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技術 メガネ用凸レンズ状偏光板の製造方法

出願人 筒中プラスチック工業株式会社
発明者 菅野直弘大足和弘
出願日 1990年3月30日 (30年4ヶ月経過) 出願番号 1996-133389
公開日 1997年1月10日 (23年7ヶ月経過) 公開番号 1997-005683
状態 特許登録済
技術分野 偏光要素 メガネ 回折格子、偏光要素、ホログラム光学素子 積層体(2) プラスチック等の押出成形
主要キーワード 同樹脂フィルム 曲面加工 延伸比率 性能評価試験 ポリカーボネート樹脂シート 凸レンズ状 偏光フイルム 防曇処理
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1997年1月10日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (4)

課題

偏光メガネゴーグルに用いられるメガネ凸レンズ状偏光板の製造方法であって、複屈折による虹色色むらが全く観察されず、かつ曲面加工を施した場合にも色むらが現れず、耐衝撃性および耐熱性などにおいてすぐれた品質を有しかつ外観のきれいな偏光メガネやゴーグルを市場に供給し得る、メガネ用凸レンズ状偏光板の製造方法を提供する。

解決手段

メガネ用凸レンズ状偏光板4の製造方法は、偏光フイルム2の少なくとも片面に、Tダイ押出し法による製造の際に冷却ロールの速度よりも引取りロールの速度を大きくして引き取ることにより、複屈折率を増加させ、かつその複屈折率(Δn)と厚み(d)の積で定義されるリタデーション値(Δn・d)3000〜6000nmを有するポリカーボネート樹脂シート3を積層し、曲面加工を施すものである。

概要

背景

従来、この種の偏光板表面保護層として、ポリカーボネート樹脂シートを用いることは、既に知られている。これは、ポリカーボネート樹脂シートがすぐれた透明性、耐熱性耐衝撃性などを有するためである。

このようなポリカーボネート樹脂シートは、従来、例えば樹脂原料溶融状態でTダイより押し出し、ロールにより引き取るTダイ押出し法により一般に製造されていた。従来のポリカーボネート樹脂シートの厚さは0.4〜1.0mm程度であるが、シート内部に製造時に生じた歪みが残留したまゝであり、例えばシートの厚さを0.7mm程度とした場合、そのリターデーション値複屈折位相差値)が、約100〜800nm程度であった。

概要

偏光メガネゴーグルに用いられるメガネ凸レンズ状偏光板の製造方法であって、複屈折による虹色色むらが全く観察されず、かつ曲面加工を施した場合にも色むらが現れず、耐衝撃性および耐熱性などにおいてすぐれた品質を有しかつ外観のきれいな偏光メガネやゴーグルを市場に供給し得る、メガネ用凸レンズ状偏光板の製造方法を提供する。

メガネ用凸レンズ状偏光板4の製造方法は、偏光フイルム2の少なくとも片面に、Tダイ押出し法による製造の際に冷却ロールの速度よりも引取りロールの速度を大きくして引き取ることにより、複屈折率を増加させ、かつその複屈折率(Δn)と厚み(d)の積で定義されるリタデーション値(Δn・d)3000〜6000nmを有するポリカーボネート樹脂シート3を積層し、曲面加工を施すものである。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
11件

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請求項1

偏光フイルム(2) の少なくとも片面に、Tダイ押出し法による製造の際に冷却ロールの速度よりも引取りロールの速度を大きくして引き取ることにより、複屈折率を増加させ、かつその複屈折率(Δn)と厚み(d)の積で定義されるリタデーション値(Δn・d)3000〜6000nmを有するポリカーボネート樹脂シート(3) を積層し、曲面加工を施すことを特徴とする、メガネ凸レンズ状偏光板の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、偏光メガネゴーグルに用いられるメガネ凸レンズ状偏光板の製造方法に関するものである。

0002

なお、この明細書において、ポリカーボネート樹脂シートとは、ポリカーボネート樹脂シートのみならず、同樹脂フィルムを含んで意味するものとする。

背景技術

0003

従来、この種の偏光板の表面保護層として、ポリカーボネート樹脂シートを用いることは、既に知られている。これは、ポリカーボネート樹脂シートがすぐれた透明性、耐熱性耐衝撃性などを有するためである。

0004

このようなポリカーボネート樹脂シートは、従来、例えば樹脂原料溶融状態でTダイより押し出し、ロールにより引き取るTダイ押出し法により一般に製造されていた。従来のポリカーボネート樹脂シートの厚さは0.4〜1.0mm程度であるが、シート内部に製造時に生じた歪みが残留したまゝであり、例えばシートの厚さを0.7mm程度とした場合、そのリターデーション値複屈折位相差値)が、約100〜800nm程度であった。

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、このようなリタデーション値を有するポリカーボネート樹脂シートを表面保護層として用いた偏光板は、複屈折による色付現象によって虹色色むらが現れて見え、非常に外観が悪く、この偏光板を、偏光メガネやゴーグルに用いるために、凸レンズ状に曲面加工すると、さらに歪みが増大し、このような曲面状の偏光板を斜め方向から見た場合には虹色の色むらとして著しく観察され、外観上、非常に体裁が悪いという問題があった。

0006

そこで、本発明者らは、上記の点に鑑みて、鋭意研究を重ねた結果、高いリタデーション値を有するポリカーボネート樹脂シート、とりわけ特定の製造法によりつくられた高いリタデーション値を有するポリカーボネート樹脂シートを、偏光フィルムの表面保護層として用いた偏光板は、複屈折による色付き現象が生じ難いことを見出し、本発明を完成するに至った。

0007

本発明の目的は、上記の従来技術の問題を解決し、複屈折による虹色の色むらが全く観察されず、かつ曲面加工を施した場合にも色むらが現れず、耐衝撃性および耐熱性などにおいてすぐれた品質を有しかつ外観のきれいな偏光メガネやゴーグルを市場に供給し得る、メガネ用凸レンズ状偏光板の製造方法を提供しようとするにある。

課題を解決するための手段

0008

上記の目的を達成するために、本発明によるメガネ用凸レンズ状偏光板の製造方法は、偏光フイルムの少なくとも片面に、Tダイ押出し法による製造の際に冷却ロールの速度よりも引取りロールの速度を大きくして引き取ることにより、複屈折率を増加させ、かつその複屈折率(Δn)と厚み(d)の積で定義されるリタデーション値(Δn・d)3000〜6000nmを有するポリカーボネート樹脂シートを積層し、曲面加工を施すことを特徴とするものである。

0009

上記において、偏光フイルムとしては、ポリビニルアルコールまたはその誘導体からなるフィルムを一軸に延伸配向させ、偏光素子としてヨウ素や二色性染料吸着させた、ヨウ素/PVA系あるいは二色性染料/PVA系の偏光フイルムなどを使用する。

0010

そして、この偏光フイルムの片面または両面に積層するポリカーボネート樹脂シートは、上記リタデーション値(Δn・d)が3000〜6000nm、好ましくは3400〜6000nmを有するものである。

0011

ここで、ポリカーボネート樹脂シートのリタデーション値が3000nm未満では、製造時に生じた歪みが該シートに残留しており、例えばこのシートを2枚のテスト用偏光板に挾んで見ると、複屈折による色付きが顕著である。またリタデーション値が6000nmを越えるポリカーボネート樹脂シートは、製造時の延伸のさいに破断が生じやすくなるので、好ましくない。

0012

上記ポリカーボネート樹脂シートとしては、通常、ビスエノール骨格を有する芳香族ポリカーボネート樹脂よりなるシートを用いるが、その他、芳香族ポリカーボネート樹脂系共重合体、さらにはポリカーボネート樹脂またはその共重合体に、他の透明樹脂ブレンドした樹脂よりなるシートなどを用いることも可能である。

0013

また、ポリカーボネート樹脂シートは、紫外線(UV)処理、プラズマ処理防曇処理ハードコート処理などの表面処理を施したものを使用しても、勿論良い。

発明を実施するための最良の形態

0014

つぎに、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。

0015

図1図2を参照すると、本発明によるメガネ用凸レンズ状偏光板(4) の製造方法は、偏光フイルム(2) の少なくとも片面に、Tダイ押出し法による製造の際に冷却ロールの速度よりも引取りロールの速度を大きくして引き取ることにより、複屈折率を増加させ、かつその複屈折率(Δn)と厚み(d)の積で定義されるリタデーション値(Δn・d)3000〜6000nmを有するポリカーボネート樹脂シート(3) を積層し、曲面加工を施すものである。

0016

ここで、上記のような特定の高いリタデーション値を有するポリカーボネート樹脂シート(3) を製造するには、図3に示すように、Tダイ押出し法によってポリカーボネート樹脂シートを製造する際に、最終の冷却ロール(15)の速度(S1)よりも引取りロール(16)の速度(S2)を大きくして引き取り、複屈折率を増加させて、リタデーション値を大きくさせる方法を実施する。

0017

また、上記偏光フィルム(2) の少なくとも片面に、表面保護層としてのポリカーボネート樹脂シート(3) を貼り合わせるために用いる接着剤は、エポキシ系、イソシアネート硬化ウレタン系などが使用可能であり、すぐれた透明性と接着性を有するものであれば良く、またポリカーボネート樹脂シートの種類によって限定されるものではない。

0018

さらに、曲面加工を施すには、上記偏光板を円形切り出し、例えば圧空成形により凸レンズ状に曲面加工し、メガネ用凸レンズ状偏光板を得るものである。

0019

なおここで、メガネ用凸レンズ状偏光板とは、偏光メガネおよびゴーグルに用いられる凸レンズ状偏光板を意味するものとする。

0020

つぎに、本発明の実施例を図面に基づいて詳しく説明する。

0021

図1に示すように、偏光板(1) は、偏光フイルム(2) の両面に、複屈折率(Δn)と厚み(d)の積で定義されるリタデーション値(Δn・d)3000〜6000nm以上を有するポリカーボネート樹脂シート(3)(3)を積層したものである。

0022

図2は、上記偏光板(1) を、偏光メガネやゴーグルに用いるために、凸レンズ状に曲面加工したメガネ用凸レンズ状偏光板(4) を示しており、同図において上記図1の場合と同一のものには、同一の符号を付した。

0023

また、ポリカーボネート樹脂シート(3) は、例えば図3に示すように、ポリカーボネート樹脂原料を溶融状態でTダイ(10)を通して押し出し、樹脂原料シート(3a)を4本の冷却ロール(12)(13)(14)(15)によって冷却し、シート(3a)の表面温度を均一なものとしつつ延伸して、引取りロール(16)に引き取ることにより、製造したものである。

0024

なおここで、ポリカーボネート樹脂シート(3) の引取り比は、最終の冷却ロール(15)の速度(S1)と、引取りロール(16)の速度(S2)との比:S2 /S1 として定義される。

0025

性能評価試験
つぎに、上記偏光板(1) の性能を評価するために、ポリカーボネート樹脂原料(商品ユーピロン、三菱化学株式会社製)を溶融状態でTダイ(10)を通して押し出し、周速が種々に異なる最終冷却ロール(15)および引取りロール(16)を用いて、延伸比率の異なる厚さ0.7mmの各種のポリカーボネート樹脂シートを作成し、各シートのリタデーション値(Δn・d)を測定した。またそのときのシートの引取り比をあわせて測定した。

0026

ついで、これらのシートを、ヨウ素/PVA系偏光フイルム(2) の両面に、エポキシ系接着剤を介して積層して、各種の偏光板を製造し、得られた各偏光板を肉眼で斜め方向から見て、色むらの有無を観察し、その性能を評価した。得られた結果を下記表1にまとめて示した。

0027

なお、この表1においては、色むらが認められるものを×、色むらが若干認められるものを△、色むらが全く認められないものを○として表わした。

0028

また表1には、各ポリカーボネート樹脂シートの引取り比:S2 /S1 、およびシートの延伸方向に垂直な方向の平均値として計算した、同シートのリタデーション値(Δn・d)をあわせて示した。

0029

ID=000003HE=050 WI=082 LX=0640 LY=2150
上記表1から明らかなように、本発明による実施例1〜3の偏光板(1) は、ロール成形による歪むらに起因する色むらは全く観察されなかった。

0030

これに対し、比較例1および2の偏光板では、ロール成形時の歪むらが著しい色むらとして観察され、また比較例3の偏光板では、ロール成形による歪むらに起因する色むらがわずかに観察された。

0031

なお、実施例1〜3の偏光板(1) の表面保護層を構成するリタデーション値3000nm以上のポリカーボネート樹脂シート(3) を、2枚のテスト用偏光板の間に挾んで見ると、歪むらはほとんど観察されなかった。

0032

これに対し、比較例1〜3の偏光板に用いたリタデーション値が3000nm未満のポリカーボネート樹脂シートを、2枚のテスト用偏光板の間に挾んで見ると、著しい歪むらが観察された。

0033

さらに、上記実施例1〜3の偏光板(1) と、比較例1〜3の偏光板とを、それぞれ円形に切り出し、圧空成形により、図2に示すような凸レンズ状に曲面加工し、得られた凸レンズ状偏光板(4) を斜め方向から見たところ、比較例1〜3の偏光板では、曲面加工によってシートの歪みがさらに増大し、虹色の著しい色むらが観察されたが、実施例1〜3の偏光板(1) では、曲面加工によっても歪みが増大することなく、得られた凸レンズ状偏光板(4) には、色むらは全く観察されなかった。

発明の効果

0034

本発明によるメガネ用凸レンズ状偏光板の製造方法は、上述のように、偏光フイルムの少なくとも片面に、複屈折率(Δn)と厚み(d)の積で定義されるリタデーション値(Δn・d)3000〜6000nmを有するポリカーボネート樹脂シートを積層し、曲面加工を施すことを特徴とするもので、とくにポリカーボネート樹脂シートとして、Tダイ押出し法による製造の際に冷却ロールの速度よりも引取りロールの速度を大きくして引き取ることにより、複屈折率を増加させたシートを用いているから、リタデーション値(Δn・d)3000〜6000nmを有するポリカーボネート樹脂シートを非常に安定して製造し得るとともに、曲面加工を有利に実施することができて、該曲面加工によっても歪みが増大することなく、本発明の方法により製造されたメガネ用凸レンズ状偏光板は、複屈折による虹色の色むらが全く観察されず、非常にすぐれた品質を有しており、かつ外観がきれいであるため、偏光メガネやゴーグルに好適に使用することができ、耐衝撃性および耐熱性などにおいてすぐれた品質を有しかつ外観のきれいな偏光メガネやゴーグルを市場に安定的に供給し得るという効果を奏する。

0035

4.図面の簡単な説明

図面の簡単な説明

0036

図1本発明の実施例に用いる偏光板の要部拡大断面図である。
図2本発明の方法により得られた偏光メガネやゴーグルに用いる凸レンズ状偏光板の縦断面図である。
図3ポリカーボネート樹脂シートの製造装置の概略を示す縦断面図である。

--

0037

1偏光板
2偏光フィルム
3ポリカーボネート樹脂シート
4メガネ用凸レンズ状偏光板
10 Tダイ
12冷却ロール
13 冷却ロール
14 冷却ロール
15 冷却ロール
16 引取りロール

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