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技術 溶融金属容器の内張り不定形耐火物

出願人 新日鐵住金株式会社
発明者 松井剛麻生誠二
出願日 1995年6月23日 (25年5ヶ月経過) 出願番号 1995-179674
公開日 1997年1月14日 (23年10ヶ月経過) 公開番号 1997-012375
状態 未査定
技術分野 鋳造用とりべ セラミック製品3 溶融状態での鋼の処理
主要キーワード 張替え マグネシア粒子 剥離損耗 マグネシア質不定形耐火物 サンプル形状 非晶質シリカ粒子 不定形耐火物施工体 強度付与
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この項目の情報は公開日時点(1997年1月14日)のものです。
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目的

本発明は、耐用性に優れる溶融金属容器内張り不定形耐火物を提供する。

構成

粒度が500μm以下のマグネシア質原料を3〜15wt%、残部がアルミナ質原料からなる混合物100wt%において、粒度が5μm以下の水酸化アルミニウムを3〜15wt%、非晶質シリカを0.5〜3wt%およびアルミナセメントを1〜10wt%配合したことを特徴とする溶融金属容器の内張り不定形耐火物。

概要

背景

築炉の省力化を図るために、溶鋼精錬容器内張り耐火物として定形耐火物に代えて不定形耐火物が使用され始めている。溶鋼の精錬容器の内張り不定形耐火物としては、容積定性に優れるアルミナ質原料主体としたものが使用されている。この例として、特開平1−87577号公報記載の、アルミナスピネル質不定形耐火物を使用することの提言がなされている。さらに、直近では高級鋼種溶製に付随する溶鋼温度上昇、滞留時間延長等の処理条件苛酷化に対応するために、前記アルミナ−スピネル質不定形耐火物に代替して、特開平5−185202号公報で記載の、アルミナ−マグネシア質不定形耐火物の使用が提案されている。

概要

本発明は、耐用性に優れる溶融金属容器の内張り不定形耐火物を提供する。

粒度が500μm以下のマグネシア質原料を3〜15wt%、残部がアルミナ質原料からなる混合物100wt%において、粒度が5μm以下の水酸化アルミニウムを3〜15wt%、非晶質シリカを0.5〜3wt%およびアルミナセメントを1〜10wt%配合したことを特徴とする溶融金属容器の内張り不定形耐火物。

目的

そこで、本発明では、使用中に不定形耐火物施工体において著しい収縮率の差が生じなく、剥離損耗の少ない耐用性に優れた不定形耐火物を提供することを課題とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

粒度が500μm以下のマグネシア質原料を3〜15wt%、残部がアルミナ質原料からなる混合物100wt%において、粒度が5μm以下の水酸化アルミニウムを3〜15wt%、非晶質シリカを0.5〜3wt%およびアルミナセメントを1〜10wt%配合したことを特徴とする溶融金属容器内張り不定形耐火物

技術分野

0001

本発明は、耐用性に優れる溶融金属容器内張り不定形耐火物に関するものである。

背景技術

0002

築炉の省力化を図るために、溶鋼精錬容器内張り耐火物として定形耐火物に代えて不定形耐火物が使用され始めている。溶鋼の精錬容器の内張り不定形耐火物としては、容積定性に優れるアルミナ質原料主体としたものが使用されている。この例として、特開平1−87577号公報記載の、アルミナスピネル質不定形耐火物を使用することの提言がなされている。さらに、直近では高級鋼種溶製に付随する溶鋼温度上昇、滞留時間延長等の処理条件苛酷化に対応するために、前記アルミナ−スピネル質不定形耐火物に代替して、特開平5−185202号公報で記載の、アルミナ−マグネシア質不定形耐火物の使用が提案されている。

発明が解決しようとする課題

0003

特開平5−185202号公報で提案の不定形耐火物は、マグネシア質原料を含有しており、不定形耐火物施工体乾燥中の消化現象(マグネシア質原料と水との反応で付随する体積膨張が原因で施工体中に亀裂が発生する現象)を抑制するために消化防止材と称される非晶質シリカが添加されている。

0004

この非晶質シリカ粒子は、不定形耐火物混練時に水と接触すると負に帯電し、一方マグネシア粒子は正に帯電するという粒子表面の結合状態を反映した相反する帯電挙動を示す。そのため、電気的な吸引力によりマグネシア粒子表面上に均一に非晶質シリカ粒子が吸着し、マグネシア粒子と水との直接的な接触を回避することによりマグネシア質原料に起因する消化現象を抑制することが可能となる。しかしながら、非晶質シリカは、1400℃以上の温度では軟化溶融するという特徴を有する。そのため、使用中の不定形耐火物施工体において添加された非晶質シリカは、溶鋼やスラグと接触している稼働面側の組織では、軟化溶融し液相化しているが、溶融金属処理容器鉄皮側の組織では、非晶質シリカは依然として固相状態であるというように異なる状態で存在することになる。

0005

その結果、溶融金属の処理終了後不定形耐火物施工体が冷却される状況では、非晶質シリカが液相状態で存在する稼働面側の組織の収縮率の方が、非晶質シリカが固相状態で存在する鉄皮側の組織の収縮率よりも大きくなり、同一施工体内で収縮率に著しい差が生じることになる。このような同一施工体内での著しい収縮率差が原因で、アルミナ−マグネシア質不定形耐火物は使用中に稼働面に平行な亀裂が発生し、剥離損耗が生じ低寿命となる。

0006

そこで、本発明では、使用中に不定形耐火物施工体において著しい収縮率の差が生じなく、剥離損耗の少ない耐用性に優れた不定形耐火物を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、粒度が500μm以下のマグネシア質原料を3〜15wt%、残部がアルミナ質原料からなる混合物100wt%において、粒度が5μm以下の水酸化アルミニウムを3〜15wt%、非晶質シリカを0.5〜3wt%およびアルミナセメントを1〜10wt%配合した溶融金属容器の内張り不定形耐火物である。

0008

本発明に使用するマグネシア質原料としては、焼結マグネシア電融マグネシア天然マグネシアのいずれでも良く、アルミナ質原料としては、焼結アルミナ電融アルミナのいずれでも使用できる。

0009

水酸化アルミニウムは、使用中のアルミナ−マグネシア質不定形耐火物施工体における著しい収縮率の差を消滅させ、剥離損耗の抑制を図るため添加するものである。水酸化アルミニウムが、使用中の不定形耐火物施工体内における著しい収縮率の差を削減させる機構を以下に述べる。

0010

使用中のアルミナ−マグネシア質不定形耐火物施工体において、稼働面側と鉄皮側の組織には、収縮率に著しい差をもたらす原因となる液相状態の非晶質シリカが存在する。この液相化した非晶質シリカと、水酸化アルミニウムの熱分解生成物である非常に活性なアルミナとが、次式に示す反応を生じ固相状態のムライトを生成することになる。その結果、収縮率に著しい差をもたらす原因となる液相状態の非晶質シリカが消失するので、同一施工体内での前記著しい収縮率差を削減させ、剥離損耗の抑制を図ることが可能となる。

0011

Al2 O3 +MgO+SiO2 → MgO・Al2 O3 +SiO2(liq.)
Al(OH)3 → Al2 O3
2SiO2(liq.) +3Al2 O3 → 3Al2 O3 ・2SiO2(Sol.)
このような水酸化アルミニウムのアルミナ−マグネシア質不定形耐火物の剥離損耗抑制作用発現させるためには、水酸化アルミニウムの添加量としては、3〜15wt%の範囲に維持する必要がある。水酸化アルミニウムの添加量が3wt%未満では、液相化した非晶質シリカと反応する水酸化アルミニウムの量が不十分なために、未反応の液相状態の非晶質シリカが残存し、剥離損耗の抑制に劣るからである。水酸化アルミニウムの添加量が15wt%超では、粒度構成において微粉の粒度が増大し最密充填構造崩れるために、スラグに対する耐食性スラグ浸透抑制能等の不定形耐火物の耐用性が急激に低下するからである。

0012

上記水酸化アルミニウムの粒度は、使用中のアルミナ−マグネシア質不定形耐火物施工体における著しい収縮率の差を削減させるには、5μm以下にする必要がある。水酸化アルミニウムの粒度が、5μm超では使用中に液相化した非晶質シリカとの反応性に劣るために、固相状態のムライトを生成することはなく非晶質シリカが液相状態で存在することにより、剥離損耗の抑制に劣るからである。

0013

本発明において使用されるマグネシア質原料は、アルミナ質原料主体の不定形耐火物のスラグに対する耐食性やスラグ浸透抑制能の向上を図るためであり、その粒度を、500μm以下にする必要がある。マグネシア質原料の粒度が500μm超であると、アルミナとの反応性が急激に低下し、残存したマグネシア自体のスラグに対する易漏れ性による著しいスラグ浸潤のために使用中に構造スポーリングによる剥離損耗が発生し、耐用性が急激に低下するからである。

0014

また、上記マグネシア質原料の含有量は3〜15wt%の範囲に維持する必要がある。その含有量が3wt%未満ではスラグに対する耐食性に劣り、その含有量が15wt%超ではスラグ浸潤が著しくスラグ浸透抑制能に劣るため、不定形耐火物の耐用性が急激に低下するからである。

0015

非晶質シリカは、不定形耐火物に含有されるマグネシア質原料の乾燥中の消火現象の防止を図るものであり、その粒度としては0.5μm以下が望ましい。しかし、その添加量が0.5wt%未満では乾燥中のマグネシア質原料の消火防止能に劣り、その添加量が3wt%超では不定形耐火物組織内に生成する液相量が増加するため、スラグ浸潤が大きくなりスラグ浸透抑制能に劣るため、不定形耐火物の耐用性が急激に低下するからである。

0016

アルミナセメントは、施工体として必要な強度付与を図るものである。しかしその添加量1wt%未満では施工体として必要な強度が発現されず、その添加量が10wt%を越えるとアルミナセメント中に含有されるCaO成分に起因する低融点物質生成量が増加し、耐火物組織内に生成する液相量が増加するため、スラグ浸潤が大きくなりスラグ浸透抑制能に劣るため、不定形耐火物の耐用性が急激に低下するからである。

0017

以下に本発明の実施例を示す。表1に本発明実施例、比較例および従来品の試験結果を併せて示す。各例は、適量の施工水分添加し、型枠内振動鋳込み成形し、200℃×24時間で乾燥後荷重軟化評価試験耐食性評価試験およびスラグ浸透抑制能評価試験を行った。また、従来品は、特開平5−185202号公報で提案のアルミナ−マグネシア質不定形耐火物である。なお、表1中の○印は、使用したマグネシア質原料、水酸化アルミニウムの粒度を示す。

0018

0019

アルミナ−マグネシア質不定形耐火物の使用中の剥離損耗は、使用中に1400℃以上の温度となる組織において存在する液相状態の非晶質シリカが原因で発生する。それ故に、不定形耐火物組織中での非晶質シリカの存在状態が分かれば剥離損耗の発生有無予測が可能となる。高温下で耐火物組織中で非晶質シリカが液相状態で存在しておれば、クリープ特性に顕著な変化が現れるので、アルミナ−マグネシア質不定形耐火物の使用中の耐剥離性は、耐クリープ性調査することで評価可能である。

0020

クリープ特性評価試験は、ASTMC16−68に準じて行った。荷重軟化による変形率は、1400℃まで昇温し1400℃で1時間保持した時の保持期間中の変形量を測定することにより算出した。耐クリープ性は、各サンプルの荷重軟化による変形率を算出し、従来品1のそれを100として指数表示した。荷重軟化による耐クリープ性は、指数が小さいものほど優れている。

0021

耐食性評価試験およびスラグ浸透抑制能評価試験は、回転侵食法により行ったサンプル形状は、断面が上辺50mm、底辺115mm、高さ65mmの台形であり、長さ150mmである。この形状のサンプルを同心円上に6枚張り合わせることにより試験に供した。試験は、雰囲気温度が1600℃に到達後、スラグを投入し、30分経過後排滓するという操作を5回繰り返すことにより行った。スラグは、溶鋼鍋スラグを使用した。耐食性は、各サンプルの最大溶損部位の厚みを測定し、従来品1のそれを100として指数表示した。耐食性は、指数が小さいものほど優れている。スラグ浸透抑制能は、各サンプルの最大浸潤部位の厚みを測定し、従来品1のそれを100として指数表示した。スラグ浸透抑制能は指数が小さいものほど優れている。

0022

実施例1〜5は、従来品のアルミナ−マグネシア質不定形耐火物と比較して同等の耐食性およびスラグ浸透抑制能を有しているとともに、優れた耐クリープ性を示した。一方、比較例1はマグネシア質原料の含有量が3wt%未満であるため、耐食性およびスラグ浸透抑制能に劣っていた。比較例2はマグネシア質原料の含有量が15wt%超であるため、スラグ浸透抑制能に劣っていた。比較例3は水酸化アルミニウムの添加量が3wt%未満であるため、耐クリープ性に劣っていた。比較例4は水酸化アルミニウムの添加量が15wt%超であるため、耐食性およびスラグ浸透抑制能に劣っていた。

0023

比較例5は水酸化アルミニウムの粒度が5μm超であるため、耐クリープ性に劣っていた。比較例6はマグネシア質原料の粒度が500μm超であるため、スラグ浸透抑制能に劣っていた。比較例7は非晶質シリカの添加量が0.5wt%未満あるため、マグネシア質原料の消火現象を防止することができず、試験用サンプルに亀裂が発生したために特性を評価することができなかった。比較例8は非晶質シリカの添加量が3wt%超であるため、耐クリープ性およびスラグ浸透抑制能に劣っていた。比較例9はアルミナセメントの添加量が1wt%未満あるため、緻密な組織を発現することができなく耐クリープ性およびスラグ浸透抑制能に劣っていた。比較例10はアルミナセメントの添加量が10wt%超であるため、耐食性およびスラグ浸透抑制能に劣っていた。

発明の効果

0024

本発明は、従来のアルミナ−マグネシア質不定形耐火物と比較して、同等の耐食性やスラグ浸透抑制能を有するとともに、優れた耐クリープ性を示すことから、真空脱ガス設備やその他の二次精錬容器の内張り耐火物に使用することにより、内張り耐火物の張替え補修作業を大幅に低減できると共に耐火物コストの削減が可能となる等の優れた効果を奏するものである。

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