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技術 加飾成形品の製造方法

出願人 積水化学工業株式会社
発明者 辻敏充森下夏樹
出願日 1995年6月30日 (25年5ヶ月経過) 出願番号 1995-165682
公開日 1997年1月14日 (23年11ヶ月経過) 公開番号 1997-011262
状態 未査定
技術分野 プラスチック等の注型成形、圧縮成形 型の被覆による成形、強化プラスチック成形 積層体(2) プラスチック等の成形用の型
主要キーワード シート補強材 締め切り位置 オーバーレー プリゲル リブ付け 鋳物型 汎用プレス シート状補強材
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図面 (2)

構成

本発明は、金型内加飾シート3と熱硬化性成形材料4を重ねて配し、金型締め加熱圧縮成形を行なう加飾成形品の製造方法に関する。本発明の方法は、可動型1の締め切り速度を、可動型1が成形材料4あるいは加飾シートに接触してから該型1を締め切るまで間に、高速から低速に少なくとも1回変化させることを特徴とする。

効果

自在な模様、色などの意匠を有する加飾シート積層成形品成形するに際し、加飾部の皺、破れ等の不良の発生を顕著に少なくすることができて、加飾成形品を効率よく生産することができる。

概要

背景

従来、FRPガラス繊維強化プラスチック)の分野、特にFRP製バスタブバスユニット床等の生産においては、ハンドレイアップ成形法、あるいはスプレーアップ成形法と言われる方式が広く採用されて来たが、これらの方法は一個製品を生産するのに長い時間と多くの工数を必要とした。そこで、これらの生産性を格段に改良するものとして、シートモールディングコンパウンド(以下、SMCと略す)またはバルク・モールディング・コンパウンド(以下、BMCと略す)等の熱硬化性成形材料が開発され、これを用いた加熱圧縮成形法が現在広く採用されている。

しかしながら、熱硬化性成形材料だけを用いたSMCあるいはBMCの加熱圧縮成形では、得られた成形品は、成形品全体の色が単一色に限られたものとなり、例えば赤なら成形品全体が赤色のものしか生産できず、模様および色彩の自由度が狭められるという難点がある。勿論、成形品に印刷塗装等の後加工を施せば、適宜の模様ないしは色彩を有する意匠を付加することは可能であるが、この場合には複雑な後加工の工程を付け加える必要があり、生産性がいっそう低下する。

そこで、これらのFRP製品加飾する方法として、成形品に所望の模様ないしは色彩を有する意匠を付加するための加飾シートインサート成形する方法が提案されている。例えば、ガラスクロスガラスマット、不織布、織布等の基材に所望の模様柄を印刷してなる加飾シートをSMCに重ねて金型内に配し、加熱圧縮成形を行なうことによって、加飾シートと成形材料一体化させて成形品を加飾する方法が提案されている。

また、特開平5−285973号公報には、所望の模様柄を印刷したチタン紙熱硬化性樹脂含浸させてなる加飾シートの上にSMCを重ねて加熱圧縮成形を行ない、加飾成形品を得る方法が開示されている。

概要

本発明は、金型内に加飾シート3と熱硬化性成形材料4を重ねて配し、金型締めて加熱圧縮成形を行なう加飾成形品の製造方法に関する。本発明の方法は、可動型1の締め切り速度を、可動型1が成形材料4あるいは加飾シートに接触してから該型1を締め切るまで間に、高速から低速に少なくとも1回変化させることを特徴とする。

自在な模様、色などの意匠を有する加飾シート積層成形品成形するに際し、加飾部の皺、破れ等の不良の発生を顕著に少なくすることができて、加飾成形品を効率よく生産することができる。

目的

本発明は、上記欠点を解消すべくなされたものであり、自在な模様、色などの意匠を有する加飾シート積層成形品を成形するに際し、加飾部の皺、破れ等の不良が発生しにくい、加飾成形品の製造方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
5件
牽制数
2件

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請求項1

加飾シートを、固定型および可動型のうちのいずれか一方の型と、同他方の型に保持された熱硬化性成形材料との間に介在させた状態で加熱圧縮成形することにより、加飾成形品を製造する方法において、可動型の締め切り速度を、可動型が成形材料あるいは加飾シートに接触してから該型を締め切るまでの間に、高速から低速に少なくとも1回変化させることを特徴とする加飾成形品の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、金型内加飾シート熱硬化性成形材料と重ねて配し、加熱圧縮成形を行なうことによって、加飾シートと成形材料一体化させて、加飾シートによって所望の模様ないしは色彩を有する各種意匠発現した加飾成形品を製造する方法に関する。

背景技術

0002

従来、FRPガラス繊維強化プラスチック)の分野、特にFRP製バスタブバスユニット床等の生産においては、ハンドレイアップ成形法、あるいはスプレーアップ成形法と言われる方式が広く採用されて来たが、これらの方法は一個製品を生産するのに長い時間と多くの工数を必要とした。そこで、これらの生産性を格段に改良するものとして、シートモールディングコンパウンド(以下、SMCと略す)またはバルク・モールディング・コンパウンド(以下、BMCと略す)等の熱硬化性成形材料が開発され、これを用いた加熱圧縮成形法が現在広く採用されている。

0003

しかしながら、熱硬化性成形材料だけを用いたSMCあるいはBMCの加熱圧縮成形では、得られた成形品は、成形品全体の色が単一色に限られたものとなり、例えば赤なら成形品全体が赤色のものしか生産できず、模様および色彩の自由度が狭められるという難点がある。勿論、成形品に印刷塗装等の後加工を施せば、適宜の模様ないしは色彩を有する意匠を付加することは可能であるが、この場合には複雑な後加工の工程を付け加える必要があり、生産性がいっそう低下する。

0004

そこで、これらのFRP製品加飾する方法として、成形品に所望の模様ないしは色彩を有する意匠を付加するための加飾シートをインサート成形する方法が提案されている。例えば、ガラスクロスガラスマット、不織布、織布等の基材に所望の模様柄を印刷してなる加飾シートをSMCに重ねて金型内に配し、加熱圧縮成形を行なうことによって、加飾シートと成形材料を一体化させて成形品を加飾する方法が提案されている。

0005

また、特開平5−285973号公報には、所望の模様柄を印刷したチタン紙熱硬化性樹脂含浸させてなる加飾シートの上にSMCを重ねて加熱圧縮成形を行ない、加飾成形品を得る方法が開示されている。

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、上記公報記載の従来の加熱圧縮成形方法において通常のSMCプレス成形条件、即ち、3〜10mm/秒程度の高速での型閉めを検討したところ、加飾シートが成形時に破れたり、皺になったりしやすいという欠点があることが判明した。このため、上記のような高速の型締め速度では、成形不良率が非常に高く、生産効率に劣るという難点があるのであり、また破れ、皺の不良の程度が比較的軽微なものについては修正を施して製品とすることも可能であるが、この修正作業は、手作業によっているため、人手と時間を要するものであり、トータルとしてコストが非常に高くなるという欠点を有する。

0007

本発明は、上記欠点を解消すべくなされたものであり、自在な模様、色などの意匠を有する加飾シート積層成形品を成形するに際し、加飾部の皺、破れ等の不良が発生しにくい、加飾成形品の製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明による加飾成形品の製造方法は上記目的を達成すべく工夫されたものであり、加飾シートを、固定型および可動型のうちのいずれか一方の型と、同他方の型に保持された熱硬化性成形材料との間に介在させた状態で加熱圧縮成形することにより、加飾成形品を製造する方法において、可動型の締め切り速度を、可動型が成形材料あるいは加飾シートに接触してから該型を締め切るまでの間に、高速から低速に少なくとも1回変化させることを特徴とするものである。

0009

以下、本発明を詳細に説明する。

0010

本発明に用いる加飾シートとは、着色あるいは印刷されたシート状補強材をいう。この加飾シートには、適宜、熱硬化性樹脂組成物を含浸させることができる。熱硬化性樹脂組成物を含浸させた場合には、型内にてこれが硬化し、硬質耐久性などに優れる加飾表面を得ることができる。

0011

上記シート状補強材としては、紙あるいはガラス繊維合成繊維ポリエステルポリプロピレンレーヨンナイロン等)から構成された織布、不織布などが挙げられる。

0012

このシート状補強材の具体例としては、チタン紙、オーバーレー紙、上質紙中質紙更紙アート紙、コート紙、ガラスチョップストランドマットガラスフィラメントマットガラスコンティニアスマットガラスロービングクロス、ガラスサーフェイスマット、ポリエステル織布、ナイロン織布、ポリエステル不織布、ポリプロピレン不織布などである。

0013

上記紙、有機繊維からなる織布、不織布の目付量は、10〜300g/m2 、一方無機繊維からなる織布、不織布の目付量は100〜500g/m2 が一般的である。

0014

シート状補強材への熱硬化性樹脂組成物の含浸量としては、シート状補強材として有機系のものを用いた場合には、含浸したシートの含浸後の全体の重量に対して30〜70重量%となるように配合されることが好ましく、より好ましくは40〜60重量%である。

0015

一方、シート補強材として無機系のものを用いた場合には、熱硬化性樹脂組成物の含浸量は、含浸したシートの含浸後の全体の重量に対して10〜50重量%となるように配合されることが好ましく、より好ましくは20〜40重量%である。

0016

シートの加飾方法は印刷、着色などが挙げられる。ここで、印刷方法は、従来公知の各種方法によればよく、具体的には、グラビア印刷方式オフセット印刷方式スクリーン印刷方式凸版印刷方式などが挙げられる。また着色方法としても公知の方法によれば良く、例えば繊維に染料で着色したものを用いる方法などが挙げられる。

0017

また、意匠性を向上させるために、シート状補強材あるいは熱硬化性樹脂組成物に、熱硬化性樹脂成形品粗砕した粒状物天然雲母着色雲母寒水石天然石粉、貝殻金属粉などの柄材顔料、染料を加えても良い。

0018

本発明において、加飾シートに熱硬化性樹脂組成物を含浸させる場合には、熱硬化性樹脂組成物としては、不飽和ポリエステル樹脂エポキシアクリレート樹脂ジアリルフタレート樹脂メラミン樹脂ウレタンアクリレート樹脂フェノール樹脂等の各種熱硬化性樹脂を主成分とする組成物使用可能である。

0019

上記熱硬化性樹脂組成物には、必要に応じて、溶剤、あるいは共重合性モノマー等を添加しても良い。例えば粘度の高い樹脂においては、含浸性を改良するために溶剤などを添加して粘度を低下させる。また反応性の低い樹脂においては、スチレンα−メチルスチレンジビニルベンゼンビニルトルエンジアリルフタレート、各種アクリレートモノマー、各種メタクリレートモノマーなどの共重合性モノマーを添加して反応性を改良することができる。

0020

上記共重合性モノマーの添加量は、通常、熱硬化性樹脂100重量部に対して0〜100重量部である。

0021

また、上記熱硬化性樹脂組成物には、必要に応じて、各種充填剤添加剤を用いても良い。具体的には、炭酸カルシウムアルミナ水酸化アルミニウム等の充填剤、有機過酸化物等の重合開始剤パラベンゾキノン等の重合禁止剤ステアリン酸亜鉛等の内部離型剤、防かび剤、防腐剤酸化防止剤などが適当量添加される。

0022

シート基材への樹脂含浸は、従来公知の方法により行なうことができる。即ち、例えば、樹脂の入った槽にシート基材を浸漬して樹脂を含浸し、ロール等で基材を押圧して余分な樹脂を落とし、必要に応じて乾燥炉において乾燥する方法、あるいは、ベルトの上でシート基材を流して行き、その上に樹脂を載置し、ロールまたはブレード等で基材を押圧して行く方法等がある。

0023

本発明において、熱硬化性成形材料としては、従来よりSMC、BMC等の各種熱硬化性成形材料として使用されているものを用いることができる。

0024

熱硬化性成形材料の調製例は、つぎのとおりである。すなわち、熱硬化性樹脂として不飽和ポリエステル樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ウレタンアクリレート樹脂等が用いられ、必要に応じて各種充填材補強材、添加剤等が加えられ、従来公知の方法により、SMCあるいはBMC等の形態を持つ熱硬化性樹脂組成物が調製される。

0025

本発明の製造方法は、上記のような材料を用いて行なわれるが、その具体的操作は、以下のとおりである。

0026

本発明に用いる成形機としては、従来公知のプレス成形機が使用可能である。また型としては、従来公知の、金型鋳物型等が使用可能である。

0027

また型の形式としては、一般的には上下型が好ましく用いられる。この場合、通常は上型を可動型、下型を固定型として用いる。

0028

上記の成形機に、上記成形型を取り付け、80〜180℃に加熱した後、型を開いた状態で、型内に被圧縮材料である加飾シートと成形材料を所要の位置に重ねて配する。

0029

ここで、型の温度は80〜180℃であり、好適には85℃〜165℃である。特に、汎用のSMC、BMCのような高温用の成形材料を用いる場合には100〜155℃とすることが好適であり、また、いわゆる低温SMCと呼ばれる、低温成形用の成形材料を用いる場合には、85〜100℃とすることが好適である。なお、型温度が低すぎる場合には、成形材料が充分に固化し難く、逆に高すぎる場合には、成形材料の十分な流動性が得られ難いので、いずれの場合も好ましくない。

0030

ここで、加飾シートと成形材料の上下関係としては、加飾シートを下型の型面上に載置し、その上に成形材料を載置するのが、シートの位置ずれが少なく、良好である。ただし、必要に応じて、成形材料を下側としても構わない。

0031

上記請求項において「可動型が成形材料あるいは加飾シートに接触」とは、加飾シートを下型上に載置する場合は、可動の上型が成形材料に接触する時点を意味し、下型上に載置した成形材料の上に加飾シートを配置する場合は、可動の上型が加飾シートに接触する時点を意味する。またこのとき、加飾シートに剥離用フィルムを積層したものを用いても構わないが、その場合には、その剥離用フィルムに、可動の上型が接触する時点をいう。

0032

またここで、加飾シートを下型に載置する面は、印刷あるいは着色がより多く施された面とするのが普通であるが、必要に応じて、成形材料側を印刷あるいは着色した面としても構わない。

0033

ここで、加飾シートの大きさとしては、成形品の表面全体を加飾するための大きなものであっても構わないし、成形品表面のうち一部のみを加飾する小さいものであっても構わない。即ち、加飾シートの大きさは、求められる模様ないしは色彩等の意匠に応じて、任意の大きさ、形とすればよい。

0034

また、本発明においては、必要に応じて、加飾シートと成形材料の間にガラスマット、ガラスクロス、不織布、布、紙等あるいはそれらに樹脂を含浸させたもの等を適宜挿入しても構わない。

0035

こうして、金型内に加飾シートと熱硬化性成形材料を積層状に配した後、型を締める。型を締める段階は、大略、下記の3つの工程に分けられる。

0036

即ち、可動型を高速で、成形材料あるいは加飾シートの近傍まで近づける。
可動型が成形材料あるいは加飾シートの近傍から、成形材料あるいは加飾シートに接触するまで、可動型の速度を減速する。

0037

可動型が成形材料あるいは加飾シートに接触してから、圧力を加えながら成形材料を押し流して成形し、締め切る。の3工程である。

0038

ただし、型の開閉ストロークが短い成形機の場合には、、の工程をとらなくてもプリゲル等の不良の起こらないこともあり、この場合には勿論、、の工程をとらず、の低速締め切り工程のみとしても構わない。

0039

ここで、工程において、可動型が成形材料あるいは加飾シート近傍まで近づくまでは、任意の速度で可動型を動かすことが可能である。ただし、ここでの型の動作速度が遅すぎる場合には、成形材料および加飾シートが流動前に硬化して流動性を失って欠肉等の成形不良の原因になりやすいので、この動作速度は20mm/秒以上であることが好ましく、より好ましくは50mm/秒以上である。ここで、「近傍」とは、成形機の性能により異なるが、使用する成形機において、可動型の動作速度を工程の高速動作状態から工程の低速動作状態にスムーズに減速するに適した距離をいう。汎用プレス成形機ではその距離は30〜50mm程度である。

0040

工程においては、可動型が成形材料あるいは加飾シートの近傍から、これに接触するまでは、漸時速度を低下させる。

0041

そして、工程においては、可動型が成形材料あるいは加飾シートに接触してから締め切るまでの間に、少なくとも1回低速させる。この低速への変速は何回行なってもよいが、好ましくは1〜3回である。4回を越えると締め切りに要する時間が長くなる恐れがある。

0042

また可動型が成形材料あるいは加飾シートに接触したときの締め切り速度は、2mm/秒〜12mm/秒であることが好ましく、好適には3〜8mm/秒である。ここで、2mm/秒より遅い締め切り速度では、締め切りに要する時間が長くなる。またプリゲルが発生しやすくなるという恐れがある。一方、締め切り速度が12mm/秒を越えると、加飾シートに急激に圧力がかかるため、加飾シートが伸ばされて歪んだり、皺が発生したり、あるいはまた破れたりするといった成形不良が起こりやすく、いずれの場合も好ましくない。

0043

また、金型を締め切る直前の締め切り速度は、0.1〜3mm/秒であることが好ましい。ここでの型の動作速度が遅すぎる場合には、成形材料が流動前に硬化して流動性を失って欠肉等の成形不良の原因になりやすく、逆に早すぎる場合には、加飾シートに急激に圧力がかかるため、加飾シートが伸ばされて歪んだり、皺が発生したり、あるいはまた破れたりするといった成形不良が起こりやすく、いずれの場合も好ましくない。

0044

ここで、工程における型締め速度の制御は、従来公知の方法によって行なうことができる。即ち、速度制御機能の備えられている成形機を用いる場合にはそれによれば良いし、また、出力制御方式が採用されている成形機を用いる場合には、予め予備試験を行ない、上述した締め切り速度となる出力範囲を測定し、その条件にて成形を行なえば良い。

0045

そのようにして型を締め切った後、2〜150kg/cm2 の圧力で30秒〜15分間加圧成形を行ない、被成形物を硬化させた後、型を開け、製品を脱型すれば、積層された加飾成形品が得られる。

0046

ここで、上記成形圧力は、2〜150kg/cm2 であり、好適には10〜120kg/cm2 である。特に、汎用のSMCあるいはBMCの様な成形材料を用いる場合には50〜120kg/cm2 とすることが好適であり、また、いわゆる低圧SMCと呼ばれる、低圧成形用の成形材料を用いる場合には、5〜25kg/cm2 とすることが好適である。成形圧力が低すぎる場合には、成形材料が充分な流動性が得られにくいという欠点を有する。逆に高すぎる場合には、量産時の型の劣化が進みやすくなり、いずれの場合も好ましくない。

0047

本発明の製造方法においては、可動型の締め切り速度を、可動型が成形材料あるいは加飾シートに接触してから該型を締め切るまでの間に、高速から低速に少なくとも1回変化させることにより、加飾用シートに急激に圧力がかかってシートが不均一に伸びて歪んだり、皺が発生したり、あるいはまた破れたりするといった成形不良が起こらない。

0048

以下に、本発明の実施例を、図面を参照して説明する。

0049

1.成形機および金型の準備
図面において、成形機としては、川崎油工社製の800トンプレス成形機を用いた。金型としては117cm×87cmの防水パンを成形する金型を準備した。

0050

上型(1) 、下型(2) 共に蒸気配管(図示略)を埋め込んだ。

0051

なお、この実施例では、上型(1) の中央部下面に、防水パンにリブを施すためのリブ付け用凹部(5) を所要数設けた。また、下型(2) の上面に、エンボス(6)を施すとともに、所定間隔おき細幅目地形成用平坦部(7) を形成し、得られる防水パンの成形品の底部に、エンボス模様と細幅の目地とを形成した。

0052

この金型を上記プレス成形機に取り付けた。上型(1) を可動型とし、下型(2)を固定型とした。

0053

2.加飾シートの調整
加飾シート(3) は、以下のように調整した。

0054

1)含浸用樹脂液の調整
(1)不飽和ポリエステル樹脂液(数平均分子量約8300のイソフタル酸系の不飽和ポリエステル樹脂をアセトントルエン混合溶媒(1:1)に溶解したもの、溶剤35重量%)100重量部
(2)重合開始剤(ターシャリーブチルパーオキシベンゾエート)1重量部
上記(1) 、(2) を混合、攪拌し、含浸用樹脂液とした。

0055

2)加飾シート(3) の調整
加飾シート1:チタン紙(厚さ0.1mm、80g/m2 、PM11P:興人社製)に石目柄を印刷したものを78cm×65cmの大きさに切り、この切断片を上記樹脂液中に浸漬して樹脂を含浸させた後、切断片をロールで押圧して余分な樹脂を落し、加飾シート1を得た。この加飾シート中の基材(紙)の重量割合は、50重量%であった。

0056

加飾シート2:布(ナイロン製、厚さ0.1mm、90g/m2 、東洋紡績社製)に石目柄を印刷したものを用いた以外は加飾シート1と同様に加飾シート2を得た。この加飾シート中の基材の重量割合は、45重量%であった。

0057

加飾シート3:不織布(ポリエステル製、厚さ0.36mm、40.7g/m2 、ソンタラ#8000:東レ・デュポン社製)に石目柄を印刷したものを用いた以外は加飾シート1と同様に加飾シート3を得た。この加飾シート中の基材の重量割合は、50重量%であった。

0058

加飾シート4:ガラスクロス(厚さ0.25mm、200g/m2 、平織り、WF230100BS6:日東紡績社製)に石目柄を印刷したものを用いた以外は加飾シート1と同様に加飾シート4を得た。この加飾シート中の基材の重量割合は、35重量%であった。

0059

加飾シート5:ガラスマット(厚さ0.30mm、300g/m2 、MC300A104:日東紡績社製)に石目柄を印刷したものを用いた以外は加飾シート1と同様に加飾シート5を得た。この加飾シート中の基材の重量割合は、35重量%であった。

0060

加飾シート6:オーバーレー紙(厚さ0.12mm、100g/m2 :興人社製)に石目柄を印刷したものを78cm×65cmの大きさに切り、上記樹脂液中に浸漬して樹脂を含浸させた後、ロールで余分な樹脂をしごいて、乾燥した後加飾シート6を得た。得られた加飾シートの、基材(紙)含有率は、45重量%であった。

0061

3.成形材料の調整
成形材料(4) としては以下のものを用いた。

0062

(1)不飽和ポリエステル樹脂液(数平均分子量約2000のイソフタル酸系の不飽和ポリエステル樹脂をスチレンに溶解してもの、スチレン濃度40重量%)70重量部
(2)ポリスチレン樹脂液(重量平均分子量約95000のポリスチレン樹脂を、スチレンに溶解したもの、スチレン濃度65重量%)30重量部
(3)重合開始剤(ターシャリーブチルパーオキシベンゾエート)1重量部
(4)炭酸カルシウム粉末(NS−100:日東粉化社製)120重量部
(5)着色顔料酸化チタン粉末、SR−1:堺化学工業社製)6重量部
(6)増粘剤酸化マグネシウム粉末平均粒径約3μm、キョーワマグ150:協和化学工業社製)1重量部
(7)内部離型剤(ステアリン酸亜鉛:堺化学工業社製)3重量部
(8)ガラス繊維(旭ファイバーグラス社製のロービングER4630LBD166Wを長さ25mmに切断したもの、以下、GFと略す)70重量部
上記配合材料のうち(1) 〜(7) の配合材料を混合し、充分に混練を行なった後、得られた混練物をSMC製造装置により(8) のガラス繊維に含浸させ、40℃にて24時間熟成して、厚み約2mmの着色(白色)SMC成形材料(4) を得た。

0063

4.成形方法
このようにして得られたSMC成形材料(4) および加飾シート(3) を、以下のように成形した。

0064

(実施例1)上型(1) を140℃、下型(2) を150℃に加熱した後、加飾シート(3) として上記加飾シート1を下型に載せた。その上に上記SMC成形材料(4) を70cm×50cmの大きさに切ったものを9枚チャージした。上型(1) を、SMC成形材料に接触する位置より30mm上まで50mm/秒で、SMC成形材料(4) に接触する位置より30mm上からSMC成形材料(4) に接触するまで(締め切り位置より28mm上の高さ)10mm/秒で、SMC成形材料(4) に接触した後、締め切りから10mmの高さまで5mm/秒で、締め切りから10mmの高さから締め切るまで1mm/秒の速度で上型(1) を締め、締め切った後70kg/cm2 の圧力で240秒間加圧成形を行なった。その後、上型(1) を開いて脱型し、底部にエンボス模様と細幅の目地とが施された防水パンの加飾成形品を得た。この成形を10回繰り返し、10個の成形品を得た。

0065

(実施例2〜9、比較例1〜11)それぞれ、下表に記す加飾シート(3) を用い、下表に記す型締め速度を用いた以外は、実施例1と同様に成形を行なった。各実施例および比較例では、実施例1と同様に、それぞれ10回ずつ成形を繰り返し、10個の成形品を得た。

0066

5.評価方法
上記各実施例および比較例において、得られた成形品について、目視にて加飾シート(3) の破れ、皺、SMCの欠肉等の不良の有無を評価した。

0067

発明の効果

0068

本発明による加飾成形品の製造方法は以上のとおり構成されているので、加飾部の歪み、皺、破れ等の不良の発生を顕著に少なくすることができるという効果を奏する。

図面の簡単な説明

0069

図1本発明の方法を実施する装置の概略縦断面図で、金型による成形前の状態示している。

--

0070

1:可動型(上型)
2:固定型(下型)
3:加飾シート
4:成形材料(SMC)
5:リブ付け用凹部
6:エンボス
7:目地形成用平坦部

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