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技術 動力舵取装置

出願人 豊田工機株式会社
発明者 鈴木幹夫森勝久杉山秀明
出願日 1995年6月9日 (25年8ヶ月経過) 出願番号 1995-143292
公開日 1996年12月17日 (24年2ヶ月経過) 公開番号 1996-332967
状態 未査定
技術分野 パワーステアリング パワーステアリング装置 パワーステアリング機構
主要キーワード シュー音 ノーマルタイプ レリーフ弁 ボール保持孔 両端エッジ 計量オリフィス 両弁部材 分配孔
関連する未来課題
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図面 (13)

目的

ハンドル操舵すえ切り時の高圧時に発生するシュー音を低減することを目的とする。

構成

制御弁14の上流側とリザーバ11とを接続する流路73中に設けられハンドル操舵のすえ切り時の負荷圧力より小さい負荷圧力で作動して制御弁14への供給流量Qの一部をリザーバ11側にバイパスするシュー音対策用第2レリーフ弁74を設けた。

概要

背景

油圧式動力舵取装置に用いられる制御弁に要求される圧力特性としては、図6に示すように、ハンドルトルクが小さいうちは油圧アシストが働かない領域があり、ハンドルトルクが所定以上になると緩やかにアシストがかかり、さらにハンドルトルクが大きくなるとアシスト力が増大するものが好適であり、このような特性を満足するものとして、例えば特公平4−17817号公報に記載されているものが知られている。かかる特公平4−17817号公報に記載のものは、バルブランドに形成した複数種類面取りを組み合せることにより、上記した特性を具現化したものである。

ところで、油圧式の動力舵取装置に用いられる制御弁において発生するシュー音は、図10に示すように、負荷圧力の上昇に伴ってシュー音レベルdBは徐々に増大し、高圧時、つまり、レリーフ圧Pt 近くまで負荷圧力が上昇するハンドル操舵すえ切り時(負荷圧力PB )にシュー音が最も大きくなる。ここで、シュー音とは油の流れを抑制して必要な油圧を得る絞り部で高圧の圧力流体が通過する際に発生するキャビテーションに起因して発生する絞り部特有騒音のことである。

上記した構成の制御弁で、例えば、ロータリ式の制御弁を構成するスリーブ弁部材とロータ弁部材が各々周方向に8個のランド部を有する場合においては、図11に示すように、ロータ弁部材42がスリーブ弁部材41に対して右回り相対回転すると、各ランド部間において円周方向に、点線の円で囲った6箇所で絞り部が形成される。

これに対して、図12に示すノーマルタイプのロータリ式制御弁で、同様に、スリーブ弁部材410とロータ弁部材420が各々周方向に8個のランド部を有する場合においては、ロータ弁部材420がスリーブ弁部材410に対して右回りに相対回転すると、各ランド部間において円周方向に、点線の円で囲った8箇所で絞り部が形成される。

概要

ハンドル操舵のすえ切り時の高圧時に発生するシュー音を低減することを目的とする。

制御弁14の上流側とリザーバ11とを接続する流路73中に設けられハンドル操舵のすえ切り時の負荷圧力より小さい負荷圧力で作動して制御弁14への供給流量Qの一部をリザーバ11側にバイパスするシュー音対策用第2レリーフ弁74を設けた。

目的

効果

実績

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牽制数
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請求項1

ポンプパワーシリンダの両油室リザーバとにそれぞれ接続する流路可変絞りをそれぞれ設けた制御弁と、前記ポンプの吐出通路中に設けられた計量オリフィス前後差圧に応じてバイパス通路開閉し前記制御弁に供給する流量を所定流量に制御する流量制御弁とを備えた動力舵取装置において、前記制御弁の上流側と前記リザーバとを接続する流路中に設けられハンドル操舵すえ切り時の負荷圧力より小さい負荷圧力で作動して前記制御弁への供給流量の一部を前記リザーバ側にバイパスするシュー音対策レリーフ弁を設けたことを特徴とする動力舵取装置。

請求項2

請求項1に記載の動力舵取装置において、前記制御弁を互いに相対回転可能に嵌合するスリーブ弁部材およびロータ弁部材から構成し、前記スリーブ弁部材の内周には円周上複数の凹溝ランド部とを交互に設け、前記ロータ弁部材の外周には前記凹溝およびランド部にそれぞれ対応する円周上複数のランド部と凹溝とを交互に設け、これら両弁部材のいずれか一方のランド部には、中立時にアンダラップする圧力制御用ランド部分と、中立時にオーバラップする圧力特性調整用ランド部分とを形成し、これら圧力制御用ランド部分および圧力特性調整用ランド部分に圧力流体を供給する一対の供給孔を形成し、これら一対の供給孔の各間に排出孔を形成し、前記圧力制御用ランド部分には、前記両弁部材の相対回転に伴って前記供給孔と前記排出孔との連通面積漸次縮小するように絞り制御する第1の面取りを形成し、前記圧力特性調整用ランド部分には、前記両弁部材の相対回転に伴って前記供給孔と前記排出孔との連通面積を漸次増大するように絞り制御する第2の面取りと、この第2の面取りの作用に引き続いて前記供給孔と前記排出孔との連通面積を漸次縮小するように絞り制御する第3の面取りとを形成したことを特徴とする動力舵取装置。

技術分野

0001

本発明は自動車等に使用される油圧式動力舵取装置に関するものである。

背景技術

0002

油圧式の動力舵取装置に用いられる制御弁に要求される圧力特性としては、図6に示すように、ハンドルトルクが小さいうちは油圧アシストが働かない領域があり、ハンドルトルクが所定以上になると緩やかにアシストがかかり、さらにハンドルトルクが大きくなるとアシスト力が増大するものが好適であり、このような特性を満足するものとして、例えば特公平4−17817号公報に記載されているものが知られている。かかる特公平4−17817号公報に記載のものは、バルブランドに形成した複数種類面取りを組み合せることにより、上記した特性を具現化したものである。

0003

ところで、油圧式の動力舵取装置に用いられる制御弁において発生するシュー音は、図10に示すように、負荷圧力の上昇に伴ってシュー音レベルdBは徐々に増大し、高圧時、つまり、レリーフ圧Pt 近くまで負荷圧力が上昇するハンドル操舵すえ切り時(負荷圧力PB )にシュー音が最も大きくなる。ここで、シュー音とは油の流れを抑制して必要な油圧を得る絞り部で高圧の圧力流体が通過する際に発生するキャビテーションに起因して発生する絞り部特有騒音のことである。

0004

上記した構成の制御弁で、例えば、ロータリ式の制御弁を構成するスリーブ弁部材とロータ弁部材が各々周方向に8個のランド部を有する場合においては、図11に示すように、ロータ弁部材42がスリーブ弁部材41に対して右回り相対回転すると、各ランド部間において円周方向に、点線の円で囲った6箇所で絞り部が形成される。

0005

これに対して、図12に示すノーマルタイプのロータリ式制御弁で、同様に、スリーブ弁部材410とロータ弁部材420が各々周方向に8個のランド部を有する場合においては、ロータ弁部材420がスリーブ弁部材410に対して右回りに相対回転すると、各ランド部間において円周方向に、点線の円で囲った8箇所で絞り部が形成される。

発明が解決しようとする課題

0006

したがって、図11に示す制御弁では、図12に示すノーマルタイプに比べて絞り部が少なくなるため、絞り部の一箇所当たりに流れる流量が多くなり、シュー音が発生し易いという問題がある。このため、特に、レリーフ圧Pt 近くまで負荷圧力が上昇するハンドル操舵のすえ切り時(負荷圧力PB )においてシュー音レベルdBの高いシュー音が発生するという問題があった。

課題を解決するための手段

0007

本発明は、上述した問題を解決するためになされたもので、請求項1の発明では、ポンプパワーシリンダの両油室リザーバとにそれぞれ接続する流路可変絞りをそれぞれ設けた制御弁と、前記ポンプの吐出通路中に設けられた計量オリフィス前後差圧に応じてバイパス通路開閉し前記制御弁に供給する流量を所定流量に制御する流量制御弁とを備えた動力舵取装置において、前記制御弁の上流側と前記リザーバとを接続する流路中に設けられハンドル操舵のすえ切り時の負荷圧力より小さい負荷圧力で作動して前記制御弁への供給流量の一部を前記リザーバ側にバイパスするシュー音対策レリーフ弁を設けたことを特徴とするものである。

0008

また、請求項2の発明では、請求項1に記載の動力舵取装置において、前記制御弁を互いに相対回転可能に嵌合するスリーブ弁部材およびロータ弁部材から構成し、前記スリーブ弁部材の内周には円周上複数の凹溝とランド部とを交互に設け、前記ロータ弁部材の外周には前記凹溝およびランド部にそれぞれ対応する円周上複数のランド部と凹溝とを交互に設け、これら両弁部材のいずれか一方のランド部には、中立時にアンダラップする圧力制御用ランド部分と、中立時にオーバラップする圧力特性調整用ランド部分とを形成し、これら圧力制御用ランド部分および圧力特性調整用ランド部分に圧力流体を供給する一対の供給孔を形成し、これら一対の供給孔の各間に排出孔を形成し、前記圧力制御用ランド部分には、前記両弁部材の相対回転に伴って前記供給孔と前記排出孔との連通面積漸次縮小するように絞り制御する第1の面取りを形成し、前記圧力特性調整用ランド部分には、前記両弁部材の相対回転に伴って前記供給孔と前記排出孔との連通面積を漸次増大するように絞り制御する第2の面取りと、この第2の面取りの作用に引き続いて前記供給孔と前記排出孔との連通面積を漸次縮小するように絞り制御する第3の面取りとを形成したことを特徴とするものである。

0009

上記の構成により、請求項1の発明では、高圧時、ハンドル操舵のすえ切り時より低い負荷圧力からシュー音対策用レリーフ弁が作動され、制御弁への供給流量の一部をリザーバへバイパスする。シュー音対策用レリーフ弁からリザーバへバイパスされるバイパス流量はさらなる負荷圧力の上昇に伴って増加するため、制御弁への供給流量が減少され、制御弁において形成される絞り部1箇所当たりに流れる流量が減少される。これによって、キャビテーションの発生量が少なくなり、ハンドル操舵のすえ切り時に発生するシュー音のシュー音レベルを低減することができる。

0010

また、請求項2の発明では、圧力制御用ランド部分および圧力特性調整用ランド部分に形成した第1,第2および第3の面取りにより、前述した負荷圧感応バルブによる省エネルギ作用および電磁弁による高速定性作用に加えて、回転角に対するロータリバルブの絞り面積の変化をハンドルトルクの小さい中立位置近辺では油圧アシストが働かず、ハンドルトルクがある値以上になると油圧アシストがゆるやかに増大し、さらにハンドルトルクが大きくなると油圧アシストが急増する操舵感覚にとって好適な圧力特性とすることができる。

0011

以下本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1は油圧式の動力舵取装置の全体構成を示し、この動力舵取装置は、主として、図略の自動車エンジンによって駆動されるポンプ10と、リザーバ11と、ステアリング操作パワーアシストするパワーシリンダ12と、ステアリングホイール13の回転に応じて作動して前記ポンプ10からパワーシリンダ12に供給される作動油を絞り制御するロータリ式の制御弁14とによって構成されている。

0012

前記ポンプ10の吐出通路16中には計量オリフィス17が設けられ、この計量オリフィス17の前後差圧に応動する流量制御弁18が設けられている。流量制御弁18は、計量オリフィス17の前後差圧を一定に維持するようにリザーバ11に通ずるバイパス通路19を開閉し、制御弁14に供給する作動油の流量を一定に制御するようになっており、流量制御弁18はばね20によって前記バイパス通路19を閉止する方向に付勢されている。なお、流量制御弁18のばね室22には、ダンピング用の制御オリフィス21を介して前記計量オリフィス17通過後の作動油が導かれるようになっている。

0013

前記制御弁14は、図2に示すように、ステアリングホイール13に連結されて一体的に回転するロータ弁部材42と、このロータ弁部材42の外周に同軸的に配設されてパワーシリンダ12によってパワーアシストされるステアリングケージに連結されるスリーブ弁部材41と、これらロータ弁部材42とスリーブ弁部材41を相対回転可能に連結するトーションバー45と、これらを収納する図略のバルブハウジング等によって構成されている。

0014

前記スリーブ弁部材31の内周には、複数(実施例においては8個)の凹溝47が形成され、これら凹溝47のランド部48が形成されている。また、前記ロータ弁部材42の外周には、スリーブ弁部材41の各凹溝47にそれぞれ対応する複数のランド部55が形成され、これらランド部55の各間に凹溝56が形成されている。

0015

スリーブ弁部材41のランド部48の1つ飛びには供給孔49が開口され、これら供給孔49はポンプ10の供給ポートに接続されている。これら供給孔49が開口されたランド48のうち、直径方向に対向する一対のランド部(以下これを調整ランド部481と称す)は幅広に形成され、ロータ弁部材42の2つのランド部55に跨がってオーバラップしている。また、供給孔49が開口された残りの一対のランド部48(以下これを制御ランド部482と称す)およびその他のランド部48はロータ弁部材42のランド部55に各々アンダラップして対応している。

0016

かかる一対の制御ランド部482の両横に連設された凹溝47,47には一対の分配孔51,52が開口され、これら一対の分配孔51,52は前記パワーシリンダ12の左右室12a,12bに各々接続されている。また、ロータ弁部材42の凹溝56には排出孔57が開口され、これら排出孔57はロータ弁部材42とトーションバー45との間に形成された通路58を介してリザーバ11に接続されている。

0017

次に、前記両弁部材41,42の各ランド部48,55の位置関係ならびにランド部55に施される面取りにつき、図3図4に基づいて説明する。なお、以下の説明においては、両弁部材41,42の中立状態における位置関係を述べることとし、バルブ最大回転角をθ1で示す。前記制御ランド部482の両横に位置するロータ弁部材42の2つのランド部55は、図4の(A)に示すように制御ランド部482およびその両側のランド部48に角度θ2を存してアンダラップされており、それらランド部55の両端エッジにはゆるやかに傾斜した第1の面取り61が角度範囲θ3(θ3=θ1−θ2)にわたって形成されている。また、前記調整ランド部481の両横に位置するロータ弁部材42の2つのランド部55の各一端は、図4の(B)に示すように調整ランド部481に角度θ4(θ4>θ2)だけオーバラップされており、そのエッジにはゆるやかに傾斜した第2の面取り62が角度範囲θ5(θ5=θ4−θ2)にわたって形成されている。さらに第2の面取り62が形成されたランド部55の各他端は、図4の(C)に示すようにランド部48に前記角度θ4を存してアンダラップされており、そのエッジにはゆるやかに傾斜した第3の面取り63が角度範囲θ6(θ6=θ3−θ5)にわたって形成されている。すなわち、前記第2および第3の面取り62,63が形成されたランド部55の角度幅、調整ランド部481の両横に連設された凹溝47の角度幅と等しくなっており、ランド部55が凹溝47に完全に一致したとき、ランド部55の両端における第2および第3の面取り62,63による開口面積はほぼ等しくなるように定められている。

0018

このように制御弁14は、図3に示すように、形状の異なる圧力制御用ランド部分Z1と、圧力特性調整用ランド部分Z2とが円周上交互に配列された構成となっている。したがって、ロータ弁部材42とスリーブ弁部材41との間には、作動油を絞り制御する2種類の制御部71,72が周方向に各々90度の間隔で交互に形成されることになり、前記圧力制御用ランド部分Z1は第1の制御部71に,前記圧力特性調整用ランド部分Z2は第2の制御部72に各々対応している。

0019

前記第1の制御部71は、図1に示すように、ポンプ10とパワーシリンダ12の左右室12a,12bとリザーバ11とに各々接続する4つの流路L1,L2,L3,L4に各々可変絞りV1,V2,V3,V4を設けたブリッジ回路にて簡略図示することができる。これら可変絞りV1,V2,V3,V4は各々前記面取り61における可変絞りであり、これら可変絞りV1,V2,V3,V4の絞り開口面積は、ロータ弁部材42とスリーブ弁部材41の相対回転角(バルブ回転角)に応じて図5に示すように変化する。

0020

前記第2の制御部72は、前記第1の制御部71のブリッジ回路に並列接続されて、ポンプ10とリザーバ11とに各々接続する4つの流路L5,L6,L7,L8に各々可変絞りV5,V6,V7,V8を設けたブリッジ回路にて簡略図示することができる。これら可変絞りのうち、ポンプ10側に接続する可変絞りV5,V6は前記面取り62における可変絞りであり、リザーバ11側に接続する可変絞りV7,V8は前記面取り63における可変絞りであり、これら可変絞りV5,V6および可変絞りV7,V8の開口面積は、ロータ弁部材42とスリーブ弁部材41の相対回転角(バルブ回転角)に応じて図5に示すように変化する。

0021

なお、図1中25は、前記流量制御弁18のばね室22の圧力が設定圧(レリーフ圧Pt )以上になった時に作動して圧力を低圧側(バイパス通路17)に逃す第1レリーフ弁で、この第1レリーフ弁25は前記流量制御弁18内に組み込まれている。上記構成に加えて、本発明では、前記制御弁14の上流側とリザーバ11とを接続する流路73に、シュー音対策用第2レリーフ弁74が設けられている。なお、シュー音対策用第2レリーフ弁74の下流側には、フェールセーフ用の固定絞り75が設けられている。

0022

図7は前記シュー音対策用第2レリーフ弁74の一例を詳細図示したもので、この例において第2レリーフ弁74は、前記制御弁14を収納するバルブハウジング14aに形成された嵌挿孔30に設けられており、嵌挿孔30の開口端詰栓36にて液密的に閉塞されている。即ち、第2レリーフ弁74は、嵌挿孔30内に液密的に摺動可能に設けられた弁体33と、この弁体33の一端によって開閉される開口31aを有し前記嵌挿孔30に嵌挿された略リング状シート部材31と、前記弁体33を前記シート部材31側に付勢するばね34とから構成されている。

0023

ここで、前記シート部材31側であって前記弁体33の一端には、前記シート部材31の開口31aを開閉するボール32が設けられており、このボール32は弁体33に形成されたボール保持孔33aに保持されている。即ち、前記弁体33はボールポペットタイプとなっている。第2レリーフ弁74は、前記第1レリーフ弁25の設定圧Pt に比べて低く、さらにはハンドル操舵のすえ切り時の負荷圧力PB より低い設定圧PA で作動するようになっている。ここで、第1レリーフ弁25は設定圧Pt (レリーフ圧)で作動され、リザーバ11側へ回路中の圧力を逃すことによって負荷圧力Pをレリーフ圧Pt に維持するものであるのに対し、第2レリーフ弁74は負荷圧力Pが設定圧PA に達したとしても回路中の負荷圧力Pが設定圧PA に維持されるものではなく、図8に示すように負荷圧力PA をクラッキング点として負荷圧力の上昇に伴ってリザーバ11へのバイパス流量qが増加され、図9に示すように、制御弁14への供給流量Q1を負荷圧力がPA からPt まで上昇する間に供給流量Q2まで流量降下させるといった圧力オーバライド特性を備えたものである。言い換えれば、第2レリーフ弁74が作動したとしても制御弁14への供給流量の一部がリザーバ11へバイパスされるだけで図9に示すように制御弁14へは流量Q2以上、つまり所定以上の流量が確保される。

0024

次に上記した構成に基づいて作動を説明する。図略の自動車エンジンによりポンプ10が駆動されると、作動油がポンプ10の吐出ポートから吐出通路16に吐出される。吐出通路16に吐出された作動油は計量オリフィス17を経て制御弁14に供給される。操舵の中立状態においては、制御弁14に供給された作動油は、可変絞りV1、V2より可変絞りV3,V4を介してリザーバ11に等分的に排出され、即ち、制御ランド部482に開口された供給孔49より排出孔57を介して殆ど抵抗なくリザーバ11に排出され、パワーシリンダ12の左右室12a,12bには圧力差が発生せず、低圧状態に保持される。

0025

この状態より、ステアリングホイール13が回転操作されると、ステアリングホイール13の回転方向に応じて、可変絞りV1,V3と可変絞りV2,V4のいずれか一方が拡大され、他方が縮小されるため、負荷圧が徐々に上昇してパワーシリンダ12の左右室12a,12bに差圧が生じる。この時、ロータ弁部材42がスリーブ弁部材41に対して相対回転されると、第1の面取り61部分における可変絞りV1,V3(V2,V4)の絞り開口面積は、図5の点線に示すように、ロータ弁部材42がスリーブ弁部材41に対してX0からX1まで相対回転するアンダラップの区間(θ2)では急激に減少し、X1からX2およびX3までの区間(θ3)では、面取り61の作用により減少割合が小さくなる。一方、第2の面取り62部分における可変絞りV5(V6)においては、図5の一点鎖線に示すように、ロータ弁部材42がスリーブ弁部材41に対してX0からX1まで相対回転する区間(θ2)では、オーバラップによって閉止されているが、X1を過ぎると面取り62の作用により開口し始め、その絞り開口面積はX2までの区間(θ5)において漸次増大し、X2を過ぎると急激に増大する。さらに、第3の面取り63部分においては、図5の2点鎖線に示すように、ロータ弁部材42がスリーブ弁部材41に対してX0からX2まで相対回転するアンダラップの区間(θ4)では、絞り開口面積が急激に減少し、X2からX3までの区間(θ6)では、面取り63の作用によりその減少割合が小さくなってほぼ0に至る。

0026

これにより回転角に対する制御弁14全体としての絞り面積の変化は図5実線に示すようになり、図6に示すように、ハンドルトルクの小さい中立位置近辺では油圧アシストが働かず、ハンドルトルクがある値以上になると油圧アシストがゆるやかに増大し、さらにハンドルトルクが大きくなると油圧アシストが急増する圧力特性となる。

0027

ところで、上記した構成のロータリ式の制御弁14においては、ロータ弁部材42及びスリーブ弁部材41ともに円周方向にランド部が8個形成されているにもかかわらず、中立状態では、可変絞りV5(V6)においては、ロータ部材42及びスリーブ弁部材41のランド部がオーバラップして閉止されているため、ハンドル操舵によりロータ部材42とスリーブ弁部材41が相対回転されると、円周方向に絞り部が6個しか形成されない。なお、この絞り部は、可変絞りV1,V4,V8において各々形成される。

0028

この場合、上記した制御弁では、ハンドル操舵時に形成される絞り部の数が少ないため、絞り部の一箇所当たりに流れる流量が多くなり、シュー音が発生し易く、ハンドル操舵のすえ切り時に、つまり、高圧時に発生するシュー音のシュー音レベルdBが大きくなってしまうという問題があった。しかしながら、本発明では、前記制御弁14の上流側とリザーバ11とを接続する流路73に、ハンドル操舵のすえ切り時の負荷圧力PB より低い設定圧PAで作動する第2レリーフ弁74が設けられているため、高圧である負荷圧力がPA 以上となると、第2レリーフ弁74が作動し、制御弁14の上流側からリザーバ11側へバイパス流量qがバイパスされる。このバイパス流量qはさらなる負荷圧力Pの上昇に伴って図8に示すように増加されるため、制御弁14への供給流量Qは負荷圧力が第2レリーフ弁74の設定圧PA から第1レリーフ弁25の設定圧Pt まで増大するに伴って、図9に示すように、減少される。

0029

したがって、高圧時に制御弁14へ流れていた流量の一部をリザーバ11側へバイパスさせることにより、絞り部1箇所当たりに流れる流量を減少させることができるので、キャビテーションの発生量が少なくなり、図10の点線に示すように負荷圧力Pに対するシュー音レベルdBを低減することができる。上記実施例においては、3種類の面取りの組み合わせにより所望の圧力特性を得られる制御弁を用いて説明したが、本発明が適用できる制御弁は上記した構成のものに限定されるものではなく、高圧時に制御弁への供給流量の一部を低圧側にバイパスさせ、制御弁にて形成される絞り部1箇所当たりに流れる流量を減少させ、シュー音を低減させるといった技術思想に逸脱しない限り、種々の制御弁に適用できるものである。

発明の効果

0030

以上述べたように本発明の動力舵取装置によれば、請求項1の発明においては、制御弁の上流側とリザーバとを接続する流路中にハンドル操舵のすえ切り時の負荷圧力より小さい負荷圧力で作動して前記制御弁への供給流量の一部を前記リザーバ側にバイパスするシュー音対策用レリーフ弁を設けたので、すえ切り時の高圧時に制御弁へ供給流量の一部がリザーバ側へバイパスされ、制御弁において形成される絞り部の1箇所当たりに流れる流量を少なくできる。これによって、キャビテーションの発生量が少なくなり、シュー音を低減することができる。

0031

また、請求項2の発明によれば、上記した効果に加えて、圧力制御用ランド部分および圧力特性調整用ランド部分に形成した第1,第2および第3の面取りの相互作用に回転角に対する制御弁の絞り面積の変化をハンドルトルクの小さい中立位置近辺では油圧アシストが働かず、ハンドルトルクがある値以上になると油圧アシストがゆるやかに増大し、さらにハンドルトルクが大きくなると油圧アシストが急増する操舵感覚にとって好適な圧力特性とすることができる効果がある。

図面の簡単な説明

0032

図1本発明の実施例を示す動力舵取装置の全体構成図である。
図2ロータリ式制御弁の断面図である。
図3図2展開図である。
図4図3部分拡大断面図である。
図5バルブ回転角に対する絞り面積の関係を示すグラフである。
図6ハンドルトルクに対するシリンダ差圧の関係を示す特性図である。
図7シュー音対策用第2レリーフ弁の詳細図である。
図8負荷圧力に対する第2レリーフ弁のバイパス流量の関係を示す図である。
図9負荷圧力に対する制御弁への供給流量の関係を示す図である。
図10負荷圧力に対するシュー音レベルの関係を示す図である。
図11図2におけるハンドル操舵時の作動状態図である。
図12ノーマルタイプのロータリ式制御弁の断面図である。

--

0033

10ポンプ
11リザーバ
12パワーシリンダ
14制御弁
16吐出通路
17計量オリフィス
18流量制御弁
19バイパス通路
22 ばね室
73流路
74シュー音対策用第2レリーフ弁

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  • 株式会社ジェイテクトの「 ステアリングシステム」が 公開されました。( 2020/12/17)

    【課題】ステアリングシステムにおいて、目標走行軌跡と、実際に自動車が走行する軌跡との差を小さくする。【解決手段】ステアリングシステム10は、ラックピニオン機構11と、転舵モータ14と、往復直線運動する... 詳細

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