモール成形用のキャビティ4を形成する細長い凹陥状のキャビティ形成溝44および湯道通路を形成する凹陥状の第2,第1の湯道形成溝45,46がそれぞれ形成されている。ここで、第2の湯道形成溝45の一端部は第2のランナーブッシュ27の軸心孔29に連結されている。さらに、第2の湯道形成溝45の他端部はキャビティ形成溝44の長手方向と平行に第1のランナーブッシュ28の装着部側に向けて延設されている。また、第1の湯道形成溝46の一端部は第1のランナーブッシュ28の軸心孔30に連結されている。さらに、第1の湯道形成溝46の他端部はキャビティ形成溝44の長手方向と平行にキャビティ形成溝44の末端部位置の外側まで延出されている。そして、この第1の湯道形成溝46の延出端部にはこの第1の湯道形成溝46の延出方向と直交する方向に屈曲された屈曲部47が形成されている。

0045

さらに、固定ダイ2の接合面43の四隅にはそれぞれ可動ダイ3側に向けてガイドロッド48が突設されている。これらのガイドロッド48は図6に示すように可動ダイ3における各ガイドロッド48と対向する位置に穿設されたガイド孔49内にスライド自在に挿入されている。

0046

また、可動ダイ3には固定ダイ2とのパーティングラインPL上の接合面50に固定ダイ2のキャビティ4を密閉するコア51および湯道通路を形成する凹陥状の第2,第1の湯道形成溝52,53がそれぞれ形成されている。ここで、可動ダイ3のコア51は固定ダイ2のキャビティ形成溝44と対向する位置に配置されている。

0047

さらに、第2の湯道形成溝52および第1の湯道形成溝53は固定ダイ2の第2の湯道形成溝45および第1の湯道形成溝46とそれぞれ対向する位置に配置されている。ここで、可動ダイ3の第2の湯道形成溝52には第1の湯道形成溝53に接近する側の端部にコア51側に向けて屈曲された屈曲部54が形成されている。この屈曲部54の先端部には図1に示すように可動ダイ3の内部側に向けて穿設されたトンネルゲート形成通路55が連結されている。

0048

また、可動ダイ3の第1の湯道形成溝53には固定ダイ2の屈曲部47と対向する位置に同様の屈曲部56が形成されている。さらに、この第1の湯道形成溝53の屈曲部56の先端部にはコア51の端末部側に連結されたゲート形成用の連結溝57が形成されている。

0049

また、図1に示すように可動ダイ3の取付け板6には図示しない固定ボルトによって複数のスペーサ58、スライドガイド板59および受け板60を順次介して可動ダイ3が取付けられている。そして、この可動ダイ3は図示しない型締装置によって固定ダイ2に対して接離される方向に移動されるようになっている。

0050

さらに、取付け板6上にはスペーサ58間に射出成形後、成形品本体aをコア51から押出すための押出ピン91(図11参照)を操作する第1,第2の押出板61,62が配設されている。これらの第1,第2の押出板61,62間は図示しない固定ボルトによって固定されている。

0051

また、可動ダイ3にはインサート材bが係脱可能に装着される直上げコア(インサート材保持体)63が設けられている。この直上げコア63にはキャビティ4と同方向に延設された幅広ベースプレート64と、このベースプレート64上に突設されたコア本体65とが設けられている。ここで、可動ダイ3には直上げコア63のコア本体65を挿通する直上げコア挿通孔66が可動ダイ3の移動方向と平行に(図1中で、左右方向に)延設されている。そして、直上げコア63のコア本体65はこの可動ダイ3の直上げコア挿通孔66内に挿入され、可動ダイ3の移動方向と平行に移動可能に支持されている。

0052

また、直上げコア63のコア本体65の先端面外周部位には図7に示すようにインサート材bの位置決め用の凸部67が突設されている。さらに、このコア本体65の先端部には磁石片68が埋設されている。そして、この磁石片68の磁力によってインサート材bをコア本体65の先端面に係脱可能に吸着保持するようになっている。

0053

さらに、このコア本体65の先端部には可動ダイ3のトンネルゲート形成通路55に連結される湯道形成通路69が形成されている。ここで、コア本体65の先端面のインサート材bの吸着保持面にはこの湯道形成通路69に連通される溶融樹脂材料射出用の開口部70が形成されている。

0054

また、受け板60には図6に示すように直上げコア63のベースプレート64を装着するベースプレート装着穴71と、このベースプレート装着穴71と直交する方向に延設された複数、本実施の形態では4つのスライドカム装着穴72とが形成されている。

0055

さらに、図9に示すように各スライドカム装着穴72には直上げコア63を移動操作する移動操作機構(保持体移動手段)73が設けられている。この移動操作機構73には直上げコア63の移動方向と直交する方向に移動可能に支持された略L字状のスライドカム(駆動体)74が設けられている。このスライドカム74は油圧シリンダ(駆動手段)75によって駆動されるようになっている。

0056

ここで、油圧シリンダ75はシリンダ取付け板76を介して可動ダイ3とスライドガイド板59にボルト止めされている。さらに、油圧シリンダ75のピストンロッド77は連結板78を介してスライドカム74の基端部に連結されている。

0057

また、スライドカム74の先端部における直上げコア63との対向部分には図1および図9中で上側に向かうにしたがって肉厚が薄くなるテーパ面79が形成されている。

0058

さらに、直上げコア63のベースプレート64には4つのスライドカム装着穴72と対応する部分にそれぞれスライドカム74の先端部が挿入されるスライドカム挿入穴80が形成されている。このスライドカム挿入穴80にはスライドカム74のテーパ面79との接合部分にこのスライドカム74のテーパ面79と対応する形状のテーパ面81が形成されている。

0059

そして、直上げコア63のテーパ面81とスライドカム74のテーパ面79との接合部分によってスライドカム74の移動動作をこのスライドカム74の動作方向と直交する方向の動作に変換するカム機構82が形成されている。したがって、油圧シリンダ75によってスライドカム74が図1および図9中で上下方向に進退駆動された場合にはこのスライドカム74の進退動作がカム機構82によってその動作方向が変換された状態で直上げコア63に伝達され、この直上げコア63が図1および図9中で左右方向に移動されるようになっている。このとき、直上げコア63は図7に示すように両ダイ2,3間のキャビティ4内の所定のインサート材埋設位置でインサート材bを保持する第1の成形位置と、図8に示すようにキャビティ4の外部側に移動され、インサート材bが埋設された成形品c全体の成形金型1を形成する第2の成形位置とに移動されることにより、直上げコア63が第1,第2の成形位置間で切換え操作されるようになっている。

0060

なお、図6および図9に示すように可動ダイ3とスライドガイド板59との間には油圧シリンダ75の前進限位置を規制する前進ストッパ101と、油圧シリンダ75の後退限位置を規制する後退限ストッパ102とが設けられている。そして、油圧シリンダ75の動作時にスライドカム74が前進する場合にはこのスライドカム74の前端部が前進限ストッパ101に当接することにより、油圧シリンダ75の前進限位置が規制され、これにより、直上げコア63を第1の成形位置に移動する際の位置決めが行われるようになっている。同様に、スライドカム74が後退する場合にはこのスライドカム74の後端部が後退限ストッパ102に当接することにより、油圧シリンダ75の後退限位置が規制され、これにより、直上げコア63を第2の成形位置に移動する際の位置決めが行われるようになっている。

0061

次に、上記構成のドアモール成形金型1を使用したインサート成形品cの成形方法について説明する。まず、金型1の使用開始前にはバルブ開閉駆動用の第2,第1のアクチュエータ39,40が停止状態で保持され、第2のバルブ34および第1のバルブ36が閉状態で保持されるとともに、可動ダイ3と固定ダイ2との間が型開き状態で保持される。

0062

そして、金型1の使用開始時には次のインサート材セット工程が行われる。このインサート材セット工程では直上げコア63のコア本体65の先端部に薄い金属板等のインサート材bを磁石片68の磁力によって吸着保持させる。続いて、図示しない型締め装置が駆動され、可動ダイ3が固定ダイ2側に移動されて可動ダイ3と固定ダイ2との間の型閉じが行われる。

0063

このとき、固定ダイ2のキャビティ形成溝44と可動ダイ3のコア51とが接合され、ドアモール成形用のキャビティ4が形成されるとともに、固定ダイ2の第2の湯道形成溝45および第1の湯道形成溝46と可動ダイ3の第2の湯道形成溝52および第1の湯道形成溝53がそれぞれ接合される。そして、両ダイ2,3の第2の湯道形成溝45,52間の接合部によってトンネルゲート形成通路55に溶融樹脂材料を供給する第2の湯道通路83が形成され、同様に両ダイ2,3の第1の湯道形成溝46,53間の接合部によってゲート形成用の連結溝57に溶融樹脂材料を供給する第1の湯道通路84が形成される。

0064

さらに、油圧シリンダ75によってスライドカム74が図1および図9中で上方向に駆動され、このスライドカム74の動作に連動して直上げコア63が図1および図9中で左方向に移動されて第1の成形位置に移動される。このとき、図7に示すように直上げコア63によってインサート材bが固定ダイ2と可動ダイ3との間のキャビティ4内の所定のインサート材埋設位置に挿入される。なお、このインサート材セット工程ではノズル連結部8に図示しない射出成形機のノズルが連結される。

0065

また、キャビティ4内にインサート材bを挿入した状態で、次の第1の射出成形工程が行われる。この第1の射出成形工程では第1のアクチュエータ40が駆動され、第1のバルブピン35が図3および図4中で左側に引上げ操作されて第1のバルブ36が開操作される。このとき、第2のアクチュエータ39は停止状態で保持され、第2のバルブ34は閉状態で保持される。そのため、この状態では第1の湯道通路84が開操作されるので、射出成形機のノズルから供給される溶融プラスチック材料はスプルー10から下側の分岐通路15を通り、さらにバルブガイドブッシュ19のL字状屈曲通路20、ランナーノズル22の軸心孔24および第1のランナーブッシュ28の軸心孔30を経て第1の湯道通路84に供給される。そして、この第1の湯道通路84のゲート形成用の連結溝57を通してキャビティ4内に溶融プラスチック材料が供給され、直上げコア63と固定ダイ2のキャビティ4の空間内との間でインサート材bと溶融プラスチック材料とが一体に射出成形される。このとき、直上げコア63と固定ダイ2のキャビティ4の空間内との間に溶融プラスチック材料が充填された後、冷却される際の冷却時間は使用される溶融プラスチック材料の種類(材質)に応じて任意に適宜設定される。これにより、図8に示すようにインサート材bの一面側に溶融プラスチック材料が射出成形された半製品85が形成され、この半製品85がインサート材bの一面側に融着される。

0066

また、この第1の射出成形工程の終了後、第1のアクチュエータ40が駆動され、第1のバルブピン35が図3および図4中で右側に押出し操作されて第1のバルブ36が閉操作されるとともに、次の保持体移動工程が行われる。この保持体移動工程では油圧シリンダ75によってスライドカム74が図1および図9中で下方向に駆動され、このスライドカム74の動作に連動して直上げコア63が図1および図9中で右方向に移動されてキャビティ4の外部側の第2の成形位置に移動される。このとき、図8に示すようにインサート材bは直上げコア63から離れ、インサート材bと直上げコア63との間に離間空間86が形成されてインサート材bが埋設された成形品c全体の溶融プラスチック材料の成形型(キャビティ4全体)が形成される。

0067

さらに、この保持体移動工程に連動し、次の湯道通路切換え工程が行われる。この湯道通路切換え工程では直上げコア63が第2の成形位置に移動された時点で、第2のアクチュエータ39が駆動され、第2のバルブピン33が図3および図4中で左側に引上げ操作されて第2のバルブ34が開操作される。このとき、第1のアクチュエータ40は停止状態で保持され、第1のバルブ36は閉状態で保持される。そのため、この状態では第2の湯道通路83が開操作される。

0068

また、この湯道通路切換え工程の終了後、次の第2の射出成形工程が行われる。この第2の射出成形工程では射出成形機のノズルから供給される溶融プラスチック材料がスプルー10から上側の分岐通路14を通り、さらにバルブガイドブッシュ18のL字状屈曲通路20、ランナーノズル21の軸心孔23および第2のランナーブッシュ27の軸心孔29を経て第2の湯道通路83に供給される。続いて、この第2の湯道通路83のトンネルゲート形成通路55を通して直上げコア63の湯道形成通路69に溶融プラスチック材料が導入されたのち、コア本体65の先端面の開口部70からキャビティ4内のインサート材bと直上げコア63との間の離間空間86内に溶融プラスチック材料が供給される。これにより、第1の射出成形工程で形成された半製品85のインサート材bの他面側に溶融プラスチック材料が充填された状態で、キャビティ4内のインサート材bと溶融プラスチック材料とが一体に射出成形される。この第2の射出成形工程の冷却時間は使用される溶融プラスチック材料の種類(材質)に応じて任意に適宜設定される。これにより、インサート材bが埋設された成形品c全体が完成される。

0069

また、第2の射出成形工程の終了後、第2のアクチュエータ39が駆動され、第2のバルブピン33が図3および図4中で右側に押出し操作されて第2のバルブ34が閉操作される。さらに、図示しない型締装置によって可動ダイ3が固定ダイ2から離れる方向に移動される型開き操作が行われる。このとき、固定ダイ2のキャビティ形成溝44から成形品cが分離されるとともに、第1,第2の押出板61,62によって図11に示す押出ピン91が操作され、成形品cが可動ダイ3のコア51から押出されて自動車用ドアのモール等の成形品cがこのドアモール成形金型1から取り出される。

0070

そこで、上記構成のドアモール成形金型1では次の効果を奏する。すなわち、上記構成のドアモール成形金型1によってプラスチック材の射出成形品本体aの中にプラスチック材料の収縮を規制する薄肉鉄板からなるインサート材bを埋設させた自動車用ドアのモール等の細長い薄板部品である成形品cを成形することができるので、プラスチック材料の収縮による成形品cの寸法変化を少なくすることができる。この場合、薄い鉄板からなるインサート材bをプラスチック材の射出成形品本体aの肉厚方向の所定の位置に内包出来るので、特にプラスチック材料の収縮変形が大きい成形品cの平面方向の寸法変化をインサート材bによって規制することができる。そのため、成形品cの平面方向のプラスチック材料の収縮変形を効果的に抑制することができるので、成形品cの寸法変化を少なくすることができ、プラスチック材料の収縮がほとんどない状態の寸法の安定した成形品cが得られる。

0071

さらに、インサート材bをプラスチック材の射出成形品本体aに内包した成形品cを成形したので、自動車用ドアのモール等の細長い薄板部品をプラスチック材の射出成形のみによって製造する場合のように細長い薄板部品の寸法精度を高めるためにプラスチック材の射出成形の際の条件を高精度に調整する必要がない。そのため、自動車用ドアのモール等の細長い薄板部品をプラスチック材の射出成形のみによって製造する成形装置のようにプラスチック材の射出成形の際の条件を調整する調整装置を含む大規模な設備が不要となり、成形装置全体の構成を簡素化することができる。

0072

また、成形品c内のインサート材bはプラスチック材の射出成形品本体aの内部に内包され、射出成形品本体aの外部にインサート材bが露出される部分がないので、インサート材bの腐食等を確実に防止することができ、成形品c全体の耐久性の向上を図ることができる。

0073

さらに、成形品c内にインサートする鉄板もしくはその相当品であるインサート材bは出来るだけ薄い方がよく、インサート材bから成形品cの表面までのプラスチック材料部分の肉厚とインサート材bから成形品cの裏面までのプラスチック材料部分の肉厚とを均一に設定することにより、成形品cの品質を一層高めることができる。

0074

また、直上げコア63のコア本体65の先端面外周部位には図7に示すようにインサート材bの位置決め用の凸部67を突設したので、ドアモール成形金型1による成形品cのインサート成形作業中、第1の射出成形工程でキャビティ4内に溶融プラスチック材料が供給される際にインサート材bを定位置に位置決めさせた状態で安定に保持することができる。そのため、キャビティ4内に溶融プラスチック材料が供給される際の溶融プラスチック材料の流入圧力によってインサート材bがキャビティ4内の所定のインサート材埋設位置から外れた位置に移動することを確実に防止できるので、成形品cの内部に埋設されたインサート材bの埋設位置を高精度に管理することができる。

0075

さらに、キャビティ4内に溶融プラスチック材料が供給される際に、直上げコア63の位置決め用の凸部67によってインサート材bと直上げコア63との間の吸着保持面側に溶融プラスチック材料が流入することを防ぐことができるので、第1の射出成形工程の終了後、次の保持体移動工程が行われる際に、インサート材bと直上げコア63との間を分離させ易くすることができ、その作業能率の向上を図ることができる。

0076

また、直上げコア63を移動操作する移動操作機構73にカム機構82を形成し、直上げコア63のテーパ面81とスライドカム74のテーパ面79との接合部分によってスライドカム74の移動動作をこのスライドカム74の動作方向と直交する方向の動作に変換して直上げコア63に伝達し、この直上げコア63を第1の成形位置と第2の成形位置とに移動させるようにしたので、キャビティ4内に溶融プラスチック材料が供給される際に、直上げコア63に作用する溶融プラスチック材料の流入圧力が移動操作機構73の駆動源である油圧シリンダ75に直接作用することを防止することができる。そのため、直上げコア63に作用する溶融プラスチック材料の流入圧力を直上げコア63の駆動源の油圧シリンダで直接受ける構成にした場合に比べて小形の油圧シリンダ75を使用することができるので、装置全体の構成を小型化することができる。

0077

また、第1の射出成形工程では溶融プラスチック材料を第1の湯道通路84から可動ダイ3のゲート形成用の連結溝57(図6を参照)を通してキャビティ4内に供給するようにしたので、キャビティ4内に供給される溶融プラスチック材料の流れをキャビティ4の流入口(湯口)の連結溝57とキャビティ4との間の段差の部分で一旦滞留させることができる。そのため、キャビティ4内に供給される溶融プラスチック材料の流れを直接キャビティ4内に流入させる場合に比べてキャビティ4内に流入された溶融プラスチック材料の分布状態を迅速に均一化することができる。

0078

なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、上記実施の形態では可動ダイ3側に直上げコア63を設ける構成にしたものを示したが、固定ダイ2側に直上げコア63を設ける構成にしてもよい。さらに、上記実施の形態では可動ダイ3にゲート形成用の連結溝57を設けた構成を示したが、この可動ダイ3の連結溝57に代えて固定ダイ2にサイドゲート通路を設ける構成にしてもよい。

0079

また、直上げコア63のコア本体65の先端面外周部位にインサート材bの位置決め用の凸部67を突設する代りに、コア本体65の先端面にインサート材bの位置決め用の丸ピンを複数ケ所に突設し、インサート材bにこの丸ピンと対応する位置にこの丸ピンと係合する丸穴を形成する構成にしてもよい。

0080

さらに、上記実施の形態ではコア本体65の先端部に磁石片68を埋設し、この磁石片68の磁力によってインサート材bをコア本体65の先端面に係脱可能に吸着保持する構成にしたものを示したが、これを電磁石に代えてもよく、また、コア本体65の内部にバキューム回路を設け、このバキューム回路からの吸引力によってインサート材bをコア本体65の先端面に係脱可能に吸着保持する構成にしてもよい。

0081

また、図11は上記実施の形態のドアモール成形金型1に製品離型の為の押出ピン91を組込んだ変形例を示すものである。本変形例では第1の押出板61に押出ピン91の基端部が固定されている。さらに、スライドガイド板59および直上げコア63には押出ピン91のガイド孔92,93がそれぞれ形成されているとともに、スライドカム74にはこの押出ピン91のガイド溝94が形成されている。この押出ピン91の先端部は直上げコア63のコア本体65のインサート材bの吸着保持面に形成された押出ピン口95から外部側に突没可能になっている。そして、成形品cを可動ダイ3のコア51から押出し操作する場合には第1,第2の押出板61,62によって押出ピン91が直上げコア63の押出ピン口95から外部側に突出操作され、成形品cが可動ダイ3のコア51から押出されるようになっている。

0082

また、図12に示すように第2の押出板62には連動ピン96の基端部が固定されている。この連動ピン96の先端部はスライドガイド板59に形成されたガイド孔97を通して直上げコア63側に延出され、この直上げコア63に固定されている。

0083

そして、直上げコア63が第1の成形位置に移動される動作時には連動ピン96によって第2の押出板62が直上げコア63と同じ移動量だけ移動されるようになっている。そのため、直上げコア63が第1の成形位置に移動された際に、押出ピン91も直上げコア63と同じ移動量だけ移動されるので、直上げコア63の押出ピン口95をこの押出ピン91で閉塞した状態で保持できる。その結果、第1の射出成形工程でキャビティ4内に溶融プラスチック材料が供給される際に溶融プラスチック材料の流入圧力によってインサート材bが直上げコア63の押出ピン口95内に圧入される状態に変形することを防止できる。

0084

さらに、第1の押出板61にはリターンピン98の基端部が固定されている。このリターンピン98の先端部はスライドガイド板59に形成された通孔を通して直上げコア63側に延出されている。また、このリターンピン98の周囲には第1,第2の押出板61,62とスライドガイド板59との間に配置された圧縮コイルばねからなるリターンスプリング99が装着されている。そして、第1,第2の押出板61,62によって押出ピン91が直上げコア63の押出ピン口95から外部側に突出操作され、成形品cを可動ダイ3のコア51から押出したのち、このリターンスプリング99のばね力によって第1,第2の押出板61,62を元の位置に早戻しさせることができる。

0085

さらに、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できることは勿論である。

発明の効果

0086

本発明によれば、合成樹脂材料の収縮による成形品の寸法変化を少なくすることができ、成形品の寸法精度を高めることができるとともに、成形の際の条件を調整する調整装置を含む大規模な設備が不要となり、成形装置全体の構成を簡素化することができ、かつインサート材の腐食等を確実に防止することができる。

図面の簡単な説明

0087

図1本発明の実施の形態におけるインサート成形品成形装置の概略構成を示す要部の縦断面図。
図2(A)は同実施の形態のインサート成形品の外観を示す斜視図、(B)は(A)の2B−2B線断面図。
図3同実施の形態のインサート成形品成形装置の溶融樹脂材料の供給通路を示す横断面図。
図4同実施の形態のインサート成形品成形装置の溶融樹脂材料の供給源と第1,第2の各湯道通路との間の連通状態切換え手段を示す横断面図。
図5図1のV−V線断面図。
図6図1のVI−VI線断面図。
図7同実施の形態のインサート成形品成形装置の直上げコアが第1の成形位置に移動され、インサート材がキャビティ内の所定のインサート材埋設位置で保持されている状態を示す要部の縦断面図。
図8同実施の形態のインサート成形品成形装置の直上げコアが第2の成形位置に移動された状態を示す要部の縦断面図。
図9同実施の形態のインサート成形品成形装置における直上げコアの移動操作機構を示す要部の縦断面図。
図10(A)は同実施の形態の第2のバルブを示す縦断面図、(B)は同実施の形態の第1のバルブを示す縦断面図。
図11本発明の実施の形態の変形例を示す要部の縦断面図。
図12同変形例の連動ピンおよびリターンスプリングの装着状態を示す要部の縦断面図。

--

0088

b…インサート材、2…固定ダイ(固定型)、3…可動ダイ(可動型)、4…キャビティ、34…第2のバルブ(切換え手段)、36…第1のバルブ(切換え手段)、63…直上げコア(インサート材保持体)、73…移動操作機構(保持体移動手段)、74…スライドカム(駆動体)、75…油圧シリンダ(駆動手段)、83…第2の湯道通路、84…第1の湯道通路。

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