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技術 レールのテルミット溶接方法

出願人 新日鐵住金株式会社
発明者 狩峰健一奥村誠内野耕一平上大輔
出願日 1995年5月17日 (25年7ヶ月経過) 出願番号 1995-141351
公開日 1996年11月26日 (24年0ヶ月経過) 公開番号 1996-309563
状態 特許登録済
技術分野 その他の溶接、切断 突合せ溶接及び特定物品の溶接
主要キーワード 挿入材 軌道工事 可燃材 頭頂面 溶融幅 予熱条件 鋳型形状 気泡欠陥
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1996年11月26日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (5)

目的

ベイナイトレールテルミット溶接において、頭部表面に気泡欠陥が生じない方法を提供する。

構成

レール頭頂面から少なくとも頭部コーナーR部全体、望ましくは頭側面にわたり、厚さ2〜7mmの可燃材を対向するレールの開先端面から15〜50mmの範囲にわたってレール表面鋳型の間に挿入し、テルミット溶鋼注入時に該可燃材のうち溶鋼に接触する部分が焼失して当該可燃材の厚み分の空隙を生じ、当該空間に溶鋼が充満することにより、溶鋼凝固時に生じる気泡を当該空隙に浮上させるテルミット溶接方法

概要

背景

レールテルミット溶接に利用される化学反応次式で示すように、鉄酸化物アルミニウム酸化還元反応で、生成物相は液相である。

概要

ベイナイトレールのテルミット溶接において、頭部表面に気泡欠陥が生じない方法を提供する。

レール頭頂面から少なくとも頭部コーナーR部全体、望ましくは頭側面にわたり、厚さ2〜7mmの可燃材を対向するレールの開先端面から15〜50mmの範囲にわたってレール表面鋳型の間に挿入し、テルミット溶鋼注入時に該可燃材のうち溶鋼に接触する部分が焼失して当該可燃材の厚み分の空隙を生じ、当該空間に溶鋼が充満することにより、溶鋼凝固時に生じる気泡を当該空隙に浮上させるテルミット溶接方法

目的

図3は溶接金属炭素量とレール表面における気泡欠陥の発生の関係を示すグラフであり、溶接金属の炭素量低下に伴って、気泡欠陥の発生率が高まることがわかる。したがって、パーライトレールの場合に気泡欠陥が生じないのは、溶融金属の炭素量が高いため凝固点が低く、凝固終了までに長時間を要するため、気泡が完全に押し湯内に浮上してしまうためと考えられる。本発明はベイナイトレールにおいてもテルミット溶接のさい、気泡欠陥が生じない方法を開発することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
0件

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請求項1

対向するレール端面の空間を鋳型囲み、当該空間にテルミット溶鋼注入レール溶接する方法において、レール頭頂面から少なくとも頭部コーナーR部全体にわたり、厚さ2〜7mmの可燃材を対向するレールの開先端面から15〜50mmの範囲にわたりレール表面と鋳型の間に挿入し、テルミット溶鋼注入時に該可燃材のうち溶鋼に接触する部分が焼失して当該可燃材の厚み分の空隙を生じ、当該空間に溶鋼が充満することにより、溶鋼凝固時に生じる気泡を当該空隙に浮上させることを特徴とするレールのテルミット溶接方法

請求項2

可燃材はあらかじめレールの頭部形状に合わせて成形したものであることを特徴とする請求項1記載のレールのテルミット溶接方法。

技術分野

0001

本発明は鉄道レール現地溶接などに使用されるテルミット溶接に関するものである。

背景技術

0002

レールのテルミット溶接に利用される化学反応次式で示すように、鉄酸化物アルミニウム酸化還元反応で、生成物相は液相である。

0003

3FeO+2Al→3Fe+Al2 O3 +Q1 ・・・(1)
Fe2 O3 +2Al→2Fe+Al2 O3 +Q2 ・・・(2)

0004

ここでQ1 ,Q2 は発熱量である。テルミット溶接は鋳型で覆った溶接部の上方に反応るつぼを設置し、上記反応によって生成した溶融金属を溶接部に注入し、レール母材溶融接合する。被溶接レールの端面は20〜30mmの間隔で対向設置される。鋳型はSiO2 を水ガラス成形した砂型が一般的であり、鋳型形状としてはレールの両側面からセットする2ピース型ないし、底板と両側面の鋳型からなる3ピース型が主流である。

0005

るつぼ内のテルミット反応のさいに、溶融金属とともに溶融したアルミナスラグが生成するが、両者は比重差によりるつぼ内で上下方向に分離し、これらの生成物が注入されるさいには、溶融金属が先に鋳型内の溶接部に充満し、引き続き溶融スラグ押し湯部分に注入される。溶鋼の注入は、るつぼ底部にはめ込まれた耐火物栓が反応生成物高熱により溶融し、るつぼ底部が開口することによって行われる。

0006

従来、レールの炭素含有量は0.6〜0.8重量%、金属組織パーライトである。テルミット溶鋼が凝固するさいにはガス成分が気泡となって残存液相内に放出されるが、パーライトレールでのテルミット溶接においては、本発明で課題とする気泡欠陥が問題になることは少ない。

0007

また、レール母材の溶融量は予熱条件溶剤の量によって変動する。すなわち、予熱ガス流量が多い場合や予熱時間が長い場合、溶剤量が多い場合などに溶融幅は増加する。レール頭部における溶融幅は頭頂表面で最も広がり、母材溶融を含めた全溶接金属幅は50〜70mm程度である。また溶接部には押し湯による余盛金属が形成されるが、レール頭部の余盛金属は研磨除去されて列車運行に供される。

0008

図2は従来テルミット溶接法における鋳型のセット状況を模式的に示すもので、(a)は正面図、(b)は側面図である。厚さ2mm、幅50mm、長さ100mm程度の厚紙10が両レール頭頂面1A,1Bにまたがり溶接開先空間の上面を覆う形でレール頭頂面1A,1Bと鋳型6,7の間に挿入されるが、コーナーR部2A,2B、および頭側面3A,3Bにはこの厚紙10は接触しない。この厚紙10は頭頂面1A,1Bにおける鋳物砂の焼き付き防止を主目的とするものである。開先空間の上面を覆っている部分は溶接に先立つ予熱のさいに火炎によって焼失する。なお図中8は底面鋳型、12は押し湯である。

発明が解決しようとする課題

0009

近年、新幹線在来線高速運転区間において顕在化している表面損傷の防止を狙った新鋼種レールの開発が進められている。この新しいレールは炭素含有量が0.2〜0.5重量%と低く、その他の合金元素が添加されており、金属組織はベイナイトである。

0010

このベイナイトレールに対してテルミット溶接を行った場合、レール頭部表面に気泡状欠陥が多発するという問題点が生じる。本発明者らがこの気泡欠陥について検討した結果、以下のような発生原因解明した。すなわち、ベイナイトレールのテルミット溶接では、溶接金属炭素量が母材希釈により従来のテルミット溶接に比較して0.1〜0.2重量%低下し、凝固点の上昇、凝固時間の短縮が生じる。通常、酸素水素窒素などをガス成分元素として含有する溶融金属は、凝固の進行と共に残存液相内に気泡を放出し、これら気泡は浮力によって浮上していく。ベイナイトレールのテルミット溶接の場合、より短時間で凝固が終了するため、気泡の浮上が不十分なうちに凝固が完了してしまう危険性が増す。その結果、溶接部の研磨仕上げ表面に気泡欠陥が残存する頻度が高まる。

0011

図3は溶接金属の炭素量とレール表面における気泡欠陥の発生の関係を示すグラフであり、溶接金属の炭素量低下に伴って、気泡欠陥の発生率が高まることがわかる。したがって、パーライトレールの場合に気泡欠陥が生じないのは、溶融金属の炭素量が高いため凝固点が低く、凝固終了までに長時間を要するため、気泡が完全に押し湯内に浮上してしまうためと考えられる。本発明はベイナイトレールにおいてもテルミット溶接のさい、気泡欠陥が生じない方法を開発することを目的とする。

課題を解決するための手段

0012

本発明は前記課題を解決するものであって、対向するレール端面の空間を鋳型で囲み、当該空間にテルミット溶鋼を注入しレールを溶接する方法において、レール頭頂面から少なくとも頭部コーナーR部全体にわたり、厚さ2〜7mmの可燃材を対向するレールの開先端面から15〜50mmの範囲にわたりレール表面と鋳型の間に挿入し、テルミット溶鋼注入時に該可燃材のうち溶鋼に接触する部分が焼失して当該可燃材の厚み分の空隙を生じ、当該空間に溶鋼が充満することにより、溶鋼凝固時に生じる気泡を当該空隙に浮上させることを特徴とするレールのテルミット溶接方法である。

0013

本発明は溶接に先立ち、レール頭頂面から少なくとも頭部コーナーR部全体、望ましくは頭側面にわたり、厚さ2〜7mmの可燃材を、対向するレールの開先端面から15〜50mmの範囲にわたってレール表面と鋳型の間に挿入し、テルミット溶鋼注入時に該可燃材を焼失させて、その厚み分の空隙を形成させる。この部分に溶鋼が充満することによって溶融量が増加して、レール頭頂面近傍の温度が上昇し、凝固速度が低下する。さらに、溶鋼凝固時に生じる気泡を該空隙に浮上させることによって気泡欠陥が防止される。

0014

従来溶接法においても2mm程度の厚紙がレール表面と鋳型の間に挿入して使われるが、これは頭頂部の鋳物砂の焼き付き防止を主目的として使われるものであり、本発明における挿入材とは目的とする機能がまったく異なる。また、従来法では頭頂部のみに厚紙を挿入するが、この方法ではコーナーR部から生じる気泡に対する防止機能が得られない。したがって、可燃材のレール表面への接触範囲は、少なくともレール頭頂面から頭部コーナーR部全域とすることが必要であり、望ましくは頭側部の一部または頭側部全体にまたがることが望ましい。

0015

可燃材は、2枚を用いて両レールが鋳型と接する部分にそれぞれ独立に挿入するか、もしくは1枚のみ使用して両レールにまたがり開先空間の上面を覆う形でレールと鋳型の間に挿入しても良い。1枚の可燃材で開先空間の上面を覆った場合、開先空間の上面を覆った部分は予熱時の火炎によって焼失する。

0016

レールと鋳型の間に挿入する可燃材として具備すべき性質は、鋳型のセット時に潰れない程度の強度を有していること、溶鋼注入時に焼失すること、焼失のさいに新たなガス発生が少ないこと、安価であること、などである。このような諸性質を有する材料として、厚紙、圧縮加工した綿材などがある。

0017

使用する可燃材は中実材質が強度的に望ましく、鋳型とレール表面の間の空間を確実に確保できる。一方、段ボールなどの中空構造のものは作業時に潰れやすいため望ましくない。可燃材をレール表面に沿ってレール表面と鋳型の間に挿入するにあたり、平坦な材料を溶接現地でレール表面形状に合わせて変形させて使用してもよいが、あらかじめ、レールの頭部形状に合わせて成形した可燃材を使用する方が作業能率の点で有利となる。

0018

図1は本発明の実施態様の構成を示す模式図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。また図4は本発明における凝固過程での気泡の発生状況を示す模式図であり、図1におけるA−A線の断面図に相当する。溶接に先立ち、厚みが2〜7mmの可燃材9をそれぞれのレール端面11A,11Bから15〜50mmの範囲にわたって、レール表面と鋳型6,7の間に挿入する。この可燃材はテルミット溶鋼注入時に溶鋼と接触する部分が焼失して図4に示すように、その厚み分の空隙16が鋳型とレール表面の間に生じ、この部分に溶鋼が充満する。この空隙16の部分に溶鋼が充満することにより溶融量が増加して、レール頭頂面近傍の温度が上昇し凝固速度が低下する。

0019

テルミット溶鋼が凝固するさいには水分などのガス成分が残存液相内に放出されて、図4に示すように気泡13を生じる。本発明では上述したように、レール頭頂面近傍の温度が上昇し、凝固速度が低下しているために気泡が浮上するまでに凝固が完了してしまうことはない。気泡は浮力により浮上し、上記可燃材が焼失して形成された空隙16および、押し湯12内に浮上する。この気泡は頭部余盛金属(空隙16の部分)、押し湯12の除去時に同時に除去されるため、溶接部に残存することが防止される。なお図4中15はスラグである。

0020

可燃材9の厚みは2mm未満では溶鋼注入時に形成される空間が狭く、気泡が該空間の内部に収まりきれないため効果が少ない。一方7mm超では気泡欠陥は確実に可燃材の焼失空間内に浮上するが、余盛金属が厚くなるために仕上げ工程での研磨作業量が増加するため作業能率の点で望ましくない。

0021

可燃材は、レール頭頂面1A,1Bの溶融幅を完全に覆い、コーナーR部2A,2B全体を含む溶融幅全域にわたって気泡の浮上空間を確保することが必要である。可燃材がレール表面に接触する範囲はレール長手方向には、対向するレールの開先端面11A,11Bから15mm未満の範囲では、レール頭部の溶融幅を完全に覆うことができず不十分である。また、対向するレールの開先端面から50mm超の長さは不要である。

0022

可燃材のセット方法数種類変え、パーライトレール、ベイナイトレールをテルミット溶接する実験を行った。

0023

被溶接レールのサイズは単位長さ当たりの重量が60kg/mである。パーライトレールは引張強さ800MPa級で、化学組成は重量%でC:0.68%、Si:0.25%、Mn:0.97%、残部がFeと不可避不純物である。ベイナイトレールは引張強さ1100MPa級で、化学組成は重量%でC:0.26%、Si:0.25%、Mn:1.01%、Cr:0.96%、Mo:0.45%、残部がFeと不可避不純物である。

0024

テルミット溶剤酸化鉄金属アルミニウム粉末フェロマンガン補助溶加鉄源を重量%でそれぞれ60%、20%、10%、10%配合した溶剤を使用した。溶剤重量は約15kgである。溶接金属の化学組成は、パーライトレールの溶接部が重量%で、C:0.55〜0.67%、Si:0.22〜0.31%、Mn:0.95〜1.10%、残部がFeと不可避不純物となった。一方、ベイナイトレールの溶接部では重量%で、C:0.39〜0.47%、Si:0.24〜0.36%、Mn:0.93〜1.15%、Cr:0.65〜0.73%、Mo:0.33〜0.41%、残部がFeと不可避不純物となった。

0025

両レールの端面は25mmの開先幅で対向設置した。なお、溶接部を取り囲む鋳型にはSiO2 製3ピース鋳型を使用し、被溶接レール鋼は溶接に先立ちプロパン酸素ガスで150秒間予熱した。溶接完了後、頭部の余盛金属および押し湯金属を研磨除去し、仕上げ面における欠陥有無を観察した。

0026

可燃材の材質としてはボール紙、圧縮加工した綿材を使用した。可燃材のセット方法は以下の通りである。(1)レール表面と鋳型の間に挿入物を使用しない方法、(2)頭頂面のみに厚さ2mm、幅50mm、長さ100mmの1枚の平坦な厚紙を両レールにわたって開先上面を覆う形でセットする方法。この場合、厚紙のレールへの接触範囲はレール周方向は頭頂部のみで、長手方向には対向するレールの開先端面ら37.5mmである。

0027

(3)厚さ1mm、幅105mm、長さ105mmの1枚の平坦な厚紙を、レール表面形状に合わせて作業現場で折り曲げ、両レールにわたって開先上面を覆う形でセットする方法。この場合、厚紙のレールへの接触範囲はレール周方向には頭頂面からコーナーR部、頭側の中間部に及び、長手方向には対向するレールの開先端面から40mmである。

0028

(4)厚さ3mm、幅105mm、長さ45mmの1枚の平坦な厚紙を、レール表面形状に合わせて作業現場で折り曲げて、両レールにわたって開先上面を覆う形でセットする方法。この場合、厚紙のレールへの接触範囲はレール周方向には頭頂からコーナーR部、頭側の中間部に及び、長手方向には対向するレールの開先端面から10mmである。

0029

(5)厚さ3mm、幅105mm、長さ105mmの1枚の平坦な厚紙をレール表面形状に合わせて作業現場で折り曲げてセットする方法。この場合、厚紙のレールへの接触範囲はレール周方向には頭頂からコーナーR部、頭側の中間部に及び、長手方向には対向するレールの開先端面から40mmである。

0030

(6)厚さ3mm、幅105mm、長さ40mmの2枚の平坦な厚紙をレール表面形状に合わせて作業現場で折り曲げて、両レール端面から40mm以内の範囲にセットする方法。この場合、厚紙のレールへの接触範囲はレール周方向には頭頂からコーナーR部、頭側の中間部に及び、長手方向には対向するレールの開先端面から40mmである。

0031

(7)厚さ5mm、幅105mm、長さ105mmの厚紙から、あらかじめレール形状に合わせて曲げ成形した厚紙を1個使用し、両レールにわたって開先上面を覆う形でセットする方法。この場合、厚紙のレールへの接触範囲はレール周方向には頭頂からコーナーR部、さらに頭側の中間部に及び、長手方向には両レール端面から40mmである。

0032

(8)厚さ5mm、幅105mm、長さ105mmの圧縮成形した綿材を、あらかじめレール形状に合わせて再成形したものを1個使用し、両レールにわたって開先上面を覆う形でセットする方法。この場合、綿材のレールへの接触範囲はレール周方向には頭頂からコーナーR部、さらに頭側の中間部に及び、長手方向には両レール端面から40mmである。

0033

(9)厚さ8mm、幅105mm、長さ105mmの圧縮成形した綿材を、あらかじめレール形状に合わせて再成形したものを1個使用し、両レールにわたって開先上面を覆う形で頭頂からコーナーR部さらに頭側にわたってセットする方法。この場合、綿材のレールへの接触範囲はレール周方向には頭頂からコーナーR部、さらに頭側の中間部に及び、長手方向では両レール端面から40mmである。

0034

表1は上記実験の結果を整理したものである。(5)〜(8)は本発明の実施例であり、一方、(1)〜(4)および、(9)は比較例である。

0035

0036

(1)のレール表面と鋳型間に挿入材を使用しない方法では、パーライトレール、ベイナイトレールともにレール頭頂の仕上げ面に砂の焼き付き、気泡欠陥が生じた。

0037

(2)の頭頂面のみに2mmの厚紙をセットする方法では、パーライトレールの場合は欠陥無く溶接ができたが、ベイナイトレールの場合にはコーナーR部の厚紙の挿入されていない部分に気泡欠陥が残存した。

0038

(3)の厚さ1mmの平坦な厚紙を頭頂から頭側にわたってセットする方法でも、パーライトレールの場合は欠陥無く溶接ができたが、ベイナイトレールの場合には頭頂面からコーナーR部にかけて気泡状の欠陥が残存した。この場合、コーナーR部にも厚紙は接触しているが、その厚さが不十分であったために欠陥が残存したものと考えられる。

0039

(4)の厚さ3mm、幅105mm、長さ45mmの1枚の平坦な厚紙をレール表面形状に合わせて作業現場で折り曲げてセットした結果は、パーライトレール、ベイナイトレールともに頭頂の仕上げ面に砂の焼き付き、気泡欠陥が生じた。これはレール頭頂部の溶融幅が、挿入した厚紙の長さより長かったため、その部分では挿入材の効果が得られなかったものと考えられる。

0040

(5)の厚さ3mm、幅105mm、長さ105mmの1枚の平坦な厚紙をレール表面形状に合わせて作業現場で折り曲げてセットする方法では、パーライトレール、ベイナイトレールともに欠陥無く溶接ができた。

0041

(6)の厚さ3mm、幅105mm、長さ40mmの2枚の平坦な厚紙をレール表面形状に合わせて作業現場で折り曲げて、両レール端面から40mm以内の範囲にセットする方法でも、パーライトレール、ベイナイトレールともに欠陥無く溶接ができた。

0042

(7)の厚さ5mm、幅105mm、長さ105mmの1枚の厚紙を、あらかじめレール形状に合わせて曲げ成形したものをセットする方法でも、パーライトレール、ベイナイトレールともに欠陥無く溶接ができた。

0043

(8)の厚さ5mm、幅105mm、長さ105mmの、あらかじめレール形状に合わせて成形した綿材をセットする方法でも、パーライトレール、ベイナイトレールともに欠陥無く溶接ができた。

0044

(9)の厚さ8mm、幅105mm、長さ105mmの、あらかじめレール形状に合わせて成形した綿材をセットする方法でも、パーライトレール、ベイナイトレールともに欠陥無く溶接ができたが、余盛が厚くなったために仕上げ研磨に長時間を要し、作業能率が著しく低下した。

発明の効果

0045

本発明のテルミット溶接方法によりベイナイトレールの頭部仕上げ面に欠陥の無い良好な継手施工でき、再溶接などの追加作業の必要性が無くなり、軌道工事の円滑化が図られる。

図面の簡単な説明

0046

図1本発明の実施態様の構成を示す図で(a)は正面図、(b)は側面図
図2従来技術における鋳型セット態様を示す図で(a)は正面図、(b)は側面図
図3テルミット溶接金属の炭素含有量と気泡欠陥発生の関係を示すグラフ
図4本発明におけるレール頭部の凝固状態を示す模式図で図1におけるA−A線断面図

--

0047

1A,1Bレール頭頂面
2A,2BコーナーR部
3A,3Bレール頭側部
6,7側面鋳型
8 底面鋳型
9可燃材
10 厚紙(従来法)
11A,11Bレール端面
12押し湯
13気泡
14溶接金属
15スラグ
16 空隙(余盛金属)

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