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技術 磁気記録媒体用の改善された二軸配向コポリエステルフィルム

出願人 ヘキスト・アクチェンゲゼルシャフトヘキスト・セラニーズ・コーポレーション
発明者 ベネット,シンシアチュー,エ-ウォンフリント,ジョン・アンソニークーマン,ボド
出願日 1992年12月9日 (29年1ヶ月経過) 出願番号 1994-514089
公開日 1996年5月14日 (25年7ヶ月経過) 公開番号 1996-504467
状態 特許登録済
技術分野 合成皮革、内装材、柔軟なシート材料 プラスチック等の延伸成形、応力解放成形 高分子成形体の製造 高分子組成物 積層体(2)
主要キーワード 基準水準 表面地形 緩和技術 回転注型 NBB 一般的目的 回転シリンダー 装置方向
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1996年5月14日)のものです。
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図面 (2)

課題・解決手段

本発明は磁気テープ用の改善された基材フィルムを提供するものである。この基材フィルムは二軸配向PENBBフィルム、即ち次の構造単位

を含む二軸配向コポリエステル・フィルムである。粒子を含むこのようなフィルムは縦および横方向でのヤング率が改善されており、そして表面に高さが直線:log10y=‐18x+3.7と二回交差するような突起を有する。

概要

背景

概要

本発明は磁気テープ用の改善された基材フィルムを提供するものである。この基材フィルムは二軸配向PENBBフィルム、即ち次の構造単位

を含む二軸配向コポリエステル・フィルムである。粒子を含むこのようなフィルムは縦および横方向でのヤング率が改善されており、そして表面に高さが直線:log10y=‐18x+3.7と二回交差するような突起を有する。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
3件

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請求項1

二酸由来含有量少くとも25モル%が4,4´‐ビベンゾエートであるコポリエステルからなり、縦方向でのヤング率が6.5GPaに等しいか、またはそれ以上、即ちEMD≧6.5GPaである、表面に多数の微細突起を有する二軸配向コポリエステル・フィルム

請求項2

縦方向でのヤング率(EMD)と横方向でのヤング率(ETD)の値の和が12GPaに等しいか、またはそれ以上、即ちEMD+ETD≧12GPaである、請求の範囲第1項に記載の二軸配向コポリエステル・フィルム。

請求項3

20突起/mm2より上にある曲線の部分で直線:log10y=‐18x+3.7と二回交差する、表面積当たりの突起の数(y/mm2)と突起の高さ(x/μm)との関係を表すそのような分布曲線を有する、請求の範囲第1項または第2項に記載の二軸配向コポリエステル・フィルム。

請求項4

0.13μmより大の高さを有する突起の数がmm2当たり20未満である、請求の範囲第1項、第2項または第3項に記載の二軸配向コポリエステル・フィルム。

請求項5

表面粗度(Ra)が12nm以下である、上記請求の範囲の任意の一項またはそれ以上の項に記載の二軸配向コポリエステル・フィルム。

請求項6

無荷重下、70℃、1時間での縦方向の熱収縮率が0.1%以下である、上記請求の範囲の任意の一項またはそれ以上の項に記載の二軸配向コポリエステル・フィルム。

請求項7

無荷重下、70℃で1時間熱処理した時の横方向での熱収縮率が0.1%以下である、上記請求の範囲の任意の一項またはそれ以上の項に記載の二軸配向コポリエステル・フィルム。

請求項8

複屈折率が0.2未満で、コポリエステルのIV値が0.5dL/gより大である、上記請求の範囲の任意の一項またはそれ以上の項に記載の二軸配向コポリエステル・フィルム。

請求項9

コポリエステルがテレフタル酸イソフタル酸フタル酸ナフタレン‐2,6‐ジカルボン酸、1,4‐シクロヘキサン・ジカルボン酸、ジ‐(4‐フェニルアセチレン・ジカルボン酸、1,2‐ジ‐(4-フェニル)エテン・ジカルボン酸、セバシン酸マロン酸アジピン酸アゼライン酸グルタール酸スベリン酸コハク酸およびこれら酸の混合物を含めて、他のジカルボン酸またはそれらの対応するエステルを含む、上記請求の範囲の任意の一項またはそれ以上の項に記載の二軸配向コポリエステル・フィルム。

請求項10

コポリエステルがエチレングリコールジエチレングリコールポリエチレングリコールブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6‐ヘキサンジオールネオペンチルグリコール、1,10‐デカンジオールおよびシクロヘキサンジメタノールを含めてグリコール類から作られる、請求の範囲第9項に記載の二軸配向コポリエステル・フィルム。

請求項11

コポリエステルがポリエチレンテレフタレート・ビベンゾエート、ポリブチレンテレフタレート・ビベンゾエート、ポリプロピレンテレフタレート・ビベンゾエート、ポリエチレンナフタレート・ビベンゾエート、ポリエチレンテレフタレート/イソフタレート/ビベンゾエート、ポリエチレンテレフタレート/アジペート/ビベンゾエートおよびポリエチレンテレフタレート/スルホイソフタレート/ビベンゾエートより成る群から選ばれる、上記請求の範囲の任意の一項またはそれ以上の項に記載の二軸配向コポリエステル・フィルム。

請求項12

コポリエステルがポリエチレンナフタレート/ビベンゾエートである、請求の範囲第11項に記載の二軸配向コポリエステル・フィルム。

請求項13

コポリエステル・フィルムがその中に不活性な微細な固体粒子を分散、含有いている、上記請求の範囲の任意の一項またはそれ以上の項に記載の二軸配向コポリエステル・フィルム。

請求項14

不活性な微細な固体粒子がカオリンタルクシリカマグネシウムカルシウムバリウム炭酸塩;カルシウム、バリウムの硫酸塩;リチウム、カルシウム、マグネシウムのリン酸塩アルミニウムケイ素チタンジルコニウム酸化物;フッ化リチウム;カーボンブラック;カルシウム、バリウム、亜鉛マンガン有機酸塩架橋重合体;およびそれらの混合物より成る群から選ばれる、請求の範囲第13項に記載の二軸配向コポリエステル・フィルム。

請求項15

不活性な微細な粒子二酸化ケイ素である、請求の範囲第14項に記載の二軸配向コポリエステル・フィルム。

請求項16

不活性な微細な粒子が二酸化チタンである、請求の範囲第14項に記載の二軸配向コポリエステル・フィルム。

請求項17

請求の範囲第1項に記載の二軸配向コポリエステル・フィルムの、磁気テープ基材としての使用。

背景技術

0001

1)発明の分野
本発明は、磁気記録媒体用基材フィルムとして適当な二軸配向PENBB
ポリエステルフィルムに関する。更に明確には、本発明は、MDおよびTDの両
方向でのヤング率が大きく、且つ優れた電磁変換特性と改善された機械的強度
有する磁気記録媒体製造用の基材フィルムとして有用な二軸配向コポリエステル
フィルムに関する。
2)従来技術

0002

基材としてポリエチレンテレフタレート(PET)を用いた磁気記録媒体は、
例えばビデオテープオーディオ・テープ、コンピューター・テープおよびフ
ロッピー・ディスクに広い用途が見いだされている。このような用途では、小さ
い大きさの中に高密度で記録することに対する要求が増大しており、従ってその
ポリエステル系フィルムは平滑な表面、良好な滑り性、優れた加工性および薄い
フィルム厚みを持つべきである。8mmビデオ・テープのような携帯用磁気記録
装置では、そのテープは戸外乗物の中で高温に曝されることがよくある。それ
故に、そのような用途のテープは寸法安定性熱安定性の両方を備えていなけれ
ばならない。

0003

一般に、PET基材フィルムの厚みを減らす必要がある場合、縦方向(MD)
により大きい比率延伸するのが通常のやり方であり、そうするとフィルムのヤ
ング率が増し、テープが適切な強さを持つようになる。ただし、それはMD方向
だけである。このようなポリエチレンテレフタレートからの基材フィルムは横方
向(TD)での剛性が低く、そのテープは端が損傷を受け易く、折りたたまれ易
く、および/または読取りヘッドとテープとの密接な接触が困難になる。

0004

近年、磁気記録媒体は、益々、長時間記録(または高密度記録)が可能なこと
、および厚みが薄いことが要求されるようになっている。それ故、その基材フィ
ルムは、より薄い厚みとより大きい記録密度を可能にするために、より大きいヤ
ング率を持たなければならない。フィルムが薄ければ薄い程、剛性が小さくなる

ら、より薄いフィルムにはより大きいヤング率が必要である。フィルムがより大
きいヤング率を持つていないと、そのフィルムから製造されるテープは各種のヘ
ッド上を走行または横行する際にトラブルを起こし、繰返しのブランティング
brunting)に耐えられない。ビデオ・テープの場合、回転シリンダーヘッド
テープとの接触が良くなくて、電磁気信号を適切に読取れなくなる。

0005

帝人株式会社に付与された欧州特許出願第199,244号明細書には、磁気
記録媒体用ポリエチレンテレフタレート系フィルムが開示されている。この出
願はPETフィルムをその縦方向にだけ高い倍率で延伸することを開示しており
、従って得られる製品は剛性がTD方向で低く、端が損傷を受け易く、読取り
ッドとの均一な接触が達成され得ない。

0006

米国特許第3,008,934号明細書には、酸誘導単位として、4,4´‐
ビベンゾエート、2,6‐ナフタレンジカルボキシレートを含めてホスト成分
である多くの他のジカルボキシレートを含むコポリエステル類が開示される。こ
の特許には、また、これらコポリエステル類から作られた配向した繊維とフィル
ムが開示されているが、二軸配向PENBBフィルムは開示もされないし、考え
られてもいない。特に、PETフィルムに較べて、MDおよびTDの両方向での
改善された剛性(引張りモジュラス)と引張り強さ、更には熱安定性、UV安定
性、疎水性および寸法安定性を有するそのようなフィルムは、この米国特許第3
,008,934号明細書には開示されていない。

0007

本発明の一般的目的は、このような問題を克服し、MDおよびTD両方向での
大きいヤング率、更には平滑性、寸法安定性および熱安定性を有し、それにより
品質の磁気記録媒体が製造される二軸配向コポリエステル基材フィルムを開発
することである。

0008

本発明の目標は、表面に多数の微細突起を有する二軸配向コポリエステル基
材フィルムにして、
(1)磁気記録媒体の厚みを薄くするのに十分な強さを有し、
(2)優れた熱安定性および寸法安定性を有する磁気記録媒体を備え、そして
(3)大きい突起がない平滑な表面を有する
そのような基材フィルムを提供することである。

0009

本発明の他の目的は、その利点を含めて、以下の詳細な説明から明らかになる
であろう。
発明の要約

0010

本発明では、二酸またはジエステル含有量少くとも25モル%が4,4´
‐ビ安息香酸(または4,4´‐ジアルキル・ビベンゾエート;ここでアルキル
はC1〜C4アルキルである)、即ち
であるPENBBコポリエステルにして、その二酸部分の残りが他のジカルボン
酸またはそれらの対応するエステルから生成されたものである、そのようなコポ
リエステルが用いられる。

0011

本発明の最も広い意味では、磁気記録媒体として用いるのに適した二軸配向P
ENBBコポリエステル・フィルムは次の機械的性質、即ち
−6.5GPaに等しいか、またはそれ以上、即ち
EMD≧6.5GPa

0012

の縦方向でのヤング率を有する。

0013

本発明の望ましい態様では、その配向コポリエステル・フィルムは上記のEMD
値に加えて、次の特性を有する:
−縦方向でのヤング率(EMD)と横方向でのヤング率(ETD)の値の和が12G
Paに等しいか、またはそれ以上、即ち
EMD+ETD≧12GPa

0014

望ましくは14GPaに等しいか、またはそれ以上、即ち
EMD+ETD≧14GPa

0015

であり;
表面積当たりの突起の数(y/mm2)と突起の高さ(xμm)との関係を表
分布曲線が、20突起/mm2より上の部分で次式
log10y=‐18x+3.7

0016

で示される直線と二回交差し(図1参照);
−フィルム表面の20突起/mm2未満が0.13μmより大の高さを有し;
−表面の粗度(Ra)が12nm以下であり;
無荷重下、70℃で1時間熱処理した時の縦方向での熱収縮率が0.1%以下
である。

図面の簡単な説明

0017

図1は、直線log10y=18x+3.7と共に、実施例1および2で説明し
組成物の分布曲線を含む、突起数/mm2−突起の高さ(μm)のグラフを示
す。
推奨される態様の説明

0018

本発明の二軸延伸コポリエステル(PENBB)基材フィルムは、ポリエス
ル類を製造するためにこの技術分野で知られている、芳香族二酸またはその対応
するジエステルとジオールとを反応させることにより製造することができる。こ
コポリエステル組成物(PENBB組成物)は少くとも25モル%(二酸由来
の全成分を基づく)の4,4´‐ジアルキルベンゾエート、望ましくは4,4´
ジメチルベンゾエートまたは4,4´‐ジ安息香酸のようなジエステルまたは
二酸を含んでいなければならない。このコポリエステルの残りの二酸由来の部分
テレフタル酸イソフタル酸フタル酸、ナフタレン‐2,6‐ジカルボン酸
、1,4‐シクロヘキサン・ジカルボン酸、ジ‐(4−フェニルアセチレン
ジカルボン酸、1,2‐ジ‐(4‐フェニル)エテン・ジカルボン酸、セバシン
酸、マロン酸アジピン酸アゼライン酸グルタール酸スベリン酸、コハク
酸等のような他のジカルボン酸またはそれらの対応するエステルから形成するこ
とができるし、あるいはこれら二酸の混合物も本発明で用いることができる。こ
のコポリエステルの残りの部分用に推奨される二酸はナフタレン‐2,6−ジカ
ボン酸である。

0019

本発明で用いるのに適したジオール類にはエチレングリコール、ジエチレン
リコールポリエチレングリコールブタンジオール、1,5‐ペンタンジオ
ル、1,6‐ヘキサンジオールネオペンチルグリコール、1,10‐デカン
オールシクロヘキサンジメタノール等がある。望ましいグリコールはエチレン
グリコールである。

0020

本発明に適したコポリエステルは、例えばポリエチレンテレフタレート/4,
4´‐ビベンゾエート、ポリブチレンテレフタレート/4,4´‐ビベンゾエー
ト、ポリプロピレンテレフタレート/4,4´‐ビベンゾエート、ポリエチレン
ナフタレート/4,4´‐ビベンゾエート、ポリエチレンテレフタレート/イソ
フタレート/4,4´‐ビベンゾエート、ポリエチレンテレフタレート/アジ
ート/4,4´‐ビベンゾエート、ポリエチレンテレフタレート/スルホイソフ
タレート/4,4´‐ビベンゾエー卜等からなることができる。

0021

所望とされる機械的性質を二軸配向PENBBフィルムに達成するためには、
押出成形後のPENBB重合体IV値ペンタフルオロフェノールヘキサ
ルオロイソプロパノールの1:1重量比混合物中、濃度0.2g/dL、温度2
5℃で測定した固有粘度)が>0.5dL/g、望ましくは>0.55dL/g
であることが推奨される。

0022

望ましい態様では、ポリエチレンテレフタレート/4,4´‐ビベンゾエート
コポリエステルは、大体等モル割合(即ち、40:60から60:40モル比
の2,6‐ジナフタレートおよび4,4´‐ビベンゾエートなるエステル類、ま
たはナフタレン‐2,6‐ジカルボン酸および4,4´‐ビ安息香酸なる二酸か
らなる。このコポリエステルは二酸またはジエステルとジオールまたはグリコー
ルとの反応生成物重縮合で得られる。この反応でモノマーまたは低分子量ポリ
エステルが得られ、これは、次いで、触媒および、場合によっては、安定剤、酸
防止剤つや消し剤顔料帯電防止剤などの存在下で重縮合反応される。

0023

適した触媒はこの技術分野で良く知られているアンチモンマンガンコバ
ト、マグネシウム亜鉛カルシウムなどである。ここで用いられる望ましいエ
テル交換反応触媒はマンガンおよび/またはコバルトであると考えられる。望
ましい重縮合触媒アンチモン化合物である。このような触媒は従来技術で良く
知られており、普通に使われている。

0024

本発明のポリエステル・フィルムは押出法で製造できる。このポリエステル樹
脂はまず融解状態に加熱され、次いで幅の広いスロットダイを通して、磨かれた
回転注型ドラム上に非晶性シートの形状で押し出される。この非晶性のシート
押出物を急速に冷却、即ち“急冷処理”してポリエステルのキャストシート
成形する。このキャストポリエステルシート注型ドラムから離し、フィルムの
走行方向(装置方向、即ち縦方向、MD)か、または装置方向に垂直な方向(横
方向、TD)のどちらか一つの方向に一軸延伸するが、この間にガラス転移温度
冷結晶化温度(cold crystallization temperature)の約30℃上の温度[フ
ィルムに関して、両温度共示差走査熱量計DSC)で容易に測定できる]との
間の温度に加熱される。

0025

本発明のコポリエステル・フィルムは二軸配向される、即ち縦方向と横方向に
延伸される。縦方向および横方向の総延伸比は1:2と1:10の間、望ましく
は1:2.5と1:5の間である。この総延伸比の積は1から30の間、望まし
くは5から20の間にあるべきである。二軸延伸は、十分な等方性を確保するた
めに、その複屈折が<0.2、望ましくは<0.1になるように行われる。本明
細書で説明される複屈折はそのフィルムの面内での最大屈折率最小屈折率との
差の絶対値であり、アッベ(Abbe)の屈折計光学台または補償板のような普通
の装置で測定される。

0026

フィルムの配向後に、ヒートセット工程でこのフィルムの性質固定化が起き
る。このヒートセットは、その共重合体組成物の冷結晶化温度と融解温度との間
の温度で起きる。

0027

ヒートセット後、フィルムはロールに巻くことができるが、場合によっては、
特に、そのフィルムが、例えば下塗り剤で更にコートされる場合には、ロールに
フィルムを巻く前に、コロナ処理プラズマ処理または火炎処理のようなフィル
ムの表面処理が行われる。

0028

このフィルムでは、最終の総厚みが1と15μmの間、望ましくは2と12μ
mの間、更に、より望ましくは3と6μmの間であることが望ましい。

0029

本発明によれば、二軸配向PENBBコポリエステル・フィルムは以下の諸性
質、即ち

0030

6.5GPaに等しいか、またはそれ以上、即ち
EMD≧6.5GPa
の縦方向でのヤング率で特徴付けられる。

0031

以下の望ましい態様では、磁気テープ基材としての性能が更に改善される。即
ち、これらの望ましい態様では、フィルムは次の諸特性を有している:
−縦方向でのヤング率(EMD)と横方向でのヤング率(ETD)の値の和が12G
Paに等しいか、またはそれ以上、即ち
EMD+ETD≧12GPa

0032

望ましくは14GPaに等しいか、またはそれ以上、即ち
EMD+ETD≧14GPa
であり;
−表面積当たりの突起の数(y/mm2)と突起の高さ(xμm)との関係を表
す分布曲線が、20突起/mm2より上の曲線部分で次式
log10y=‐18x+3.7

0033

で示される直線と二回交差し(図1参照);
−フィルム表面の20突起/mm2未満が0.13μmより大の高さを有し;
−表面の粗度(Ra)が12nm以下であり;
−無荷重下、70℃で1時間熱処理した時の縦方向での熱収縮率が0.1%以下
であり;そして
複屈折率が0.2未満で、そのコポリエステルのIVが0.5 dL/gより
大である。

0034

本発明のコポリエステル・フィルムは、良好なスリップ性を付与するために、
その融解重合体中に導入される多数の微細な不活性粒子の挿入によって表面が粗
にされている。

0035

本発明によれば、縦方向でのヤング率が少くとも6.5GPa、望ましくは少
くとも7GPa、特に望ましくは少くとも7.5GPaであるコポリエステル・
フィルムが電磁気記録媒体用の基材に適していることが見いだされた。

0036

次第に薄くなるテープの端の損傷を防ぐために、横方向(TD)のヤング率が
高くなっていることも重要である。それ故、縦方向でのヤング率と横方向でのヤ
ング率の値の和が12GPaに等しいか、またはそれ以上、望ましくは14GP
aに等しいか、またはそれ以上であるべきである。本発明のコポリエステル(P
ENBB)を利用すると、PETフィルムの場合に比べて、製造時の破断の危険
がはるかに小さく、これらの高いヤング率の値がはるかに容易に達成できる。ま
た、PETフィルムでは、より大きいMDモジュラスを付与するためには、より
大きい縦方向延伸比が必要である。

0037

前に述べたように、フィルム中に微細な粒子を挿入すると、フィルムの表面に
突起が生成し、ロール上を走行したり、ロールに巻き取られる時に、そのフィル
ムがスティッキング、即ち離型不良ブロッキング、即ち粘着を起こすのを防げ
る。テープには良好な滑りが要求されるが、過度の粗さは記録特性にとって、特
に高密度記録において有害であり、その場合大きい突起は記録の欠陥ドロップ
アウトの原因となる。それ故、フィルムの表面地形図、即ち表面突起の大きさ
分布テープ基材の性能にとって重要である。表面突起の数(y/mm2)を
これら突起の高さ(xμm)に対してプロットすると、その表面地形図をうまく
記述できる(この場合、突起数がmm2当たり20未満である曲線部分は無視す
る)。このようなプロットは、常に、最も普通の突起に対応する突起高さのとこ
ろにピーク値を有する。若し、この高さ分布曲線の、上記ピーク値での高さより
高い突起高さを有するその部分が次式
log10y=‐18x+3.7
で示される直線の下方にまで下がって来ない場合には、そのフィルムの表面は粗
に過ぎ、そして特に有害な0.13μmより高い突起が存在する危険が大きくな
り過ぎる。このようなフィルムは良質の磁気テープ、特に高密度記録用のテープ
にはならない。

0038

一方、高さ分布曲線のピーク値が、この直線
log10y=‐18x+3.7
の上方に存在しなければ、そのフィルム表面は平滑に過ぎて、走行特性ブロ
キング、スティッキング、ちじれじわ(wrinkles)、しわ(crease)]が貧弱と
なる。

0039

かくして、その高さ分布曲線は、この直線
log10y=‐18x+3.7
とピーク値の前で一回、ピーク値の後で一回の二回交差しなければならない。

0040

これら突起の高さ(x)と突起の数(y/mm2)は、次に説明する方法に従
って測定することにより得られる。

0041

フィルム表面上の突起の分布の三次元像は三次元粗度試験機[ホメル(Hommel
)試験機]を用いて次の条件で作成される:
触針の直径 : 2μm
針圧: 30mm
測定長: 1mm
サンプリングピッチ: 2μm
カットオフ: 0.25mm
縦方向での倍率: 20,000
横方向での倍率 : 200
走査線: 150本

0042

この分布像の平面の基準水準(0水準)は欧州特許出願第199,244号明
細書の方法で求められる。

0043

本発明のフィルムは、前に述べたように、その表面粗度(Ra)が12nm以
下であることも決定的に重要である。若し、そのコポリエステル系フィルムの表
面粗度(Ra)が12nmより大きいと、このコポリエステルフィルムに適用さ
れた磁気記録媒体の表面は十分な電磁変換特性を保持できない。望ましい表面粗
度は10nmより大であるべきではなく、そして特に望ましい表面粗度は8と4
nmの間である。

0044

フィルムの表面粗度(Ra)は、欧州特許出願第199,244号明細書に説
明される方法で、上で説明した装置を用いて測定される。

0045

本発明によれば、コポリエステルPENBBを用いると、特別のMD緩和技術
および方法を用いなくても適切に小さい収縮値を有するフィルムの製造が可能と
なることを見いだされた。無荷重下、70℃に曝した後、0.1パーセントに等
しいか、それ以下の縦収縮率が得られ、高品質磁気記録媒体を与える。MDおよ
びTD方向の両方向での低い収縮率、更にはMDおよびTD方向の両方向での高
いヤング率は、磁気記録媒体の端の損傷または変形が実質的に減少した、非常に
寸法安定性の大きいフィルムをもたらす。

0046

良好な取扱い性巻取り性を備えるためには、フィルム組成物は表面が粗くな
ければならない。これは、そのフィルムに微細な不活性不溶性の粒子を導入す
ることで達成することができる。“不活性な”とは、その重合体、フィルムまた
はテープの製造中に、その単量体、重合体または塗料と反応しない任意の粒子を
意味する。

0047

重縮合の前または重縮合時の単量体への、または押し出し前の重合体への微粒
子の添入は、この技術分野で知られている典型的な方法である。凝集形態または
微分散形態のいずれかのこのような不活性な微粒子カオリンタルクシリカ
;マグネシウム、カルシウムまたはバリウム炭酸塩;カルシウムまたはバリ
ムの硫酸塩;リチウム、カルシウムまたはマグネシウムのリン酸塩アルミニウ
ム、ケイ素チタンまたはジルコニウム酸化物またはこれらの混合物;フッ化
リチウム、カーボンブラック、およびカルシウム、バリウム、亜鉛およびマンガ
ンの有機酸塩であることができる。また、架橋した、ポリスチレン類、ポリアク
リレート類およびポリメタクリレート類のような重合体から作られた微粒子も用
いることができる。この粒子は全部が一つのタイプであってもよいし、あるいは
数種のタイプの混合物であってもよい。これら粒子の形状は不規則形状薄片
、球状または細長い形状であることができ、望ましくは球状である。この粒子の
硬度、密度および色は重要ではない。これら粒子の平均の大きさは10μm未満
、望ましくは3μm未満、更に、より望ましくは2μm未満であるべきである。
二酸化ケイ素二酸化チタンおよび炭酸カルシウムが特に推奨される。この不活
性な固体微粒子は0.05から0.6mm、特に0.08から0.4mmの粒径
を有することが望ましい。コポリエステルに導入される不活性な固体微粒子の量
は、一般に、コポリエステルの重量に対して0.01から1.5重量パーセント
、望ましくは0.03から1重量パーセント、特に望ましくは0.05から0.
6重量パーセントである。

0048

本発明のコポリエステルフィルムは、一般に、2から12μmの厚みを有し、
その表面に多くの微細な突起を含んでいる。しかし、大きい突起は存在せず、大
きいヤング率と優れた寸法安定性により、高品質の磁気記録媒体用の優れたフィ
ルムとなる。

0049

磁気記録媒体の製造において、磁気記録層は良く知られている任意の技術と従
来技術で知られている材料を用いて基材フィルム上に生成させることができる。
本発明のコポリエステル系フィルムから磁気記録媒体を製造することは本発明の
一部ではない。

0050

ヤング率は、幅が15mmで、長さが15cmのフィルム試料をツビック(Zw
ick)の万能引張り試験機を用い、チャック間距離100mm、ヘッドスピード
10mm/分で引張ることにより測定した。この試料のモジュラスは、一般に、
荷重伸長曲線の、伸びが0.4から0.6パーセントの間の上向き部分に対す
る接線から計算した。

0051

以下の実施例により本発明を更に詳細に例証する。しかし、これら実施例は本
発明を限定することを意図したものではない。以下の実施例からこの技術分野で
熟練者にとって自明である各種の代替法改良法および変更は、本発明の範囲
内であると考えられる。
実施例1

0052

エチレングリコール90部にシリカ(平均粒径0.15μm)10部を加え、
混合してスラリーを調製する。

0053

まず、圧力を均等化したブランケットガス窒素)、温度計コンデンサー
真空ラインおよび攪拌機を備えた通常の重縮合反応器に289重量部のジメチ
ル2,6‐ジナフタンジカルボキシレート、322重量部のジメチル4,4´‐
ビベンゾエート、368重量部のエチレングリコールおよび0.7部の酢酸マン
ガン四水和物を入れる。この混合物を220℃で2.5時間加熱し、その時間の
間にメタノールを留去する。シリカ/エチレングリコールのスラリー15部を0
.675重量部のトリフェニルホスフェート一緒に加え、次いで0.226部
三酸化アンチモンを重縮合触媒として加える。この混合物を攪拌しながら27
0℃に加熱する。減圧にし、温度を285℃に上げ、2.5時間維持する。

0054

残留融解物ペレット化する。このペレットは白色で、乳濁し、結晶性である
。このペレットで測定した固有粘度[ペンタフルオロフェノール/ヘキサフルオ
ロイソプロパノールの1:1重量比混合物中、濃度0.1g/mLにおいてウッ
ベロー毛細管粘度計で温度25℃において測定]は0.56dL/gである。

0055

このペレットを減圧下、固相で、240℃において更に24時間重縮合する。
その後に求めた固有粘度は1.1dL/gである。予想されたように、この結晶
性の顆粒でのDSCの測定記録では、TgまたはTccは認められない。その融点
(Tm)は281℃である。
実施例2

0056

実施例1からの、0.2重量パーセントのシリカ粒子を含むPENBBペレッ
トを押出成形機中で280℃から320℃で融解し、ダイスロットを通して30
℃の冷却ロール上に押し出す。この冷却ロールから120μmの厚みの非晶性フ
ィルムを剥がし、MD方向に140℃で3.5倍、次いでTD方向に140℃で
3.5倍延伸する。次いで、このコポリエステル・フィルムを260℃で10秒
間ヒートセットする。得られた、厚み10μmのフィルムの機械的性質は表1の
通りである:

0057

フィルム表面上の突起の高さおよび個数の分布は図1の曲線Aに示した通りで
ある。表面の粗度(Ra)は約8nmである。
実施例3

0058

シリカの代りに、平均粒径0.4μmの二酸化チタンを0.3重量パーセント
添加することを除いて、実施例2の操作を繰り返す。実施例1のようにして調製
した重合体に適切な量の二酸化チタンを導入するために、23部の二酸化チタン
スラリーを加える。

0059

このフィルムの性質は実施例2で説明したのと実質的に同じである。このフィ
ルムの分布曲線を図1に曲線Bとして示す。酸化チタンの平均粒径がより大きい
ので、このフィルムの表面は実施例1のフィルムよりより粗い。

0060

かくして、本発明によれば、上に説明した目的、狙いおよび態様を十分満足
る磁気記録媒体用の改善されたコポリエステル・フィルムが提供されることは明
らかである。本発明は、その特定の実施態様に関連して説明されたが、これまで
の説明に照らして、多くの代替法、改良法および変更がこの分野の熟練者にとっ
て自明なものであることは明らかである。従って、このような代替法、改良法お
よび変更も全て本発明の包括的で広い範囲の中に含まれるものと考えられる。

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